JPH06307301A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents
蒸発燃料処理装置Info
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- JPH06307301A JPH06307301A JP5123386A JP12338693A JPH06307301A JP H06307301 A JPH06307301 A JP H06307301A JP 5123386 A JP5123386 A JP 5123386A JP 12338693 A JP12338693 A JP 12338693A JP H06307301 A JPH06307301 A JP H06307301A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 活性炭のワーキングキャパシティを低下させ
ることがなく,優れた蒸発燃料捕捉能力を有し,かつ液
状燃料を常時残留させることがない,蒸発燃料処理装置
を提供すること。 【構成】 高分子吸収剤3が充填された吸収剤ケース2
と,活性炭4が充填された活性炭室11とを有し,両室
は蒸気通路25により連通している。吸収剤ケース2の
ケース底板21の裏面には,液状燃料を回収するため
の,渦巻き状などの屈曲迷路溝211を有する。ケース
底板21の貫通穴216には,屈曲迷路溝211内の液
状燃料を吸収剤ケース2内の高分子吸収剤3の方向へ吸
い揚げるための吸揚材5が配置してある。
ることがなく,優れた蒸発燃料捕捉能力を有し,かつ液
状燃料を常時残留させることがない,蒸発燃料処理装置
を提供すること。 【構成】 高分子吸収剤3が充填された吸収剤ケース2
と,活性炭4が充填された活性炭室11とを有し,両室
は蒸気通路25により連通している。吸収剤ケース2の
ケース底板21の裏面には,液状燃料を回収するため
の,渦巻き状などの屈曲迷路溝211を有する。ケース
底板21の貫通穴216には,屈曲迷路溝211内の液
状燃料を吸収剤ケース2内の高分子吸収剤3の方向へ吸
い揚げるための吸揚材5が配置してある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車の燃料タンクに
付設するキャニスタのごとき蒸発燃料処理装置に関す
る。
付設するキャニスタのごとき蒸発燃料処理装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】自動車の燃料タンク内に,給油ガンにより
燃料を供給する際には,比較的多くの燃料が蒸発する。
また,自動車の走行時,停止時いずれにおいても,燃料
タンク,気化器フロート室内の燃料が一部気化する。そ
こで,これら蒸発燃料を大気中に漏らさないようにする
ため,これら燃料タンク等に,吸収剤を充填した蒸発燃
料処理装置が連結されている。この吸収剤は,蒸発燃料
を捕捉するためのものである。そして,蒸発燃料処理装
置に用いる吸収剤としては,従来,主として活性炭が用
いられている。
燃料を供給する際には,比較的多くの燃料が蒸発する。
また,自動車の走行時,停止時いずれにおいても,燃料
タンク,気化器フロート室内の燃料が一部気化する。そ
こで,これら蒸発燃料を大気中に漏らさないようにする
ため,これら燃料タンク等に,吸収剤を充填した蒸発燃
料処理装置が連結されている。この吸収剤は,蒸発燃料
を捕捉するためのものである。そして,蒸発燃料処理装
置に用いる吸収剤としては,従来,主として活性炭が用
いられている。
【0003】しかしながら,上記活性炭を用いた蒸発燃
料処理装置では,しばしば,蒸発燃料を捕捉しきれず,
蒸発燃料が大気に放出されることが起こる。この主な原
因の一つは,活性炭と液状燃料との接触による蒸気捕捉
能(ワーキングキャパシティ)の低下である。これは,
蒸発燃料処理装置に連絡されている配管及び蒸発燃料処
理装置内の空間の内壁面に蒸発燃料が液化蒸着し,その
液状燃料が前記内壁面を伝い活性炭に到達することによ
り起こる。
料処理装置では,しばしば,蒸発燃料を捕捉しきれず,
蒸発燃料が大気に放出されることが起こる。この主な原
因の一つは,活性炭と液状燃料との接触による蒸気捕捉
能(ワーキングキャパシティ)の低下である。これは,
蒸発燃料処理装置に連絡されている配管及び蒸発燃料処
理装置内の空間の内壁面に蒸発燃料が液化蒸着し,その
液状燃料が前記内壁面を伝い活性炭に到達することによ
り起こる。
【0004】もう一つの原因は,燃料中の高沸点成分が
活性炭に吸着されることによるワーキングキャパシティ
の低下である。活性炭に吸着された燃料成分のうち,炭
素原子数が4又は5以下の低沸点成分はパージ中に容易
に離脱するのに対し,これより大きな高沸点成分は離脱
し難い性質を有している。
活性炭に吸着されることによるワーキングキャパシティ
の低下である。活性炭に吸着された燃料成分のうち,炭
素原子数が4又は5以下の低沸点成分はパージ中に容易
に離脱するのに対し,これより大きな高沸点成分は離脱
し難い性質を有している。
【0005】また,上記問題に対応するため,特開平1
−227861号公報や,米国特許第4684382の
ように,吸収剤として活性炭と共に高分子吸収剤を用い
ることが提案されている。これらは,従来から周知の蒸
発燃料処理装置の吸収剤室を多数の細孔を有する仕切板
により2室に分割し,一方の室には活性炭を充填し,他
方の室には高分子吸収剤を充填した構成としたものであ
る。そして,燃料蒸気中の高沸点成分と液化した燃料と
を,前記高分子吸収剤により吸収することにより前記活
性炭のワーキングキャパシティを確保している。
−227861号公報や,米国特許第4684382の
ように,吸収剤として活性炭と共に高分子吸収剤を用い
ることが提案されている。これらは,従来から周知の蒸
発燃料処理装置の吸収剤室を多数の細孔を有する仕切板
により2室に分割し,一方の室には活性炭を充填し,他
方の室には高分子吸収剤を充填した構成としたものであ
る。そして,燃料蒸気中の高沸点成分と液化した燃料と
を,前記高分子吸収剤により吸収することにより前記活
性炭のワーキングキャパシティを確保している。
【0006】
【解決しようとする課題】しかし,上記従来技術(特開
平1−227861号公報)では,高分子吸収剤と活性
炭は多数の通孔により隣接しており,高分子吸収剤が吸
収した蒸発燃料は時間が経つにつれて蒸発し,隣接する
活性炭に移行吸着される。そのため活性炭の吸着能力が
低下する。また,上記米国特許第4684382では,
EPDMエラストマーフォームが吸収した蒸発燃料が蒸
発し,隣接する活性炭に移行吸着され,活性炭の吸着能
力が低下する。
平1−227861号公報)では,高分子吸収剤と活性
炭は多数の通孔により隣接しており,高分子吸収剤が吸
収した蒸発燃料は時間が経つにつれて蒸発し,隣接する
活性炭に移行吸着される。そのため活性炭の吸着能力が
低下する。また,上記米国特許第4684382では,
EPDMエラストマーフォームが吸収した蒸発燃料が蒸
発し,隣接する活性炭に移行吸着され,活性炭の吸着能
力が低下する。
【0007】また,前記のごとく,蒸発燃料が再び液化
した液状燃料は,これが吸収剤ケース或いは活性炭室の
底面等にそのまま残留していると,例えば車両衝突時等
において蒸発燃料処理装置が破損したとき,上記液状燃
料が流出して危険である。本発明は,かかる従来の問題
点に鑑み,活性炭のワーキングキャパシティを低下させ
ることがなく,優れた蒸発燃料捕捉能力を有し,かつ液
状燃料を常時残留させることがない蒸発燃料処理装置を
提供しようとするものである。
した液状燃料は,これが吸収剤ケース或いは活性炭室の
底面等にそのまま残留していると,例えば車両衝突時等
において蒸発燃料処理装置が破損したとき,上記液状燃
料が流出して危険である。本発明は,かかる従来の問題
点に鑑み,活性炭のワーキングキャパシティを低下させ
ることがなく,優れた蒸発燃料捕捉能力を有し,かつ液
状燃料を常時残留させることがない蒸発燃料処理装置を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は,高分子吸収剤が充填され
た吸収剤ケースと,活性炭が充填された活性炭室とを有
し,該活性炭室と上記吸収剤ケースとは燃料蒸気が移行
する蒸気通路により互いに連通しており,また,燃料貯
溜装置及びエンジン吸気通路と吸収剤ケースとがそれぞ
れ蒸発燃料の導入パイプ,パージパイプによって連通さ
れ、上記活性炭室には大気開放手段が備えられた蒸発燃
料処理装置であって,上記吸収剤ケースは活性炭室の底
面上に密着するケース底板を有し,該ケース底板は液状
燃料を回収させるための屈曲迷路溝をその裏面に有し,
また該ケース底板は上記屈曲迷路溝と吸収剤ケースの内
部とを連通させる貫通穴を有し,かつ該貫通穴には上記
屈曲迷路溝内の液状燃料を吸収剤ケース内の高分子吸収
剤の方向へ吸い揚げるための吸揚材が配設されているこ
とを特徴とする蒸発燃料処理装置にある。
た吸収剤ケースと,活性炭が充填された活性炭室とを有
し,該活性炭室と上記吸収剤ケースとは燃料蒸気が移行
する蒸気通路により互いに連通しており,また,燃料貯
溜装置及びエンジン吸気通路と吸収剤ケースとがそれぞ
れ蒸発燃料の導入パイプ,パージパイプによって連通さ
れ、上記活性炭室には大気開放手段が備えられた蒸発燃
料処理装置であって,上記吸収剤ケースは活性炭室の底
面上に密着するケース底板を有し,該ケース底板は液状
燃料を回収させるための屈曲迷路溝をその裏面に有し,
また該ケース底板は上記屈曲迷路溝と吸収剤ケースの内
部とを連通させる貫通穴を有し,かつ該貫通穴には上記
屈曲迷路溝内の液状燃料を吸収剤ケース内の高分子吸収
剤の方向へ吸い揚げるための吸揚材が配設されているこ
とを特徴とする蒸発燃料処理装置にある。
【0009】本発明において最も注目すべきことは,吸
収剤ケースが活性炭室の底面上に密着するケース底板を
有すると共に,該ケース底板はその裏面に上記屈曲迷路
溝を有し,またケース底板には上記貫通穴を設け,該貫
通穴内には上記屈曲迷路溝内の液状燃料を吸い揚げるた
めの吸揚材を配置したことにある。
収剤ケースが活性炭室の底面上に密着するケース底板を
有すると共に,該ケース底板はその裏面に上記屈曲迷路
溝を有し,またケース底板には上記貫通穴を設け,該貫
通穴内には上記屈曲迷路溝内の液状燃料を吸い揚げるた
めの吸揚材を配置したことにある。
【0010】上記屈曲迷路溝は,ケース底板の裏面にお
いて,円弧状,角弧状,渦巻状など,細長い通路として
形成する。また,屈曲迷路溝は,その幅を1〜2mm,
深さを0.1〜0.3mmとすることが好ましい。この
場合には,上記液状燃料が屈曲迷路溝の内部に毛細管現
象のごとく侵入し,容易に活性炭室の底面の方向に流出
することがなく,また上記吸揚材に吸収,回収され易
い。そして,屈曲迷路溝は細長いため,蒸気通路に比べ
著しく通路断面積が小さく通路距離が長いので後述の自
動車の駐停車時に燃料蒸気の活性炭室への拡散速度を小
さくする蒸気通路の効果を損なうことがない。
いて,円弧状,角弧状,渦巻状など,細長い通路として
形成する。また,屈曲迷路溝は,その幅を1〜2mm,
深さを0.1〜0.3mmとすることが好ましい。この
場合には,上記液状燃料が屈曲迷路溝の内部に毛細管現
象のごとく侵入し,容易に活性炭室の底面の方向に流出
することがなく,また上記吸揚材に吸収,回収され易
い。そして,屈曲迷路溝は細長いため,蒸気通路に比べ
著しく通路断面積が小さく通路距離が長いので後述の自
動車の駐停車時に燃料蒸気の活性炭室への拡散速度を小
さくする蒸気通路の効果を損なうことがない。
【0011】また,上記吸揚材は,上記屈曲迷路溝内に
一端滞留した液状燃料をすみやかに高分子吸収剤の方向
に吸い上げて,これを高分子吸収剤に吸収,回収するた
めのものである。吸揚材としては,例えば不織布,多孔
質体などがある。上記蒸気通路は,上記導入パイプによ
り吸収剤ケースへ導入した蒸発燃料の中,液体燃料は通
さず燃料蒸気を通すための通路である。
一端滞留した液状燃料をすみやかに高分子吸収剤の方向
に吸い上げて,これを高分子吸収剤に吸収,回収するた
めのものである。吸揚材としては,例えば不織布,多孔
質体などがある。上記蒸気通路は,上記導入パイプによ
り吸収剤ケースへ導入した蒸発燃料の中,液体燃料は通
さず燃料蒸気を通すための通路である。
【0012】
【作用及び効果】本発明においては,導入パイプにより
導入された蒸発燃料は,まず高分子吸収剤に吸収され
る。そして,該高分子吸収剤に吸収されなかった蒸発燃
料のみが,蒸気通路を経て活性炭室に入り,活性炭に吸
着される。一方,パージの際には,大気が活性炭室,蒸
気通路,吸収剤ケースを順次通過し,活性炭及び高分子
吸収剤に吸収されていた蒸発燃料を離脱させると共に,
該蒸発燃料を伴ってパージパイプを経てエンジン吸気側
へ導出される。
導入された蒸発燃料は,まず高分子吸収剤に吸収され
る。そして,該高分子吸収剤に吸収されなかった蒸発燃
料のみが,蒸気通路を経て活性炭室に入り,活性炭に吸
着される。一方,パージの際には,大気が活性炭室,蒸
気通路,吸収剤ケースを順次通過し,活性炭及び高分子
吸収剤に吸収されていた蒸発燃料を離脱させると共に,
該蒸発燃料を伴ってパージパイプを経てエンジン吸気側
へ導出される。
【0013】そして,本発明において重要なことは,吸
収剤ケースのケース底板には,その裏面に,上記屈曲迷
路溝を設けたことである。この屈曲迷路溝は,吸収剤ケ
ースのケース底板を活性炭室の底面に密着配置したと
き,細長い通路を形成する。そして,活性炭室で凝縮液
化した液状燃料が吸収剤ケースのケース底板に流下し,
上記屈曲迷路溝内,即ち細長い通路に侵入する。
収剤ケースのケース底板には,その裏面に,上記屈曲迷
路溝を設けたことである。この屈曲迷路溝は,吸収剤ケ
ースのケース底板を活性炭室の底面に密着配置したと
き,細長い通路を形成する。そして,活性炭室で凝縮液
化した液状燃料が吸収剤ケースのケース底板に流下し,
上記屈曲迷路溝内,即ち細長い通路に侵入する。
【0014】一方,屈曲迷路溝と吸収剤ケース内部との
間には,上記貫通穴に配置した吸揚材が介設されてい
る。そのため,屈曲迷路溝内の上記液状燃料は,上記吸
揚材によって吸収剤ケース内の高分子吸収剤の方向にす
みやかに吸い揚げられ,該高分子吸収剤に吸収,回収さ
れる。それ故,液状燃料が吸収剤ケース,更には活性炭
室の底面に常時残留することはない。
間には,上記貫通穴に配置した吸揚材が介設されてい
る。そのため,屈曲迷路溝内の上記液状燃料は,上記吸
揚材によって吸収剤ケース内の高分子吸収剤の方向にす
みやかに吸い揚げられ,該高分子吸収剤に吸収,回収さ
れる。それ故,液状燃料が吸収剤ケース,更には活性炭
室の底面に常時残留することはない。
【0015】また,本発明においては,上記吸収剤ケー
スと活性炭室との間に上記の蒸気通路を設けてある。そ
のため,自動車の駐停車時に,高分子吸収剤に吸収され
ていた蒸発燃料が容易に活性炭室に移行していかないよ
うにすることができる。即ち,吸収剤ケースと活性炭室
との間の距離は,蒸気通路を設けない場合に比して長い
ものとなる。
スと活性炭室との間に上記の蒸気通路を設けてある。そ
のため,自動車の駐停車時に,高分子吸収剤に吸収され
ていた蒸発燃料が容易に活性炭室に移行していかないよ
うにすることができる。即ち,吸収剤ケースと活性炭室
との間の距離は,蒸気通路を設けない場合に比して長い
ものとなる。
【0016】そして,高分子吸収剤に捕捉されていた燃
料が活性炭に移行する機構は次のように考えられる。即
ち,高分子吸収剤から燃料が蒸発して吸収剤ケース内の
燃料蒸気濃度が高くなる。一方,活性炭室の燃料蒸気濃
度は低い。この燃料蒸気の濃度勾配により,燃料蒸気が
活性炭室に拡散し,活性炭に吸着される。
料が活性炭に移行する機構は次のように考えられる。即
ち,高分子吸収剤から燃料が蒸発して吸収剤ケース内の
燃料蒸気濃度が高くなる。一方,活性炭室の燃料蒸気濃
度は低い。この燃料蒸気の濃度勾配により,燃料蒸気が
活性炭室に拡散し,活性炭に吸着される。
【0017】一般に,拡散速度は拡散面積に比例し,拡
散距離に反比例する。本発明においては吸収剤ケースと
活性炭室の間に蒸気通路を設けてあるので,拡散面積を
小さくし,拡散距離を長くすることができる。そのた
め,蒸気通路は燃料蒸気の拡散速度を小さくでき,燃料
蒸気の吸収剤ケースから活性炭室への移行を極力抑える
ことができる。
散距離に反比例する。本発明においては吸収剤ケースと
活性炭室の間に蒸気通路を設けてあるので,拡散面積を
小さくし,拡散距離を長くすることができる。そのた
め,蒸気通路は燃料蒸気の拡散速度を小さくでき,燃料
蒸気の吸収剤ケースから活性炭室への移行を極力抑える
ことができる。
【0018】又,上記屈曲迷路溝は蒸気通路に比べ著し
く細長いため,燃料蒸気は容易に迷路溝外に出ることは
ないので,蒸気通路が燃料蒸気の吸収剤ケースから活性
炭室への移行を極力抑える効果を損なうことはない。し
たがって,揮散した燃料蒸気が吸収剤ケースから活性炭
室内に入ることを可能な限り防止でき,活性炭のワーキ
ングキャパシティの低下を抑制することができる。
く細長いため,燃料蒸気は容易に迷路溝外に出ることは
ないので,蒸気通路が燃料蒸気の吸収剤ケースから活性
炭室への移行を極力抑える効果を損なうことはない。し
たがって,揮散した燃料蒸気が吸収剤ケースから活性炭
室内に入ることを可能な限り防止でき,活性炭のワーキ
ングキャパシティの低下を抑制することができる。
【0019】上記より知られるごとく,導入パイプによ
り導入された蒸発燃料のうち,液状の蒸発燃料(液状燃
料),及び気化し難い炭素数の多い蒸発燃料は,その殆
どが高分子吸収剤に吸収され,これらは殆ど活性炭と直
接接触することがない。そのため,この点でも,活性炭
のワーキングキャパシティを低下させることがない。
り導入された蒸発燃料のうち,液状の蒸発燃料(液状燃
料),及び気化し難い炭素数の多い蒸発燃料は,その殆
どが高分子吸収剤に吸収され,これらは殆ど活性炭と直
接接触することがない。そのため,この点でも,活性炭
のワーキングキャパシティを低下させることがない。
【0020】このように,本発明によれば,活性炭のワ
ーキングキャパシティを低下させることがなく,優れた
蒸発燃料捕捉能力を有し,かつ液状燃料を常時残留させ
ることがない,蒸発燃料処理装置を提供することができ
る。
ーキングキャパシティを低下させることがなく,優れた
蒸発燃料捕捉能力を有し,かつ液状燃料を常時残留させ
ることがない,蒸発燃料処理装置を提供することができ
る。
【0021】
実施例1 本発明の実施例にかかる蒸発燃料処理装置を,図1〜図
3により説明する。本例の装置は,自動車用の蒸発燃料
処理装置に関するものである。この蒸発燃料処理装置1
は,図1に示すごとく,高分子吸収剤3が充填された吸
収剤ケース2と,活性炭4が充填された活性炭室11と
を有し,該活性炭室11と上記吸収剤ケース2とは燃料
蒸気が移行する蒸気通路25によって互いに連通してい
る。
3により説明する。本例の装置は,自動車用の蒸発燃料
処理装置に関するものである。この蒸発燃料処理装置1
は,図1に示すごとく,高分子吸収剤3が充填された吸
収剤ケース2と,活性炭4が充填された活性炭室11と
を有し,該活性炭室11と上記吸収剤ケース2とは燃料
蒸気が移行する蒸気通路25によって互いに連通してい
る。
【0022】また,燃料貯留装置としての燃料タンク8
2及びエンジン吸気通路85との間は,それぞれ蒸発燃
料の導入パイプ15,パージパイプ16によって連通さ
れている。また,活性炭室11は,パイプ116を介し
て大気に開放されている。上記吸収剤ケース2は,活性
炭室11の底面119の上面に密着するケース底板21
を有し,該ケース底板21は液状燃料を回収するための
屈曲迷路溝211を,その裏面に有する。
2及びエンジン吸気通路85との間は,それぞれ蒸発燃
料の導入パイプ15,パージパイプ16によって連通さ
れている。また,活性炭室11は,パイプ116を介し
て大気に開放されている。上記吸収剤ケース2は,活性
炭室11の底面119の上面に密着するケース底板21
を有し,該ケース底板21は液状燃料を回収するための
屈曲迷路溝211を,その裏面に有する。
【0023】また,該ケース底板21は,上記屈曲迷路
溝211と吸収剤ケース2の内部とを連通させる貫通穴
216を有する。該貫通穴216には,上記屈曲迷路溝
211内の液状燃料800を吸収剤ケース2内の高分子
吸収剤3の方向へ吸い揚げるための吸揚材5が配設され
ている。
溝211と吸収剤ケース2の内部とを連通させる貫通穴
216を有する。該貫通穴216には,上記屈曲迷路溝
211内の液状燃料800を吸収剤ケース2内の高分子
吸収剤3の方向へ吸い揚げるための吸揚材5が配設され
ている。
【0024】以下,上記につき詳説する。まず,図1に
示すごとく,本例の蒸発燃料処理装置1は,収納ケース
10を2分して,同図の右方に活性炭室11を,同図の
左方に吸収剤収納室202を形成している。活性炭室1
1と吸収剤収納室202との間は,下方に開口部203
を設けた隔壁201により区画されている。
示すごとく,本例の蒸発燃料処理装置1は,収納ケース
10を2分して,同図の右方に活性炭室11を,同図の
左方に吸収剤収納室202を形成している。活性炭室1
1と吸収剤収納室202との間は,下方に開口部203
を設けた隔壁201により区画されている。
【0025】吸収剤収納室202内には,上記吸収剤ケ
ース2を挿入配置する。吸収剤ケース2は,その上部に
多孔板29を有し,また上記隔壁201及び収納ケース
10の外壁205との間にはリングシール291を気密
に配置している。多孔板29と吸収剤収納室の天井20
6との間には,スプリングコイル207が介設してあ
る。
ース2を挿入配置する。吸収剤ケース2は,その上部に
多孔板29を有し,また上記隔壁201及び収納ケース
10の外壁205との間にはリングシール291を気密
に配置している。多孔板29と吸収剤収納室の天井20
6との間には,スプリングコイル207が介設してあ
る。
【0026】また,吸収剤ケース2は,上記ケース底板
21の上面より,斜め上方に向かう蒸気通路25を有し
ている。蒸気通路25の上端開口部252は,吸収剤ケ
ース2の中央付近に開口している(図2)。吸収剤ケー
ス2は,その外壁に該吸収剤ケース2を上記吸収剤収納
室202内に挿入案内するためのガイドフィン292を
有する。
21の上面より,斜め上方に向かう蒸気通路25を有し
ている。蒸気通路25の上端開口部252は,吸収剤ケ
ース2の中央付近に開口している(図2)。吸収剤ケー
ス2は,その外壁に該吸収剤ケース2を上記吸収剤収納
室202内に挿入案内するためのガイドフィン292を
有する。
【0027】また,上記ケース底板21は,図3に示す
ごとく,リング状の多数の屈曲迷路溝211を有する。
該屈曲迷路溝211は,下面に向かうリング状の凸部2
12の間に形成されている。屈曲迷路溝211は,深さ
が約0.2mm,幅が約1.5mmである。同図には,
屈曲迷路溝211内に侵入している液状燃料800を黒
色で示した。
ごとく,リング状の多数の屈曲迷路溝211を有する。
該屈曲迷路溝211は,下面に向かうリング状の凸部2
12の間に形成されている。屈曲迷路溝211は,深さ
が約0.2mm,幅が約1.5mmである。同図には,
屈曲迷路溝211内に侵入している液状燃料800を黒
色で示した。
【0028】ケース底板21を貫通する貫通穴216内
には,棒状の吸揚材5が挿入され,吸揚材5の下端は活
性炭室11の底面119に接触し,一方上部は吸収剤ケ
ース2の内部へ突出している(図1)。一方,活性炭室
11は,図1に示すごとく,底面119の上にスプリン
グコイル102を介して多孔板190を配置し,両者の
間に下部空間室41を形成している。活性炭室11内に
は活性炭4が充填されており,その上には,多孔板19
3が配置され,更にその上部には上部空間室42を有し
ている。
には,棒状の吸揚材5が挿入され,吸揚材5の下端は活
性炭室11の底面119に接触し,一方上部は吸収剤ケ
ース2の内部へ突出している(図1)。一方,活性炭室
11は,図1に示すごとく,底面119の上にスプリン
グコイル102を介して多孔板190を配置し,両者の
間に下部空間室41を形成している。活性炭室11内に
は活性炭4が充填されており,その上には,多孔板19
3が配置され,更にその上部には上部空間室42を有し
ている。
【0029】なお,前記高分子吸収剤としては,具体的
には,例えばポリプロピレン,ポリイソプレン,ポリブ
タジエン,ポリイソブチレン,ポリスチレン,ポリノル
ボルネン,ポリジメチルシロキサン,エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合
体,エチレン−プロピレン共重合体,イソブチレン−イ
ソプレン共重合体,ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体があり,これらの1種又は2種以上を用いる。
には,例えばポリプロピレン,ポリイソプレン,ポリブ
タジエン,ポリイソブチレン,ポリスチレン,ポリノル
ボルネン,ポリジメチルシロキサン,エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合
体,エチレン−プロピレン共重合体,イソブチレン−イ
ソプレン共重合体,ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体があり,これらの1種又は2種以上を用いる。
【0030】上記高分子吸収剤には,未架橋高分子,架
橋高分子(高分子ゲル)があるが,いずれも用いること
ができる。前者の未架橋高分子は,燃料に溶解或いは膨
潤するタイプのもので,一般には疎水性高分子と呼ばれ
ており,前記ポリイソプレン等のホモポリマー,スチレ
ン−ブタジエン共重合体等のコポリマーなどがある。
橋高分子(高分子ゲル)があるが,いずれも用いること
ができる。前者の未架橋高分子は,燃料に溶解或いは膨
潤するタイプのもので,一般には疎水性高分子と呼ばれ
ており,前記ポリイソプレン等のホモポリマー,スチレ
ン−ブタジエン共重合体等のコポリマーなどがある。
【0031】また,後者の高分子ゲルとは,上記疎水性
高分子が架橋されたものであり,この架橋により高分子
ゲルは燃料に不溶となるが膨潤可能である。ここに,架
橋とは,特に架橋剤を用いて導入された化学的架橋に限
らず,化学的な自己架橋や物理的架橋をも含むものであ
る。
高分子が架橋されたものであり,この架橋により高分子
ゲルは燃料に不溶となるが膨潤可能である。ここに,架
橋とは,特に架橋剤を用いて導入された化学的架橋に限
らず,化学的な自己架橋や物理的架橋をも含むものであ
る。
【0032】上記高分子吸収剤の形状は粉末,粒子,フ
ィルム,糸状,ハニカム状,板状等吸収性とパージ性が
優れていれば特に問うものではない。また,特に繊維に
高分子ゲルを付着させた糸状の吸収剤(長さ10mm〜
50mm)は,吸収性,パージ性に優れている。また,
余り大きい塊を用いると表面だけが膨潤して,中の方ま
ですみやかに吸収が進まず,吸着能力が低下するおそれ
がある。したがって,該吸収剤は直径或いは厚みを5m
m以下としておくことが好ましい。
ィルム,糸状,ハニカム状,板状等吸収性とパージ性が
優れていれば特に問うものではない。また,特に繊維に
高分子ゲルを付着させた糸状の吸収剤(長さ10mm〜
50mm)は,吸収性,パージ性に優れている。また,
余り大きい塊を用いると表面だけが膨潤して,中の方ま
ですみやかに吸収が進まず,吸着能力が低下するおそれ
がある。したがって,該吸収剤は直径或いは厚みを5m
m以下としておくことが好ましい。
【0033】なお,蒸発燃料を吸収することにより膨潤
した高分子吸収剤は,蒸発燃料処理装置内をパージする
通常の工程で,脱膨潤され,その蒸発燃料吸収能力が復
活し,継続して使用することができる。次に,前記活性
炭としては,従来の蒸発燃料処理装置に用いられてい
た,水蒸気賦活・粒状活性炭などの活性炭を用いる。
した高分子吸収剤は,蒸発燃料処理装置内をパージする
通常の工程で,脱膨潤され,その蒸発燃料吸収能力が復
活し,継続して使用することができる。次に,前記活性
炭としては,従来の蒸発燃料処理装置に用いられてい
た,水蒸気賦活・粒状活性炭などの活性炭を用いる。
【0034】次に,本例の作用効果につき説明する。ま
ず,蒸発燃料の吸収時には,燃料タンク82内の蒸発燃
料80は,図1に実線矢印で示すごとく,バルブ15
1,導入パイプ15を経てまず吸収剤ケース2内に入
り,ここで高分子吸収剤3に吸収される。そして,高分
子吸収剤3に吸収されなかった蒸発燃料のみが,蒸気通
路25,隔壁201の開口部203,下部空間室41を
経て活性炭室11に入り,活性炭4に吸着される。
ず,蒸発燃料の吸収時には,燃料タンク82内の蒸発燃
料80は,図1に実線矢印で示すごとく,バルブ15
1,導入パイプ15を経てまず吸収剤ケース2内に入
り,ここで高分子吸収剤3に吸収される。そして,高分
子吸収剤3に吸収されなかった蒸発燃料のみが,蒸気通
路25,隔壁201の開口部203,下部空間室41を
経て活性炭室11に入り,活性炭4に吸着される。
【0035】一方,パージの際には,エンジン吸気通路
の負圧によって,図1に点線矢印で示すごとく,空気6
0が大気パイプ116より吸入される。そして,該空気
60は活性炭室11,下部空間室41,開口部203,
蒸気通路25を経て,吸収剤ケース2に入る。
の負圧によって,図1に点線矢印で示すごとく,空気6
0が大気パイプ116より吸入される。そして,該空気
60は活性炭室11,下部空間室41,開口部203,
蒸気通路25を経て,吸収剤ケース2に入る。
【0036】更に該空気は,吸収剤収納室202,パー
ジパイプ16,バルブ161を経てエンジン吸気通路8
5に吸引される。上記空気60は,上記の流れの間に,
活性炭4,高分子吸収剤3に吸着及び吸収されていた蒸
発燃料を離脱させる。離脱された蒸発燃料はエンジン内
の燃焼に供される。
ジパイプ16,バルブ161を経てエンジン吸気通路8
5に吸引される。上記空気60は,上記の流れの間に,
活性炭4,高分子吸収剤3に吸着及び吸収されていた蒸
発燃料を離脱させる。離脱された蒸発燃料はエンジン内
の燃焼に供される。
【0037】また,本例において重要なことは,吸収剤
ケース2のケース底板21には,その裏面に上記屈曲迷
路溝211を設けたことである。そのため,該屈曲迷路
溝211と活性炭室11の底面119との間には,細長
い通路が形成される。それ故,活性炭室で凝縮液化した
液状燃料が吸収剤ケースのケース底板に流下し,上記屈
曲迷路内,即ち細長い通路に侵入する。
ケース2のケース底板21には,その裏面に上記屈曲迷
路溝211を設けたことである。そのため,該屈曲迷路
溝211と活性炭室11の底面119との間には,細長
い通路が形成される。それ故,活性炭室で凝縮液化した
液状燃料が吸収剤ケースのケース底板に流下し,上記屈
曲迷路内,即ち細長い通路に侵入する。
【0038】一方,上記貫通穴216には,吸揚材5が
挿入されている。そのため,屈曲迷路溝211内の液状
燃料800は,吸揚材5によって吸い揚げられ,吸収剤
ケース2内の高分子吸収剤3に吸収される。それ故,液
状燃料800が吸収剤ケース2,更には活性炭室11の
底面に,常時残留することもない。したがって,例えば
車両衝突時において蒸発燃料処理装置が破損しても,液
状燃料が残留していないので,液状燃料流出の危険もな
い。
挿入されている。そのため,屈曲迷路溝211内の液状
燃料800は,吸揚材5によって吸い揚げられ,吸収剤
ケース2内の高分子吸収剤3に吸収される。それ故,液
状燃料800が吸収剤ケース2,更には活性炭室11の
底面に,常時残留することもない。したがって,例えば
車両衝突時において蒸発燃料処理装置が破損しても,液
状燃料が残留していないので,液状燃料流出の危険もな
い。
【0039】また,本例においては,蒸気通路25は,
吸収剤ケース2の高さの略中央付近まで上昇傾斜させて
ある。そのため,図1より知られるごとく,蒸発燃料8
0は,蒸気通路25を上昇し,吸収剤ケース2と隔壁2
01との間を下降し,開口部203,下部空間室41を
経て活性炭室11の活性炭4へ到達することとなる。そ
のため,吸収剤ケース2と活性炭室11との間は長い燃
料蒸気通路を形成する。それ故,蒸発燃料が容易に活性
炭室11内へ移行しない。又,上記屈曲迷路溝は蒸気通
路に比べ著しく細長いため蒸発燃料を容易に活性炭室へ
移行させない蒸気通路の効果を損なうことはない。その
ため,前記のごとく,活性炭のワーキングキャパシティ
を低下させることがない。
吸収剤ケース2の高さの略中央付近まで上昇傾斜させて
ある。そのため,図1より知られるごとく,蒸発燃料8
0は,蒸気通路25を上昇し,吸収剤ケース2と隔壁2
01との間を下降し,開口部203,下部空間室41を
経て活性炭室11の活性炭4へ到達することとなる。そ
のため,吸収剤ケース2と活性炭室11との間は長い燃
料蒸気通路を形成する。それ故,蒸発燃料が容易に活性
炭室11内へ移行しない。又,上記屈曲迷路溝は蒸気通
路に比べ著しく細長いため蒸発燃料を容易に活性炭室へ
移行させない蒸気通路の効果を損なうことはない。その
ため,前記のごとく,活性炭のワーキングキャパシティ
を低下させることがない。
【0040】実施例2 本例は,図4,図5に示すごとく,吸収剤ケース2のケ
ース底板27において,その裏面に角状渦巻状の屈曲迷
路溝271を設けたものである。屈曲迷路溝271は,
両図に示すごとく,下面に向かう角状うず巻状の凸部2
72の間に形成されている。図4には,屈曲迷路溝27
1内に侵入している液状燃料800を,黒色で示した。
ース底板27において,その裏面に角状渦巻状の屈曲迷
路溝271を設けたものである。屈曲迷路溝271は,
両図に示すごとく,下面に向かう角状うず巻状の凸部2
72の間に形成されている。図4には,屈曲迷路溝27
1内に侵入している液状燃料800を,黒色で示した。
【0041】ケース底板27を貫通する貫通穴276内
には,棒状の吸揚材5が挿入され,吸揚材5の下端は活
性炭室の底面に接触し,一方その上部は吸収剤ケースの
内部へ突出している。また,屈曲迷路溝271と貫通穴
276の間には,2ヶ所に屈曲迷路溝271よりも幅が
大きい液溜部277,278が設けてある。その他は,
実施例1と同様である。本例においても,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
には,棒状の吸揚材5が挿入され,吸揚材5の下端は活
性炭室の底面に接触し,一方その上部は吸収剤ケースの
内部へ突出している。また,屈曲迷路溝271と貫通穴
276の間には,2ヶ所に屈曲迷路溝271よりも幅が
大きい液溜部277,278が設けてある。その他は,
実施例1と同様である。本例においても,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
【図1】実施例1における蒸発燃料処理装置の断面図。
【図2】実施例1における吸収剤ケースの1部切欠き側
面図。
面図。
【図3】実施例1の吸収剤ケースにおける,ケース底板
の裏面図。
の裏面図。
【図4】実施例2の蒸発燃料処理装置におけるケース底
板の裏面図。
板の裏面図。
【図5】実施例2における吸収剤ケースの要部断面図。
1...蒸発燃料処理装置, 10...収納タンク, 11...活性炭室, 15...導入パイプ, 16...パージパイプ, 116...大気パイプ, 2...吸収剤ケース, 21,27...ケース底板, 211,271...屈曲迷路溝, 216,276...貫通穴, 25...蒸気通路, 3...高分子吸収剤, 4...活性炭, 5...吸揚材,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 正幸 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 青木 智英 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 高分子吸収剤が充填された吸収剤ケース
と,活性炭が充填された活性炭室とを有し,該活性炭室
と上記吸収剤ケースとは燃料蒸気が移行する蒸気通路に
より互いに連通しており,また,燃料貯溜装置及びエン
ジン吸気通路と吸収剤ケースとがそれぞれ蒸発燃料の導
入パイプ,パージパイプによって連通され、上記活性炭
室には大気開放手段が備えられた蒸発燃料処理装置であ
って,上記吸収剤ケースは活性炭室の底面上に密着する
ケース底板を有し,該ケース底板は液状燃料を回収させ
るための屈曲迷路溝をその裏面に有し,また該ケース底
板は上記屈曲迷路溝と吸収剤ケースの内部とを連通させ
る貫通穴を有し,かつ該貫通穴には上記屈曲迷路溝内の
液状燃料を吸収剤ケース内の高分子吸収剤の方向へ吸い
揚げるための吸揚材が配設されていることを特徴とする
蒸発燃料処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5123386A JPH06307301A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 蒸発燃料処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5123386A JPH06307301A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 蒸発燃料処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06307301A true JPH06307301A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14859297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5123386A Pending JPH06307301A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 蒸発燃料処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06307301A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017221899A (ja) * | 2016-06-15 | 2017-12-21 | 株式会社タツノ | ベーパ回収装置 |
-
1993
- 1993-04-26 JP JP5123386A patent/JPH06307301A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017221899A (ja) * | 2016-06-15 | 2017-12-21 | 株式会社タツノ | ベーパ回収装置 |
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