JPH06313129A - 被覆用樹脂組成物 - Google Patents

被覆用樹脂組成物

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JPH06313129A
JPH06313129A JP10394293A JP10394293A JPH06313129A JP H06313129 A JPH06313129 A JP H06313129A JP 10394293 A JP10394293 A JP 10394293A JP 10394293 A JP10394293 A JP 10394293A JP H06313129 A JPH06313129 A JP H06313129A
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JP
Japan
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resin composition
coating
coating resin
compound
weight
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JP10394293A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Miyamoto
本 和 幸 宮
Tsutomu Saito
藤 勉 斉
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CHEMITEC CO Ltd
Chemitech Inc
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
CHEMITEC CO Ltd
Chemitech Inc
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に係る被覆用樹脂組成物は、(a)重
合可能なアクリル基またはメタクリル基をn個(n≧
2)有し、分子量がmであって、分子量mをnで除した
値Nが120未満であるアクリレート系化合物と(b)
光重合開始剤と、(c)微粉末状無機充填剤とからなる
ことを特徴としている 【効果】 本発明の被覆用樹脂組成物は、基材に対する
密着性に優れ、表面硬度、耐引っかき性、耐摩耗性、表
面光沢、透明性に優れ、光ディスクの表面保護コートと
して好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、被覆用樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、ガラス、樹脂などの基体表面を被
覆するために用いられ、硬化特性に優れ、表面硬度、耐
引掻き性、耐摩耗性、可撓性、表面光沢、耐熱性、耐水
性、耐溶剤性、耐候性ならびに基体表面との密着性など
に優れた被膜を形成するための被覆用樹脂組成物に関す
る。このような被覆用樹脂組成物は、特に光ディスクな
どの記録膜面の保護コート剤として特に好適である。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリエチレン、ポリカーボネート
などの樹脂成形体、ガラスなどの無機基材は、表面硬度
が低く、引掻きや摩擦に対して弱いため、表面に傷が生
じやすいという問題点がある。このためこれらの樹脂成
形体の表面に保護膜を形成することが行われている。こ
のような表面に保護膜を設ける樹脂成形体としては、光
ディスクが挙げられる。
【0003】特に近年、樹脂製基材上に記録膜を有して
なる光ディスク(記録媒体)が出現しており、広い分野
で用いられている。このような光ディスクとして、記録
時に記録信号に応じて記録磁界の方向を反転させて記録
を行う磁界変調方式の光ディスクが多用されるようにな
っている。このような記録方式における光ディスクへの
記録は、高速で回転する光ディスクの表面上に磁気ヘッ
ドを浮上させながら行う方式(浮上ヘッド方式)が採用
されている。
【0004】このような浮上ヘッド方式では、浮上型磁
気ヘッドは、光ディスクが回転している間は浮上して光
ディスクと非接触状態にあり、一方、光ディスクが静止
中および回転開始時には光ディスクと接触状態にある。
このような動作状態をCSS(Contact Start and Sto
p)という。
【0005】このようなCSS動作を行うと、磁気ヘッ
ドと光ディスクとは摩擦状態となり、この摩擦を繰り返
すと、光ディスクの破壊あるいは磁気ヘッドの破壊が発
生する危険があり、機器の信頼性を著しく損なってしま
う。このためCSS動作時に耐摩擦性(以下CSS耐久
性)に優れた磁気ヘッドと光ディスクが必要となり、特
に光ディスクの表面に設けられる保護被膜が優れたCS
S耐久性を有することが必要となる。
【0006】したがってCSS耐久性に優れた保護被膜
を提供しうるような被覆用樹脂組成物の出現が望まれて
いる。このようなCSS耐久性に優れた被覆用樹脂組成
物としては、従来たとえば架橋硬化型樹脂組成物などが
知られている。
【0007】従来公知の架橋硬化型樹脂組成物として
は、具体的には、シリコーン系モノマーまたはこのシリ
コーン系モノマー成分と種々の重合体とからなる樹脂組
成物、メチロールメラミンと硬化性成分とからなる樹脂
組成物、あるいは多官能性アクリル系カルボン酸エステ
ル誘導体またはこれと他の重合性成分とからなる樹脂組
成物などが知られている。
【0008】上記の多官能性アクリル系カルボン酸エス
テル誘導体としては、たとえばアルカンポリオールのポ
リ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレングリコ
ールのポリ(メタ)アクリレート、芳香族(フェノール
性)ポリヒドロキシル化合物のポリ(メタ)アクリレー
トなどが具体的に用いられている。
【0009】しかしながらこれらの多官能性アクリル系
カルボン酸エステル誘導体を単独で被膜形成性成分とし
て用いて、光ディスクなどの基体表面に保護被膜を形成
させても、これらの被膜は硬化の際の空気中における硬
化速度が遅いなどの硬化特性に劣ったり、表面硬度、耐
引掻き性、耐摩耗性、可撓性、耐熱性、耐水性、耐溶剤
性、耐候性および基板への密着性などの被膜特性に劣
り、工業的規模の利用における要求を充分に満足させる
ことはできなかった。また、これらの被膜形成性成分の
うちの二種以上の化合物を組み合わせて用いることによ
り、これらの欠点を改善しようとする試みもなされてい
るが、いずれもこれらの欠点をある程度は改良すること
ができるが、基体表面に被覆する際には他の新たな問題
点が生ずることがあった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上述の従来技術における問題
点を解決し、空気中での硬化特性に優れるとともに、樹
脂の成形体などの基体に対する付着性に優れ、加熱工程
を省略しても充分な付着力を示し、表面硬度、耐引掻き
性ならびに帯電防止性能に優れ、さらにCSS耐久性に
優れた保護被覆を形成しうるような被覆用樹脂組成物を
提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る被覆用樹脂組成物は、
(a)重合可能なアクリル基またはメタクリル基をn個
(n≧2)有し、分子量がmであって、分子量mをnで
除した値Nが120未満であるアクリレート系化合物
と、(b)光重合開始剤と、(c)微粉末状無機充填剤
とからなることを特徴としている。
【0012】前記アクリレート化合物(a)は、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレートまたはネオペンチルグリコー
ルジアクリレートであることが好ましい。
【0013】また前記微粉末状無機充填剤は、シリカゾ
ルであることが好ましい。
【0014】
【発明の具体的説明】以下本発明に係る被覆用樹脂組成
物について、具体的に説明する。まず本発明で用いられ
るアクリレート系化合物(a)について説明する。
【0015】このアクリレート系化合物(a)は、分子
中に、重合可能なアクリル基またはメタクリル基を2個
以上有し、好ましくは2〜8個、特に好ましくは2〜6
個有する。またこの化合物(A)の分子量は100〜1
000程度であり、好ましくは200〜700程度であ
る。そして、前記アクリル基またはメタクリル基の数を
nとし、分子量をmとした場合に、mをnで除して得ら
れる値N、すなわち
【0016】
【数1】
【0017】によって規定されるN値は、120未満で
あり、好ましくは80〜110程度である。
【0018】このようなアクリレート系化合物(a)
は、硬化特性、表面硬度あるいは耐湿性の向上に寄与す
るいわゆるハードコート剤のベース樹脂として役割を果
たしている。上記N値が120未満であると、空気中に
おける硬化特性、表面硬度、耐湿性等の低下あるいは劣
化が起らず、特に光ディスク表面の被覆用樹脂組成物と
して有用である。
【0019】この化合物(a)は、本発明の被覆用樹脂
組成物を構成する(a)〜(c)成分の合計100重量
部中に、好ましくは20〜95重量%、特に好ましくは
40〜90重量%の量で存在している。
【0020】化合物(a)の具体例としては、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレートおよびネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、多価アルコー
ルと(メタ)アクリル酸化合物類等が挙げられるが、こ
れらに限定されることはない。またこれらの化合物は、
一種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0021】本発明に係る被覆用樹脂組成物に用いられ
る光重合開始剤(b)は、紫外線照射によりこの組成物
を短時間のうちに硬化させることを目的として添加さ
れ、本発明の被覆用樹脂組成物を構成する(a)〜
(c)成分の合計100重量部中に、好ましくは0.5
〜15重量%、特に好ましくは2〜15重量%の量で存
在している。0.5重量%未満の場合には実用上、充分
な紫外線硬化性が得られない。15重量%を越える場合
には硬化後の表面硬度および密着性を得ることができな
い。
【0022】光重合開始剤(b)の具体例としては、塩
素化アセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、エト
キシアセトフェノン、フェノキシアセトフェノン、アミ
ノアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2- フェニルアセト
フェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトンなどのアセトフェノン
系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、ベンゾインアルキルエーテル
などのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベ
ンゾイル安息香酸、フェニルベンゾフェノン、アクリル
化ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、メチル
ベンゾイルフォーマートなどのベンゾフェノン系光重合
開始剤、チオキサンソン、クロルチオキサンソン、メチ
ルチオキサンソン、エチルチオキサンソン、プロピルチ
オキサンソン、フロロチオキサンソン、ミヒラーケトン
ジベンゾスベロンなどのチオキサンソン系光重合開始剤
あるいは、ブリオキシエステル、ベンジル、アシルオキ
シムエステル、アシルホスフィンオキサイト、フェナン
スレンキノン、カンファーキノン、アンスラキノン、ケ
トフマリン、イソフタロフェノン、テトラメチルチウラ
ムモノサルファイド等が挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0023】さらに反応性を高めるために、トリエタノ
ールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロ
パノールアミン、n-ブチルアミン、N-メチルジエタノー
ルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどの
脂肪族アミンあるいはミヒラーケトン、ジエチルアミノ
フェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルア
ミノ安息香酸イソアシルなどの芳香族アミンを光重合開
始助剤として添加することもできる。
【0024】本発明に係る被覆用樹脂組成物に用いられ
る微粉末状無機充填剤(c)は、粉末状を形成している
限りにおいてその平均粒径は任意であるが、通常、1n
m〜10μm、好ましくは1.5nm〜1μmの範囲で
あることが望ましい。またこの微粉末状無機充填剤
(c)は、この組成物を用いて形成される被膜の透明性
を維持するためには、その屈折率が通常1.40〜1.
60、好ましくは1.42〜1.58の範囲にあること
が望ましい。このような微粉末状無機充填剤として具体
的には、ガラス粉末、マイカ、ガラスビーズ、ガラスフ
レーク、ケイソウ土、無水シリカ、水和シリカ、ケイ
石、ケイ砂、石英、カオリナイト、モンモリロナイト、
セリサイト、タルク、縁泥石、陶石、長石などを例示す
ることができる。
【0025】また、これらの微粉末状無機充填剤の表面
をアルキルカルボン酸塩またはシランカップラーあるい
はチタンカップラー、Cl2 Si(CH3 2 、アルコ
ールなどによって表面処理したものも同様に使用でき
る。
【0026】本発明では、前記シリカを水またはアルコ
ール中に懸濁させたコロイダルシリカ、メタノールシリ
カゾル、エタノールシリカゾル、イソプロパノールシリ
カゾルなどを使用することもできる。これらの微粉末状
無機充填剤のうちでは、微粉末状シリカを配合すると、
得られる被膜の表面硬度、耐引掻き性および耐摩耗性が
著しく向上し、かつ透明性および表面光沢を損うことが
ないので特に好ましい。
【0027】これらの微粉末状無機充填剤は、上記
(a)〜(c)成分の合計100重量部に対し、0.5
〜200重量部、好ましくは0.5〜100重量部、さ
らに好ましくは1.0〜50重量部の量で配合されるこ
とが望ましい。
【0028】微粉末状無機充填剤を上記のような量で被
覆用樹脂組成物中に配合することにより、得られる被膜
の表面硬度、耐引掻き性、耐摩耗性を向上させることが
でき、かつ透明性および表面光沢も損われることはな
い。
【0029】本発明に係る被覆用樹脂組成物は、主とし
て上記(a)〜(c)の3成分からなるが、塗工に先立
ち、充分な塗布性(流動性)を付与するために、有機溶
剤で希釈することが好ましい。有機溶剤は、前記(a)
〜(c)の合計100重量部に対して、50〜900重
量部、好ましくは80〜500重量部、特に好ましくは
100〜300重量部の量で用いられる。
【0030】このような量で有機溶剤を含有してなる被
覆用樹脂組成物は、塗布適性が向上し、表面の白濁現
象、表面クラックを防ぎ、透明、平滑で良好な被膜を形
成するため、特に光ディスク表面の被覆用樹脂組成物と
して有用である。
【0031】このような有機溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチ
ルアルコール、ペンタノール、イソペンチルアルコー
ル、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ジアセトンア
ルコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールなどのアルコール系有機溶剤、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クメン、ヘキサン、エチルベ
ンゼン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、リグロイ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの炭化
水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブ
ロモホルム、トリクレン、二塩化エチレン、パークレ
ン、三塩化エタン、四塩化エタン、二塩化プロパン、ク
ロロベンゼン、ブロモベンゼンなどのハロゲン化炭化水
素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ブチルエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどの
エーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、カプ
ロニトリルなどのニトリル類、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソ
ブチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、安息香酸メチル、
安息香酸エチルなどのエステル類などを例示することが
でき、これらの2種以上の混合物を使用することもでき
る。これらの中でも、特にアルコール系有機溶剤が好ま
しい。
【0032】本発明に係る被覆用樹脂組成物には、上記
の各成分の他にも、さらに必要に応じて重合禁止剤、溶
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの安定剤、蛍光増白
剤、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ートなどの(反応性)オリゴマーおよびポリメチルメタ
クリレートなどのポリマー等の各種添加剤を配合するこ
とができる。これらの添加剤の配合割合は適宜である。
【0033】また本発明では、被覆用樹脂組成物に、ポ
リオキシアルキレン鎖および重合可能なアクリル基また
はメタクリル基を有する化合物(i)、あるいは過塩素
酸、チオシアン酸または硝酸のアルカリ金属塩またはア
ルカリ土類金属塩、またはそれらの混合物(ii)を配合
することもできる。
【0034】このような化合物(i)を含有する組成物
は、平滑性と帯電防止能に優れ、かつ空気中における硬
化特性、表面硬度、耐湿性等の低下あるいは劣化が起ら
ない。
【0035】化合物(i)の具体例としては、下記式
(1)〜(3)のいずれかで表わされる化合物を挙げる
ことができる。
【0036】
【化1】
【0037】ただし、R1 は水素原子またはメチル基で
あり、R2 は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R3
は炭素数1〜5のアルキレン基またはアルキル基であ
り、mは1〜8の整数であり、nは2以上の整数であ
り、好ましくは3〜14の整数である。
【0038】
【化2】
【0039】上記(1)式で表わされる化合物のさらに
具体的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリ
コールまたはそれらのブロックコポリマー、またはメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オク
タノール、ドデカノール、フェノール、クレゾール、ベ
ンジルアルコール、オクチルフェノール、ノニルフェノ
ール、スチレン化フェノール、1,4-ブタンジオール、1,
6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、カテコ
ール、ハイドロキノン、ビスフェノールA、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、ソルビトール
等のアルコール類またはフェノール類に、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはテ
トラハイドロフラン等の環状エーテル化合物を開環付加
させて得られるポリオキシアルキレン化合物等と(メ
タ)アクリル酸等とのエステル化反応にて合成される化
合物等が挙げられる。
【0040】上記(2)式で表わされる化合物のさらに
具体的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールまたはそれらのブロックコポリ
マー等のポリオキシアルキレングリコールに2,4-トリレ
ンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシア
ネート化合物を反応させて得た末端イソシアネート基含
有プレポリマーとヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートの反応により合成される化合物等が挙げられる。
【0041】上記(3)式で表わされる化合物のさらに
具体的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリ
コールまたはそれらのブロックコポリマー、またはメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オク
タノール、ドデカノール、フェノール、クレゾール、ベ
ンジルアルコール、オクチルフェノール、ノニルフェノ
ール、スチレン化フェノール、1,4-ブタンジオール、1,
6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、カテコ
ール、ハイドロキノン、ビスフェノールA、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、ソルビトール
等のアルコール類またはフェノール類に、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはテ
トラハイドロフラン等の環状エーテル化合物を開環付加
させて得たポリオキシアルキレン化合物に、エピクロル
ヒドリンを反応させてエポキシ化合物を得た後、さらに
(メタ)アクリル酸等を開環付加反応させて合成される
化合物等が挙げられる。
【0042】上記の中でも、化合物(i)としては
(1)式で表わされる化合物が好ましい。上記(i)成
分は後述する(ii)成分を溶解させ、かつ、(ii)成分
と併用することにより、得られる被膜に帯電防止効果を
発現させる目的で添加されている。
【0043】上記のような成分(ii)は、過塩素酸、チ
オシアン酸または硝酸のアルカリ金属塩またはアルカリ
土類金属塩であり、これらは1種単独で、または2種以
上を組み合わせて使用することができる。
【0044】成分(ii)は、帯電防止能の付与を目的と
して添加される。
【0045】成分(ii)を0.01〜5.0重量%の量
で含有する組成物は、塗布時のレベリング性および硬化
時の平滑性、密着性、帯電防止能に優れ、特に光ディス
ク表面に対する被覆用樹脂組成物として有用である。
【0046】成分(ii)の具体例としては、過塩素酸リ
チウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、チオ
シアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシア
ン酸カリウム、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カ
リウムなどが挙げられる。
【0047】本発明に係る被覆用樹脂組成物は、上記
(a)〜(c)成分、および必要に応じて用いられる諸
成分を適宜に調合し、ロール、バンバリーミキサー、ボ
ールミル、アトライタ、ウィッパー、オークスミキサ
ー、ディソルバー、ホモジナイザー、コロイドミル、サ
ンドミル、振動ミル、ミキサー混合攪拌槽などによる混
練混合操作によって均一な溶液あるいは懸濁液として得
られる。
【0048】得られた溶液状組成物あるいは懸濁液状組
成物を基材表面に塗布する方法としては、刷毛塗り法、
スプレー法、浸漬法、バーコート法、ロールコーター
法、スピンコーター法、ゲルコーター法などの従来から
公知の方法を採用することができる。また、塗布により
得られた被膜は必要により乾燥させた後、硬化させる
が、該被膜を乾燥させる方法としては、自然乾燥法、キ
ャリアガスによる強制乾燥法、赤外線炉、遠赤外線炉、
熱風炉を用いた加熱乾燥法などを例示することができ
る。また、前述の被膜を硬化させ、被膜を形成させる方
法としては、光、特に紫外線により重合架橋硬化させる
方法、熱により重合架橋硬化させる方法などを例示する
ことができる。光硬化法では、照射時間は通常1秒〜6
0秒、好ましくは1秒〜10秒である。
【0049】本発明の被覆用樹脂組成物が塗布される基
材としては、あらゆるものが用いられるが、光ディスク
基材としては、ガラスやアルミニウムなとの無機材料、
ポリメチルメタアクリレート、ポリメタクリレートのよ
うなアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、
米国特許第4614778号明細書に示されるようなエ
チレン・環状オレフィン共重合体例えばエチレンと1,4,
5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a- オクタヒドロナフタ
レン(テトラシクロドデセン)との共重合体、エチレン
と2-メチル-1,4,5,8- ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a- オ
クタヒドロナフタレン(メチルテトラシクロドデセン)
との共重合体、エチレンと2-エチル-1,4,5,8- ジメタノ
-1,2,3,4,4a,5,8,8a- オクタヒドロナフタレンとの共重
合体など、ポリ4-メチル-1- ペンテン、エポキシ樹脂、
ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテ
ルイミドあるいは特開昭60−26024号公報に示さ
れるようなテトラシクロドデセン類の単独開環重合体や
ノルボルネン類との開環共重合体を水添したもの、ある
いはこれら各ポリマー同士もしくは他のポリマーとを混
合して得られるポリマーアロイ、例えばポリカーボネー
トとポリスチレンのポリマーアロイ等の有機材料を使用
できる。
【0050】このような基材の形状はフィルム状、シー
ト状、板状、その他いかなる形状であってもよい。前記
成形体の基材表面を本発明の被覆用樹脂組成物の被膜で
被覆する際には、該基材の表面に、種々の溶剤による洗
浄、アルカリ水溶液による洗浄、界面活性剤による洗
浄、超音波による洗浄、電解による洗浄、ブラスト処
理、サンドブラスト処理、酸またはアルカリによるエッ
チング処理、フレーム処理、コロナ放電処理、アーク放
電処理、グロー放電処理、プラズマ放電処理、化成処理
などの種々の表面処理を施すことができる。また、前記
基材表面に本発明の被覆用樹脂組成物からなる被膜を形
成する際に、該基材表面と該被膜層との間にプライマー
からなる中間接着層を置いて三層構造とすることによ
り、両層間の付着性をさらに向上させることも可能であ
る。プライマーとしては、例えばα,β- 不飽和カルボ
ン酸、その酸無水物、そのエステルなどのα,β- 不飽
和カルボン酸またはその誘導体成分がグラフトされた変
性ポリオレフィンが通常使用される。このように、必要
に応じて表面処理またはプライマー処理の施された基材
表面上に前述の方法によって本発明の組成物が被覆さ
れ、硬化処理が施される。
【0051】本発明の被覆用樹脂組成物からなる被膜が
設けられた成形体は、光ディスク基板として特に有用で
あるが、この他にも種々の用途に利用される。具体的に
は、たとえば、採光板、スカイドーム、太陽熱温水器の
パネル板、グローブボックスのパネル板、時計のガラ
ス、メガネやカメラ、コンタクトレンズなどの各種レン
ズ、光学プリズム、血液バッグ、コーヒーメーカーのシ
ャワードームやコーヒー入れ、水タンク、照明器のカバ
ー、プレイヤーなどステレオ装置のカバー、各種メータ
ーの文字板やカバー、自動車のヘッドランプあるいはテ
ールランプのカバー、レベルセンサー、ガラスの飛散防
止用フィルムや離型フィルム、絶縁フィルム、農業用フ
ィルムなどの各種フィルム、光ディスク、衣類乾燥器や
電気洗濯機、ドライヤー、油槽などの各種装置ののぞき
窓、オートバイやジープ、モーターボートなどの風防ガ
ラス、自動車のガラス(フロントガラス、リアウィンド
ウ、オペラウィンドウ、三角窓、サンルーフ)、温室や
家屋、水槽などの窓ガラス、食器、鏡、ショウ油瓶や化
粧瓶などの各種容器、リレーケース、ヒューズボック
ス、二輪車のサイドカバーや泥よけ、フェンダー、カー
テン、スクリーン、テーブルクロス、防水防湿フィル
ム、防水シート、絶縁フィルム、床タイル、床シート、
ドア、テーブル板、壁タイル、カウンタートップ化粧
板、たな板、壁シート、壁紙、家具、軽量壁板、食器、
いす、バスタブ、便器、冷蔵庫、壁パネル、給排水管、
配線管、ダクト、カーテンロッド、雨どい、断熱材、塗
膜防水材、幕、窓枠、自動車のホイル、各種容器、自動
車の内装材、化粧台、フラワーボックス、パーティクル
ボード、瓦、雨戸、シャッター、防水バン、パイプ、配
線材料、ギヤカム、つまみ、電磁弁枠、ファン、インパ
ネ、バンパー、ブレーキなどが例示される。以上の他に
も、家電製品や自動車部品、オートバイ部品、自動販売
機部品、土木建築材料、一般工業材料、事務情報機器、
電子部品、包装材料、スポーツ用具、医療器具、原子力
関係部品にも使用することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、基材に対する密着性に
優れ、表面硬度、耐引っかき性、耐摩耗性、表面光沢、
透明性に優れ、光ディスクの表面保護コートとして好適
な被覆用樹脂組成物が提供される。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0054】なお、評価は次の方法で行った。 (1)硬化性(表面タック) 4kw高圧水銀灯により、照射距離15cm、照射時間5
秒で、1000mJ/cm2 の紫外線を照射した後の表面
タックの有無により評価した。 (2)鉛筆硬度 JIS K 5651に準じて測定した。 (3)耐CSS性 光ディスクと磁気ヘッドとを用いて下記のような条件下
で行った。
【0055】ヘッド浮上量:0.2μm 光ディスク回転数:3600rpm 実験位置:ディスク半径25mm 繰り返し(回転開始、停止)周期:10秒 実験環境:クラス1000のクリーンルーム内、温度2
3℃、湿度50%R.H. (4)耐湿テスト 光ディスク基板に5〜8μm厚で被覆用樹脂組成物を塗
布硬化後、80℃、相対湿度95%の恒温恒湿槽に試験
片を1000時間保持する。試験片を恒温恒湿槽から取
り出した後に、試験片が室温になるまで放置し、クラッ
クおよび剥離の有無を確認した。 (5)耐摩耗性 落砂摩耗試験によって評価した。落砂摩耗試験は下記の
ようにして行った。
【0056】JIS K8147−1975の方法に準
じて800gの炭化珪素質研削材を被膜上に落下させ
る。試験前後の表面光沢(グロス)の差で耐摩耗性を表
す。数字が小さいほど耐摩耗性がよい。
【0057】
【実施例1】ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト60重量部、ネオペンチルグリコールジアクリレート
20重量部、イソボロニルアクリレート20重量部、2,
2-ジメトキシ-2- フェニルアセトフェノン4重量部およ
びシリカゾル5重量部を攪拌容器中に入れ、均一になる
まで攪拌し、被覆用樹脂組成物を得た。
【0058】表面を清浄した非晶質ポリオレフィン基板
上に上記で得られた被覆用樹脂組成物を約5cc滴下し、
室温(25℃)でスピンコーターを用いて塗布した後、
4kw高圧水銀灯により、照射距離15cm、照射時間5
秒で、1000mJ/cm2 の紫外線を照射して硬化させ
た。
【0059】得られた被膜の硬化性および硬化被覆膜の
物性を表1に示す。
【0060】
【実施例2〜4および比較例1〜2】添加成分およびそ
の配合量を表1に記載のように変更した以外は実施例1
と同様に行なった。
【0061】結果を表1に示す。
【0062】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)重合可能なアクリル基またはメタク
    リル基をn個(n≧2)有し、分子量がmであって、分
    子量mをnで除した値Nが120未満であるアクリレー
    ト系化合物と、 (b)光重合開始剤と、 (c)微粉末状無機充填剤とからなることを特徴とする
    被覆用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記化合物(a)が、ジペンタエリスリト
    ールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリ
    アクリレートおよびネオペンチルグリコールジアクリレ
    ートからなる群から選択される少なくとも1種以上の化
    合物であることを特徴とする請求項1に記載の被覆用樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】前記微粉末状無機充填剤がシリカゾルであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の被覆用樹脂組成
    物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016060355A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 住友ベークライト株式会社 車両用風防板

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