JPH06322522A - 高耐食性TiまたはTi合金材 - Google Patents
高耐食性TiまたはTi合金材Info
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- JPH06322522A JPH06322522A JP10959293A JP10959293A JPH06322522A JP H06322522 A JPH06322522 A JP H06322522A JP 10959293 A JP10959293 A JP 10959293A JP 10959293 A JP10959293 A JP 10959293A JP H06322522 A JPH06322522 A JP H06322522A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 TiまたはTi合金基材表面に、薄膜X線回
折による(400)面のピーク半値幅が1.5°以上で
あるAl酸化物皮膜が形成されたものである高耐食性T
iまたはTi合金材を与える。 【効果】 非酸化性酸やハロゲンガスを含む腐食環境下
においても優れた耐食性を示すTiまたTi合金材を提
供し得ることになった。
折による(400)面のピーク半値幅が1.5°以上で
あるAl酸化物皮膜が形成されたものである高耐食性T
iまたはTi合金材を与える。 【効果】 非酸化性酸やハロゲンガスを含む腐食環境下
においても優れた耐食性を示すTiまたTi合金材を提
供し得ることになった。
Description
【0001】本発明は、塩素ガスやふっ素ガス等のハロ
ゲンガスや塩酸、硫酸等の非酸化性酸等に対しても優れ
た耐食性を示す様に改質された高耐食性TiまたはTi
合金材に関するものである。
ゲンガスや塩酸、硫酸等の非酸化性酸等に対しても優れ
た耐食性を示す様に改質された高耐食性TiまたはTi
合金材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりTiおよびTi合金(以下、T
i合金で代表する)は、種々の金属の中でも耐食性に優
れたものであるとされており、化学プラント等の構造材
料をはじめとして高耐食性の求められる分野で広く用い
られている。しかしながら使用環境によっては、耐食性
不良の問題もしばしば指摘されている。
i合金で代表する)は、種々の金属の中でも耐食性に優
れたものであるとされており、化学プラント等の構造材
料をはじめとして高耐食性の求められる分野で広く用い
られている。しかしながら使用環境によっては、耐食性
不良の問題もしばしば指摘されている。
【0003】即ちTi合金は、特に硝酸等の酸化性腐食
環境下および海水その他の塩化物を含有する腐食環境下
においては、その表面に形成される酸化物(不働態)皮
膜の保護作用によって優れた耐食性を発揮する。しかし
ながら、塩酸や硫酸の様な非酸化性の腐食環境下におい
ては、必ずしも満足のいく耐食性は得られない。また塩
素ガスやふっ素ガス等のハロゲンガスを含む腐食環境下
においては、Ti合金がこれらのガスと激しく反応して
ハロゲン化合物を作り、急速に腐食される。
環境下および海水その他の塩化物を含有する腐食環境下
においては、その表面に形成される酸化物(不働態)皮
膜の保護作用によって優れた耐食性を発揮する。しかし
ながら、塩酸や硫酸の様な非酸化性の腐食環境下におい
ては、必ずしも満足のいく耐食性は得られない。また塩
素ガスやふっ素ガス等のハロゲンガスを含む腐食環境下
においては、Ti合金がこれらのガスと激しく反応して
ハロゲン化合物を作り、急速に腐食される。
【0004】こうした特殊な問題に対処するため、Ti
に防食作用を示す種々の合金元素を含有させることによ
って、上記の様な腐食環境下においても耐食性を発揮し
得る様なTi基合金が開発され、一部では実用化が進め
れている。
に防食作用を示す種々の合金元素を含有させることによ
って、上記の様な腐食環境下においても耐食性を発揮し
得る様なTi基合金が開発され、一部では実用化が進め
れている。
【0005】その様なTi基合金としては、たとえばT
i−Pd合金やTi−Ni−Mo合金等が挙げられてい
るが、これらの耐食性Ti基合金にしても、高温且つ高
濃度の腐食環境下における耐食性は不十分である。
i−Pd合金やTi−Ni−Mo合金等が挙げられてい
るが、これらの耐食性Ti基合金にしても、高温且つ高
濃度の腐食環境下における耐食性は不十分である。
【0006】またTi合金材を積極的に酸化処理し、表
面に比較的厚肉の不働態皮膜を形成することにより耐食
性を高める方法も提案されたことがあるが、酸化性雰囲
気下で形成される不働態皮膜は非常に安定であるため、
一旦酸化物皮膜が形成されるとそれ以上の酸化物は殆ど
進まなくなり、その結果、酸化物皮膜は非常に薄肉でせ
いぜい数百〜数千オングストローム程度しかならず、前
述の様な非酸性あるいはハロゲンガスを含む腐食環境下
における耐食性改善策として十分な効果は期待できな
い。
面に比較的厚肉の不働態皮膜を形成することにより耐食
性を高める方法も提案されたことがあるが、酸化性雰囲
気下で形成される不働態皮膜は非常に安定であるため、
一旦酸化物皮膜が形成されるとそれ以上の酸化物は殆ど
進まなくなり、その結果、酸化物皮膜は非常に薄肉でせ
いぜい数百〜数千オングストローム程度しかならず、前
述の様な非酸性あるいはハロゲンガスを含む腐食環境下
における耐食性改善策として十分な効果は期待できな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、酸化
性腐食環境はもとより、非酸化性腐食環境やハロゲンガ
ス含有腐食環境下においても高レベルの耐食性を示す様
なTiまたはTi合金材を提供しようとするものであ
る。
情に着目してなされたものであって、その目的は、酸化
性腐食環境はもとより、非酸化性腐食環境やハロゲンガ
ス含有腐食環境下においても高レベルの耐食性を示す様
なTiまたはTi合金材を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高耐食性T
iまたはTi合金材の構成は、TiまたはTi合金基材
表面に、薄膜X線回折による(400)面のピーク半値
幅が1.5°以上であるAl酸化物皮膜が形成されたも
のであるところに要旨が存在する。但し、この回折ピー
ク半値幅は、下地となるTiまたはTi合金材の(01
1)面の回折ピーク半値幅が0.2〜1°の範囲となる
測定条件下における値をいう。
iまたはTi合金材の構成は、TiまたはTi合金基材
表面に、薄膜X線回折による(400)面のピーク半値
幅が1.5°以上であるAl酸化物皮膜が形成されたも
のであるところに要旨が存在する。但し、この回折ピー
ク半値幅は、下地となるTiまたはTi合金材の(01
1)面の回折ピーク半値幅が0.2〜1°の範囲となる
測定条件下における値をいう。
【0009】
【作用】本発明者らは、TiまたはTi合金材に見られ
る前述の様な腐食環境下での耐食性を高める為の手段と
して、セラミックス材による表面被覆によって目的を達
成することはできないかと考え、様々のセラミックスバ
ルク材を非酸化性酸およびハロゲンガスを含む腐食環境
に曝露もしくは浸漬することによって耐食性を調べた結
果から、まず上記の様な腐食環境下においても比較的優
れた耐食性を示すAl酸化物を選択した。そして、Ti
またはTi合金表面へのAl酸化物皮膜の製膜条件や該
酸化物の結晶構造までも考慮した耐食性向上要因につい
て研究を進めた。
る前述の様な腐食環境下での耐食性を高める為の手段と
して、セラミックス材による表面被覆によって目的を達
成することはできないかと考え、様々のセラミックスバ
ルク材を非酸化性酸およびハロゲンガスを含む腐食環境
に曝露もしくは浸漬することによって耐食性を調べた結
果から、まず上記の様な腐食環境下においても比較的優
れた耐食性を示すAl酸化物を選択した。そして、Ti
またはTi合金表面へのAl酸化物皮膜の製膜条件や該
酸化物の結晶構造までも考慮した耐食性向上要因につい
て研究を進めた。
【0010】その結果、前述の様な腐食環境下における
Al酸化物皮膜の耐食性は、成膜法や成膜条件等で変わ
ってくる薄膜X線回析による(400)面のピーク半値
幅と密接な関連を有していること、そしてこのピーク半
値幅が大きくなるほどAl酸化物皮膜の耐食性は向上
し、その値が1.5°以上になると前述の様な腐食環境
下においても非常に優れた耐食性を示すことが確認され
た。
Al酸化物皮膜の耐食性は、成膜法や成膜条件等で変わ
ってくる薄膜X線回析による(400)面のピーク半値
幅と密接な関連を有していること、そしてこのピーク半
値幅が大きくなるほどAl酸化物皮膜の耐食性は向上
し、その値が1.5°以上になると前述の様な腐食環境
下においても非常に優れた耐食性を示すことが確認され
た。
【0011】ちなみに図1は、多くの実験データから純
Ti基板上に形成したAl酸化物皮膜の(400)面の
ピーク半値幅と耐食性の関係を調べた結果を示したもの
であり、この図からも明らかである様に(400)面の
ピーク半値幅を1.5°以上にすることにより耐食性が
著しく向上することが分かる。但しこの実験では基板表
面に密着性向上のためのTi酸化物下地皮膜を形成して
から、その上に約0.7〜1μmのAl酸化物皮膜を形
成した。また耐食性試験のための腐食性ガスとしてはA
r+5%Cl2 ガスとAl+5%HClガスの2種(い
ずれも露点は−70℃以下)を用い、これらの腐食性ガ
スを炉内に連続的に流しながら(流量100Ncc/min
)250℃で4時間放置したときに発生した腐食孔の
数によって耐食性を評価した。
Ti基板上に形成したAl酸化物皮膜の(400)面の
ピーク半値幅と耐食性の関係を調べた結果を示したもの
であり、この図からも明らかである様に(400)面の
ピーク半値幅を1.5°以上にすることにより耐食性が
著しく向上することが分かる。但しこの実験では基板表
面に密着性向上のためのTi酸化物下地皮膜を形成して
から、その上に約0.7〜1μmのAl酸化物皮膜を形
成した。また耐食性試験のための腐食性ガスとしてはA
r+5%Cl2 ガスとAl+5%HClガスの2種(い
ずれも露点は−70℃以下)を用い、これらの腐食性ガ
スを炉内に連続的に流しながら(流量100Ncc/min
)250℃で4時間放置したときに発生した腐食孔の
数によって耐食性を評価した。
【0012】この様にピーク半値幅によって耐食性が著
しく変わってくる理由としては、該ピーク半値幅が大き
くなるにつれて結晶性が低下し、その結果Al酸化物皮
膜の欠陥発生の起点となる純Ti基材上の表面凹凸(た
とえば結晶粒界、研磨目、付着した塵埃等)に対するな
じみがよくなり、皮膜が割れ等を起こし易くなるばかり
でなく、非酸化性酸溶液やハロゲンガス等との反応性や
遮蔽性も向上するためと考えられる。
しく変わってくる理由としては、該ピーク半値幅が大き
くなるにつれて結晶性が低下し、その結果Al酸化物皮
膜の欠陥発生の起点となる純Ti基材上の表面凹凸(た
とえば結晶粒界、研磨目、付着した塵埃等)に対するな
じみがよくなり、皮膜が割れ等を起こし易くなるばかり
でなく、非酸化性酸溶液やハロゲンガス等との反応性や
遮蔽性も向上するためと考えられる。
【0013】上記の様なピーク半値幅を有するAl酸化
物皮膜の形成法は特に制限されないが、最も一般的なの
はドライプレーティング法(たとえばスパッタ蒸着法、
イオンプレーティング法等のPVD法およびCVD法
等)であり、成膜時の投入電力、基板バイアス電圧、真
空度あるいは基板温度をコントロールすることによって
目標とするピーク半値幅を得ることができる。この場
合、TiまたはTi合金基板にあらかじめ酸化処理を施
し、表面にTi酸化物よりなる下地皮膜を形成しておけ
ば、基板をAl酸化物皮膜の密着性が一層高められるの
で好ましい。
物皮膜の形成法は特に制限されないが、最も一般的なの
はドライプレーティング法(たとえばスパッタ蒸着法、
イオンプレーティング法等のPVD法およびCVD法
等)であり、成膜時の投入電力、基板バイアス電圧、真
空度あるいは基板温度をコントロールすることによって
目標とするピーク半値幅を得ることができる。この場
合、TiまたはTi合金基板にあらかじめ酸化処理を施
し、表面にTi酸化物よりなる下地皮膜を形成しておけ
ば、基板をAl酸化物皮膜の密着性が一層高められるの
で好ましい。
【0014】本発明が適用される基材としては、純Ti
のほか、合金元素としてPd,Ni,Mo,Al,V,
Cr,Ru,Nb,Sn,Zr,Mn,Fe,Ta等の
1種もしくは2種以上を含む様々のTi合金が挙げられ
その形状も、最も一般的な板状のほか、棒状、管状、線
状その他種々の形状のものに適用できる。
のほか、合金元素としてPd,Ni,Mo,Al,V,
Cr,Ru,Nb,Sn,Zr,Mn,Fe,Ta等の
1種もしくは2種以上を含む様々のTi合金が挙げられ
その形状も、最も一般的な板状のほか、棒状、管状、線
状その他種々の形状のものに適用できる。
【0015】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明の構成および作用
効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣
旨に適合し得る範囲で変更して実施することも可能であ
り、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣
旨に適合し得る範囲で変更して実施することも可能であ
り、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0016】実施例 JIS2種相当の工業用純Ti板表面をバフ研磨した
後、400℃×30分の大気酸化処理を施して表面にT
i酸化物よりなる下地皮膜を形成し、これを基板として
用いた。このTi基板に、Al2 O3 ターゲットを用い
たスパッタ蒸着法により、表1に示す成膜条件で同表に
示す如く(400)面ピーク半値幅の異なる種々のAl
酸化物皮膜(膜はいずれも約1μm)を形成した。尚表
1におけるNo. 13は、下地皮膜を形成しただけでAl
酸化物皮膜を形成していない純Ti裸材である。
後、400℃×30分の大気酸化処理を施して表面にT
i酸化物よりなる下地皮膜を形成し、これを基板として
用いた。このTi基板に、Al2 O3 ターゲットを用い
たスパッタ蒸着法により、表1に示す成膜条件で同表に
示す如く(400)面ピーク半値幅の異なる種々のAl
酸化物皮膜(膜はいずれも約1μm)を形成した。尚表
1におけるNo. 13は、下地皮膜を形成しただけでAl
酸化物皮膜を形成していない純Ti裸材である。
【0017】
【表1】
【0018】得られた各供試板を95%Ar+5%Cl
混合ガスおよび95%Ar+5%HCl混合ガス(いず
れも露点は−70℃以下、温度は250℃)よりなる腐
食雰囲気中に4時間曝露し、下記の基準で耐食性を評価
した。結果を表2に示す。
混合ガスおよび95%Ar+5%HCl混合ガス(いず
れも露点は−70℃以下、温度は250℃)よりなる腐
食雰囲気中に4時間曝露し、下記の基準で耐食性を評価
した。結果を表2に示す。
【0019】(耐食性評価法)アルミニウム酸化物被覆
Tiの場合、表面皮膜の腐食は殆ど起こらず、被覆欠陥
を通して下地Tiが腐食する形態をとるため、腐食によ
って生じた孔形状のピットの数で耐食性を評価した。
尚、ピット数は肉眼で見えるものについてのみ数えた。 ◎:優 ………………0個/cm2 ○:良 ………………1個/cm2 未満 △:可 ………………1個/cm2 以上2.5 個/cm2 未満 ×:不良 ……………2.5 個/cm2 以上5個/cm2 未満 ××:極めて不良 …5個/cm2 以上
Tiの場合、表面皮膜の腐食は殆ど起こらず、被覆欠陥
を通して下地Tiが腐食する形態をとるため、腐食によ
って生じた孔形状のピットの数で耐食性を評価した。
尚、ピット数は肉眼で見えるものについてのみ数えた。 ◎:優 ………………0個/cm2 ○:良 ………………1個/cm2 未満 △:可 ………………1個/cm2 以上2.5 個/cm2 未満 ×:不良 ……………2.5 個/cm2 以上5個/cm2 未満 ××:極めて不良 …5個/cm2 以上
【0020】
【表2】
【0021】表1,2より次の様に考えることができ
る。まず表1より、1.5°以上の(400)面回折ピ
ーク半値幅を得るための各条件は相互に関連しているも
のと思われ、各条件について個々に臨界的値を定めるこ
とはできないが、成膜時の真空度はやや高めに設定し、
且つ基板温度も低温側に設定した方が、高めの回折ピー
ク半値幅が得られ易い傾向が見られる。
る。まず表1より、1.5°以上の(400)面回折ピ
ーク半値幅を得るための各条件は相互に関連しているも
のと思われ、各条件について個々に臨界的値を定めるこ
とはできないが、成膜時の真空度はやや高めに設定し、
且つ基板温度も低温側に設定した方が、高めの回折ピー
ク半値幅が得られ易い傾向が見られる。
【0022】また表1,2より、Al酸化物皮膜の(4
00)面回析ピーク半値幅が1.5 °を境にして耐食性は
著しく変わり、該半値幅を1.5°以上とすることによ
り非常に優れた耐食性が得られることが確認できる。
00)面回析ピーク半値幅が1.5 °を境にして耐食性は
著しく変わり、該半値幅を1.5°以上とすることによ
り非常に優れた耐食性が得られることが確認できる。
【0023】また、Ti合金としてTi−0.15Pd
合金およびTi−6Al−4Vを用いて上記と同様の実
験を行なったところ、表1,2とほぼ同様の傾向が得ら
れ、(400)面回析半値幅が1.5°以上であるAl
酸化物皮膜で被覆したものは、いずれも優れた耐食性を
示すことが確認された。
合金およびTi−6Al−4Vを用いて上記と同様の実
験を行なったところ、表1,2とほぼ同様の傾向が得ら
れ、(400)面回析半値幅が1.5°以上であるAl
酸化物皮膜で被覆したものは、いずれも優れた耐食性を
示すことが確認された。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
TiまたTi合金材表面を(400)面回析ピーク半値
幅が1.5°以上であるAl酸化物皮膜を被覆すること
によって、非酸化性酸やハロゲンガスを含む腐食環境下
においても優れた耐食性を示すTiまたTi合金材を提
供し得ることになった。
TiまたTi合金材表面を(400)面回析ピーク半値
幅が1.5°以上であるAl酸化物皮膜を被覆すること
によって、非酸化性酸やハロゲンガスを含む腐食環境下
においても優れた耐食性を示すTiまたTi合金材を提
供し得ることになった。
【図1】Ti合金基板上に形成されたAl酸化物皮膜の
(400)面回析ピーク半値幅と耐食性の関係を示すグ
ラフである。
(400)面回析ピーク半値幅と耐食性の関係を示すグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 廣士 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 TiまたはTi合金基材表面に、薄膜X
線回折による(400)面のピーク半値幅が1.5°以上で
あるAl酸化物皮膜が形成されたものであることを特徴
とする高耐食性TiまたはTi合金材。 - 【請求項2】 Al酸化物皮膜がドライプレーティング
法によって形成されたものである請求項1記載のTiま
たはTi合金材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10959293A JPH06322522A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 高耐食性TiまたはTi合金材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10959293A JPH06322522A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 高耐食性TiまたはTi合金材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322522A true JPH06322522A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=14514178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10959293A Withdrawn JPH06322522A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 高耐食性TiまたはTi合金材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06322522A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1541701A1 (en) * | 2002-08-07 | 2005-06-15 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Titanium alloys excellent in hydrogen absorption-resistance |
-
1993
- 1993-05-11 JP JP10959293A patent/JPH06322522A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1541701A1 (en) * | 2002-08-07 | 2005-06-15 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Titanium alloys excellent in hydrogen absorption-resistance |
EP1541701A4 (en) * | 2002-08-07 | 2006-11-22 | Kobe Steel Ltd | TITANIUM ALLOYS WITH EXCELLENT WATER ABSORPTION RESISTANCE |
EP1857561A1 (en) * | 2002-08-07 | 2007-11-21 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Titanium alloy material having superior hydrogen absorption resistance |
US7951466B2 (en) | 2002-08-07 | 2011-05-31 | Kobe Steel, Ltd. | Titanium alloys excellent in hydrogen absorption-resistance |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000801 |