JPH06319212A - ヨーク金具への線条取付方法 - Google Patents

ヨーク金具への線条取付方法

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JPH06319212A
JPH06319212A JP12535893A JP12535893A JPH06319212A JP H06319212 A JPH06319212 A JP H06319212A JP 12535893 A JP12535893 A JP 12535893A JP 12535893 A JP12535893 A JP 12535893A JP H06319212 A JPH06319212 A JP H06319212A
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哲弘 加藤
Tatsuo Torigoe
達生 鳥越
Katsuo Oribe
克雄 織部
Susumu Kato
享 加藤
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Chubu Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランプを介して線条を固定するための上部
片と下部片とを一対の連結片で連結してなるヨーク金具
へ容易に線条を取付けることのできる線条取付方法を提
供する。 【構成】 上部片を送電線鉄塔に取付けた後、その送電
線鉄塔に延線された上部片用の線条の一部をその上部片
に取付け、そして、前記上部片を前記送電線鉄塔への取
付部を中心に回動させた後、前記上部片用の線条の残部
をその上部片に取付ける。次いで、前記一対の連結片が
予め結合されている前記下部片を前記上部片に連結して
前記ヨーク金具を形成した後、前記送電線鉄塔に延線さ
れたその下部片用の線条をそのヨーク金具へ取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送電線鉄塔に架線され
る1相当りの導体の線条数が複数のときのヨーク金具へ
の線条取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、水平角θの角度型懸垂送電線鉄
塔(以下、鉄塔という)Tの平面図であって、その鉄塔
Tの左側のアームA2 には、図8に示されるように、1
相当り6線条(導体というときもある)の一体型のヨー
ク金具20が懸架されている。
【0003】このヨーク金具20は、単一の鋼製の板状
体21からなり、その平面形状はほぼ五角形を呈してい
るとともに、その中央部は重量軽減のために穴21aが
あけられている。
【0004】板状体21の五角形の上端角に当る部分に
は、左右に伸びるアーム片22a,22bを有する上片
22が一体的に設けられていて、これらアーム片22
a,22bの両先端部と、板状体21の上端角を除く他
の角に当る部分にクランプC1〜C6 がそれぞれ取付け
られ、各クランプを結ぶ線は、正六角形となるように構
成されている。
【0005】このヨーク金具20は、鉄塔TのアームA
2 にアークホーンを備えたがいし装置Bを介して取付け
られた後、各クランプC1 〜C6 へ線条L1 〜L6 がそ
れぞれ取付けられる。
【0006】各クランプC1 〜C6 への線条の取付け
は、先ず、複数本(図8の例では天内線L1 ,天外線L
2 の2本)の線条が鉄塔Tに延線される。すなわち、線
条L1,L2 は鉄塔Tに設けられたワイヤ30の先端に
懸架されるとともに、アームA2 の先端外方に延在して
設けられた仮枠A2 ′に取付けられた補助ワイヤ31で
懸架され、これらワイヤを操作して線条L1 をクランプ
1 に、また線条L2 をクランプC2 に移動(移線)さ
せて取付けられる。
【0007】各クランプC1 〜C6 への線条の取付順序
は、鉄塔Tの外方(外側)に位置し、かつ上部に位置す
るクランプC1 から行なわれ、次いでクランプC2 ,C
3 ,C4 ,C5 ,C6 の順に行なわれる。
【0008】このうち、クランプC1 ,C3 への線条の
取付けは、線条L1 ,L3 が板状体21の下方を迂回す
るように、ワイヤ30及び補助ワイヤ31を操作して行
なわれる。なぜならば、線条L1 ,L3 はワイヤ30を
緩めながら補助ワイヤ31で懸架させて、ほぼ平行状に
移動させようとすると、板状体21が障害となるからで
ある。
【0009】この迂回移動は、鉄塔Tが図示のような角
度型懸垂鉄塔以外の垂直型懸垂鉄塔でも同様であり、ま
た、ヨーク金具が分割されて構成されているような場合
(例えば実公昭47−7933号公報)であっても同様
である。この分割型のヨーク金具は、近年のように、超
高圧送電のために1相当りが6導体を有するようになる
と、一体型ヨークの場合、大型化して数百kgの重量と
なるのに対し、分割することで運搬と製造が容易になる
ため多用されるようになってきている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のヨーク金具は、鉄塔の外側に位置するクランプへの
線条の取付の際は、線条をヨーク金具を迂回するように
移動させなければならず、線条取付作業が複雑化する欠
点があった。
【0011】殊に、線条取付作業は高所作業であり、し
かも大重量の線条を複雑に移動させることは極めて危険
を伴うので、移線作業の容易なヨーク金具の出現が待た
れているとともに、近年、多用されるようになってきて
いる分割型のヨーク金具への線条取付作業の効率化が望
まれていた。
【0012】そこで、本発明は、上記の要望に応えるた
めになされたものであって、その目的は、鉄塔に延線さ
れた線条を容易にヨーク金具に取付けることのできるヨ
ーク金具への線条取付方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るヨーク金具
及びそのヨーク金具への線条取付方法は、上記目的達成
のために、クランプを介して線条を固定するための上部
片と下部片とを一対の連結片で連結してなるヨーク金具
への線条取付方法において、前記上部片を鉄塔に取付け
た後、その鉄塔に延線された上部片用の線条の一部をそ
の上部片に取付け、前記上部片を前記送電線鉄塔への取
付部を中心に回動させた後、前記上部片用の線条の残部
をその上部片に取付け、次いで、前記一対の連結片が予
め結合されている前記下部片を前記上部片に連結して前
記ヨーク金具を形成した後、前記送電線鉄塔に延線され
たその下部片用の線条をそのヨーク金具へ取付けること
を特徴としている。また、前記上部片を前記送電線鉄塔
への取付部を中心に回動させるにあたり、持上げ工具を
用いて行うことを特徴としている。
【0014】
【作用】上記構成において、左右一対の連結片は下部片
に固定的に、つまり回動しないように取付けられる。そ
して、上部片が鉄塔に取付けられた後、その上片部に鉄
塔に延線された線条が移線されて取付けられる。この
際、一部の線条は上部片を回動して線条を取付ける。そ
して、その上部片に一対の連結片の取付けられている下
部片が連結されてヨーク金具が形成されると、その形成
されたヨーク金具に鉄塔に延線された残部の線条が移線
されて取付けられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本実施例方法で用いられるヨーク金具
1の正面図が示されている。すなわち、1相が6線条か
らなる鉄塔に取付けられるヨーク金具1は、主として鋼
製の板状体からなる上部片2,下部片3及び一対の連結
片4,5の分割された4個の部品から構成されている。
【0016】上部片2及び下部片3は、湾曲したほぼ円
弧状態を呈し、また、左右一対の連結片4,5は互いに
反対方向にわずかに湾曲した棒状体を呈している。連結
片4,5は、上部片2と下部片3の左右側に上,下端の
一部を重ね合せて掛け渡され、その重ね合せた部分はボ
ルトナットからなる固定部材6a〜6dで固定されてい
る。なお、一対の連結片4,5と下部片3とを固定的に
取付けるために、各連結片4,5と下部片3との固定
は、それぞれ2本のボルトナットからなる固定部材6
c,6c及び6d,6dで結合されるように構成されて
いる。
【0017】上部片2及び下部片3の中央下側部と両端
部の合計6ケ所には、クランプ取付穴7,7…が開孔さ
れているとともに、上部片2の左半分の中央上側部には
がいし装置への取付穴8が開孔されており、また、その
取付穴8の下方に金車取付穴9が、さらに上部片2の右
側上部にはロープ取付穴10が開孔されている。
【0018】このヨーク金具1は、上記図7に示された
鉄塔Tの右側のアームA2 にがいし装置Bを介して取付
けられる。この取付状態において、各クランプC1 〜C
6 を結ぶ線は正六角形となるように、各クランプの取付
穴7の位置と、上,下部片2,3及び一対の連結片4,
5の大きさが決められているとともに、その正六角形の
上,下辺が地上に対して平行となるようにがいし装置B
への取付穴8の位置が決められている。
【0019】次に、図2及び図6を参照して、ヨーク金
具1への線条取付順序について説明する。先ず、がいし
装置BをアームA2 に設けられた滑車(図示せず)で持
ち上げてアームA2 に取付ける。そして、地上で予め上
部片2の金車取付穴9に金車P1 を取付けておき、その
上部片2を滑車で持ち上げてがいし装置Bに取付ける。
また、アームA2 には、金車P2 ,P3 を作業をしやす
いようにするためにラダー付ロープで取付け、そして、
金車P2 ,P3 には線条L3 ,L4 ,L5 ,L6 がそれ
ぞれ延線される。
【0020】金車P1 には線条(天外線)L1 と線条
(天内線)L2 とを延線し、その延線した線条L1 ,L
2 とをクランプC1 ,C2 へそれぞれ図示しないワイヤ
を用いて移線して取付ける(図2参照)。金車P1 は、
クランプC1 ,C2 への線条取付を終了した後に、上部
片2から取り外す。
【0021】線条L1 ,L2 の取付後、アームA2 とロ
ープ取付穴10との間にレバーロックRを連結し、レバ
ーブロックRのレバーを操作して、上記片2を取付穴8
を中心に回動させる。この回動により、クランプC3
金車P2 に延線された線条(中外線)L3 の上方に位置
する。この状態で線条L3 をクランプC3 に移線して取
付ける(図3参照)。なお、持上げ工具Rとしてレバー
ブロックを用いたが、チェーンブロックやウインチ等の
周知の持上げ工具を使用してもよい。
【0022】次いで、地上で一対の連結片4,5を連結
した下部片3を滑車を用いて持ち上げて上部片2に連結
する(図4参照)。そして、金車P2 に延線されている
線条(中内線)L4 をクランプC4 へ移線して取付ける
(図5参照)。
【0023】空になった金車P2 をアームA2 から取外
した後、金車P3 に延線されている線条(地外線)L5
をクランプC5 へ、次いで線条(地内線)L6 をクラン
プC6 へ移線して取付け、これによりヨーク金具1への
線条L1 〜L6 の取付が終了する。
【0024】本実施例のヨーク金具1への線条取付方法
は、先ず、上部片2と金車P1 とを一緒に持ち上げて上
部片2をがいし装置Bに取付け、その上部片2に線条L
1 ,L2 を金車P1 から移線して取付け、その後、上部
片2を回動して金車P2 から線条L3 を移線して取付
る。そして、下部片3を持ち上げて上部片2に連結して
ヨーク金具1を形成し、残部の線条L4 〜L6 を金車P
2 ,P3 から移線して取付けるようにしたので、地上で
ヨーク金具1の分解をすることなくヨーク金具1への線
条取付作業を効率よく行うことができる。
【0025】なお、上述の実施例では、金車P1 は上部
片2と一緒に持ち上げるようにしたが、この金車P1
他の金車P2 ,P3 と同様に滑車を介してアームA2
持ち上げるようにしてもよい。しかし、本実施例のよう
にすると部材の持ち上げ作業回数を少なくすることがで
きる利益がある。
【0026】
【発明の効果】本発明に係るヨーク金具への線条取付方
法は、上部片を持ち上げてこれに上部片用の線条の一部
を取付けた後、その上部片を回動させて上部片用の残り
の線条を取付け、そして、下部片を上部片に連結してヨ
ーク金具を形成し、そのヨーク金具に残部の線条を取付
けるようにしたので、地上でのヨーク金具の分解を行う
ことなく線条取付作業ができ、したがって、線条取付作
業を高率よく行うことができる。また、持上げ工具を用
いたときは、上部片の回動を容易に行うことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヨーク金具を鉄塔に取付けた状態を示す正面図
である。
【図2】ヨーク金具に線条を取付ける順序を示す説明図
である。
【図3】ヨーク金具に線条を取付ける順序を説明する図
である。
【図4】ヨーク金具に線条を取付ける順序を説明する図
である。
【図5】ヨーク金具に線条を取付ける順序を説明する図
である。
【図6】ヨーク金具に線条を取付ける順序を説明する図
である。
【図7】従来の一体型のヨーク金具の正面図である。
【図8】角度型懸垂鉄塔の平面図である。
【符号の説明】
1 ヨーク金具 2 上部片 3 下部片 4,5 連結片 6a,6b 固定部材 T 鉄塔(角度型懸垂送電線鉄塔) B がいし装置 C1 〜C6 クランプ L1 〜L6 線条(導体) R レバーブロック(持上げ工具)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 享 愛知県岡崎市本宿町上別岨16番地の6

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランプを介して線条を固定するための
    上部片と下部片とを一対の連結片で連結してなるヨーク
    金具への線条取付方法において、 前記上部片を送電線鉄塔に取付けた後、その送電線鉄塔
    に延線された上部片用の線条の一部をその上部片に取付
    け、 前記上部片を前記送電線鉄塔への取付部を中心に回動さ
    せた後、前記上部片用の線条の残部をその上部片に取付
    け、 次いで、前記一対の連結片が予め結合されている前記下
    部片を前記上部片に連結して前記ヨーク金具を形成した
    後、前記送電線鉄塔に延線されたその下部片用の線条を
    そのヨーク金具へ取付けること、 を特徴とするヨーク金具への線条取付方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヨーク金具への線条取付
    方法において、前記上部片を前記送電線鉄塔への取付部
    を中心に回動させるにあたり、持上げ工具を用いて行う
    ことを特徴とするヨーク金具への線条取付方法。
JP12535893A 1993-04-28 1993-04-28 ヨーク金具への線条取付方法 Expired - Lifetime JP3214954B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006101569A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Nippon Katan Co Ltd 連結構造体
CN109038365A (zh) * 2018-08-10 2018-12-18 国网四川省电力公司检修公司 带电更换500kV直线绝缘子串荷载起吊系统

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CN109038365B (zh) * 2018-08-10 2019-12-31 国网四川省电力公司检修公司 带电更换500kV直线绝缘子串荷载起吊系统

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