JPH0632026U - 難燃材 - Google Patents
難燃材Info
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- JPH0632026U JPH0632026U JP7584092U JP7584092U JPH0632026U JP H0632026 U JPH0632026 U JP H0632026U JP 7584092 U JP7584092 U JP 7584092U JP 7584092 U JP7584092 U JP 7584092U JP H0632026 U JPH0632026 U JP H0632026U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 竹材に難燃性、耐熱性を付与し、安価で美麗
な難燃材を提供する。 【構成】 竹材の薄板を耐火性材料に接合させてあるこ
とを特徴とする。
な難燃材を提供する。 【構成】 竹材の薄板を耐火性材料に接合させてあるこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
本考案は、難燃材に係り、詳しくは竹材を用いた難燃材に関する。
【0002】
竹材は、管束の美しさが注目され、工芸品や美術用材として古くから用いられ てきた。また、最近の日本趣味の流行とともに欧米への輸出量は年々増加してい る。さらに安価でかつ強靭であり耐食性が高いことと、木材の不足という状況か ら竹加工建材の開発が盛んに行われ、竹合板として建築材料への用途も開かれて きている。 竹材の耐熱温度は、ヒノキやケヤキなどと比べて高く、400℃程度で炭化し 、酸素を供給しても750℃で燃焼する。一方、ヒノキやケヤキは280℃で燃 焼し始める。このように、竹材は優れた難燃性を持っているが、建築材料として 充分な難燃性を持っているとは言えない。こうしたニーズに対応するため竹材に より高い難燃性を付与することが求められている。
【0003】
本考案は、このような点に鑑み、以上の課題を解決するためになされたもので あり、竹材の薄板を耐火性の基板に接合することにより表面を竹材とした難燃材 を提供することを目的とする。
【0004】
本考案は、前記目的を達成するため、耐火材からなる基板に竹材の薄板を接合 し、その表面に耐火性の皮膜を被覆したことを特徴とする。
【0005】
竹材を薄板とし、耐火材の基板に接合することにより、竹材が加熱された場合 、竹材の熱は基板により奪われて、耐火温度を容易に越えない。その結果として 竹材の耐火性を高めることが可能となる。しかも、表面は耐火性の皮膜で保護さ れているから、耐火性、不燃性は更に向上する。従って、表面を竹材とした難燃 材となり、建築材料等に幅広く利用できる。
【0006】
以下、図面を参照しながら本考案の実施例を説明する。 図1は本考案の難燃材の斜視図である。 同図において、1は竹材の薄板、2は基板であり、薄板1と基板2は接着剤3 によって接合されている。そして、薄板1の表面は、耐火性あるいは不燃性の皮 膜4で被覆されている。薄板1の表面には、管束が浮き出ており、これが美観を 高めるため、皮膜4は透明性のものがよい。
【0007】 ここで竹材の薄板1といっても、その厚さには目的を達成する範囲である程度 の許容範囲があり、皮膜のように薄いと竹材の使用量が少なくてすむから経済的 であるが、製造に難しさがあり、厚いと竹材の使用量が多くなり不経済であるが 、製造が比較的容易となる。
【0008】 基板2は、アスベストのような耐火性の材料からなり、接着剤3は、特に限定 されないが好ましくは尿素系もしくはアクリル系を用いる。尿素系接着剤は、竹 材との相性がよく、外気及び湿潤露出に耐える。また、アクリル系接着剤を用い ることにより、耐食性を高めることが可能となる。
【0009】 皮膜4は、耐火性、不燃性などの塗料を塗布して形成したり、耐火性、不燃性 などの薄いシートを貼着して形成する。 耐火性塗料としては、酸化アンチモン、塩化パラフィンなどの防火性物質を添 加したものや、不燃油等を挙げることができ、耐火性シートとしてはポリ四ふっ 化エチレン繊維やガラス繊維等の耐火性に優れた材料で形成した布やフィルムを 挙げることができる。
【0010】 図2は、竹材の薄板の製造工程を説明するための図である。まず、丸竹4を使 用目的に応じた長さに切断し、図2に示すように長手方向に縦割りとする。すな わち、図2に示すように一本の丸竹4から図3に示すような断面扇状の複数の素 材5となす。次に素材5の外面及び内面を切削機で平面に切削し、図4に示すよ うな断面略四角形の板状体6を形成する。ここで所定厚の薄板1まで切削しても よい。ついで板状体6を高温で圧縮し、曲がりを矯正し、その後、低温または常 温で冷却し歪みを除去する。こうして、曲がりを矯正された板状体6より、切削 機を用いて平削りして美麗な管束の現れた竹材の薄板1を得る。
【0011】 上記では素材5の時に曲りを矯正し、その後に切削し板状体6を得てもよいし 、ここで薄板1に形成してもよい。
【0012】 このようにして、曲がりが矯正され歪みが取り除かれた薄板1が、接着剤によ って基板2に接合される。
【0013】 そして、基板2を得ようとする難燃材のサイズに合せた大きさとし、この基板 2面に竹材の薄板1を接着剤で貼り合せ、さらにその表面に耐火性の皮膜4とし て耐火性シートを貼着し、所定のサイズの難燃材が得られる。この時、基板2面 に薄板1を順次貼り合わせてもよいし、乱節貼りにしてもよい。
【0014】 図5及び図6は、前記のような構造を、乱節貼りに適用した実施例で、図5は その上面図、図6は断面図である。すなわち、薄板9の側面に難燃性の接着剤を 塗布した後、多数の薄板9を並置して圧着することにより、図5に示すように長 尺の幅広板Aとする。この幅広板Aを同じ大きさの難燃性の基板7と接着剤8に より張り合せた断面図が図6である。このように、薄板9を多数張り合せ、難燃 性の基板と接合させ、その後耐火性の皮膜4を形成することで所定サイズの難燃 材が得られる。
【0015】 図7は、本考案を合板に適用した実施例である。難燃性の基板を芯板13にし て、表板10、裏板11に竹材の薄板を用いた合板14とする。表板10と芯板 9及び裏板11と芯板13とは、接着剤12によって接合されている。 なお、本考案は、図示は省略したが図4に示すような竹材の板状体から削刃に おいて薄膜を得、これらを耐火材からなる基板に接合してもよい。このようにす ると板面上に竹材の継目を無くして設けられる利点がある。
【0016】 このように、曲りや歪みは矯正されてあり、板厚は薄くしてあるので湿気や熱 にあっても、薄板は反ったり曲ったりすることがないので、接着面は湿気や熱な どにより剥離する心配がない。また、厚さの均一な薄板が得られるので、加熱さ れた場合でも熱の分布が均一となる。従って、薄板のどの部分からも同じように 熱が基板に拡散する。これにより部分的に熱に弱い部分がない状態で、難燃性、 耐熱性を高めることができる。さらに、竹の管束がモザイク上に組み合わされ、 見た目が極めて美しい板となる。また工芸品に用いられている伝統的な技術と組 み合わせることにより、美麗な難燃材が得られる。
【0017】 このように竹材の耐火性の基板に接合させ、見た目に美しく安価な難燃材を得 ることが可能となる。竹材は400℃で炭化し、酸素を供給した状態でも750 ℃で燃えるから、竹材そのものも高い難燃、耐熱性を備えているが、その表面を 耐火性の皮膜で被覆し、かつ耐火性の基板に接合させることにより建築材として さらに十分な難燃性、耐熱性が付与される。また、燃焼したとしても有毒ガスが 発生することはないので、新建材で生ずるような火災の際の中毒死が防止される 。このような点から、建築材として好適である。さらに、竹は、耐湿性も備えて いるので、船舶用などに用いることも可能である。 また、植えてからの成長スピードも速いので、これを植林して積極的に使用す れば、容易に大量に生産できる。したがって、伐採による自然破壊が問題となっ ている木材の伐採を防止し、自然環境を保護することも可能となる。
【0018】 なお、前記実施例では、難燃性、耐火性の基板としてアスベストを用いた例を 示したが、アスベスト以外の難燃性、耐火性の基板であっても良い。また、接着 剤として、尿素系接着剤とアクリル系接着剤を用いたが、耐熱性に富んだ接着剤 であれば良い。
【0019】
以上説明したように、本考案は竹材の薄板を耐火性の基板に接合させ、その表 面を耐火性の皮膜で被覆してあるので、もともと難燃性、耐熱性の高い竹材にさ らに優れた耐火性、耐熱性を付与し、耐食性および耐湿性に富んだ難燃材を提供 できる。 しかも、竹材は安価に供給できるため、経済的である。 また乱節張りなどのように伝統的な技術を用いれば、管束を生かした美しい素 材が得られ、建築材としての需要もさらに高まる。
【図1】本考案に係るの難燃材の斜視図である。
【図2】竹材の薄板の製造工程を説明するための図であ
る。
る。
【図3】竹材の薄板の製造工程を説明するための図であ
る。
る。
【図4】竹材の薄板の製造工程を説明するための図であ
る。
る。
【図5】本考案を乱節貼りに適用した実施例で、その上
面図である。
面図である。
【図6】同断面図である。
【図7】本考案を合板に適用した実施例で、その斜視図
である。
である。
1 竹材の薄板 2,7基板 3,8接着剤 4 耐火性の皮膜
Claims (1)
- 【請求項1】 耐火材からなる基板に竹材の薄板を接合
し、その表面に耐火性の皮膜を被覆したことを特徴とす
る難燃材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992075840U JP2602374Y2 (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 難燃材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992075840U JP2602374Y2 (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 難燃材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632026U true JPH0632026U (ja) | 1994-04-26 |
JP2602374Y2 JP2602374Y2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=13587804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992075840U Expired - Fee Related JP2602374Y2 (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 難燃材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2602374Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-07 JP JP1992075840U patent/JP2602374Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2602374Y2 (ja) | 2000-01-11 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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