JP3402126B2 - 感熱多重複写シート - Google Patents

感熱多重複写シート

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JP3402126B2 JP15346997A JP15346997A JP3402126B2 JP 3402126 B2 JP3402126 B2 JP 3402126B2 JP 15346997 A JP15346997 A JP 15346997A JP 15346997 A JP15346997 A JP 15346997A JP 3402126 B2 JP3402126 B2 JP 3402126B2
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正典 大橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と呈色
剤との発色反応を利用した記録体に関し、特に熱または
筆圧により多重複写がでる感熱多重複写シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ロイコ染料と呈色剤との呈色反応を利用
し、サーマルヘッドからの熱エネルギーにより両発色物
質を反応させて記録像を得るようにした感熱記録体はよ
く知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であ
り、また記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易
な為、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としての
みならず巾広い分野において使用されている。特に、感
熱記録体を領収書として使用するようになってからは、
一度の感熱記録で復数のシートに記録が可能な感熱記録
体の要求が高まっている。
【0003】一度の感熱記録で復数のシートに記録する
手段としては、支持体上に感熱記録層が形成された感熱
記録体を複数枚重ねた状態で感熱記録に付すことが考え
られるが、サーマルヘッドにより複数枚共に鮮明な感熱
記録像を形成することができない。
【0004】複数のシートに鮮明な感熱記録像を得ため
に、第1基材シートの一方の面に、ロイコ染料と呈色剤
を含有する感熱記録層を設け、第1基材シートの他方の
面に、ロイコ染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転
写層を設けた上葉記録シートと、第2基材シートの一方
の面に、呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層を設け
た下葉記録シートを1枚以上有する感熱多重複写シート
が、特開昭57−96895号、特開昭57−9689
6号公報に記載されている。しかし、近年感熱記録体の
用途範囲が広がり、特にクレジットカード用途では感熱
記録によって金額、日時、明細などを複数のシートに一
度で記録を行ない、かつボールペンなどの筆圧による感
圧記録によって顧客のサインを複数のシートに一度で記
録が行なえることが必要である。このような感熱記録性
と感圧記録性とを同時に満たす感熱多重複写シートはい
まだ満足の行くものがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、感熱
記録性と感圧記録性に優れた感熱多重複写シートを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】少なくとも、第1基材シ
ートの一方の面に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱
記録層を設け、第1基材シートの他方の面に、ロイコ染
料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を設けた上
葉記録シートと、第2基材シートの一方の面に、呈色剤
と接着剤を含有する熱転写受容層を設けた下葉記録シー
トとを有する感熱多重複写シートにおいて、上記の課題
を解決するための一つの手段として、本発明は、熱転写
受容層中に、接着剤として酸化デンプン、およびガラス
転移点が−45〜20℃の疎水性樹脂含有させ、かつ呈
色剤としてサリチル酸誘導体の亜鉛塩を含有させるもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも、第1基材
シートの一方の面に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感
熱記録層を設け、第1基材シートの他方の面に、ロイコ
染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を設けた
上葉記録シートと、第2基材シートの一方の面に、呈色
剤と接着剤を含有する熱転写受容層を設けた下葉記録シ
ートとからなる感熱多重複写シートにおいて、熱転写受
容層中に、接着剤としてガラス転移点が−45〜20℃
の疎水性樹脂(以下、特定の疎水性樹脂と称する)を含
有させることを特徴とし、特定の疎水性樹脂のガラス転
移点が−45℃未満になると上葉記録シートの熱転写層
面と下葉記録シートの熱転写受容層面とが張り付いた
り、ブロッキングが発生して記録像がカスレたりする恐
れがあり、また特定の疎水性樹脂のガラス転移点が20
℃を越えると下葉記録シートの熱転写受容層面の表面強
度が低下して、熱転写受容層面が剥がれて記録像がカス
レたりする恐れがあり、ガラス転移点−10〜10℃程
度の疎水性樹脂が特に好ましい。
【0008】熱転写受容層中に含有される特定の疎水性
樹脂の使用量としては、特に限定されないが、熱転写
容層の全固形量に対して5〜90重量%、好ましくは1
0〜70重量%程度である。
【0009】特定の疎水性樹脂としては、例えばアクリ
ル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、酢酸ビ
ニル−塩化ビニル系樹脂などが挙げられる。なかでも、
スチレン−ブタジエン系樹脂が熱転写受容層の表面強度
に優れ好ましい。特に、熱転写受容層の表面強さ(JI
S P 8129法に基づく)としては、10A以上の
ものが感圧記録性に優れた効果が得られる。
【0010】JIS P 8129法の基づく表面強さ
とは、接着性が順次増加する一連の番号をつけてあるワ
ックスを紙表面に融着させ、放冷後、これを紙表面から
引き剥がし、紙表面を傷めない最高のワックス番号を紙
の表面強さとする方法であり、9A以下になると記録画
質が低下する恐れがある。
【0011】熱転写受容層中には、更に呈色剤が含有さ
れるが、必要によりカオリン、炭酸カルシウム、無定形
シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、焼成カオリ
ン、酸化亜鉛等の顔料、デンプン、酸化デンプン、完全
(部分)ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性
ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニル
アルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、スチレ
ン−マレイン酸共重合体の塩、エチレン−アクリル酸共
重合体の塩、イソブチレン−マレイン酸共重合体の塩等
の水溶性樹脂、および蛍光染料、着色染料、界面活性
剤、耐水化剤等を添加することもできる。
【0012】なかでも、水溶性樹脂、とりわけ酸化デン
プンを併用することにより、より感圧記録性が改良され
る。水溶性樹脂の使用量としては特定の疎水性樹脂に対
して50〜150重量%程度が好ましい。
【0013】本発明の感熱多重複写シートは、上葉記録
シートとの熱転写層と下葉記録シートの熱転写受容層と
か接するようにセットされた状態で使用される。更に、
上葉記録シートと下葉記録シートとの間に、第3基材シ
ートの一方の面に、呈色剤と接着剤を含有する熱転写受
容層を設け、その基材シートの他方の面に、ロイコ染料
と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を設けた中葉
記録シートを少なくとも一枚以上セットされた状態のも
のも含む。
【0014】感熱記録層および熱転写層に含有されるロ
イコ染料としては、例えば下記の化合物が挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2
−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−シクロヘキ
シルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソ
アミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−シク
ロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−
(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリ
ノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフ
ェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1
−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,6,−ビ
ス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−
(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3−(N−エチル
−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(4−ジメチルアミ
ノ)アニリノ−5,7−ジメチルフルオラン等。
【0015】勿論、これらに限定されるものではなく、
また必要に応じて2種以上を併用することもできる。ロ
イコ染料の使用量としては、感熱記録層においては感熱
記録層の全固形量に対して5〜35重量%程度、また熱
転写層においては熱転写層の全固形量に対して3〜50
重量%程度である。
【0016】感熱記録層および熱転写受容層に含有され
る呈色剤としては、例えば下記の化合物が挙げられる。
酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、
ベントナイト等の酸性の粘土類、4,4’イソプロピ
リデンジフェノール、ビス(2−tert−ブチルフェ
ル)、4,4’sec −ブチリデンジフェノール、4−
フェニルフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−メチルペンタン、4,4’シクロヘキ
シリデンジフェノール、2,4’ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4,4’ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシ4’イソプロポキシジフェニ
ルスルホン、ビス(3−アリル4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ4’メチルジフェニ
ルスルホン、4−ヒドロキ−4’ベンジルオキシジフ
ェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’
メチルフェニルスルホン、ヒドロキノンモノベンジル
エーテル、4−ヒドロキシベンゾフェノン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
1,4−ビス〔(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピ
リデン〕ベンゼン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
4−ヒドロキシ安息香酸p−メトキシベンジル、ノボ
ラック型フェノール樹脂、フェノール重合体等のェノ
ール性化合物、3−イソプロピルサリチル酸亜鉛、3−
tert−ブチルサリチル酸,3−ベンジルサリチル酸亜
鉛、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−
クロロ−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−フェニル
−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸亜鉛、
3,5,−ジ−tert−オクチルサリチル酸亜鉛、3,5
−ジ−tert−ノニルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert
−ドデシルサリチル酸亜鉛、5−tert−ドデシルサリチ
ル酸亜鉛、5−シクロヘキシルサリチル酸亜鉛、4−
〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリ
チル酸亜鉛、4−〔3−(pトリルスルホニル)プロ
ピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5〔p(2
トキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛、
モノ〔ポリ(0〜4)〔ω−ヒドロ〔ポリ(1〜7)α
−メチルベンツ〕−α−イル〕ベンジル〕サリサル酸亜
鉛等のサリチル酸誘導体の亜鉛塩、Np−トリルスル
ホニル−N’−フェニル尿素、4,4’−ビス(p−ト
リルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメ
タン等の分子内にスルホアミド結合を有する化合物等。
なかでも、サリチル酸誘導体の亜鉛塩が特に感熱記録性
と感圧記録性に優れ好ましい。
【0017】勿論、これらに限定されるものではなく、
また必要に応じて2種以上を併用することもできる。呈
色剤の使用量としては、感熱記録層においては感熱記録
層の全固形量に対して10〜70重量%程度、また熱転
写受容層においては熱転写受容層の全固形量に対して1
0〜60重量%程度である。
【0018】熱転写層に含有される熱可融性有機化合物
としては、融点が35〜150℃程度の有機化合物であ
れば特に限定されないが、例えばカルナバワックス、モ
ンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ポリエチレンワックス、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ステアリン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド、ステアリン酸メチル、
ステアリン酸アニリド等の高級脂肪族系化合物が感圧記
録性に優れ好ましい。熱可融性有機化合物の使用量とし
ては、熱転写層の全固形量に対して30〜90重量%程
度、好ましくは40〜80重量%程度である。
【0019】感熱記録層中には、接着剤として乳化重合
されたアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブ
タジエン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系
樹脂、酢酸ビニル−塩化ビニル系樹脂等の疎水性高分子
または完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、カル
ボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性
ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコー
ル、スチレン−マレイン酸共重合体の塩、エチレン−ア
クリル酸共重合体の塩、イソブチレン−マレイン酸共重
合体の塩等の水溶性樹脂が含有れるが、更に必要により
カオリン、炭酸カルシウム、無定形シリカ、酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、焼成カオリン、酸化亜鉛等の
顔料、m−ターフェニル、シュウ酸ジ−p−メチルベン
ジルエステル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステ
ル、テレフタル酸ジベンジルエステル、1−ヒドロキシ
ナフトエ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3−メチル
フェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1
−フェノキシ−2−ナフトキシエタン、p−ベンジルビ
フェニル等の増感剤、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタ
ン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、N,N’−ジ−
2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メ
チレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)リン
酸ソーダ等の保存性改良剤、および蛍光染料、着色染
料、界面活性剤、耐水化剤等を添加することもできる。
【0020】感熱記録層は、一般に水を媒体とし、平均
粒子径が0.1〜3μm程度に微分散されたロイコ染
料、呈色剤、および必要により増感剤、保存性改良等と
接着剤とを混合攪拌して得られた感熱記録層用塗液を第
1基材シートの一方の面に乾燥後に塗布量が2〜7g/
2 程度となるように塗布乾燥して形成される。
【0021】熱転写受容層は、水、あるいは有機溶剤を
媒体とし、平均粒子径が0.1〜3μm程度に微分散さ
れた呈色剤と特定の樹脂とを混合攪拌して得られた熱転
受容層用塗液を第2基材シートまたは第3基材シート
の一方の面に乾燥後の塗布量が1〜7g/m2 程度とな
るように塗布乾燥して形成される。水が媒体の場合は、
特定の樹脂はラテックスの形態で熱転写受容層用塗液中
に添加される。
【0022】感熱記録層用塗液および熱転写受容層用塗
液の塗布方式としては、例えばエアーナイフ方式、メイ
ヤーバー方式、ピュアーブレード方式、ロッドブレード
方式、リバースロール方式、グラビア方式、スリットダ
イ方式等が挙げられる。
【0023】熱転写層は、一般には熱溶融された熱可融
性有機化合物中にロイコ染料が添加された熱転写塗液を
第1または第3基材シートの他方の面に1〜8g/m2
程度となるように、例えばホットメルト方式により塗布
して形成される。
【0024】第1、第2および第3基材シートとして
は、例えば20〜70g/m2 程度の上質紙、フィル
ム、合成紙等が挙げられる。特に、第1および第3の基
材シートにおいては、20〜40g/m2 程度のグラシ
ン紙が好ましい。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明をより具体的
に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。また、特に断らない限り例中の部および%はそれぞ
れ重量部および重量%を示す。
【0026】参考比較例1
【0027】(1).A液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン10部、スルホン変性ポリビニルアルコー
ル(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工
業社製)の10%水溶液5部および水25部とからなる
組成物をサンドミルで平均粒子径が0.8μmになるま
で粉砕してA液を得た。
【0028】(2).B液調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン10部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品
名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)
の10%水溶液5部および水25部とからなる組成物を
サンドミルで平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕し
てB液を得た。
【0029】(3).C液調製 m−ターフェニル10部、スルホン変性ポリビニルアル
コール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化
学工業社製)の10%水溶液5部および水25部とから
なる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmにな
るまで粉砕してC液を得た。
【0030】(4).感熱記録層用塗液の調製 A液40重量部、B液80重量部、C液40重量部、無
定形シリカ(商品名:ミズカシールP−527、水沢化
学製)15重量部、完全ケン化ポリビニルアルコール
(商品名:PVA−105、クラレ社製)の10%水溶
液100部、グリオキサールの20%水溶液2部および
水30部とを混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0031】(5).熱転写層用塗液の調製 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
10部、カルバナワックス30部およびステアリン酸ア
ミド15部を120〜130℃で溶融して熱転写層用塗
液を得た。
【0032】(6).熱転写受容層用塗液の調製 水酸化アルミニウム65部、酸化亜鉛20部、3,5−
ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛とα−メチル
スチレン・スチレン共重合体との混融物(混融重量比=
80/20、平均粒子径2.3μm)の30%水分散体
50部、カルボキシ変性ポリビニルアルコールの10%
水溶液50重量部、耐水化剤としてポリアミドエピクロ
ヒドン樹脂の20%水溶液10部、ガラス転移点が2℃
のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテックス(固形濃度5
0%)40重量部、ポリアクリル酸ナトリウムの20%
水溶液5部および水100部からなる組成物を混合攪拌
して得して熱転写受容層用塗液を得た。
【0033】(7).上葉記録シートの作製 坪量35g/m2 、厚さ35μmのグラシン紙(第1基
材シート)の一方の面(表面側)に、感熱記録層用塗液
を乾燥後の塗布量が4.0g/m2 となるように塗布乾
燥した後、スーパーキャレンダー処理して感熱記録層を
設け、その他方の面(裏面側)に温度70〜80℃の熱
転写層用塗液を3.2g/m2 塗布後、冷却して熱転写
層を形成して上葉記録シートを得た。
【0034】(8).中葉記録シートの作製 坪量35g/m2 、厚さ35μmのグラシン紙(第3基
材シート)の一方の面(表面側)に、熱転写受容層用塗
液を乾燥後の塗布量が5.4g/m2 となるように塗布
乾燥した後、スーパーキャレンダー処理して熱転写受容
層を設け、その他方の面(裏面側)に温度70〜80℃
の熱転写層用塗液を3.2g/m2 塗布後、冷却して熱
転写層を形成して中葉記録シートを得た。
【0035】(9).下葉記録シートの作製 坪量64g/m2 の中性の上質紙(第2基材シート)の
一方の面(表面側)に、熱転写受容層用塗液を乾燥後の
塗布量が5.4g/m2 となるように塗布乾燥して熱転
写受容層を形成した後、スパーキャレンダー処理して下
葉記録シートを得た。
【0036】(10). 感熱多重複写シートの作製 A4サイズにカットされた上葉記録シートの裏面側と中
葉記録シートの表面側、および中葉記録シートの裏面側
と下葉記録シートの表面側とが接するように重ねて感熱
多重複写シートを得た。
【0037】参考比較例2 参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりにガラス転
移点が−8℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテックス
(固形濃度50%)40重量部を用いた以外は、参考比
較例1と同様にして感熱多重複写シートを得た。
【0038】参考比較例3 参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりにガラス転
移点が15℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテックス
(固形濃度50%)40重量部を用いた以外は、参考比
較例1と同様にして感熱多重複写シートを得た。
【0039】参考比較例4参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりにガラス転
移点が5℃のメチルメタクリレート−ブチルアクリレー
ト系樹脂ラテックス(固形濃度50%)40重量部を用
いた以外は、参考比較例1と同様にして感熱多重複写シ
ートを得た。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】実施例1 参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりに、酸化デ
ンプンの20%水溶液100部およびガラス転移点が2
℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテックス(固形濃度
50%)20部を用いた以外は、参考比較例1と同様に
して感熱多重複写シートを得た。
【0044】比較例1参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりにガラス転
移点が28℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテックス
(固形濃度50%)40重量部を用いた以外は、参考比
較例1と同様にして感熱多重複写シートを得た。
【0045】比較例2参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりにガラス転
移点が−50℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテック
ス(固形濃度40%)63重量部を用いた以外は、参考
比較例1と同様にして感熱多重複写シートを得た。
【0046】比較例3参考比較例1 の熱転写受容層用塗液の調製において、ガ
ラス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系樹脂ラテッ
クス(固形濃度50%)40重量部の代わりに酸化デン
プンの20%水溶液200部を用いた以外は、参考比較
例1と同様にして感熱多重複写シートを得た。
【0047】かくして得られた感熱多重複写シートにつ
いて、下記の評価試験を行い、得られた結果を表1に示
す。
【0048】〔感熱記録性〕 感熱評価機〔商品名:TH−PMD、大倉電気社製〕を
用い、印加エネルギー0.45mJ/dotで記録し、
上葉記録シートの感熱記録層、および中葉記録シートの
熱転写受容層に記録された記録像の記録濃度をマクベス
濃度計〔商品名:914型、マクベス社製〕のビジュア
ルモードで測定した。
【0049】〔感圧記録性〕 タイプライター〔商品名:elctric65 、OLYMPIA 社製〕
を用いて記録し、下葉記録シートの熱転写受容層に転写
された記録像の記録濃度をマクベス濃度計〔商品名:9
14型、マクベス社製〕のビジュアルモードで測定し
た。また、記録後、中葉記録シートの熱転写受容層上の
記録像のカスレの度合いを下記のごとく目視判定した。 (評価基準) ◎ :熱転写受容層の記録像にカスレが全くない。 ○ :熱転写受容層の記録像にカスレが殆どない。 ○’:熱転写受容層の記録像にカスレが少しある。 × :熱転写受容層の記録像にカスレが多い。
【0050】〔表面強さ〕JIS P 8129法に基
づいて測定した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】表1に示されているように、本発明の多
重感熱複写シートは、感熱記録性と感圧記録性に優れた
効果を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−329423(JP,A) 特開 平6−247038(JP,A) 特開 平10−129120(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 B41M 5/38 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、第1基材シートの一方の面
    に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を設け、
    第1基材シートの他方の面に、ロイコ染料と熱可融性有
    機化合物を含有する熱転写層を設けた上葉記録シート
    と、第2基材シートの一方の面に、呈色剤と接着剤を含
    有する熱転写受容層を設けた下葉記録シートとを有する
    感熱多重複写シートにおいて、熱転写受容層中に接着剤
    として酸化デンプン、およびガラス転移点が−45〜2
    0℃の疎水性樹脂を含有させ、かつ呈色剤としてサリチ
    ル酸誘導体の亜鉛塩を含有させたことを特徴とする感熱
    多重複写シート。
  2. 【請求項2】熱転写受容層中の酸化デンプンが疎水性樹
    脂に対して50〜150重量部である請求項1記載の感
    熱多重複写シート。
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