JPH06322222A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH06322222A
JPH06322222A JP10946593A JP10946593A JPH06322222A JP H06322222 A JPH06322222 A JP H06322222A JP 10946593 A JP10946593 A JP 10946593A JP 10946593 A JP10946593 A JP 10946593A JP H06322222 A JPH06322222 A JP H06322222A
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latex
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acid
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Application number
JP10946593A
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Inventor
Seiji Inoue
清治 井上
Tomohiko Yoshida
友彦 吉田
Hiroshi Mori
弘 森
Hideyuki Shigemitsu
英之 重光
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動加工性、耐衝撃性、剛性および耐熱性に
優れ、特に薄肉成形品の成形用材料として適した熱可塑
性樹脂組成物を提供する。 【構成】 酸基含有共重合体ラテックスで肥大化したジ
エン系ゴムを粒子内部に含み、グラフト交叉剤と架橋剤
とを併用して得られたアクリル酸エステルを主成分とす
る架橋アクリル酸エステル系重合体が外層部を構成して
なる多重構造架橋アクリル系ゴムのラテックスの存在下
に、芳香族ビニル化合物および特定のエチレン性不飽和
化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体
を重合してなるグラフト共重合体15〜85重量部と、
熱可塑性ポリエステル樹脂15〜85重量部からなる樹
脂成分100重量部に対して、繊維状強化材5〜150
重量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気・電子部品やOA
機器用部品等の成形用材料として用いられる熱可塑性樹
脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、流動加
工性、耐衝撃性、剛性および耐熱性に優れ、特に薄肉成
形品の成形用材料として適した熱可塑性樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレートに代表される熱可塑性ポリエステル
樹脂は、耐薬品性、流動加工性等に優れており、電気・
電子部品やOA機器用部品等に使用されているが、熱可
塑性ポリエステル樹脂は耐衝撃性、とりわけノッチ付き
の衝撃強度が低くく、このためその使用用途が制限され
ていた。そこで、熱可塑性ポリエステル樹脂の耐衝撃性
を改善するために、特公昭51−25261号公報に記
載されているようにABS樹脂をブレンドする方法、特
開昭54−23656号公報や特開平1−163249
号公報に記載されているように官能基を導入したABS
樹脂あるいはAS樹脂をブレンドする方法等が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性ポリエステル樹脂に上記のようにABS樹脂やAS樹
脂をブレンドした樹脂組成物は流動性に劣るため、パソ
コン用ハウジング等のように肉厚1mm以下の薄肉成形
品の成形用材料として使用する場合には、成形が非常に
困難となるとともに、耐衝撃性についても満足できるも
のではなく、剛性にも劣るものであった。本発明は、流
動加工性に優れ、薄肉成形品においても優れた耐衝撃性
および剛性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる現状
に鑑み、熱可塑性ポリエステル樹脂に特定の共重合体と
繊維状強化材を配合することによって、流動加工性、耐
衝撃性、剛性および耐熱性に優れた成形品を得られるこ
とを見い出し、本発明に到達したものである。
【0005】すなわち、本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、熱可塑性ポリエステル樹脂(A)15〜85重量部
と、酸基含有共重合体ラテックスで肥大化したジエン系
ゴム(i)2〜80重量%を粒子内部に含み、グラフト
交叉剤と架橋剤とを併用して得られたアクリル酸エステ
ルを主成分とする架橋アクリル酸エステル系重合体(i
i)20〜98重量%が外層部を構成してなる多重構造
架橋アクリル系ゴム(b−1)のラテックス5〜90重
量部(固形分として)の存在下に、芳香族ビニル化合物
および一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物
からなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体(b−
2)95〜10重量部(b−1とb−2の合計量100
重量部)を重合してなるグラフト共重合体(B)15〜
85重量部と、A成分とB成分の合計量100重量部に
対して5〜150重量部の繊維状強化材(C)とからな
ることを特徴とするものである。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、RはHまたはCH3 を、XはCN
またはCOOR1 を表す。但し、R1は炭素数1〜8の
アルキル基である。)本発明においてA成分として使用
される熱可塑性ポリエステル樹脂とは、芳香族ジカルボ
ン酸あるいはそのエステル形成性誘導体と、ジオールあ
るいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とするモノ
マーを、縮合反応することによって得られる重合体ある
いは共重合体である。
【0008】熱可塑性ポリエステル樹脂の酸成分として
使用される芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p
−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボ
ン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−
ジフェニルエーテルジカルボン酸等が挙げられ、これら
のエステル形成性誘導体としてはこれらのジアルキルエ
ステル、ジアリールエステル等が挙げられる。また、本
発明で使用されるジオール成分としては、エチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノール等の炭素数2〜10の脂肪族ジオール、ポリエ
チレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等の分子量が400
〜6000の長鎖グリコール等が挙げられる。
【0009】このような芳香族ジカルボン酸成分とジオ
ール成分から得られるポリエステル樹脂としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフ
タレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシ
クロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等、あるいはこれらを主成分
とする共重合体が挙げられ、これらを単独または2種以
上を組み合わせて使用することができる。中でも、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンナフタレートが、適度の機械的強度等
を有することから好ましい。
【0010】これら熱可塑性ポリエステル樹脂(A)
は、15〜85重量部の範囲で含有され、好ましくは2
0〜60重量部の範囲である。これは、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂の含有量が15重量部未満であると流動加工
性および耐熱性に劣るとともに耐衝撃性も十分なもので
はなく、逆に85重量部を超えると耐衝撃性に劣るため
である。また、熱可塑性ポリエステル樹脂は、フェノー
ル/テトラクロルエタンの混合溶媒中(混合比は、重量
比で1:1)、23℃の温度下での極限粘度[η]が
0.5〜1.4であることが好ましい。これは、極限粘
度が0.5未満では得られ得た成形品の強度が低下する
傾向にあり、1.4を超えると成形時の流動性が低下し
充填性が十分でなくなる恐れがあるためである。
【0011】本発明においては、特定のグラフト共重合
体(B)を含有させることによって、熱可塑性ポリエス
テル樹脂の流動加工性を損なうことなく、優れた耐衝撃
性および剛性を付与できるものである。本発明で使用さ
れるB成分であるグラフト共重合体は、肥大化したジエ
ン系ゴムを粒子内部に含み、架橋アクリル酸エステル系
重合体がその外層部を構成する多重構造架橋アクリル系
ゴムのラテックスの存在下に、芳香族ビニルあるいはエ
チレン性不飽和化合物等の単量体を重合してなるもので
ある。
【0012】本発明のグラフト共重合体(B)使用され
る多重構造架橋アクリル系ゴム(b−1)の粒子内部に
含まれるジエン系ゴム(i)は、1,3−ブタジエン5
0〜100重量%およびこれと共重合可能なCH2 =C
=基を有する単量体0〜50重量%とから構成されるも
のであり、1,3−ポリブタジエンホモポリマーまたは
1,3−ブタジエン単位50重量%以上から構成される
共重合体である。1,3−ブタジエン単位50重量%以
上から構成される共重合体としては、例えば、ブタジエ
ン−スチレン共重合体、ブタジエン−ビニルトルエン共
重合体等のブタジエン−芳香族ビニル系共重合体;ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体;ブタジエン−メタ
クリロニトリル共重合体;ブタジエン−アクリル酸メチ
ル共重合体、ブタジエン−アクリル酸エチル共重合体、
ブタジエン−アクリル酸ブチル共重合体、ブタジエン−
アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体等のブタジエン
−アクリル酸アルキルエステル共重合体;ブタジエン−
メタクリル酸メチル共重合体、ブタジエン−メタクリル
酸エチル共重合体等のブタジエン−メタクリル酸アルキ
ルエステル共重合体等が挙げられ、この他に、1,3−
ブタジエン単位を50重量%以上から構成される三元共
重合体であってもよい。これらのジエン系ゴムは、通
常、公知の乳化重合によって製造することができ、使用
される触媒あるいは乳化剤等も特に制限されるものでは
ない。得られたジエン系ゴムの粒子径は0.04〜0.
2μmのものが好ましい。
【0013】本発明においては、ジエン系ゴムは酸基含
有共重合体ラテックスを用いて肥大化される。使用され
る酸基含有共重合体ラッテクッスとしては、酸基含有単
量体とアクリル酸アルキルエステルとを構成成分とする
ものが好ましい。酸基含有単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、
無水マレイン酸、ブテントリカルボン酸等が挙げられる
が、肥大化能力の点からアクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、クロトン酸が好ましい。また、アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜1
2のアクリル酸アルキルエステルが挙げられ、これらア
クリル酸アルキルエステルの半量以下をメタクリル酸エ
ステル、スチレン、アクリロニトリル等で置換したもの
であってもよい。
【0014】酸基含有単量体は、酸基含有共重合体の構
成モノマーの3〜30重量%の範囲で使用することが好
ましい。これは、酸基含有単量体が3重量%未満では肥
大化能力が低下する傾向にあり、30重量%を超えると
粒径1μmを超える過大な肥大化粒子が生成される傾向
にあるためである。また、酸基含有単量体の最適構成量
は、使用するアクリル酸アルキルエステルの親水性の度
合いによっても変化する。アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル等の親水性の高いアクリル酸アルキルエステル
を使用する場合には、酸基含有単量体の量が少ない領域
で肥大化効果が発揮され、酸基含有単量体の量が多くな
るとラッテクスが破壊されるため、酸基含有単量体の量
は5〜10重量%程度が適している。アルキル基の炭素
数が4以上であるアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル等の親水性の低いアクリル酸アルキルエス
テルを使用する場合には、酸基含有単量体の量の少ない
領域では肥大化効果が少なく、酸基含有単量体の量があ
る程度多くならないと肥大化効果が発揮されないため、
酸基含有単量体の量は13〜20重量%程度が適してい
る。なお、親水性の高いアクリル酸アルキルエステルを
使用すると、酸基単量体の量が5〜10重量%の範囲で
あっても系が不安定になりやすく、粗大粒子が生成しや
すくなる傾向にあり、均一な肥大化粒子が得られる親水
性の低いアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
【0015】酸基含有共重合体はラテックスの形で使用
されるが、その粒子径は肥大化能力に影響を与え、粒子
径が小さいと肥大化能力が低下し、大きい場合には肥大
化後のゴム粒子径が大きくなり過ぎ、引き続いてグラフ
ト重合を行う場合に不安定となり凝集しやすくなるた
め、平均粒子径が0.05〜0.2μmのものが好まし
い。ジエン系ゴムの肥大化は、0.04〜0.2μm程
度の小粒子径のジエン系ラテックスに酸基含有共重合体
ラテックスを添加することによって行われる。酸基含有
共重合体ラテックスの添加量は、ジエン系ゴムラテック
ス100重量部(固形分として)に対して0.1〜10
重量%(固形分として)程度であり、特に好ましくは
0.5〜5重量部の範囲である。この範囲内で酸基含有
共重合体ラテックスを添加することによって、肥大化ジ
エン系ゴムラッテクス(i)の粒子径は0.15〜1μ
m程度に調整され、このゴムを内部に含有する多重構造
架橋アクリル系ゴム(b−1)のラテックスの粒子径が
成形品の外観上好ましい0.18〜3μmの範囲とな
る。また、肥大化処理を行う際には、ジエン系ゴムラテ
ックスのpHを7以上に保持しておくことが肥大化効果
の点から好ましい。ジエン系ゴムラテックスのpH調整
は、ジエン系ゴムの重合中に行ってもよいし、肥大化処
理の前に行ってもよい。
【0016】本発明において、多重構造架橋アクリル系
ゴム(b−1)の外層部を構成する架橋アクリル酸エス
テル系重合体(ii)は、グラフト交叉剤と架橋剤とを
併用して得られたものである。この重合体(ii)の主
成分であるアクリル酸エステルとしては、例えば、エス
テル部がメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
2−エチルヘキシル、n−ラウリル等の炭素数1〜12
のアルキルエステル;アクリル酸クロルエチル等のハロ
アルキルエステル;アクリル酸ベンジルまたはフェネチ
ル等の芳香族エステル等が挙げられる。また、架橋アク
リル酸エステル系重合体(ii)としては、例えば、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル
酸エステル;アクリロニトリル;スチレン等のアクリル
酸エステルと共重合可能な単量体を、重合体(ii)の
構成単位50重量%未満の範囲で使用することができ
る。
【0017】本発明の架橋アクリル酸エステル系重合体
(ii)の架橋構造は、グラフト交叉剤と架橋剤とを組
み合わせて併用することによって、従来のグラフト交叉
剤または架橋剤を単独で使用した場合の成形性の問題を
解決し得るものである。使用されるグラフト交叉剤とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、シアヌル酸、イソシアヌル酸等のアリルエステル等
が挙げられる。また、架橋剤としては、ポリアルキルグ
リコールのジアクリレートまたはジメタクリレート、ジ
ビニルベンゼン等が挙げられる。
【0018】本発明の多重構造架橋アクリル系ゴム(b
−1)は、肥大化されたジエン系ゴム(i)を内部粒子
として2〜80重量%含有し、架橋アクリル酸エステル
系重合体(ii)を外層部としてされ20〜98重量含
有され、好ましくは肥大化ジエン系ゴム(i)を5〜5
0重量%、架橋アクリル酸エステル系重合体(ii)を
50〜95重量%の範囲で含有するものである。これ
は、肥大化ジエン系ゴム(i)が2重量%未満あるいは
架橋アクリル酸エステル系重合体(ii)が98重量%
を超えると、衝撃強度の向上を図ることができない傾向
にあるためであり、逆に肥大化ジエン系ゴム(i)が8
0重量%を超えるか架橋アクリル酸エステル系重合体
(ii)が20重量%未満では、耐候性が低下する傾向
にあるためである。
【0019】本発明の多重構造架橋アクリル系ゴム(b
−1)は、ジエン系ゴムの乳化重合に引き続き酸基含有
共重合体ラテックスを添加して、ジエン系ゴムの肥大化
処理を行い肥大化ジエン系ゴム(i)を得た後、得られ
た肥大化ジエン系ゴム(i)のラテックス2〜80重量
%、好ましくは5〜50重量%(固形分として)の存在
下で、架橋アクリル酸エステル系重合体を構成する単量
体混合物20〜98重量%、好ましくは50〜95重量
%を重合させるシード重合によって得られる。このよう
にして重合された多重構造架橋アクリル系ゴム(b−
1)は、成形品の外観、衝撃強度等の特性のバランスを
考慮して、膨潤度(メチルエチルケトン中に、30℃で
24時間浸漬静置した後の膨潤重量と絶乾重量との比)
が4〜16のものが好ましく、さらに好ましくは6〜9
の範囲である。膨潤度を調節するためには、グラフト交
叉剤と架橋剤の合計量がアクリル酸エステル系重合体を
構成する単量体に対して0.1〜10重量%の範囲で添
加することが好ましい。グラフト交叉剤と架橋剤の合計
量が0.1重量%未満では膨潤度が上記範囲から外れ成
形品の外観が損なわれる傾向となり、10重量%を超え
ると成形品の衝撃強度が低下する傾向となる。また、シ
ード重合は、架橋アクリル系ゴム(ii)が肥大化ジエ
ン系ゴム(i)を完全に被覆するように行うことが、成
形品の外観および耐候性等の観点から好ましい。
【0020】本発明のグラフト共重合体(B)は、芳香
族ビニル単量体および一般式(1)で表されるエチレン
不飽和化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の
単量体(b−2)を、多重構造架橋アクリル系ゴム(b
−1)のラテックスに、ラジカル開始剤の存在下で、一
時にあるいは分割もしくは連続的に添加して重合を行
う。単量体(B)の添加量が多い場合には、グラフト共
重合体の生成を助長し、溶融流動性を保持するために連
続的に注入することが好ましい。
【0021】
【化3】
【0022】(式中、RはHまたはCH3 を、XはCN
またはCOOR1 を表す。但し、R1は炭素数1〜8の
アルキル基である。)重合にあたっては、多重構造架橋
アクリル系ゴム(b−1)のラテックス5〜90重量部
(固形分として)の存在下に、単量体(b−2)10〜
95重量部を重合させる。これは、多重構造架橋アクリ
ル系ゴム(b−1)が5重量部未満あるいは単量体(b
−2)が95重量部を超えると、衝撃強度が低下する傾
向にあり、多重構造架橋アクリル系ゴム(b−1)が9
0重量部を超えるか単量体(b−2)が10重量部未満
では、マトリックス中へのゴムの分散性が低下し衝撃強
度が劣る傾向にあるためである。また、得られたグラフ
ト共重合体(B)中のゴム質重合体の含有量は、40〜
80重量%の範囲であることが好ましい。これは、ゴム
質重合体の含有量が40重量%未満では成形品の衝撃強
度が劣る傾向にあり、80重量%を超えると樹脂組成物
の流動性が低下する傾向にあるためである。
【0023】単量体(B)として使用される芳香族ビニ
ル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。また、一般式
(1)で表されるエチレン不飽和化合物としては、例え
ば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
酸メチルまたはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピ
ル、ブチルエステル等が挙げられる。これらグラフト共
重合体(B)は、15〜85重量部の範囲で含有され、
好ましくは20〜60重量部の範囲である。これは、熱
可塑性ポリエステル樹脂の含有量が15重量部未満であ
ると流動加工性および耐熱性に劣るとともに耐衝撃性も
十分なものではなく、逆に85重量部を超えると耐衝撃
性に劣るためである。
【0024】本発明のビニル系重合体は、シアン化ビニ
ル単量体、芳香族ビニル単量体およびエポキシ基含有ビ
ニル単量体からなるグラフト単量体を重合して得られる
ものである。本発明のC成分として使用される繊維状強
化材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、
シリコンカーバイド繊維、セラミック繊維、アスベスト
繊維等の無機繊維、金属繊維、耐熱性有機繊維等が挙げ
られる。具体的には、繊維径1〜20μm、繊維長10
mm以下のガラス繊維または炭素繊維のチョップドスト
ランド、ガラス繊維ミルドファイバー、ピッチ系炭素繊
維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリイミド繊維、芳
香族ポリアミドイミド繊維等が挙げられ、これらを単独
または組み合わせて使用することができる。中でも、ガ
ラス繊維のチョップドストランドが特に好ましい。
【0025】これら繊維状強化材(C)は、熱可塑性ポ
リエステル樹脂(A)とグラフト共重合体(B)とから
なる樹脂成分100重量部に対して、5〜150重量部
の範囲で配合され、好ましくは20〜120重量部の範
囲である。これは、繊維状充填材を5重量部未満では成
形品の剛性が劣り、150重量部を超えると成形時の流
動加工性が低下するためである。本発明においては、本
発明の効果を損なわない範囲内にで、タルク、カオリ
ン、マイカ、クレー、ウォラストナイト、セリサイト、
ベントナイト、アスベスト、アルミナシリケート等のケ
イ酸塩、アルミナ、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸
化ジルコニウム、酸化チタン等の金属酸化物、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩硫酸
カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩、ガラスビーズ、
窒化ホウ素、炭化ケイ素等の粒子状の充填剤、シリカや
ステアリン酸塩などの滑剤や離型剤、紫外線吸収剤、カ
ーボンブラック等の顔料を含む着色料、ハロゲン化合物
やリン化合物などの難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、カップリング剤、発泡剤、架橋剤および熱安
定剤等の公知の添加剤を任意に添加してもよい。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例において、アイゾット衝撃強度は、A
STM D−256に準じて、厚さ6.3mmのノッチ
付き試験片使用して測定した。荷重たわみ温度は、AS
TM D−648に準じて、曲げ応力4.6Kg/cm
2 で測定した。曲げ強度は、ASTM D−790に準
じて測定した。ショートショット圧は、名機製作所社製
成形機M−100を用いて、シリンダー温度250℃で
厚さ3mmの100mm×100mmの角板を成形した
時の成形可能な最小圧力を成形機の最大圧力(2000
Kgf/cm2 )に対する百分率で表示した。
【0027】肥大化ジエン系ゴム(i−1)の合成 1,3−ブタジエン66重量部、n−ブチルアクリレー
ト9重量部、スチレン25重量部、ジイソプロピルベン
ゼンヒドロパーオキサイド0.2重量部、オレイン酸カ
リウム1重量部、不均化ロジン酸カリウム1重量部、ピ
ロリン酸ソーダ0.5重量部、硫酸第一鉄0.005重
量部、デキストローズ0.3重量部、無水硫酸ナトリウ
ム0.3重量部およびイオン交換水200重量部を、1
00リットルのオートクレーブ中で50℃で9時間で重
合し、転化率97%、粒子径0.08μm、pH9のジ
エン系ゴムラテックスを得た。一方、n−ブチルアクリ
レート85重量部、メタクリル酸15重量部、オレイン
酸カリウム2重量部、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ
1重量部、クメンヒドロパーオキサイド0.4重量部、
ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3重
量部およびイオン交換水200重量部を、70℃で4時
間重合し、転化率98%、平均粒径0.08μmの酸基
含有共重合体ラテックスを得た。上記ジエン系ゴムラテ
ックス100重量部(固形分として)に、上記酸基含有
共重合体ラテックス2重量部(固形分として)を撹拌し
ながら添加し、添加後30分間撹拌を続けて、平均粒径
0.27μmの肥大化ジエン系ゴム(i−1)のラッテ
クスを得た。
【0028】肥大化ジエン系ゴム(i−2)の合成 1,3−ブタジエン100重量部、ジイソプロピルベン
ゼンヒドロパーオキサイド0.2重量部、t−ドデシル
メルカプタン0.5重量部、オレイン酸カリウム1重量
部、不均化ロジン酸カリウム1重量部、ピロリン酸ソー
ダ0.5重量部、硫酸第一鉄0.005重量部、デキス
トローズ0.3重量部、無水硫酸ナトリウム0.4重量
部およびイオン交換水200重量部を、100リットル
のオートクレーブ中で50℃で9時間で重合し、転化率
96%、粒子径0.08μm、pH8.8のジエン系ゴ
ムラテックスを得た。上記ジエン系ゴムラテックス10
0重量部(固形分として)に、肥大化ジエン系ゴム(i
−1)の合成で使用した酸基含有共重合体ラテックス2
重量部(固形分として)を撹拌しながら添加し、添加後
30分間撹拌を続けて、平均粒径0.28μmの肥大化
ジエン系ゴム(i−2)のラッテクスを得た。
【0029】多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−1)
の製造 肥大化ジエン系ゴム(i−1)のラテックス20重量部
を反応釜に投入し、不均化ロジン酸カリウム1重量部と
イオン交換水150重量部を添加して、窒素置換を行っ
た後、内温70℃まで昇温した。次いで、イオン交換水
10重量部に過硫酸カリウム0.12重量部を溶解した
溶液を添加し、n−ブチルアクリレート80重量部、メ
タクリル酸アリル0.32重量部とエチレングリコール
ジメタクリレート0.16重量部からなる単量体混合物
を2時間にわたって連独的に滴下した。滴下終了と同時
に内温の上昇がなくなるが、さらに80℃まで昇温して
1時間反応を続けた。重合率は98.8%に達し、膨潤
度6.4、ゲル含有量93重量%、粒子径0.28μm
の多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−1)が得られ
た。
【0030】多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−2)
の製造 肥大化ジエン系ゴム(i−2)のラテックス20重量部
を反応釜に投入し、不均化ロジン酸カリウム1重量部と
イオン交換水150重量部を添加して、窒素置換を行っ
た後、内温70℃まで昇温した。次いで、イオン交換水
10重量部に過硫酸カリウム0.12重量部を溶解した
溶液を添加し、n−ブチルアクリレート80重量部、メ
タクリル酸アリル0.32重量部とエチレングリコール
ジメタクリレート0.16重量部からなる単量体混合物
を2時間にわたって連独的に滴下した。滴下終了と同時
に内温の上昇がなくなるが、さらに80℃まで昇温して
1時間反応を続けた。重合率は98.8%に達し、膨潤
度6.6、ゲル含有量92重量%、粒子径0.31μm
の多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−2)が得られ
た。
【0031】多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−3)
の製造 肥大化ジエン系ゴム(i−2)のラテックス20重量部
を反応釜に投入し、不均化ロジン酸カリウム1重量部と
イオン交換水150重量部を添加して、窒素置換を行っ
た後、内温70℃まで昇温した。次いで、イオン交換水
10重量部に過硫酸カリウム0.12重量部を溶解した
溶液を添加し、n−ブチルアクリレート80重量部、メ
タクリル酸アリル0.32重量部とジビニルベンゼン
0.16重量部からなる単量体混合物を2時間にわたっ
て連独的に滴下した。滴下終了と同時に内温の上昇がな
くなるが、さらに80℃まで昇温して1時間反応を続け
た。重合率は98.8%に達し、膨潤度6.2、ゲル含
有量92.6重量%、粒子径0.3μmの多重構造架橋
アクリル系ゴム(ii−3)が得られた。
【0032】多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−4)
の製造 肥大化ジエン系ゴム(i−2)のラテックス50重量部
を反応釜に投入し、不均化ロジン酸カリウム1重量部と
イオン交換水150重量部を添加して、窒素置換を行っ
た後、内温70℃まで昇温した。次いで、イオン交換水
10重量部に過硫酸カリウム0.12重量部を溶解した
溶液を添加し、n−ブチルアクリレート50重量部、メ
タクリル酸アリル0.2重量部とエチレングリコールジ
メタクリレート0.1重量部からなる単量体混合物を2
時間にわたって連独的に滴下した。滴下終了と同時に内
温の上昇がなくなるが、さらに80℃まで昇温して1時
間反応を続けた。重合率は98.8%に達し、膨潤度
6.4、ゲル含有量93.2重量%、粒子径0.32μ
mの多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−4)が得られ
た。
【0033】グラフト共重合体(B−1)の製造 多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−1)ラテックス3
0重量部(固形分)を反応釜に投入し、イオン交換水1
40重量部を添加して70℃に昇温した。次いで、アク
リロニトリル29重量%とスチレン71重量%からなる
グラフト重合用単量体混合物70重量部にベンゾイルパ
ーオキサイド0.35重量部を溶解させ窒素置換を行っ
た後、定量ポンプを用いて15重量部/時間の速度で、
単量体混合物を反応系内に添加した。その後、反応系内
の温度を80℃に昇温して、撹拌を30分間行いグラフ
ト共重合体ラテックス(B−1)を得た。得られたグラ
フト共重合体(B−1)の重合率は99%であった。ま
た、得られたグラフト共重合体(B−1)に希硫酸を添
加して凝固乾燥した粉末を、メチルエチルケトン還流下
で抽出を行い、抽出物をジメチルホルムアルデヒドを溶
媒として25℃で測定した還元粘度(ηSP/C)は0.6
7であった。得られたラッテクスを、ラテックスの3倍
量の塩化アルミニウム(AlCl3・6H2 O)0.1
5%水溶液(90℃)中に撹拌しながら投入して凝固さ
せ、全ラッテクスを添加した後に凝固槽内の温度を93
℃に昇温して5分間放置した。その後、冷却して遠心脱
水機で脱液、洗浄、乾燥を行い、グラフト重合体(B−
1)のペレットを得た。
【0034】グラフト共重合体(B−2)の製造 多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−2)ラテックスを
用いた以外は、グラフト共重合体(B−1)の製造と同
様にして、グラフト共重合体ラテックス(B−2)を得
た。得られたグラフト共重合体(B−2)の重合率は9
9%であった。また、得られたグラフト共重合体(B−
2)に希硫酸を添加して凝固乾燥した粉末を、メチルエ
チルケトン還流下で抽出を行い、抽出物をジメチルホル
ムアルデヒドを溶媒として25℃で測定した還元粘度
(ηSP/C)は0.65であった。得られたラッテクス
を、ラテックスの3倍量の塩化アルミニウム(AlCl
3・6H2 O)0.15%水溶液(90℃)中に撹拌し
ながら投入して凝固させ、全ラッテクスを添加した後に
凝固槽内の温度を93℃に昇温して5分間放置した。そ
の後、冷却して遠心脱水機で脱液、洗浄、乾燥を行い、
グラフト共重合体(B−2)のペレットを得た。
【0035】グラフト共重合体(B−3)の製造 多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−3)ラテックスを
用いた以外は、グラフト共重合体(B−1)の製造と同
様にして、グラフト共重合体ラテックス(B−3)を得
た。得られたグラフト共重合体(B−3)の重合率は9
9%であった。また、得られたグラフト共重合体(B−
3)に希硫酸を添加して凝固乾燥した粉末を、メチルエ
チルケトン還流下で抽出を行い、抽出物をジメチルホル
ムアルデヒドを溶媒として25℃で測定した還元粘度
(ηSP/C)は0.64であった。得られたラッテクス
を、ラテックスの3倍量の塩化アルミニウム(AlCl
3・6H2 O)0.15%水溶液(90℃)中に撹拌し
ながら投入して凝固させ、全ラッテクスを添加した後に
凝固槽内の温度を93℃に昇温して5分間放置した。そ
の後、冷却して遠心脱水機で脱液、洗浄、乾燥を行い、
グラフト共重合体(B−3)のペレットを得た。
【0036】グラフト共重合体(B−4)の製造 多重構造架橋アクリル系ゴム(ii−4)ラテックスを
用いた以外は、グラフト共重合体(B−1)の製造と同
様にして、グラフト共重合体ラテックス(B−4)を得
た。得られたグラフト共重合体(B−4)の重合率は9
9%であった。また、得られたグラフト共重合体(B−
4)に希硫酸を添加して凝固乾燥した粉末を、メチルエ
チルケトン還流下で抽出を行い、抽出物をジメチルホル
ムアルデヒドを溶媒として25℃で測定した還元粘度
(ηSP/C)は0.68であった。得られたラッテクス
を、ラテックスの3倍量の塩化アルミニウム(AlCl
3・6H2 O)0.15%水溶液(90℃)中に撹拌し
ながら投入して凝固させ、全ラッテクスを添加した後に
凝固槽内の温度を93℃に昇温して5分間放置した。そ
の後、冷却して遠心脱水機で脱液、洗浄、乾燥を行い、
グラフト共重合体(B−4)のペレットを得た。
【0037】実施例1〜7、比較例1〜6 極限粘度[η]1.05のポリテトラメチレンテレフタ
レート、表1に示したグラフト共重合体、繊維径10μ
m、繊維長さ3mmのガラス繊維(日本電気硝子社製E
CS03T−191)を、それぞれ表1に示した割合で
配合し、カワタ社製スーパーミキサーで5分間混合した
後、スクリューの直径65mmの二軸押出機でペレット
を製造した。得られたペレットを用いて、アイゾット衝
撃強度、荷重たわみ温度、曲げ弾性率およびショートシ
ョット圧の測定を行い、その結果を表1に示した。
【0038】表1から明らかなように、本発明の熱可塑
性樹脂組成物を用いた実施例1〜7は、いずれもアイゾ
ット衝撃強度、荷重たわみ温度および曲げ弾性率が高く
耐衝撃性、耐熱性および剛性に優れており、ショートシ
ョット圧も低く優れた流動加工性を有するものであっ
た。これに対して、熱可塑性ポリエステル樹脂からなる
比較例1、ガラス繊維を含有しない比較例5では、耐衝
撃性、耐熱性および剛性に劣るものであった。また、グ
ラフト共重合体を含有しない比較例2、グラフト共重合
体の含有量の低い比較例3では、いずれも耐衝撃性に劣
るものであった。グラフト共重合体の含有量の多い比較
例4では、耐熱性および流動加工性に劣り、耐衝撃性も
十分なものではなかった。さらに、ガラス繊維の含有量
の多い比較例6では、流動加工性に劣るものであった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、熱可塑性ポリエステル樹脂組
成物、特定のグラフト共重合体および繊維状強化材を配
合することによって、流動加工性、耐衝撃性、剛および
耐熱性性に優れ、電気・電子部品やOA機器用部品等の
薄肉成形品の成形用材料として適した熱可塑性樹脂組成
物を提供できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重光 英之 神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地三菱レ イヨン株式会社東京研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂(A)15〜
    85重量部と、酸基含有共重合体ラテックスで肥大化し
    たジエン系ゴム(i)2〜80重量%を粒子内部に含
    み、グラフト交叉剤と架橋剤とを併用して得られたアク
    リル酸エステルを主成分とする架橋アクリル酸エステル
    系重合体(ii)20〜98重量%が外層部を構成して
    なる多重構造架橋アクリル系ゴム(b−1)のラテック
    ス5〜90重量部(固形分として)の存在下に、芳香族
    ビニル化合物および一般式(1)で表されるエチレン性
    不飽和化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の
    単量体(b−2)95〜10重量部(b−1とb−2の
    合計量100重量部)を重合してなるグラフト共重合体
    (B)15〜85重量部と、A成分とB成分の合計量1
    00重量部に対して5〜150重量部の繊維状強化材
    (C)とからなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成
    物。 【化1】 (式中、RはHまたはCH3 を、XはCNまたはCOO
    1 を表す。但し、R1は炭素数1〜8のアルキル基で
    ある。)
  2. 【請求項2】 繊維状強化材(C)がガラス繊維である
    ことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
JP10946593A 1993-05-11 1993-05-11 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH06322222A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007284563A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Umg Abs Ltd 熱可塑性樹脂組成物及びその成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007284563A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Umg Abs Ltd 熱可塑性樹脂組成物及びその成形品

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