JPH0631662A - マニピュレータの制御方法とその装置 - Google Patents

マニピュレータの制御方法とその装置

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JPH0631662A
JPH0631662A JP18677592A JP18677592A JPH0631662A JP H0631662 A JPH0631662 A JP H0631662A JP 18677592 A JP18677592 A JP 18677592A JP 18677592 A JP18677592 A JP 18677592A JP H0631662 A JPH0631662 A JP H0631662A
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tension
manipulator
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arm
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JP18677592A
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Takashi Harada
孝 原田
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マニピュレータのアームの動作の制御を高速
かつ高精度に行い得るマニピュレータの制御方法とその
装置。 【構成】 ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニピュ
レータのアーム先端部に設けられた手先の目標位置Xf
等を入力する入力装置1と,入力された手先の目標位置
からワイヤの目標位置Wf を演算する第1演算装置3
と,ワイヤの実変位Wを測定する測定装置4と,上記ワ
イヤの目標位置Wf と実変位Wとの差ΔWに基づいて指
令張力T1 を演算する第2演算装置5と,指令張力T1
を正の値にする補正張力T2 を演算する第3演算装置6
と,ワイヤの弾性伸び量を補正する補正装置7とを備
え,指令張力T1 と共に補正張力T2 をワイヤに与える
ことによりアームの動作を制御するように構成されてい
る。上記構成によりマニピュレータのアームの動作の制
御を高速かつ高精度に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマニピュレータの制御方
法とその装置に係り,詳しくはワイヤ張力干渉駆動アー
ムを有するマニピュレータの制御方法とその装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりマニピュレータのアームの軽量
化のため,ワイヤ・プーリ駆動方法が数多く用いられて
いる。ワイヤは非負の張力しか伝達できないため,一般
にはn自由度を駆動するのに2n本のワイヤが用いられ
る。この場合,ワイヤ数が多くなり制御が複雑化する。
このためワイヤを互いに干渉させて,プーリへの巻きか
けを工夫し,最低n+1本のワイヤによってn自由度を
駆動できる所謂ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニ
ピュレータが開発された。この場合でも駆動するアーム
の関節の数よりワイヤの数の方が多いが,この冗長な自
由度を利用してワイヤ張力をすべて正にできる手法が公
知である(第9回日本ロボット学会学術講演会誌(平成
3年11月27〜29日)など)。m本のワイヤを用い
てn自由度の関節を駆動し,ワイヤ変位Wと関節角度θ
とが W=〔w1 2 ・・・wm T θ=〔θ1 θ2 ・・・θn T W=Aθ(A∈Rmxn は線形時不変の行列) rank A=n で関係づけられるマニピュレータを対象に上記従来の手
法を適用すれば,ワイヤ張力は以下の式で与えられる。 T=(AT + τ+(In −(AT + (AT ))Z …(1′) ここに, T :ワイヤ張力 (T=〔t1 2 ・・・tm T ) τ :関節トルク (τ=〔τ1 τ2 ・・・τn T ) In :n×n正方行列 Z :任意のベクトル(Z∈Rn ) である。従来のマニピュレータの制御方法では,マニピ
ュレータのアーム先端部に設けられた手先をある目的に
従って動作させるために手先の目標軌跡や関節の位置
(トルク)センサからのフィードバック信号を用いて必
要な関節トルクを計算し,上記(1′)式に相当する張
力を各ワイヤに与えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
マニピュレータの制御方法では,アーム先端部に設けら
れた手先の目標軌跡や関節の位置(トルク)センサから
のフィードバック信号を用いて必要な関節トルクを計算
し,上記(1′)式により各ワイヤに必要な張力を求め
る階層的な制御(手先→関節,関節→ワイヤ)が行われ
る。このため関節トルク制御系とワイヤ張力制御系との
2重の制御系が必要となり,制御が煩雑になる。従っ
て,マニピュレータのアームの高速な動作ができず,作
業効率を低下させるおそれがあった。本発明は,このよ
うな従来の技術における課題を解決するために,マニピ
ュレータの制御方法とその装置を改良し,マニピュレー
タのアームの動作の制御を高速かつ高精度に行い得るマ
ニピュレータの制御方法とその装置を提供することを目
的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニピ
ュレータの制御方法において,上記アーム先端の目標位
置を入力し,上記アーム先端の目標位置からワイヤの目
標位置を演算し,上記ワイヤの実変位を測定し,上記ワ
イヤの目標位置と実変位との比較値に基づいて該ワイヤ
の指令張力を演算し,上記指令張力を上記ワイヤに与え
ることにより上記アームの動作を制御することを特徴と
するマニピュレータの制御方法とその装置として構成さ
れる。また,ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニピ
ュレータの制御方法において,上記アーム先端の目標位
置を入力し,上記アーム先端の目標位置からワイヤの目
標位置を演算し,上記ワイヤの実変位を測定し,上記ワ
イヤの目標位置と実変位との比較値に基づいて該ワイヤ
の指令張力を演算し,上記指令張力を正の値にする補正
張力を演算し,上記指令張力と共に上記補正張力を上記
ワイヤに与えることにより上記アームの動作を制御する
ことを特徴とするマニピュレータの制御方法とその装置
である。更には,上記ワイヤの実変位の測定に際し,該
ワイヤの弾性伸び量を補正するマニピュレータの制御方
法とその装置である。
【0005】
【作用】本発明によれば,まずワイヤ張力干渉駆動アー
ムを有するマニピュレータの該アーム先端の目標位置が
入力され,上記アーム先端の目標位置からワイヤの目標
位置が演算される。次に,上記ワイヤの実変位が測定さ
れ,上記ワイヤの目標位置と実変位との比較値に基づい
て該ワイヤの指令張力が演算され,上記指令張力を正の
値にする補正張力が演算される。そして,上記指令張力
と共に上記補正張力が上記ワイヤに与えられることによ
り上記アームの動作が制御される。このように上記ワイ
ヤの張力制御系のみにより上記アームの動作の直接制御
がなされる。その結果,マニピュレータのアームの動作
の制御速度を向上させることができる。更に,上記ワイ
ヤの実変位の測定に際し,該ワイヤの弾性伸び量が補正
される。その結果,マニピュレータのアームの動作の制
御精度を向上させることができる。
【0006】
【実施例】以下,添付図面を参照して本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係るマニピュレータの制
御装置Aの概略構成を示すブロック図,図2はマニピュ
レータの概略構造を示す平面図(a)と側面図(b),
図3はワイヤの張り回しと座標系とを示す説明図,図4
はステイフネス制御系のブロック線図,図5はワイヤ剛
性を考慮したフテイフネス制御系のブロック線図であ
る。図1に示す如く,本実施例に係るマニピュレータの
制御装置Aは,アームの先端部に設けられた手先の目標
位置Xf 及び目標剛性Kx を入力する入力手段1(入力
手段に相当)と,入力装置1により入力された手先の目
標位置Xf 及び目標剛性Kx を記憶する記憶装置2と,
記憶装置2により記憶された手先の目標位置Xf からワ
イヤの目標位置Wf を演算する第1演算装置3(第1の
演算手段に相当)と,ワイヤの実変位Wを測定する測定
装置4(測定手段に相当)と,第1演算装置3により演
算されたワイヤの目標位置Wf と測定装置4により測定
されたワイヤの実変位Wとの差ΔWに基づいて指令張力
1 を演算する第2演算装置5(第2の演算手段に相
当)と,第2演算装置5により演算された指令張力T1
を正の値にする補正張力T2 を演算する第3演算装置6
(第3の演算手段に相当)とを備え,第2演算装置5に
より演算された指令張力T1 と共に第3演算装置6によ
り演算された補正張力T2 をワイヤに与えることにより
アームの動作を制御するように構成されている。又,測
定装置4にはワイヤの実変位を測定する際にワイヤの弾
性伸び量を補正する補正装置7(補正手段に相当)が含
まれている。この制御装置Aを機能させる制御方法の基
本原理について以下説明する。即ち,ワイヤ張力干渉駆
動アームを有するマニピュレータの手先ステイフネスと
ワイヤステイフネスとの関係ならびにワイヤ張力制御方
法を導出する。まず,手先力F,関節トルクτ,ワイヤ
張力Tは力学的な関係からそれぞれ次式で与えられる。 手先空間 :F=Kx ΔX,ΔX=Xf −X …(1) 関節空間 :τ=Kq Δθ,Δθ=θf −θ …(2) ワイヤ空間:T=Kw ΔW,ΔW=Wf −W …(3) ここで,Xf ∈Rn ,θf ∈Rn ,Wf ∈Rm はそれぞ
れ手先,関節,ワイヤの目標位置,X∈Rn ,θ∈
n ,W∈Rm はそれぞれ手先,関節,ワイヤの実際の
位置を示す。また,Kx ∈Rnxn ,Kq ∈Rnxn ,K
w ∈Rmxm はそれぞれ手先,関節,ワイヤのステイフネ
スマトリクス(剛性行列)を示す。上記(1),
(2),(3)式に仮想仕事の原理を適用すれば,次の
手先空間と関節空間,関節空間とワイヤ空間の各フテイ
フネス関係式が得られる。 手先空間と関節空間 :τ=JT F(=JT X ΔX=JT X JΔθ =Kq Δθ) …(4) ∴Kq =JT X J …(5) 関節空間とワイヤ空間:τ=AT T(=AT w ΔW=AT w AΔθ =Kq Δθ) …(6) ∴Kq =AT w A …(7) ここで,J,JT はヤコビ行列とその転置行列,A,A
T は線形時不変の行列とその転置行列を示す。上記
(5),(7)式によるマトリクス方程式の解より,次
の手先ステイフネスとワイヤステイフネスとの直接的な
関係式が求まる。 KW =(AT + q + +〔Z−(AT + +(AT )Z(AA+ )〕 =(AT + T x JA+ +〔Z−(AA+ T Z(AA+ )〕 =(JA+ T x JA+ +〔Z−(AA+ T Z(AA+ )〕 …(8) ここで,A+ は擬似逆行列,Z∈Rn は任意の行列を示
す。上記(8)式を(3)式に代入すれば,次の手先ス
テイフネスKx を実現するためのワイヤ張力Tが求ま
る。 T=〔(JA+ T x JA+ 〕ΔW +〔Z−(AA+ T Z(AA+ )〕ΔW =T1 +T2 …(9) ここで,ワイヤと関節との幾何学的関係等を用いて上記
(9)式の第2項目を変形すれば次式となる。 T2 =〔Z−(AA+ T Z(AA+ )〕ΔW =〔Z−(AA+ T Z(AA+ )〕AΔθ =〔ZA−(AA+ T Z(AA+ )A〕Δθ =〔I−(AA+ T 〕ZAΔθ =〔I−(AA+ T 〕ZΔW (I:正方行列) …(10) 上記T1 ,T2 が制御装置Aの第2演算装置5及び第3
演算装置6によりそれぞれ演算される指示張力及び補正
張力であり,上記(10)式の係数Zを任意に設定する
ことにより手先には目標のステイフネスKx を実現しな
がらすべてのワイヤ張力Tを正にすることができる。従
って,この制御方法によれば従来例におけるような関節
トルク制御系が不要となり,ワイヤステイフネス制御系
(ワイヤ張力制御系)のみでアーム先端部に設けられた
手先のステイフネスが直接制御できる。このため,制御
系の構成が従来例と比べてより簡単なものとなる。次
に,この制御方法を例えば3自由度のマニピュレータM
に適用した場合について述べる。図2(a),(b)及
び図3に示す如く,マニピュレータMはベースbとリン
クlk1 ,lk2 ,lk3 と,ジョイントj1 ,j2
3 と滑りプーリp1 ,p2 ,p3 ,p4 ,p6 ,p7
と,摩擦プーリp5 ,p8 と,ワイヤs1 ,s2とから
構成されている。即ち,ベースbはジョイントj1 を介
してリンクlk1 に,リンクlk1 はジョイントj2
介してリンクlk2 に,リンクlk2 はジョイントj3
を介してリンクlk3 にそれぞれ回転結合されている。
滑りプーリp1 ,p2 ,p3 ,p 4 ,p6 ,p7 はプー
リ上をワイヤs1 ,s2 が滑り,ワイヤs1 ,s2 のガ
イドを行う。摩擦プーリp5 ,p8 はプーリにワイヤs
1 ,s2 が巻き付き,巻き付いたワイヤs1 ,s2 を引
っ張ることにより摩擦力を発生させてプーリに回転力を
与える。図2(a),(b)はベースb,リンクl
1 ,lk2 ,lk3 と,ジョイントj1 ,j2 ,j3
とプーリp1 〜p8 の配置を示しており,図中,滑りプ
ーリp1 ,p2 ,p3 ,p4 はリンクlk1 に固定され
る。同様に,滑りプーリp6,p7 はリンクlk2 に固
定される。滑りプーリp1 ,p2 ,p3 ,p4 ,p6
7 はワイヤs1 ,s2 のガイドのみを行うためにその
中心軸回りに回転してもさしつかえない。一方,摩擦プ
ーリp5 ,p8 はそれぞれリンクlk2 ,リンクlk3
に固定される。摩擦プーリp5 ,p8 によるトルクを直
接リンクlk2,lk3 に伝達するため,摩擦プーリp
5 ,p8 はリンクlk2 ,lk3 に完全に固定される。
図3は,プーリp1 〜p8 とワイヤs1 ,s2 との配置
を示しており,本実施例のマニピュレータMは2組のワ
イヤs1 ,s2 により駆動される。1本のワイヤs1
ベースb後方より滑りプーリp1 ,p2 を介して摩擦プ
ーリp5 に巻き付き,滑りプーリp4 ,p3 にガイドさ
れ,再びベースb後方に戻る。もう1本のワイヤs2
ベースbの後方より滑りプーリp1 ,p2 ,p6 ,p7
を介して摩擦プーリp8 に巻き付き,滑りプーリp7
6 ,p4 ,p3 にガイドされ,再びベースb後方に戻
る。このマニピュレータMについて手先空間と関節空
間,関節空間とワイヤ空間の位置と力との関係を以下の
とおり導出する。上記(1),(2),(3)式の各変
数は次式で与えられる。 手先変位 :X=〔xyz〕T 手先力 :F=〔fx y z T 関節変位 :θ=〔θ1 θ2 θ3 T 関節トルク:τ=〔τ1 τ2 τ3 T ワイヤ変位:W=〔w1 2 3 T ワイヤ張力:T=〔t1 2 3 T これらの内,関節変位θと手先変位Xとは幾何学的な関
係より次式で与えられる。 X=f(θ) …(11) 上記(11)式を順変換して, x={11 +12 cosθ2 +13 cos(θ2 +θ3 )}sinθ1 y=12 sinθ2 +13 sin(θ2 +θ3 ) z={11 +12 cosθ2 +13 cos(θ2 +θ3 )}cosθ1 又,逆変換して, θ1 =tan-1(x/z) θ3 =cos-1{(l2 2 +l3 2 −α2 −y2 )/2l2 3 } θ2 =tan-1(y/α) −tan-1{l3 sinθ3 /(l2 +l3 cosθ3 )} ただし, α=z/cosθ1 −l1 (if cosθ1 ≠0) α=x/sinθ1 −l1 (if sinθ1 ≠0) となる。この時,ヤコビ行列J,線形時不変の行列Aは
以下の式で与えられる。
【数1】 従って,上記(12),(13)式を(9),(10)
式に代入することにより,マニピュレータMに対する指
令張力T1 及び補正張力T2 を一義的に求めることがで
きる。例えば,補正張力T2 は次式の如く求まる。
【数2】 ここで,kは任意のスカラ量であり,kを任意に設定す
ることにより手先には所定のステイフネスを設定しつつ
ワイヤの張力をすべて正の値にしたり,大きすぎる張力
を抑えることができる。具体的にはワイヤに加える最小
バイアス張力をTB としたとき, k=−min(Ti −TB ) …(15) で与えれば最小張力をTB にすることができる。Ti
Tの第1項の要素(即ち指令張力T1 の要素)である。
以下,この制御方法を用いた前記制御装置Aの動作につ
いて図4に示すステイフネス制御系のブロック線図を参
照して説明する。即ち,図4に示す如く,この制御装置
Aでは入力されたアーム先端部に設けられた手先の目標
位置Xf を逆変換演算してまず関節の目標位置θf を求
め,この関節目標θf に行列Aを乗じて目標位置Wf
求める。次にワイヤの実変位Wを測定し,先に求めたワ
イヤの目標位置Wf と実変位Wとの差ΔWに上記(9)
式で与えられる手先ステイフネス/ワイヤステイフネス
関係式の第1項の係数(JA+ T x JA+ を乗じて
指令張力T1 を演算する。又, 差ΔWに上記(10)式
で与えられる手先ステイフネス/ワイヤステイフネス関
係式の第2項の係数〔I−(AA+ T 〕Zを乗じ,こ
の係数Zを任意に設定することにより,指令張力T1
正の値にするような補正値T2 を演算する。そして,指
令値T1 と共に補正値T2 をワイヤに与えることにより
アームの動作を制御する。このように, ワイヤ張力制御
系のみによりアームの動作の直接制御がなされる。その
結果, マニピュレータのアームの動作の制御速度を向上
させることができる。ところで,関節を駆動するワイヤ
の引き回し長さが長かったり,ワイヤ張力Tを計測する
センサの剛性が小さい場合など張力を与えると見かけ上
ワイヤが伸びてしまうことがある。マニピュレータの関
節に角度センサを取付ければワイヤの伸び量が計測でき
るが,物理的に取付られない場合などは以下の如くワイ
ヤの張力からワイヤ伸び量を推定しワイヤの伸びを補正
することができる。即ち,ワイヤの見かけ上の剛性kw
(ワイヤ自身の伸びとセンサ剛性などの影響による)と
すると,張力Tが加えられたときのワイヤの弾性伸び量
Δlはフックの法則より次式で与えられる。 Δ1=T/kw …(16) このとき,関節角度とワイヤ長との関係は次式で与えら
れる。 W′=Aθ+Δ1 …(17)
【数3】 ただし,W′は弾性伸び量Δlを含む実際のワイヤ変位
である。 W=W′−Δ1 …(19) と変数変換すると, W=Aθ τ=AT T …(20) が成り立ち,本発明で示すステイフネス制御が適用でき
る。このようにワイヤ剛性まで考慮したステイフネス制
御系のブロック線図を図5に示す。図5に示す如く,ワ
イヤの実変位の測定に際し,ワイヤの弾性伸び量を補正
することによりマニピュレータのアームの動作の制御精
度を向上させることができる。以上のように,本実施例
では,マニピュレータのアームの動作の制御を高速かつ
高精度に行うことができる。このため,マニピュレータ
による作業効率の向上や信頼性の向上を図ることができ
る。また,従来例におけるようなトルクセンサが不要と
なるため,マニピュレータの小型化を図ることもでき
る。尚,上記実施例では具体例として3自由度マニピュ
レータに適用した場合を示したが,実使用に際しては3
自由度以外のマニピュレータ又はロボットに適用しても
何ら支障はない。尚,上記実施例の弾性伸び量の補正方
法としてワイヤ張力から逆算する方法を用いたが,実使
用に際してはセンサを用いて直接伸び量を計測しても何
ら支障はない。
【0007】
【発明の効果】本発明に係るマニピュレータの制御方法
とその装置は,上記したように構成されているため,マ
ニピュレータのアームの動作の制御を高速かつ高精度に
行うことができる。このため,マニピュレータによる作
業効率の向上や信頼性の向上を図ることができる。ま
た,従来例におけるようなトルクセンサが不要となるた
め,マニピュレータの小型化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るマニピュレータの制
御装置Aの概略構成を示すブロック図。
【図2】 マニピュレータの概略構造を示す平面図
(a)と側面図(b)。
【図3】 ワイヤの張り回しと座標系とを示す説明図。
【図4】 ステイフネス制御系のブロック線図。
【図5】 ワイヤ剛性を考慮したステイフネス制御系の
ブロック線図。
【符号の説明】
A…マニピュレータの制御装置 1…入力装置(入力手段に相当) 3…第1演算装置(第1の演算手段に相当) 4…測定装置(測定手段に相当) 5…第2演算装置(第2の演算手段に相当) 6…第3演算装置(第3の演算手段に相当) 7…補正装置(補正手段に相当)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニ
    ピュレータの制御方法において,上記アーム先端の目標
    位置を入力し,上記アーム先端の目標位置からワイヤの
    目標位置を演算し,上記ワイヤの実変位を測定し,上記
    ワイヤの目標位置と実変位との比較値に基づいて該ワイ
    ヤの指令張力を演算し,上記指令張力を上記ワイヤに与
    えることにより上記アームの動作を制御することを特徴
    とするマニピュレータの制御方法。
  2. 【請求項2】 ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニ
    ピュレータの制御方法において,上記アーム先端の目標
    位置を入力し,上記アーム先端の目標位置からワイヤの
    目標位置を演算し,上記ワイヤの実変位を測定し,上記
    ワイヤの目標位置と実変位との比較値に基づいて該ワイ
    ヤの指令張力を演算し,上記指令張力を正の値にする補
    正張力を演算し,上記指令張力と共に上記補正張力を上
    記ワイヤに与えることにより上記アームの動作を制御す
    ることを特徴とするマニピュレータの制御方法。
  3. 【請求項3】 上記ワイヤの実変位の測定に際し,該ワ
    イヤの弾性伸び量を補正する請求項1又は2記載のマニ
    ピュレータの制御方法。
  4. 【請求項4】 ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニ
    ピュレータの制御装置において,上記アーム先端の目標
    位置を入力する入力手段と,上記入力手段により入力さ
    れた上記アーム先端の目標位置からワイヤの目標位置を
    演算する第1の演算手段と,上記ワイヤの実変位を測定
    する測定手段と,上記第1の演算手段により演算された
    上記ワイヤの目標位置と上記測定手段により測定された
    ワイヤの実変位との比較値に基づいて上記ワイヤの指令
    張力を演算する第2の演算手段とを備え,上記第2の演
    算手段により演算された上記指令張力を上記ワイヤに与
    えることにより上記アームの動作を制御することを特徴
    とするマニピュレータの制御装置。
  5. 【請求項5】 ワイヤ張力干渉駆動アームを有するマニ
    ピュレータの制御装置において,上記アーム先端の目標
    位置を入力する入力手段と,上記入力手段により入力さ
    れた上記アーム先端の目標位置からワイヤの目標位置を
    演算する第1の演算手段と,上記ワイヤの実変位を測定
    する測定手段と,上記第1の演算手段により演算された
    上記ワイヤの目標位置と上記測定手段により測定された
    上記ワイヤの実変位との比較値に基づいて上記ワイヤの
    指令張力を演算する第2の演算手段と,上記第2の演算
    手段により演算された上記ワイヤの指令張力を正の値に
    する補正張力を演算する第3の演算手段とを備え,上記
    第2の演算手段により演算された上記指令張力と共に上
    記第3の演算手段により演算された上記補正張力を上記
    ワイヤに与えることにより上記アームの動作を制御する
    ことを特徴とするマニピュレータの制御装置。
  6. 【請求項6】 上記測定手段が上記ワイヤの実変位を測
    定する際に該ワイヤの弾性伸び量を補正する補正手段を
    含む請求項4又は5記載のマニピュレータの制御装置。
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Cited By (6)

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