JPH06320531A - ロール混練機による自動混練方法 - Google Patents

ロール混練機による自動混練方法

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JPH06320531A
JPH06320531A JP13643193A JP13643193A JPH06320531A JP H06320531 A JPH06320531 A JP H06320531A JP 13643193 A JP13643193 A JP 13643193A JP 13643193 A JP13643193 A JP 13643193A JP H06320531 A JPH06320531 A JP H06320531A
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roll
rolls
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂材料の投入後は自動的に樹脂材料が前ロ
ールへ巻き付いて1対のロールの上側へ戻され、かつ混
練中は前ロールに巻き付いた帯状の樹脂材料が左右に切
り返されて幅方向の混練を促進され、混練完了後は樹脂
材料が前ロールから所定幅の帯状体して自動的に切り出
されるようにする。 【構成】 ロール隙間調整装置Fにより前後1対のロー
ル3,2の隙間tを1mm以下にしてから、樹脂材料Cを
投入して混練を開始し、所定時間後に1対のロール3,
2の隙間tを約15mmに拡くして左右1対の巻込みロー
ラ4を前ロール3に沿つて往復移動し、混練終了後に1
対のロール3,2の隙間tを約5mmに狭め、かつ左右1
対の巻込みローラ4を前ロール3の中央へ寄せ、前ロー
ル3に巻き付いた樹脂材料を巻込みローラ4の前方で、
1対のカツタ66により切り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形、シート圧延、
フイルム圧延、押出成形などに用いるゴムまたは合成樹
脂材料を均一に能率的に混練する、ロール混練機による
自動混練方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂材料に顔料その他の添加物を混練す
るには、スクリユー混練機を用いればむらがなく均一に
混練され、均一な色彩が能率的に得られるが、多種少量
の樹脂材料を個別に混練する場合は、スクリユー混練機
の内部掃除に手数が掛り、スクリユー混練機の稼働率が
低下し、結局コストが高くなる。そこで、多種少量の混
練には掃除が簡単で汎用性に優れたロール混練機が適す
る。
【0003】ロール混練機は回転数が異なる前後1対の
ロールの間へ粒状の樹脂材料を投入して回転数の早い前
ロールへ材料を巻き付かせて、前後1対のロールの上側
へ戻し、繰り返し混練した後に、所定幅の薄い帯状体と
して、前ロールから剥離して連続的に帯状に取り出すも
のである。樹脂材料を1対のロールの間へ連続的に通過
させるだけでは、能率的に均一な混練を得るのが難しい
ので、普通にはナイフなどにより前ロールに巻き付いた
樹脂材料をカツトし、前ロールの軸方向へ移動させるな
どして、1対のロールから繰り出された樹脂材料の幅方
向の混練を促進し、さらには前ロールの上側で繰り出さ
れた樹脂材料を巻き取り、所要の巻取量になつたところ
で、1対のロールの間へ投入するなどして、1対のロー
ルから繰り出された樹脂材料の前後方向の混練を促進し
ている。熱、埃などの悪環境での上述の混練作業は、非
常に苛酷なものであり、かなりの熟練を要する。
【0004】均一に混練された樹脂材料は、例えば特公
昭57-30045号公報などに開示される切出装置により、前
ロールから剥離され、所定幅の帯状体としてベルトコン
ベアへ送り出される。
【0005】ところで、新たな粒状の樹脂材料を前後1
対のロールの間ヘ投入した当初は、樹脂材料がよく練ら
れないまま1対のロールの間を通過するので、前ロール
へ巻き付かず落下してしまう。そこで、前回混練した樹
脂材料の一部が前ロールに巻き付いた状態で、新たな樹
脂材料を1対のロールの間へ投入すれば、前回の残りの
樹脂材料が種になり、新たな樹脂材料が前ロールへ巻き
付くので、連続的な作業は可能であるが、色変えなどの
ために別異の樹脂材料を混練する場合は適用できない。
【0006】前ロールの下側から上側へ外周面に沿つて
無端ベルトを張設し、1対のロールの間から落下した樹
脂材料を無端ベルトにより掬い上げ、前ロールに沿つて
1対のロールの上側へ戻す装置も知られているが、無端
ベルトに付着している前回混練した樹脂材料の一部が、
新たな樹脂材料へ混入するので、色変えの場合は無端ベ
ルトの清掃に手数がかかるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述の
問題に鑑み、上述のような苛酷な人手作業を一切必要と
せず、樹脂材料の投入後は自動的に樹脂材料が前ロール
へ巻き付いて1対のロールの上側へ戻され、かつ混練中
は前ロールに巻き付いた帯状の樹脂材料が左右に切り換
えされて幅方向と前後方向の混練を促進され、混練完了
後は樹脂材料が前ロールから所定幅の帯状体して自動的
に切り出される、ロール混練機による自動混練方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の方法は前後1対のロール隙間を1mm以下に
した後に樹脂材料を投入して混練を開始し、所定時間後
にロール隙間を約15mmに拡くして左右1対の巻込みロ
ーラを前ロールに沿つて往復移動し、混練終了後に1対
のロール隙間を約5mmに狭め、かつ左右1対の巻込みロ
ーラを前ロールの中央へ寄せ、前ロールに巻き付いた樹
脂材料を巻込みローラの前方で切り出すものである。
【0009】
【作用】本発明は新たな樹脂材料の投入時、1対のロー
ルの隙間を2mm以下、好ましくは約1mmにすることによ
り、投入当初の樹脂材料は十分に混練されていないが薄
いので、落下しないで前ロールに薄く巻き付き、1対の
ロールの上側へ戻される。
【0010】所定時間混練した後に1対のロールの隙間
を約15mmに拡げる。これにより、樹脂材料は能率よく
前ロールに厚く巻き付いて1対のロールの上側へ戻る途
中で、前ロールに沿つて往復移動する左右1対の巻込み
ローラにより幅方向に切り返され、螺旋円筒状になつて
1対のロールの上側へ戻される。
【0011】混練が終了した後は、1対のロールの隙間
を約5mmに狭くする。前ロールに巻き付いた樹脂材料
は、前ロールの中央部で切出装置により所定幅の帯状体
として連続的にベルトコンベアへ送り出される。この
時、左右1対の巻込みローラは互いに接近し、前ロール
の中央部で待機する。
【0012】前ロールから切り出されなかつた樹脂材料
は、左右1対の巻込みローラにより中央部へ掻き寄せら
れて1対のロールの間へ再投入されるので、樹脂材料は
残らず全部が切出装置でベルトコンベアへ送り出され、
全く人手を必要としない。
【0013】
【実施例】図1は本発明による方法を達成するロール混
練機の斜視図、図2は同ロール混練機の切出装置と隙間
調整装置を省略して示す正面図、図3は材料巻込み機構
と隙間調整装置と前後1対のロールとの関係を示す側面
図、図4は材料巻込み機構における摺動枠の側面断面
図、図5は右側の材料巻込み機構の要部を示す正面断面
図、図6は前ロールの軸受部の正面断面図、図7は切出
装置の側面断面図、図8は同切出装置の要部を示す正面
断面図、図9は材料巻込み機構の作用を説明する平面展
開図である。
【0014】図1に示すように、ロール混練機は基台1
Aの両側部に立設した1対の側枠(スタンド)1の開口
24に、後述する軸受ユニツトにより前後1対のロール
3,2を支持してなり、両者は図示してない電動機によ
り互いに反対方向(図3の矢印x方向)に、かつ前ロー
ラ3が後ロール2よりも約2倍の周速で駆動される。こ
のような構成は従来のものと同様である。
【0015】材料巻込み機構Aは各側枠1の上壁1aの
前方部分に案内枠9を固定し、案内枠9に水平な摺動枠
14を支持し、摺動枠14を流体圧(例えば空圧)アク
チユエータBにより前ロール3と平行に移動するように
し、摺動枠14の内端に円錐形の、好ましくは鼓形の巻
込みローラ4を支持してなる。巻込みローラ4は摺動枠
14から下方へ突出する駆動軸28(図2)に結合され
る。図3に示すように、巻込みローラ4の駆動軸28は
下方、詳しくは前ロール3のほぼ軸心Oの方へ延びる
が、鉛直面に対し傾斜角α(約15〜25°)だけ前ロ
ール3の前側へ傾斜され、巻込みローラ4の先端面は前
ロール3の周面へ接近される。
【0016】図2に示すように、巻込みローラ4の駆動
軸28は歯車箱7に支持され、摺動枠14の内部に支持
した軸と傘歯車機構により回転結合される。摺動枠14
の内部の軸は、摺動枠14の外端に支持した電動機20
によりVベルト17を介し駆動される。Vベルト17は
電動機20の軸に結合した溝車18と、摺動枠14の内
部の軸15に結合した溝車16との間に掛け渡される。
【0017】アクチユエータBは案内枠9に結合したシ
リンダ22の内部にピストン(図示せず)を嵌挿してな
り、ピストンから突出するロツド23を連結板8の下端
部に連結される。連結板8は摺動枠14の内端と歯車箱
7との間に結合される。こうして、巻込み機構Aは案内
枠9と摺動枠14とアクチユエータBとを一体的に構成
され、既存のロール混練機の側枠1の上壁1aに固定可
能であり、左右1対の巻込みローラ4は各電動機20に
より回転駆動され、かつアクチユエータBにより独立ま
たは連動して前ロール3の軸方向に移動される。
【0018】図4に示すように、案内枠9は前後1対の
枠板9aを上下2枚の連結板9c(図5)により箱型に
結合してなり、1対の枠板9aの間に上下2対の案内ロ
ーラ10,12が、軸10a,12aにより遊転可能に
支持される。中空の摺動枠14は断面長方形をなし、上
下壁面を案内ローラ10,12の間に摺動可能に支持さ
れる。摺動枠14の前後壁面は枠板9aの内面に支持し
た滑り板9bに案内される。アクチユエータBはシリン
ダ22に結合したフランジ22aを、案内枠9の下半部
に結合される。案内枠9は下端に結合した基板5を、側
枠1の上壁1aにボルトにより固定される。
【0019】図5に示すように、摺動枠14の内端は連
結板8と歯車箱7を結合され、軸15の端部は連結板8
に軸受19により支持され、かつ歯車箱7の内部へ突出
し、傘歯車25を結合される。巻込みローラ4の駆動軸
28は歯車箱7に上下1対の軸受27により支持され、
上端部に結合した傘歯車26を傘歯車25に噛み合され
る。駆動軸28はキー溝31aと巻込みローラ4の軸穴
31のキー溝とに係合するキー30を介し、巻込みロー
ラ4を上下調節可能に支持する。キー30は巻込みロー
ラ4のボス部に螺合したボルト29によりロツクされ、
巻込みローラ4の軸方向位置を保持する。
【0020】図3に示すように、ロール隙間調整装置F
は前ロール3の両端軸部を支持する軸受ユニツト33
を、側枠1の開口24に沿つて前後に移動し、前後1対
のロール3,2の隙間tを調整する。このため、側枠1
の前後方向のねじ孔36aにねじ軸36が螺合される。
ねじ軸36の後端(図において左端)は開口24へ突出
し、かつ軸受ユニツト33の前端壁に結合した接続筒3
4へ挿通される。分割環35がねじ軸36の端部に設け
た環状溝へ係合され、かつ図示してない複数のボルトに
より接続筒34へ固定される。ねじ軸36の前端は軸受
38aにより歯車箱38の内部へ支持され、かつキー3
6bにより歯車37を結合される。歯車37はウオーム
軸39に噛み合される。歯車箱38は基台1Aに立設し
た左右1対の支柱40に固定される。ウオーム軸39は
端部を、歯車箱38に支持した電動機(図示せず)の主
軸に連結される。
【0021】図6に示すように、前ロール3の軸部3a
の右端部はキー78aにより歯車78のボス部を結合さ
れ、歯車78は図示してない電動機による駆動される減
速機の一部を構成する。右端軸部3aを支持する軸受ユ
ニツト33において、軸受74は内輪を軸部3aに外嵌
され、外輪をケース77の孔に嵌合される。ケース77
は側枠1の開口24の平坦面1bに摺動可能に支持され
る。ケース77の右側壁は軸部3aに外嵌した保持環7
3aのシールにより密封される。ケース77の左側壁は
ボルト69によりキヤツプ72を結合される。キヤツプ
72は軸部3aに外嵌した保持環73のシールにより密
封される。
【0022】キヤツプ72は上方へ突出する突片72a
を側枠1の左側壁面に当接される。上壁1aと側枠1の
各右側壁面にボルト75aによりキー75が結合され、
キー75はケース77の上面と下面にそれぞれ設けた溝
76へ係合される。前ロール3の左端軸部を支持する軸
受ユニツト33も同様に構成される。こうして、左右1
対の軸受ユニツト33は側枠1の開口24の平坦面1a
に沿つて、前後方向(図6の紙面と垂直な方向)へ相対
摺動可能に可能に支持され、前ロール3の軸方向の移動
は突片72aとキー75により阻止される。
【0023】1対のロール3,2の間の隙間tはねじ軸
36の正逆回転により加減され、ねじ軸36の正逆回転
量は例えばウオーム軸39に対向して配設した回転数セ
ンサまたはエンコーダ(図示せず)により検出され、ウ
オーム軸39を駆動する電動機の制御回路へフイードバ
ツクされる。
【0024】図7に示すように、材料切出装置は可動枠
Dに装架され、可動枠Dは固定枠62の上に前後摺動可
能に支持される。固定枠62は前ロール3を支持する基
台1Aであつてもよい。可動枠Dの底部と固定枠62と
の間にアクチユエータ68が連結される。アクチユエー
タ68は固定枠62に連結したシリンダにピストンを嵌
挿し、ピストンから突出するロツド67を、可動枠Dの
底板54bから下方へ突出する取付片62aへ連結され
る。
【0025】可動枠Dは左右1対の枠板54の下端縁を
底板54bにより結合し、さらに後縁部(図1において
右縁部)を上下1対の連結板54aにより結合してな
る。各連結板54aは後述する電動機55,61を支持
する。左右1対の枠板54の下部に、水平な支軸65a
により揺動枠64aが揺動可能に支持される。好ましく
は、揺動枠64aは2分割体からなり、2分割体はボル
トなどにより伸縮調整可能に連結される。
【0026】揺動枠64aは後端に軸66aにより左右
1対の円板形のカツタ66を支持される。揺動枠64a
の前端は錘64を結合される。したがつて、揺動枠64
aは支軸65aを中心として図1において時計方向へ回
転付勢され、カツタ66を前ロール3の周面へ押し付け
る。左右1対のカツタ66の間隔s(図8)を調整する
ために、軸66aに結合した鎖車79と支軸65aに支
持した2連鎖車の一方との間に無端チエーン70が掛け
渡され、支軸65aの2連鎖車の他方と電動機61の軸
61aに結合した鎖車との間に、無端チエーン71が掛
け渡される。揺動枠64aに軸受80により支持された
軸66aを正逆回転すると、軸66aの互いに逆向きの
ねじ軸部66cに、ボス部を螺合された1対のカツタ6
6の間隔sが加減される。
【0027】錘64の突片64bを押し上げるために、
アクチユエータ63が連結板54aに支持される。アク
チユエータ63は連結板54aに固定したシリンダにピ
ストンを嵌挿し、ピストンから突出するロツドを突片6
4bに当接される。アクチユエータ63により突片64
bを押し上げると、揺動枠64aは支軸65aを中心と
して反時計方向へ回動され、カツタ66を前ロール3か
ら離す。
【0028】左右1対の枠板54の上下中間部に軸57
aにより、前ロール3に対向する取出ローラ57が支持
され、取出ローラ57の下側に軸58aにより取出コン
ベヤの駆動ローラ58が支持される。取出コンベヤは可
動枠Dから前方(図1の右方)へ突出する基枠(図示せ
ず)に支持したローラ60と駆動ローラ58との間に無
端ベルト59を掛け渡して構成される。取出ローラ57
と駆動ローラ58を駆動するために、電動機55の軸5
5aの鎖車と、軸57aの鎖車と、軸58aの鎖車と
に、無端チエーン56が掛け渡される。
【0029】左右1対の枠板54の上部に支軸46によ
り、幅の狭い爪片43が揺動可能に支持される。詳しく
は、爪片43は上下2枚の板44,44aからなるホル
ダの間に、突出量調整可能に挟まれ、ロツクボルト45
により固定される。ホルダと一体のレバー47と、連結
板54aに支持した支板53との間に、アクチユエータ
50が連結される。アクチユエータ50はシリンダをピ
ン52により支板53に連結され、シリンダに嵌挿した
ピストンから突出するロツド49を、ピン48によりレ
バー47に連結される。
【0030】本発明によるロール混練機による自動混練
方法は、ロール隙間調整装置Fにより前後1対のロール
3,2の隙間tを好ましくは1mm以下にしてから、樹脂
材料Cを投入して混練を開始し、所定時間後に1対のロ
ール3,2の隙間tを約15mmに拡くして左右1対の巻
込みローラ4を前ロール3に沿つて往復移動し、混練終
了後に1対のロール3,2の隙間tを約5mmに狭め、か
つ左右1対の巻込みローラ4の間隔を前ロール3の中央
へ寄せ、前ロール3に巻き付いた樹脂材料を巻込みロー
ラ4の前方でカツタ66により切り出すものである。
【0031】1対のロール3,2の間で混練された樹脂
材料Cは、後ロール2の約2倍の周速で回転する前ロー
ル3に帯状に巻き付いて移動する。樹脂材料Cの幅WO
(図9)は1対のロール3,2の上側に配設した案内板
32(図1,9)により規制される。
【0032】図2に示すように、アクチユエータBによ
り摺動枠14を前ロール3の中央側へ移動すると、巻込
みローラ4も前ロール3の中央側へ移動する。前ロール
3に巻き付いて送られる樹脂材料Cは右側縁部C0を、巻
込みローラ4の先端縁4a(図5)により前ロール3か
ら剥離ないし掬い上げられ、かつ中央側へ掻き寄せられ
る。巻込みローラ4の周速は前ロール3の周速よりも約
2倍も速いので、樹脂材料Cの側縁部C0は巻込みローラ
4により前ロール3から掬い上げられると、巻込みロー
ラ4の鼓形の周面に沿つて筒状に巻かれ、前ロール3の
接線方向へ高速で送り出される。
【0033】鼓形をなす巻込みローラ4は前ロール3の
頂点よりも前側(前ロール3の回転方向上流側)へ傾斜
して配設されているので、巻込みローラ4により樹脂材
料Cの側縁部C0は前ロール3の周面から剥離されると同
時にカールされ、巻込みローラ4から離れると、筒体C1
になつて1対のロール3,2の上側へ送られ、1対のロ
ール3,2の上側で多少停滞する時に弛みかつ扁平にな
り、やがて1対のロール3,2の間へ複雑に引き込まれ
て混練される。
【0034】右側の巻込みローラ4が右方へ引込むと、
左側の巻込みローラ4が右方へ突出し、樹脂材料Cの左
側縁部を同様に巻き込んで1対のロール3,2の間へ送
り込む。こうして、樹脂材料Cは単に幅方向の混合ない
し分散だけでなく、前後方向(流れ方向)の混合ないし
分散も促進される。
【0035】図9により詳しく説明すると、巻込みロー
ラ4へ到達する前の樹脂材料C(幅WO)の長手方向の仮
想の帯S1は、巻込みローラ4の先端縁4a(図5)によ
り、右側縁部C0を前ロール3の周面から剥離ないし掬い
上げられ、前方への移動を阻止されるので、巻込みロー
ラ4の鼓形の周面で巻き込まれ、かつ巻込みローラ4の
回転により幅方向中央側(図9において左方)へ送られ
る。巻込みローラ4の周速は前ロール3の周速の約4倍
も速いので、樹脂材料Cはリード角β(約14°)で複
数層の螺旋状に巻き上げられる。
【0036】螺旋状に巻き込まれた筒体C1は、巻込みロ
ーラ4から離れると、前ロール3の回転方向へ送られ、
1対のロール3,2の間へ引き込まれる時、扁平(幅W
1)な複数の層に重なり、各帯S1と帯S1が互いに斜めに
交差し、樹脂材料Cの幅方向と長手方向の分散が促進さ
れ、1対のロール3,2の間で混練されながら幅WOに押
し潰される。
【0037】巻込みローラ4の形状は前ロール3の周面
に接近する下端側が小径で、上端側が大径になつてお
り、先端縁4aに樹脂材料Cの側縁部COを掬い上げるに
適当な比較的小径の円板部分があり、円板部分の上側は
少しくびれ、上端側は円錐状に大径になつている。した
がつて、樹脂材料Cの側縁部COは前ロール3の周面から
上方へ離れるほど高速で送られ、結果として側縁部COは
螺旋状に巻き込まれる。
【0038】図7において、ロール混練機の運転停止中
は、可動枠Dはアクチユエータ68により固定枠62に
沿つて前方(図1の右方)へ移動し、前ロール3の清掃
などを容易にする。混練終了後、前ロール3に巻き付い
た樹脂材料Cを取り出す場合は、可動枠Dを図7に示す
位置へアクチユエータ68により移動し、樹脂材料Cの
幅W0の数分の1の幅に切り出す。電動機61により軸6
6aを回転駆動すると、図8に示すように、互いに逆向
きのねじ軸部66cと各カツタ66のボス部との間に相
対回転が生じ、1対のカツタ66の間隔sが変化し、樹
脂材料C3の切出し幅が調整される。
【0039】図7に示すように、アクチユエータ63の
ロツドを引込めると、錘64により揺動枠64aが支軸
65aを中心として時計方向へ回動され、1対のカツタ
66が前ロール3の周面へ押し付けられる。したがつ
て、樹脂材料Cの幅方向中央部が幅sにカツトされる。
アクチユエータ50によりレバー47を支軸46を中心
として時計方向へ回動すると、爪片43が前ロール3の
周面へ当接し、幅sの樹脂材料C3が前ロール3から剥離
される。爪片43の幅は1対のカツタ66の最小間隔よ
りも狭くなつている。前ロール3から剥離された樹脂材
料C3は取出ローラ57の上へ落下し、取出コンベヤの無
端ベルト59の上へ送り出される。以後、爪片43は前
ローラ3から離れても、樹脂材料C3は連続的に取出コン
ベヤへ送り出される。
【0040】樹脂材料Cの取出しを中断する場合は、ア
クチユエータ63により突片64bを押し上げると、揺
動枠64aが支軸65aを中心として反時計方向へ回動
し、カツタ66が前ロール3の周面から離れる。同時
に、アクチユエータ50によりレバー47を支軸46を
中心として反時計方向へ回動し、爪片43を取出ローラ
57へ当接すると、樹脂材料C3が切断され、以後、樹脂
材料Cは切り出されず、1対のロール3,2の上側へ送
られる。
【0041】
【発明の効果】本発明による方法は上述のように、前後
1対のロール隙間を1mm以下にした後に樹脂材料を投入
して混練を開始し、所定時間後にロール隙間を約15mm
に拡くして左右1対の巻込みローラを前ロールに沿つて
往復移動し、混練終了後に1対のロール隙間を約5mmに
狭め、かつ左右1対の巻込みローラを前ロールの中央へ
寄せ、前ロールに巻き付いた樹脂材料を巻込みローラの
前方で切り出すものであるから、苛酷な人手作業を一切
必要とせず、樹脂材料の投入後は自動的に樹脂材料が前
ロールへ巻き付いて1対のロールの上側へ戻され、かつ
混練中は前ロールに巻き付いた帯状の樹脂材料が左右に
切り換えされて幅方向と前後方向の混練を促進され、混
練完了後は樹脂材料が前ロールから所定幅の帯状体して
自動的に切り出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法を達成するロール混練機の斜
視図である。
【図2】切出装置とロール隙間調整装置を省略して示す
ロール混練機の正面図である。
【図3】材料巻込み機構とロール隙間調整装置と前後1
対のロールとを示す側面断面図である。
【図4】材料巻込み機構における摺動枠の側面断面図で
ある。
【図5】右側の材料巻込み機構の要部を示す正面断面図
である。
【図6】前ロールの軸受部の正面断面図である。
【図7】切出装置の側面断面図である。
【図8】同切出装置の要部を示す正面断面図である。
【図9】材料巻込み機構の作用を説明する平面展開図で
ある。
【符号の説明】 A:材料巻込み機構 C,C2,C3:樹脂材料 C1:筒体
E:切出装置 F:隙間調整装置 1:側枠 2:後
ロール 3:前ロール 4:巻込みローラ 14:摺動
枠 28:駆動軸 33:軸受ユニツト 36:ねじ軸
43:爪片 59:無端ベルト 66:カツタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後1対のロール隙間を1mm以下にした後
    に樹脂材料を投入して混練を開始し、所定時間後にロー
    ル隙間を約15mmに拡くして左右1対の巻込みローラを
    前ロールに沿つて往復移動し、混練終了後に1対のロー
    ル隙間を約5mmに狭め、かつ左右1対の巻込みローラを
    前ロールの中央へ寄せ、前ロールに巻き付いた樹脂材料
    を巻込みローラの前方で切り出すことを特徴とする、ロ
    ール混練機による自動混練方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007008112A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴム組成物の混練方法及び混練設備
KR102335227B1 (ko) * 2021-05-21 2021-12-03 유지현 실리콘 배합기

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