JPH0630801B2 - 溶接ロボットの制御方法 - Google Patents

溶接ロボットの制御方法

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JPH0630801B2
JPH0630801B2 JP60013292A JP1329285A JPH0630801B2 JP H0630801 B2 JPH0630801 B2 JP H0630801B2 JP 60013292 A JP60013292 A JP 60013292A JP 1329285 A JP1329285 A JP 1329285A JP H0630801 B2 JPH0630801 B2 JP H0630801B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/02Seam welding; Backing means; Inserts
    • B23K9/0216Seam profiling, e.g. weaving, multilayer

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) この発明の溶接ロボットの制御方法に関するもので、特
に、溶接ロボットにウィービング溶接を行なわせるに際
しての制御方法に関する。
(先行技術の説明) 溶接ロボットの重要な機能ひとつにウィービング溶接が
ある。このウィービング溶接は、周知のように、溶接ト
ーチを溶接線に対してほぼ直角方向に揺動させつつ、溶
接線に沿って移動せしめる溶接方法である。このような
ウィービング溶接を溶接ロボットに行なわせるための制
御方法は既に存在するが、この技術においては、上記直
角方向の揺動幅すなわちウィービング幅を、一定値とし
てあらかじめコンピュータにセットしておき、溶接ロボ
ットのトーチの先端は当該一定のウイービング振幅で揺
動しつつ溶接を行なうように構成されている。
ところが、溶接の対象となるワーク(この明細書では
「被溶接体」と呼び、相互に溶接すべき2つの被溶接体
を「第1」と「第2」とによってそれぞれ表現する。)
が比較的大きい場合などにおいては、被溶接体の自重
や、取り付け精度・加工精度の限界などに起因して、こ
の第1と第2の被溶接体の間の開き合わせ間隔や開先幅
など(この明細書ではこれらを総称して、被溶接体の
「相互間隔」と称する。)が、溶接線方向において不均
一となっていることが多い。このため、このような被溶
接体についてのウィービング溶接にあたって溶接ロボッ
トに従来の制御方法を適用しても、上記不均一性を無視
した一定のウイービング振幅でウィービング溶接が行な
われてしまうため、場所によって溶接の過不足が生じて
溶接品質が低いものとなってしまうという欠点があっ
た。
このような問題を解消する方法として、特公昭52−4
0902号公報に開示されるようなウィービングの制御
方法がある。ここに開示される方法は、溶接時に検出さ
れるウィービングパンターンの左右端部における溶接電
流を、予め記憶された所定のウィービングパターンの左
右端部における溶接電流と比較し、検出された溶接電流
が記憶された溶接電流に等しくなるようにウィービング
パターンの幅を変えることにより、被溶接体の間隔に応
じたウィービングを行うようにしたものである。
しかしながら、この特公昭52−40902号公報に開
示される方法では、ウィービングの両端に対応する位置
に鉄粉等の埃やごみが付着していたり仮溶接跡が存在し
ていたりすると、被溶接体の間隔が短い箇所であると判
断してウィービングの幅を小さくしてしまい、溶接の不
足が生じてしまうという問題があった。また、一般に溶
接電流は溶接過程において種々の不安定要因の影響を受
けて変動し易く、このためこうした溶接電流に基づいて
は正確なウィービング幅の制御は到底困難であるという
問題もあった。さらに、溶接電流に基づく制御では、溶
接電流が発生しない限りは制御を開始することはでき
ず、したがって溶接開始時には各被溶接体毎にウィービ
ング幅を作業者が手動により設定しなければならなかっ
た。さらに、溶接電流を計測するために、溶接作業とは
直接関係のない計測装置を必要とし、コスト的にも効率
が悪いという問題もあった。
(発明の目的) この発明は、上記のような欠点の克服を意図しており、
被溶接体の間の相互間隔が溶接線方向に沿って不均一な
場合であっても、確実に過不足のないウィービング溶接
を行い、それによって比較的に安価に高品質の溶接精度
を確保することのできる溶接ロボットの制御方法を提供
することを目的とする。
(発明の構成および効果) 上記目的を達成するため、この発明にかかる制御方法に
おいては、溶接開始点と、溶接開始点からウィービング
の揺動を開始して最初に到達すべき地点と、該地点から
揺動反転して次に到達すべき地点をティーチングするこ
とによりウィービングの揺動パターンの1周期に関する
ティーチングデータを求める工程と、前記溶接線方向に
沿った前記第1と第2の被溶接体の突き合わせ部の相互
間隔の変化に関するティーチングデータを求める工程
と、前記各ティーチングデータに基づき、前記溶接線に
沿って前記相互間隔の変化に応じて変化するウィービン
グ振幅で、前記溶接ロボットにウィービング溶接を行な
わせる工程と、を備え、前記各ティーチングデータは、
センシングによって補正されたティーチングデータを用
いることを特徴としている。
以上のように溶接ロボットを制御することにより、ウィ
ービングの両端に対応する位置に鉄粉付着していたり仮
溶接跡が存在していても、それに関係なく、あらかじめ
求めたウィービングの揺動パターンの1周期に関するテ
ィーチングデータと溶接線方向に沿った前記第1と第2
の被溶接体の突き合わせ部の相互間隔の変化に関するテ
ィーチングデータとに基づくウィービング振幅で、確実
に過不足のないウィービング溶接を行うことができる。
また、同様の理由により、不安定要因の多い溶接電流を
用いる場合のような溶接不良が生じない。すなわち、本
発明によれば品質のよい溶接が可能になるという効果を
奏する。
さらに、この発明は溶接電流値を用いるものでないか
ら、溶接作業と直接関係のない計測装置を必要としな
い。また、同様の理由により、最初のデータとしての溶
接電流を得るために各被溶接体毎にウィービング幅を設
定しなければならないような煩雑さもない。したがっ
て、この発明によれば、2つの被溶接体の突き合わせ部
の相互間隔の変化に応じてウィービング振幅を変化させ
ることができるにも拘らず、その制御を比較的低コスト
で行うことがきるときう効果も奏する。
さらにまた、ティーチングデータはセンシングによって
補正されたティーチングデータを用いる方法であるた
め、単に両被溶接体間における不均一な相互間隔だけで
なく、各被溶接体毎の個体差や個別の取り付け誤差等に
応じた不均一な相互間隔にも対応でき、常に高品質の溶
接精度が確保できるという効果を奏する。
(実施例) 第1図本発明の背景となる溶接ロボットとして採用した
(X,Y,Z)直角座標形溶接ロボットROの全体概要
図である。
この溶接ロボットRO(詳細は図示せず)の端末に構成
した垂直軸1には、該軸1まわり(矢印α方向)に旋回
可能に、第1腕2を支承してある。また、この第1腕2
の先端には、斜軸3aまわり(矢印β方向)に旋回可能
に支承した第2腕3を設けてある。この第2腕3の先端
にはエンドエフェクタとしての溶接トーチ4(この実施
例ではMIG溶接トーチ)を取着している。
そして軸1、軸3aおよびトーチ4の中心軸線Mは一転
Pにおいて交差するように構成してある。さらにトーチ
4は、その溶接作動点が点Pと一致しうるように設定し
てある。かくして、矢印αおよびβ方向への回転角を制
御することにより、トーチ4の垂直軸1に対する姿勢角
θおよび旋回角ψ(いわゆるオイラー角)を点Pを固定
して制御可能となっている。
装置5は溶接電源装置である。この装置5は、トーチ4
の消耗電極4aを巻き取ったスプール6を具備し、詳細
は図示しないが送りローラを回転して電極4aをくり出
し可能であり、さらに電極4aとワークWK間に溶接用
電源5aを接続しうるように構成してある。装置5ま
た、小電流の検出用電源5bを備えている。電源5bに
は電流センサ5cが直列に接続されており、これらと電
源5aとは、切換手段5dによって切換えて接続される
ようになっている。
この実施例全体の制御装置としての公知のコンピュータ
7は、CPUおよびメモリを含んでおり、このコンピュ
ータ7のバスラインBには、電源5a,電流センサ5c
および切換手段5dが接続してある。
バスラインBにはさらに、ロボットROのX軸のサーボ
系SXが接続してあり、このサーボ系SXはX軸の動力
MX、並びにその位置情報を出力するエンコーダEXを
含んでいる。同様にして、バスラインBには、同様に構
成したY軸のサーボ系SY、Z軸のサーボ系SZ、α軸
のサーボ系Sαおよびβ軸のサーボ系Sβを接続してあ
る。
一方、遠隔操作盤8は、トーチ4を手動で移動させるた
めのマニュアル操作スナップスイッチ群SW、溶接時以
外の速度を指令するための速度指令ロータリスイッチS
V、3種類のモード(マニュアルモードM,テストモー
ドTE,およびオートモードA)に切換えるためのモー
ド切換スイッチSM、テンキーTK、テンキーTKの操
作により後述の各切換位置で種々の条件を設定するため
の条件設定用切換スイッチSE、修正スイッチRE、並
びに各モードにおいて動作を開始したりティーチングデ
ータ内容をメモリに取込む際に使用するスタートスイッ
チSTA等を備えている。
前記切換スイッチSEは、以下に示す4つの切換位置S
〜SEを有する。
(1) 切換位置SE…直線補間「L」,円補間「C」,
ウィービング「W」,センシング「S」の4つの表示ラ
ンプを備え、それぞれテンキーTKのキー番号「1」〜
「4」を押すことにより各表示ランプを点灯させて選択
することができる。
(2) 切換位置SE…溶接条件番号WNo.の表示部を有
し、コンピュータ7のメモリには予めNo.ごとに溶接電
圧E,溶接電流I,および溶接速度Vwがセットとして
記憶されており、所望のセットに対応するテンキーTK
のキー番号を押すことにより、そのセットを呼び出せる
ようになっている。
(3) 切換位置SE…センサメニュー番号SEMNo.の
表示部を有し、コンピュータ7のメモリにはNo.ごとに
トーチ4の電極4a自体でワークWKの溶接線WLをセ
ンシングするのに必要なサブルーチンがセットとして記
憶されており、テンキーTKの操作で随時呼び出せるよ
うになっている。
(4) 切換位置SE…補正方式番号AUXNo.の表示部
を有し、本実施例ではテンキーTKのキー番号「99」
の押動によって、ウィービング振幅を可変とすることが
できる。
一方、この実施例におけるワークWKは、第1図に示す
ように、第1と第2の被溶接体としての2枚の水平板材
W1,W2のそれぞれに開先B1,B2をそれぞれ設け
たものであり、この水平板材W1,W2を突き合わせて
溶接すると考える。ただし、同図に示すように、突き合
わせの間隔が何らかの原因によって不均一となってお
り、図中の下端においては互いに接触しているものの、
上方(遠方)に向かって若干開いてしまっているものと
する。
次に、この発明の実施例における処理を、この発明の特
徴に関連する部分を中心にして説明する。このうち、最
初の処理はティーチングであって、上記第1図のほか、
ティーチング点などの位置関係を示す第2図〜第4図
と、プログラムのステップの一部を示す第5図とを参照
して説明する。
(1) まず、この装置のオペレータは、ワークWKの取
り付け誤差等を補正するためのセンシングを教示する。
即ち、スイッチSMを操作することによってマニュアル
モードMを選択する。そして、スイッチSWを操作し、
トーチ4を、溶接開始点P(第2図参照)側に近い水
平板材W2上方の任意の地点SPに位置決めする。次
に切換スイッチSEを切換位置SEに切換え、テンキ
ーTKの操作によってセンシグ「S」を設定すると共
に、切換位置SEに切換え、テンキーTKの操作によ
ってZ軸方向のセンシングモードを設定する。そして、
スイッチSTAを操作すれば、コンピュータ7は、点S
の位置情報と、センシング「S」の情報と、Z軸方
向のセンシングモードの情報およびそのセンシングによ
って得られた水平板材W2上面の点SPの位置情報と
を、ステップNo.1に関するデータとして取り込む。
(2) 次に、トーチ4を、水平板材W2の溶接開始点P
側端面から幅方向に離隔した任意の地点SPに位置
決めする。そして、切換スイッチSEとテンキーTKと
の操作によって、センシング「S」、水平板材W2の前
記端面方向のセンシングモードを設定する。次にスイッ
チSTAを操作すれば、点SPの位置情報と、センシ
ング「S」の情報と、端面方向のセンシングモードの情
報およびそのセンシングによって得られた水平板材W2
端面の点SPの位置情報とを、ステップNo.2に関す
るデータとして取り込む。
(3) 次に、トーチ4を、溶接開始点P側に近い水平
板材W2上方の任意の地点SPに位置決めし、センシ
ング「S」、水平板材W1方向の開先場所センシングモ
ードを設定する。この開先場所センシングモードは地点
SPより下降して水平板材W2上面の点SP51を検出
すると、一定高さ上昇し、その後、一定距離水平板材W
1方向に移動し、再度下降して次の点SP52を検出す
る。以下、同様の作業により検出された各点SP51、S
52、…から開先場所を検出する。そして、スイッチS
TAを操作すれば、点SPの位置情報と、センシング
「S」の情報と、開先場所センシングモードの情報およ
びそのセンシングによって得られた開先場所の位置情報
とを、ステップNo.3に関するデータとして取り込む。
(4) 次に、トーチ4を溶接開始点P側に近い開先内
の上下方向中間部の地点SPに位置決めし、センシン
グ「S」、開先B1方向のセンシングモードを設定す
る。そしてスイッチSTAを操作すれば、点SPの位
置情報と、センシング「S」の情報と、開先B1方向の
センシングモードの情報およびそのセンシングによって
得られた開先B1上の点SPの位置情報とを、ステッ
プNo.4に関するデータとして取り込む。
(5) 次に、トーチ4を、同様に溶接開始点P側に近
い開先内の上下方向中間部の地点SP(地点SP
同一であってもよい)に位置決めし、センシング
「S」、開先B2方向のセンシングモードを設定する。
そしてスイッチSTAを操作すれば、点SPの位置情
報と、センシング「S」の情報と、開先B2方向のセン
シングモードの情報およびそのセンシングによって得ら
れた開先B2上の点SPの位置情報とを、ステップN
o.5に関するデータとして取り込む。
次に、終了点P側でも溶接開始点P側のステップN
o.1〜No.5に対応するティーチングを行う。
(6) 即ち、トーチ4を、終了点P側に近い水平板材
W2上方の任意の地点SP11に位置決めし、センシング
「S」、Z軸方向のセンシングモードを設定する。そし
て、スイッチSTAを操作すれば、点SP11の位置情報
と、センシング「S」の情報と、Z軸方向のセンシング
モードの情報およびそのセンシングによって得られた点
SP12の位置情報とを、ステップNo.6に関するデータ
として取り込む。
(7) 次に、トーチ4を、水平板材W2の終了点P
端面から軸方向に離隔した任意の地点SP13に位置決め
し、センシング「S」、水平板材W2の前記端面方向の
センシングモードを設定する。そしてスイッチSTAを
操作すれば、点SP13の位置情報と、センシング「S」
の情報と、端面方向のセンシングモードの情報およびそ
のセンシングによって得られた水平板材W2端面の点S
14の位置情報とを、ステップNo.7に関するデータと
して取る込む。
(8) 次に、トーチ4を、終了点P側に近い水平板材
W2上方の任意の地点SP15に位置決めし、センシング
「S」、水平板材W1方向の開先場所センシングモード
を設定する。そして、スイッチSTAを操作すれば、点
SP15の位置情報と、センシング「S」の情報と、開先
場所センシングモードの情報およびそのセンシングによ
って得られた開先場所の位置情報とを、ステップNo.8
に関するデータとして取り込む。
(9) 次に、トーチ4を、終了点P側に近い開先内の
上下方向中間部の地点SP16に位置決めし、センシング
「S」、開先B1方向のセンシングモードを設定する。
そしてスイッチSTAを操作すれば、点SP16の位置情
報と、センシング「S」の情報と、開先B1方向のセン
シングモードの情報およびそのセンシングによって得ら
れた開先B1上の点SP17の位置情報とを、ステップN
o.9に関するデータとして取り込む。
(10) 次に、トーチ4を、同様に終了点P側に近い開
先内の上下方向中間部の地点SP18(地点SP16と同一
であってもよい)に位置決めし、センシング「S」、開
先B2方向のセンシングモードを設定する。そしてスイ
ッチSTAを操作すれば、点SP18の位置情報と、セン
シング「S」の情報と、開先B2方向のセンシングモー
ドの情報およびそのセンシングによって得られた開先B
2上のSP19の位置情報とを、ステップNo.10に関す
るデータとして取り込む。
(11) 次に、トーチ4を、溶接開始点Pに近い任意の
地点Pに位置決めする。次に切換スイッチSEを切換
位置SEに切換え、テンキーTKの操作によって直線
補間「L」を設定する。そして、スイッチSTAを操作
すれば、コンピュータ7は、点Pの位置情報と直線補
間「L」の情報とを、第5図のステップNo.11に関す
るデータとして取り込む。
(12) 次に、トーチ4を、溶接に適した姿勢で、溶接開
始点Pに位置決めする。そして、切換スイッチSEと
テンキーTKとの操作によって、ウィービング「W」、
溶接条件「01」および補正方式「99」を選択する。
このうち、溶接条件を示す「01」は、ウィービングに
適当な条件に対応して設定された番号であるものとす
る。また、補正方式「99」を設定することによって、
以後のウィービング溶接が振幅可変のモードで行なわれ
ることを教示したことを意味する。そして、これらの操
作によって、第5図のステップNo.12に関するものデ
ータが入力されたことになる。またこの際、前記ステッ
プNo.1〜3におけるセンシングによって得られたデー
タとティーチング時のデータとの差で溶接開始点P
ティーチングデータを補正する補正情報も入力される。
(13)〜(16) 第5図に示すステップNo.13〜No.16に
ついてのデータ入力は、上記ステップNo.12に関する
データ入力と同様に、ウィービング「W」、溶接条件
「01」、補正方式「99」で設定を行なうが、トーチ
4の位置決め場所は、それぞれ次のようになる。まず、
ステップNo.13に対応するティーチング点Pは、第
2図中に示すように、溶接開始点Pからウィービング
の揺動を開始して最初に到達すべき地点(開先B1のエ
ッジ上)とする。そして、ステップNo.14に対応する
ティーチング点Pは、点Pにおいて揺動反転して次
に到達すべき地点(開先B2のエッジ上)である。点P
から次に到達すべき地点は、点Pから溶接線WLに
下した垂線の足(参照符号なし)であるものとし、その
後は点P〜Pのパターンを繰返す(ただし、振幅は
変化させる)ように設定するものとすれば、これらの点
〜Pを教示することによって、ウィービングの揺
動パターンの1周期に関するデータが取り込まれること
になり、特に、ウィービングのピッチは、溶接線WL方
向における点PとPとの距離として指示される。ま
た、このデータから得られる振幅は、溶接開始時におけ
る振幅となる。このような意味から、ここで与える2つ
の点PとPとは、「パターン点」としての意味を有
する。
また、ステップNo.13においては、ステップNo.4にお
けるセンシングによって得られた点SPのデータとテ
ィーチング時のSPのデータとの差で点Pのティー
チングデータを補正する補正情報が入力され、ステップ
No.14においては、ステップNo.5におけるセンシング
によって得られた点SPのデータとティーチング時の
点SPのデータとの差で点Pのティーチングデータ
を補正する補正情報が入力される。
一方、ステップNo.15,16に対応する2つの点
,Pは、それぞれ、開先B1,B2のエッジ上で
あって、かつ上記地点P,Pとは異なる任意の地点
に設定する。この2つの点P,Pは、水平板材W
1,W2の相互間隔の、溶接線方向の変化を知るための
データとして設定される位置情報であって、実際の溶接
にあたってトーチ4を通過させるための点ではない。つ
まり、この点P,Pは、相互間隔の変化を知るため
にのみ使用されるデータ入力専用点である。
ここで、上記2つの点P,Pを付加することによっ
て、水平板材W1,W2の相互間隔の変化がわかる理由
を説明しておく。この実施例における水平材W1,W2
においては、その開先B1,B2が共に、ほぼ直線的な
ものであると想定している。すると、開先B1,B2相
互の、溶接線WLに沿った開きの程度がわかれば、溶接
線WL上の各地点における、水平板材W1,W2の間の
相互間隔の変化がわかることになる。ところが、開先B
1,B2が共に直線的であるということは、パターン点
,Pの他に、各開先上の1地点ずつ、計2地点の
位置座標を付加的に知れば、それぞれの開先の方向がわ
かることを意味する。このため、開先B1の位置と方向
とを知るために点Pを、また開先B2の位置と方向と
を知るために点Pを、ティーチングによってそれぞれ
付加的に教示すればよいのである。但し、開きの程度を
精度よく知ろうと思えば、点PとPとの距離や点P
とPとの距離は、できるだけ離れている方が望まし
い。
もっとも、このような情報は、必ずしもトーチ4の具体
的位置決めによる設定で行なう必要はなく、あらかじめ
想定されるような相互間隔の変化のパターンをいくつか
準備し、メニュー方式で選択して入力してもよい。この
場合は、たとえば、溶接開始点Pや終了点P(後述
する)についてのティーチングデータを入力する際に、
このようなデータを併せて入力すればよい。
また、ステップNo.15においては、ステップNo.9にお
けるセンシングによって得られた点SP17のデータとテ
ィーチング時の点SP17のデータとの差で点Pのティ
ーチングデータを補正する補正情報が入力され、ステッ
プNo.16においては、ステップNo.10におけるセンシ
ングによって得られた点SP19のデータとティーチング
時の点SP19のデータとの差で点Pのティーチングデ
ータを補正する補正情報が入力される。
(17) ステップNo.17に対応する点Pは、溶接の終
了点である。したがって、トーチ4をこの点に位置決め
し、上記の地点を同様に、ウィービング「W」,溶接条
件「01」,および補正方式「99」を入力しておく。
(18) ステップNo.18に対応するものとして入力され
る地点Pは、溶接完了後の退避点としての性格を有す
る点であって、直線補間「L」を指定して、この位置の
情報を取り込んでおく。
以上で、ティーチングの基本的操作が完了する。なお、
水平板材W1,W2の相互間隔の変化に関するデータす
なわち聞きの程度に関するセンシングを行なわせたいと
きには、たとえば、開先B1,B2のそれぞれの上に2
点ずつ、計4点をセンシングポイントとして与えておけ
らよいが(他の方法も可能である)、前記センシングポ
イントとしての点SP,SP,SP16,SP18はそ
れぞれ、点P,P,P,Pに近い位置に設定す
ることが精度的に好ましい。
次に、再生時におけるこの溶接ロボットROの動作を説
明する。まず、モード切換スイッチSMをテストモード
TEに設定し、スイッチSTAを操作すると、溶接ロボ
ットROは、後述する溶接時の動作と同様の動作を、溶
接を行なわずに実行する。オペレータはその動作を監視
して、ティーチング時のデータなどに誤りがあれば、修
正を施しておく。次に、トーチ4を新たに位置決めし、
モード切換スイッチSMをオートモードAに設定し、ス
イッチSTAを操作する。この時点から実際のウィービ
ング溶接のための動作が始まるわけであるが、その後の
処理は、第6図のフローチャートを参照しつつ説明す
る。
まず、処理101において、当該ステップがウィービン
グ「W」であるかどうかが判断される。そして、ウィー
ビング「W」でない場合は処理102に移り、センシン
グ「S」であるかどうかが判断される。そしてセンシン
グ「S」が含まれている場合には、処理103に移行し
てセンシングを行なった後に、処理104において、テ
ィーチング時のデータをそのセシングによって得られた
データで補正する。このセンシングは、トーチ4とワー
クWKとの間に検出用電源5bと電流センサ5cとを接
続して、電極4aによるセンシングの形式で行なうこと
ができる。処理102における判断がセンシング「S」
以外のもの、たとえば直線補間「L」や円補間「C」の
場合には、処理105において当該ステップの内容を実
行する。
一方、処理101における判断がウィービング「W」で
ある場合には、次の処理106においてそのウィービン
グが振幅可変であるか否かが判断される。この判断は補
正方式(AUX,No.)としての「99」が当該ステッ
プ内のデータとして与えられているかどうかによって行
なうことができる。振幅可変ではない場合は、次の処理
107において従来のウィービングすなわちあらかじめ
設定されて一定のウィービング振幅によるウィービング
溶接を行なう。逆に、振幅可変であるときには、処理1
06から処理108へと移り、第1と第2の被溶接体の
相互間隔の、溶接線方向における変化に応じてウィービ
ング振幅を変えながらウィービング溶接を行なう。そし
て、上記処理104,105,107または108が完
了すると、処理109において最終ステップであるが否
かが判断され、最終ステップであれば一連の処理を完了
するが、最終ステップではない場合には処理110にお
いてステップを更新し、処理101に戻って以上の処理
を繰返す。
このような処理フローに対して、ティーチングに供した
ワークWKのウィービング溶接を実行する場合には、セ
ンシングによる各ステップNo.1〜10において、ティ
ーチング時のデータと差が0となり、ここにティーチン
グデータの点P,P,P,P,P,Pとセ
ンシングによって補正された各点P,P,P,P
,P,Pのデータとは同一となる。この状態で以
下の各ステップNo.11〜18のデータが実行されると
トーチ4の先端の軌跡Fは第2図にされる如く移動す
る。この場合、トーチ4の先端は、まず、第5図のステ
ップNo.11のデータに応じて点PからPへと直線
補間によって移動する。そして、点Pからは溶接を開
始し、点P,Pを経て点Pまでの区間を、ウィー
ビング振幅を変化させつつウィービング溶接する。この
例では、ウィービング振幅を、点PからPまでの区
間内の各溶接場所において、水平板材W1,W2の間
の、当該場所付近における局所的な間隔に比例させてい
る。このような処理は、前述したような点P〜P
位置座標データから求められた水平板材W1,W2の間
隔の変化に関するデータを事前に数値的に求めておいて
メモリ中に格納しておき、トーチ4の移動位置に応じて
それらを順次読出して振幅に対する出力としてもよい。
また、ウィービングの周期があらかじめ設定されている
のであるから、その時点が何番目の揺動に属するかを判
断し、それに応じてデータを演算して指令値とし、それ
を溶接ロボットROに出力してもよい。いずれにしても
あらかじめ与えられたデータに基いて演算を行なうこと
になる。
ところで点P,Pについては、実現の溶接時におけ
る通過点ではないことを溶接ロボットROに指示してや
る必要があるが、この実施例では、水平板材W1,W2
のウィービング溶接に関するティーチング点6個と定め
ており、CPUは、第5図のステップのうち、振幅可変
ウィービングが開始されたステップNo.12から数えて
4番目と5番目のステップすなわちステップNo.15,
16に属する位置座標は通過点ではないと判断するよう
にプログラムすることによって、これを達成している。
もっとも、ティーチング時にデータ入力専用点であるこ
とを示すデータを付加しておき、読出し時にそのデータ
と出会ったときには、その点を無視するように構成する
こともできる。ウィービング溶接の開始点,パターン
点,終了点などの通過点の指定についても同様である。
このようにして、トーチ4の先端は、第2図中において
順次振幅を広げつつウィービング溶接を行ない、点P
においてウィービング溶接を完了すると、点Pへと、
直線補間で移動し、一連の溶接処理を完了する。
次に、溶接が完了したワークWKを取外し、同種の次の
ワークWKをセットした後、再度ウィービング溶接を実
行すれば、ワークWKの溶接実行に先立つセンシングに
よる各ステップNo.1〜10によって得られたデータと
ティーチング時のデータとの差により、各点P
,P,P,P,Pのティーチングデータが
補正され、この補正されたティーチングデータの点
,P,P,P,P,Pに基づいて以下の
各ステップNo.11〜18が実行される。従って、各ワ
ークWK毎の個体差や個別の取り付け誤差等に応じた不
均一な相互間隔にも対応でき、高品質の溶接精度が確保
できる。
以下、同様に同種のワークWKのウィービング溶接を実
行すればよい。
なお、上記実施例において、ワークWKの誤差をセンシ
ングするために、ステップNo.1〜3やステップNo.5〜
7により3次元的に検出する例を示しているが、1方向
のみや2方向のみにしか誤差が生じない場合には、その
方向に応じたセンシングのみを行う方式とすればよい。
さらに上記実施例では、第1図および第2図に示すよう
に、先に行くに従って広がるような相互間隔の不均一性
を考えたが、第7図(a) に示すような先細りの場合や、
第7図(b) のように相互間隔の変化率が変わる場合など
についても、この発明は適用できる。これらの場合に
は、たとえば溶接開始点Q,終了点Q,パターン点
,上記変化データを与えるためのデータ入力専用点
として、たとえば図示の点を採用すれば、上記実施
例と同様の処理が可能である。また、水平板材以外のワ
ークに対しても適用可能である。ウィービングの1周期
のパターンも例示のものに限定されない。さらに、この
発明は相互間隔が不均一の場合に限って使用できるとい
うものではなく、振幅可変モードにおいて相互間隔が均
一の被溶接体に遭遇した場合には、「変化なし」という
意味において相互間隔変化データを取り込み、その部分
については自動的に振幅一定のウィービングを行なうよ
うに構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例の背景となる溶接ロボットの
全体図、第2図〜第4図はこの発明の実施例におけるテ
ィーチング点の取り方とトーチの軌跡とを示す図、第5
図はこの発明の実施例で使用されるプログラムのステッ
プ図、第6図はこの発明の実施例の動作を示すフローチ
ャート、第7図は、この発明の変形例に関するデータ入
力の態様を示す図である。 RO……溶接ロボット、4……トーチ、 8……遠隔操作盤、WL……溶接線、 W1,W2……水平板材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 基次 兵庫県宝塚市新明和町1番1号 新明和工 業株式会社産業機械事業部内 (56)参考文献 特開 昭59−50971(JP,A) 特公 昭52−40902(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1と第2の被溶接体を所定の溶接線に沿
    ってウィービング溶接するための溶接ロボットの制御方
    法において、 溶接開始点と、溶接開始点からウィービングの揺動を開
    始して最初に到達すべき地点と、該地点から揺動反転し
    て次に到達すべき地点をティーチングすることによりウ
    ィービングの揺動パターンの1周期に関するティーチン
    グデータを求める工程と、 前記溶接線方向に沿った前記第1と第2の被溶接体の突
    き合わせ部の相互間隔の変化に関するティーチングデー
    タを求める工程と、 前記各ティーチングデータに基づき、前記溶接線に沿っ
    て前記相互間隔の変化に応じて変化するウィービング振
    幅で、前記溶接ロボットにウィービング溶接を行なわせ
    る工程と、 を備え、 前記各ティーチングデータは、センシングによって補正
    されたティーチングデータを用いることを特徴とする溶
    接ロボットの制御方法。
  2. 【請求項2】前記相互間隔の変化に関するティーチング
    データは、前記第1と第2の被溶接体の位置関係に関連
    する所定点の位置情報である、特許請求の範囲第1項記
    載の溶接ロボットの制御方法。
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