JPH06318353A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH06318353A
JPH06318353A JP5353228A JP35322893A JPH06318353A JP H06318353 A JPH06318353 A JP H06318353A JP 5353228 A JP5353228 A JP 5353228A JP 35322893 A JP35322893 A JP 35322893A JP H06318353 A JPH06318353 A JP H06318353A
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Japan
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drum
magnetic tape
recording
magnetic
lower drum
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JP5353228A
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English (en)
Inventor
Toshio Kaneshiro
寿雄 金城
Yoshio Mizuno
良夫 水野
Katsuyuki Shudo
勝行 首藤
Shigeru Kawase
茂 川瀬
Akira Nishima
亮 西間
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で駒撮り記録、スチル再生、FF
再生、FB再生等の可能な磁気記録再生装置を提供す
る。 【構成】 上ドラムDrと下ドラムDfとからなるドラ
ム対DAと、回転磁気ヘッドHa,Hbとにより磁気テ
ープTに傾斜トラックを形成して信号の記録再生動作を
行う磁気記録再生装置であって、下ドラムDfの中心軸
12に直交しドラム対DAの周面に対する磁気テープT
の巻付け範囲の中央位置を通過する直線上に設けられて
ドラム対DAを揺動自在に支持する揺動支点16と、ド
ラム対DAを揺動する揺動手段と、下ドラムDfの下部
に形成した小径部13と、この小径部13に遊嵌して装
置に固定されて磁気テープTを案内する閉じた円環状の
リード部材15とよりなる磁気記録再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置、特
に、ドラムの周面の一部に摺接しながら走行する磁気テ
ープの走行速度の変化に応じて回転磁気ヘッドの回転軌
跡面と磁気テープの相対的な空間位置関係を変化させる
ことにより回転磁気ヘッドが磁気テープ上の記録跡を良
好にトレースできるようにした磁気記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】回転磁気ヘッドを用いて磁気テープに情
報信号の記録再生を行なうようにした磁気記録再生装置
の代表例としてはビデオ・テープ・レコーダ(VTR)を
挙げることができる。そして、現在、実用されているV
TRは、開発されてからこれまでの間の飛躍的な進歩に
よって画質や機能が大幅に向上したものになっているこ
とは周知のとおりであり、さらにデジタル信号を記録の
対象にするデジタルVTRについての開発が進められて
いる現状にある。一方、磁気テープに回転磁気ヘッドを
用いて情報信号の記録再生を行なうようにしたVTRは
テレビジョン放送番組内容の録画や、テレビジョンカメ
ラで撮像した映像信号の録画などのように、連続的な画
像の記録のために用いられるのが一般的であったが、V
TRにおける磁気テープが大きな記憶容量を有している
ことに着目して、VTRを例えばデジタル情報処理装置
における記憶装置、その他の構成部材の一つとして使用
する等の試みもなされるようになった。
【0003】ところで、VTRをデジタル情報処理装置
における構成部材として、例えば「コンピュータの外部
補助記憶装置」や、「コンピュータグラフィックスの画
像を計算終了時に順次に記録し、それを連続的に再生す
ることにより動画とする装置」などに使用する場合に
は、磁気テープに対する情報信号の記録が1本の記録跡
(1トラック)〜数トラックを単位として、高い安定度
と信頼性とをもって記録する必要が生じる。このような
VTRにおいて、磁気テープの特定なトラックに対して
記録を行なったり、あるいは磁気テープにおける特定な
トラックの記録内容の書換えを行なったりする場合に
は、従来からVTRの編集機能におけるアセンブリ記録
・インサート記録のモードで実施されている下記2つの
方法がある。
【0004】プリロールにより記録開始予定位置より
前の位置に磁気テープを巻戻しておき、その巻戻された
位置から磁気テープの走行を開始して記録開始予定位置
を所定のテープ送り速度で通過させ、その記録開始予定
位置から所定のトラック数の記録を行なう方法 コントロールパルスとキャプスタンモータの回転位置
制御によって、記録が行なわれるべき位置に磁気テープ
を停止させ、停止状態の磁気テープに回転磁気ヘッドに
よって記録を行なう方法
【0005】しかし、上記の方法では磁気テープに記
録が行なわれる度毎に、磁気テープの巻戻しと順方向へ
の送りとを繰返すことが必要であるために、テープ走行
系のメカニズムと磁気テープとに負担が掛かることとな
り頻繁に記録動作が行なわれるような場合には適さな
い。また、磁気テープの走行速度が不安定なために走行
系に大きな負担のかかることが避けられず、さらに記録
が行なわれるトラックの位置を良好な直線性を示すよう
な高い精度のものとして設定することが困難であり、さ
らにまたプリロール等に時間が掛かるために記録時間間
隔を短縮できない等の諸点が問題になる。
【0006】一方、上記の方法では、の方法で必要
とされていたような巻戻し動作が不要な他に、磁気テー
プの停止している状態で記録動作が行なわれるために、
テープ走行系のメカニズムと磁気テープとに大きな負担
を掛けることもなく、さらに、高い精度でトラックの位
置を設定することも容易であるという利点がある。しか
し、停止している状態の磁気テープに対して、回転磁気
ヘッドによる記録動作が行なわれるために、磁気テープ
に記録形成されるトラックパターンは、予め定められた
走行速度で走行する磁気テープに記録形成されるトラッ
クパターンとは異なったものになってしまう。このた
め、の方法によって記録された磁気テープを、予め定
められた走行速度で走行させて再生した場合、回転磁気
ヘッドはこれらのトラックパターンを正確に追跡するこ
とができない。また、このの方法によって記録させた
トラックと、予め定められた走行速度で走行させた状態
で磁気テープに記録形成させたトラックとを同一の磁気
テープに混在するような状態で記録して使用することも
困難である。
【0007】図2は回転ドラムDrとその回転ドラムD
rと対をなして設けられている固定ドラムDfとによっ
て構成されているドラム対DAを備えている従来の磁気
記録再生装置の機構部の概略構成を示している斜視図で
ある。図3は、図2に示した従来のVTRによって、予
め定められた走行速度で走行する磁気テープに回転磁気
ヘッドの回転軌跡と対応して記録形成されるトラックパ
ターンと、停止している状態の磁気テープに対して回転
磁気ヘッドにより記録した際に形成されるトラックパタ
ーンとの関係を示す図である。図4は回転ドラムDrと
その回転ドラムDrと対をなして設けられている固定ド
ラムDfとによって構成されているドラム対DA付近の
概略構成を示す斜視図及びその平面図である。
【0008】これらの図において、DAは回転ドラムD
rとその回転ドラムDrと対をなして設けられている固
定ドラムDfとによって構成されているドラム対、H
a,Hbは回転ドラムに搭載されてこれと一体に回転す
る回転磁気ヘッド、Tは磁気テープ、Teは磁気テープ
Tの基準縁、1は供給リール台、2は巻取りリール台、
3,4は傾斜ガイド(スラントポール)、5,6はガイ
ドローラ、7はインピーダンスローラ、8はキャプスタ
ン、9はピンチローラ、10は全巾消去ヘッド、11は
音声ヘッド及びコントロールヘッド、12は回転ドラム
Drの回転軸であり、図中の矢印aは回転ドラムDrの
回転方向を示し、矢印bは磁気テープTの移動方向をそ
れぞれ示している。
【0009】回転ドラムDrを予め定められた回転数N
sで矢印aの方向に回転駆動し、磁気テープTをドラム
対DAの周面の一部に摺接させながら矢印bの方向に予
め定められた走行速度Vsで走行させると、磁気テープ
Tには各回転磁気ヘッドHa,Hbの時間Tsにおける
回転軌跡と対応して図3中に示すように長さLsの記録
跡Tra,Trb…がそれぞれ個別に形成される。そし
て、これらの各記録跡Tra,Trbの延在する方向と
磁気テープTの基準縁Teとのなす角度は予め定められ
た角度θsとなる。
【0010】また、回転ドラムDrを予め定められた回
転数Nsで矢印aの方向に回転駆動し、磁気テープTを
ドラム対DAの周面の一部に摺接した状態で走行を停止
した状態にすると、磁気テープTには、例えば回転磁気
ヘッドHbの時間Tsの回転により、図3中に破線枠で
包囲してドットを記入して示す記録跡Trboが形成さ
れる。この記録跡Trboは磁気テープTが所定の走行
速度Vsで走行している状態において磁気テープTに形
成される記録跡Trbと対応するものであるが、磁気テ
ープTの停止時に形成される記録跡Trboは、その長
さがLoで、その延長する方向と磁気テープTの基準縁
Teとのなす角度はθoとなる。
【0011】ここで、VHS(登録商標)方式のVTR
の標準モードにおけるこれら記録跡の傾斜角度θs,θ
oや関連する諸規格の内の主なものを参考のために示す
と次のとおりである。 磁気テープTの走行時におけるビデオトラック角度(θ
s)…5°58’9.9” 磁気テープTの停止時におけるビデオトラック角度(θ
o)…5°56’7.4” 回転ドラム径…62mm±10μm、 回転ドラムの回転数Ns…毎分1800回転、 磁気テープの送り速度…毎秒33.35mm±0.5%、
【0012】前記した図3の例においては、回転磁気ヘ
ッドHa,Hbの回転方向(移動方向)aと磁気テープ
の移動方向bとが同一であるために、磁気テープTに形
成される同一時間の回転ヘッドの記録跡の長さは、磁気
テープTの走行時における記録跡のLsに対して、磁気
テープTの停止時における記録跡のLoの方が長く、L
s<Loの関係となっている。また、磁気テープTの走
行時における記録跡の延在する方向と磁気テープTの基
準縁Teとのなす角度θsの方が、その停止時における
記録跡の延在する方向と磁気テープTの基準縁Teとの
なす角度θoよりも大きく、θo<θsの関係となって
いる。このように、予め定められた走行速度で走行する
磁気テープに回転磁気ヘッドHa,Hbの回転軌跡と対
応して記録形成されるトラックパターンと、停止してい
る状態の磁気テープに対して記録形成されるトラックパ
ターンとは異なるものになる。このため、例えば磁気テ
ープTを予め定められた速度で走行させて記録を行い、
この磁気テープTを静止した状態で再生しようとする
と、再生時の回転磁気ヘッドは、既に記録されているト
ラックパターンを横切って走査することになるため、再
生された信号にノイズが生じてしまうことになる。
【0013】以上の説明では、磁気テープTが所定の速
度で走行している場合に形成されるトラックパターンと
停止している場合に形成されるトラックパターンとの関
係について述べたが、これらの関係は、予め定められた
速度で走行する磁気テープに信号を記録し、この磁気テ
ープを例えば記録時の走行速度の±2倍・±3倍・±4
倍…の速度で走行させて再生するような所謂トリックプ
レイモードを実施する場合にも同様にいえることであ
る。すなわち、このようなトリックプレイ時における回
転磁気ヘッドの回転軌跡によって磁気テープに形成され
る記録跡の延在方向は、磁気テープTの基準縁Teとな
す角度をθtとすると、θt−θsの絶対値はθo−θ
sの絶対値より大きく且つその再生速度の倍率に応じて
大きくなっていくことになる。以下、上述した予め定め
られた速度で走行する磁気テープTに対する記録又は再
生を「ノーマル記録」又は「ノーマル再生」とそれぞれ
いう場合がある。また、記録時とは異なる速度で走行す
る磁気テープTに対する記録又は再生を「トリック記
録」又は「トリック再生」とそれぞれいう場合とがあ
る。また、トリック記録のうち磁気テープが停止した状
態での記録を特に「駒撮り記録」といい、トリック再生
のうち磁気テープが停止した状態での再生を特に「スチ
ル再生」という場合がある。
【0014】このような問題、即ち、記録時の磁気テー
プの走行速度と再生時の磁気テープの走行速度を変化さ
せた場合にそれぞれのトラックパターンが異なったもの
になってしまい正確な信号の再生ができないという問題
を解決するために、従来、以下のような装置が実施又は
提案されている。磁気テープの基準縁を基準とする回転
磁気ヘッドの絶対位置と対応して発生させた回転磁気ヘ
ッドの位置信号に基づいて回転磁気ヘッドの回転軌跡を
制御するアクチュエータを備えたVTR。または、実公
昭63ー34126号公報に開示されているように、磁
気テープが標準の走行速度で走行する場合と磁気テープ
が標準の走行速度とは異なる速度で走行する場合とにお
いて、ドラムに対する磁気テープの巻付角度の中央部に
おける磁気テープの基準縁の位置が変化しない状態でド
ラム軸の傾斜角を変化させるようにして、磁気テープが
標準の走行速度で走行したときに回転磁気ヘッドによっ
て磁気テープに記録形成されていた記録跡上を追跡再生
できるようにしたVTR等である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、アクチュエ
ータを用いて回転磁気ヘッドの回転軌跡を制御させるよ
うにしたVTRでは、アクチュエータを回転ドラム内の
狭い空間内に設けなければならないので、これに用いる
アクチュエータはその形状寸法が小さいこと、回転磁気
ヘッドに比較的に大きな変位を与えることができるこ
と、回転磁気ヘッドが変位した際、磁気テープに対する
ヘッドタッチの状態が良好に維持されること、また記録
時に回転磁気ヘッドの位置が一義的に定まること等の条
件を同時に満足する必要がある。しかし、斯かるアクチ
ュエータを実現することは非常に困難であり、仮に実現
できたとしても高価なものとならざるを得ない。
【0016】また、前記した、実公昭63ー34126
号公報に開示されているVTRでは、磁気テープTの基
準縁Teを案内する案内部を円弧状として、その円弧の
中心にドラムの揺動軸を設けることにより磁気テープT
の基準縁Teを常に同じ高さで支持する構成になってい
る。しかしこのような構成であるため、磁気テープTの
基準縁Teに対して、いわば点接触に近い状態で接触し
ているため、円弧状の案内部に接触していない部分の磁
気テープTの基準縁Teは極めて不安定な状態とならざ
るを得ないという問題がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願発明は、斯かる状況
に鑑みなされたものであり、請求項1に係る発明は、
「上ドラムと下ドラムとからなるドラム対を具備し、回
転磁気ヘッドにより該ドラム対の周面の一部へ巻回され
た状態の磁気テープに傾斜トラックを形成して信号の記
録再生動作を行う磁気記録再生装置において、該下ドラ
ムの中心軸に直交し且つ該ドラム対の周面に対する磁気
テープの巻付範囲の略中央位置を通過する直線上に設け
られて該ドラム対を揺動自在に支持する少なくとも2個
の揺動支点と、該直線の周りに所定角度に亘って該ドラ
ム対と該回転磁気ヘッドとを一体に揺動する揺動手段
と、該下ドラムの磁気テープ摺接面より小径であって該
下ドラムの下部に形成された段部と、該装置のシャーシ
に対して相対的に固定されるとともに該下ドラムの該段
部に遊嵌して該下ドラムの該磁気テープ摺接面より大径
である棚部を構成して該磁気テープの基準縁を案内する
円環状のリード部材とを具備したことを特徴とする磁気
記録再生装置。」を提供するものであり、
【0018】請求項2に係る発明は、「該揺動支点は該
円環状のリード部材に設けたことを特徴とする請求項1
記載の磁気記録再生装置。」を提供するものであり、
【0019】請求項3に係る発明は、「該揺動支点は該
棚部に近接して設けたことを特徴とする請求項2記載の
磁気記録再生装置。」を提供するものである。
【0020】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の磁気記録
再生装置の具体的な内容を説明する。図1は本発明の磁
気記録再生装置の一実施例の模式的な側面図である。本
図においては、説明の簡単のために回転磁気ヘッドH
a,Hbを搭載した回転ドラムDrとこれを回転駆動す
るドラムモータ等については図示を省略してあるが、こ
れらの部材は回転軸12を介して下ドラムDfに一体に
構成されている点は図2又は図4を参照して説明した従
来の磁気記録再生装置の場合と同様である。
【0021】さて、図1(a)〜(c)に示されている
磁気記録再生装置において、下ドラムDfは、その上部
に形成された磁気テープTが摺接する大径部14とその
下部に形成されて後述するようにリード部材15と遊嵌
する小径部13とから大略構成されている。下ドラムD
fにおける小径部13と大径部14との境界の縁部は、
下ドラムDfに対する磁気テープTの巻付角の中央部
(図4におけるP90の位置)を境にして、ドラムベー
スDBの基準面17に対して角度θsだけ傾斜した状態
の面Foと、ドラムベースDBの基準面17に対して角
度θoだけ傾斜した状態の面Fsとから構成されてい
る。
【0022】一方、リード部材15は肉厚が2〜3mm
程度の閉じた円環状をなしており、その内径は下ドラム
Dfの小径部13の外径よりも大きく且つ下ドラムDf
の大径部14の外径より小さい。また、その外径は下ド
ラムDfの大径部14の外径よりも大きく構成されてい
る。即ち、下ドラムDfはその小径部13がリード部材
15の内径に所定のクリアランスをもって遊嵌可能であ
るとともに、下ドラムDfの外径面から突出したリード
部材15の傾斜面15uは棚部を構成して磁気テープT
の基準縁Teを案内する構成になっている。そして、こ
のリード部材15は装置の図示しないシャーシ等に固定
されたドラムベースDBに固着されるとともに、下ドラ
ムDfに対する磁気テープTの巻付角の中央部(図4に
おけるP90の位置)には、下ドラムDfを介してドラ
ム対DAや図示しないドラムモータを一体として揺動自
在に支持する一対の揺動支点16が互いに180度隔た
った位置に設けられている。尚、リード部材15はこの
ように閉じた円環状をなしているため、比較的高い剛性
が得られるとともにこれをドラム対DA等と別体のもの
として加工する際にも加工歪み等を生じ難く生産性に優
れたものである。
【0023】次に、この揺動支点16は具体的には例え
ば以下のように構成すればよい。すなわち、リード部材
15には、上記揺動支点16に対応した位置に一対の貫
通孔を設け、下ドラムDfにはこの貫通孔に対応した位
置に一対のねじ孔を設ける。そして、先端に雄ねじを有
したピンをリード部材15の貫通孔から挿入して雄ねじ
を下ドラムDfのねじ孔にそれぞれ螺合する。これによ
り、下ドラムDfは一対のピンによりリード部材15に
懸架されるとともにこれら一対のピンを軸として所定の
角度範囲に亘って揺動自在な状態に支持される。尚、こ
こで説明したように、この揺動支点16はリード部材1
5に対して下ドラムDfを直接的に支持する構成とする
ことが望ましい。何故なら、磁気テープTの基準縁Te
を案内するこのリード部材15と下ドラムDf、回転ド
ラムDr等とは極めて精密な同軸度が要求されるもので
あり、第3の部材を介して下ドラムDfをリード部材1
5に対して間接的に懸架した場合には、累積誤差によっ
て充分な精度を維持できない虞があるからである。更に
また、この揺動支点16は、リード部材15の傾斜面1
5u即ち棚部に近接して設けることが望ましい。何故な
ら、この揺動支点16が、図1中、下方に離れるほどド
ラム対DAが揺動した際の傾斜面15uの直線性が損な
われるからである。
【0024】そして、図1(b)に示すように、下ドラ
ムDfに対して図中の白太矢印のような駆動力が図示さ
れていない駆動源から加えられると、揺動支点16を揺
動中心にして下ドラムDfがリード部材15に対して時
計方向に揺動変位する。そして、同図に示すようにリー
ド部材15の傾斜面15uに傾斜面Fsが当接すると、
これと同時に回転ドラムDrに搭載された回転磁気ヘッ
ドHa,Hbの回転軌跡面も同様に揺動して、磁気テー
プTの基準縁Teと回転磁気ヘッドHa,Hbの回転軌
跡面とのなす角度はθo(VHSの場合θo=5°5
6’7.4”)となる。そして、この状態で磁気テープ
Tを予め定められた速度(VHSの場合毎秒33.35
mm)で走行させれば磁気テープTに形成されるトラッ
クパターンはその基準縁Teに対してθs(VHSの場
合θs=5°58’9.9”)の角度となる。即ち、こ
の状態はノーマル記録又はノーマル再生に適合した状態
である。
【0025】また、図1(c)に示すように、下ドラム
Dfに対して図中の白太矢印のような駆動力が図示され
ていない駆動源から加えられると、揺動支点16を揺動
中心にして下ドラムDfがリード部材15に対して反時
計方向に揺動変位する。そして、同図に示すようにリー
ド部材15の傾斜面15uに傾斜面Foが当接すると、
これと同時に回転ドラムDrに搭載された回転磁気ヘッ
ドHa,Hbの回転軌跡面も同様に揺動して、磁気テー
プTの基準縁Teと回転磁気ヘッドHa,Hbの回転軌
跡面とのなす角度はθo(VHSの場合θo=5°5
8’9.9”)となる。従って、この状態で停止した磁
気テープTに形成されるトラックパターンはその基準縁
Teに対してθs(VHSの場合θs=5°58’9.
9”)の角度となる。即ち、この状態は駒撮り記録又は
スチル再生に適合した状態である。
【0026】尚、ここで説明した実施例では、下ドラム
DfにドラムベースDBの基準面17に対して角度θs
だけ傾斜した状態の面Foと、ドラムベースDBの基準
面17に対して角度θoだけ傾斜した状態の面Fsとを
設け、下ドラムDfを揺動した際、これらの面がリード
部材15の傾斜面Fsと当接して下ドラムDfの揺動す
る角度範囲を規制する所謂ストッパの機能をなすものと
したが、このような傾斜面Fo,Fsは必ずしも設ける
必要がない。このようなストッパ機能としての傾斜面F
o,Fsを省略して下ドラムDfの揺動する角度範囲を
より大きくするすることにより、先にも述べたように、
記録時の走行速度の±2倍・±3倍・±4倍…の速度で
磁気テープ走行させて再生するような所謂トリックプレ
イモードを実現することも可能である。即ち、ノーマル
記録された磁気テープTを+2倍・+3倍・+4倍…の
速度で走行させて再生する場合は、その走行速度の倍率
に応じて下ドラムDfを、図1(b)中、更に時計方向
に揺動した状態とすればよいのである。同様に、ノーマ
ル記録された磁気テープTを−2倍・−3倍・−4倍…
の速度で走行させて再生する場合は、その走行速度の倍
率に応じて下ドラムDfを、図1(c)中、更に反時計
方向に揺動した状態とすればよいのである。
【0027】このような揺動を下ドラムDfに与える具
体的な構成としては、例えば、下ドラムの底面に作用し
て下ドラムDfに対し揺動支点16の周りに時計方向又
は反時計方向の回転付勢力を与えるバネ等の付勢手段を
設けるとともに、この付勢力に抗して下ドラムDfをそ
の底面から押圧して揺動させるカム等を設けるようにす
ればよい。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の磁気記録
再生装置によれば、回転磁気ヘッドの回転軌跡面を変位
させるために特殊なアクチュエータを上ドラムに設ける
必要もなく、磁気テープに基準縁に対する回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡を所望の角度に設定できるため、駒撮り記
録、スチル再生等を含むトリック記録又はトリック再生
が可能な磁気記録再生装置を比較的容易に実現すること
ができる。また、揺動支点をリード部材に設けることに
より下ドラム、上ドラム、回転磁気ヘッド等をリード部
材に対して高い同軸度で懸架することができるため、良
好な記録再生特性を得ることができる。更にまた、この
揺動支点をリード部材の棚部に近接して設けることによ
り、下ドラムが揺動した場合にも、回転磁気ヘッドによ
って磁気テープに形成される記録籍はその直線性が大き
く損なわれることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置の一実施例を示す模
式的な側面図である。
【図2】従来の磁気記録再生装置の機構部の概略構成を
示す斜視図である。
【図3】回転磁気ヘッドにより磁気テープに形成される
トラックパターンの説明図である。
【図4】従来の磁気記録再生装置のドラム対DA付近の
概略構成を示す斜視図及びその平面図である。
【符号の説明】 DA ドラム対 DB ドラムベース Dr 回転ドラム Df 固定ドラム Ha 回転磁気ヘッド Hb 回転磁気ヘッド T 磁気テープ Te 磁気テープの基準縁 1 供給リール台 2 巻取りリール台 3 傾斜ガイド 4 傾斜ガイド 5 ガイドローラ 6 ガイドローラ 7 インピーダンスローラ 8 キャプスタン 9 ピンチローラ 10 全巾消去ヘッド 11 音声ヘッド及びコントロールヘッド 12 回転軸 13 下ドラムの小径部 14 下ドラムの大径部 15 リード部材 16 揺動支点 17 ドラムベースの基準面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川瀬 茂 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 西間 亮 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上ドラムと下ドラムとからなるドラム対を
    具備し、回転磁気ヘッドにより該ドラム対の周面の一部
    へ巻回された状態の磁気テープに傾斜トラックを形成し
    て信号の記録再生動作を行う磁気記録再生装置におい
    て、 該下ドラムの中心軸に直交し且つ該ドラム対の周面に対
    する磁気テープの巻付範囲の略中央位置を通過する直線
    上に設けられて該ドラム対を揺動自在に支持する少なく
    とも2個の揺動支点と、 該直線の周りに所定角度に亘って該ドラム対と該回転磁
    気ヘッドとを一体に揺動する揺動手段と、 該下ドラムの磁気テープ摺接面より小径であって該下ド
    ラムの下部に形成された段部と、 該装置のシャーシに対して相対的に固定されるとともに
    該下ドラムの該段部に遊嵌して該下ドラムの該磁気テー
    プ摺接面より大径である棚部を構成して該磁気テープの
    基準縁を案内する円環状のリード部材とを具備したこと
    を特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】該揺動支点は該円環状のリード部材に設け
    たことを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】該揺動支点は該棚部に近接して設けたこと
    を特徴とする請求項2記載の磁気記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6041172A (ja) * 1983-08-17 1985-03-04 Fujitsu Ltd 紙テ−プ読取り装置
JPS62154254A (ja) * 1985-12-26 1987-07-09 Mitsubishi Electric Corp 磁気記録再生装置の回転ヘツドアセンブリ

Patent Citations (2)

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