JPH06321819A - トリクロロエチレン中の安定剤の除去方法 - Google Patents

トリクロロエチレン中の安定剤の除去方法

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JPH06321819A
JPH06321819A JP5108296A JP10829693A JPH06321819A JP H06321819 A JPH06321819 A JP H06321819A JP 5108296 A JP5108296 A JP 5108296A JP 10829693 A JP10829693 A JP 10829693A JP H06321819 A JPH06321819 A JP H06321819A
Authority
JP
Japan
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stabilizer
trichloroethylene
zeolite
trichlene
reaction
Prior art date
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Pending
Application number
JP5108296A
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English (en)
Inventor
Hiromoto Ono
博基 大野
Toshio Oi
敏夫 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Filing date
Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/389Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by adsorption on solids

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トリクロロエチレン中の安定剤を除去する。 【構成】 トリクロロエチレン中に含有されるアミン基
を有する脂肪族炭化水素を、ゼオライトを用いて除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近時オゾン層破壊等で
問題となっているカーエアコン、冷蔵庫等の冷媒として
広く用いられるフロン−12の代替冷媒として使用され
ている1,1,1,2−テトラフルオロエタン(以下、
CF3 ・CH2 FまたはHFC−134aと記す)の製
造原料として用いられるトリクロロエチレン(以下、C
HCl=CCl2 またはトリクレンと記す)中の安定剤
の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリクレンの製造方法は、例えばエチレ
ンと塩素との塩素化反応および熱分解、精製工程等によ
り製造される。製造工程での安定性を確保するため安定
剤の添加が行われ、更に用途により安定性が求められ安
定剤が数百〜数千ppm 添加されるものが一般的であり、
用途としては金属洗浄用あるいは溶剤用が殆どであり、
有機フッ素化合物の原料としての用途は殆どなかった。
【0003】一方、HFC−134aを製造するには、
トリクレンとHFとを反応させる方法が考えられてい
る。この反応は1段では達成できず反応条件が異なる2
段の反応によって行われる。先ずトリクレンとHFを反
応させて1,1,1−トリフルオロ−2−クロロエタン
(以下CF3 CH2 ClまたはHCFC−133aと記
す)を生成せしめる第1段の反応と、HCFC−133
aとHFを反応させてHFC−134aを生成せしめる
第2段の反応が用いられる。
【0004】これら第1段、第2段の反応は下記(1)
式および(2)式で表わされる。 CCl2 =CHCl+3HF → CF3 CH2 Cl+2HCl (1) CF3 CH2 Cl+HF → CF3 CH2 F+HCl (2) 上記反応は、例えばアルミナ−クロミア触媒の存在下気
相で行われるが、その反応条件は異なり、(1)式の反
応においては、圧力4kg/cm2 G、温度250℃、
HF/トリクレンのモル比6、(2)式の反応において
は、圧力4kg/cm2 G、温度350℃、HF/HC
FC−133aのモル比4で行われる。
【0005】この工程において特に(1)式の反応原料
の1つであるトリクレン中の安定剤は触媒活性劣化の原
因となり、含有されないことが望ましい。しかしながら
トリクレン中に安定剤が含まれない場合、トリクレンは
安定性に欠け酸分の発生等の副反応が進行するため、有
機フッ素化合物の原料としてのトリクレン中にも分解に
よる酸分等の発生を抑えるため安定剤が数十ppm 含有さ
れている。安定剤としては、アミン基を有する脂肪族炭
化水素、例えばジイソプロピルアミン等が挙げられ、従
来の除去方法としては分別蒸留等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら分別蒸留
による安定剤除去方法は、操作が煩雑であり、実に装置
に多額の費用を要するという問題点がある。本発明者ら
は、上記事情に鑑み操作が容易で工業的に実用可能なト
リクレン中の安定剤の除去方法を開発すべく鋭意検討し
た結果、トリクレンをゼオライトと接触せしめることに
より安定剤が除去できることを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】CF3 CH2 Fの製造方
法としては、トリクレンとHFを反応させる方法が知ら
れている。反応は例えば、アルミナ−クロミア触媒の存
在下で圧力4kg/cm2 G、温度250℃、HF/ト
リクレンのモル比6の反応条件で気相で行われる。反応
条件の1つであるトリクレン中には前記の理由により安
定剤が含有されており、この安定剤は微量であっても触
媒活性劣化の原因となり含有されないことが望ましい。
そのため、反応を実施する前段で分別蒸留等によって除
去する方法が知られているが、操作が煩雑であり、更に
装置に多額の費用を要するという問題がある。
【0008】本発明者らは上記事情に鑑み操作が容易で
安価であり、工業的に実用可能なトリクレン中の安定剤
の除去方法を開発すべく鋭意検討した結果、トリクレン
をゼオライトと接触せしめることにより安定剤が除去で
きることを見出した。本発明により使用されるゼオライ
トは3〜5Åの平均細孔直径を有するものが好ましく、
これによりトリクレン中の安定剤と同時に水分も除去で
きるというメリットが付与される。
【0009】トリクレンを液相でゼオライトと接触させ
るには、回分式、連続式等の公知の方法を用いることが
できるが、工業的にはゼオライトを固定床としてトリク
レンを連続的に流通せしめる方法が有利であり、液体基
準の空間速度(LHSV)は安定剤の濃度および処理す
るトリクレンの量により適宜選択されるが、通常は1〜
30Hr-1の範囲が用いられる。また工業的にトリクレン
中の安定剤を除去するには、除去塔を2塔設け、これを
切換える公知の方法により連続的に精製を行うことがで
きる。
【0010】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 原料例1:市販のトリクレン(安定剤入り)を分別蒸留
により精製した。これに安定剤としてアミン基を有する
脂肪族炭化水素であるジイソプロピルアミンを100重
量ppm となるように加え、ガスクロマトグラフィーによ
り分析(以下分析はすべてガスクロマトグラフィーによ
り行う)したところ、ジイソプロピルアミン含有量は1
02重量ppm であった。
【0011】実施例1 内容積が1リットルのガラス製容器にゼオライト(ユニ
オン昭和(株)製、モレキュラシーブス3A)を100
ml充填し、原料例1のトリクレンを0.7リットル液
状で充填した。時々撹拌し、5時間後液相の一部を採取
し分析したところ、ジイソプロピルアミンは検出されな
かった。
【0012】実施例2 内容積が1リットルのガラス製容器に実施例1とは異な
ったゼオライト(ユニオン昭和(株)製、モレキュラシ
ーブス4A)を100ml充填し、原料例1のトリクレ
ンを0.7リットル液状で充填した。時々撹拌し、5時
間後液相の一部を採取し分析したところ、ジイソプロピ
ルアミンは検出されなかった。
【0013】原料例2:原料例1と同様の方法により安
定剤含有量の少ないトリクレンを調製し分析したとこ
ろ、ジイソプロピルアミン含有量は15重量ppm であっ
た。
【0014】実施例3 内容積2リットルのSUS製容器にモレキュラシーブス
4Aを1.8リットル充填し、原料例2のトリクレンを
4リットル/Hrの流速で液状で連続的に供給した。供給
開始より100時間後、200時間後、400時間後の
出口液を採取し分析を行ったが、いずれもジイソプロピ
ルアミンは検出されなかった。
【0015】実施例4 実施例3の方法で安定剤を完全に除去したトリクレンと
HFとを連続的に反応器に導入することにより反応式
(1)に示した反応を行った。アルミナ−クロミア触媒
の存在下、反応温度250℃、HF/トリクレンのモル
比6、SV1000Hr-1の反応条件で反応開始より2時
間後のトリクレン転化率99.4%、300時間後でト
リクレン転化率99.3%であり、触媒活性は低下しな
かった。
【0016】比較例1 原料例1のトリクレンとHFとを反応器に連続的に供給
し、反応式(1)に示した反応を行った。アルミナ−ク
ロミア触媒の存在下、反応温度250℃、HF/トリク
レンのモル比6、SV1000Hr-1の反応条件で反応開
始より2時間後のトリクレン転化率99.3%、300
時間後でトリクレン転化率76.8%であり、触媒活性
が低下した。これにより安定剤が触媒活性低下原因であ
ることは明らかである。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係わるトリ
クレン中の安定剤の除去方法は、触媒活性を著しく長期
に維持できるため、今後フロン−12の代替品として重
要なCF3 ・CH2 Fの製造分野に寄与することが極め
て大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリクロロエチレン中に含有されるアミ
    ン基を有する脂肪族炭化水素である安定剤を、ゼオライ
    トを用いて除去することを特徴とするトリクロロエチレ
    ン中の安定剤の除去方法。
JP5108296A 1993-05-10 1993-05-10 トリクロロエチレン中の安定剤の除去方法 Pending JPH06321819A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003004445A3 (en) * 2001-07-06 2003-08-28 Showa Denko Kk Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003004445A3 (en) * 2001-07-06 2003-08-28 Showa Denko Kk Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons
US7138553B2 (en) 2001-07-06 2006-11-21 Showa Denko K.K. Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons

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