JPH06322336A - 電子部品用接着剤及び物品 - Google Patents
電子部品用接着剤及び物品Info
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- JPH06322336A JPH06322336A JP13283593A JP13283593A JPH06322336A JP H06322336 A JPH06322336 A JP H06322336A JP 13283593 A JP13283593 A JP 13283593A JP 13283593 A JP13283593 A JP 13283593A JP H06322336 A JPH06322336 A JP H06322336A
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- adhesive
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- molecule
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/38—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
- H05K3/386—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive
Abstract
(57)【要約】
【目的】信頼性、電気特性に優れた電子部品を製造する
ための接着剤を提供することを目的とする。 【構成】含フッ素脂肪族環構造を有し、分子内に少なく
とも1つのカップリング基を有する含フッ素ポリマーか
らなることを特徴とする電子部品用接着剤。
ための接着剤を提供することを目的とする。 【構成】含フッ素脂肪族環構造を有し、分子内に少なく
とも1つのカップリング基を有する含フッ素ポリマーか
らなることを特徴とする電子部品用接着剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素脂肪族環構造
を有する含フッ素ポリマーからなる電子部品用接着剤及
び物品に関するものである。
を有する含フッ素ポリマーからなる電子部品用接着剤及
び物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品の製造工程では無機物−無機
物、無機物−有機物、あるいは有機物−有機物間の接着
のためにエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の接着剤、ペ
ーストが広く用いられている。例えばICチップをパッ
ケージングする際に、リードフレーム上へ接着(ダイボ
ンディング)するためにエポキシ系銀ペーストが主に用
いられている。さらに、DRAMに代表されるような大
型化するチップに対応するために、素子のボンディング
パッドをチップ短辺側の2辺に位置し、そのパッドに対
応した位置にリードフレームを配置するCOL(チップ
オンリード)構造や、インナーリードをペレット上に配
置したLOC(リードオンチップ)構造が実用化されて
いる。この際に、従来の熱硬化型樹脂ではリードにペー
ストを塗布した後のペーストのシェルライフが問題とな
っており、また、樹脂の吸水によるクラックの発生、金
属のマイグレーション等の信頼性の低下が問題となって
いる。このために熱可塑ポリエーテルイミドの適用が検
討されているが、吸水性の問題は解決されていない。
物、無機物−有機物、あるいは有機物−有機物間の接着
のためにエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の接着剤、ペ
ーストが広く用いられている。例えばICチップをパッ
ケージングする際に、リードフレーム上へ接着(ダイボ
ンディング)するためにエポキシ系銀ペーストが主に用
いられている。さらに、DRAMに代表されるような大
型化するチップに対応するために、素子のボンディング
パッドをチップ短辺側の2辺に位置し、そのパッドに対
応した位置にリードフレームを配置するCOL(チップ
オンリード)構造や、インナーリードをペレット上に配
置したLOC(リードオンチップ)構造が実用化されて
いる。この際に、従来の熱硬化型樹脂ではリードにペー
ストを塗布した後のペーストのシェルライフが問題とな
っており、また、樹脂の吸水によるクラックの発生、金
属のマイグレーション等の信頼性の低下が問題となって
いる。このために熱可塑ポリエーテルイミドの適用が検
討されているが、吸水性の問題は解決されていない。
【0003】また、バンプを用いた半導体チップ、配線
間の接合において、光硬化性あるいは熱硬化性の樹脂が
接着剤として用いられているが前述のシェルライフ、吸
水に起因する問題点がある。
間の接合において、光硬化性あるいは熱硬化性の樹脂が
接着剤として用いられているが前述のシェルライフ、吸
水に起因する問題点がある。
【0004】また、TAB(テープオートボンディン
グ)テープ製造工程において、ポリイミド、ポリエステ
ル、ガラエポ等の樹脂ベースフィルム上に配線金属とし
て銅箔を張り合わせる際に、主にエポキシ系の接着剤が
用いられているが、接着剤のイオン性不純物や接着剤の
吸水による絶縁抵抗の低下などの問題がある。この問題
を解決するために接着剤層を排除した2層構造のTAB
テープがあるが、ベースフィルム上に金属層を形成する
ためにはスパッタ法等を用いる必要があるため、コスト
の面で問題があった。
グ)テープ製造工程において、ポリイミド、ポリエステ
ル、ガラエポ等の樹脂ベースフィルム上に配線金属とし
て銅箔を張り合わせる際に、主にエポキシ系の接着剤が
用いられているが、接着剤のイオン性不純物や接着剤の
吸水による絶縁抵抗の低下などの問題がある。この問題
を解決するために接着剤層を排除した2層構造のTAB
テープがあるが、ベースフィルム上に金属層を形成する
ためにはスパッタ法等を用いる必要があるため、コスト
の面で問題があった。
【0005】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーを
用いた光学素子用接着剤が特開平2−84456号公報
により知られているが、これを電子部品に応用しようと
すると分子内にカップリング基を有しないために接着力
が十分でなく、高温高湿試験、ヒートサイクル試験等の
耐久性試験に合格することができないという問題があっ
た。
用いた光学素子用接着剤が特開平2−84456号公報
により知られているが、これを電子部品に応用しようと
すると分子内にカップリング基を有しないために接着力
が十分でなく、高温高湿試験、ヒートサイクル試験等の
耐久性試験に合格することができないという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来技
術の有していた前述の欠点を解消しようとするものであ
り、電気特性、耐熱性、信頼性に優れた電子部品用接着
剤及び物品を提供するものである。
術の有していた前述の欠点を解消しようとするものであ
り、電気特性、耐熱性、信頼性に優れた電子部品用接着
剤及び物品を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
認識に基づいて、鋭意検討を重ねた結果、含フッ素脂肪
族環構造を有し、分子内に少なくとも1つのカップリン
グ基を有する含フッ素ポリマーが良好な電気特性、耐熱
性を有し、電子部品用接着剤として極めて有用であるこ
とを新規に見いだすに至った。また、含フッ素脂肪族環
構造を有し、分子内に少なくとも1つのカップリング基
を有する含フッ素ポリマーは、特殊なフッ素系溶剤以外
には全く侵されないので、極めて耐薬品性に優れる接着
剤層を形成することができる。
認識に基づいて、鋭意検討を重ねた結果、含フッ素脂肪
族環構造を有し、分子内に少なくとも1つのカップリン
グ基を有する含フッ素ポリマーが良好な電気特性、耐熱
性を有し、電子部品用接着剤として極めて有用であるこ
とを新規に見いだすに至った。また、含フッ素脂肪族環
構造を有し、分子内に少なくとも1つのカップリング基
を有する含フッ素ポリマーは、特殊なフッ素系溶剤以外
には全く侵されないので、極めて耐薬品性に優れる接着
剤層を形成することができる。
【0008】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーと
しては、含フッ素環構造を有するモノマーを重合して得
られるものや、少なくとも2つの重合性二重結合を有す
る含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に環構
造を有するポリマーが公知あるい周知の物を含めて広範
囲にわたって例示される。
しては、含フッ素環構造を有するモノマーを重合して得
られるものや、少なくとも2つの重合性二重結合を有す
る含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に環構
造を有するポリマーが公知あるい周知の物を含めて広範
囲にわたって例示される。
【0009】少なくとも2つの重合性二重結合を有する
含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に環構造
を有するポリマーは、特開昭63−238111号公報
や特開昭63−238115号公報等により知られてい
る。即ち、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパ
ーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等のモノマーの
単独重合、またはテトラフルオロエチレンなどのラジカ
ル重合性モノマーと共重合することにより得られる。
含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に環構造
を有するポリマーは、特開昭63−238111号公報
や特開昭63−238115号公報等により知られてい
る。即ち、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパ
ーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等のモノマーの
単独重合、またはテトラフルオロエチレンなどのラジカ
ル重合性モノマーと共重合することにより得られる。
【0010】また、含フッ素環構造を有するモノマーを
重合して得られる主鎖に環構造を有するポリマーは、特
公昭63−18964号公報等により知られている。即
ち、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソール)等の含フッ素環構造を有するモノマーを単独重
合ないし、テトラフルオロエチレンなどのラジカル重合
性モノマーと共重合することにより得られる。
重合して得られる主鎖に環構造を有するポリマーは、特
公昭63−18964号公報等により知られている。即
ち、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソール)等の含フッ素環構造を有するモノマーを単独重
合ないし、テトラフルオロエチレンなどのラジカル重合
性モノマーと共重合することにより得られる。
【0011】また、パーフルオロ(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)等の含フッ素環構造を有するモ
ノマーとパーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパー
フルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の少なくとも2
つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーを共重合
して得られるポリマーでもよい。
1,3−ジオキソール)等の含フッ素環構造を有するモ
ノマーとパーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパー
フルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の少なくとも2
つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーを共重合
して得られるポリマーでもよい。
【0012】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマー
は、主鎖に環構造を有するポリマーが好適であるが、環
構造を20モル%以上含有するものが溶解性、機械的特
性等の面から好ましい。
は、主鎖に環構造を有するポリマーが好適であるが、環
構造を20モル%以上含有するものが溶解性、機械的特
性等の面から好ましい。
【0013】含フッ素ポリマー分子にカップリング基を
導入する方法としては、反応性の官能基Xとカップリン
グ基−MR1 3-aR2 aを持つX−MR1 3-aR2 a(Xは塩素
原子、アミノ基、アミノアルキル基、ウレイド基、グリ
シドキシ基、エポキシ基などのうち少なくとも1種の官
能性原子また基を有するアルキル基またはビニル基、M
はSi、Ti、Zr、Hf、Th、Alなどの金属基、
R1 はハロゲン基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル
オキシ基、アシルオキシ基などの反応基、aは0、1、
または2である。)で表される構造を有する化合物を、
反応性基を有する含フッ素ポリマーと反応させる方法が
例示される。
導入する方法としては、反応性の官能基Xとカップリン
グ基−MR1 3-aR2 aを持つX−MR1 3-aR2 a(Xは塩素
原子、アミノ基、アミノアルキル基、ウレイド基、グリ
シドキシ基、エポキシ基などのうち少なくとも1種の官
能性原子また基を有するアルキル基またはビニル基、M
はSi、Ti、Zr、Hf、Th、Alなどの金属基、
R1 はハロゲン基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル
オキシ基、アシルオキシ基などの反応基、aは0、1、
または2である。)で表される構造を有する化合物を、
反応性基を有する含フッ素ポリマーと反応させる方法が
例示される。
【0014】特にMがSiであるものが合成が容易であ
り、適度なR1 の加水分解性を有しており好適に採用さ
れる。
り、適度なR1 の加水分解性を有しており好適に採用さ
れる。
【0015】ここで反応性基を有する含フッ素ポリマー
は、前述の含フッ素環構造を有する含フッ素ポリマーの
製造と同様の方法で製造できる。すなわち、通常有機パ
ーオキシ化合物を開始剤として含フッ素環構造を有する
含フッ素ポリマーを重合することにより、末端に−CH
2 COOH、−CH2 COOCH3 、−CF2 COO
H、−CF2 COOCH3 などの反応性基を有する含フ
ッ素ポリマーが得られる。
は、前述の含フッ素環構造を有する含フッ素ポリマーの
製造と同様の方法で製造できる。すなわち、通常有機パ
ーオキシ化合物を開始剤として含フッ素環構造を有する
含フッ素ポリマーを重合することにより、末端に−CH
2 COOH、−CH2 COOCH3 、−CF2 COO
H、−CF2 COOCH3 などの反応性基を有する含フ
ッ素ポリマーが得られる。
【0016】また、含フッ素脂肪族環構造を有する含フ
ッ素ポリマーを製造する場合に、CF2 =CFOCF
(CF3 )O(CF2 )3 COOCH3 などの反応性基
を有するモノマーを共重合せしめることによって、積極
的に反応性基を導入することができる。
ッ素ポリマーを製造する場合に、CF2 =CFOCF
(CF3 )O(CF2 )3 COOCH3 などの反応性基
を有するモノマーを共重合せしめることによって、積極
的に反応性基を導入することができる。
【0017】本発明における含フッ素脂肪族環構造を有
し、分子内に少なくとも1つのカップリング基を有する
含フッ素ポリマーを接着剤層として適用できる電子部品
には、半導体チップ、ハイブリッドIC、TABテー
プ、フレキシブルプリント配線板等、その製造工程にお
ける接着剤層に高信頼性が要求されるものが例示され
る。
し、分子内に少なくとも1つのカップリング基を有する
含フッ素ポリマーを接着剤層として適用できる電子部品
には、半導体チップ、ハイブリッドIC、TABテー
プ、フレキシブルプリント配線板等、その製造工程にお
ける接着剤層に高信頼性が要求されるものが例示され
る。
【0018】本発明の接着剤は、アルミ、銅、鉄、ニッ
ケル、モリブデン等の金属や、シリコン、酸化シリコ
ン、窒化シリコン、ガラス、アルミナ、窒化アルミ等の
無機物及びポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂
等の有機物との密着性に優れている。しかも高耐熱性を
有しているので電子部品の製造工程中にかかる熱により
劣化することがなく、吸水性もないために該電子部品の
高信頼性化を達成することができる。
ケル、モリブデン等の金属や、シリコン、酸化シリコ
ン、窒化シリコン、ガラス、アルミナ、窒化アルミ等の
無機物及びポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂
等の有機物との密着性に優れている。しかも高耐熱性を
有しているので電子部品の製造工程中にかかる熱により
劣化することがなく、吸水性もないために該電子部品の
高信頼性化を達成することができる。
【0019】また、誘電率、誘電損失が小さいために電
子部品の電気特性へ接着剤層が与える悪影響を最小限に
抑えることができる。
子部品の電気特性へ接着剤層が与える悪影響を最小限に
抑えることができる。
【0020】また、本発明の含フッ素脂肪族環構造を有
するポリマーの被膜は特殊なフッ素系溶剤以外の有機溶
剤には全く侵されない。従って、耐薬品性を要求される
センサー等の接着剤として用いることができる。
するポリマーの被膜は特殊なフッ素系溶剤以外の有機溶
剤には全く侵されない。従って、耐薬品性を要求される
センサー等の接着剤として用いることができる。
【0021】本発明における含フッ素脂肪族環構造を有
し、分子内に少なくとも1つのカップリング基を有する
含フッ素ポリマーは特定のフッ素系溶媒に可溶なため、
溶液として電子部品の接着剤として用いることができ
る。
し、分子内に少なくとも1つのカップリング基を有する
含フッ素ポリマーは特定のフッ素系溶媒に可溶なため、
溶液として電子部品の接着剤として用いることができ
る。
【0022】この場合に用いられる溶媒としては、上記
ポリマーを溶解する物であれば限定はないが、パーフル
オロヘキサン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフ
ルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)等の完全フッ
素化された溶剤、あるいはCF3 (CF2 )7 CH2 C
H3 、CF3 (CF2 )5 CH2 CH3 等の部分フッ素
化された溶剤が好適に例示される。また、上記のごとき
溶剤を2種以上混合したものを用いてもよい。溶液濃度
としては0.01〜70重量%、好ましくは0.1〜5
0重量%である。
ポリマーを溶解する物であれば限定はないが、パーフル
オロヘキサン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフ
ルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)等の完全フッ
素化された溶剤、あるいはCF3 (CF2 )7 CH2 C
H3 、CF3 (CF2 )5 CH2 CH3 等の部分フッ素
化された溶剤が好適に例示される。また、上記のごとき
溶剤を2種以上混合したものを用いてもよい。溶液濃度
としては0.01〜70重量%、好ましくは0.1〜5
0重量%である。
【0023】本発明における含フッ素脂肪族環構造を有
するポリマー溶液には、導電性を付与したり、熱電導
率、機械特性を向上させる目的で、銀、銅等の金属粉、
あるいは石英、窒化アルミ、酸化アルミ、窒化ボロン等
のフィラー、ポリテトラフルオロエチレンあるいはテト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体のパウダー等を添加することも可能であ
る。
するポリマー溶液には、導電性を付与したり、熱電導
率、機械特性を向上させる目的で、銀、銅等の金属粉、
あるいは石英、窒化アルミ、酸化アルミ、窒化ボロン等
のフィラー、ポリテトラフルオロエチレンあるいはテト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体のパウダー等を添加することも可能であ
る。
【0024】特に金属粉の添加が必要な場合、銅を用い
ることができるというのが本発明におけるフッ素脂肪族
環構造を有するポリマー溶液の特徴である。エポキシ樹
脂、ポリイミドワニス等では銅原子の樹脂中へのマイグ
レーションが起きたり、樹脂の吸水により酸化が起きる
ために銅粉を使用することができず、熱伝導率に劣り高
価であるにもかかわらず銀が主に使用されている。本発
明に於けるフッ素脂肪族環構造を有するポリマー溶液
は、前述の問題がないために銅を用いることができ、優
れた熱伝導率を達成することができる。
ることができるというのが本発明におけるフッ素脂肪族
環構造を有するポリマー溶液の特徴である。エポキシ樹
脂、ポリイミドワニス等では銅原子の樹脂中へのマイグ
レーションが起きたり、樹脂の吸水により酸化が起きる
ために銅粉を使用することができず、熱伝導率に劣り高
価であるにもかかわらず銀が主に使用されている。本発
明に於けるフッ素脂肪族環構造を有するポリマー溶液
は、前述の問題がないために銅を用いることができ、優
れた熱伝導率を達成することができる。
【0025】また、実用性を向上させるために、酸化防
止剤、紫外線安定剤等各種添加剤を添加することも可能
である。
止剤、紫外線安定剤等各種添加剤を添加することも可能
である。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例について更に具体的に
説明するが、この説明が本発明を限定するものでないこ
とは勿論である。
説明するが、この説明が本発明を限定するものでないこ
とは勿論である。
【0027】合成例1(含フッ素脂肪族環構造を有する
ポリマーの合成) パーフルオロブテニルビニルエーテルの35g 、イオン交
換水の150g、及び重合開始剤として((CH3)2CHOCOO)2 の
90mgを内容積200ml の耐圧ガラス製オートクレーブに入
れた。系内を3回窒素で置換した後、40℃22時間懸濁重
合を行った。その結果、ポリマーを28g 得た。このポリ
マーの赤外線吸収スペクトルを測定したところ、181
0cm-1に−COOHの吸収が認められた。
ポリマーの合成) パーフルオロブテニルビニルエーテルの35g 、イオン交
換水の150g、及び重合開始剤として((CH3)2CHOCOO)2 の
90mgを内容積200ml の耐圧ガラス製オートクレーブに入
れた。系内を3回窒素で置換した後、40℃22時間懸濁重
合を行った。その結果、ポリマーを28g 得た。このポリ
マーの赤外線吸収スペクトルを測定したところ、181
0cm-1に−COOHの吸収が認められた。
【0028】合成例2(カップリング基を有する含フッ
素ポリマーの合成) 合成例1で得られたポリマー中に存在する−COOHを
−COOCH3 に置換した。このポリマー4gをパーフ
ルオロトリブチルアミン58gに溶解した溶液を50℃
で10時間加熱して脱HF処理を行った。この溶液にγ
−アミノプロピルトリエトキシラン0.05gを加え、
系内を窒素で置換し、室温で3時間撹はんした後に、ポ
リマーを再沈法により回収した。このポリマーの赤外線
吸収スペクトルを測定したところ、もとの含フッ素ポリ
マーに存在した−COOCH3 の1800cm-1の吸収
はなく、−CONH−の吸収が1730cm-1に認めら
れた。このポリマーのガラス転移点は 108℃であり、室
温ではタフで透明なガラス状のポリマーである。また10
%熱分解温度は465 ℃であり、60HzK 〜1MHzでの比誘電
率は2.1 、体積抵抗は1017( Ω・cm)以上であった。
素ポリマーの合成) 合成例1で得られたポリマー中に存在する−COOHを
−COOCH3 に置換した。このポリマー4gをパーフ
ルオロトリブチルアミン58gに溶解した溶液を50℃
で10時間加熱して脱HF処理を行った。この溶液にγ
−アミノプロピルトリエトキシラン0.05gを加え、
系内を窒素で置換し、室温で3時間撹はんした後に、ポ
リマーを再沈法により回収した。このポリマーの赤外線
吸収スペクトルを測定したところ、もとの含フッ素ポリ
マーに存在した−COOCH3 の1800cm-1の吸収
はなく、−CONH−の吸収が1730cm-1に認めら
れた。このポリマーのガラス転移点は 108℃であり、室
温ではタフで透明なガラス状のポリマーである。また10
%熱分解温度は465 ℃であり、60HzK 〜1MHzでの比誘電
率は2.1 、体積抵抗は1017( Ω・cm)以上であった。
【0029】実施例1 合成例2で得られたポリマー100部、銅粉100部、
パーフルオロトリブチルアミン150部からなるペース
トを調整し、以下の評価を行った。2mm×2mmのシ
リコンチップをリードフレーム(42アロイ)に200
℃×1時間の乾燥条件で接着し、引っ張り試験により密
着力を測定した。次にプレッシャークッカーテスト(P
CT;125℃、100%RH、2.3気圧)20時間
後の密着力と接着剤層の吸水率を求めた。なお、吸水率
は重量変化より求めた。結果を表1に示した。
パーフルオロトリブチルアミン150部からなるペース
トを調整し、以下の評価を行った。2mm×2mmのシ
リコンチップをリードフレーム(42アロイ)に200
℃×1時間の乾燥条件で接着し、引っ張り試験により密
着力を測定した。次にプレッシャークッカーテスト(P
CT;125℃、100%RH、2.3気圧)20時間
後の密着力と接着剤層の吸水率を求めた。なお、吸水率
は重量変化より求めた。結果を表1に示した。
【0030】比較例1 接着ペーストとして日東電工(株)製のポリイミド銀ペ
ーストJR−1000とし、実施例1と同様の評価を行
った。結果を表1に示した。
ーストJR−1000とし、実施例1と同様の評価を行
った。結果を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2 合成例1で得られたポリマー100部、パーフルオロト
リブチルアミン200部からなる溶液を調整した。これ
をポリイミド基板と銅箔の接着剤として用いてフレキシ
ブル回路基板を作成したところ、エポキシ樹脂を接着剤
として用いたもに比べ銅箔配線間でのマイグレーション
がなく信頼性が向上した。
リブチルアミン200部からなる溶液を調整した。これ
をポリイミド基板と銅箔の接着剤として用いてフレキシ
ブル回路基板を作成したところ、エポキシ樹脂を接着剤
として用いたもに比べ銅箔配線間でのマイグレーション
がなく信頼性が向上した。
【0033】実施例3 実施例2で用いた溶液をポリイミドベースフィルムと銅
箔の接着剤としてTABテープを作成した。これはエポ
キシ樹脂を接着剤としたものに比べ銅箔配線間でのマイ
グレーションがなく信頼性、電気特性に優れていた。
箔の接着剤としてTABテープを作成した。これはエポ
キシ樹脂を接着剤としたものに比べ銅箔配線間でのマイ
グレーションがなく信頼性、電気特性に優れていた。
【0034】
【発明の効果】接着剤として含フッ素脂肪族環構造を有
し、分子内に少なくとも1つのカップリング基を有する
含フッ素ポリマー用いれば信頼性、電気特性を高められ
た電子部品を得ることができ、半導体チップ、TABテ
ープ、フレキシブルプリント基板などに有用である。
し、分子内に少なくとも1つのカップリング基を有する
含フッ素ポリマー用いれば信頼性、電気特性を高められ
た電子部品を得ることができ、半導体チップ、TABテ
ープ、フレキシブルプリント基板などに有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】含フッ素脂肪族環構造を有し、分子内に少
なくとも1つのカップリング基を有する含フッ素ポリマ
ーからなることを特徴とする電子部品用接着剤。 - 【請求項2】含フッ素ポリマーの主鎖構造がパーフルオ
ロ体である請求項1の電子部品用接着剤。 - 【請求項3】請求項1に記載の接着剤を用いた半導体チ
ップ。 - 【請求項4】請求項1に記載の接着剤を用いたフレキシ
ブルプリント基板。 - 【請求項5】請求項1に記載の接着剤を用いたテープオ
ートボンディングテープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13283593A JPH06322336A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 電子部品用接着剤及び物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13283593A JPH06322336A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 電子部品用接着剤及び物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322336A true JPH06322336A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=15090642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13283593A Pending JPH06322336A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 電子部品用接着剤及び物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06322336A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0767467A3 (en) * | 1995-09-21 | 1998-01-28 | Asahi Glass Company Ltd. | Low dielectric resin composition |
WO2001018142A1 (fr) * | 1999-09-08 | 2001-03-15 | Daikin Industries, Ltd. | Matiere adhesive fluorochimique et produit stratifie obtenu au moyen de celle-ci |
JP2007220726A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Asahi Glass Co Ltd | マルチチップ素子とその製造方法 |
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-
1993
- 1993-05-11 JP JP13283593A patent/JPH06322336A/ja active Pending
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