JPH06316129A - 画像記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作の煩雑化を招くことなく、装置本体の小
型化を達成する。 【構成】 装置本体を小型のボックス形状に形成し、そ
の正面１１ａに給紙口１１ｃを、背面１１ｂに排紙口１
１ｄをそれぞれＵ字形に形成する。装置本体内には、給
紙口１１ｃから挿入するＵ字わん曲したシートＳをその
わん曲方向と直交する方向に搬送するシート搬送手段１
７を、給紙口１１ｃの内側に沿って配置する第１のシー
ト搬送手段１８と、排紙口１１ｄの内側に沿って配置す
る第２のシート搬送手段１９とで形成する。また、第１
のシート搬送手段１８と第２のシート搬送手段１９との
間には、シートＳのわん曲面に沿って記録ヘッド４４を
移動するヘッド移動手段３５を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、インクジェットプリ
ンタ・サーマルプリンタ等の画像記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、多くのインクジェットプリン
タは、シートを平面状態で挿入し、プリンタ本体内を平
面状態のまま通して搬送しながら、そのシート搬送方向
に直交するシート巾方向に記録ヘッドを直線的に移動し
て記録を行なう。

【０００３】しかしながら、そのようなインクジェット
プリンタでは、シートを平面状態で挿入し平面状態のま
ま排出するので、少なくとも最大記録シートの巾寸法以
上の大きさを必要としていた。

【０００４】そこで、従来、画像記録装置の中には、例
えば図６に示すように、装置本体１のシート搬送方向一
側に、シートＳの巾方向一側を装置本体１外に突出させ
ることができるスリットａを設ける構成とし、最大記録
シートの巾寸法以下に装置本体の大きさを小さくしたも
のがある。

【０００５】そして、大型シートを使用する場合、スリ
ットａを介して巾方向一側を装置本体１外へ突出して矢
示方向に搬送しながら、第１回目の記録でシートＳの巾
半分の領域に記録を行ない、その排紙後、第２回目の記
録でシートＳの天地を逆にして給紙し、残りの領域に記
録データの反転したものを記録していた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな従来の画像記録装置では、大型シートを用いる場
合、通紙動作を２回行なう手間と時間がかかるととも
に、画像のつなぎ目を合わせることが難しい問題があっ
た。

【０００７】そこで、この発明の目的は、操作の煩雑化
を招くことなく、装置本体の小型化を達成することにあ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】そのため、請求項１に記
載のものは、たとえば以下の図示実施例に示すとおり、
シートＳをわん曲状態でそのわん曲方向と直交する方向
に搬送するシート搬送手段１７と、シートＳのわん曲面
に沿って記録ヘッド４４を移動するヘッド移動手段３５
とを備えてなることを特徴とする。

【０００９】請求項２に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項１に記載の画像記録装
置において、シートＳをわん曲して前記シート搬送手段
１７へと案内する入口ガイド１２を備えてなることを特
徴とする。

【００１０】請求項３に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項１に記載の画像記録装
置において、前記シート搬送手段１７からの排出シート
Ｓをわん曲した状態で受け止める出口ガイド１４を備え
てなることを特徴とする。

【００１１】

【作用】そして、この発明では、シート搬送手段１７で
シートＳをわん曲状態のままそのわん曲方向と直交する
方向に搬送しながら、そのシートＳのわん曲面に沿って
ヘッド移動手段３５で記録ヘッド４４を移動し、その記
録ヘッド４４で搬送シートＳに記録を行なう。

【００１２】請求項２に記載のものでは、わん曲状態を
保持して挿入シートＳを入口ガイド１２でシート搬送手
段１７へと案内する。

【００１３】請求項３に記載のものでは、シート搬送手
段１７から排出シートＳをわん曲した状態で出口ガイド
１４で受け止める。

【００１４】

【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の一実施
例につき説明する。図２は、この発明の一実施例である
インクジェットプリンタの外観斜視図である。

【００１５】図中符号１０は、プリンタ本体である。プ
リンタ本体１０は、外装ケース１１の外形を比較的小さ
いボックス形状に形成し、図中左手前を正面１１ａと
し、図中右奥を背面１１ｂとする。そのプリンタ本体１
０の正面１１ａには、Ｕ字形の給紙口１１ｃを設けると
ともに、給紙口１１ｃの外縁に沿って外側に縦断面Ｕ字
形の入口ガイド１２を取り付ける。また、正面１１ａ側
の上隅には、操作パネル１３を設ける。一方、プリンタ
本体１０の背面１１ｂには、前記給紙口１１ｃと同形の
排紙口１１ｄ（後述の図１参照）を対応して備えるとと
もに、その排紙口１１ｄの外縁に沿って外側にＵ字形の
出口ガイド１４を取り付けてなる。

【００１６】前記プリンタ本体１０内には、図１に示す
ように、シートＳを搬送するシート搬送手段１７を設け
る。そのシート搬送手段１７は、図示するように、前記
給紙口１１ｃの内側近くに第１のシート搬送手段１８を
設け、前記排紙口１１ｄの内側近くに第２のシート搬送
手段１９を設けて構成する。前記第１のシート搬送手段
１８は、矢示するシート搬送方向の左右に第１搬送ロ−
ラ対２０と第２搬送ロ−ラ対２１を備える。その第１搬
送ロ−ラ対２０は、駆動ロ−ラ２２と従動ロ−ラ２３か
らなり、駆動ロ−ラ２２をシート搬送用駆動モータ２４
のモータ軸２５先端に取り付け、シート搬送方向と直交
する方向に駆動ロ−ラ２２と並べて従動ロ−ラ２３を垂
直軸２６に回転自在に取り付けるとともに、前記給紙口
１１ｃから挿入するシートＳの上部一側近くに配置す
る。

【００１７】また、前記第２搬送ロ−ラ対２１は、垂直
軸２７にそれぞれ固定してシート搬送方向に直交する方
向に並べ、前記給紙口１１ｃから挿入するシートＳの上
部他側近くに配置する。そして、該第２搬送ロ−ラ対２
１の一方に、図示しない伝達手段を介してシート搬送用
駆動モータ２４からの駆動力を伝達可能に設ける。

【００１８】さらに、前記第１搬送ロ−ラ対２０と第２
搬送ロ−ラ対２１の下方には、第１ガイドロ−ラ２８を
設ける。その第１ガイドロ−ラ２８は、シート搬送方向
と直交する方向の水平軸２９に固定して給紙口１１ｃか
ら挿入するシートＳの下部に下から接触可能に配置す
る。

【００１９】一方、前記第２のシート搬送手段１９は、
第３搬送ロ−ラ対３１、第４搬送ロ−ラ対３２、第２ガ
イドロ−ラ３３を備える。それら前記第３搬送ロ−ラ対
３１と第４搬送ロ−ラ対３２は、前記第２搬送ロ−ラ対
２１と同じように一方を駆動ロ−ラとし、他方を従動ロ
−ラとして構成する。そして、前記第１搬送ロ−ラ対２
０と対応して第３搬送ロ−ラ対３１を配置し、前記第２
搬送ロ−ラ対２１と対応して第４搬送ロ−ラ対３２を配
置するとともに、それぞれ駆動ロ−ラ側に図示しない伝
達手段を介して前記シート搬送用駆動モータ２４からの
駆動力を伝達可能に設ける。また、第２ガイドロ−ラ３
３は、前記第１ガイドロ−ラ２８と対応して配置する。
なお、上述した前記シート搬送用駆動モータ２４、第１
乃至第４搬送ロ−ラ対２０・２１・３１・３２は、外装
ケース１１内において適宜手段により支持してなる。

【００２０】前記第１のシート搬送手段１８と第２のシ
ート搬送手段１９の間には、記録ヘッドのヘッド移動手
段３５を設ける。そのヘッド移動手段３５は、ブラケッ
ト３６を備える。そのブラケット３６は、やや巾狭縦長
の板状で、ガイド部３６ａとその上部から排紙口側へ直
角に曲げて形成した取付部３６ｂとで構成し、そのガイ
ド部３６ａにＵ字形のガイド溝３６ｃを前記給紙口１１
ｃと相似形でやや小さく設ける。そして、取付部３６ｂ
で取り付けて適宜手段で外装ケース１１内において支持
し、ガイド部３６ａをシート搬送方向と直角に向き合わ
せて配置してなる。

【００２１】前記ガイド部３６ａの下部には、第１プー
リ３７を設け、それにベルト３８の一方を掛けまわす。
ベルト３８の他方は、第２プーリ３９に掛けまわす。そ
の第２プーリ３９は、記録ヘッド移動用駆動モータ４０
のモータ軸４１に取り付け、その記録ヘッド移動用駆動
モータ４０は、適宜手段で前記外装ケース１１内におい
て支持してなる。ところで、前記ベルト３８には、シャ
フト４２の基端を取り付ける。そのシャフト４２は、長
さほぼ中間にガイドピン４３を有し、それを前記ガイド
溝３６ｃに入れてなるとともに、先端に記録ヘッド４４
を備える。その記録ヘッド４４は、シートのわん曲面に
沿ってヘッド面を有する。

【００２２】そして、例えば図３に示すように、プリン
タ本体１０の底面１１ｅに一対の取付足１１ｆを取り付
け、その取付足１１ｆによってパーティション４６上に
正面１１ａ側を横向きに設置する。あるいは、プリンタ
本体１０の底面１１ｅに設けた図示しないフックをパー
ティション４６上に掛けて正面１１ａ側を上向きに設置
する。

【００２３】しかして、そのようなインクジェットプリ
ンタを使用して記録を行なうときは、図１に示す操作パ
ネル１３を操作して前記シート搬送用駆動モータ２４を
駆動し、第１搬送ロ−ラ対２０を回転駆動するととも
に、図示しない適宜伝達手段を介してシート搬送用駆動
モータ２４からの駆動力を第２・第３・第４搬送ロ−ラ
対２１・３１・３２に伝達し、それらを回転駆動する。
それから、図２中２点鎖線で示すようにシートＳをＵ字
形にわん曲し、入口ガイド１２で案内して給紙口１１ｃ
からプリンタ本体１０内に挿入する。すると、図４に示
すように、わん曲したシートＳの上部両側をそれぞれ前
記第１搬送ロ−ラ対２０間と第２搬送ロ−ラ対２１間で
挾み、下部を第１ガイドロ−ラ２８に乗せてそれで支え
ながらシート搬送方向へ搬送する。

【００２４】その後、適宜タイミングで前記記録ヘッド
移動用駆動モータ４０を駆動して前記第２プーリ３９を
回転駆動する。そして、前記ベルト３８を走行してシャ
フト４２をガイド溝３６ｃに沿って移動し、記録ヘッド
４４をシートＳのわん曲面に沿って移動しながらヘッド
面からインクを吐出してシートＳ上に記録を行なう。そ
れから、シートＳの上部両側をそれぞれ前記第３搬送ロ
−ラ対３１間と第４搬送ロ−ラ対３２間で挾み、下部を
第２ガイドロ−ラ３３に乗せてそれで支えながら搬送
し、排紙口１１ｄから排出する。そのとき、排出シート
Ｓをわん曲した状態で出口ガイド１４で受け止める。

【００２５】なお、上述した実施例では、給紙口１１ｃ
と排紙口１１ｄをＵ字形に形成し、給紙口１１ｃから挿
入したシートＳをシート搬送手段１７でＵ字形状のシー
ト搬送路上を搬送するとともに、ヘッド移動手段３５に
より記録ヘッド４４をシートのわん曲面に沿って移動し
て記録を行なう構成とした。しかし、給紙口１１ｃと排
紙口１１ｄを図５（１）乃至（３）に示すように形成
し、給紙口１１ｃから挿入したシートＳをシート搬送手
段１７で該給紙口形状のシート搬送路上を搬送するとと
もに、ヘッド移動手段３５により記録ヘッド４４をシー
トのわん曲面に沿って移動して記録を行なう構成として
もよい。

【００２６】また、上述した実施例では、インクジェッ
トプリンタの適用例について説明した。しかし、他の実
施例では、サーマルプリンタに適用する構成としてもよ
い。そして、例えば、感熱紙を使用し、サーマルヘッド
を感熱紙に接触して走査する。

【００２７】

【発明の効果】したがって、この発明によれば、シート
搬送手段でシートをわん曲状態のままそのわん曲方向と
直交する方向に搬送しながら、ヘッド移動手段で記録ヘ
ッドをシートのわん曲面に沿って移動し、その記録ヘッ
ドで搬送シートに記録を行なうので、操作の煩雑化を招
くことなく装置本体を小型化でき、大型シートを一度の
通紙で簡単に記録することができる。

【００２８】請求項２に記載のものによれば、入口ガイ
ドでシートをわん曲してシート搬送手段へと案内するの
で、また、請求項３に記載のものによれば、シート搬送
手段からの排出シートをわん曲した状態のまま出口ガイ
ドで受け止めるので、シート搬送時のスキューを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例であるインクジェットプリ
ンタで、その要部を分解して示す概略斜視図である。

【図２】そのインクジェットプリンタ全体の斜視図であ
る。

【図３】そのインクジェットプリンタの設置例を示す斜
視図である。

【図４】その使用時のシート搬送状態を示すプリンタ本
体の縦断面図である。

【図５】（１）乃至（３）は、給紙口の他の形状例を示
す説明図である。

【図６】従来のインクジェットプリンタの外観斜視図で
ある。

【符号の説明】

１２ 入口ガイド １４ 出口ガイド １７ シート搬送手段 ３５ ヘット移動手段 Ｓ シート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｊ 29/00

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートをわん曲状態でそのわん曲方向と
   直交する方向に搬送するシート搬送手段と、シートのわ
   ん曲面に沿って記録ヘッドを移動するヘッド記録手段
   と、を備えてなる、画像記録装置。
2. 【請求項２】 シートをわん曲して前記シート搬送手段
   へと案内する入口ガイドを備えてなる、請求項１に記載
   の画像記録装置。
3. 【請求項３】 前記シート搬送手段からの排出シートを
   わん曲した状態で受け止める出口ガイドを備えてなる、
   請求項１に記載の画像記録装置。