JPH08158754A - 木質系防火ドア - Google Patents

木質系防火ドア

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JPH08158754A
JPH08158754A JP6303880A JP30388094A JPH08158754A JP H08158754 A JPH08158754 A JP H08158754A JP 6303880 A JP6303880 A JP 6303880A JP 30388094 A JP30388094 A JP 30388094A JP H08158754 A JPH08158754 A JP H08158754A
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JP
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wood
door
fireproof
fire
thickness
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JP6303880A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Ito
裕章 伊藤
Yoshihiro Maekawa
吉弘 前川
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホテル、マンション、一般住宅、集合住宅、
公共施設等に用いる従来の木質系防火ドアに比して優れ
た耐火性を有する木質系防火ドアの提供。 【構成】 芯材の表裏両面に炭素質材料を耐火層として
積層し、更に各耐火層の上に夫々表面材を積層して一体
化した木質系防火ドア。 【効果】 耐火層は焼成炭化処理して得られた炭素質材
料であるから、火災時に高温に晒されても不燃性のため
防火性に優れ、変形が小さく、芯材の脆化を防止し、ま
た、耐火層の表面に積層した一方の表面材が燃焼しても
該耐火層は燃焼しないので、他方の表面材側への延焼を
防止することが出来、また、耐火層として炭素質材料を
用いているため、ドア全体の厚みを薄くすることが出来
て、軽量化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木質系防火ドアに関
し、更に詳しくは、ホテル、マンション、一般住宅、集
合住宅、公共施設等に用いられる木質系防火ドアに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からホテル、マンション、一般住
宅、集合住宅、公共施設等に用いられる防火ドアは金属
板で構成された金属製防火ドアがほとんどであり、木製
の防火ドアの開発が期待されている。
【0003】従って、可燃性材である木材を使用した上
でも、防火ドアとしての防火性を有する必要がある。
【0004】また、木質系ドアとしては、木材、パーテ
ィクルボード、合板で構成された木製ドア、或いは、木
材、パーティクルボード、合板で構成された基材の両面
に石膏ボード、木質セメント板等の無機質不燃材料を積
層した木質系防火ドア、または図8に示すような、額縁
状の難燃処理したマトア材から成る框体kの額縁内に、
難燃積層合板から成る芯材mを水性ビニルウレタン樹脂
で嵌着し、芯材mの両表面に普通合板から成る表面材n
を水性ビニルウレタン樹脂で接着積層して一体化した木
質系防火ドアo等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記木質系ドアのう
ち、木製ドアの場合は、ドア材として使用されている木
材、パーティクルボード、合板は火災によって容易に燃
え抜けが発生するため、防火ドアとして使用に適しない
という問題がある。そこで、前記材料に難燃薬剤処理し
た難燃木材、難燃合板等があるが、これらは重量が大き
いことや、過度の吸湿性がある等の問題がある。
【0006】また、木材、パーティクルボード、合板で
構成された基材の両面に石膏ボード、木質セメント板等
の無機質不燃材料を積層した木質系防火ドアの場合は、
石膏ボード、木質セメント板等の無機質不燃材料につい
ては、ある程度の耐火性能を有しているが、基材である
木材と接着しているために、火に晒された時、両者の膨
張係数や収縮率が異なるため、長時間火に晒されると無
機質不燃材料自体に破裂や爆裂が起こるという危険性が
ある。また、図8に示す木質系防火ドアの場合は、上記
にあるように難燃積層合板を用いているために過度の吸
湿性や重量大という問題がある。このように前記従来の
木質系防火ドアは耐火性能および強度的に十分であると
はいえず、また、変形などによって防火ドアとしての十
分な性能とはいえないという問題がある。また、耐火性
能を得るためにはドアの総厚の厚みが厚くなり、重量が
大きくなるという点もある。
【0007】また、金属製防火ドアの場合は、防火性能
には優れているものの、熱伝導率や膨張係数が大きいた
め、長時間火に晒されると破裂や爆裂が起こるという危
険性がある他、重量が大きいという問題もある。
【0008】本発明は、かかる問題点を解消し、防火性
に優れ、火災時においての変形を低減し、軽量で、かつ
木質感の豊かな木質系防火ドアを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明の木質系防火ドアは、芯材の表裏両面に直接、或
いは不燃性無機質板を介して炭素質材料を耐火層として
積層したものであり、これにより直火に触れると脆い不
燃性無機質板、或いは芯材を炭素質材料が保護し、それ
によって軽量で、かつドアの厚みを薄くすることが出
来、耐火性能を備える木質系防火ドアである。
【0010】更に詳しくは、本発明の木質系防火ドア
は、芯材の表裏両面に炭素質材料を耐火層として積層
し、更に各耐火層の上に夫々表面材を積層して一体化し
たことを特徴とする。
【0011】本発明のもう一つの木質系防火ドアは、芯
材の表裏両面に不燃性無機質板を積層し、各不燃性無機
質板の上に夫々炭素質材料を耐火層として積層し、更に
各耐火層の上に夫々表面材を積層し一体化したことを特
徴とする。
【0012】前記芯材をパーティクルボードまたは合板
としてもよいし、また、前記表面材を木質化粧単板とし
てもよい。
【0013】また、前記不燃性無機質板を珪酸カルシウ
ム板または石膏ボードとしてもよい。
【0014】また、前記耐火層を粒状の木質材料とバイ
ンダーとの混合物に焼成炭化処理して得られた炭素質材
料としてもよいし、ガラス繊維シートに粒状の木質材料
とバインダーとの混合物の付着後、焼成、炭化処理を施
してガラス繊維シートと木質材料とバインダーの炭化層
とを一体化した炭素質材料としてもよい。
【0015】
【作用】芯材の表裏両面に積層した耐火層は、焼成炭化
処理を施して得られた炭素質材料であるから、火災時に
高温に晒されても不燃性のため防火性に優れ、変形が小
さく、芯材の脆化を防止し、また、炭素質材料から成る
耐火層の表面に積層した一方の表面材が燃焼しても該耐
火層は燃焼しないので、他方の表面材側への延焼を防止
する。
【0016】また、芯材の表裏両面に不燃性無機質板を
積層し、その上に積層した耐火層は、焼成炭化処理を施
して得られた炭素質材料であるから、火災時に高温に晒
されても不燃性のため防火性に優れ、変形が小さく、芯
材並びに不燃性無機質板の脆化を防止し、また、炭素質
材料から成る耐火層の表面に積層した一方の表面材が燃
焼しても該耐火層は燃焼しないので、他方の表面材側へ
の延焼を防止する。
【0017】
【実施例】本発明で用いる芯材としては、パーティクル
ボード、60分耐火(甲種)ドアならばTYPEI合板、2
0分耐火(乙種)ドアならばTYPEII合板、中質繊維板
(略称MDF)等が挙げられ、60分耐火(甲種)ドア
ならばP(フェノール)タイプ、或いはM(メラミン)
タイプが好ましく、また、20分耐火(乙種)ドアなら
ばU(ユリア)タイプでも十分であり、その厚さは耐火
性、強度面、ドア総厚およびドア重量等の点から9〜18m
m程度とする。
【0018】また、本発明で用いる不燃性無機質板とし
ては、珪酸カルシウム板、石膏ボード等が挙げられ、そ
の厚さは耐火性、強度面、ドア総厚およびドア重量等の
点から5〜10mm程度とする。
【0019】また、本発明で用いる表面材としては、木
質化粧単板、ガラス繊維および布や紙等が挙げられ、そ
の厚さは耐火性、強度面(接着性)、コスト等の点から
0.2〜3.0mm程度とする。
【0020】また、前記芯材の表裏両面に直接積層する
耐火層、或いは芯材の表裏両面に不燃性無機質板を積層
し、その上に積層する耐火層としては、粒状の木質材料
とバインダーとの混合物に焼成炭化処理して得られた炭
素質材料、或いはガラス繊維シートに粒状の木質材料と
バインダーとの混合物の付着後、焼成、炭化処理を施し
てガラス繊維シートと木質材料とバインダーの炭化層と
を一体化して得られた炭素質材料を用いる。
【0021】耐火層が、粒状の木質材料とバインダーと
の混合物に焼成炭化処理して得られた炭素質材料の場合
における粒状の木質材料としては、植物を主成分とする
ものであれば一般に用いることが出来る。しかし自然環
境保護の立場、並びに木質材料の有効利用を図る点か
ら、大量に廃出される鋸屑を用いればよく、その粒径は
特に限定されるものではないが、0.15〜1.0mm程度とす
る。
【0022】また、粒状の木質材料に混合するバインダ
ーとしては、フェノール樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂
等の熱硬化性樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニールアル
コール樹脂等の熱可塑性樹脂、近年の環境保護の立場か
ら有毒ガスが発生しにくいグアーガムが挙げられる。
【0023】そして、粒状の木質材料とバインダーとの
混合比率は、耐火性、強度面(接着性)、コスト等の点
から粒状の木質材料70〜90%:バインダー30〜10%程度
とする。また、粒状の木質材料とバインダーとの混合物
に施す焼成炭化処理時の焼成温度は600〜800℃程度、圧
力は5〜35kg/cm2、処理時間は5〜10時間程度とする。
【0024】耐火層が、ガラス繊維シートに粒状の木質
材料とバインダーとの混合物の付着後、焼成、炭化処理
を施してガラス繊維シートと木質材料とバインダーの炭
化層とを一体化した炭素質材料の場合におけるガラス繊
維シートとしては、ガラス不織布、ガラスクロス、ガラ
ス3軸粗布等が挙げられ、その厚さは強度性、耐火性、
コスト等の点から0.1〜0.5mm程度、重量は25〜100g/m2
程度とする。
【0025】また、前記ガラス繊維シートに一体化させ
る炭素質材料の粒状の木質材料としては、植物を主成分
とするものであれば一般に用いることが出来る。しかし
自然環境保護の立場、並びに木質材料の有効利用を図る
点から、大量に廃出される鋸屑を用いればよく、その粒
径は特に限定されるものではないが、0.15〜1.0mm程度
とする。
【0026】また、粒状の木質材料に混合するバインダ
ーとしては、フェノール樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂
等の熱硬化性樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニールアル
コール樹脂等の熱可塑性樹脂、近年の環境保護の立場か
ら有毒ガスが発生しにくいグアーガムが挙げられる。
【0027】そして、粒状の木質材料とバインダーとの
混合比率は、耐火性、強度面、ガラス繊維との付着性の
点から粒状の木質材料10〜90%:バインダー90〜10%程
度とする。また、粒状の木質材料とバインダーとの混合
物をガラス繊維シートに付着させた後に施す焼成炭化処
理時の焼成温度は600〜800℃程度、圧力は5〜35kg/c
m2、処理時間は4〜10時間程度とする。
【0028】次に添付図面に従い本発明の具体的実施例
を比較例と共に説明する。
【0029】実施例1 図1並びに図2は本発明請求項第2項の木質系防火ドア
の1実施例であり、図3はそれに用いる框材を示す。。
【0030】図中、1は木質系防火ドアを示し、木質系
防火ドア1は芯材2と、その両面に積層した不燃性無機
質板3と、その積層した芯材2と不燃性無機質板3の周
縁を囲繞する額縁状の框材4と、不燃性無機質板3およ
び框材4の全面を被覆する炭素質材料から成る耐火層5
と、耐火層5の表面に表面材6を積層し、一体化した構
成である。
【0031】先ず、木質材料として十分に乾燥した粒径
0.15〜1.0mmスギ(針葉樹)木粉21Kgと、バインダーと
してフェノール樹脂(住友デュレズ株式会社、商品名PR
-53120)4.2kgを混合し、均一に分散させて混練して得
た混合物を型枠内に充填し、圧力35kg/cm2、温度180
℃、28時間の加圧加熱処理を施して幅850mm、長さ1900m
m、厚さ7.45mmの炭素質材料の耐火層5を作製した。
【0032】これとは別個に、芯材2として幅625mm、
長さ1750mm、厚さ12mmのパーティクルボード、不燃性無
機質板3として幅625mm、長さ1750mm、厚さ5mmの珪酸カ
ルシウム板、框材4として無処理マトア材から成る幅15
0mm×長さ1750mm×厚さ34mmの縦縁部材4aと、幅75mm
×長さ850mm×厚さ34mmの上縁部材4bと、幅75mm×長
さ1750mm×厚さ34mmの縦縁部材4cと、幅75mm×長さ85
0mm×厚さ34mmの下縁部材4dとを組み合わせた図3に
示す額縁状の框材、表面材6として幅850mm×長さ1900m
m×厚さ0.6mmのオーク化粧単板、表面材6の下地層材7
として幅850mm×長さ1900mm×厚さ0.55mmのフェノール
バッカー(日東紡株式会社)を夫々用意した。
【0033】次に、芯材2のパーティクルボードを2枚
重ね合わせし、その両面に夫々不燃性無機質板3の珪酸
カルシウム板を重ね合わせし、夫々をレゾルシノール樹
脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-10)を用いて接着
し、積層した。
【0034】積層された芯材2と不燃性無機質板3を框
材4の額縁内にレゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会
社、商品名PR-10)を用いて嵌着した。
【0035】続いて、両不燃性無機質板3の表面の夫
々、並びに框材4の側縁を除いた上下面に耐火層5をレ
ゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-1
0)を用いて接着して積層すると共に、更に、この両耐
火層5の表面の夫々に表面材6と下地層材7をレゾルシ
ノール樹脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-10)を用
いて接着積層して一体化した図1並びに図2に示す幅85
0mm、長さ(高さ)1900mm、総厚51.2mmの木質系防火ド
ア1を作製した。
【0036】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を行った。その結果を表1に示す。難
燃試験はJIS−A−1304に規定された耐火試験
(建築構造部分の耐火試験方法)に準拠して行った。
【0037】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0038】尚、難燃試験の評価は防火性が甲種以上を
○、乙種以上を△、乙種以下を×とした。また、ドア厚
の評価は総厚55mm以下を○、55〜60mmを△、
60mm以上を×とした。また、ドア重量の評価は55
kg以下を○、55〜60kgを△、60kg以上を×
とした。
【0039】前記木質系防火ドア1を用いる場合は図4
に示すように木質系防火ドア1にドアノブ8を取り付け
ると共に、木質系防火ドア1を鉄製のドア枠9に蝶番1
0で開閉自在に設置する。
【0040】尚、木質系防火ドア1、並びにドア枠9の
大きさ寸法は、木質系防火ドアを用いる場所に合わせて
適宜設定すればよく、その1例を挙げると木質系防火ド
ア1は幅850mm、高さ1900mm、ドア枠9は内寸幅850mm、
長さ(高さ)1900mm、外寸幅919mm、高さ1968mmとす
る。
【0041】実施例2 図5は本発明の請求項第2項の木質系防火ドアの他の実
施例である。
【0042】図中、11は木質系防火ドアを示し、木質
系防火ドア11は芯材12と、その両面に積層した不燃
性無機質板13と、各不燃性無機質板13の夫々の上に
積層した炭素質材料から成る耐火層15と、その積層し
た芯材12と不燃性無機質板13と耐火層15の周縁を
囲繞する額縁状の框材14と、耐火層15の表面および
框材14の側縁を除いた上下面に表面材16を積層し、
一体化した構成である。
【0043】先ず、前記実施例1と同様の方法で幅625m
m×長さ1750mm×厚さ7.45mmの炭素質材料の耐火層15
を作製した。
【0044】これとは別個に、芯材12として幅625mm
×長さ1750mm×厚さ12mmのパーティクルボード(大倉工
業株式会社、商品名GKE-12)、不燃性無機質板13とし
て大きさ幅625mm×長さ1750mm×厚さ5mmの珪酸カルシウ
ム板(ニチアス株式会社、商品名NAラスク)、框材14
として難燃処理したシカモア材から成る幅150mm×長さ1
750mm×厚さ48.9mmの縦縁部材(図3符号4aに該当)
と、幅75mm×長さ850mm×厚さ48.9mmの上縁部材(図3
符号4bに該当)と、幅75mm×長さ1750mm×厚さ48.9mm
の縦縁部材(図3符号4cに該当)と、幅75mm×長さ85
0mm×厚さ48.9mmの下縁部材(図3符号4dに該当)と
を組み合わせた図2に示す額縁状の框材、表面材16と
して幅850mm×長さ1900mm×厚さ0.6mmのオーク化粧単
板、表面材16の下地層材17として幅850mm、長さ190
0mm、厚さ0.55mmのフェノールバッカー(日東紡株式会
社)を夫々用意した。
【0045】次に、芯材12のパーティクルボードを2
枚重ね合わせし、その両面に夫々不燃性無機質板13の
珪酸カルシウム板を重ね合わせし、更に各不燃性無機質
板13の表面に夫々耐火層15を重ね合わせし、夫々を
レゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-1
0)を用いて接着し、積層した。
【0046】積層された芯材12と不燃性無機質板13
と耐火層15を框材14の額縁内にレゾルシノール樹脂
(アイカ工業株式会社、商品名PR-10)を用いて嵌着し
た。
【0047】続いて、両耐火層15の表面の夫々、並び
に框材14の側縁を除いた上下面に表面材16と下地層
材17をレゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会社、商
品名PR-10)を用いて接着積層して一体化した図5に示
す幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚51.2mmの木質系
防火ドア11を作製した。
【0048】そして、作製された木質系防火ドア11の
難燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行っ
た。その結果を表1に示す。
【0049】また、木質系防火ドア11のドア厚、ドア
重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】実施例3 耐火層5を厚さ0.1mm、重量73g/m2のガラス繊維シート
(日東紡株式会社、商品名WK2010D 100VCI)を、木質材
料として十分に乾燥した粒径0.15〜1.0mmのスギ(針葉
樹)木粉14kgと、バインダーとしてフェノール樹脂(住
友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)2.8kgを混合
し、均一に分散させて混練した混合物中に浸漬し、混合
物をシートに含浸付着させた後、温度800℃、4時間の焼
成炭化処理を施して、ガラス繊維シートと木質材料とバ
インダーの炭化した炭化層を一体化した厚さ4.5mmの炭
素質材料とした以外は、前記実施例1と同様の方法で図
1並びに図2示す幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚4
5.3mmの木質系防火ドア1を作製した。
【0051】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0052】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】実施例4 芯材2を幅625mm×長さ1750mm×厚さ12mmのTYPEI合板
(東洋合板株式会社、商品名T1A)とした以外は、前
記実施例1と同様の方法で図1並びに図2に示すに幅85
0mm×長さ(高さ)1900mm×総厚51.2mmの 木質系防火ド
ア1を作製した。
【0054】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0055】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0056】実施例5 芯材2を幅625mm×長さ1750mm×厚さ12mmのTYPEI合板
(東洋合板株式会社、商品名T1A)とし、耐火層5を
厚さ0.1mm、重量73g/m2のガラス繊維シート(日東紡株
式会社、商品名WK2010D 100VCI)を、木質材料として十
分に乾燥した粒径0.15〜1.0mmのスギ(針葉樹)木粉14k
gと、バインダーとしてフェノール樹脂(住友デュレズ
株式会社、商品名PR-53120)2.8kgを混合し、均一に分
散させて混練した混合物中に浸漬し、混合物をシートに
含浸付着させた後、温度800℃、5時間の焼成炭化処理を
施して、ガラス繊維シートと木質材料とバインダーの炭
化した炭化層を一体化した厚さ4.5mmの炭素質材料とし
た以外は、前記実施例1と同様の方法で図1並びに図2
に示すに幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚45.3mmの
木質系防火ドア1を作製した。
【0057】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0058】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0059】実施例6 芯材2を幅625mm×長さ1750mm×厚さ9mmのTYPEI合板
(東洋合板株式会社、商品名T1A)とし、不燃性無機
質板3を幅625mm×長さ1750mm×厚さ9mmの石膏ボード
(千代田建材株式会社、商品名千代田石膏ボード)とし
た以外は、前記実施例1と同様の方法で図1並びに図2
に示すに幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚53.2mmの
木質系防火ドア1を作製した。
【0060】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0061】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0062】実施例7 芯材2を幅625mm×長さ1750mm×厚さ9mmのTYPEI合板
(東洋合板株式会社、商品名T1A)とし、不燃性無機
質板3を幅625mm×長さ1750mm×厚さ9mmの石膏ボード
(千代田建材株式会社、商品名千代田石膏ボード)と
し、耐火層5を厚さ0.1mm、重量73g/m2のガラス繊維シ
ート(日東紡株式会社、商品名WK2010D 100VCI)を、木
質材料として十分に乾燥した粒径0.15〜1.0mmのスギ
(針葉樹)木粉14kgと、バインダーとしてフェノール樹
脂(住友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)2.8kgを混
合し、均一に分散させて混練した混合物中に浸漬し、混
合物をシートに含浸付着させた後、温度800℃、4時間の
焼成炭化処理を施して、ガラス繊維シートと木質材料と
バインダーの炭化した炭化層を一体化した厚さ4.5mmの
炭素質材料とした以外は、前記実施例1と同様の方法で
図1並びに図2に示すに幅850mm×長さ(高さ)1900mm
×総厚47.3mmの木質系防火ドア1を作製した。
【0063】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0064】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0065】実施例8 不燃性無機質板3を幅625mm×長さ1750mm×厚さ9mmの石
膏ボード(千代田建材株式会社、商品名千代田石膏ボー
ド)とした以外は、前記実施例1と同様の方法で図1並
びに図2に示すに幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚5
3.2mmの木質系防火ドア1を作製した。
【0066】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0067】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0068】実施例9 不燃性無機質板3を幅625mm×長さ1750mm×厚さ9mmの石
膏ボード(千代田建材株式会社、商品名千代田石膏ボー
ド)とし、耐火層5を厚さ0.1mm、重量73g/m2のガラス
繊維シート(日東紡株式会社、商品名WK2010D 100VCI)
を、木質材料として十分に乾燥した粒径0.15〜1.0mmの
スギ(針葉樹)木粉14kgと、バインダーとしてフェノー
ル樹脂(住友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)2.8k
gを混合し、均一に分散させて混練した混合物中に浸漬
し、混合物をシートに含浸付着させた後、温度800℃、4
時間の焼成炭化処理を施して、ガラス繊維シートと木質
材料とバインダーの炭化した炭化層を一体化した厚さ4.
5mmの炭素質材料とした以外は、前記実施例1と同様の
方法で図1並びに図2に示すに幅850mm×長さ(高さ)1
900mm×総厚47.3mmの木質系防火ドア1を作製した。
【0069】そして、作製された木質系防火ドア1の難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0070】また、木質系防火ドア1のドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0071】実施例10 図6は本発明の請求項第1項の木質系防火ドアの1実施
例である。
【0072】図中、21は木質系防火ドアを示し、木質
系防火ドア21は芯材22と、芯材22の周縁を囲繞す
る額縁状の框材24と、芯材22の表面および框材24
の側縁を除いた上下面を被覆する炭素質材料から成る炭
化層25と、炭化層25の表面に表面材26を積層し、
一体化した構成である。
【0073】先ず、前記実施例1と同様の方法で幅625m
m×長さ1900mm×厚さ8mmの炭素質材料の耐火層25を作
製した。
【0074】これとは別個に、芯材22として幅625mm
×長さ1750mm×厚さ15mmのTYPEII合板(ユアサ建材工
業株式会社)、框材24として無処理マトア材から成る
幅150mm×長さ1750mm×厚さ30mmの縦縁部材(図3符号
4aに該当)と、幅75mm×長さ850mm×厚さ30mmの上縁
部材(図3符号4bに該当)と、幅75mm×長さ1750mm×
厚さ30mmの縦縁部材(図3符号4cに該当)と、幅75mm
×長さ850mm×厚さ30mmの下縁部材(図3符号4dに該
当)とを組み合わせた図3に示す額縁状の框材、表面材
26として幅850mm×長さ1900mm×厚さ0.6mmのオーク化
粧単板を夫々用意した。
【0075】次に、芯材22のTYPEII合板を2枚重ね
合わせし、レゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会社、
商品名PR-10)を用いて接着し、積層した。
【0076】積層された芯材22を框材24の額縁内に
レゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-1
0)を用いて嵌着した。
【0077】続いて、芯材22の表面の夫々、並びに框
材24の側縁を除いた上下面に耐火層25をレゾルシノ
ール樹脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-10)を用い
て接着積層した後、各耐火層25の表面に夫々表面材2
6を酸硬化型酢酸ビニルエマルジョン(カネボウNSC
株式会社、商品名デュロロックNo142-2150)を用いて接
着積層して一体化した図6に示す幅850mm×長さ(高
さ)1900mm×総厚47.2mmの木質系防火ドア21を作製し
た。
【0078】そして、作製された木質系防火ドア21の
難燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行っ
た。その結果を表1に示す。
【0079】また、木質系防火ドア21のドア厚、ドア
重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0080】実施例11 耐火層25を厚さ0.1mm、重量73g /m2のガラス繊維シ
ート(日東紡株式会社、商品名WK2010D 100VCI)とし、
木質材料として十分に乾燥した粒径0.15〜1.0mmのスギ
(針葉樹)木粉14kgと、バインダーとしてフェノール樹
脂(住友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)2.8kgを
混合し、均一に分散させて混練した混合物中に浸漬し、
混合物をシートに含浸付着させた後、温度800℃、4時間
の焼成炭化処理を施して、ガラス繊維シートと木質材料
とバインダーの炭化した炭化層を一体化した厚さ4.5mm
の炭素質材料とした以外は、前記実施例10と同様の方
法で図6に示す幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚40.
2mmの木質系防火ドア21を作製した。
【0081】そして、作製された木質系防火ドア21の
難燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行っ
た。その結果を表1に示す。
【0082】また、木質系防火ドア21のドア厚、ドア
重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0083】実施例12 芯材21を幅625mm×長さ1750mm×厚さ15mmのパーティ
クルボード(大倉工業株式会社、商品名GKE-15)とした
以外は、前記実施例10と同様の方法で図6に示す幅85
0mm×長さ(高さ)1900mm×総厚47.2mmの木質系防火ド
ア21を作製した。
【0084】そして、作製された木質系防火ドア21の
難燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行っ
た。その結果を表1に示す。
【0085】また、木質系防火ドア21のドア厚、ドア
重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0086】実施例13 芯材21を幅625mm×長さ1750mm×厚さ15mmのパーティ
クルボード(大倉工業株式会社、商品名GKE-15)とし、
耐火層25を厚さ0.1mm、重量73g/m2のガラス繊維シー
ト(日東紡株式会社、商品名WK2010D 100VCI)を、木質
材料として十分に乾燥した粒径0.15〜1.0mmのスギ(針
葉樹)木粉14kgと、バインダーとしてフェノール樹脂
(住友デュレズ株式会社、商品名PR53120)2.8kgを混合
し、均一に分散させて混練した混合物中に浸漬し、混合
物をシートに含浸付着させた後、温度800℃、4時間の焼
成炭化処理を施して、ガラス繊維シートと木質材料とバ
インダーの炭化した炭化層を一体化した厚さ4.5mmの炭
素質材料とした以外は、前記実施例10と同様の方法で
図6に示す幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚40.2mm
の木質系防火ドア21を作製した。
【0087】そして、作製された木質系防火ドア21の
難燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行っ
た。その結果を表1に示す。
【0088】また、木質系防火ドア21のドア厚、ドア
重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0089】比較例1 図7は従来の木質系防火ドアの1例であり、図8はそれ
に用いる框体を示す。
【0090】先ず、框体aとして難燃処理したマトア材
から成る幅150mm×長さ1750mm×厚さ36mmの縦縁部材a
aと、幅75mm×長さ850mm×厚さ36mmの上縁部材ab
と、幅150mm×長さ1750mm×厚さ36mmの縦縁部材ac
と、幅75mm×長さ850mm×厚さ36mmの下縁部材adとを
組み合わせた図8に示す額縁状の框体、芯材bとして幅
550mm×長さ1750mm×厚さ12mmのパーティクルボード
(大倉工業株式会社、商品名GKE-12)、不燃性無機質板
cとして幅550mm×長さ1750mm×厚さ12mmの石膏ボード
(千代田建材株式会社、商品名千代田石膏ボード)、表
面材dとして幅850mm×長さ1900mm×厚さ2.7mmのラワン
化粧合板を用意した。
【0091】次に、芯材bの両面に夫々不燃性無機質板
cをレゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会社、商品名
PR-10)を用いて接着し、積層した。
【0092】積層された芯材cと不燃性無機質板cを框
体aの額縁内にレゾルシノール樹脂(アイカ工業株式会
社、商品名PR-10)を用いて嵌着した。
【0093】続いて、両不燃性無機質板cの表面並びに
框体aの側縁を除いた上下面に表面材dをレゾルシノー
ル樹脂(アイカ工業株式会社、商品名PR-10)を用いて
接着して一体化した図7に示す幅850mm×長さ(高さ)1
900mm×総厚41.4mmの木質系防火ドアeを作製した。
【0094】そして、作製された木質系防火ドアeの難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0095】また、木質系防火ドアeのドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0096】比較例2 図9は従来の木質系防火ドアの他の例である。
【0097】先ず、框体gとして難燃処理したマトア材
から成る幅150mm×長さ1750mm×厚さ21mmの縦縁部材
(図8符号aaに該当)と、幅75mm×長さ850mm×厚さ2
1mmの上縁部材(図8符号abに該当)と、幅150mm×長
さ1750mm×厚さ21mmの縦縁部材(図8符号acに該当)
と、幅75mm×長さ850mm×厚さ21mmの下縁部材(図8符
号adに該当)とを組み合わせた図8に示す額縁状の框
体、芯材hとして幅550mm×長さ1750mm×厚さ21mmの難
燃処理した中質繊維板(略称MDF:ホクシン株式会
社)、表面材iとして幅850mm×長さ1900mm×厚さ5mmの
難燃処理ハードボード(三井木材工業株式会社、商品名
三井ボードS)を用意した。
【0098】次に、芯材hを框体gの額縁内にエポキシ
系接着剤(アイカ工業株式会社、商品名E-5188)を用い
て嵌着した。
【0099】続いて、芯材hの両表面並びに框体gの側
縁を除いた上下面の夫々に表面材iを3枚ずつ重ね合わ
せる(3層)と共に、エポキシ系接着剤(アイカ工業株
式会社、商品名E-5188)を用いて接着積層して一体化し
た図9に示す幅850mm×長さ(高さ)1900mm×総厚51mm
の木質系防火ドアjを作製した。
【0100】そして、作製された木質系防火ドアjの難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0101】また、木質系防火ドアjのドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0102】比較例3 図10は従来の木質系防火ドアの他の例である。
【0103】先ず、框体kとして難燃処理したマトア材
から成る幅150mm×長さ1750mm×厚さ37mmの縦縁部材
(図8符号aaに相当)と、幅75mm×長さ850mm×厚さ3
7mmの上縁部材(図8符号abに相当)と、幅150mm×長
さ1750mm×厚さ37mmの縦縁部材(図8符号acに相当)
と、幅75mm×長さ850mm×厚さ37mmの下縁部材(図8符
号adに相当)とを組み合わせた図8に示す額縁状の框
体、芯材mとして幅550mm×長さ1750mm×厚さ37mmの難
燃積層合板(有限会社アダチ不燃)、表面材nとして幅
850mm×長さ1900mm×厚さ12mmの普通合板(ユアサ建材
工業株式会社)を用意した。
【0104】次に、芯材mを框体kの額縁内に水性ビニ
ルウレタン樹脂(光洋産業株式会社、商品名KR-7800)
を用いて嵌着した。
【0105】続いて、芯材mの両表面並びに框体kの側
縁を除いた上下面の夫々に表面材mを水性ビニルウレタ
ン樹脂(光洋産業株式会社、商品名KR-7800)を用いて
接着積層して一体化した図10に示す幅850mm×長さ
(高さ)1900mm×総厚61mmの木質系防火ドアoを作製し
た。
【0106】そして、作製された木質系防火ドアoの難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0107】また、木質系防火ドアoのドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0108】比較例4 図11は本発明と比較するための炭素質材料層を有する
木質系防火ドアの1例である。
【0109】先ず、グラファイト粉末(東海カーボン株
式会社)1120gと、バインダーとしてフェノール樹脂
(住友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)225gを混合
し、均一に分散させて混練して得られた混合物を型枠内
に充填し、圧力35kg/cm2、温度800℃、24時間の加圧加
熱処理を施して幅550mm×長さ1750mm×厚さ2mmの炭素質
材料層pを作製した。
【0110】これとは別個に、芯材qとして幅550mm×
長さ1750mm×厚さ15mmのロックウール(日東紡株式会
社、商品名ロックボード)、芯材保護材rとして幅550m
m×長さ1750mm×厚さ18mmのパーティクルボード(大倉
工業株式会社、商品名Vタイプパーティクルボード)、
框体sとして無処理マトア材から成る幅150mm×長さ175
0mm×厚さ55mmの縦縁部材(図8符号aaに相当)と、
幅75mm×長さ850mm×厚さ55mmの上縁部材(図8符号a
bに相当)と、幅150mm×長さ1750mm×厚さ55mmの縦縁
部材(図8符号acに相当)と、幅75mm×長さ850mm×
厚さ55mmの下縁部材(図8符号adに相当)とを組み合
わせた図8に示す額縁状の框体、表面材tとして幅850m
m×長さ1900mm×厚さ2.5mmの難燃処理した中質繊維板
(略称MDF:ホクシン株式会社)を用意した。
【0111】次に、芯材qの両面の夫々に芯材保護材r
と炭素質材料層pとを重ね合わせし、エポキシ樹脂(ア
イカ工業株式会社、商品名E-5188)を用いて接着し、積
層した。
【0112】積層された芯材qと芯材保護材rと炭素質
材料層pを框体sの額縁内にエポキシ樹脂(アイカ工業
株式会社、商品名E-5188)を用いて嵌着した。
【0113】続いて、炭素質材料層pの両表面並びに框
体sの側縁を除いた上下面の夫々に表面材tをエポキシ
樹脂(アイカ工業株式会社、商品名E-5188)を用いて接
着積層して一体化した図11に示す幅850mm×長さ(高
さ)1900mm×総厚60mmの木質系防火ドアuを作製した。
【0114】そして、作製された木質系防火ドアuの難
燃試験(防火性)を前記実施例1と同一条件で行った。
その結果を表1に示す。
【0115】また、木質系防火ドアuのドア厚、ドア重
量を測定した。その結果を表1に示す。
【0116】
【表1】
【0117】尚、表1中、比較例2については重量が95
kgとかなり大きいため、厚みとの比較で総厚51mmでも厚
み評価を×とした。
【0118】表1から明らかなように、実施例1、2、
3、4、5、6、7、8、9および比較例4は、甲種防
火ドアに相当することが分かる。また、実施例10、1
1、12、13および比較例1、2、3は乙種防火ドア
に相当することが分かる。
【0119】また、実施例1、2、3、4、5、6、
7、8、9は耐火試験(防火性)後に幅方向で0.5〜3.5
mm、長さ(高さ)方向で1.0〜4.0mmの小さな反りが見ら
れたが、これに対して比較例1、2、3は耐火試験(防
火性)後に幅方向で5.0〜9.5mm、長さ(高さ)方向で6.
2〜10.5mmの大きな反りが発生していた。また、比較例
4は防火性については甲種ではあるが、厚み、重量の点
で厚くてかつ重いため実用性には適しない。
【0120】前記実施例から明らかなように、本発明の
木質系防火ドアは、芯材、或いは芯材と不燃性無機質板
を耐火層が保護するため、優れた耐火性を有する。ま
た、炭化層に焼成炭化処理して得られた炭素質材料を用
いているため、全体の厚みを薄くすることが出来て、軽
量化を図ることが出来る。また、本発明の木質系防火ド
アは前記実施例のように構成が簡単で、優れた防火性が
得られるので、生産性が高い。
【0121】
【発明の効果】本発明の芯材の表裏両面に炭素質材料を
耐火層として積層し、更に各耐火層の上に夫々表面材を
積層して一体化した木質系防火ドアによるときは、耐火
層は焼成炭化処理して得られた炭素質材料であるから、
火災時に高温に晒されても不燃性のため防火性に優れ、
変形が小さく、芯材の脆化を防止し、また、耐火層の表
面に積層した一方の表面材が燃焼しても該耐火層は燃焼
しないので、他方の表面材側への延焼を防止することが
出来、また、耐火層として炭素質材料を用いているた
め、ドア全体の厚みを薄くすることが出来て、軽量化が
図れる等の効果がある。
【0122】また、芯材の表裏両面に不燃性無機質板を
積層し、各不燃性無機質板の上に夫々炭素質材料を耐火
層として積層し、更に各耐火層の上に夫々表面材を積層
し一体化した木質系防火ドアによるときは、耐火層は焼
成炭化処理して得られた炭素質材料であるから、火災時
に高温に晒されても不燃性のため防火性に優れ、変形が
小さく、芯材並びに不燃性無機質板の脆化を防止し、ま
た、耐火層の表面に積層した一方の表面材が燃焼しても
該耐火層は燃焼しないので、他方の表面材側への延焼を
防止することが出来、また、耐火層として炭素質材料を
用いているため、ドア全体の厚みを薄くすることが出来
て、軽量化が図れる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の木質系防火ドアの1実施例の横断面
図、
【図2】 本発明の木質系防火ドアの1実施例の1部截
除した正面図、
【図3】 本発明の木質系防火ドアの1実施例に用いる
框体の正面図、
【図4】 本発明の木質系防火ドアの1実施例を用いた
姿説明図、
【図5】 本発明の木質系防火ドアの変形例の横断面
図、
【図6】 本発明の木質系防火ドアの他の実施例の横断
面図、
【図7】 従来の木質系防火ドアの1例の横断面図、
【図8】 従来の木質系防火ドアの1例に用いる框体の
正面図
【図9】 従来の木質系防火ドアの他の例の横断面図、
【図10】 従来の木質系防火ドアの他の例の横断面
図、
【図11】 本発明外の木質系防火ドアの横断面図。
【符号の説明】
1、11、21 木質系防火ドア、 2、12、2
2 芯材、3、13 不燃性無機質板、 4、1
4、24 框体、5、15、25 耐火層、
6、16、26 表面材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材の表裏両面に炭素質材料を耐火層と
    して積層し、更に各耐火層の上に夫々表面材を積層して
    一体化したことを特徴とする木質系防火ドア。
  2. 【請求項2】 芯材の表裏両面に不燃性無機質板を積層
    し、各不燃性無機質板の上に夫々炭素質材料を耐火層と
    して積層し、更に各耐火層の上に夫々表面材を積層し一
    体化したことを特徴とする木質系防火ドア。
  3. 【請求項3】 前記芯材はパーティクルボードまたは合
    板であることを特徴とする請求項第1項または第2項に
    記載の木質系防火ドア。
  4. 【請求項4】 前記表面材は木質化粧単板であることを
    特徴とする請求項第1項ないし第3項のいずれか1項に
    記載の木質系防火ドア。
  5. 【請求項5】 前記不燃性無機質板は珪酸カルシウム板
    または石膏ボードであることを特徴とする請求項第2項
    ないし第4項のいずれか1項に記載の木質系防火ドア。
  6. 【請求項6】 前記耐火層の炭素質材料は粒状の木質材
    料とバインダーとの混合物に焼成炭化処理して得られた
    炭素質材料であることを特徴とする請求項第1項ないし
    第5項のいずれか1項に記載の木質系防火ドア。
  7. 【請求項7】 前記耐火層の炭素質材料はガラス繊維シ
    ートに粒状の木質材料とバインダーとの混合物の付着
    後、焼成、炭化処理を施してガラス繊維シートと木質材
    料とバインダーの炭化層とを一体化した炭素質材料であ
    ることを特徴とする請求項第1項ないし第5項のいずれ
    か1項に記載の木質系防火ドア。
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