JPH06318399A - サンプルホールド回路装置 - Google Patents

サンプルホールド回路装置

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JPH06318399A
JPH06318399A JP5320693A JP32069393A JPH06318399A JP H06318399 A JPH06318399 A JP H06318399A JP 5320693 A JP5320693 A JP 5320693A JP 32069393 A JP32069393 A JP 32069393A JP H06318399 A JPH06318399 A JP H06318399A
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JP
Japan
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switch
potential
capacitor
hold circuit
sample
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JP5320693A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shima
健 島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C27/00Electric analogue stores, e.g. for storing instantaneous values
    • G11C27/02Sample-and-hold arrangements
    • G11C27/024Sample-and-hold arrangements using a capacitive memory element
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C27/00Electric analogue stores, e.g. for storing instantaneous values
    • G11C27/02Sample-and-hold arrangements
    • G11C27/024Sample-and-hold arrangements using a capacitive memory element
    • G11C27/026Sample-and-hold arrangements using a capacitive memory element associated with an amplifier

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  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】信号電荷に誤差電荷が重畳されることに起因す
る誤差が出力信号に現われないようにすることができる
サンプルホールド回路装置を提供する。 【構成】入力端子1に入力される入力信号Vinをスイッ
チ4によりサンプリングしてキャパシタ5にホールドす
るサンプルホールド回路装置において、入力端子1とス
イッチ4との間に接続されたスイッチ2、キャパシタ5
の電位を観測するための演算増幅器6および演算増幅器
6の出力端とスイッチ4の一端との間に接続されたスイ
ッチ7からなる電位補正回路を設け、タイミング制御回
路10からの制御によりスイッチ4をオフ状態とした後
スイッチ2をオフ状態とし、その後スイッチ4を再びオ
ン状態とすることにより、スイッチ4の一端の電位を他
端の電位と同電位に補正し、スイッチ4がオン状態の間
にスイッチ8をオン状態にして出力端子9にサンプルホ
ールドされた出力信号Vout を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOSトランジスタか
らなるスイッチを用いた高速かつ高精度のサンプルホー
ルド回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サンプルホールド回路で代表的なもの
は、MOSトランジスタからなるアナログスイッチによ
り入力のアナログ信号をサンプリングして、アナログ信
号の電位をキャパシタにホールドするタイプのものであ
る。すなわち、MOSトランジスタがある期間オン状態
となると、入力アナログ信号によりキャパシタで充放電
が行なわれることにより、キャパシタの電位が入力端子
電位と等しくなるまで電荷が蓄積される。その後、MO
Sトランジスタがオフ状態になると、入力端子とキャパ
シタが切り離され、キャパシタに蓄積された電荷は保持
される。
【0003】このようなサンプルホールド回路では、ア
ナログスイッチとしてのMOSトランジスタの動作周波
数が高くなる(サンプリングレートが高くなる)と、入
力アナログ信号の電位に完全に等しい電位をキャパシタ
でホールドするという理想的なサンプルホールド動作を
行なうことが困難となり、出力に誤差が生じる。この理
由は次のように説明できる。
【0004】MOSトランジスタのゲート電極と、ドレ
イン電極およびソース電極との間には、ゲート領域とド
レイン領域およびソース領域とが半導体基板上において
空間的にオーバラップしていることに起因する寄生容量
が存在している。この寄生容量はオーバラップ容量と呼
ばれ、これが誤差電荷を生じる原因の一つとなる。すな
わち、サンプリング用MOSトランジスタのゲートに印
加する制御信号の反転によって、該MOSトランジスタ
がオン状態からオフ状態に遷移する時に、ゲート電極か
らオーバラップ容量を介して制御信号に基づく電荷がソ
ース電極およびドレイン電極側に漏れ込み、これがホー
ルド用キャパシタに保持されている信号電荷に誤差電荷
として重畳される。
【0005】また、MOSトランジスタの動作原理から
サンプリング用MOSトランジスタのチャネルにはオン
状態の時チャネル電荷が生じる。このチャネル電荷はM
OSトランジスタが極めて低速でオン状態からオフ状態
に遷移すると、ソース電極とドレイン電極のうちインピ
ーダンスの低い方の電極に流れる。ところが、MOSト
ランジスタが高速でオン状態からオフ状態に遷移する時
は、チャネル電荷はソース電極とドレイン電極の双方に
分かれて分流する。従って、サンプルホールド回路にお
いてサンプリングレートが高くなった場合のように、M
OSトランジスタが高速でスイッチングする状況では、
ホールド用キャパシタに保持されている信号電荷に、あ
る比率のチャネル電荷がさらに誤差電荷として重畳され
ることになる。
【0006】サンプルホールド回路におけるサンプリン
グ用スイッチとしてMOSトランジスタを用いる場合、
スイッチとしてのオン抵抗の入力電圧に対する変動を小
さくするために、別言すれば、MOSトランジスタがオ
ンした場合の入力電圧に対する抵抗値の変動量を小さく
するため、PチャネルMOSトランジスタ(以下、PM
OSトランジスタという)とNチャネルMOSトランジ
スタ(以下、NMOSトランジスタという)を並列に接
続したいわゆるCMOSスイッチを用いる方法が一般に
とられる。PMOSトランジスタとNMOSトランジス
タにそれぞれ生じるチャネル電荷は互いに逆極性である
ため、このようなCMOSスイッチを用いることによ
り、チャネル電荷による誤差電荷を減少させる効果が期
待できる。
【0007】しかし、チャネル電荷の入力電圧に対する
依存性は個々のトランジスタでばらつきがあり、PMO
SトランジスタとNMOSトランジスタに生じるチャネ
ル電荷は等しくないため、この方法では各々のトランジ
スタに生じるチャネル電荷による誤差電荷は完全には相
殺されない。こうして相殺されずに残る誤差電荷は、入
力電圧に対する依存性、いわゆる非線形と呼ばれる性質
を有するため、サンプルホールド回路の入出力特性に非
線形誤差を生じさせることになる。
【0008】他の改善法として、次のような手法が知ら
れている。サンプリング用のCMOSスイッチを構成す
る並列接続されたPMOSトランジスタおよびNMOS
トランジスタとホールド用キャパシタとの接続点に、並
列接続された誤差電荷打ち消し用のPMOSトランジス
タおよびNMOSトランジスタを接続する。そして、こ
れらの誤差電荷打ち消し用MOSトランジスタをサンプ
リング用MOSトランジスタとは相補的にオン・オフさ
せる。こうすると、サンプリング用のPMOSトランジ
スタおよびNMOSトランジスタがオフ状態になる時に
生じる、チャネル電荷に基づく誤差電荷は、このとき同
時にオン状態とされる誤差電荷打ち消し用のPMOSト
ランジスタおよびNMOSトランジスタにそれぞれのチ
ャネル電荷として流入する。これにより、原理的にはホ
ールド用キャパシタに誤差電荷が残らない。
【0009】しかし、この方法はPMOSトランジスタ
とNMOSトランジスタがオン状態になり始めるタイミ
ングが一致していればよいが、実際には完全にこのタイ
ミングを一致させるのは困難である。このため、先にオ
フ状態になったトランジスタからの誤差電荷がオン状態
となっているトランジスタを介して入力側に一部流れ込
んでしまい、誤差電荷は完全にはなくならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のサンプルホールド回路では、MOSトランジスタのオ
ーバラップ容量に起因する誤差電荷や、チャネル電荷に
起因する電荷がホールド用キャパシタに蓄積されている
信号電荷に重畳されるのを完全に防ぐことはできないた
め、ホールド用キャパシタにホールドされる電位が入力
信号電位と異なった値となり、出力信号に誤差が生じる
という問題があった。
【0011】本発明は、このような従来の問題点を解決
し、信号電荷に誤差電荷が重畳されることに起因する誤
差を相殺するようにできるサンプルホールド回路装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明においては、入力
信号を受入する入力端子と、前記入力信号を一端から受
入してサンプリングする第1のMOSトランジスタスイ
ッチと、前記第1のMOSトランジスタスイッチの他端
と定電位端との間に接続され、該第1のMOSトランジ
スタスイッチによりサンプリングされた信号をホールド
する第1のキャパシタとからなるサンプルホールド回路
において、前記入力端子と前記第1のMOSトランジス
タスイッチの一端との間に、前記入力信号を選択的にサ
ンプリングする第2のMOSトランジスタスイッチを挿
入したことを特徴とする。
【0013】また、本発明においては、第1の発明にお
いて、前記第1のキャパシタにホールドされた信号を出
力端子に転送する第3のMOSトランジスタスイッチと
を具備したことを特徴とする。
【0014】また、本発明においては、MOSトランジ
スタからなるスイッチを用いたサンプルホールド回路装
置において、入力信号を受入する入力端子と、前記入力
信号を一端から受入してサンプリングする第1のスイッ
チと、前記第1のスイッチの他端と定電位端との間に接
続され、該第1のスイッチによりサンプリングされた信
号をホールドする第1のキャパシタと、前記入力端子と
前記第1のスイッチの一端との間に接続され、入力信号
をサンプリングする第2のスイッチと、前記第1のキャ
パシタにホールドされた信号を出力端子に転送する第3
のスイッチとを具備したことを特徴とする。
【0015】また、本発明においては、第2の発明にお
いて、前記第3のスイッチをオン状態とすることにより
第1のキャパシタにホールドされた信号を出力端子に転
送する際には、前記第1のスイッチをオン状態とすると
共に、前記第2のスイッチをオフ状態とするよう前記第
1、第2、第3のスイッチを制御するタイミング制御回
路を備えたことを特徴とする。
【0016】また本発明においては、MOSトランジス
タからなるスイッチを用いたサンプルホールド回路装置
において、入力信号を受入する入力端子と、前記入力信
号を一端から受入してサンプリングする第1のスイッチ
と、前記第1のスイッチの他端と定電位端との間に接続
され、該第1のスイッチによりサンプリングされた信号
をホールドする第1のキャパシタと、前記第1のスイッ
チの前記一端の電位を前記他端の電位と同電位に補正す
るための電位補正手段と、前記第1のキャパシタにホー
ルドされた信号を取り出すための出力端子と、前記第1
のスイッチを所定期間オン状態とした後、前記電位補正
手段により前記第1のスイッチの前記一端の電位を前記
他端の電位と同電位とし、その後前記第1のスイッチを
再びオン状態とするタイミング制御手段とを具備するこ
とを特徴とする。
【0017】また本発明においては、MOSトランジス
タからなるスイッチを用いたサンプルホールド回路装置
において、入力信号を受入する入力端子と、前記入力信
号を一端から受入してサンプリングする第1のスイッチ
と、前記第1のスイッチの他端と定電位端との間に接続
され、該第1のスイッチによりサンプリングされた信号
をホールドする第1のキャパシタと、前記第1のスイッ
チの前記一端の電位を前記他端の電位と同電位に補正す
るための電位補正手段と、前記第1のキャパシタにホー
ルドされた信号をサンプリングする第2のスイッチと、
前記第2のスイッチによりサンプリングされた信号を取
り出すための出力端子と、前記第1のスイッチを所定期
間オン状態とした後、前記電位補正手段により前記第1
のスイッチの前記一端の電位を前記他端の電位と同電位
とし、その後前記第1のスイッチを再びオン状態とし、
さらに該第1のスイッチをオン状態に維持したまま前記
第2のスイッチをオン状態とするタイミング制御手段と
を具備することを特徴とする。
【0018】また本発明においては、第3または第4の
発明において、前記電位補正手段は、前記入力端子と前
記第1のスイッチの前記一端との間に接続された第3の
スイッチと、前記第1のスイッチの電位を観測する観測
手段と、この観測手段により観測された電位を前記第1
のスイッチの前記一端に転送するための第4のスイッチ
と、前記第1のスイッチの前記一端に接続され、前記第
4のスイッチにより転送された電位を保持するための第
2のキャパシタとからなり、前記タイミング制御手段に
より制御され、前記第1のスイッチがオフ状態となった
後前記第3のスイッチがオフ状態になり、その後前記第
4のスイッチがオン状態となることにより、前記第1の
スイッチの前記一端の電位を前記他端の電位と同電位に
補正することを特徴とする。
【0019】また本発明においては、第3または第4の
発明において、前記電位補正手段は、前記入力端子と前
記第1のスイッチの前記一端との間に挿入された第3の
スイッチと、前記第1のスイッチの前記一端に接続され
た前記第1のキャパシタの容量より大きい所定の容量を
有する第2のキャパシタとからなり、前記タイミング制
御手段により制御され、前記第1のスイッチがオフ状態
となると同時に前記第3のスイッチがオフ状態となるこ
とにより、前記第1のスイッチの前記一端の電位を前記
他端の電位と同電位に補正することを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明によるサンプルホールド回路装置では、
選択的にサンプリング動作を行なう第2のスイッチがオ
ン状態のもとで、サンプリング用の第1のスイッチがオ
ン状態となると、ホールド用の第1のキャパシタに入力
信号に基づき信号電荷が蓄積され、その後第1のスイッ
チがオン状態がオフ状態に遷移する際、第1のスイッチ
で生じるチャネル電荷が第1のキャパシタに蓄積されて
いる信号電荷に重畳される。この状態では第1のスイッ
チの他端の電位、つまり第1のキャパシタの電位は、入
力信号電圧と誤差電荷に基づく誤差電圧との和となって
いる。
【0021】次いで、第2のスイッチをオフ状態とした
後、第1のスイッチを再びオン状態にすると、第1のス
イッチの両端の電位に生じている誤差電圧を誘起した誤
差電荷が第1のスイッチにチャネル電荷として回帰する
分だけ、第1のキャパシタの電位から誤差電圧の影響を
除去することができる。一方、第1のスイッチをオフ状
態にしたときに生じたオーバラップ容量に起因する誤差
容量は、第1のスイッチをオン状態にすることにより相
殺される。
【0022】したがって、第1のスイッチをオン状態に
維持し、第1のスイッチがチャネル電荷およびオーバラ
ップ容量による誤差電荷を発生させない状態で、出力端
子に誤差電圧のない入力信号電圧と同電位の出力信号が
取り出されることになる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明の一実施例によるサンプルホールド回路装置の回
路図である。入力信号電圧Vinを受入する入力端子1に
スイッチ2の一端が接続され、スイッチ2の他端はノー
ドN1およびキャパシタ3の一端に接続されている。キ
ャパシタ3の他端は、定電位端(この例では接地端)に
接続されている。
【0024】ノードN1には入力信号電圧Vinをサンプ
リングするため用のスイッチ4の一端が接続され、スイ
ッチ4の他端はノードN2およびホールド用のキャパシ
タ5の一端に接続されている。キャパシタ5の他端は、
定電位端(この例では接地端)に接続されている。ノー
ドN2は、演算増幅器6の非反転入力端子に接続されて
いる。
【0025】演算増幅器6はノードN2の電位、つまり
スイッチ4の他端の電位を観測するためのものであり、
反転入力端と出力端とが結合されることにより、利得1
のボルテージフォロワとして動作する。演算増幅器6の
出力端は、ノードN3に接続されている。ノードN3は
スイッチ7の一端に接続され、スイッチ7の他端はノー
ドN1、つまりスイッチ4の一端に接続されている。ス
イッチ8の他端は、出力信号電圧Vout を取り出すため
の出力端子9に接続されている。
【0026】スイッチ2,4,7,8は、タイミング制
御回路10から発生される制御信号φ1,φ2,φ3,
φ4によってそれぞれ制御される。スイッチ2,4,
7,8は例えば図2に示すようにPMOSトランジスタ
Q1とNMOSトランジスタ2を並列に接続したいわゆ
るCMOSスイッチであり、Q2のゲートに印加される
制御信号φが論理値”1”、Q1のゲートに印加される
制御信号φ’が論理値”0”のときオン状態となる。従
って、制御信号φ1,φ2,φ3,φ4は、実際には、
それぞれ互いに逆位相の制御信号対の組み合わせからな
り(例えばφ1とφ’1)、それぞれQ2のゲートにφ
1が印加されるときに、Q1のゲートにφ’1が印加さ
れるよう制御される。
【0027】ここで、スイッチ2、4、7、8は、本実
施例のように、上記のPMOSトランジスタとNMOS
トランジスタを組み合わせたCMOSスイッチに限られ
ず、一方の極性のトランジスタを用いて構成することも
可能である。
【0028】次に、図3に示すタイムチャートおよび図
4〜図9に示す動作原理図を参照して本実施例のサンプ
ルホールド回路装置の動作を説明する。図4〜図9にお
いては、スイッチをNMOSトランジスタで構成した例
について示す。さらに図4〜図9において、黒点群は前
記NMOSトランジスタのチャネル電荷を表わしてい
る。
【0029】まず、図3に示すように、時刻t1におい
て制御信号φ1によりスイッチ2がオン状態となり、サ
ンプルホールド回路装置の動作が開始される。次に、ス
イッチ2がオン状態の期間中に、時刻t2で制御信号φ
2によりスイッチ4がオン状態となると、入力端子1に
印加されている入力信号電圧Vinがスイッチ2,4を介
してノードN2に伝達され、キャパシタ5に入力信号電
圧Vinに基づく電荷が蓄積される。これによりキャパシ
タ5は、入力信号電圧Vinと同一電位まで充電される
(図4を参照)。
【0030】次に、時刻t3で制御信号φ2が反転して
スイッチ4がオフ状態になると、ノードN2はノードN
1から切り離されるため、キャパシタ5に蓄積された信
号電荷は保持される。この場合、スイッチ4がオン状態
からオフ状態に遷移した時、スイッチ4を構成するMO
Sトランジスタのオン状態の時に生じたチャネル電荷お
よびオーバラップ容量に基づく誤差電荷として、キャパ
シタ5に蓄積されている信号電荷に重畳される(図5を
参照)。この誤差電荷に基づく誤差電圧をVerror とす
ると、時刻t3におけるノードN2の電位はVin+Ver
ror となる。
【0031】次に、時刻t4で制御信号φ1によりスイ
ッチ2がオフ状態となると、ノードN1は入力端子1と
切り離されるため、キャパシタ3にはこのときの入力信
号電圧Vin′に基づく信号電荷が保持され、その電位は
Vin′となる。Vin′は、先にスイッチ4がオン状態と
なった時より少し時間が経過しているために入力信号電
圧がVinから変化している。この場合、スイッチ2がオ
ン状態からオフ状態に遷移した時、スイッチ2を構成す
るMOSトランジスタのチャネル電荷が誤差電荷として
キャパシタ3に蓄積されている信号電荷に重畳される
(図6に相当)。この誤差電荷による誤差電圧をVerro
r ′とすると、時刻t3におけるノードN1の電位はV
in′+Verror ′となる。
【0032】次に、スイッチ2がオフ状態のまま、時刻
t5で制御信号φ3によりスイッチ7がオン状態となる
と、演算増幅器6のボルテージフォロワ動作により、ノ
ードN1には演算増幅器6の出力端に接続されているノ
ードN3の電位が転送され、ノードN2の電位Vin+V
error と等しくなる(図7に相当)。すなわち、この時
スイッチ4を構成するMOSトランジスタのソース、ド
レイン電極の電位は共にVin+Verror となる。
【0033】次に、時刻t6で制御信号φ3が反転して
スイッチ7がオフ状態となる。ここで、スイッチ7を構
成するMOSトランジスタのサイズをスイッチ2,4を
構成するMOSトランジスタより十分小さくしておく
か、あるいはスイッチ7を十分な時間をかけてオフ状態
に遷移させれば、スイッチ7がオン状態からオフ状態に
遷移した時の、スイッチ7を構成するMOSトランジス
タのチャネル電荷およびオーバラップ容量に基づく誤差
電荷の影響は無視することができ、ノードN1の電位は
Vin+Verror を維持する(図8を参照)。
【0034】次に、時刻t7で制御信号φ2によりスイ
ッチ4が再びオン状態となる(図9に相当)。ここで、
誤差電圧Verror は、時刻t3においてスイッチ4がそ
の両端(ノードN1,N2)の電位が共にVinである時
にオン状態からオフ状態にした際に、該スイッチ4を構
成するMOSトランジスタが発生したチャネル電荷に基
づく誤差電荷によって生じている。そして、時刻t7の
直前ではスイッチ7を介してノードN1の電位がVin+
Verror となっているため、ノードN1,N2の電位は
共にVin+Verror となっている。すなわち、時刻t7
の直前ではスイッチ4を構成するMOSトランジスタの
ソース、ドレイン電極の電位はそれぞれ時刻t3との直
後の状態となる(図4のスイッチ4と図9のスイッチ4
とを参照)。
【0035】従って、時刻t7で制御信号φ2によりス
イッチ4が再びオン状態となると、スイッチ4を構成す
るMOSトランジスタのチャネル電荷がスイッチ4に回
収され、オーバーラップ容量に基づく誤差電荷がスイッ
チ4により相殺される。そして時刻t7の直後において
ノードN1,N2は共に入力信号電圧Vinと同電位とな
る。これは時刻t7でスイッチ4がオン状態となると、
誤差電圧Verror がスイッチ4のMOSトランジスタに
生じるチャネル電荷として該MOSトランジスタに回帰
するためである。さらに、オーバラップ容量に基づく誤
差電荷も、スイッチ4を再びオン状態とすることにより
相殺される。
【0036】最後に、制御信号φ2によりスイッチ4を
オン状態に維持したまま、時刻t8で制御信号φ4によ
ってスイッチ8がオン状態となることにより、ノードN
2の電位が出力端子9に伝達される。この時の出力端子
9の電位、つまり出力信号電圧Vout は入力信号電圧V
inと同電位となる。こうして一連のサンプルホールド動
作が終了する。
【0037】ここでスイッチ8をオン状態にして出力信
号電圧Vout を取り出す時にスイッチ4をオン状態に維
持しておく理由は、この期間中にスイッチ4をオフ状態
に戻すと、スイッチ4のMOSトランジスタからチャネ
ル電荷による誤差電荷が再び発生して、誤差電圧がキャ
パシタ5に重畳されてしまうからである。
【0038】このように本実施例によれば、出力信号電
圧Vout には誤差電圧Verror の項が含まれておらず、
入力信号電圧Vinの電位のみが現われるので、高精度の
サンプルホールド動作が可能となる。
【0039】図10はt3で入力信号のサンプリングが
始まり、t7で誤差電圧補正が始められるので、それら
の前後の時刻、すなわちt3±δ,t7±δ,δ<<1
におけるスイッチ4の動作状態を示したものである。図
10よりスイッチ4の動作状態は時刻t3+(t7−t
3)/2を対称軸と線対称の関係が保持されていること
がわかる。すなわち、t3−δからt3+δへの動作状
態遷移がt7+δからt7−δへの動作状態遷移となっ
ている。このような動作状態の遷移特性及びチャネル電
荷の流出入は再帰的過程であるという事実から誤差電位
の補正が行なわれている。従って、スイッチ2、スイッ
チ4、スイッチ7等がCMOSスイッチであっても、上
記条件が満たされれば誤差補正が正しく行なわれること
となる。
【0040】ここでスイッチ2、4、7、8は図2に示
す如く構成したCMOSスイッチで実現することも可能
であるが、図11に開示するように、スイッチ制御信号
φによりインバータゲートI1、I2を介してCMOS
スイッチを駆動するように構成することも可能である。
この場合にインバータゲートI1、I2を構成するMO
Sトランジスタの形状を調整することにより、スイッチ
制御信号φのCMOSスイッチへの伝達遅延時間を制御
することができるので、CMOSスイッチを構成するM
OSトランジスタQ1、Q2を同時刻に開閉制御するこ
とができる。これによりNMOSスイッチ、PMOSス
イッチの一方を用いた片チャネルMOSスイッチで構成
されたサンプルホールド回路と同様の動作精度を、CM
OSスイッチで構成されたサンプルホールド回路におい
ても確保することができる。
【0041】図12に本発明の他の実施例によるサンプ
ルホールド回路装置を示す。図12において、図1と対
応する部分には同一番号を付している。この実施例で
は、図1におけるスイッチ7を取り除き、キャパシタ3
としてキャパシタ5より大きい所定の容量、例えばキャ
パシタ5の容量に対してほぼ2倍の容量のキャパシタを
用いて、サンプルホールド回路を構成する。
【0042】この実施例のサンプルホールド回路装置の
動作は、図13のタイムチャートに示される通りであ
り、時刻t2までは図3で説明した図1の実施例の動作
と同じである。この実施例では、時刻t3で制御信号φ
2が反転してスイッチ4がオフ状態になることによりノ
ードN2がノードN1から切り離され、キャパシタ5に
蓄積された信号電荷が保持されると同時に、スイッチ2
も制御信号φ1が反転することによりオフ状態となる。
従って、スイッチ4のチャネル電荷に基づく誤差電荷が
キャパシタ3とキャパシタ5に対して、ほぼ均等に誤差
電荷として流入すると同時に、スイッチ2のチャネル電
荷に基づく誤差電荷がキャパシタ3に蓄積されている信
号電荷に重畳される。
【0043】ここで、「Measurement and Analysis of
Charge Injection in MOS Analog Switches 」(JE-HUR
N SHIEH, MAHESH PATIL, BING J.SHEU, IEEE JOURNAL O
F SOLID-STATE CIRCUITS, VOL.sc-22, NO.2, APRIL 198
7 P.277-P.281 )によると、キャパシタ3に蓄積される
誤差電荷は、スイッチ2のチャネル電荷に基づく誤差電
荷のほぼ半分であると推定されるため、スイッチ2,4
に用いるMOSトランジスタのサイズをほぼ等しくして
おくと、キャパシタ3に蓄積される誤差電荷はキャパシ
タ5に蓄積される誤差電荷のほぼ2倍となる。
【0044】そしてキャパシタ3の容量をキャパシタ5
の容量のほぼ2倍に選んでおくと、時刻t3でスイッチ
2,4から流出したチャネル電荷に基づく誤差電荷によ
りキャパシタ3に現われる誤差電圧と、時刻t3でスイ
ッチ4から流出したチャネル電荷に基づく誤差電荷によ
りキャパシタ3に現われる誤差電圧は等しくなる。すな
わち、スイッチ4の両端の電位は共にVin+Verror と
なる。
【0045】次に、スイッチ2がオフの状態で、時刻t
4で制御信号φ2によりスイッチ4が再びオン状態とな
ると、先の実施例と同様に誤差電圧Verror を生ずる誤
差電荷がスイッチ4のMOSトランジスタに生じるチャ
ネル電荷として該MOSトランジスタに回帰して、残余
の誤差電荷がキャパシタ3とキャパシタ5との容量比に
比例して分割される。
【0046】最後に、制御信号φ2によりスイッチ4を
オン状態に維持したまま、時刻t5で制御信号φ4によ
ってスイッチ8がオン状態とすることにより、ノードN
2の電位が出力端子9に伝達され、出力端子9には誤差
電圧の影響が低減された出力信号電圧Vout が現われ
る。こうして一連のサンプルホールド動作が終了する。
【0047】この実施例によれば、図1の実施例におけ
るような制御信号φ3により演算増幅器6の出力電位を
スイッチ4の一端に転送する過程が不要であるため、よ
り高速のサンプルホールド動作が可能となる。
【0048】また図12に示したサンプルホールド回路
装置においては、図13に基づき動作を説明した通り、
スイッチ2、スイッチ4は同時にオフ状態となるよう制
御されることが望ましいが、アナログ入力信号の変動速
度に対してスイッチ2、スイッチ4を構成するMOSト
ランジスタの動作速度が十分に大きければ、スイッチ
2、スイッチ4が同時にオフ状態とならなくとも本発明
の誤差補償機能が失われるものではない。
【0049】特に、アナログ入力信号の変動速度に対し
てスイッチ2、スイッチ4の動作速度が十分大きい場合
において、さらに構成を簡略化することが可能な実施例
について、以下説明する。この実施例においては、キャ
パシタ3、キャパシタ5の容量をほぼ等しくして、スイ
ッチ4がオフ状態となった後にスイッチ2がオフ状態と
なるよう制御を行なう。
【0050】この場合には、スイッチ4がオフ状態とな
るとキャパシタ5に蓄積された信号電荷が保持されると
ともに、スイッチ4のチャネル電荷に基づく誤差電荷の
ほぼ半分がキャパシタ5に重畳され、残りの半分の誤差
電荷はオン状態のスイッチ2を介して入力端子に流出す
る。その直後にスイッチ2をオフ状態とすると、スイッ
チ2のチャネル電荷に基づく誤差電荷のほぼ半分がキャ
パシタ3に流入する。ここでキャパシタ3、キャパシタ
5の容量は等しいので、スイッチ2、4に用いるMOS
トランジスタのサイズをほぼ等しくしておくと、キャパ
シタ3、キャパシタ5に蓄積される誤差電荷の量はほぼ
等しくなる。
【0051】そしてスイッチ2がオフの状態で、スイッ
チ4を再びオン状態とすると、キャパシタ3、キャパシ
タ5に蓄積された誤差電荷がスイッチ4のMOSトラン
ジスタに生じるチャネル電荷として該MOSトランジス
タに回帰して、キャパシタ3、キャパシタ5に保持され
た信号電圧が平均化される。最後にスイッチ4をオン状
態に維持したまま、スイッチ8をオン状態とすることに
より、ノードN2の電位が出力端子9に伝達される。
【0052】この実施例においては、キャパシタ3とキ
ャパシタ5の容量を等しくなるよう構成することができ
るので、先の実施例と比較してキャパシタ3の容量は半
分となる。このためサンプルホールド回路装置全体の回
路規模をより縮小することができる。
【0053】図14に本発明の他の実施例によるサンプ
ルホールド回路装置を示す。図14において、図12と
対応する部分には同一番号を付している。この実施例で
は図12における演算増幅器6を取り除いて、サンプル
ホールド回路を構成する。
【0054】この実施例のサンプルホールド回路装置の
動作は、図13のタイムチャートに基づき、図12に示
した実施例のサンプルホールド回路装置の動作と同様で
ある。
【0055】この実施例においては、図12に示したサ
ンプルホールド回路装置よりも、簡単な構成とすること
ができる。入力電圧を観測する目的に対しては、このよ
うな簡易な構成で十分である。また図12に示した実施
例と同様、図1の実施例におけるような演算増幅器6に
よる処理過程を省略することができるため、より高速の
サンプルホールド動作が可能となる。
【0056】図15に本発明の他の実施例によるサンプ
ルホールド回路装置を示す。図15において、図14と
対応する部分には同一番号を付している。この実施例で
は、図14におけるキャパシタ3を取り除き、スイッチ
2、4、8、キャパシタ5、タイミング制御回路10を
用いて、サンプルホールド回路を構成する。
【0057】この実施例のサンプルホールド回路装置の
動作は、図13のタイムチャートに基づいて、図12に
示した実施例のサンプホールド回路装置の動作と同様で
あり、この実施例によっても、本発明の効果は失われる
ものではない。
【0058】図16に、本発明の他の実施例によるサン
プルホールド回路装置を示す。本実施例では図1の構成
に加えて、MOSトランジスタで構成されたソースフォ
ロワ21,22およびスイッチ23〜25が設けられて
いる。
【0059】この実施例のサンプルホールド回路装置の
動作を図17を参照して説明する。スイッチ2,4,
7,8は、図1の実施例と同様にタイミング制御回路1
0から発生される制御信号φ1,φ2,φ3,φ4によ
ってそれぞれ制御され、また追加されたスイッチ23〜
25は同じくタイミング制御回路から発生される共通の
制御信号φ5によって制御される。スイッチ2,4,
7,8,23〜25は先の実施例と同様に、PMOSト
ランジスタとNMOSトランジスタを並列に接続したい
わゆるCMOSスイッチにより構成してもよいし、片チ
ャネルトランジスタのみで構成してもよい。
【0060】図17に示されるように、時刻t1〜t4
と時刻t5〜t8の動作は図1の実施例と同様である。
時刻t4の次の時刻t9において制御信号φ5によりス
イッチ23〜25がオフ状態からオン状態へ変化する。
時刻t9以前においては、演算増幅器6はその他の回路
とスイッチ23〜25により切り離されている。一般
に、演算増幅器は動作が定常状態に安定するまでに数μ
secといった時間を要する。これに対し、最も高速の
スイッチングするサンプリング用のスイッチ4は、演算
増幅器6よりも高速で動作させたい場合がある。
【0061】演算増幅器の入力インピーダンスは、動作
状態によって異なることはよく知られている。換言すれ
ば、演算増幅器6の入力容量がμsecの長さにわたっ
て変化しているとすると、図1の実施例では見掛上、キ
ャパシタ5の容量がこの時間に渡って変化し続けること
になる。このことは、時刻t3においてサンプリングさ
れた電荷量が変らないにも関わらず、演算増幅器6の入
力容量の影響により、キャパシタ5の容量が見掛上変化
して、キャパシタ5での保持電圧もまた変化してしまう
ことを意味する。
【0062】そこで本実施例では、時刻t9以前におい
てはスイッチ23〜25をオフ状態とすることによっ
て、演算増幅器6を切り離しておく。ここで、ソースフ
ォロワ21,22の動作速度を考慮する必要があるが、
一般にソースフォロワは演算増幅器に比較して容易に高
速化できるため、キャパシタ5の見掛上の容量が変化す
ることによる誤差の発生は問題とならなくなる。
【0063】またこの実施例のサンプルホールド回路装
置を図18のタイムチャートにしたがって動作させるこ
とも可能である。図17に示すタイムチャートとは、ス
イッチ7の制御信号を常に論理値”1”、すなわち常に
閉状態にあり、スイッチ23、24を制御信号φ51に
よって制御するとともに、スイッチ25を制御信号φ5
2によって制御する点で相違する。
【0064】このような制御において、スイッチ2、ス
イッチ4が開放状態にあるときの端子N1、N2におけ
る容量値は、それぞれ、 {容量3の容量値}+{ソースフォロワ22の入力容量
値} {容量5の容量値}+{ソースフォロワ21の入力容量
値} となり、容量3、5、ソースフォロワ22、21をそれ
ぞれ同一形状で作成すれば、容量値を等しくすることが
できる。したがってこの実施例によれば、スイッチ4に
起因する誤差電荷の補償を、より高精度に行なうことが
できる。
【0065】図19は、図16に示すサンプルホールド
回路装置の別の動作方法を示す。図19ではスイッチ7
の制御信号φ3を常に論理値”1”とする。スイッチ2
5には制御信号として、前述した図17における制御信
号φ3供給する。それ以外は図17における制御信号と
同じである。図19の動作方法によれば、スイッチ7が
常に閉じた状態にある。ここでスイッチ2、スイッチ4
が開いている時の端子N1、端子N2の容量値はそれぞ
れ以下の通りである。 (端子N1の容量値) =(容量3の容量値)+(ソースフォロワ22の入力容
量値) (端子N2の容量値) =(容量5の容量値)+(ソースフォロワ21の入力容
量値) そこで容量3、5、ソースフォロワ21、22をそれぞ
れ同一形状で作成すれば、容量値を等しくすることがで
きる。この実施例によればスイッチ4に起因する誤差電
荷をより高精度に補償することができる。
【0066】図20に、本発明のさらに別の実施例によ
るサンプルホールド回路装置を示し、また図20に図1
9の一部の具体的な回路構成を示す。この実施例は、デ
ータ線とアドレス線をマトリクス状に配置し、データ線
とアドレス線の交差部にTFTおよび液晶セルを配置し
て構成された液晶表示パネルを用いた液晶ディスプレイ
装置において、入力ビデオ信号によりデータ線を駆動す
るデータ線駆動回路に好適な例である。
【0067】液晶ディスプレイ装置におけるデータ線駆
動回路では、入力ビデオ信号を各水平走査期間毎にサン
プルホールドし、TFTを介して液晶セルを線順次で駆
動するために、サンプルホールド回路群が用いられる。
データ線駆動回路をサンプルホールド回路を多数集積し
たICにより構成した場合、サンプルホールド出力に誤
差が残っていると、この誤差のばらつきにより画質が劣
化する。また、サンプルホールド回路が1段の回路構成
では1水平走査期間のうち水平ブランキング期間でのみ
しかTFTを駆動できないため、外来ノイズが画面上に
現われて画質劣化となる問題がある。これを避けるため
サンプルホールド回路群を2段の回路構成にすると、サ
ンプルホールド出力が減衰し、またばらつき要因が増え
るという問題がある。また、このようなIC内部での問
題点に加え、IC間のばらつきのため画面上で各々のI
Cにより駆動されている領域で帯状に輝度や色相に段差
が生じ、著しく画質を劣化させていた。
【0068】本発明のサンプルホールド回路装置は出力
に誤差が残らないため、液晶ディスプレイ装置における
データ線駆動回路におけるサンプルホールド回路を2段
構成にした場合の上述の問題点が一挙に解決される。
【0069】図20において、1段目のサンプルホール
ド回路31と2段目のサンプルホールド回路32は図1
6のサンプルホールド回路装置と同様に構成され、交互
にサンプル状態、ホールド状態とされる。演算増幅器6
は図16の実施例と同様にサンプルホールド回路31,
32のノードN1a,N1bの電位補正に用いられると
ともに、ホールド状態にある方のサンプルホールド回路
の出力に応じて出力端子9に接続される負荷(液晶表示
素子)を駆動するボルテージフォロワとして用いること
ができるようにしている。
【0070】この構成によれば、従来の問題点が解決さ
れるほか、一つの演算増幅器6を多目的に使用できるた
め、特に液晶ディスプレイ装置のデータ線駆動回路のよ
うに2段構成のサンプルホールド回路を多数用いる用途
では、全体の回路規模が小さくて済み、LSIの小型化
に有利となる。
【0071】また、ソースフォロワ21a,22b,2
2a,22bは、図21に示されるように、PMOSト
ランジスタによるソースフォロワとNMOSトランジス
タによるソースフォロワにより構成されている。ここ
で、図21では図20における1段目のサンプルホール
ド回路31に注目して、ソースフォロワ21a,21b
のみ図示している。
【0072】さらに、ソースフォロワ21a,22a,
21b,22bのPMOSトランジスタによるソースフ
ォロワ出力がスイッチ23a−1,24a−1,23b
−1,24b−1をそれぞれ介して演算増幅器6におけ
るNMOSトランジスタによる差動対6−1とPMOS
トランジスタによる差動対6−2に同時に入力し、ソー
スフォロワ21a,22a,21b,22bのNMOS
トランジスタによるソースフォロワ出力がスイッチ23
a−2,24a−2,23b−2,24b−2をそれぞ
れ介して演算増幅器6におけるNMOSトランジスタに
よる差動対6−1とPMOSトランジスタによる差動対
6−2に同時に入力している。
【0073】この構成によれば、ソースフォロワの入力
電圧が電源電圧に近い時、ソースフォロワ21a,22
a,21b,22bにおけるPMOSトランジスタによ
るソースフォロワが動作しなくなり、従ってPMOSト
ランジスタによる差動対6−2が動作しなくなるが、N
MOSトランジスタによるソースフォロワは動作してお
り、従ってNMOSトランジスタによる差動対6−1は
動作する。従って、ソースフォロワの入力電圧が接地端
電位から電源電圧にわたる広い範囲にわたって変化して
も、本実施例のサンプルホールド回路装置は動作できる
ことになる。
【0074】図21は、本実施例の動作を示すタイムチ
ャートであり、φ1a,φ1bはスイッチ2a,2bの
制御信号、φ2a,φ2bはスイッチ4a,4bの制御
信号、φ4はスイッチ8の制御信号、φma、φmbは
スイッチ23a−1,23a−2,24a−1,24a
−2,およびスイッチ23b−1,23b−2,24b
−1,24b−2の制御信号である。また、波形*は入
力信号であるビデオ信号の1水平走査期間(1H)とブ
ランキング期間(BLK)の大まかなタイミング関係を
示している。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、サ
ンプリングレートを高くしてもスイッチとして用いられ
るMOSトランジスタに起因する誤差が出力に生じない
高速・高精度のサンプルホールド回路装置を提供するこ
とができる。また、本発明によるサンプルホールド回路
装置は、液晶ディスプレイ装置におけるデータ線駆動回
路に特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るサンプルホールド回
路装置の回路図。
【図2】 本発明でスイッチに用いるCMOSスイッチ
の構成を示す図。
【図3】 図1の実施例の動作を説明するためのタイム
チャート。
【図4】 図1の実施例の動作を説明するための概念
図。
【図5】 図1の実施例の動作を説明するための概念
図。
【図6】 図1の実施例の動作を説明するための概念
図。
【図7】 図1の実施例の動作を説明するための概念
図。
【図8】 図1の実施例の動作を説明するための概念
図。
【図9】 図1の実施例の動作を説明するための概念
図。
【図10】 図1の実施例の動作を説明するためのタイ
ムテーブル。
【図11】 本発明でスイッチに用いるCMOSスイッ
チの他の構成を示す図。
【図12】 本発明の他の実施例に係るサンプルホール
ド回路装置の回路図。
【図13】 図12の実施例の動作を説明するためのタ
イムチャート。
【図14】 本発明の他の実施例に係るサンプルホール
ド回路装置の回路図。
【図15】 本発明の他の実施例に係るサンプルホール
ド回路装置の回路図。
【図16】 本発明の他の実施例に係るサンプルホール
ド回路装置の回路図。
【図17】 図16の実施例の動作を説明するためのタ
イムチャート。
【図18】 図16の実施例の動作を説明するための別
のタイムチャート。
【図19】 本発明の他の実施例に係るサンプルホール
ド回路装置の回路図。
【図20】 図19の構成要素の一部を詳細に示す回路
図。
【図21】 図19の実施例の動作を説明するためのタ
イムチャート。
【符号の説明】
1…入力端子 2…スイッチ(第3のスイッチ) 3…キャパシタ(第2のキャパシタ) 4…スイッチ(第1のスイッチ) 5…キャパシタ(第1のキャパシタ) 6…演算増幅器(観測手段) 7…スイッチ(第4のスイッチ) 8…スイッチ(第2のスイッチ) 9…出力端子 10…タイミング制御回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を受入する入力端子と、前記入力
    信号を一端から受入してサンプリングする第1のMOS
    トランジスタスイッチと、前記第1のMOSトランジス
    タスイッチの他端と定電位端との間に接続され、該第1
    のMOSトランジスタスイッチによりサンプリングされ
    た信号をホールドする第1のキャパシタとからなるサン
    プルホールド回路において、前記入力端子と前記第1の
    MOSトランジスタスイッチの一端との間に、前記入力
    信号を選択的にサンプリングする第2のMOSトランジ
    スタスイッチを挿入したことを特徴とするサンプルホー
    ルド回路装置。
  2. 【請求項2】前記第1のキャパシタにホールドされた信
    号を出力端子に転送する第3のMOSトランジスタスイ
    ッチとを具備したことを特徴とする請求項1記載のサン
    プルホールド回路装置。
  3. 【請求項3】MOSトランジスタからなるスイッチを用
    いたサンプルホールド回路装置において、入力信号を受
    入する入力端子と、前記入力信号を一端から受入してサ
    ンプリングする第1のスイッチと、前記第1のスイッチ
    の他端と定電位端との間に接続され、該第1のスイッチ
    によりサンプリングされた信号をホールドする第1のキ
    ャパシタと、前記入力端子と前記第1のスイッチの一端
    との間に接続され、入力信号をサンプリングする第2の
    スイッチと、前記第1のキャパシタにホールドされた信
    号を出力端子に転送する第3のスイッチとを具備したこ
    とを特徴とするサンプルホールド回路装置。
  4. 【請求項4】前記第3のスイッチをオン状態とすること
    により第1のキャパシタにホールドされた信号を出力端
    子に転送する際には、前記第1のスイッチをオン状態と
    すると共に、前記第2のスイッチをオフ状態とするよう
    前記第1、第2、第3のスイッチを制御するタイミング
    制御回路を備えたことを特徴とする請求項3記載のサン
    プルホールド回路。
  5. 【請求項5】MOSトランジスタからなるスイッチを用
    いたサンプルホールド回路装置において、入力信号を受
    入する入力端子と、前記入力信号を一端から受入してサ
    ンプリングする第1のスイッチと、前記第1のスイッチ
    の他端と定電位端との間に接続され、該第1のスイッチ
    によりサンプリングされた信号をホールドする第1のキ
    ャパシタと、前記第1のスイッチの前記一端の電位を前
    記他端の電位と同電位に補正するための電位補正手段
    と、前記第1のキャパシタにホールドされた信号を取り
    出すための出力端子と、前記第1のスイッチを所定期間
    オン状態とした後、前記電位補正手段により前記第1の
    スイッチの前記一端の電位を前記他端の電位と同電位と
    し、その後前記第1のスイッチを再びオン状態とするタ
    イミング制御手段とを具備することを特徴とするサンプ
    ルホールド回路装置。
  6. 【請求項6】MOSトランジスタからなるスイッチを用
    いたサンプルホールド回路装置において、入力信号を受
    入する入力端子と、前記入力信号を一端から受入してサ
    ンプリングする第1のスイッチと、前記第1のスイッチ
    の他端と定電位端との間に接続され、該第1のスイッチ
    によりサンプリングされた信号をホールドする第1のキ
    ャパシタと、前記第1のスイッチの前記一端の電位を前
    記他端の電位と同電位に補正するための電位補正手段
    と、前記第1のキャパシタにホールドされた信号をサン
    プリングする第2のスイッチと、前記第2のスイッチに
    よりサンプリングされた信号を取り出すための出力端子
    と、前記第1のスイッチを所定期間オン状態とした後、
    前記電位補正手段により前記第1のスイッチの前記一端
    の電位を前記他端の電位と同電位とし、その後前記第1
    のスイッチを再びオン状態とし、さらに該第1のスイッ
    チをオン状態に維持したまま前記第2のスイッチをオン
    状態とするタイミング制御手段とを具備することを特徴
    とするサンプルホールド回路装置。
  7. 【請求項7】前記電位補正手段は、前記入力端子と前記
    第1のスイッチの前記一端との間に接続された第3のス
    イッチと、前記第1のスイッチの電位を観測する観測手
    段と、この観測手段により観測された電位を前記第1の
    スイッチの前記一端に転送するための第4のスイッチ
    と、前記第1のスイッチの前記一端に接続され、前記第
    4のスイッチにより転送された電位を保持するための第
    2のキャパシタとからなり、前記タイミング制御手段に
    より制御され、前記第1のスイッチがオフ状態となった
    後前記第3のスイッチがオフ状態になり、その後前記第
    4のスイッチがオン状態となることにより、前記第1の
    スイッチの前記一端の電位を前記他端の電位と同電位に
    補正することを特徴とする請求項5または6記載のサン
    プルホールド回路装置。
  8. 【請求項8】前記電位補正手段は、前記入力端子と前記
    第1のスイッチの前記一端との間に挿入された第3のス
    イッチと、前記第1のスイッチの前記一端に接続された
    前記第1のキャパシタの容量より大きい所定の容量を有
    する第2のキャパシタとからなり、前記タイミング制御
    手段により制御され、前記第1のスイッチがオフ状態と
    なると同時に前記第3のスイッチがオフ状態となること
    により、前記第1のスイッチの前記一端の電位を前記他
    端の電位と同電位に補正することを特徴とする請求項5
    または6項記載のサンプルホールド回路装置。
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