JPH0631550U - 椅 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 座位姿勢を水平姿勢と前傾姿勢とに保持する
ことができ、長時間使用しても身体に無理を来すことな
く、楽に自然な座位姿勢を保つことができる椅子を提供
すること。 【構成】 座部と、該座部を床面に対し略水平状態に保
つ水平保持部を有する脚部とを備える椅子において、該
脚部に座部を床面に対し前傾状態に保つ前傾保持手段を
更に設けたことを特徴とする椅子。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、座部を床面に対し水平状態と、前傾状態とに保持し得る椅子に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、椅子としては、デスクワーク用、食卓用、休息用等の様々な用途に適用 しうるものが知られており、各々の用途に応じた機構を備えている。具体的には 例えば、座部に背凭れや肘掛等を有する椅子、脚部に移動を容易にするキャスタ ーを有する椅子、更には、背凭れ部分を所望の角度に傾斜させることが可能なリ クライニング機構を備える椅子等が知られている。

【０００３】 しかしながら、これら従来の椅子は、座板が床面に対して略平行状態に固定さ れているため、例えばデスクワークや食事等の際にはうつむきの姿勢になりやす く、このうつむき姿勢を長時間維持した場合、首筋や肩の凝り、後頭部に持続的 な鈍痛、ひどい時には吐き気やめまいなどの症状を起こすという問題がある。

【０００４】 そこで最近デスクワークや食事の際に、姿勢上の無理がなく、長時間座ってい ても前記症状等が生じない椅子の開発が行なわれている。例えば、床面に対して 前傾状態に固定した座部と、該座部の前方に腰掛けた際膝を支えるための膝支持 部とを設けた椅子が提案されている。

【０００５】 しかしながら、この椅子も座部が床面に対して一定状態に固定されているため 、座位姿勢を変えることができず、長時間使用には問題がある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、座位姿勢 を水平姿勢と前傾姿勢とに保持することができ、長時間使用しても身体に無理を 来すことなく、楽に自然な座位姿勢を保つことができる椅子を提供することにあ る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、座部と、該座部を床面に対し略水平状態に保つ水平保持部を 有する脚部とを備える椅子において、該脚部に座部を床面に対し前傾状態に保つ 前傾保持手段を更に設けたことを特徴とする椅子が提供される。

【０００８】

【作用】

本考案の椅子は、脚部を傾動させることにより、座部が床面に対して水平状態 及び前傾状態に変化しうるよう作用し、各々水平状態又は前傾状態において安定 に保持することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明するが本考案はこれに限定さ れるものではない。

【００１０】 本考案の椅子１０は、図１に図示するように、座板１１と、該座板１１の上面 後部に設けられた背凭れ１２と、前記座板１１の下面左右各々二隅に設けられた 脚台１３とで構成される。

【００１１】 背凭れ１２は、背凭れ部１２ａと、該背凭れ部１２ａ両端に取付けられる２ つの背柄１２ｂとで一体形成され、各背柄１２ｂの下端が前記座板１１の上面後 両角部に位置するよう取付け固定される。

【００１２】 脚台１３は、前記座板１１の下面左右各二隅に垂直に取付け固定される異なる 長さの短い前脚１３ａと、長めの後脚１３ｂと、曲接点１３ｃ’を起点として、 座板１１を床面に対して水平状態に保持する第１の底脚１３ｃ及び前傾状態に保 持する第２の底脚１３ｄとで一体形成される。前記第１の低脚１３ｃは、前記座 板１１と平行に且つ後脚１３ｂに直角に位置するよう設け、第２の低脚１３ｄは 、後脚１３ｂに対し鋭角に且つ座板１１を床面に対し前傾状態で保持し得るよう 第１の低脚１３ｃ及び前脚１３ａの下端に接合する。

【００１３】 次に、図２により椅子１０の使用状態を説明する。図２（ａ）は、床面に第１ の低脚１３ｃを接地した状態であって、座板１１を床面に対し水平状態に保持固 定することができる。そして図２（ｂ）に示す通り、曲折点１３’を支点として 椅子１０を前方に傾け、第２の低脚１３ｄを床面に接地することにより、座板１ １を床面に対して前傾状態に保持固定することができる。このように椅子１０は 、座位姿勢をその時の状態に応じて変化させることができる。

【００１４】 さらに、本考案の他の実施例としては、図３〜図７に図示する椅子等を挙げる ことができる。図３において椅子３０は、座板の下面の左右に□形状の支持枠を 取付けた椅子の前記支持枠の前下部に斜めに前傾保持部材３１を備える。図４に 示す椅子４０は、座板の下面中央に支持柱を介して取付けた底板の前部に前傾保 持部材４１を備える。図５に示す椅子５０は、座板の下面左右に６本の脚を備え 、他の脚より短い最前部の脚５１が前傾保持部材に相当する。図６に示す椅子６ ０は、座板の下面四隅に４本の脚を取付けた椅子の前部の脚に前傾安定部材６１ を備える。更に図７に示す椅子７０は、座板と箱型の脚台と一体形成されており 、前記脚台の前方下部に前傾保持部材７１を備える。

【００１５】 以上の実施例では、座板、背凭れ、脚部とから成る椅子について説明したが、 これに限定されるものではなく前記椅子に背凭れを設けない構造としてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の椅子は、座部を床面に対して略水平状態に保つ水平保持部と、前傾状 態に保つ前傾保持手段との両方を脚部に備えるので、その時の状態に応じて容易 に自然な座位姿勢を保つことができる。従って、デスクワーク等の長時間使用に おいても、腰痛、肩凝り等を軽減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の椅子の一実施例を示す全体斜視図であ
る。

【図２】図１の椅子の使用状態を示す概略側面図であ
る。

【図３】本考案の椅子の他の実施例を示す概略図であ
る。

【図４】本考案の椅子の他の実施例を示す概略図であ
る。

【図５】本考案の椅子の他の実施例を示す概略図であ
る。

【図６】本考案の椅子の他の実施例を示す概略図であ
る。

【図７】本考案の椅子の他の実施例を示す概略図であ
る。

【符号の説明】

１０、２０、３０、４０、５０、６０、７０ 椅子 １１ 座板 １２ 背凭れ １３ 脚台

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 座部と、該座部を床面に対し略水平状態
   に保つ水平保持部を有する脚部とを備える椅子におい
   て、該脚部に座部を床面に対し前傾状態に保つ前傾保持
   手段を更に設けたことを特徴とする椅子。