JPH06307063A - 二重床装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は二重床装置に関し、製造、施工が容易
で、かつ、ジャックナイフ現象を確実に防止することを
目的とする 【構成】二重床は、床パネル４を連結蓋５を介して連結
することによりにより構成される。床パネル４は、隅部
裏面に脚部１を突設させた三角形ブロック片２を可撓性
ヒンジ部３で連結して形成され、可撓性ヒンジ部３から
折れ曲がることにより、床基部９の不陸が吸収される。
連結蓋５は、床パネル４の周縁に形成された段部７上に
載せられる脚壁８を周縁に備え、該連結蓋５により床パ
ネル４の周縁を押さえ付け、かつ、脚壁８を床パネル４
の係合部６に係合させることにより、各床パネル４間の
間隔を一定に保ち、床パネル４の一方の辺縁が変位する
ことによるジャックナイフ現象を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は二重床装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】床基部上に複数の床パネルを並設するこ
とにより床基部上の適宜高さに床面を構築し、床基部と
床面との間のスペースを例えば配線スペースとして利用
するようにした二重床装置としては、従来種々のタイプ
のものが提案されている。

【０００３】これらに使用される床パネルは、一般に高
さ寸法調整可能な支持脚を備えており、該支持脚の突出
高さを調整することにより、床基部の不陸に対応可能と
される。

【０００４】しかし、かかる床パネルにおいては、支持
脚を別途構成する必要があるために、構造が複雑な上
に、敷設時の支持脚の調整を必要とし、敷設作業性も劣
るという欠点を有している。

【０００５】そこで、このような欠点を解消するため
に、近時、床パネルを三角形ブロック片に分割し、各ブ
ロック片を可撓性ヒンジ部で連結したものが提案されて
いる（例えば特公昭６１−３４５４５号公報参照）。

【０００６】かかる床パネルにおいて、可撓性ヒンジ部
が床基部の不陸に追随して変形し、各三角形ブロックの
隅部に突設される脚部を常に床基部上に密接させること
が可能になる。

【０００７】しかし、このような床パネルを使用して構
築された二重床は、以下の欠点を有している。すなわ
ち、各床パネルの衝接辺に力が加えられた場合、床パネ
ルは可撓性ヒンジ部から折れ曲がって上方に浮き上が
る、いわゆるジャックナイフ現象が生じやすい点であ
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の欠点
を解消すべくなされたものであって、製造、施工が容易
で、かつ、ジャックナイフ現象を確実に防止することの
できる二重床装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、実施例に対応する図１に示すように、隅部裏面に脚
部１、１・・を突設させた三角形ブロック片２、２・・
を可撓性ヒンジ部３で連結して平面視矩形に形成される
床パネル４と、連結蓋５とを有し、前記床パネル４の周
縁には、適宜箇所に係合部６を備えた段部７が設けられ
るとともに、連結蓋５の側縁には、前記段部７上に支承
され、かつ、係合部６に係合する脚壁８が設けられ、前
記床パネル４を連結蓋５を介して互いに連結して床基部
９上適宜高さに床面を構築する二重床装置を提供するこ
とにより達成される。

【００１０】

【作用】本発明において、二重床は、床パネル４を連結
蓋５を介して連結することによりにより構成される。床
パネル４は、隅部裏面に脚部１を突設させた三角形ブロ
ック片２を可撓性ヒンジ部３で連結して形成され、可撓
性ヒンジ部３から折れ曲がることにより、床基部９の不
陸が吸収される。

【００１１】連結蓋５は、床パネル４の周縁に形成され
た段部７上に載せられる脚壁８を周縁に備え、該連結蓋
５により床パネル４の周縁を押さえ付け、かつ、脚壁８
を床パネル４の係合部６に係合させることにより、各床
パネル４間の間隔を一定に保ち、床パネル４の一方の辺
縁が変位することによるジャックナイフ現象を防止す
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図１ないし図３に本実施例に係
る二重床装置の敷設状態を示す。二重床装置は、床パネ
ル４と、辺縁連結用の連結蓋５Ａと、コーナ連結用の連
結蓋５Ｂとからなり、二重床の構築に際して床パネル４
は床基部９上に所定間隔を置いて載置され、隣接する床
パネル４間の隙間は連結蓋５Ａ、５Ｂにより閉塞され
る。

【００１３】床パネル４は、図４に詳細を示すように、
複数の三角形ブロック片２、２・・を備えて平面視矩形
状に形成されており、各三角形ブロック片２同士は、可
撓性ヒンジ部３により連結される。

【００１４】この実施例において、床パネル４はポリプ
ロピレン等の可撓性を有する合成樹脂材料により形成さ
れており、三角形ブロック片２の境界部を薄肉にして変
形を容易にすることにより可撓性ヒンジ部３が構成され
る。

【００１５】また、各三角形ブロック片２は、隅部裏面
から突設される脚部１を有しており、不陸を有する床基
部９上に載置した状態において、可撓性ヒンジ部３が不
陸に追随して折れ曲がりつつ各三角形ブロック片２の脚
部１が床基部９に密接する。なお、図４（ｂ）において
１０は三角形ブロック片２を補強するためのリブを示
す。

【００１６】以上のようにして形成される床パネル４
は、周縁部に段部７を備える。段部７は、後に詳述する
連結蓋５Ａ、５Ｂの高さを吸収し、床面への突出を防止
するために設けられるもので、各辺の端部および隅部に
は係合部６を構成する突起が突設される。

【００１７】一方、辺縁連結用の連結蓋５Ａは、図５に
示すように、床パネル４の一辺の長さと略等しい長辺を
有する長方形状をなし、長辺の長手通しに脚壁８が突設
される。また、この脚壁８と天井壁１１との間には補強
リブ１２が架設され、脚壁８の変形が防止される。

【００１８】さらに、上記連結蓋５の長辺部には、Ｕ字
状の切欠１３が設けられており、床下配線の引き出し口
が提供される。これに対し、コーナ連結用の連結蓋５Ｂ
は、図６に示すように、平面視略正方形状に形成されて
おり、床パネル４の四隅部に形成された面取部４ａに対
応させて面取された四隅部裏面に脚壁８を備える。

【００１９】以上の構成の下、二重床は、連結蓋５を介
して複数の床パネル４、４・・を並設することにより構
築され、敷設状態において、図２、図３に示すように、
連結蓋５Ａ、５Ｂの脚壁８は床パネル４の係合部６に係
合された状態で段部７上に載置される。

【００２０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による二重床装置によれば、床パネルは複数の三角形ブ
ロック片を可撓性ヒンジ部により連結して構成されるた
めに、床基部の不陸に対して確実に追随させることがで
きる。

【００２１】この結果、調整脚等を設ける必要がなくな
るため、構造を簡単にすることができる。さらに、各床
パネルの側縁は、床パネルの係合部に係合される連結蓋
により押し付けられて移動が規制されるために、側方か
らの負荷によるジャックナイフ現象を防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す全体斜視図である。

【図２】図１の断面図である。

【図３】床パネルの隅部連結部位を示す断面図である。

【図４】床パネルを示す斜視図で、（ａ）は表面部の斜
視図、（ｂ）は裏面部の斜視図である。

【図５】辺縁連結用の連結蓋を示す裏面斜視図である。

【図６】コーナ連結用の連結蓋を示す裏面斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 脚部 ２ 三角形ブロック片 ３ 可撓性ヒンジ部 ４ 床パネル ５ 連結蓋 ６ 係合部 ７ 段部 ８ 脚壁 ９ 床基部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川辺 裕一 東京都千代田区内幸町一丁目１番１号 ナ カ工業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】隅部裏面に脚部を突設させた三角形ブロッ
   ク片を可撓性ヒンジ部で連結して平面視矩形に形成され
   る床パネルと、 連結蓋とを有し、 前記床パネルの周縁には、適宜箇所に係合部を備えた段
   部が設けられるとともに、連結蓋の側縁には、前記段部
   上に支承され、かつ、係合部に係合する脚壁が設けら
   れ、 前記床パネルを連結蓋を介して互いに連結して床基部上
   適宜高さに床面を構築する二重床装置。