JPH0630692Y2 - スクイズ容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、容器胴部を圧迫することによって内容液を取
り出し、容器えの圧迫力を解除すると容器が元の姿に復
元するタイプのスクイズ容器に関し、特にシャンプーや
リンス等のクリーム状内容物を収納する為のスクイズ容
器におけるノズル口部分の改良に関するものである。

〈従来の技術〉 従来、この種のスクイズ容器はノズル口部に色々なタイ
プの開閉蓋又は弁が設けられており、使用の都度これを
手先で開閉して用いられている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら前記のような従来方式では、ノズルの蓋を
閉め忘れることがしばしばあり、この容器を傾倒させた
状態で放置したりすると内容液が流出して周辺を汚すと
共に不経済である等の欠点がある。従ってノズル口にチ
ェック弁等のごとき一方向弁を設けて容器圧迫時に内容
液流出圧力によって弁が開き、圧迫力がなくなると弁が
自然に閉じるようにしておけば前記の欠点を解決できる
が、しかしながら弁が閉じると同時にエアーの流入が阻
止されるので容器が元の姿に復元しないという問題点が
ある。

そこで本考案は、容器圧迫時に弁が圧力によって自然に
開いて内容液を取り出すことができ、そして圧迫力がな
くなると弁が自然に閉じてノズル口を閉鎖し、これによ
り内容液の流出を確実に阻止するものでありながら、容
器復元の為のエアー流入を可能にして容器の形状を元の
姿に復元できるように配慮したスクイズ容器を簡単な機
構で提供することを主たる目的とするものである。

〈問題を解決する為の手段〉 上記の目的を達成する為に本考案は、復元性を有する合
成樹脂材料で成型された容器本体１と、該容器本体の口
部１ａに装着されたノズル機構２とから成る。前記ノズ
ル機構２は容器口部１ａに嵌着され且つ中心部に上下に
貫通する流出孔３を有するノズル部材４と、該ノズル部
材に連なって容器内部に延設されたシリンダー５と、該
シリンダー内に上下摺動自在に装着されたピストン６
と、該ピストンと一体的に形成され且つその先端部分が
前記流出孔３との間に内容液流出用の隙間Ｌを残した状
態で該流出孔３に挿入されたピストンシャフト７と、前
記ノズル部材の流出孔３の内端開口縁部に形成された弁
座８と、該弁座と協動するように前記ピストンシャフト
７の中間部に形成された弁９と、前記弁を常時閉鎖位置
に押し付けるスプリング部材10と、前記ピストン６と弁
座９との間で前記シリンダー壁に形成された流入穴11と
から成る。

そして前記ピストン６並びにピストンシャフト７には上
下に貫通する細径のエアー抜き孔12が設けられ、且つピ
ストン６とシリンダー５の内面との間にはエアー流通可
能な小さな隙間Ｇが形成されている構造としたものであ
る。

〈作用〉 上記のごとく構成されたスクイズ容器は通常図に示すよ
うに適当な受台Ａに倒立させた状態保持させておき、使
用時に容器を取り上げて容器胴部を手で加圧する。この
加圧によって内容液が流入穴11からシリンダー５内に流
入してピストン６をスプリング部材10に抗して押し上げ
る。これにより弁８が開かれて流出孔３から内容液が押
し出される。

而して容器えの加圧力を解消するとピストン６はスプリ
ング部10の力によって押し下げられて弁８が弁座９に密
着してこれを閉じ、内容液の流出を停止するが、エアー
がピストン６並びにピストンシリンダー７に設けられた
エアー抜き孔12並びにピストン６とシリンダー内面との
間に形成された小さな隙間Ｇを通って容器内部に流入
し、これにより容器は元の姿に復元する。尚、前記隙間
Ｇはエアー流通に必要なだけの小さな隙間で形成し且つ
エアー抜き孔12もエアー流通に必要なだけの細径の孔で
形成すればよく、これにより不使用時に前記隙間Ｇ並び
にエアー抜き孔12から内容液が漏出することはない。

〈実施例〉 以下図面について本考案の実施例を説明する。

図において、符号１は容器本体を示し、復元性を備えた
合成樹脂材料で成型されており、これの口部１ａにノズ
ル機構２が装着されている。

前記ノズル機構２は容器口部１ａに嵌着され且つ中心部
に上下に貫通する流出孔３を有するノズル部材４と、該
ノズル部材に連なって容器内部に延設されたシリンダー
５と、該シリンダー内に上下摺動自在に装着されたピス
トン６と、該ピストンと一体的に形成され且つその先端
部分が前記流出孔３との間に内容液流出用の隙間Ｌを残
した状態で該流出孔３に挿入されたピストンシャフト７
と、前記ノズル部材の流出孔３の内端開口縁部に形成さ
れた弁座８と、該弁座と協動するように前記ピストンシ
ャフト７の中間部に形成された弁９と、前記弁を常時閉
鎖位置に押し付けるスプリング部材10と、前記ピストン
６と弁座９との間で前記シリンダー壁に形成された流入
穴11とから成る。

そして前記ピストン６並びにピストンシャフト７には上
下に貫通する細径のエアー抜き孔12が設けられ、且つピ
ストン６とシリンダー５に内面との間にはエアー流通可
能な小さな隙間Ｇが形成されている。前記エアー抜き孔
12並びに隙間Ｇはエアー流通に必要な寸法を残して出来
るだけ小さく形成されている。

尚、前記スプリング部材10は第１図で示したようなコイ
ルスプリングに代えて第３図に示すように合成樹脂材料
で成型したシリンダー５の内端面から一体的に弾性舌片
10′を延設してもよい。これにより部品点数を省略で
き、組み立ても容易となる。

又、輸送、販売等の商品流通過程においては、ノズル部
材４のノズル口先端にキャップＢを嵌着して容器胴部を
圧迫しても内容液が流出しないようにしておくことが好
ましい。

〈考案の効果〉 本考案は上記のごとく構成されたものであるから、容器
を圧迫すると弁が圧力によって自然に開いて内容液が流
出し、そして圧迫力がなくなると弁が自然に閉じてノズ
ル口を閉鎖し、これにより内容液の流出を確実に阻止す
るものでありながら、容器復元の為のエアーはピストン
並びにピストンシャフトに形成された細径のエアー抜き
孔からピストンとシリンダー内面との小さな隙間を通っ
て容器内に流入し、これにより容器の形状を元の姿に復
元することができ、かくて初頭の問題点を解消できると
共に、その構造が簡単であるから安価に製作することが
できる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスクイズ容器の一実施例を示す断
面図で使用時の態様を示しており、 第２図は内容液取り出し時の状態を示す断面図、 第３図は他の実施例を示す一部断面正面図である。 １は容器本体、１ａは容器の口部、２はノズル機構、３
は流出孔、４はノズル部材、５はシリンダー、６はピス
トン、７はピストンシャフト、８は弁座、９は弁、10は
スプリング部材、11は内容液流入穴、12はエアー抜き
孔、Ｇは隙間である。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】復元性を有する合成樹脂材料で成型された
   容器本体と、該容器本体の口部に装着されたノズル機構
   とから成り、前記ノズル機構は中心部に上下に貫通する
   流出孔を有するノズル部材と、該ノズル部材に連なって
   容器内部に延設されたシリンダーと、該シリンダー内に
   上下摺動自在に装着されたピストンと、該ピストンと一
   体的に形成され且つ前記流出孔との間に内容液流出用の
   隙間を残した状態で該流出孔に挿入されたピストンシャ
   フトと、前記ノズル部材の流出孔の内端開口縁部に形成
   された弁座と、該弁座と協動するように前記ピストンシ
   ャフトの中間部に形成された弁と、前記弁を常時閉鎖位
   置に押し付けるスプリング部材と、前記ピストンと弁座
   との間で前記シリンダー壁に形成された流入穴とから成
   り、前記ピストン並びにピストンシャフトには上下に貫
   通する細径のエアー抜き孔が設けられ、且つピストンと
   シリンダー内面との間にはエアー流通可能な小さな隙間
   が形成されている、スクイズ容器。
2. 【請求項２】前記スプリング部材はコイルスプリングで
   ある、実用新案登録請求の範囲第項に記載のスクイズ
   容器。
3. 【請求項３】前記スプリング部材はシリンダー内端面か
   ら一体的に形成された弾性を有する舌片で形成されてい
   る、実用新案登録請求の範囲第項に記載のスクイズ容
   器。