JPH06311434A - Ccd固体撮像装置 - Google Patents

Ccd固体撮像装置

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JPH06311434A
JPH06311434A JP5097825A JP9782593A JPH06311434A JP H06311434 A JPH06311434 A JP H06311434A JP 5097825 A JP5097825 A JP 5097825A JP 9782593 A JP9782593 A JP 9782593A JP H06311434 A JPH06311434 A JP H06311434A
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transfer
voltage
potential
channel layer
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JP5097825A
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Inventor
Kazuhisa Miyaguchi
和久 宮口
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて長時間の露光にあっても暗電流の発生
を大幅に抑制することにより、微弱光の二次元映像を計
測することができるCCDを提供する。 【構成】 夫々の転送電極下のチャネル層領域の一部分
にバリア層を形成し、撮像時には、上記全ての転送電極
群にピニング電圧を印加することによって、上記バリア
層の形成されていないチャネル層領域に発生するピクセ
ルに相当するポテンシャル井戸群に、受光により発生し
た信号電荷を集積させ、電荷転送時には、“L”レベル
をピニング電圧とし“H”レベルを該ピニング電圧より
高い所定電圧とする2相クロックを上記転送電極群に印
加することによって、隣合う2個ずつのポテンシャル井
戸に集積した信号電荷を混合させて、その混合信号毎に
分離して電荷転送させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、暗電流の発生を低減す
ることにより、極めて長時間の露光であっても低雑音化
を実現するCCD固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小形且つ機械的強度が高い等の理
由により、カメラ一体型VTRや電子スチルカメラ等の
民生映像機器にCCD固体撮像装置(以下、単にCCD
という)が広く用いられるようになった。これらの民生
映像機器には、インターライントランスファ方式(IT
方式)のCCDや、フレームインターライントランスフ
ァ方式(FIT方式)のCCDが一般的に使用されてい
る。
【0003】かかるIT方式とFIT方式の構造上の特
徴は、ピクセル群となるフォトダイオード群がマトリク
ス状に配列形成されると共に、列方向または行方向に配
列されているフォトダイオード群に隣接して電荷転送路
群が形成され、更に電荷転送路群の表面が遮光されてい
る点にある。そして、露光(受光)時にフォトダイオー
ド群に蓄積された信号電荷を電荷転送路へ転送し、電荷
転送路を所定の読出しタイミングに同期して転送動作さ
せることによりピクセル信号として出力させる。したが
って、フォトダイオード群により受光が行われ、一方、
電荷転送路群はもっぱら信号電荷の転送にのみ用いられ
ている。尚、IT方式とFIT方式との主たる相違点
は、FIT方式のCCDは、電荷転送路群の終端に更に
信号電荷を保持することのできる信号電荷蓄積用の電荷
転送路群(蓄積部)が設けられてその蓄積部を介してピ
クセル信号を出力するのに対し、IT方式のCCDは、
かかる蓄積部が設けられていない点にある。
【0004】ところが、このようなインターライン機能
を有するCCDにあっては、上述したように、受光のた
めのフォトダイオード群と電荷転送のための電荷転送路
群は、相互に分離して半導体チップに形成されるので、
フォトダイオード群の開口率(1ピクセルを構成するの
に用する面積に対する受光面積の比率)が、電荷転送路
群の存在によって制限され、結果的に光の集光率が良く
ない。
【0005】よって、極めて微弱な光の像を撮像するよ
うな特殊な計測分野、例えば、極めて遠距離の星から到
達した光を集光してその映像を解析する等の特殊計測分
野にあっては、IT方式とFIT方式のCCDよりも、
インターライン機能を有さないフルフレームトランスフ
ァ方式(FFT方式)やフレームトランスファ方式(F
T方式)の方が優れた効果が得られる。即ち、かかるF
FT方式とFT方式のCCDは、電荷転送路群に電荷転
送機能と光電変換機能を持たせることによって開口率の
向上を図ることができるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者は、かかる
FFT方式又はFT方式のCCDの利点を生かして、こ
のような微弱な光から映像を再現するための研究・開発
を行ってきた結果、更なる鮮明映像の再生を実現するた
めには、以下のような解決すべき技術的課題があること
を確認した。
【0007】まず、従来のFFT方式とFT方式のCC
Dの構造及び動作を図9に基いて述べると、受光機能を
併せ持つ1つの電荷転送路の構造は、同図(a)に示す
ように、p形シリコン基板1上にn形チャネル層2が積
層され、更に薄い絶縁層を介して、多数の転送電極
0 ,G1 ,G2 ……が電荷転送方向に沿って配列形成
されている。そして、これらの転送電極G0 ,G1 ,G
2 ……に、同図(b)に示すような同期波形の4相クロ
ックP1〜P4を印加することによって、受光時には、
所定の転送電極群の下のチャネル層2にピクセル群に相
当する深いポテンシャル井戸群を発生させて信号電荷を
これらのポテンシャル井戸群に集積させ、電荷転送時に
は、チャネル層2のポテンシャル井戸群の深さを周期的
に変化させることにより、信号電荷群を互いに混合させ
ないようにして電荷転送方向yへ転送させて、ピクセル
信号として出力させる。
【0008】尚、相互に隣合った4個ずつの転送電極群
(同図では、例えば、G1 ,G2 ,G3 ,G4 )を一組
として、これらの各組が各ピクセルに相当しており、受
光時には、各組中の特定の転送電極(同図では、例えば
1 ,G2 ,G3 ,G4 の組中のG1 )に高電圧のクロ
ックP1を印加すると共に、各組の残余の3転送電極
(同図では、G2 ,G3 ,G4 )に低電圧のクロック信
号P2〜P4を印加することによって、1つの転送電極
(同図ではG1 )下に受光により発生した信号電荷を集
積させるための深いポテンシャル井戸を発生させ、他の
転送電極下にはポテンシャル井戸を発生させないことに
よりピクセル間分離を確実にしている。
【0009】そして、電荷転送時には、同図(b)に示
すような所定周期で高電圧と低電圧に変化するクロック
信号P1〜P4を転送電極に印加することによって、同
図(c)に示すようにポテンシャルプロフィールを変化
さて、隣合う信号電荷が混合しないように電荷転送させ
る。尚、同図(c)中、斜線部分が1ピクセル分の信号
電荷であることを示すと共に、同図(b)中の各時点t
1〜t4でのポテンシャルプロフィールの変化を示して
いる。
【0010】ところで、このような従来のFFT方式と
FT方式のCCDを上述したような微弱な光を集積する
ための長時間露光に適用した場合には、ピクセルに相当
するポテンシャル井戸を長時間継続的に発生させる必要
から、転送電極に高電圧のクロックを継続して印加させ
なければならず、この結果、暗電流の増加に伴って鮮明
な映像を得ることができなくなるという問題があった。
【0011】特に、民生映像機器のように露光時間が比
較的短時間の場合にはこの暗電流の影響を受けることが
少ないが、上述のような極めて微弱な光を検出して映像
を再現しようとする特殊計測分野では、得ようとする信
号電荷が暗電流に埋もれてしまうので、極めて深刻な問
題である。
【0012】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、極めて長時間の露光にあっても暗電流の
発生を大幅に抑制することにより、微弱光の二次元映像
を計測することができるCCDを提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、光電変換と電荷転送機能とを有する
電荷転送路群を有するCCD固体撮像装置であって、電
荷転送路群は、信号電荷を転送するためのチャネル層上
に電荷転送方向に沿って配列形成された転送電極群と、
夫々の転送電極下のチャネル層領域の一部分に形成され
たバリア層とを有し、撮像時には、上記全ての転送電極
群にピニング電圧を印加することによって、上記バリア
層の形成されていないチャネル層領域に発生するピクセ
ルに相当するポテンシャル井戸群に、受光により発生し
た信号電荷を集積させ、電荷転送時には、“L”レベル
をピニング電圧とし“H”レベルを該ピニング電圧より
高い所定電圧とする2相クロックを上記転送電極群に印
加することによって、隣合う2個ずつのポテンシャル井
戸に集積した信号電荷を混合させて、その混合信号毎に
分離して電荷転送させる構成とした。
【0014】
【作用】かかる構成によると、受光時では、暗電流の発
生を抑制することができる浅いポテンシャル井戸に信号
電荷を集積させるので、暗電流による雑音の影響の少な
い鮮明映像を得ることができる。又、受光時から本来の
電荷転送に処理が移行する直前に隣合う2信号電荷が混
合させるので、コントラストの高い鮮明映像を得ること
ができる。更に、2相駆動方式のクロックを適用し、こ
の駆動方式に適合する転送電荷の配列及びこれらクロッ
クの印加配列を採用したので、上記信号電荷の混合を行
っても解像度の低下はほとんど問題とならない範囲に抑
えることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明によるCCD固体撮像装置の一
実施例を図面と共に説明する。まず、本発明を実施する
に当たり適用されるCCDの例を図1と図2に基づいて
説明する。図1のCCDはインターライン機能を有しな
いFTCCDであり、夫々が光電変換機能と電荷転送機
能とを兼ね備えた複数列の電荷転送路群を有する受光部
3と、これらの電荷転送路群の終端部分に更に連続して
形成され且つ表面が遮光されている電荷転送路群を有す
る蓄積部4と、蓄積部4の電荷転送路群の終端に接続さ
れ且つ表面が遮光され、蓄積部4から転送されて来た信
号電荷群を水平2相クロックq1,q2に従って水平方
向xへ水平転送させる水平電荷転送路7と、水平電荷転
送路7の終端に設けられてピクセル毎の信号電荷を電圧
のピクセル信号に変換して出力する出力部8を備えてい
る。
【0016】一方、図2のCCDはインターライン機能
及び蓄積部を備えないFFTCCDであり、受光部3の
電荷転送路群の終端に直接に水平電荷転送路6が接続さ
れている点で、図1のFTCCDと相違する。
【0017】次に、これらCCDの受光部3に設けられ
ている電荷転送路群の構造を図3に基づいて説明する。
尚、図3は、図1と図2の1つの電荷転送路の要部構造
を代表して示している。
【0018】図3において、p形シリコン基板9上にn
形チャネル層10が積層され、更に薄い絶縁層を介し
て、多数の転送電極G0 ,G1 ,G2 ……が垂直電荷転
送方向yに沿って配列形成されている。更に、奇数番目
の転送電極G1 ,G3 ,G5 ……下のチャネル層10の
表層部分には、p形又はn形不純物が拡散若しくはイオ
ン注入されることによるバリア部B1 ,B3 ,B5 ……
が形成されている。
【0019】そして、これらの転送電極G0 ,G1 ,G
2 ……には、2個ずつの転送電極を1組(図中、G1
2 、G3 とG4 、G5 とG6 、G7 とG8 を夫々の組
にしている)にして、各組毎に垂直2相クロックP1,
P2が交互に印加されている。尚、他の電荷転送路群も
同一配列の転送電極G0 ,G1 ,G2 ……が形成され且
つ2相クロックP1,P2が印加されている。
【0020】次に、垂直の2相クロックP1,P2のタ
イミングチャートを図4に基づいて説明する。
【0021】まず、受光期間τ1では、両クロック信号
P1,P2は共に所定の低電圧(以下、“L”レベルと
いう)VL に保持される。
【0022】ここで、“L”レベルの電圧VL は、図6
に示すCCDの特性に基づいて決定されている。同図
は、転送電極に印加されるクロックのゲート電圧V
G (ボルト)と暗電流Id(nA/cm2 )との相関関
係を示す実験結果であり、CCDはゲート電圧VG が低
いほど暗電流Idが減少するという特性を有することが
明らかである。そして、ゲート電圧VG がピニング電圧
P を境にして暗電流Idの減少傾向が止まる。したが
って、このピニング電圧VP より低い所定電圧を“L”
レベルの電圧VL としている。一方、後述する垂直電荷
転送時には、クロック信号P1,P2を、“L”レベル
の電圧VL と、この“L”レベルの電圧VL より高い所
定電圧(“H”レベルという)VH で交互に変化させる
ことにより電荷転送のためのポテンシャルプロフィール
を発生させるようになっている。
【0023】再び図4において、このようにクロックP
1,P2が共に“L”レベルに保持されると、受光期間
τ1中では、時点t1で代表されるように、図5(a)
に示すポテンシャルプロフィールとなる。即ち、バリア
部B1 ,B3 ,B5 ……が形成されている部分では、ポ
テンシャル井戸が発生せず、バリア部B1 ,B3 ,B5
……が形成されていない部分では、“L”レベルの電圧
L に従ったポテンシャルE1の比較的浅いポテンシャ
ル井戸が発生する。
【0024】そして、“L”レベルの電圧VL は図6で
示した暗電流Idの発生を最も低減することができる電
圧であるので、これらのポテンシャル井戸が発生して
も、暗電流Idの発生は極めて少なくなる。そして、露
光期間τ1に発生する信号電荷q2 ,q4 ,q6 ,q8
……はこれらのポテンシャル井戸に集積される。
【0025】次に、垂直電荷転送期間(τ2 +τ3 )で
は、図4に示すように、クロックP1,P2が所定周期
で“L”レベルの電圧VL と“H”レベルの電圧VH
交互に反転変化する。尚、クロックP1,P2が相補関
係で変化する。
【0026】まず、時点t2 のように、クロックP1が
“L”レベルのままで、他方のクロックP2が“H”レ
ベルに反転する期間τ2 (以下、電荷混合期間という)
では、図5(b)に示すように、“L”レベルのままの
転送電極(G1 ,G2 )と(G5 ,G6 )…の組に対応
するポテンシャルプロフィールは変化しないが、“H”
レベルとなる転送電極(G3 ,G4 )と(G7 ,G8
…の組に対応するポテンシャルは深くなる。したがっ
て、“H”レベルとなる転送電極G4 ,G8 …下で且つ
バリア部が形成されていない部分のポテンシャル井戸の
ポテンシャルE3が最大となり(換言すれば、最も深く
なる)、“H”レベルとなる転送電極G3,G7 …下で
且つバリア部が形成されている部分のポテンシャル井戸
のポテンシャルE2が次に大きくなり、転送電極G1
5 …下は障壁として残るので、最も深いポテンシャル
井戸において、隣合う2信号電荷(q2 ,q4 )と(q
6 ,q8 )…が混合される。
【0027】尚、夫々のポテンシャルは、E1=E3−
E2≦E2−E1の関係にあり、CCDの製造時に予め
バリア部B1 ,B3 ,B5 ,B7 …の不純物濃度を調整
することによって実現されている。このようなポテンシ
ャルの関係に設定すると、電荷転送時においてもポテン
シャル井戸が極端に深くならないので、暗電流の影響を
抑制することができる。
【0028】ここで注目すべき事は、受光期間τ1
は、暗電流Idの発生を抑制するために、クロックP
1,P2を低電圧VL に設定した結果、図5(a)に示
すようにポテンシャル井戸が浅くなって、集積可能な信
号電荷の量が少なくなるが、混合期間τ2 において2信
号電荷を混合することによって、各ピクセルの信号電荷
量を実質的に増加させて鮮明画像が得られるようにして
いる。この反面で、この混合処理を行うことにより、ピ
クセル解像度が、受光期間τ1 でのピクセル解像度の半
分に減るが、2相クロックP1,P2を適用した結果、
転送電極数に対するポテンシャル井戸の数が大幅に減ら
ないので、実質的なピクセル解像度の低下はない。
【0029】そして、図4中の転送期間τ3 に示すよう
に、相補関係のクロックP1,P2が各転送電極G0
1 ,G2 ……に印加されることによって、図5(b)
に示すのと同様な画素間分離可能なポテンシャルプロフ
ィールが連続的に変化するので、混合された信号電荷毎
に分離して電荷転送される。
【0030】尚、図1に示したFTCCDでは、蓄積部
4の電荷転送路も同様に電荷転送動作するので、信号電
荷は次第に蓄積部4へ保持される。一方、図2に示した
FFTCCDでは、電荷転送路から1列分の信号電荷が
転送されて来る毎に、水平電荷転送路7が水平の所定周
期のクロックS1,S2に同期して水平電荷転送動作を
繰り返すので、信号電荷の読出しが可能となっている。
又、図1に示すFTCCDでは、蓄積部4に一旦保持さ
れた1フレーム相当の信号電荷を、蓄積部4の電荷転送
路と水平電荷転送路7が図2のFFTCCDの電荷転送
と同じ転送動作を行うことによって出力させる。
【0031】このように、この実施例によれば、受光期
間τ1 では、暗電流の発生を抑制することができる浅い
ポテンシャル井戸に信号電荷を集積させるので、暗電流
の雑音の影響の少ない鮮明映像を得ることができる。
又、受光期間τ1 から本来の電荷転送期間τ3 に処理が
移行する直前に隣合う2信号電荷を混合させるので、コ
ントラストの高い鮮明映像を得ることができる。更に、
2相駆動方式のクロックP1,P2を適用し、この駆動
方式に適合する転送電荷の配列及びこれらクロックP
1,P2の印加配列を採用したので、上記信号電荷の混
合を行っても解像度の低下はほとんど問題とならない範
囲に抑えることができる。
【0032】尚、この実施例では、図3に示したよう
に、拡散やイオン注入によってチャネル層10内にバリ
ア部を選択的に形成することで画素間分離可能なポテン
シャルプロフィールを発生させるようにしたが、本発明
は、このような分離手段に限定されるものではなく、例
えば、CCDの製造過程で、チャネル層10とその上に
形成される転送電極群の間に介在するゲート酸化膜の厚
さを、ピクセル配列に対応させて転送電極毎に異ならせ
ることで実現してもよい。
【0033】又、この実施例では、全てのバリア部の不
純物濃度を均一にして、バリア部とバリア部の無いチャ
ネル部分を電荷転送方向yに沿って交互に形成したが、
例えば、図7に示すように、夫々の転送電極下に電荷転
送方向yに沿って不純物濃度の異なる複数の濃度領域b
1,b2,b3,b4を形成してもよい。このような構
造にすると、受光期間のクロックP1,P2を共にピニ
ング電圧としたときは、図8(a)に示すポテンシャル
プロフィールとなって、信号電荷を集積するためのポテ
ンシャル井戸の範囲が広くなり、電荷転送期間には、図
8(b)に示すように、各ピクセルに相当するポテンシ
ャル井戸の底部におけるポテンシャルプロフィールが滑
らかになるので、信号電荷の残存を減らすことができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撮
像時には、全ての転送電極群にピニング電圧を印加する
ことによって、バリア層の形成されていないチャネル層
領域に発生するピクセルに相当するポテンシャル井戸群
に、受光により発生した信号電荷を集積させ、電荷転送
時には、“L”レベルをピニング電圧とし“H”レベル
を該ピニング電圧より高い所定電圧とする2相クロック
を上記転送電極群に印加することによって、隣合う2個
ずつのポテンシャル井戸に集積した信号電荷を混合させ
て、その混合信号毎に分離して電荷転送させる構成とし
た結果、受光時では、暗電流の発生を抑制することがで
きる浅いポテンシャル井戸に信号電荷を集積させるの
で、暗電流の雑音の影響の少ない鮮明映像を得ることが
できる。又、受光時から本来の電荷転送に処理が移行す
る直前に隣合う2信号電荷が混合させるので、コントラ
ストの高い鮮明映像を得ることができる。更に、2相駆
動方式のクロックを適用し、この駆動方式に適合する転
送電荷の配列及びこれらクロックの印加配列を採用した
ので、上記信号電荷の混合を行っても解像度の低下はほ
とんど問題とならない範囲に抑えることができる。
【0035】よって、長時間露光を必要とする特殊計測
分野に適用すると、雑音の影響の少ない鮮明映像を得る
ことができるという極めて優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるCCD固体撮像装置の一実
施例の構成を示す構成説明図である。
【図2】CCD固体撮像装置の他の実施例の構成を示す
構成説明図である。
【図3】図1及び図2中の電荷転送路のA−A線断面構
造を示す断面図である。
【図4】電荷転送路を駆動するためのクロックのタイミ
ングチャートである。
【図5】図4に示すクロックによって発生するポテンシ
ャルプロフィールを示す図である。
【図6】転送電極に印加するゲート電圧と暗電流の関係
を示す特性図である。
【図7】電荷転送路の他の実施例の構造を示す断面図で
ある。
【図8】他の実施例における電荷転送路に生じるポテン
シャルプロフィールを示す図である。
【図9】従来のCCD固体撮像装置の構造及び動作を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
3…受光部、4…蓄積部、7…水平電荷転送路、9…チ
ャネル層、G1 ,G2,G2 ,G3 〜…転送電極、
1 ,B2 ,B3 〜…バリア層、b1 〜b4 …不純物
層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換と電荷転送機能とを有する電荷
    転送路群を有するCCD固体撮像装置であって、 前記電荷転送路群は、信号電荷を転送するためのチャネ
    ル層上に電荷転送方向に沿って配列形成された転送電極
    群と、夫々の転送電極下のチャネル層領域の一部分に形
    成されたバリア層とを有し、 撮像時には、上記全ての転送電極群にピニング電圧を印
    加することによって、上記バリア層の形成されていない
    チャネル層領域に発生するピクセルに相当するポテンシ
    ャル井戸群に、受光により発生した信号電荷を集積さ
    せ、電荷転送時には、“L”レベルをピニング電圧とし
    “H”レベルを該ピニング電圧より高い所定電圧とする
    2相クロックを上記転送電極群に印加することによっ
    て、隣合う2個ずつのポテンシャル井戸に集積した信号
    電荷を混合させて、その混合信号毎に分離して電荷転送
    させることを特徴とするCCD固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記2相クロックの“H”レベルは、前
    記電荷転送時に前記チャネル層に発生する最も深いポテ
    ンシャル井戸のポテンシャル差を、前記撮像時にピニン
    グ電圧を印加したときにチャネル層に発生する前記ポテ
    ンシャルとバリア層のポテンシャルとの差(E1)の3
    倍以上とする電圧に設定されることを特徴とする請求項
    1に記載のCCD固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記CCD固体撮像装置は、FET方式
    又はFT方式のCCDであることを特徴とする請求項1
    に記載のCCD固体撮像装置。
JP5097825A 1993-04-23 1993-04-23 Ccd固体撮像装置 Pending JPH06311434A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002152603A (ja) * 2000-09-12 2002-05-24 Eastman Kodak Co 電荷結合デバイスにおける暗電流低減方法
US8289287B2 (en) 2008-12-30 2012-10-16 Nokia Corporation Method, apparatus and computer program product for providing a personalizable user interface

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002152603A (ja) * 2000-09-12 2002-05-24 Eastman Kodak Co 電荷結合デバイスにおける暗電流低減方法
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