JPH063142Y2 - V型エンジンにおける冷却水路構造 - Google Patents

V型エンジンにおける冷却水路構造

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JPH063142Y2
JPH063142Y2 JP1987183712U JP18371287U JPH063142Y2 JP H063142 Y2 JPH063142 Y2 JP H063142Y2 JP 1987183712 U JP1987183712 U JP 1987183712U JP 18371287 U JP18371287 U JP 18371287U JP H063142 Y2 JPH063142 Y2 JP H063142Y2
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pipe
cylinder
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JP1987183712U
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善雄 泉
幸司 寺田
力 根岸
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、V型エンジンにおけるシリンダ冷却水の通路
構造に関するものである。
従来技術 車両進行方向の前後にシリンダを配設した横置き型のV
型エンジンを備えた自動二輪車において、このエンジン
のシリンダを冷却水で冷却するに際し、冷却水を先ず後
側のシリンダに導き、この後側のシリンダを冷却した水
を次いで前側のシリンダに導いて、前側のシリンダを冷
却水と車両走行によるラム風で冷却し、前後のシリンダ
の冷却効率を均一化するようにしたものが、例えば、実
公昭54-26447号公報により知られている。
このようにV形に配設された2つのシリンダに冷却水を
直列に流すようにしたエンジンにおいては、第1図に示
すように2つのシリンダ1,1間に各シリンダの冷却水
通路を連通させる冷却水路2を設ける必要がある。第1
図において、3はクランクケース、4はシリンダブロッ
ク、5はシリンダヘッド、6はシリンダヘッドカバーで
ある。
しかして、上記冷却水路2をシリンダ1,1に接続した
まま該シリンダ1,1をクランクケース3に取付けるこ
とは一般に困難なため、従来は冷却水路2を第2図のよ
うに構成して、シリンダ1,1を取付けた後両シリンダ
間に冷却水路2を形成するようにしていた。第2図は従
来のエンジンの冷却水路2部分を示す拡大断面図で、V
形をなして前後に配設された各シリンダ1A,1Bはそ
れぞれウォータージャケット7とシリンダライナ8とに
よって形成されている。
冷却水路2は、各シリンダ1A,1Bにそれぞれボルト
aで取付けられ、互いに向い合って突出する水路部片
b,bと、これらの水路部片b,bの対向する各端部に
またがって被嵌されたゴム製の接続管Cとから成り、各
水路部片bに形成された通路dは対応するシリンダ1の
ウォータージャケット7内の冷却水通路9に連通してい
る。そして接続管cの両端部はそれぞれ締付バンドeに
よって水路部片bに締付けて固定されている。
考案が解決しようとする問題点 このような冷却水路2を設けた従来のエンジンにおいて
は、シリンダの組立てに際して水路部片bを予めシリン
ダに取付けておくと、組立て後における接続管cの組付
けが不可能になるので、両方の水路部片b,bと接続管
cとを予め小組みしておき、シリンダをエンジン本体に
組立てた後に、両水路部片b,bをそれぞれシリンダ1
A,1Bにボルトaで固定していた。しかしこのように
すると、ボルトaの締付けをシリンダ1A,1B間の狭
い空間内で行なわなければならないので、作業が不便で
あるとともに、ボルトaの締付トルクの管理がほとんど
不可能であった。
問題点を解決するための手段および作用 本考案はこのような事情に鑑み、組立てが容易な冷却水
路構造を得ようとするものであり、このため本考案の冷
却水路構造は、V形に配された各シリンダのそれぞれに
該シリンダの冷却水通路に連通する水路管を一体に突設
し、かつこれらの水路管の端面と端面とを対向させ、両
水路管にまたがって長さが一方の水路管のシリンダから
の突出長より短かい接続管を摺動可能に嵌着するととも
に、該接続管の内面と前記水路管の外面との間を密封
し、かつ前記各水路管の前記接続管の端部に対応する位
置に、該接続管の摺動を阻止する係止部材を着脱可能に
設けて構成されている。
この冷却水路構造は次のようにして組立てられる。先ず
一方のシリンダに突設された水路管に接続管を摺動自在
に嵌着し、他方のシリンダの水路管には係止部材を取付
けておく。そしてこれら両方のシリンダをエンジン本体
に取付けた後、前記一方の水路管上の接続管を他方の水
路管側へ摺動させて、該他方の水路管上に取付けられて
いる前記係止部材に当接させる。この時接続管は両方の
水路管にまたがる正規の位置を占めるので該水路管の前
記係止部材と反対側の端部にも係止部材を取付け、接続
管の摺動を阻止する。接続管の内面と水路管の外面との
間はOリング等により密封されているので、両水路管の
接続部から冷却水が外部に漏れることはない。このよう
にして両シリンダの冷却水通路を連通させる冷却水路を
極めて簡単に形成することができ、かつこの冷却水路に
はボルトによる締付部分が存在しないので作業が容易で
あるとともに、締付トルクの管理を必要としない。
接続管の長さは前記水路管の突出長より短かいので、両
シリンダをエンジン本体に取付ける時、接続管が該水路
管の端部から突出してシリンダ取付けの障害となること
はない。
実施例 第3図は本考案の一実施例に係る冷却水路2を示す第2
図と同様な断面図で、第2図と同様な部分には同じ参照
数字を付してある。本実施例においては、V形に配され
た各シリンダ1A,1Bの互いに対向する側にそれぞれ
水路管10A,10Bが一体に突設され、水路管10Aの端面と水
路管10Bの端面とは近接して向い合っている。そして水
路管10A,10Bに形成された水路11,11はそれぞれシリンダ
1Aおよびシリンダ1Bの冷却水通路9に連通してい
る。水路管10Aと水路管10Bとにまたがって例えばアルミ
ニュームまたは鉄等の金属製の接続管12が嵌着されてお
り、該接続管12の内周面と接する水路管10A,10Bの外周
面にOリング13等の密封材が嵌着され、このOリング13
によって水路11は外部に対して密封されている。しか
し、接続管12は水路管10A,10Bに沿って摺動可能であ
り、その両端を着脱可能な係止部材例えば水路管10A,10
Bに設けられた係止溝14に嵌着されたサークリップ15に
よって係止され、摺動を阻止されている。
このようにして、シリンダ1Aの冷却水通路9とシリン
ダ1Bの冷却水通路9とを連通させる冷却水路2が構成
され、例えばシリンダ1Bの冷却水通路9を流れてシリ
ンダ1Bを冷却した冷却水が水路管10A,10B内の水路11
を通ってシリンダ1A側の冷却水通路9に流入し、さら
にシリンダ1Aを冷却する。この際、前後のシリンダの
流量配分のため、その前後間にオリフィス(図示せず)
を設け流量調整を行っている。
この冷却水路2はエンジン組立時に次のようにして形成
される。すなわち、シリンダ1A,1Bをクランクケー
ス3に組付けるに先立って、第4図に示すように、一方
のシリンダ例えばシリンダ1Bの水路管10Bにその端部
から接続管12を挿入し、接続管12の外端面と水路管10B
の端面とをほぼ揃えておく。これは、接続管12の長さ
が図示のように水路管10Bの突出長より短いので可能で
ある。この時水路管10B側のOリング13は既に取付けら
れており、サークリップ15は取外されている。一方、シ
リンダ1A側の水路管10AにはOリング13とサークリッ
プ15とを取付けておく。
このような準備工程の後、シリンダ1A,1Bをクランクケ
ース3に組付けると、第5図に示すように、水路管10A
と水路管10Bとが同軸線上に向い合う。この時接続管12
は水路管10Bの端部から突出していないので、この組付
けは何等の障害なく行われる。前記水路管10B側に嵌合
させておいた接続管12を水路管10A側へ摺動させ、その
端面を水路管10Aに予め装着されているサークリップ15
に当接させる(第6図)。この時接続管12の他方の端面
は水路管10Bの係止溝14の位置に在るので、該係止溝14
に水路管10B側のサークリップ15を取付ければ、接続管1
2は両端をサークリップ15,15によって係止され、両水路
管10A,10Bをまたぐ所定位置に固定される。
なお、接続管12の外周面には環状の凹溝16が設けられて
いるので、接続管12を摺動させる際にはこの凹溝16に手
もしくは工具を掛けることができ、シリンダ1A,1B
間のスペースが小さい場合でも接続管12を容易に摺動さ
せることができる。凹溝16の代りに外側へ突出するフラ
ンジ部分を設けてもよい。
本実施例の冷却水路2は以上のような手順によりシリン
ダ1A,1B間に極めて容易に形成され、特にシリンダ
1A,1B間の狭い空間内においては、接続管12を摺動
させ、一方のサークリップ15を嵌め込むという簡単な操
作だけを行えばよく、ボルト締付作業等の困難な操作を
必要としない。従ってまたボルト締付トルクの管理も必
要ない。
考案の効果 以上の通り、本考案の冷却水路構造は、V形に配された
各シリンダのそれぞれに該シリンダの冷却水通路に連通
する水路管を一体に突設し、かつこれらの水路管の端面
と端面とを対向させ、両水路管にまたがって長さが一方
の水路管のシリンダからの突出長より短い接続管を摺動
可能に嵌着するとともに、該接続管の内面と前記水路管
の外面との間を密封し、かつ前記各水路管の前記接続管
の端部に対応する位置に、該接続管の摺動を阻止する係
止部材を着脱可能に設けて構成されているので、極めて
簡単な操作により、V形に配された両シリンダ間に容易
に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はV型エンジンの概略側面図、第2図は従来のV
型エンジンの冷却水路部分を示す断面図、第3図は本考
案による冷却水路構造を備えたV型エンジンの冷却水路
部分を示す断面図、第4図ないし第6図は第3図の冷却
水路構造の各形成工程を示す断面図である。 1…シリンダ、2…冷却水路、3…クランクケース、4
…シリンダブロック、5…シリンダヘッド、6…シリン
ダヘッドカバー、7…ウォータージャケット、8…シリ
ンダライナ、9…冷却水通路、10…水路管、11…水路、
12…接続管、13…Oリング、14…係止溝、15…サークリ
ップ(係止部材)、16…凹溝。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】V形に配された各シリンダのそれぞれに該
    シリンダの冷却水路に連通する水路管を一体に突設し、
    かつこれらの水路管の端面と端面とを対向させ、両水路
    管にまたがって長さが一方の水路管のシリンダからの突
    出長より短かい接続管を摺動可能に嵌着するとともに、
    該接続管の内面と前記水路管の外面との間を密封し、か
    つ前記各水路管の前記接続管の端部に対応する位置に、
    該接続管の摺動を阻止する係止部材を着脱可能に設けた
    ことを特徴とするV型エンジンにおける冷却水路構造。
JP1987183712U 1987-12-03 1987-12-03 V型エンジンにおける冷却水路構造 Expired - Lifetime JPH063142Y2 (ja)

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JPH0188022U JPH0188022U (ja) 1989-06-09
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