JP6831530B2 - 外乱オブザーバ及びロボット制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外乱オブザーバ及びロボット制御装置に関する。
従来から、ロボットの各関節に作用する外力などの外乱を推定する外乱オブザーバは、特許文献1〜特許文献4、非特許文献1及び非特許文献2等により提案されている。
特許文献1では、駆動側と制御対象側との共振を抑制する自己共振相殺制御を適用するための外乱オブザーバが提案されている。
特許文献2では、各軸モータへのトルク指令と各軸の速度検出値から外乱オブザーバにより推定外乱トルクを求めるようにしている。特許文献3では、線形系の外乱オブザーバが提案されている。特許文献4では、外乱オブザーバの出力を非干渉化制御に理由することが開示されている。
非特許文献1は、1入力非線形システムの外乱オブザーバが提案されている。非特許文献2は、一般的なロボットを対象とし関節での一定外乱に対する外乱オブザーバが提案されている。
特開2014−164498号公報 特開2012−11403号公報 特開2010−123957号公報 特開平10−128688号公報
W.-H. Chen, D. J. Balance, P. J. Gawthrop, and J. O’Reilly, "A nonlinear disturbance observer for robotic manipulators," IEEE Transaction on Industrial Electronics, Vol. 47, No. 4, 2000, pp. 932-938. A. Mohammadi, M.Tavakoli, H.J. Marquez, and F. Hashemzadeh "Nonlinear disturbance observer design for robotic manipulators," Control Engineering Practice,Vol. 21, 2013, pp.253.267.
しかし、従来は、外乱をノイズの多い加速度信号を用いることなく推定する手法は、ロボットの各関節で作用する一定外力を推定する外乱オブザーバ(非特許文献2)に限定されていた。
本発明の目的は、上記課題を解決して、ノイズの多い加速度信号を用いることなく、ロボットの関節に作用する変動する外乱を推定することができる外乱オブザーバを提供することにある。また、他の目的は、ノイズの多い加速度信号を用いることなく、ロボットの関節に作用する変動する外乱を推定することができる外乱オブザーバを有するロボット制御装置を提供することにある。
本発明の外乱オブザーバは、複数のリンクが直列に連結されて、各リンクの関節変位、関節駆動力、慣性行列、速度二乗項、及び外乱によりダイナミックスが定義されるn自由度のロボットの、推定外乱を算出する外乱オブザーバであって、前記外乱は、m次元の先端リンクに作用する外力であって、m≦nであり、前記推定外乱の微分値が、定数行列である設計パラメータ行列と、前記外乱と前記推定外乱との推定誤差とに基づいて定義されるとき、それぞれが補助変数である第1補助変数と第2補助変数であって、前記リンクの加速度が排除されている第1補助変数と第2補助変数とに基づいて、前記補助変数の微分値が定義されることに基づいて、入力した前記関節駆動力、前記関節変位及び速度、関節駆動力及び外力の作用点に関するヤコビ行列の疑似逆行列を用いて算出するm次元のダイナミックスに基づいて前記第1補助変数と前記第2補助変数を算出することにより、前記推定外乱を算出するものである。
また、前記各リンクを駆動するモータのモータ電流を推定する電流オブザーバを備え、前記推定されたモータ電流に基づいて前記関節駆動力を算出してもよい。
また、本発明の別の外乱オブザーバは、複数のリンクが直列に連結されて、各リンクの関節変位、関節駆動力、慣性行列、速度二乗項、及び外乱によりダイナミックスが定義されるロボットの、推定外乱を算出する外乱オブザーバであって、前記外乱は、各リンクに作用する外力及び関節の摩擦力を含み、前記推定外乱の微分値が、所定の設計パラメータ行列と、前記外乱と前記推定外乱との推定誤差とに基づいて定義されるとき、それぞれが補助変数である第1補助変数と第2補助変数であって、前記リンクの加速度が排除されている第1補助変数と第2補助変数とに基づいて、前記補助変数の微分値が定義されることに基づいて、入力した前記関節駆動力、前記関節変位及び速度、関節駆動力及び外乱の作用点に関するヤコビ行列に基づいて前記第1補助変数と前記第2補助変数を算出することにより、前記推定外乱を算出し、各リンクに作用する外力及び摩擦力を分離して算出するものである。
また、ロボット制御装置は、上記外乱オブザーバを有するロボット制御装置であって、ロボットの位置制御、軌道制御、力制御のうち、少なくともいずれか1つの制御に前記推定外乱を使用してもよい。
また、ロボットハンドを有するロボット制御であって、前記ロボットハンドの位置制御、軌道制御、力制御のうち、少なくともいずれか1つの制御に前記推定外乱を使用してもよい。
本発明によれば、ノイズの多い加速度信号を用いることなく、ロボットの関節に作用する変動する外乱を推定することができる効果を奏する。
第1実施形態の外乱オブザーバの説明図。 第1実施形態の変形例の外乱オブザーバの説明図。 第2実施形態の外乱オブザーバの説明図。 ロボットアームの力制御に第2実施形態の外乱オブザーバを採用した場合の説明図。 シミュレーションの外乱推定誤差ノルムの時間的変化を示すグラフ。 シミュレーションの外力推定誤差ノルムの時間的変化を示すグラフ。 シミュレーションの摩擦力推定誤差ノルムの時間的変化を示すグラフ。 シミュレーションの外乱推定誤差ノルムの時間的変化を示すグラフ。 シミュレーションの外力推定誤差ノルムの時間的変化を示すグラフ。 シミュレーションの摩擦力推定誤差ノルムの時間的変化を示すグラフ。 外力(実値)と外力の推定値の時間的変化を示すグラフ。 第2実施形態の変形例の外乱オブザーバの説明図。 第3実施形態のロボットハンドの概略を示す斜視図。 i番目の指と対象物Bとの間の接触状態を示す説明図。 指の中心線Oと、各指リンクの接触点に関する最小二乗近似直線Qとの関係を示す説明図。 ロボットハンドを制御するロボット制御装置の電気ブロック図。 把持制御系の電気ブロック図。 第4実施形態のロボット制御装置の電気ブロック図。 第4実施形態の外乱オブザーバの電気ブロック図。
(第1実施形態)
図1を参照して本発明を具体化した第1実施形態の外乱オブザーバ10を説明する。
本実施形態の外乱オブザーバ10は、複数のリンクから構成されるマニピュレータや、複数のリンクから構成されるロボットハンドを制御するロボット制御装置を構成しているコンピュータにより構成されている。
ところで、式(9)、式(10)の外乱オブザーバは、関節変位の加速度を必要とする。
関節変位の加速度を検出する加速度センサからの加速度信号は一般にノイズが多く含まれている。このため、加速度を必要としない外乱オブザーバとするために、式(11)を満たす
<モータ電流を用いない外乱オブザーバ>
次に、モータ電流を用いない外乱オブザーバの実施形態について説明する。
上記した外乱オブザーバでは、関節駆動力(すなわち関節トルク)を入力として必要とする。関節駆動力は、一般的には、駆動力を付与する電動モータのモータ電流を計測して入力するか、計算し、このモータ電流に基づいて算出される。
そこで、モータ動特性を含めた系を記述することで、モータ電流の推定も可能な電流オブザーバを備える外乱オブザーバについて説明する。
<ロボットのダイナミックスの慣性項と速度二乗項が無視できる場合>
図2を参照してロボットのダイナミックスの慣性項と速度二乗項が無視できる場合について説明する。
外乱オブザーバ10Aは、ロボットのアームの動作が低速で、該アームの先端に設けられた複数のリンクからなるハンドが物体を把持し、該ハンドの指の運動が微小なときに適用できる。
第1実施形態の外乱オブザーバ10、10Aでは、下記の効果がある。
(1)ノイズが多い加速度信号を必要としない効果がある。
(2)非線形ロボットに適用する制御法に関係なく、複数のリンクに作用する外力が推定できる。
(第2実施形態)
図3を参照して、第2実施形態の外乱オブザーバ11を説明する。
第1実施形態では、外力のみ外乱として、関節の摩擦トルクについては既知とした。これに対して本実施形態では、関節の摩擦トルクを既知とせず、外力と摩擦トルク(摩擦力ともいう)の総和を推定する外乱オブザーバを構成するものである。
<ロボットに適用した態様>
次に、上記の外乱オブザーバを、回転関節のみのロボットに適用した態様について説明する。
以上の説明から、下記(A)のロボットでは、下記のことがいえる。
また、関節速度の方向が反転するとき、ロボットのダイナミックスが、摩擦の影響で不連続となる。このため、関節の摩擦力の推定は、閾値である所定速度以下に関節速度が低下した場合、その推定を停止して推定値を保持することが好ましい。そして、関節速度が前記所定速度を超えたときは、再度、推定を開始することにより、前記バイアスを生じさせないようにすることが好ましい。
<数値解析>
次に、第2実施形態の外乱オブザーバ11の数値解析を行った。
図4に示すように、具体的には2つの関節アーム1、2で一定の力で天井3を押し付けながら移動する力制御を、上記した外乱オブザーバ11で制御可能なことを数値解析で確認した。
図4において、関節アーム1はベース5に立設された支持部材4に対して軸支点4aにて回動自在に支持されている。また、関節アーム2は、関節アーム1の先端に対して軸支点1aにて回動自在に支持されている。両関節アームは、図示しない駆動モータ等にて回転駆動される。関節アーム1、2は、リンクに相当する。
ここで、上記2つの関節アーム1、2を備えるロボットには、次のハイブリッド位置/力制御を適用する。
図4に示す、ロボットのパラメータは下記の通りである。
天井3から軸支点4aまでの距離l=0.12m。
関節アーム1のリンク長l1(軸支点1a、4a間の距離)=関節アーム2のリンク長l(軸支点1aから関節アーム2先端間の距離)=0.1m。
軸支点4aから関節アーム1の重心までの距離lg1=軸支点1aから関節アーム2の重心までの距離lg2=0.05m。
関節アーム1の重量m=関節アーム2の重量m=0.0848kg。
関節アーム1の慣性モーメントI=関節アーム2の慣性モーメントI=0.000285Kgm
関節に作用する関節トルクは次式で与えた。
図5に示す外乱推定誤差は、パラメータαの値に係わらず、ゼロに収束している。しかし、図6に示す外力と、図7に示す摩擦のそれぞれの推定誤差はαに依存している。両者とも、αが大きいほど、推定誤差は小さくなっている。
シミュレーション(1−2)の解析結果を図8〜図10に示す。これらは、それぞれ外乱推定誤差ノルム、外力推定誤差ノルム、及び摩擦力推定誤差ノルムである。
<数値解析(シミュレーション(2))>
シミュレーション(2)は、外力が一定でないときでも、外乱推定できることを確認することを目的としている。
<ロボットの慣性項と速度二乗項が無視できるとき>
式(85)において、ロボットの慣性項と速度二乗項が無視できるとき、すなわち、
すなわち、簡単化の場合には、外乱オブザーバ11Aは、式(96)を図12のブロック図で示している。
本外乱オブザーバ11Aによれば、ロボットの慣性項と速度二乗項が無視できる場合、例えば、アームの動作が低速なときに、適用できる。
第2実施形態の外乱オブザーバ11、11Aにおいても、第1実施形態の外乱オブザーバと同様の効果がある。
さらに、第2実施形態では、ヤコビ行列の変化に係りなく外力と摩擦が分離して推定できる。
なお、特許文献1〜特許文献4では、摩擦力とリンクで作用する外力の分離はされていない。
<第3実施形態>
図13〜図16を参照して、次に前記外乱オブザーバを採用したロボット制御装置20について説明する。ロボット制御装置20は、ロボットハンド13を制御する。
図13に示すようにロボットハンド13は人間と同様に掌14と、拇指15と4本の指16を備えている。拇指15は、第1指であり、4本の指は、拇指15から順に第2指〜第5指である。
なお、本明細書の詳細な説明の中において、ロボットハンド13に関して、単に「指」と記載している場合は、拇指15及び指16も含む趣旨であるが、実施形態において、符号付の「指16」は、拇指15を含まない趣旨である。
図14に示すように、拇指15は4関節4自由度を備えている。すなわち、拇指15は第1リンク〜第3リンク15a〜15cを備え、第1リンク15aは、関節軸Wを中心にして第1関節P1により、内外転可能(往復回転可能)にされている。
図14に示すように、内外転とは、掌14を含む仮想平面S1に沿った回転であって、前記関節軸Wは、仮想平面S1に対して直交する(図14参照)。第2関節P2による屈曲方向の回転と、第1関節P1による内外転する方向の回転は、互いに直交する方向の回転とされている。図14に示すように、第1リンク15aは第2関節P2により、掌14を含む仮想平面S1に沿った位置を起点として、掌14に向かう屈曲方向と屈曲した位置から反屈曲方向に移動可能とされている。
図14に示すように第2リンク15bは、第3関節P3により、第1リンク15aに対して掌14に向かう屈曲方向と屈曲した位置から反屈曲方向に移動可能とされている。また、第3リンク15cは、第4関節P4により、第2リンク15bに対して掌14に向かう屈曲方向と屈曲した位置から反屈曲方向に移動可能とされている。なお、拇指15は、その第3リンク15cの先端(指先)が、他の指16の第3リンク16cの先端(指先)に対して対向可能に配置されている。
前記拇指15の4つの関節はモータ等からなるそれぞれ1つのアクチュエータで駆動される。本実施形態では、アクチュエータはモータから構成されている。また、拇指15を除く、他の指16は4関節3自由度を備えている。
すなわち、他の指16は第1リンク〜第3リンク16a〜16cを備え、第1リンク16aは、第1関節P1により、内外転可能(往復回転可能)にされている(図14参照)。なお、内外転とは、掌14を含む仮想平面S1に沿った回転であって、前記関節軸Wは、仮想平面S1に対して直交する。第2関節P2による屈曲方向の回転と、第1関節P1による内外転する方向の回転は、互いに直交する方向の回転とされている。
図14に示すように第2リンク16bは、第3関節P3により、第1リンク16aに対して掌14に向かう屈曲方向と屈曲した位置から反屈曲方向に移動可能とされている。また、第3リンク16cは、第4関節P4により、第2リンク16bに対して掌14に向かう屈曲方向と屈曲した位置から反屈曲方向に移動可能とされている。
拇指15以外の他の指16では、指先側の2つの関節(第3関節P3と第4関節P4)は、モータ等からなる1つのアクチュエータで駆動され、残りの他の関節(第1関節P1と第2関節P2)はそれぞれ1つのモータ等からなるアクチュエータにて駆動されるように構成されている。すなわち、拇指15以外の他の4本の指では、第3関節P3と第4関節P4とは連動するように構成されている。
拇指15の第1〜第4関節P1〜P4、及び拇指15を除く他の指16の第1〜第3関節P1〜P3にはそれぞれエンコーダf1〜f4、またはf1〜f3が設けられ(図16参照)、同エンコーダにより、各関節の現在位置を示す関節角度qijが検出される。ここで、iは、1〜5であって、第i指を示し、jは1〜4であって、第j関節を示す。掌14、並びに拇指15、及び他の4本の指16の指腹部には所定の面積を有する接触点位置センサ18がそれぞれ設けられている。本実施形態では、接触点位置センサ18は、掌14または各リンクに物が接触した際の接触点を検出する。
図16は、ロボットハンド13を制御するロボット制御装置20の電気ブロック図である。
ロボット制御装置20には、拇指15の接触点位置センサ18、エンコーダf1〜f4が接続されている。また、拇指15を除く他の指の接触点位置センサ18、エンコーダf1〜f3が接続されている。また、掌14の接触点位置センサ18が接続されている。
また、ロボット制御装置20は、拇指15、指16の各エンコーダf1〜f3,f1〜f4からの関節角度qijに基づいて各種制御を行うための制御値を演算し、その制御値を拇指15、及び各指16の各駆動装置に出力する。駆動装置はその制御値に基づいて、アクチュエータ(すなわち、関節P1〜P4のモータ)を駆動する。
なお、図16においては、説明の便宜上、指16用については、出力側は1つの指16用のみを図示し、他の指16用については、簡略してブロックのみ図示している。また、同図では、入力側の指16用については、拇指15用とは、f4のみが省略された構成の相違だけであるため、簡略してブロックのみ図示している。
ロボット制御装置20は、ECU21、図示しないROM、RAMを備えており、RAMには、各種制御(下記の把持制御、速度制御、力制御を含む)を実行するためのプログラムがロードされている。
(第3実施形態の作用)
次に、本実施形態のロボット制御装置20の作用を説明する。
ここでは、ロボット制御装置20は、ロボットハンド13が未知形状の対象物Bの把持を、乳児が行う握り反射を模擬した把持方法で実現する。この把持方法は、接触点数を最大化し、対象物Bを拇指と他の指で包み込みして、対象物Bを把持する可能性をより高くするものである。また、包み込み把握により対象物Bの頑丈な把握が期待できるものとなる。
なお、説明の便宜上、ロボットハンド13により、対象物Bに対する把持が開始されている状態から説明する。
<把持制御>
把持制御が行われる場合について説明する。
図17には、ロボットハンド13を用いて、外乱オブザーバを使用する把持制御系の構成が示されている。
同図に示すように、対象物Bを第1指〜第3指の3本指で、指腹部も利用して把持している。なお、第4指と第5指は、位置制御により、指先が、所定の位置となるように制御しているが、その説明は省略する。
この把持制御において実行する屈曲及び伸展について説明する。
接触点は接触点位置センサ18により検出され、この接触点位置センサ18の値と関節角度qijからヤコビ行列としての把握行列が求められる。
この場合、各関節の目標速度は指の根元に行くほど相対的に大きな値とし、指先側へ行くほど相対的に小さな値としている。これにより、一般的に指の根元側のリンクから対象物Bに接触する。また、対象物Bを一様な接触力で把持するためには、全ての接触点での目標接触力を同値としている。
本実施形態では、指腹部の表面の接触点位置情報と、第1実施形態の外乱オブザーバ10を利用して指関節を個別に制御する。
ここで、本実施形態の外乱オブザーバ10では、前記把持行列が、式(1)のヤコビ行列の転置行列として使用される。
なお、指先側の関節の目標速度を大きく設定すれば、包み込みの把握のみならず、指先把握も実現することが可能となる。
<内転・外転>
第1関節P1に対しては、上記制御に加えてさらに内転・外転の制御がEPC21により行われる。
詳しくは、第1関節P1については、対象物Bの大きさに合わせて駆動するように位置制御する。
なお、この最小二乗近似直線Qは、第1関節P1の関節軸Wと直交するものであり、最小二乗法で求められた直線である。
<第3実施形態の変形例>
本実施形態のロボット制御装置20では、外乱オブザーバ10の代わりに、図2に示す外乱オブザーバ10Aを採用しているところが異なっている。
ロボットのダイナミックスにおいて、加速度と速度が無視できる低速のときは、そのダイナミックスモデルは簡単化できる。このため、関節での摩擦トルクが既知で、ロボットのダイナミックスの慣性項と速度二乗項が無視できるとき、外乱オブザーバ10Aは、式(46)の関係を積分することで、推定外力を算出する(図2参照)。すなわち、加速度、及び速度が予めそれぞれ設定された判定閾値よりも小さいときは、外乱オブザーバ10Aで推定外力を算出する。
このようにロボットハンド13で対象物Bを把持するとき、慣性項や速度二乗項が無視できるときが多くあり、この場合、簡易に推定外力を推定することができる。
<第4実施形態>
図4、図18、図19を参照して、次に、第4実施形態のロボット制御装置20を説明する。図4に示すように、前記ロボット制御装置20が制御するロボットは、それぞれ2つのアーム1、2をそれぞれリンクとするロボットであって、該関節アーム1、2で押し付け作業を行うためのものである。なお、図4で示すロボットの構成は、既に説明したので、各構成の詳細説明は省略する。
ロボット制御装置20は、関節アーム1、2をそれぞれ回転駆動するモータM1、M2の駆動装置25、26を備えている。また、ロボット制御装置20は、モータM1、M2に設けられたエンコーダf5、f6が接続されている。
ロボット制御装置20は、各エンコーダf5、f6からの関節角度qijに基づいて各種制御を行うための制御値を演算し、その制御値を各駆動装置25、26に出力する。駆動装置25、26はその制御値に基づいて、アクチュエータ(すなわち、モータM1、M2)を駆動する。
本実施形態の関節アーム1、2を備えるロボットには、<数値解析>で説明したハイブリッド位置/力制御を適用する。すなわち、ロボット制御装置20は、目標位置x及び目標力fを制御入力として入力する。これらの目標値は、予めブログラムされた値でもよく、或いは、図示しない操作部からの入力値でもよい。
ロボット制御装置20は、これらの目標値に基づいて、式(78)にて関節駆動力τを演算し、駆動装置25、26を介して、モータM1、M2を駆動する。ここで、式(78)で関節駆動力τを算出する際、ロボット制御装置20は第2実施形態の外乱オブザーバ11にて、推定の外力(図3では、推定外力)と、推定の摩擦力(図3では推定摩擦力)を算出し、ここで算出された推定の外力を推定接触力fとして、式(83)の算出に利用する。
このようにして、本実施形態では、高価な多軸力覚センサを必要としないロボットアーム制御を実現している。
<第4実施形態の変形>
本実施形態のロボット制御装置20では、外乱オブザーバ11の代わりに、図12に示す外乱オブザーバ11Aを採用しているところが異なっている。
関節での摩擦トルクが未知で、慣性項や速度二乗項が無視できるとき、関節での摩擦力と関節アーム(リンク)に作用する外力は、式(107)で表わす簡易版の外乱オブザーバ11Aにより推定できる。
ロボットのダイナミックスにおいて、加速度と速度が無視できる低速のときは、そのダイナミックスモデルは簡単化できる。このため、関節での摩擦トルクが未知で、ロボットのダイナミックスの慣性項と速度二乗項が無視できるとき、外乱オブザーバ11Aは、式(107)の関係を積分することで、推定外力及び推定摩擦力を算出する(図12参照)。すなわち、加速度、及び速度が予めそれぞれ設定された判定閾値よりも小さいときは、外乱オブザーバ11Aで推定外力及び推定摩擦力を算出する。
なお、上記実施形態では、位置制御、軌道制御、力制御について、外乱オブザーバを適用したが、外乱オブザーバはこれらの適用以外に、下記のものに適用することも可能である。メカトロニクス、或いはロボットにおいて、センサレス外力モニタリング、外力や摩擦力の状態診断に基づくフォールトトレランシステム等に採用してもよい。
・前記実施形態のロボット制御装置では、位置制御、軌道制御、力制御にそれぞれ外乱オブザーバが推定した外乱を使用するようにしたが、位置制御、軌道制御、或いは力制御のうち、いずれかの1つまたは2つの制御において使用してもよい。
1、2…関節アーム(リンク)、3…天井、4…支持部材、5…ベース、
10、10A、11、11A…外乱オブザーバ、13…ロボットハンド、
14…掌(第0リンク)、15…拇指、15a…第1リンク、
15b…第2リンク、15c…第3リンク、
16…指、16a…第1リンク、16b…第2リンク、16c…第3リンク、
18…接触点位置センサ、20…ロボット制御装置、21…ECU、
25、26…駆動装置、
B…対象物、f1〜f6…エンコーダ、M1、M2…モータ、
O…指の中心線、Q…最小二乗近似直線、
P1…第1関節、P2…第2関節、P3…第3関節、P4…第4関節。

Claims (5)

  1. 複数のリンクが直列に連結されて、各リンクの関節変位、関節駆動力、慣性行列、速度二乗項、及び外乱によりダイナミックスが定義されるn自由度のロボットの、推定外乱を算出する外乱オブザーバであって、
    前記外乱は、m次元の先端リンクに作用する外力であって、m≦nであり、
    前記推定外乱の微分値が、定数行列である設計パラメータ行列と、前記外乱と前記推定外乱との推定誤差とに基づいて定義されるとき、
    それぞれが補助変数である第1補助変数と第2補助変数であって、前記リンクの加速度が排除されている第1補助変数と第2補助変数とに基づいて、前記補助変数の微分値が定義されることに基づいて、
    入力した前記関節駆動力、前記関節変位及び速度、関節駆動力及び外力の作用点に関するヤコビ行列の疑似逆行列を用いて算出するm次元のダイナミックスに基づいて前記第1補助変数と前記第2補助変数を算出することにより、前記推定外乱を算出する外乱オブザーバ。
  2. 前記各リンクを駆動するモータのモータ電流を推定する電流オブザーバを備え、前記推定されたモータ電流に基づいて前記関節駆動力を算出する請求項1に記載の外乱オブザーバ。
  3. 複数のリンクが直列に連結されて、各リンクの関節変位、関節駆動力、慣性行列、速度二乗項、及び外乱によりダイナミックスが定義されるロボットの、推定外乱を算出する外乱オブザーバであって、
    前記外乱は、各リンクに作用する外力及び関節の摩擦力を含み、
    前記推定外乱の微分値が、所定の設計パラメータ行列と、前記外乱と前記推定外乱との推定誤差とに基づいて定義されるとき、
    それぞれが補助変数である第1補助変数と第2補助変数であって、前記リンクの加速度が排除されている第1補助変数と第2補助変数とに基づいて、前記補助変数の微分値が定義されることに基づいて、
    入力した前記関節駆動力、前記関節変位及び速度、関節駆動力及び外乱の作用点に関するヤコビ行列に基づいて前記第1補助変数と前記第2補助変数を算出することにより、前記推定外乱を算出し、各リンクに作用する外力及び摩擦力を分離して算出する外乱オブザーバ。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の外乱オブザーバを有するロボット制御装置であって、
    ロボットの位置制御、軌道制御、力制御のうち、少なくともいずれか1つの制御に前記推定外乱を使用するロボット制御装置。
  5. ロボットハンドを有するロボット制御であって、
    前記ロボットハンドの位置制御、軌道制御、力制御のうち、少なくともいずれか1つの制御に前記推定外乱を使用する請求項に記載のロボット制御装置。
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