JPS6239355Y2

JPS6239355Y2 -

Info

Publication number: JPS6239355Y2
Application number: JP1981009228U
Authority: JP
Priority date: 1981-01-27
Filing date: 1981-01-27
Publication date: 1987-10-07
Also published as: JPS57124796U

Description

【考案の詳細な説明】本案は原子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬装
置の改良に関するものである。

従来の原子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬装
置を第１図により説明すると、ａが原子炉容器
蓋、a₁が同原子炉容器蓋ａの外周に設けたフラン
ジ、ｂが同フランジa₁の円周等位置に設けた３個
の締付け穴、ｄが上記原子炉容器蓋ａの上面に立
設した支持構造体の一部で、同支持構造体ｄ内に
は多数の制御棒駆動装置（図示せず）があり、そ
れぞれの中間部や上部が耐震板を介して同支持構
造体ｄに支持されている。またｅが上記支持構造
体ｄの上部から外方へ張り出した支持枠の一部、
ｆが同支持枠ｅの下面に上記支持構造体ｄの外周
に沿うように敷設した断面Ｉ型の水平環状レー
ル、ｈが同環状レールｆの上を転動する車輪ｇを
介して垂下状態に支持されたホイスト、ｉが同ホ
イスト用駆動モータ、ｊがスタツドテンシヨナ
で、同スタツドテンシヨナｊは図示を省略した
が、スタツドボルトｋを分割型のソケツトにより
握持する握持機構や同ソケツトをトルクモータま
たはエアシリンダにより回転してスタツドボルト
ｋを締付けたり緩めたりするナツト駆動装置等を
具えている。またｌがスタツドボルト用保管箱、
ｍがワイヤロープ、ｎがクレーン（図示せず）の
吊り具、ｐが案内棒、ｑが押し棒で、原子炉容器
蓋ａを原子炉容器（図示せず）から取外すときに
は、まず原子炉容器蓋ａを締付けているスタツド
ボルトｋをホイストｈにより懸垂支持しているス
タツドテンシヨナｊにより外したのち、同スタツ
ドボルトｋとスタツドテンシヨナｊとをホイスト
ｈにより吊り上げ、次いで同ホイストｈをスタツ
ドボルト用保管箱ｌの近くまで走行させ、次いで
ワイヤロープｍを使つてスタツドボルトｋをスタ
ツドボルト用保管箱ｌの上方へずらし、次いでス
タツドボルトｋとスタツドテンシヨナｊとをホイ
ストｈにより下降させて、スタツドボルトｋをス
タツドボルト用保管箱ｌへ移し、次いで案内棒ｐ
をクレーンにより図示位置まで運び、次いで押し
棒ｑを使つて同案内棒ｐを締付け穴a₁の上方へず
らすとともにクレーンのワイヤロープを繰出して
同案内棒ｐを締付け穴へ挿入し、次いで同案内棒
ｐを原子炉容器のねじ穴へねじ込み、以上のスタ
ツドボルトｋ及び案内棒ｐの脱着作業が各締付け
穴ｂ位置で終了したら、原子炉容器蓋ａと支持構
造体ｄとを各案内棒ｐによりガイドしながらクレ
ーンで吊り上げるように、また原子炉容器蓋ａを
原子炉容器に装着するときには、同じ要領で但し
順序を逆に行なうようになつている。

前記原子炉容器蓋用スタツドの運搬装置では、
スタツドボルトｋをスタツドボルト用保管箱ｌへ
移したり、案内棒ｐを原子炉容器へ取付けると
き、ホイストｈの吊り上げ中心が外方へ移動しな
いので、ワイヤロープｍや押し棒ｑを使つてスタ
ツドボルトｋや案内棒ｐを横へずらさなければな
らないが、スタツドボルトｋや案内棒ｐは重量物
なので、そのときの反力は大きくて、作業員に危
害を与える惧れがあつた。またこのずらし作業は
放射線の雰囲気で行なわれるので、この点からも
危険性が高い。さらにワイヤロープｍや押し棒ｑ
を使つてスタツドボルトｋや案内棒ｐを横へずら
すのでは、作業能率が悪いという問題があつた。

本案は前記の問題点に対処するもので、原子炉
容器蓋の上面に立設されるとともに上部に外方へ
張り出した支持枠を有する支持構造体と、前記支
持枠の下面に互を離隔して前記支持構造体の外周
に沿うように敷設した２本の水平環状レールと、
同各環状レールの上を転動する車輪を介して垂下
状態に且つ同各環状レールと交差して外方に突出
するように支持された水平の補助レールと、同補
助レールにより移動自在に支持されたホイストと
よりなり、前記原子炉容器蓋の外周フランジを原
子炉容器に取付けるためのスタツドボルトを同ホ
イストにより吊り上げて移動させることを特徴と
した原子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬装置に
係り、その目的とする処は、作業員が行つていた
スタツドボルトや案内棒の横へのずらし作業を不
要にできて、前記従来の問題点を解消できる改良
された原子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬装置
を供する点にある。

本案の原子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬装
置は前記のように原子炉容器蓋の上面に立設され
るとともに上部に外方へ張り出した支持枠を有す
る支持構造体と、前記支持枠の下面に互を離隔し
て前記支持構造体の外周に沿うように敷設した２
本の水平環状レールと、同各環状レールの上を転
動する車輪を介して垂下状態に且つ同各環状レー
ルと交差して外方に突出するように支持された水
平の補助レールと、同補助レールにより移動自在
に支持されたホイストとよりなるので、原子炉容
器蓋を原子炉容器から取外すときには、まず原子
炉容器蓋を締付けているスタツドボルトをホイス
トにより懸垂支持しているスタツドテンシヨナに
より外したのち、同スタツドボルトと同スタツド
テンシヨナをホイストにより吊り上げ、次いで補
助レールを２本の水平環状レールに沿い走行させ
て、ホイストとスタツドテンシヨナとスタツドボ
ルトとをスタツドボルト用保管箱の近くに移動
し、次いでホイストを補助レールに沿い走行させ
て、スタツドテンシヨナとスタツドボルトとをス
タツドボルト保管箱の直上に移動し、次いでスタ
ツドテンシヨナとスタツドボルトとをホイストに
より下降させて、スタツドボルトをスタツドボル
ト保管箱へ移し、次いで案内棒をクレーンにより
支持構造体の支持枠に設けた案内棒通過孔の上方
まで運んだのち、同案内棒をクレーンによりまつ
すぐに卸す。下降する案内棒は最初に上記通過孔
を、次に２本の水平環状レールの間を、通過した
のち、原子炉容器蓋のフランジに設けた締付け穴
へ挿入される。これを原子炉容器のねじ穴にねじ
込んだのち、原子炉容器蓋と支持構造体とを案内
棒によりガイドしながらクレーンで吊り上げる。
また同じ要領で但し順序を逆に行つて、原子炉容
器蓋を原子炉容器に装着する。従つて作業員が行
つていたスタツドボルトや案内棒の横へのずらし
作業を不要にできて、前記従来の問題点を解消で
きるものである。

次に本案の原子炉容器蓋用スタツドボルトの運
搬装置を第２図乃至第６図の一実施例により説明
すると、第２図の１がコンクリートの基礎、１ａ
がその下部、２が炉心（核燃料）、３が原子炉容
器、４が上記基礎１の下部１ａ上に設けた座板
で、上記原子炉容器３は同座板４の上に乗つてい
る。また５が原子炉容器蓋、５ａが同原子炉容器
蓋５の外周に設けたフランジ、６が同フランジ５
ａの円周の予め定められた位置に設けられた３個
の締付け穴に挿入されるとともに上記原子炉容器
３に設けたねじ穴にねじ込まれたスタツドボル
ト、８が上記原子炉容器蓋５の上面に接合部７を
介して立設された二重円筒状の支持構造体、８ａ
が同支持構造体８の下部に設けた空気吸入口、８
ｂが同支持構造体８の上部から外方へ張り出した
支持枠、９が同支持枠８ｂと前記コンクリート基
礎１とをつなぐ上部耐震サポート・タイロツド、
１０が多数の制御棒駆動装置、１１が制御棒、１
２，１３が上記各制御棒駆動装置１０の中間部及
び上部を上記支持構造体８に支持する耐震板、１
４が上記各制御棒駆動装置１０から延びたケーブ
ル、１５がケーブル・コネクタ、１６が中間コネ
クタ・パネル、１７が外部ダクト、１８が立上げ
トレイ、１９が同トレイ８を前記コンクリート基
礎１に枢着するピン、２０が本案の原子炉容器蓋
５用スタツドボルト６の運搬装置で、これを第３
図乃至第６図により具体的に説明すると、２１，
２２が前記支持構造体８の支持枠８ｂの下面に互
を離隔して同支持構造体８の外周に沿うように敷
設した２本の水平環状レール、２３，２４が同各
水平環状レール２１，２２のうち内側のレール２
１の上下面上を転動する車輪、２５が外側のレー
ル２２の下面上を転動する車輪、２６が上記各レ
ール２１，２２の対向面上を転動する案内輪、２
７が断面Ｉ型の補助レールで、上記各車輪２３〜
２６が同補助レール２７の内端部側に取付けられ
ている。また２８が上記補助レール２７の両側下
面上を転動する車輪、２９がホイストで、上記車
輪２８が同ホイスト２９の支持枠に取付けられて
いる。また３０がホイスト駆動用モータ、３１，
３２が上記補助レール２７の内外端部に固定した
ストツパ、３３（第２図参照）が前記水平環状レ
ール２１，２２の間から前記原子炉容器蓋５のフ
ランジ５ａに設けた締付け穴５ｂ（第３図参照）
に向い開口するように前記支持枠８ｂに設けた案
内棒通過孔、第３図の３４が案内棒、３５がクレ
ーンの吊具でである。なお車輪２３は、ホイスト
２９が第３図の破線位置まで移動したとき、車輪
２４が内側の水平環状レール２１の下面から浮き
上るのを防止するために設けられている。従つて
この車輪２３は上記レール２１の底面に当てるよ
うにしてもよい。またホイスト２９はその軸線が
補助レール２７と直交するように（第７図参照）
車輪２８により懸垂支持してもよい。

次に前記原子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬
装置の作用を説明する。原子炉容器蓋５を原子炉
容器３から取外すときには、まず原子炉容器蓋５
を締付けているスタツドボルト６をホイスト２９
に懸垂支持しているスタツドテンシヨナ（第１図
のｊ参照）により外したのち、同スタツドボルト
６と同スタツドテンシヨナとをホイスト２９によ
り吊り上げ、次いで補助レール２７を水平環状レ
ール２１，２２に沿い走行させて、ホイスト２９
とスタツドテンシヨナとスタツドボルト６とをス
タツドボルト用保管箱（第１図のｌ参照）の近く
に移動し、次いでホイスト２９を補助レール２７
に沿い走行させて、スタツドテンシヨナとスタツ
ドボルト６とをスタツドボルト保管箱の直上に移
動する。なお第３図のＡは同保管箱の中心線を示
している。次いでスタツドテンシヨナとスタツド
ボルト６とをホイスト２９により下降させて、ス
タツドボルト６を同保管箱に移し、次いで案内棒
３４をクレーンにより支持構造体８の支持枠８ｂ
に設けた案内棒通過孔３３の上方まで運んだの
ち、案内棒３４をクレーンによりまつすぐに卸
す。下降する案内棒３４は最初に案内棒通過孔３
３を、次に水平環状レール２１，２２の間を、通
過したのち、原子炉容器蓋５のフランジ５ａに設
けた締付け穴５ｂへ挿入される。これを原子炉容
器３のねじ穴にねじ込んだのち、原子炉容器蓋５
と支持構造体８とを案内棒３４によりガイドしな
がらクレーンで吊り上げる。また同じ要領で但し
順序を逆に行つて、原子炉容器蓋５を原子炉容器
３に装着する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の原子炉容器蓋用スタツドボルト
の運搬装置を示す側面図、第２図は本案に係る原
子炉容器蓋用スタツドボルトの運搬装置の一実施
例を示す側面図、第３，４図はその拡大側面図、
第５図はその拡大平面図、第６図は補助レール及
びホイスト部分の斜視図、第７図は同部分の他の
実施例を示す斜視図である。３……原子炉容器、５……原子炉容器蓋、５ａ
……フランジ、６……スタツドボルト、８……支
持構造体、８ｂ……支持枠、２０……運搬装置、
２１，２２……水平環状レール、２３〜２６……
車輪、２７……補助レール、２９……ホイスト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

原子炉容器蓋の上面に立設されるとともに上部
に外方へ張り出した支持枠を有する支持構造体
と、前記支持枠の下面に互を離隔して前記支持構
造体の外周に沿うように敷設した２本の水平環状
レールと、同各環状レールの上を転動する車輪を
介して垂下状態に且つ同各環状レールと交差して
外方に突出するように支持された水平の補助レー
ルと、同補助レールにより移動自在に支持された
ホイストとよりなり、前記原子炉容器蓋の外周フ
ランジを原子炉容器に取付けるためのスタツドボ
ルトを同ホイストにより吊り上げて移動させるこ
とを特徴とした原子炉容器蓋用スタツドの運搬装
置。