JPH0631457B2 - 電極−膜集成体用の多層構造体及びそれを使用する電解法 - Google Patents

電極−膜集成体用の多層構造体及びそれを使用する電解法

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JPH0631457B2
JPH0631457B2 JP58000022A JP2283A JPH0631457B2 JP H0631457 B2 JPH0631457 B2 JP H0631457B2 JP 58000022 A JP58000022 A JP 58000022A JP 2283 A JP2283 A JP 2283A JP H0631457 B2 JPH0631457 B2 JP H0631457B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電解槽に使用するのに有用な一体の膜−電極集
成体に関する。特に本発明は各層が異なる触媒活性をも
ち、それによって電気化学反応帯域の位置を制御し得る
多層構造体を利用した集成体及びかゝる集成体を使用す
る電解法に関するものである。
本発明は以下主としてブラインの電解槽中に陰極として
二層構造体を使用する場合に関して説明するが、かゝる
構造体は陽極としても使用し得るものでありかつアルカ
リ金属ハライド(すなわちNaC,KC,LiC
,NaBr等)水溶液以外の原料の電解にも有用であ
るので、本発明は上記の場合のみに限定されないことは
明らかである。たとえば硫酸ナトリウム又はカリウム、
水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム等のごときその他
のアルカリ金属化合物原料の水溶液も使用し得る。実際
上、本発明は電気化学反応帯域を選択透過膜から離して
配置し、しかも反応をそこで生起せしめる電極構造体を
該膜に結合せしめて単一構造体となすことを希望する場
合のイオン解離性液体原料、すなわち液体電解質を使用
する任意の電解法又は電解槽に有用である。
本明細書において使用する場合、用語“スルホネート”
はイオン交換性スルホン酸官能基又はその金属塩(好ま
しくはアルカリ金属塩)を意味し、用語“カルボキシレ
ート”はイオン交換性カルボン酸官能基又はその金属塩
(好ましくはアルカリ金属塩)を意味し、また“ホスホ
ネート”はイオン交換性ホスホン酸官能基又はその金属
塩(好ましくはアルカリ金属塩)を意味する。
用語“膜(membrane)”は電解槽、限定する訳ではないが
特にアルカリ金属ハライドの電解用の電解槽、に有用な
固体膜構造体を意味する。この構造体はその官能基に関
して均一、すなわちすべてがスルホネートであるか、す
べてがカルボキシレートであるか等、であってもよく、
あるいは異なる官能基を含む複数の層を有していてもよ
い。後者の場合、これらの層は積層法(支持用の布を使
用し又は使用することなしに)によって又は化学的表面
変性法によって形成される。
クロル−アルカリ電解及びその他の電解法においてイオ
ン選択性のパーフルオルカーボン膜を使用することは周
知である。かゝる電解槽及び電解法の特に有効な一態様
については本出願人自身の米国特許第4,224,121号及び
同第4,210,501号明細書に記載されており、電極の一方
又は両方が膜の表面に結合されかつ表面全体に分配され
ている一体の膜−電極集成体の使用が例証されている。
かゝる集成体の主要な一利点はそれが化学反応帯域を膜
の表面方向に導き、それによって膜−電極間隙を排除し
又は最小限に減少せしめかつ該間隙中に液体膜及び気泡
が形成されるのに伴って生ずるIR電圧低下を排除ない
し最小限に抑制することである。
電気化学反応帯域を電極をとりつけた膜の表面方向に移
動させることによって、膜表面における苛性アルカリ濃
度はきわめて高くなり得る。電解槽中の苛性アルカリの
正味の濃度は実質的にそれより低いものであるが、膜表
面では40〜45重量%又はそれ以上の苛性アルカリ濃
度がもたらされる。かゝる高い局部濃度においては膜を
越えて水酸イオンの逆泳動が起り、その結果陰極電流効
率が低下するという問題がたとえ優れた排斥特性をもつ
膜を使用した場合でさえも生起し得る。さらに、33重
量%を越える苛性アルカリ濃度においては膜の抵抗率が
増加し、その結果濃苛性アルカリ溶液と接触している膜
層中のIR電圧低下が増加する。
本発明者は一体化された、たゞし多層の構造体−該構造
体は膜に付着された層が該層の表面に付着された電極層
よりも電気化学的に低活性であるように構成される−を
膜に付着させることによって、膜表面における苛性アル
カリ濃度及び水酸イオンの逆泳動を実質的に低減せしめ
かつ陰極電流効率を増加せしめ得ることを認めた。した
がって電気化学的に活性な電極は膜から離れて配置さ
れ、それによって電気化学反応帯域は液膜又はガス膜に
基因する過度の電圧低下を生ずることなしに膜から僅か
に、たゞし制御された距離だけ離れるように移動せしめ
られる。実際上、この内側の層は電気化学的に不活性で
あることができかつそれは電子電導性であっても又はな
くてもよい。反応帯域を一番外側の層に向けて移動させ
ることによって、カチオンとともに膜を通過する水及び
バルク陰極液から液体透過性外側層を通じて移動する水
は第二の層において形成される苛性アルカリを稀釈しか
つ膜表面における苛性アルカリ濃度を低減させる。
さらに、結合された外側のすなわち遠い位置にある層を
通過する水素の輸送は発生するガスがバルク液体に向っ
て移動し、膜表面にガス膜又は気泡が形成されるのを妨
げるような方向になされる。膜表面における著しく低い
苛性アルカリ濃度に基づく膜の抵抗率の減少は内側層−
ナトリウムイオンはこの層を通過して苛性アルカリを形
成する反応帯域に到達しなければならない−中に液体が
存在することによって生ずるIR低下を補償する以上の
効果を奏する。すなわち電流効率の改善に加えて、槽電
圧が低い値に保持されるので、きわめて効率的な電解法
が達成される。
かゝる一体の膜−電極集成体を利用する電解槽及び電解
法は低い槽電圧及び良好な電流効率によって特徴付けら
れるものでありかつ高価な触媒物質をきわめて低い添加
量(mg/cm)で用いて操業可能なものであるが、集電装置
を圧接すべき電極の厚みはその圧力を十分に緩衝し得な
いので膜の歪み又は損傷が生じ得る。膜に対して二層又
は多層構造体をとりつけた場合には集電装置の圧力に対
して緩衝作用を果しかつ膜を変形又は損傷から保護す
る。したがって膜に損傷を与える危険なしに接触圧力の
許容範囲をより大とし得るので、低い過電圧層に使用さ
れる触媒物質の量を低減することができる。
電気化学反応を行なわせるべき外側すなわち遠隔位置に
ある層は低過電圧の電気触媒物質及び重合体状結合剤、
たとえばポリテトラフルオロエチレンの結合体であり得
る。しかしながら、本発明は何等かゝる種類のものに限
定されない。すなわちこの層は低過電圧物質とこの反応
に対してより高い過電圧をもつ電子伝導性金属稀釈剤と
の混合物であることもでき、この場合層の導電性は増加
しそして結合された遠隔位置の電極層中の貴金属触媒の
配合量は低減される。
したがって、本発明の主目的は電気化学反応帯域を選択
透過性膜から離して配置した改良された電解法を提供す
るにある。
本発明の別の目的はイオン輸送用膜にとりつけられた多
要素構造体の電極形成部位に二元反応帯域をもつ改良さ
れたクロル−アルカリ電解法を提供するにある。
本発明のさらに別の目的は膜とその膜にとりつけられた
多層の集電装置−電極構造体との単一集成体を提供する
にある。
本発明のさらに別の目的及び利点は以下の説明から明ら
かになるであろう。
本発明に従う一体の膜−電極集成体は膜表面にとりつけ
られた液体及び気体透過性二層構造体を有する。膜にと
りつけられた内側の層は電気化学的反応−クロル−アル
カリ又はアルカリ金属硫酸塩の電解系において陰極で水
素を発生しかつ苛性アルカリを生成する−に対して外側
の層よりも高い過電圧をもち、したがって反応は主とし
て外側層において生起する。電気化学的に活性な電極を
支持する内側層は好ましくは電子電導性である。その結
果、内側層は電気化学的に活性な外側層の下面と接触し
ている電流分配器として、スクリーン型集電装置からの
圧力に対する緩衝材として、気泡遮断壁として及び電解
質スペーサーとして作用する。
本発明の新規特徴は特許請求の範囲に示すとおりである
が、本発明の構成及び操作方法はさらに別の目的及び利
点とともに以下の具体的説明及び図面から明らかになる
であろう。
第1図は支持布3によって高排斥性カルボキシル層に積
層された主たる又はスルホネートイオン交換層2をもつ
布支持積層膜1の電子顕微鏡により観察される断面を示
す。カルボキシル層の表面に結合された二層構造体4が
右側に示されており、それは高排斥性陰極側膜層4に直
接結合された多孔質の液体及び気体透過性導電性ニッケ
ル層からなる。薄い電気化学的に活性な電極はガスを発
生しないニッケルの表面に析出されかつ結合されてい
る。
第2図は膜の高排斥性層に結合された第1図の二層構造
体の部分を倍率2000倍で示すものである。電子電導性粒
子7の多孔質結合凝集体は陰極側膜層6に結合されてい
る。層7は好ましくは熱及び圧力の適用によって膜に結
合されている。導電性層7は10及び11に示される重合体
状結合剤によって相互に結合されたニッケル又は部分的
に酸化されたニッケル粒子8及び9のような導電性金属
粒子を包含する。重合体状結合剤は好ましくはデュポン
社からT−15又はT−30の名称で販売されている型
のポリテトラフルオロエチレンのようなフルオロカーボ
ンである。層7の表面には電極層12が配置され、これは
内側層7中の粒子よりも反応に対して低い過電圧をもつ
電気接触的粒子から主として構成される。白金族金属粒
子又はそれらの酸化物であり得るこれらの触媒粒子はニ
ッケル又は部分的に酸化されたニッケル層の表面に結合
される。白金族金属は電気化学反応に対してきわめて低
い過電圧をもつので反応は電極12で生起する。電気接触
的粒子の80重量%は400メッシュを通過することが好
ましく、それによって平均粒径1〜約10ミクロンの範
囲の粒度を与える。電子電導性層7は約3.0(2.77)×10
-3cmの厚みであり、一方電極層12の厚さbは約0.3(0.2
7)×10-3cmである。
電極12は電気化学的活性粒子のみからなっていてもよく
あるいは触媒粒子と重合体状結合体、たとえばポリテト
ラフルオロエチレンの粒子との結合凝集体であってもよ
い。電気化学的活性電極層は層の横方向の導電率を増加
させしかも同時に高価な触媒の含量を低減せしめるため
に高い過電圧をもつ導電性稀釈剤の粒子をさらに含有し
得る。
第3図は内側層がより高い過電圧をもつ物質、すなわち
ニッケル、酸化ニッケル、部分酸化されたニッケル、
(RuT)Ox、(RuSn)Ox、TOx、SbOx、RuOx、
等のみからなり、一方外側層がより高い過電圧をもつ物
質とより低い過電圧をもつ物質との混合物(前者、すな
わち導電性の、より高い過電圧をもつ物質が導電性稀釈
剤として作用する)である二層構造体を示す。電気化学
的反応帯域はなお膜から制御された距離に維持される
が、高価な触媒の装填量は低減することができる。
ニッケル粒子からなる導電性の本質的にガス非放出性層
18は膜17の表面に結合される。層18は導電性ニッケル粒
子とポリテトラフルオロエチレンのような重合体との結
合集合体である。表面電極層は電気化学的に反応性の白
金族金属20とニッケル又は他の導電性粒子であり得る、
導電性であるが高い過電圧をもつ稀釈剤粒子21との混合
物からなる。
内側層は約3.0×10-3cmの厚さであり、1cm2当り10mg
のニッケルの装填量をもつ。電極層中の白金黒とニッケ
ルとの混合物は1cm2当りそれぞれ1mgの白金及びニッ
ケル成分装填量をもつ。電極層の厚さは約0.03×10-3cm
である。
本発明に従う新規電解法及び新規な一体の膜−電極集成
体はブライン又は硫酸ナトリウムの電解に有用であり、
その場合電解槽は一体の膜−電極集成体によって陽極室
及び陰極室に分割される。二層構造体は陰極室に面する
側の膜に取りつけられ、それによって電気化学反応帯
域、すなわち水素イオンが放電されて水素ガスを形成し
かつナトリウムイオンが反応して苛性アルカリを形成す
る帯域を少なくとも内側層の厚さに等しい距離だけ膜か
ら離して配置せしめる。所望ならば、陽極も同様の二層
構造体であり得る。別法として、前述した特許明細書に
示される型の単一層陽極構造体を膜の他の表面に付着さ
せることもできる。陽極は必ずしも膜にとりつける必要
はない。というのは白金族金属又は白金族金属酸化物の
触媒層で被覆されたチタン又は他のバルブ金属支持体か
らなる寸法安定性陽極は陽極室に面する膜に対向させて
又は隣接させて配置することができるからである。
ニッケル又はステンレス鋼スクリーンの形の集電器は二
層構造体の陰極層に対向して配置されそして白金化ニオ
ブスクリーンは単一層又は二層のいずれであってもよい
陽極に対向して配置される。集電器はついで電解槽に電
流を供給するために電源に連結される。この電解槽はま
たステンレス鋼製陰極及びチタン陽極端末板を包含しそ
して膜−電極集合体はテフロン又は他の化学的に耐性の
ガスケットを用いて端末板の間に配置される。
パーフルオロカーボン膜は代表的にはポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)及びフッ素化ビニル化合物、たとえば
ポリスルホニルフルオライドエトキシビニルエーテルと
の共重合体である。スルホネート、カルボキシレート、
ホスホネート又はその他のイオン交換性官能基を含有す
るペンダント側鎖はフルオロカーボン主鎖に結合されて
いる。これらの膜は典型的には2〜15ミルの厚みをもつ
ものであり、その厚みは支持布が膜に組入れられている
か否かに応じて決まる。
クロール−アルカリ電解系においては、ブラインのよう
な100〜320g/のアルカリ金属ハライドを含有する水
溶液を陽極室に導入しそして塩素及び費消したブライン
を陽極室から除去する。これらの導入及び除去は適当な
導入管及び排出管を通じて行なう。同様に適当な導入管
及び排出管を通じて、水又は稀苛性アルカリ溶液を陰極
室に導入しかつ水素及び苛性アルカリの10〜45重量%、
好ましくは25〜35重量%濃溶液を陰極室からとり出す。
硫酸塩の電解の場合には、200〜400g/のアルカリ金
属硫酸塩を含有する水溶液を適当な導入管を通じて陽極
室に導入しそして硫酸及び費消した硫酸塩を適当な排出
管を通じて陽極室から除去する。水又は稀苛性アルカリ
溶液を適当な導入管を通じて陰極室に導入しそして水素
及び10〜20重量%苛性アルカリ濃溶液を適当な排出管を
通じて陰極室から除去する。
内側層は電器化学反応帯域を膜から離すように移動させ
るのみならず、電流分配器−集電器としても作用するよ
うに電子電導性であることが好ましい。したがって、電
流はスクリーン型集電器から外側層中の触媒粒子を通じ
て導電性内側層中に流れ、ついで横方向に導電性内側層
を通じて外側層中の他の粒子に流れる。ガス非放出性で
ある内側層は所望ならば部分的に導電性であるか又は非
導電性であることができる。しかしながら、外側の触媒
層の導電率と隣接する集電器の導電率は内側層の導電率
が減少するにつれてそれに対応して増加しなければなら
ない。
反応帯域を膜表面から離すように移動させることによっ
て膜表面における水の量は増加しかつそれはナトリウム
イオンとともに膜を横切ってポンプ輸送される水及び反
応が行なわれる電極を通じて内側層に拡散する水から構
成される。これはそこに存在する水の量を増加させかつ
膜の表面に存在する苛性アルカリを稀釈する。こゝで重
要な点は膜の界面における適当な苛性アルカリ濃度は苛
性アルカリ形成用電極が膜に直接結合され、したがって
反応が実質的に膜表面で生起する場合に存在することが
知られている苛性アルカリ濃度よりも実質的に低いとい
う点である。
両方の層は共に導電性粒子と重合体状結合剤、たとえば
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の粒子との結合集合
体であり得る。
内側層が微粒子体から構成されている場合には、これら
の粒子は金属の電子電導性物質、たとえばニッケル、コ
バルトの粒子であることができ、あるいは電子電導性非
金属物質、たとえば炭素又はグラファイトの粒子であっ
てもよい。本発明は多孔質微粒子層の使用のみに限定さ
れるものではない点を理解すべきである。多孔質の電子
電導性金属又は非金属層、たとえば多孔質ニッケルシー
ト及び多孔質グラファイト紙も使用することができる。
膜に対向する層が高い横抵抗(lateral resistance)をも
つ多層構造体を含む一体に結合された電極−膜集成体も
製造された。微粒子状Ru添加(Ru-doped)酸化錫(Ru-15,S
n-85)Ox(30%テフロン結合剤)からなる内側層と微粒
子状Pt添加ルテニウム黒(Ru-87.5、Pt-12.5及び30%テ
フロン結合剤)からなる外側層をもつ二層電極構造体を
製造した。この構造体の横抵抗は85オーム/cm2であっ
た。内側層(Ru-15、Sn-85)Oxの典型的な横抵抗は2メガ
オーム/cm2より大であった。この値は微粒子状内側層N
i(空気酸化による表面酸化物膜を含みかつ30%テフロ
ン結合剤を含む)及び前述と同一のPt添加外側層をもつ
同様に製造された二層電極構造体に匹敵するものであ
る。この一体電極構造体の横抵抗は約5オーム/cm2
あった。内側ニッケル層の典型的な横抵抗は40〜200オ
ームであった。Ru添加酸化錫からなる微粒子状内側層と
Pt添加ルテニウム黒微粒子状外側層を含む電解槽を組立
てた。約100時間の操業の後槽電圧は約3.2〜3.3ボルト
であった。陰極効率は88%(33%NaOH)であり、それは時
間とともに増加した。500時間後の予想陰極効率は他の
二層結合電極−膜集合体についての経験に基づいて93〜
95%である。
内側層としては上記以外の他の添加剤でドープされた又
はドープされない酸化物、炭化物、ホウ化物又は不活性
な非イオン性有機微粒状物又は粉末(ポリスルホン、PF
A、FEP、テフロン等)も使用し得ることは明らかであ
る。一般に、内側層(一層又はそれ以上)の電子電導性
が減少すると外側層(一層又はそれ以上)の組成は単一
構造体の横抵抗を妥当な値、たとえば100オーム/cm2
確保するように調整される。好ましい横抵抗値は50オー
ム/cm2である。これは活性電極層中の導電性稀釈剤の
量を増加することによってもっとも効率的に達成され
る。
電極層を含む多層構造体をもつ一体の電極/膜集成体は
ブライン、HC、HBr等の電解によってハロゲンを発
生させる場合又は酸素の発生を伴なう方法(硫酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム等)において陽極側に使用するこ
ともできることはきわめて明白である。膜に対向する内
側層に使用される微粒子状物質の例はTa、Nb、Ti、Ti
O2、SnO2、Ru添加SnO2又はTiO2を包含する。触媒外側層
用の物質はRuOx、(Ru-Ir-Ta)Ox等を包含する。
多孔質層の厚さは臨界的ではなく、変動し得る。たとえ
ば、走査電子顕微鏡(SEM)によって100倍の倍率(100x)で
測定したとき触媒外側層の厚さが0.1〜3.0×10-2cmであ
り、一方内側層の厚さが0.3〜30.0×10-2cmである場合
に優れた電極性能が得られることが認められた。
また多層の構造は、外側層の水素ガス輸送特性が外側層
中に生じた水素気泡をそれが停滞したガス膜を形成する
おそれのある内側層中に流入せしめずにむしろ電解液本
体(以下バルク電解液という)に向って流動せしめるよ
うな構造である。電極層のこれらの構造上の特性、すな
わち多孔性、孔容積、透過性、平均孔系等、を水素ガス
の優先的移動方向が内側層に向かうよりも電極を通じて
バルク電解液に向かうのを確保するように制御すること
によって、より高い水素ガス輸送速度を達成し得る。
結合集合体層の各々はまず層形成用微細粒子を5〜45重
量%の量のポリテトラフルオロエチレン結合剤の粒子と
混合することによって製造される。適当な型の結合剤は
商標テフロンT−30又はT−7としてデュポン社によっ
て販売されているものである。
適当な製造技術の一例においては、金属又は非金属の電
子電導性粒子(第一層用)又は白金族金属又は他の触媒
粒子(外側層用)及びテフロン結合剤粒子の混合物を電
極の所望の形状及び寸法をもつ型に装入する。混合物を
型中でそれが焼結されて結合層集合体が形成されるまで
加熱する。ついで結合された構造体をチタン、タンタ
ル、ニオブ、ニッケル、ステンレス鋼又はアルミニウム
から形成し得る薄い、2〜15ミル厚みの、金属箔上に置
く。箔で支持された集合体上に膜を置きそして熱及び圧
力を施して集合体を膜の片面に付着させ、ついで箔を剥
離する。
粒子の混合物は膜に結合させる前に焼結して結合された
集合体を形成させる必要はない。別法においては、粉末
状の混合物を金属箔上に置きそしてその上に膜を置く。
ついで熱及び圧力を施せば粒子は膜に結合されかつ相互
に結合して単一の膜−電極集成体を形成する。温度、圧
力及び時間のパラメーターは臨界的ではない。圧力は40
0〜1000psiの範囲で変動し得る。温度は膜の溶融又は分
解温度によってきまる上限値をもち、多くのパーフルオ
ロカーボン膜についてこの上限値は400〜450゜Fである。
温度の下限は所望の接着の達成が疑わしくなる温度によ
って決まり、実際上かゝる下限値は250゜F程度と考えら
れる。最良の温度範囲は一般に300〜400゜F、好ましくは
350〜400゜Fである。膜への結合のための好ましい操作条
件は350゜F、1000psiで2分間である。
かゝる加熱及び加圧サイクルの継続時間は1〜5分の範
囲、もっとも効率的には2〜3分の範囲である。
箔がチタン、タンタル、ニッケル、アルミニウム等のよ
うな金属の場合には、これらは層から容易に除去される
ので箔は剥離される。アルミニウム箔の場合には、それ
は比較的軟質であり、したがって粒子は度々部分的に箔
中に埋込まれるので、箔はアルミニウムを水酸化ナトリ
ウムで溶解させ、その後結合された電極層を蒸留水で洗
浄して残存するすべてのアルミニウム及び水酸化ナトリ
ウムを除去することができる。しかしながら、水酸化ナ
トリウム中へのアルミニウムの溶解はアルミニウムの膜
中へ含浸又は交換を生起するおそれがあるので水酸化ナ
トリウム水溶液による除去は好ましくない。
第一の層が膜の表面に付着された後、外側の電気化学的
に活性な層を好ましくは加熱及び加圧によって内側層に
付着させて二層電極構造体を形成させる。第二の層は前
述した方法で、すなわちまず成形された粒子集合体を形
成させ、この成形集合体を金属箔上に置き、この箔上の
集合体の上に膜及び内側層構造体を置きそして加熱及び
加圧によって外側層を膜に予め付着された層の露出表面
に付着させることからなる方法によって形成される。
触媒及び結合剤の外側層を構成している粒子が予め結合
された集合体の形に形成されていない場合にも製造法は
同一である。たとえば、粒子の混合物を金属箔上に置
き、この箔上の粉末混合物上に膜に付着された内側の高
電圧層の表面を置きそして加熱及び加圧して触媒粒子及
び結合剤粒子を相互に及び内側層の外側表面に結合させ
ることによって一体の膜−二層電極集成体を形成する。
第二層を結合させるために他の方法を使用することもで
きる。たとえば、二層構造体を予め形成しそして形成さ
れた構造体を膜に付着させることができる。また二層構
造体を外側触媒層が触媒及び結合剤粒子の結合された集
合体ではなく単に触媒の層であるように形成させること
もできる。かゝる場合には、触媒物質は種々の方法、た
とえば電着、蒸着、放電メッキ等によって内側層の表面
上に析着させ得る。
別の多層電極構造体、特に電気化学反応を行なわせるべ
き層中に高価な触媒物質を少量で使用することを希望す
る場合には、気体及び液体透過性多孔質外側層が高い水
素/苛性アルカリ過電圧をもつ電子電導性物質から主と
して構成される三層構造体を使用することができる。外
側層は低いH2/NaOH過電圧をもつ中央触媒層上に析着さ
れ、したがって外側層は主として中央触媒層に対する電
流導体として作用する。したがってかゝる電極構造体
は、たとえば電子電導性である高過電圧層を膜に直接付
着させ、電気化学反応に対して低過電圧をもつ第二の電
子電導性触媒層を前記内側層上に析着させそしてこの中
間層に第三の電子電導性であるが触媒的に不活性又は低
活性である層を付着させた三層を有する。かゝる配列に
おいて、外側の導電性層は膜に付着された内側層と外側
の電流分配器との間に置かれた中央触媒層にバルク電解
液の良好な物質輸送を確保するためにバルク電解液に対
して良好な輸送特性をもつように製造される。
さらに、陰極としての多層構造体の使用は、特にカルボ
キシレート陰極排斥層をもつカルボキシレート膜ととも
に使用する場合に、水素ガスが膜を横切って陽極に移動
し又は透過するのを低減するという追加の利点をもつこ
とが認められた。膜が水素の透過を受けるまで、水素を
生成する反応帯域を膜表面から離すように移動せしめる
と膜を横切って逆移動する水素量は最小限に抑制され
る。
膜を横切る水素の移動を減少させる二層電極の効果を例
証するために二つの電解槽を製造した。一方の電解槽は
陰極に面する膜に付着させた二槽構造体を有するもので
あり、その内側槽は8mg/cm2の添加量のINCO/23ニッケ
ル粒子と15重量%のデュポンT-30PTFEとの結合された
混合物であり、外側の陰極層は3mg/cm2の白金黒と15重
量%のT-30との結合された混合物であった。第二の電
解槽は膜に直接結合された4mg/cm2の白金黒と15重量%
のT-30との結合された混合物である陰極から構成され
るものであった。両方の電解槽をブライン電解用の電解
槽として用いた。塩素中のH2含量(v/v)を米国カリフォ
ルニア州、フラートン在のCARLE Instruments,Inc.によ
って販売されている分析用ガスクロマトグラフ装置AGC1
11-H型−分離能下限値0.1%(v/v)−を用いて測定した。
結果を次表に示す。
これらの結果から、水素の移送量は顕著に減少すること
が容易に認められる。検出不能とは水素量が装置の分離
能の下限値よりも本質的に少ないことを示している。
陽極としての多層構造体の使用は特に酸性化ブラインと
ともに使用される場合にヒドロキシルOHイオンの逆泳動
による酸素の発生を最小限に阻止する点で有利である。
触媒用白金族金属を膜表面から離して配置することによ
ってヒドロキシルイオンが白金触媒に到達して酸素を生
成する前に膜の高過電圧界面において酸性化ブラインに
よる中和反応が都合よく生起して水を形成せしめ得る。
多層電極構造体はまたナトリウムイオン及び水素イオン
の両方を生成するような原料、たとえば硫酸ナトリウム
を用いる場合の陽極としてもきわめて有用である。反応
帯域を膜から離すように移動させることによって、膜表
面に高い水素カチオン濃度が生ずることを回避し得る。
その結果、ナトリウムイオンが優先的に陰極に輸送され
て陽極室に硫酸が生成する。
本発明の新規特徴を説明しかつ一体の膜−二層電極集成
体の製造法をより詳細に説明するために及びクロール−
アルカリ電解槽におけるかゝる集成体の性能を例証する
ために、以下に実施例を示す。
実施例1 厚さ14ミルの布支持積層体を用いて膜−電極集成体を製
造した。積層膜はスルホネート官能基をもつパーフルオ
ロカーボン層に積層されたカルボキシレート官能基をも
つ厚さ2ミルのパーフルオロカーボン層を有する。3″
×3″の二層電極構造体をつぎの方法でカルボキシレー
ト官能基をもつ層に付着させた。
シャウニニガン炭素(Shawninigan Carbon)23mg(1mg/c
m2の炭素含量を与える)と35重量%のデュポンT−7PT
FE粒子との混合物をニッケル箔上に置いた。膜のカルボ
キシレート官能基をもつ層を箔上の粉末混合物上に置き
そして350゜Fで1000psiの圧力を2分間加えてこの層を箔
に付着させそして箔を剥離した。
白金黒69mg(3mg/cm2の含量を与える)と15重量%のデ
ュポンT−30 PTFE粒子との混合物をニッケル箔上に置
いた。この混合物上に上記の膜を膜に付着された内側炭
素層の露出表面を混合物に接触させるように載置した。
350゜Fで1000psiの圧力を2分間加えた。ついで箔を剥離
して膜に付着された二層電極構造体を得た。
この膜−電極集成体を電解槽♯1中にとりつけて膜及び
テフロンガスケットによって分離されたチタン陽極及び
ステンレス鋼陰極端末板を有し、それによって陽極室及
び陰極室を形成せしめた電解槽とした。寸法安定性陽極
(DSA)は陽極室中に膜に対向して配置しそしてニッケル
スクリーンは二層陰極の触媒外側層に対向して配置し
た。
対照電解槽、電解槽♯2は前記と同様に、ただし膜に付
着された陰極が1mg/cm2の炭素と35重量%のデュポンT
−7PTFEとの結合された集合体からなる単一層をもつも
のに変えて製造した。すなわちこの陰極は二層構造体の
高過電圧内側層と同一のものであった。
両方の電解槽を250g/のNaCを含む陽極水溶液
及び約28〜30重量%のNaOH陰極水溶液を用いて操作し
た。両電解槽の性能を測定し、その結果を第I表に示
す。
上表の結果から、275〜300ASFの電流密度における陰極
電流効率は1か月以上にわたり対照試験の89〜90%と比
較して90%以上の高い効率を持続することが認められ
る。槽電圧は対照試験の単一層陰極が膜抵抗率に及ぼす
高い苛性アルカリ濃度の影響及び炭素のより高いH2過電
圧のために本発明の二層陰極よりも実質的に高いのに対
して低かった。
実施例2 電解槽♯3を実施例1の電解槽♯1と同様にしてただし
膜に付着された二層陰極の内側層がニッケル(炭素でな
く)及びPTFE結合剤粒子の結合された集合体から構成さ
れたことを除いて、製造した。この電極の組成は8mg/c
m2のINCO123ニッケル及び15重量%のデュポンT−30PTF
Eであった。対照電解槽♯4として実施例1の電解槽♯
2と同様の電解槽を組立てた。膜に結合された陰極は前
述の二層電極の内側層と同じニッケル−PTFE集合体であ
った。これらの電解槽を実施例1と同一の陽極液及び陰
極液を用いて操作しそして両電解槽の性能を測定した。
結果を第II表に示す。
この場合にも、膜に付着された二層陰極の使用によっ
て、30重量%以上の苛性アルカリ濃度を用いて低い槽電
圧で90%を超える電流効率が達成されること、この電流
効率は単一層の触媒用電極を用いた場合よりも良好であ
ることが認められる。本発明の新規二層電極は電極内の
電気化学反応帯域を電極構造体と膜との界面から離すよ
うに移動させることによって陰極電流効率を増加させる
のに有効であることが認められるであろう。
実施例3 電解槽♯5を実施例1の電解槽♯1と同様にしてただし
内側層の表面に結合された電極層が低過電圧、化学的に
反応性の白金族金属と導電性であるが本質的に非反応性
の稀釈剤との混合物である点を変えて組立てた。二層構
造体は10mg/cm2のニッケルと15重量%のPTFE結合剤粒子
との混合物からなる導電性ニッケル内側層を有するもの
であり、その電極層の組成は白金黒と非反応性導電性稀
釈剤としてのニッケルとの混合物であった。電極の組成
は白金黒0.25mg/cm2、ニッケル1.0mg/cm2及びデュポン
T−30 PTFE 15重量%であった。この電解槽を90℃の温
度で操作しそしてNaC濃度200g/をもつブライ
ン水溶液を陽極室に供給した。電解槽は30アンペア/dm
2の電流密度、2.94ボルトの槽電圧で操作した。618時間
の操業後、電解槽は91%の陰極電流効率をもちかつ陰極
で35.7重量%の苛性ソーダを生成した。このことは金属
稀釈剤中の反応性白金族金属の混合物である電極をもつ
二層構造体は化学的に反応性の層のみをもつ電極層と同
等の性能を示し、しかも高価な触媒金属の添加量を実質
的に減少せしめ得ることを例証するものである。すなわ
ち、実施例1における電解槽中の白金族金属の添加量は
3mg/cm2であったに対し、電解槽♯5における添加量は
0.25mg/cm2であった。これは実質的に同等の結果を与え
ながら、電気化学的に反応性の触媒の添加量を位数の大
きさで減少せしめたことを意味する。
実施例4 硫酸ナトリウムの電解用として二層陰極構造体を含む電
解槽を組立てた。この電解槽は厚さ14ミルの布に支持さ
れたデュポン製ナフィオン(Nafion)315膜を有してい
た。ナフィオン315は布に支持された積層体であり、そ
の両方の層中にスルホネート官能基を含むが、陰極側の
層が約1500のより高い当量重量をもち、したがってヒド
ロキシルイオンに対してより高い排斥特性をもつもので
ある。このより高い当量重量をもつ陰極側層に3″×
3″の二層構造体を付着させた。
この二層構造体は膜に結合された導電性内側層を有し、
この内側層はニッケル粒子とポリテトラフルオロエチレ
ンとの結合された集合体から構成された。すなわち、こ
の内側層は10mg/cm2のNi粒子と30重量%のデュポンT−
30 PTFEからなるものであった。外側層は1.75mg/cm2
ルテニウム、0.25mg/cm2の白金及び30重量%のデュポン
T−30 PTFEの混合物の結合された集合体であった。陽
極端末板はチタンから形成され、一方陰極端末板は316
ステンレス鋼から形成された。寸法安定性陽極(DSA)を
陽極室中に配置した。織成ニッケルスクリーンメッシュ
を二層構造体の陰極層に対向して配置した。
この電解槽を173g(1.17M)/の硫酸ナトリウムを含有
する陽極水溶液及び蒸留水である陰極供給液を用いて90
℃で操作した。電解槽の性能を測定しそして結果を第II
I表に示す。
上記試験結果から、膜から離れて位置する触媒電極をも
つ二層陰極構造体は硫酸ナトリウムの電解においてもブ
ラインの電解と同様に高い効率で作動することが容易に
認められる。
以上、本発明を特定の好ましい実施態様に関して説明し
たが、本発明は何等これらに限定されるものではなく、
本発明の技術思想の範囲を逸脱することなしに、本発明
の構造体、装置及びそれを用いて達成される方法に種々
の変形及び修正をなし得るものであることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従う布に支持された積層膜の一面に結
合された二層の集電器−電極構造体を有する膜−電極集
成体の倍率30倍の走査電子顕微鏡写真である。 第2図は膜の一面に付着された集電器−電極構造体の倍
率2000倍の走査電子顕微鏡写真である。 第3図は膜に結合された多層構造体であってその結合さ
れた外側の電極層が電気化学的活性物質と導電性稀釈剤
との混合物である構造体の倍率2000倍の走査電子顕微鏡
写真である。 1……布支持積層膜、2……主イオン交換層 3……支持布、4……陰極側膜層 6……陰極側膜層、7……電子電導性粒子の結合された
集合体、8,9……導電性金属粒子、 10,11……重合体状結合剤、12……電極層 17……膜、18……導電性、ガス非放出性層、20……電気
化学的反応性金属粒子 21……稀釈剤粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ト−マス・ジヨ−ジ・コ−カ− アメリカ合衆国マサチユセツツ州レキシン トン・パ−シイ・ロ−ド28番 (56)参考文献 特開 昭56−169782(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極が膜に付着された液体及び気体透過性
    の2重層構造型のものであり、その外側層が電気化学的
    に活性なものである、イオン交換膜により分離されてい
    る少なくとも1対の陽極及び陰極間で電解質溶液を電気
    分解することからなる苛性アルカリを発生させる方法で
    あって、 その内側層が、電子的に導電性であって、その外側層よ
    りも高い水素発生過電圧を有していることを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】その内側層が金属粒子であることを特徴と
    する、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】その内側層が電子的に導電性の非金属粒子
    からなることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】その内側層が結合剤を含有する、特許請求
    の範囲第1項乃至第3項のいずれか1つに記載の方法。
  5. 【請求項5】イオン交換膜と、外側層が電気化学的に活
    性であって、その膜の1面に付着された液体及び気体透
    過性の2重層構造体とから構成される型の一体の膜−電
    極集成体であって、 その内側層が電子的に導電性であり、且つその外側層よ
    りも高い水素発生のための過電圧を有している集成体。
  6. 【請求項6】その内側層が金属粒子からなることを特徴
    とする、特許請求の範囲第5項に記載の集成体。
  7. 【請求項7】その内側層が電子的に導電性の非金属粒子
    であることを特徴とする、特許請求の範囲第5項に記載
    の集成体。
  8. 【請求項8】内側層が結合剤を含有する、特許請求の範
    囲第5項乃至第7項のいずれか1つに記載の集成体。
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