JPH06320883A - アルバムの製本方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルバムの製本方法に関するものである。 【構成】 両側に複数のポケット部２を段設した台紙１
の複数を縦長中央部で重合接着して二つ折りに折り重ね
て台紙ユニット４とし、複数の台紙ユニット間にスペー
サ７を介装して一対の挟持板８で挟持し、台紙ユニット
の綴じ込み縁の外側面に熱溶融性接着剤１０を塗布し、
該塗布面を背表紙１２の内側面に圧着し、接着剤の冷
却、固化後上記スペーサを除去するようにしたアルバム
の製法である。 【効果】 台紙ユニットの綴じ込み縁部の塗布面積が広
いので接着剤による背表紙内側との接着が非常に強固で
長期使用に耐える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】アルバムの製本方法に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、アルバムの製本の際、写真の収納
によって増える厚味を吸収するために予め台紙と台紙の
間隔をある程度置いて製本するのが通例である。アルバ
ムに於ける無線綴じ製本の場合、所定の厚味のスペーサ
を台紙の綴じ込み縁部から少し離して各台紙間に挟持し
て隣接する台紙間に間隔を設け、綴じ込み縁部に接着剤
を塗布し、そのまま背表紙内側面に接着する製造方法が
用いられている。例えば実公平３−２３１７８号の考案
に示す通りである。

【０００３】しかしこの方法では各台紙が綴じ込み側の
端縁部のみで接着されているに過ぎないため、表紙と台
紙の接着力が弱く、長年間にわたって開閉を繰り返して
いると台紙が脱落するという欠点があった。また近年は
一冊のアルバムで大量の写真を収納できるように頁数を
増やしたものが用いられている。この場合従来の方法で
は台紙一枚毎にスペーサを挟持させる必要があり、非常
に手間がかかり、作業効率が良くない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】台紙間に挟持するスペ
ーサの数を減らして作業効率を良くすることと、台紙と
背表紙の接着力を増大して長期使用に耐えるようにする
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】アルバムの製造方法を述
べると、両側に写真収納用の複数のポケット部（２）を
段設した台紙（１）の中央部縦長方向に接着剤（３）を
塗布する。接着剤を中央縦長方向に塗布した台紙を複数
枚を重合接着する。本実施例では２枚の台紙を重合して
いるが３枚重合してもよい。重合した台紙は二つ折りに
折り重ねて台紙ユニット（４）とする。この折り重ねを
容易にするために、台紙の中央縦長方向へミシン目
（５）を入れてもよい。

【０００６】複数の台紙ユニット（４）の間に綴じ込み
縁部（６）から少し離してスペーサ（７）をそれぞれ介
装して挟持板（８）（８）で挟持し、ローラ（９）で熱
溶融性接着剤（１０）を綴じ込み縁外側面に塗布し、該
塗布面を表紙（１１）の背表紙（１２）内側面に圧着す
る。熱溶融性接着剤の冷却、固化後スペーサを除去して
アルバム（１３）を形成する。

【０００７】

【作用】本発明の場合、複数の台紙（１）を中央部縦長
線で重合接着して二つ折りに折り重ねて台紙ユニット
（４）としているために台紙の腰が強く、しかも熱溶融
性接着剤（１０）を塗布する場合の塗布面積が増大して
いるので背表紙（１２）の内側面と強固に接着する。各
台紙の中央部縦長方向にミシン目（５）を入れた場合は
台紙の折り重ねが容易であるばかりでなく、塗布する熱
溶融性接着剤がミシン目を介して浸透し、そのまま冷
却、固化するので台紙ユニットと背表紙内面との接着は
強化される。

【０００８】

【実施例】図面について実施例を述べると、両側に写真
収納用ポケット部（２）を複数（本実施例図では三段）
段設し、中央部縦長方向にミシン目（５）を設けた台紙
（１）の中央縦長線に沿って接着剤（３）を塗布し、該
台紙の上面に台紙を重合接着し二つ折りに折り重ねて台
紙ユニット（４）とする。この台紙ユニットは２枚の台
紙を重合接着してユニットとしているが、３枚を重合接
着してもよい。

【０００９】複数の台紙ユニット（４）の各台紙間にそ
れぞれ介装するスペーサ（７）は台紙の綴じ込み縁部
（６）よりやや上段位置とし、一対の挟持板（８）で挟
持してローラ（９）で熱溶融性接着剤（１０）を綴じ込
み縁外側面に塗布し、該塗布面を表紙（１１）の背表紙
（１２）内側面に圧着する。接着剤の冷却、固化後スペ
ーサを除去してアルバム（１３）を形成する。

【００１０】上記製法で形成されたアルバム（１３）
は、従来の単体の台紙を背表紙に接着する場合と異な
り、広い面積に熱溶融性接着剤が塗布されているので背
表紙との接着が非常に強固である。

【００１１】

【発明の効果】本発明の方法でアルバムを製造した場合
は上記した通り、接着剤の塗布面積が広いため接着力が
強く、台紙が分離することがなく長期使用に耐える。綴
じ込み台紙は複数枚を重合接着し二つ折りに折り重ねた
台紙ユニットとしているために、台紙間に介装するスペ
ーサの数を少なくすることができるため手間がかからず
作業効率がよい。台紙ユニットは、複数の台紙が重合接
着して二つ折りに折り重ねられているので、腰が強く、
接着剤の塗布時に綴じ込み縁部が歪曲することがないの
で台紙ユニット間の間隔を均等に形成できる等の利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は台紙ユニットの形成を示す説明図、
（Ｂ）は台紙を挟持板で挟持した時の拡大断面図であ
る。

【図２】完成したアルバムの拡大横断面図である。

【符号の説明】

１ 台紙 ２ ポケット部 ４ 台紙ユニット ７ スペーサ ８ 挟持板 １０ 熱溶融性接着剤 １２ 背表紙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側に複数の写真収納用ポケット部
   （２）を段設した台紙（１）の複数を縦長中央部で重合
   接着して二つ折りに折り重ねて台紙ユニット（４）と
   し、複数の台紙ユニット間に所定厚さのスペーサ（７）
   を介装して一対の挟持板（８）で挟持し、台紙ユニット
   の綴じ込み縁の外側面に熱溶融性接着剤（１０）を塗布
   し、該塗布面を背表紙（１２）の内側面に圧着し、接着
   剤の冷却、固化後上記スペーサを除去することを特徴と
   するアルバムの製本方法。