JPH06316156A - 2枚複写可能な感熱記録体 - Google Patents

2枚複写可能な感熱記録体

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JPH06316156A
JPH06316156A JP5106334A JP10633493A JPH06316156A JP H06316156 A JPH06316156 A JP H06316156A JP 5106334 A JP5106334 A JP 5106334A JP 10633493 A JP10633493 A JP 10633493A JP H06316156 A JPH06316156 A JP H06316156A
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heat
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sensitive recording
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JP5106334A
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Masato Kawamura
正人 川村
Takeshi Fukuda
健 福田
Sunao Nakasaki
素直 中崎
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】支持体上に、塗工方式により、剥離が容易な感
熱記録層を2層設け、感熱記録後、その2層を剥離して
2枚複写記録体として使用する2枚複写用感熱記録体を
提供する。 【構成】支持体上に、基本構成として、離型剤を含有す
る感熱記録層A、および感熱記録層Bを順次塗工方式に
より設けてなる感熱記録体であって、感熱記録層Bに含
まれる水溶性高分子または疎水性高分子エマルジョンの
少なくとも1種が感熱記録層Bの全固形分に対して30
重量%以上含有せしめられ、かつ感熱印字、画像形成後
に感熱記録層Bを剥離して使用することを特徴とする2
枚複写可能な感熱記録体。または、より好ましい実施態
様として、上記記録層Aおよび記録層B間に中間層及び
/又は強化皮膜層を設けた2枚複写可能な感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録体に関し、特
に支持体上に感熱記録層と剥離を可能としたもう一つの
感熱記録層を塗工により複層に設け、感熱印字後両者を
剥離して使用する2枚複写用感熱記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、比較的安価であり、かつ
その記録装置がコンパクトで、保守、維持が容易なため
に、その適用範囲はファクシミリや各種計算機器等の記
録媒体に留まらず、巾広い分野に広がりつつある。近
年、適用範囲の拡大、あるいは記録機器の高速化とも相
まって、低エネルギーで良好な2枚複写のできる感熱記
録体の開発要望が高まりつつある。このような要望に対
して、厚みを薄くして熱伝導を高めた支持体の表面にロ
イコ染料系の感熱記録層を設け、裏面には熱昇華性また
は熱溶融性着色インク層を設けた2枚複写用感熱記録体
がある。しかしながら、上記の如き複写用記録体は熱転
写記録部の画質に難点を抱え、さらに低エネルギ─印字
での記録感度が低い等の欠点を抱えている。また、これ
らの感熱記録体の製造に際しては、ラミネーター等の設
備を用いて貼り合わせ作業を行う必要があるために製造
工程が煩雑になり、生産コストを上昇させる等の難点を
抱えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、支持体上に
感熱記録層と剥離が可能なもう一つの感熱記録層を塗工
方式により順次形成させることにより、製造工程での煩
雑さを解消し、高感度で効率良く2枚複写ができるよう
にした感熱記録体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に感
熱記録層A、および感熱記録層Bを順次塗工方式により
設けてなる感熱記録体であって、下記に述べるいずれか
の方法により感熱記録層Aと感熱記録層Bとを剥離して
使用することを特徴とする2枚複写可能な感熱記録体で
ある。
【0005】(1)支持体上に、離型剤を含有する感熱
記録層A、および感熱記録層Bを順次塗工方式により設
けてなる感熱記録体であって、感熱記録層Bに含まれる
水溶性高分子または疎水性高分子エマルジョンの少なく
とも1種が感熱記録層Bの全固形分に対して30重量%
以上含有せしめられ、かつ感熱印字、画像形成後に感熱
記録層Bを剥離し、記録体Aおよび記録体Bの2枚複写
体として使用する。
【0006】(2)支持体上に、感熱記録層A、離型剤
を含有する中間層、および感熱記録層Bを順次塗工方式
により設けてなる感熱記録体であって、感熱記録層Bに
含まれる水溶性高分子または疎水性高分子エマルジョン
の少なくとも1種が感熱記録層Bの全固形分に対して3
0重量%以上含有せしめられ、かつ感熱印字、画像形成
後に感熱記録層Bを剥離し、記録体Aおよび記録体Bの
2枚複写体として使用する。
【0007】(3)支持体上に、感熱記録層A、離型剤
を含有する中間層、水溶性高分子および/または疎水性
高分子エマルジョンを主成分とする強化皮膜層、および
感熱記録層Bを順次塗工方式により設けてなる感熱記録
体であって、感熱記録層Bに含まれる水溶性高分子また
は疎水性高分子エマルジョンの少なくとも1種が感熱記
録層Bの全固形分に対して30重量%以上含有せしめら
れ、かつ感熱印字、画像形成後に強化皮膜層と一体とな
った感熱記録層Bを剥離し、記録体Aおよび記録体Bの
2枚複写体として使用する。
【0008】(4)支持体上に、離型剤を含有する感熱
記録層A、水溶性高分子および/または疎水性高分子エ
マルジョンを主成分とする強化皮膜層、および感熱記録
層Bを順次塗工方式により設けてなる感熱記録体であっ
て、感熱記録層Bに含まれる水溶性高分子または疎水性
高分子エマルジョンの少なくとも1種が感熱記録層Bの
全固形分に対して30重量%以上含有せしめられ、かつ
感熱印字、画像形成後に強化皮膜層と一体となった感熱
記録層Bを剥離し、記録体Aおよび記録体Bの2枚複写
体として使用する。
【0009】
【作用】本発明は、基本的には支持体上に塗工方式によ
り感熱記録層を2層(A,B)設け、感熱記録層Aと感
熱記録層Bとを分離使用できるようにしたところに特徴
を有するものである。従って、従来のラミネート(貼り
合わせ)方式により作成される感熱記録体とは異なり、
効率良く、かつ記録感度に優れた2枚複写が可能な感熱
記録体に関するものである。とりわけ、2枚複写の感熱
記録体がそれぞれ、その品質や機能をより効果的に発揮
できるように、感熱記録層Aと感熱記録層Bとの間に適
宜中間層や記録層Bの保護強化の目的で強化皮膜層等を
設ける態様もとり得るものである。以下、本発明につい
て詳細に述べる。
【0010】先ず、本発明において使用される2つの感
熱記録層(以下、単に記録層Aおよび記録層Bと呼称す
る)としては、熱により発色、あるいは変色するもので
あれば、如何なるものでも使用可能であり、特に限定さ
れるものではない。勿論、記録層Aおよび記録層Bは同
一であっても、異種のものでも構わない。上記記録層
A、および記録層Bとして適用できるものの、具体例と
しては、例えば塩基性染料と呈色剤との組み合わせによ
るもの、ジアゾニウム塩とカプラーとの組み合わせによ
るもの、鉄など遷移元素のキレート化合物と呈色剤との
組み合わせによるもの、芳香族性イソシアネート化合物
とイミノ化合物との組み合わせによるもの、あるいは熱
により透明化する疎水性高分子エマルジョンなど、従来
から公知公用のものが挙げられる。これらの中でも、特
に塩基性染料と呈色剤との組み合わせを利用したものが
発色濃度が高く、地肌部および記録像の保存安定性に優
れるために好ましく用いられる。従って、本発明におい
ては、特にその効果が顕著な塩基性染料と呈色剤との組
み合わせに係る感熱記録層(記録層Aおよび記録層Bと
もに)を使用する場合について述べる。
【0011】ここに、塩基性染料としては、各種公知の
無色ないしは淡色の塩基性染料が使用できる。塩基性染
料の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチ
ルアミニフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3
−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−
(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ
−ベンゾ〔a〕フルオラン、3−(N−エチル−N−p
−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニ
リノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフル
オラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−
ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−
(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオ
ラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロ
フェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジ
(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−
トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−フル
フリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−メチル−N−n−プロピルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−
ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメ
チルアミノフェニル)エチレン−2−イル−〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1
−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テト
ラクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−
ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,
6,7−テトラブロモフタリド、3−p−(p−ジメチ
ルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロ
フルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロ
ヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ
〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミ
ノ〕フェニル}プロパン、3,6,11−トリ(ジメチル
アミノ)フルオラン等が挙げられる。勿論、これらに限
定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併
用することもできる。
【0012】さらに、上記の如き塩基性染料と組み合わ
せて使用される呈色剤についても各種の材料が公知であ
り、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシ
リカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−
イソプロピリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノ
ベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−
4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒド
ロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、ビス(4−
ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタ
ン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフ
ェニル)エチル〕ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)スルフィン等のフェノール性化合物、
4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕
サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロ
ピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキ
シフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族
カルボン酸、およびこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マ
グネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マン
ガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、さらにはチ
オシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体等の有機酸性物質等
が例示される。
【0013】塩基性染料と呈色剤との使用比率は、用い
る塩基性染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるも
のであり、特に限定されるものではないが、一般に、塩
基性染料1重量部に対して1〜50重量部、好ましくは
2〜10重量部程度の呈色剤が使用される。
【0014】上記の如き材料を含有する感熱記録層用塗
被液は、一般に広く採用されている方法、即ち、水を分
散媒体としボールミル、アトライター、サンドミルなど
の攪拌、粉砕機を用いて染料、および呈色剤を一緒に、
あるいは別々に分散するなどして調製される。
【0015】感熱記録層用塗被液には、通常接着剤とし
て、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カル
ボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変
性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコー
ル、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体塩、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体塩、エチレン−アクリル
酸共重合体塩、スチレン−アクリル酸共重合体塩、スチ
レン−ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なく
とも一種が配合される。
【0016】また、塗被液中には必要に応じて各種の助
剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪
酸金属塩等の分散剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等が
適宜添加される。
【0017】さらに、塗被液中には各種顔料を適宜配合
することも可能であり、例えばカオリン、クレー、炭酸
カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸化チタン、
珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料や
スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチ
レンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、生デン
プン粒子等の有機顔料等が挙げられる。
【0018】また、必要に応じて増感剤を添加すること
もできる。増感剤の具体例としては、例えば、ステアリ
ン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベ
ンズアミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−
エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミ
ド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸
ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチル
ベンジルエーテル、m−ターフェニル、シュウ酸ジベン
ジル、シュウ酸−ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸−
ジ−p−クロロベンジル、p−ベンジルビフェニル、ト
リルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシ
エチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキ
シ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタ
ン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−
ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)
−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチ
オフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチ
オ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネ
チジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β
−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキ
シエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2
−フェニルエタン等が例示される。
【0019】これらの増感剤の使用量は特に限定されな
いが、一般に、呈色剤1重量部に対して4重量部以下程
度の範囲で調節するのが望ましい。
【0020】さらに、記録像の保存性を高めるために、
保存性改良剤を添加することもできる。かかる保存性改
良剤の具体例としては、例えば2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,
6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チ
オビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert
−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチ
ルフェノール)、4,4’−チオビス(2,6−ジメチ
ルフェノール)、4,4’−チオビス(2,6−ジ−t
ert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4
−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビ
ス(3−tert−オクチルフェノール)、4,4’−
ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾー
ル、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフ
ェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタ
ン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テ
トラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスル
ホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロ
モフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシ
ジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジ
フェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の
エポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フ
ェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−
ジ−tert−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム、
N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミ
ン、4、4’−ビス(エチレンイミンカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン等が挙げられる。
【0021】本発明では、支持体上に上記の如き組成物
からなる感熱記録層用塗被液(記録層Aおよび記録層
B)を2層に分けて塗工装置により塗被、乾燥して仕上
られるものである。なお、感熱記録層の形成は塗工方式
を採用するものであり、その場合の塗工装置については
特に限定されず、例えばエアーナイフコータ、バーコー
タ、ピュアーブレードコータ、ロッドブレードコータ、
ショートドウェルコータ、カーテンコータ、ダイコー
タ、ロールコータ等の塗工装置を適宜用いることができ
る。また、塗被量については、記録層Aの場合は乾燥重
量で1〜12g/m2 、好ましくは3〜10g/m2
度の範囲で調節される。他方、記録層Bについては、支
持体と一体となって使用される記録層Aとは異なり、印
字記録後剥離された記録層B自体が記録物として利用さ
れるために、記録物としてある程度の強度や腰の強さが
要望される。そのために、記録層Bだけの場合には乾燥
重量で8〜70g/m2 、より好ましくは15〜50g
/m2 程度の範囲で調節される。なお、強化被膜等で記
録層Bが補強されているような場合には、0.5〜12
g/m2 、より好ましくは2〜8g/m2 程度の範囲で
調節される。
【0022】而して、本発明の特徴は、従来から公知公
用の感熱記録層用塗被液を塗工方式により2層設けるに
際し、支持体上に直接塗被した、離型剤を含有する下層
の記録層A上に、さらに記録層Bを塗工方式により設け
た後、記録層Aと記録層Bとの界面より剥離して、2枚
複写が可能な感熱記録体として利用するところにある。
特に、本発明では、記録層の印字安定性、さらには記録
層Bの強化のために、記録層Aおよび記録層Bの間に、
離型剤を含有する中間層を設けたり、あるいは中間層の
上にさらに強化皮膜層を設けた態様がより好ましいもの
である。
【0023】即ち、本発明の基本構成は、支持体上に記
録層A、記録層Bを塗工方式により順次設けてなる感熱
記録体であって、該記録層A中に離型剤を含有させ、さ
らに記録層B中に皮膜形成能を有する水溶性高分子また
は疎水性高分子エマルジョンの少なくとも1種を含有せ
しめ、かつそれら高分子物が記録層Bの全固形分に対し
て30重量%以上、より好ましくは40重量%以上含有
せしめられてなる感熱記録体である。
【0024】記録層Aおよび/または中間層に添加され
る離型剤としては、例えば高級脂肪酸の金属塩、ワック
ス類、変成シリコーンオイルエマルジョン、シリコーン
化合物の微粒子から選ばれる少なくとも1種類の物質で
ある。そして、これらの離型剤の具体例としては、以下
の如きものが例示されるが、必ずしもこれらに限定され
るものではない。
【0025】高級脂肪酸の金属塩としては、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸亜鉛、オレイン酸亜鉛等が挙げられる。ワックス類と
しては、蜜ロウ、セラックロウ等の動物性ワックス類、
カルナバロウ等の植物性ワックス類、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス
類、ポリエチレンワックス、高級脂肪酸のアルコールエ
ステル、高級ケトン、高級アミン、高級脂肪酸とアミン
の縮合物、合成パラフィン、塩素化パラフィン等、各種
合成ワックスの微粒子やエマルジョンが挙げられる。
【0026】シリコーン化合物としては、シリコーン樹
脂、メチル変性シリコーン樹脂、アルキル変性シリコー
ン、高級油脂変性シリコ−ン、エポキシ変性シリコ−
ン、メチルフェニルシリコ−ン等が挙げられる。
【0027】なお、上記の如き離型剤の使用量について
は、特に限定されるものではないが、記録層A中に配合
される場合には、記録層Aの全固形分量に対して5〜5
0重量%、より好ましくは10〜30重量%となるよう
に調節するのが望ましい。因みに、5重量%未満の場合
には、剥離効果が十分に発揮されず、良好な2層分離が
行われない。一方、50重量%を越えるような量は相対
的に記録材料の濃度減となり、結果として印字記録濃度
が不十分となる恐れがあり、好ましくない。
【0028】記録層Aと記録層Bとの間に離型剤を含有
する中間層を設けることにより、記録層Aの記録印字部
分の損傷が防止できると同時に、記録層Bとの剥離が容
易に行われるので好ましい。さらに、記録層Aの中に離
型剤を配合する必要がなくなるために、記録層Aの強度
が強くなり、結果的に記録印字部分の損傷に対する防止
効果が助長される。加えて、記録層A中の染料、顕色剤
等、発色に関与する成分の配合量を多くすることもでき
るので、その分発色濃度を高めることができる等の利点
がある。
【0029】なお、中間層に配合する離型剤の量として
は、中間層の全固形分量に対して20重量%以上、より
好ましくは30重量%以上で調節される。また、中間層
形成用の塗被液は、一般に水を分散媒体として調製さ
れ、塗工方式により記録層A上に塗被される。中間層の
塗被量は、一般に乾燥重量で0.1〜12g/m2 、よ
り好ましくは0.5〜6g/m2 程度の範囲で調節され
る。勿論、中間層にも適宜接着剤を使用することがで
き、この場合の接着剤としては前述の感熱記録層に使用
される接着剤と同様のものが適宜用いられ、特に限定さ
れるものではない。中間層に配合される接着剤の量とし
ては、中間層の全固形分量に対して1〜50重量%、よ
り好ましくは5〜40重量%の範囲で調節される。
【0030】さらに、中間層には必要に応じて各種の顔
料を使用することも可能であり、例えば炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸
化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜
鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、コロイ
ダルシリカ等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナ
イロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマ
リン樹脂フィラー、生デンプン粒子等、ポリウレタン/
ポリウレアマイクロカプセル等の有機顔料等を適宜使用
することも可能である。
【0031】記録層A、および記録層B形成用の塗被液
中には、必要に応じてジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリ
ミョウバン、酢酸アルミニウム等の水溶性多価塩等の各
種助剤を適宜添加することもできる。
【0032】次に、本発明では、既述したように記録層
A、または中間層上に第2の感熱記録層である記録層B
を設けるものであるが、記録層Bに使用される材料やそ
の形成方法については、前述の記録層Aと殆ど同一のも
のを適宜適用できるものであるが、重要な点は記録層B
に配合される接着剤として、水溶性高分子または疎水性
高分子エマルジョンの少なくとも1種を使用するもので
あり、かつその量が記録層Bの全固形分量に対して30
重量%以上、より好ましくは40重量%以上配合される
ものである。因みに、30重量%未満の場合には、記録
層Bを剥離した場合に、記録層の強度が十分でなく、安
定した剥離が行われない恐れがある。記録層Bの塗被量
は、既述したように固形分量として、乾燥重量で8〜7
0g/m 2 、好ましくは15〜50g/m2 程度の範囲
で調節される。
【0033】なお、感熱記録後の記録体より2枚複写物
として記録層Aおよび記録層Bを剥離して印字記録物と
して、それぞれ利用するに際し、記録層Aについては支
持体と一体となっており、問題はないが、記録層Bにつ
いては支持体を有しないので、層自体の強度や腰が弱い
とハンドリング等に難点を生じ実用価値を無くす恐れが
ある。そのために、本発明では、記録層Bの下層にフィ
ルム形成のある強化皮膜層を設けることにより、記録層
Bの補強をすることも可能である。
【0034】従って、この場合は、前記中間層上に強化
皮膜層を設け、その上に記録層Bを設けるか、あるい
は、離型剤を含有する記録層A上に直接強化皮膜層を設
けることにより、記録層Bを強化皮膜層と一体となして
剥離することにより、ハンドリングが容易な記録物とし
てその所望の目的を達成させることができる。
【0035】上記の強化皮膜層用の塗被液としては、通
常、記録層Bに使用される水溶性高分子または疎水性高
分子エマルジョンと同様のものが適宜使用される。この
場合の強化皮膜層用塗被液の塗被量は固形分として、4
〜60g/m2 、より好ましくは8〜40g/m2 程度
で調節される。
【0036】また、本発明における支持体としては、
紙、合成紙、フイルム、不織布等がある。
【0037】本発明の感熱記録体は、必要に応じて支持
体裏面に記録層を設けたり、支持体裏面に保護層を設け
て記録像の保存性を一層高めたり、支持体に下塗層を設
けたり、各層塗抹後に平滑化処理を施すことなど、感熱
記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて
付加し得るものである。
【0038】本発明の感熱記録体は、その使用方法の特
性上、記録層Bが容易に剥離されるものでなくてはなら
ない。記録層Aと記録層B、または中間層の接着力は、
前述の剥離剤の種類と使用量により適宜加減されるが、
各層が塗工により形成されているため、層間の密着性が
よく、そのままでは剥離のきっかけをつくることが困難
である。そこで特別な剥離用の道具等を使うことなしに
感熱記録層を剥がすことができるように、記録層Bの塗
工後に加工処理を施すことが考えられる。
【0039】かかる加工処理の例としては、例えば記録
体の端部、または一部の支持体に記録層Bを貫通しない
ような方法でミシン目加工や裁断加工、あるいは打ち抜
き加工等の処理を施したり、あるいは記録層Bだけに裁
断加工や打ち抜き加工を施す処理をしたり、記録層B上
にプルタブを接着付加する加工などが挙げられる。
【0040】また、本発明の感熱記録体を伝票や領収書
として使用する場合には、支持体に透かし処理やエンボ
ス処理により文字や記号を入れたり、原紙或いはいずれ
かの層の塗工後にフォームや偽造防止の文字や記号、あ
るいは広告、説明文などを印刷処理することも可能であ
る。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」および「%」は、特に断らない限り、
それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0042】実施例1 下塗り層の形成(支持体の作成) 焼成クレー(商品名:アンシレックス/EMC社製)1
00部、濃度50%のスチレン−ブタジエン共重合体ラ
テックス15部、濃度10%のポリビニールアルコール
(商品名:PVA110/クラレ社製)水溶液30部、
および水200部を混合攪拌して下塗り層塗被液を調製
した。得られた塗被液を160g/m2の上質紙(紙厚
180μm)の片面に乾燥重量が10g/m2 となるよ
うに塗被、乾燥して下塗り層を形成した。
【0043】 A液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン10部、1,2−ジ(3−メチルフェノキ
シ)エタン20部、濃度5%のメチルセルロース水溶液
5部、および水40部からなる組成物をサンドミルで平
均粒子径が0.5μmになるまで粉砕した(濃度:4
0.3%)。
【0044】 B液調製 4,4’−イソプロピリデンジフェノール30部、濃度
5%のメチルセルロース水溶液5部、および水80部か
らなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.8μmに
なるまで粉砕した(濃度:26.5%)。
【0045】 感熱記録層Aの形成 A液75部、B液115部、濃度10%のポリビニルア
ルコール(商品名:PVA−117/クラレ社製)水溶
液80部、および水70部を混合攪拌して得られた塗被
液を、上記下塗り層上に乾燥重量が6g/m2 となるよ
うに、バーコーティング方式により塗被、乾燥して感熱
記録層Aを設けた後、スーパーキャレンダー処理を行っ
た。
【0046】 中間層の形成 濃度10%のポリビニルアルコール(商品名:PVA−
117、クラレ社製)水溶液80部、濃度30%のステ
アリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−7/中京油脂社
製)水分散液30部、および水70部を混合攪拌して得
られた塗被液を、上記感熱記録層A上に乾燥重量が5g
/m2 となるようにバーコーティング方式により塗被、
乾燥して中間層を形成した。
【0047】 強化被膜層の形成 軽質炭酸カルシウム60部、濃度10%のポリビニルア
ルコール(商品名:PVA−117/クラレ社製)水溶
液300部、濃度50%のスチレン−ブタジエン共重合
体ラテックス20部、および水80部を混合攪拌して得
られた塗被液を、上記中間層上に乾燥重量が18g/m
2 となるようにバーコーティング方式により塗被、乾燥
して強化被膜層を形成した。
【0048】 感熱記録層Bの形成 A液75部、B液115部、濃度10%のシリル基変性
ポリビニルアルコール(商品名:PVA−R1130/
クラレ社製)水溶液80部、および水30部を混合攪拌
して得られた塗被液を、上記強化被膜層上に乾燥重量が
3g/m2 となるようにバーコーティング方式により塗
被、乾燥して感熱記録層Bを設けた後、スーパーキャレ
ンダー処理を行い、2枚複写用感熱記録体を得た。
【0049】実施例2 実施例1の中間層の形成において、濃度30%のステア
リン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−7/中京油脂社
製)水分散液30部の代わりに、濃度30%のパラフィ
ンワックス(商品名:ハイドリンP−7/中京油脂社
製)水分散液30部を用いた以外は実施例1と同様にし
て2枚複写用感熱記録体を得た。
【0050】実施例3 実施例1の中間層の形成において、濃度30%のステア
リン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−7/中京油脂社
製)水分散液30部の代わりに、濃度35%エポキシ変
性シリコーンオイル(商品名:Polon MF−11
B/信越化学社製)水分散液30部を用いた以外は実施
例1と同様にして2枚複写用感熱記録体を得た。
【0051】実施例4 実施例1の感熱記録層Aの形成において、その塗被液に
濃度30%のステアリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ
−7/中京油脂社製)水分散液30部を加え、中間層を
設けなかった以外は実施例1と同様にして2枚複写用感
熱記録体を得た。
【0052】実施例5 実施例1の感熱記録層Bの形成において、その塗被液中
の濃度10%のシリル基変性ポリビニルアルコール(商
品名:R−1130/クラレ社製)水溶液の使用量を3
00部に変更し、さらに該塗被液中に濃度50%のスチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックス40部、および水
90部を加えたものを用い、強化被膜層を設けなかった
以外は実施例1と同様にして2枚複写用感熱記録体を得
た。
【0053】実施例6 実施例4の感熱記録層Bの形成において、その塗被液中
の濃度10%のシリル基変性ポリビニルアルコール(商
品名:R−1130/クラレ社製)水溶液の使用量を3
00部に変更し、該塗被液中に濃度50%のスチレン−
ブタジエン共重合体ラテックス40部、および水90部
を加えたものを用い、強化被膜層を設けなかった以外は
実施例4と同様にして2枚複写用感熱記録体を得た。
【0054】実施例7 実施例5の感熱記録層Bの形成において、その塗被液中
の濃度10%のシリル基変性ポリビニルアルコール(商
品名:R−1130/クラレ社製)水溶液の使用量を2
00部に変更し、さらに該塗被液中の濃度50%のスチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックスを20部に変更し
た以外は実施例5と同様にして2枚複写用感熱記録体を
得た。
【0055】実施例8 実施例6の感熱記録層Bの形成において、その塗被液中
の濃度10%のシリル基変性ポリビニルアルコール(商
品名:R−1130/クラレ社製)水溶液の使用量を2
00部に変更し、さらに該塗被液中の濃度50%のスチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックスを20部に変更し
た以外は実施例6と同様にして2枚複写用感熱記録体を
得た。
【0056】比較例1 実施例1において、中間層を形成しなかった以外は実施
例1と同様にして2枚複写用感熱記録体を得た。
【0057】比較例2 実施例1の中間層の形成において、その塗被液中にステ
アリン酸亜鉛の30%水分散液(商品名:ハイドリンZ
−7/中京油脂社製)を用いなかった以外は実施例1と
同様にして2枚複写用感熱記録体を得た。
【0058】比較例3 実施例5の感熱記録層Bの形成において、その塗被液中
の濃度10%のシリル基変性ポリビニルアルコール(商
品名:R−1130/クラレ社製)水溶液の使用量を1
00部に変更し、さらに該塗被液中の濃度50%のスチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックスを10部に変更し
た以外は実施例5と同様にして2枚複写用感熱記録体を
得た。
【0059】比較例4 実施例6の感熱記録層Bの形成において、その塗被液中
の濃度10%のシリル基変性ポリビニルアルコール(商
品名:R−1130/クラレ社製)水溶液の使用量を1
00部に変更し、さらに該塗被液中の濃度50%のスチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックスを10部に変更し
た以外は実施例6と同様にして2枚複写用感熱記録体を
得た。
【0060】かくして得られた12種類の感熱記録体に
ついて、感熱記録シミュレータ(PH−TMD型/大倉
電気社製、電圧18V,パルス幅5msec )で記録し、
以下の評価を行った。
【0061】 記録濃度(b) シミュレータで記録後、記録画像の濃度をマクベス濃度
計(RD−914型/マクベス社製)にて測定した。
【0062】 剥離性 シミュレータで記録後、感熱記録体の端部の原紙に裏面
から切り込みを入れ、その部分をきっかけとして記録層
Bまたは強化被膜層が指で容易に剥離できるか否かを調
べた。 〔評価基準〕 ○ :容易に剥離できる。 × :剥離できない。
【0063】 被膜強度 の剥離性のテストにおいて、層が剥離される際に途中
で千切れないか否かを調べた。 〔評価基準〕 ◎ :素早く剥離しても、途中で千切れることなく綺麗
に剥離できる。 ○ :ゆっくり剥離すれば、途中で千切れることなく剥
離できる。 × :剥離はできるが、剥離された層が脆く、途中で千
切れる。
【0064】 記録濃度(a) の剥離性のテストにおいて、剥離できたものについて
記録画像の濃度をマクベス濃度計(RD−914型/マ
クベス社製)にて測定した。
【0065】 記録層Aの記録画質 の剥離性のテストにおいて、剥離できたものについて
記録層Aの記録画質を目視により評価した。 〔評価基準〕 ○ :非常に画質が良い。 △ :普通。
【0066】 剥離後の記録層Bの耐折強度 剥離後の感熱記録層Bの耐折強度をJISP8115に
準拠して測定した。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】表1の結果より明らかなように、本発明
の実施例で得られた2枚複写用感熱記録体は、いずれも
優れた記録濃度を有し、記録印字後は特別な道具等を使
用することなしに各記録層部分を容易に剥離でき、剥離
されたそれぞれの記録層は2枚の記録複写体として使用
できる感熱記録体であった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、離型剤を含有する感熱記録層
    A、および感熱記録層Bを順次塗工方式により設けてな
    る感熱記録体であって、感熱記録層Bに含まれる水溶性
    高分子または疎水性高分子エマルジョンの少なくとも1
    種が感熱記録層Bの全固形分に対して30重量%以上含
    有せしめられ、かつ感熱印字、画像形成後に感熱記録層
    Bを剥離して使用することを特徴とする2枚複写可能な
    感熱記録体。
  2. 【請求項2】支持体上に、感熱記録層A、離型剤を含有
    する中間層、および感熱記録層Bを順次塗工方式により
    設けてなる感熱記録体であって、感熱記録層Bに含まれ
    る水溶性高分子または疎水性高分子エマルジョンの少な
    くとも1種が感熱記録層Bの全固形分に対して30重量
    %以上含有せしめられ、かつ感熱印字、画像形成後に感
    熱記録層Bを剥離して使用することを特徴とする2枚複
    写可能な感熱記録体。
  3. 【請求項3】支持体上に、感熱記録層A、離型剤を含有
    する中間層、水溶性高分子および/または疎水性高分子
    エマルジョンを主成分とする強化皮膜層、および感熱記
    録層Bを順次塗工方式により設けてなる感熱記録体であ
    って、感熱記録層Bに含まれる水溶性高分子または疎水
    性高分子エマルジョンの少なくとも1種が感熱記録層B
    の全固形分に対して30重量%以上含有せしめられ、か
    つ感熱印字、画像形成後に強化皮膜層と一体となった感
    熱記録層Bを剥離して使用することを特徴とする2枚複
    写可能な感熱記録体。
  4. 【請求項4】支持体上に、離型剤を含有する感熱記録層
    A、水溶性高分子および/または疎水性高分子エマルジ
    ョンを主成分とする強化皮膜層、および感熱記録層Bを
    順次塗工方式により設けてなる感熱記録体であって、感
    熱記録層Bに含まれる水溶性高分子または疎水性高分子
    エマルジョンの少なくとも1種が感熱記録層Bの全固形
    分に対して30重量%以上含有せしめられ、かつ感熱印
    字、画像形成後に強化皮膜層と一体となった感熱記録層
    Bを剥離して使用することを特徴とする2枚複写可能な
    感熱記録体。
  5. 【請求項5】感熱記録層Bに含まれる水溶性高分子また
    は疎水性高分子エマルジョンの少なくとも1種が記録層
    の全固形分に対して40重量%以上含有せしめられた請
    求項1〜請求項4記載の2枚複写可能な感熱記録体。
  6. 【請求項6】離型剤が高級脂肪酸の金属塩、ワックス
    類、シリコーン化合物のエマルジョン、あるいは微粒子
    から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜請求項4
    記載の2枚複写可能な感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005102725A1 (ja) * 2004-04-22 2005-11-03 Oji Paper Co., Ltd. 感熱記録体

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