JPH06306352A - ジルコニア質グリットおよびその製造方法 - Google Patents
ジルコニア質グリットおよびその製造方法Info
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- JPH06306352A JPH06306352A JP5101091A JP10109193A JPH06306352A JP H06306352 A JPH06306352 A JP H06306352A JP 5101091 A JP5101091 A JP 5101091A JP 10109193 A JP10109193 A JP 10109193A JP H06306352 A JPH06306352 A JP H06306352A
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Abstract
対理論密度が90%以上であり、衝撃強度が400kg
f/cm2以上であり、とがった形状を持ち、かつ、正
方晶系の結晶構造のものが50モル%以上であるジルコ
ニア質焼結体からなる、ジルコニア質グリット。ジルコ
ニア質粉末を焼成し分級する、ジルコニア質成形体を切
断するかまたは粗砕する、ジルコニア質焼結体を加熱し
急冷して細片とするかまたはクラックを生成させて破砕
し分級することによって製造することができる。 【効果】とがった形状を持っているので、打撃力、研磨
力、研掃力などに優れているにもかかわらず、被処理材
表面に象眼現象を起こさせず、被処理材やグリット自体
に錆を発生させることがないので、後工程でスチールグ
リットなどを用いた場合になされる酸洗浄の必要がな
く、かつ、耐摩耗性、衝撃強度、硬度などに優れている
ので回収再使用が容易である。
Description
に用いられる、とがった形状を持つグリットに関するも
のである。
ては、溶融アルミナ、炭化けい素、酸化けい素、スチー
ル、鋳鉄、ジルコンなどが知られている。
いられるグリットは、比重が大きく、機械的強度が大き
く、衝撃で破砕し難いものがよいとされている。
れているので錆やバリの除去などのブラストに用いられ
るが、酸化けい素は針状結晶なので折れやすく、溶融ア
ルミナも1回の使用で破砕され、どちらも再使用が難し
い。ステンレス鋼やアルミニウム合金などの被処理材の
表面をスチールグリットや鋳鉄グリットで処理するとグ
リットが表面に食い込んだり突き刺さる象眼現象を起こ
し、この部分から錆が発生したり、湿分存在下ではグリ
ット自体に錆が発生し、処理後に被処理材も含めて酸洗
浄が必要となる。
なわち、湿式で用いてもグリット自体に錆が発生するこ
となく、ジルコンや溶融アルミナより比重が大きく、と
がった形状を持っているので打撃作用、研磨、研掃など
の除去作用に優れており、しかも被処理材に象眼現象を
起こさせず、十分な衝撃強度があって砕けることがな
く、被処理材に錆を発生させないための被処理材の酸洗
浄などの後工程も不必要であり、耐摩耗性が高く、繰り
返して使用しても被処理材に対して一定のブラスト処理
を維持することができるグリットの提供を目的とするも
のである。
の篩下が実質上100%であり、対理論密度が90%以
上であり、衝撃強度が400kgf/cm2以上であ
り、とがった形状を持ち、かつ、正方晶系の結晶構造の
ものが50モル%以上であるジルコニア質焼結体からな
るジルコニア質グリット、を要旨とするものである。
(重さ:W=0.120(kg))をグリット(体積:
V(cm3))上に落下させ、破砕する最小限の高さ
(h(cm))から、式 Wh/V(kgf/cm2) によって求められるものをいう。
ル%以上の正方晶系の結晶構造を持つジルコニア質焼結
体でなければならない。正方晶系の結晶構造のジルコニ
ア相の含有量が小さいと、高い強度および靭性を持たせ
ることができないからである。該ジルコニア質焼結体の
安定化剤として、マグネシア、カルシア、イットリア、
セリアなどの稀土類酸化物が多く使用されている。たと
えば、イットリアが安定化剤として含まれている場合
は、Y2O3/ZrO2のモル比で1.5/ 98.5
〜5.0/95.0好ましくは2.0/98.0〜4.
0/96.0とすることにより、50モル%以上の正方
晶系の結晶構造を持つジルコニア質焼結体となる。これ
ら安定化剤のほか、焼結助剤のアルミナ、スピネル、チ
タニア、シリカなどが共存していてもよい。これらは、
酸化ジルコニウムと安定化剤との合計に対し、0.05
〜50wt%の範囲内で用いられている。その含有量が
50wt%より多くなると靭性が低くなるなどジルコ
ニア本来の特性が低下し、投射時に破砕したり、摩耗量
が多くなる。
理論密度で90%以上、好ましくは95%以上でなけれ
ばならない。対理論密度が90%より小さいと、衝撃強
度が400kg/cm2より低くなって、被処理材の表
面に投射されたときに破砕されたり、繰り返し処理する
と摩耗量が増加してしまうからである。すなわち、グリ
ットの衝撃強度は、400kgf/cm2以上、好まし
くは500kgf/cm2以上でなければならない。
が実質上100%のものでなければならず、とくに篩の
目開きで0.025〜2mmのものがよい。粒径が大き
いほど打撃作用は高くなるが、大きすぎるとブラスト処
理により被処理材表面が荒れ過ぎ、歪を生じるので処理
後に被処理材の電解研磨処理などを行い、表面を滑らか
にする必要が生じ、また、被処理材の単位面積に対する
グリットの数が少なくなるので、スケ−ルや古くなった
コ−ティング膜などの除去処理に使用する場合、その皮
膜を完全に除去することができないからである。一方、
粒径が小さいほど、近年の被処理材の形状の複雑化や表
面の平滑さ、寸法精度、反射率などの表面特性に係わる
要求の高度化に対応することができるが、篩の目開きで
0.025mmより小さいと、研掃された被処理材のク
ズとグリットとの分離に手数がかかる。
上有する焼結体を生成させるに必要な量の安定化剤また
はその前駆体を含む、ジルコニア質スラリーまたはジル
コニアゾルを、乾燥し、 a 1300〜1600℃で焼成し、破砕し、分級して
目開き4mmの篩下を採取するかまたは b 粗砕し、分級して次の焼成によって目開き4mmの
篩下が実質上100%となる大きさのものを採取し、1
300〜1600℃で焼成する (2)正方晶の結晶構造のジルコニア相を50モル%以
上有する焼結体を生成させるに必要な量の安定化剤また
はその前駆体を含む、ジルコニア質成形体を切断するか
または粗砕した後、 a 分級して次の焼成によって目開き4mmの篩下が実
質上100%となる大きさのものを採取し、1300〜
1600℃で焼成するかまたは b 1300〜1600℃で焼成し、分級して目開き4
mmの篩下を採取する (3)対理論密度が90%以上であり、かつ、正方晶系
の結晶構造のものが50モル%以上であるジルコニア質
焼結体を250℃以上好ましくは350℃以上に加熱し
た後、水中に投入し急冷し、 a 得られた細片を分級して目開き4mmの篩下を採取
するかまたは b 上記の急冷により表面にクラックの発生した焼結体
を破砕し、分級して目開き4mmの篩下を採取するなど
の方法によって、製造することができる。
たはその前駆体の量は、たとえば、イットリアまたはそ
の前駆体であるイットリウム化合物にあっては、前述の
Y2O3/ZrO2換算モル比で1.5/98.5〜5.
0/95.0である。(1)におけるジルコニア質スラ
リーは、ジルコニア質粉末を水によってスラリー化した
ものであって、そのジルコニア質粉末としてはジルコニ
アと電融法、加水分解法、中和共沈法、加水分解−中和
法、水熱酸化法、熱分解法、アルコキシド法などによっ
て得られたジルコニア質粉末を用いればよい。そのスラ
リー濃度は、乾燥を容易にするために25wt%以上と
するのが望ましい。ジルコニア質粉末の特性としては、
粉末の平均粒子径が、0.1〜2.0μm、好ましく
は、0.3〜1.5μmの範囲にあり、BET比表面積
が3〜20m2/g、好ましくは、5〜18m2/gの範
囲にあることがよい。このような粉末をベース粉末とす
ることで、成形が容易になり、均質で高密度の成形体が
得られ、かつ成形体の焼結性がよく、緻密で機械的特性
に優れたグリットを得ることができる。ジルコニア質ス
ラリーの乾燥後の厚さは10mm以下が好ましく、乾燥
物表面にクラックがはいり、シートなどから剥がれる時
に、ある程度粗砕された状態になるからである。また、
ジルコニアゾルを乾燥して得られたゲルを仮焼したジル
コニア粉末を粉砕することにより、粉砕された微粒子が
焼成時に緻密化を促進するので、塊状のゲル粉末をその
まま焼成してグリットとするより、粒の衝撃強度の高い
より緻密なジルコニア質グリットが得られる。この仮焼
温度は、600〜1250℃で行うのがよく、1000
℃以下がより好ましく、保持は、15分〜10時間程度
とするのが好ましい。温度が1250℃を超えると、粉
砕し、再スラリー化するのが困難となったり、粗粒によ
りグリットの強度が低下する。
ア、シリカなどを含ませる場合は、それらの粉末粒子径
は5μm以下のものが好ましく、ジルコニア粉末に添加
し、ボ−ルミル、振動ボ−ルミル、媒体攪拌ミルなどに
よって湿式混合するのが好ましく、その際の粉砕媒体と
しては、直径5mm以下のジルコニアあるいはアルミナ
製が好ましい。これらを共存させることによって、硬
度、耐摩耗性などが向上し、また、焼結温度が低下する
ので製造が容易となる。例えば、アルミナやスピネルで
あれば、ジルコニアと安定化剤との合計に対し、0.0
5〜40wt%添加することが好ましく、焼結温度を1
300℃まで下げることが可能であるとともに硬度、耐
摩耗性を向上させることができる。
は、加水分解法、中和共沈法、加水分解−中和法、アル
コキシド法などによるジルコニア質粉末の製造において
中間体としてえられるジルコニアゾルを挙げることがで
きる。
型、シート型などの乾燥装置によって50〜300℃好
ましくは95〜200℃で行えばよい。
ル解砕装置などによって行えばよい。
300℃に満たないと、得られる粒の衝撃強度が不十分
である。1600℃を超えても、得られるグリットのブ
ラスト効果などの特性が低下するわけでないが、塊状物
同士が焼結を起こし、塊が形成される(この塊は、投射
により分離されるが、篩だけによる分級作業では分離し
にくい)。焼成時間は、15分〜10時間程度とすれば
よい。
ジルコニア質粉末をタブレッティングやロールプレスに
よる圧縮成形、ロール成形、テープ成形、押出成形、鋳
込成形、射出成形、メッシュ成形などの方法によって成
形し、その成形に水や有機バインダーを使用した場合は
乾燥や脱脂によってそれらを除去してから切断や粗砕に
供する。成形体を押出成形によって得る場合は、押出成
形機に付属している切断機によって切断すればよく、そ
の他の方法によって得られる成形体は、上記のロール解
砕装置によって粗砕するのがよい。他の用途を目的とす
る焼結体の製造における成形工程で得られた成形体が寸
法や形状が狂ったような場合、それを(2)の原料の成
形体として用いることができる。
し、BET比表面積に比例するので、平均粒子径が2.
0μmより大きく、BET比表面積が3m2/gより小
さいと成形体の機械的強度や保形性が低下し、後工程の
乾燥や焼結操作において外的荷重に耐えられず成形体が
壊れてしまったり、焼結性が下がり緻密な焼結体が得ら
れなくなり、グリットの機械的特性も低下する。平均粒
子径が0.1μmより小さく、BET比表面積が20m
2/gより大きいと粉末の軽装嵩密度が小さく、高密度
の成形体が得られにくくなり、生産性が悪くなる。
造する方法としては、流動性のあるジルコニア質スラリ
ーを出発原料とする場合は、テープ成形、鋳込成形な
ど;低湿のジルコニア質坏土を出発原料とする場合は、
メッシュ成形、押出成形、射出成形など;乾燥したジル
コニア質粉末を出発原料とする場合は、タブレッティン
グやロールプレスなどの圧縮成形などがある。圧縮成形
により得られた成形体は、冷間静水圧装置(CIP)な
どを用いて、更に、成形体密度を上昇させた方が、より
緻密で衝撃強度のよいジルコニア質グリットを得ること
ができる。
ルにより使用不可能となった成形体についても、同様に
粗砕し粒度調整して使用することができる。篩分けした
任意の粒度以下の粉末やCIP成形後の加工研削クズな
どについても再スラリー化することにより使用すること
ができる。
り、焼結体にクラックが発生したりするのは、加熱によ
り表面層に正方晶→単斜晶の相変態が起こって亀裂が発
生し、急冷で急激に収縮して亀裂が進展することによる
ものと推定される。1回の加熱・急冷で収量が低い場合
はそれを繰り返せばよいが、実質上正方晶含有量が50
モル%を切るまえに止めなければならない。
規格外れの焼結体や磨耗したりクラックが発生したりし
た使い古しの材料を用いることができる。破砕は、ハン
マーミルによって行えばよく、破砕後酸洗浄してハンマ
ーからの汚染を除去する。
以上の焼結体を(3)におけるように加熱し、急冷して
も、対理論密度が90%より低くなることはなく、か
つ、正方晶が70モル%より低くなることはない。
て行えばよく、製品グリットの所望の大きさに応じて4
mm以下の範囲から篩の目開きの大きさを選択すればよ
い。以上のようにして得られた焼結体は、グリットとし
て用いうるが、それを熱間静水圧プレス(HIP)処理
すれば、さらに衝撃強度を向上させることができる。
ットは、とがった形状を持っているので、打撃力、研磨
力、研掃力などに優れているにもかかわらず、被処理材
表面に象眼現象を起こさせず、被処理材やグリット自体
に錆を発生させることがないので、後工程でスチールグ
リットなどを用いた場合になされる酸洗浄の必要がな
く、かつ、耐摩耗性、衝撃強度、硬度などに優れている
ので回収再使用が容易である。
で、溶射皮膜や塗装などコーティングの前処理の表面下
地加工などのショットブラスト処理による表面荒しが容
易に行え、その皮膜などの付着力も優れている。
6なので、ガラスの2.5、アルミナの3.8に比べて
かなり大きく、スチールの7に近い。スチールなど焼結
体密度が大きいほうが、その反力により被処理材に反り
返り(歪)を生じさせやすいが、ジルコニア質グリット
は、ブラスト後、被処理材表面に錆を発生させることも
なく、衝撃強度が高いのでジルコンやアルミナのように
グリット自体が砕けたり摩耗することもなく、理由は定
かでないが、スチールのようにステンレス系被処理材の
表面に傷をつけたり、歪を生じることも少ない。
トの粒度調整がしてあるので、きめ細かい処理が可能で
あって、被処理材の複雑な形状や表面粗さ精度、寸法精
度など外観的な表面特性などに関する厳しい要求にも対
応することができる。
樹脂、ガラス、木材、石材、セラミックスなどの表面研
掃;各種機械加工部品や押出、鋳込み、射出成形などで
成形された金属、樹脂、フェライト、セラミックス製品
などのバリ取り、表面研掃;接着剤、塗料、釉薬、溶射
材の付着や接着効果向上のための表面荒し;ろう接面の
不純物、放電加工後の硬化膜、鋼材の焼入れ後や各溶接
後のスケール、錆、酸化皮膜、古くなった溶射皮膜、メ
ッキ、塗装膜、琺瑯質などの除去;各種金型や金型部
品、自動車部品、各種車両部品や機械部品類の仕上げ時
の研磨や清掃あるいは修理前のブラストクリーニングと
して用いられるほか;フロントアクスルビーム、ホイル
キャップ、板ばね、クランクシャフト、ピストンリン
グ、ロッカアーム、カムシャフト、歯車部品、シリン
ダ、ステヤリングナックル、巻ばね、コネクチングロッ
ドなどの自動車部品や各種車両の機関部品,ジェットエ
ンジンのタービンブレードなどの航空機部品やその機関
部品,スクリューなどの船舶部品やその機関部品,化学
あるいは石油化学プラントの反応装置類など,プレスな
どの機械関連機器,割出台、センター、チャックなどの
工作機工具,メス、ピンセット、注射針などの医療部
品,ステムなどの人工骨材料,歯、歯根などの歯科材
料,各種ステンレス鋼やその溶接面など金属の疲労や応
力腐食による破壊の限界の延長を目的としたショットピ
ーニングなどに用いることができる。
体的に説明する。
水溶液にY2O3をZrO2とY2O3との合計に対するY2
O3換算3モル%となるように添加し、還流下に加水分
解率が90%になるまで加水分解し、さらに該水溶液が
300g/lになるまで濃縮して水和ジルコニアゾルを
得た。このゾルを磁製の容器に厚さ5mmになるように
入れ、箱型乾燥装置を用いて熱風温度150℃で乾燥を
行い、塊状のゲル粉末を得た。このゲル粉末を14メッ
シュおよび21.9メッシュ(目開き1.18mmおよ
び0.71mm)の樹脂製の篩で分級し、この範囲内の
ものを大気雰囲気下で電気炉により1500℃、保持4
時間の条件で焼成し、ジルコニア質焼結体を得た。更
に、該ジルコニア質焼結体を16メッシュおよび25.
6メッシュ(目開き1mmおよび0.6mm)の標準篩
で分級してこの範囲の大きさのジルコニア質グリットを
得、ショットブラストテストに供すると共に、ブラスト
後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行った。
噴霧乾燥装置を用いて熱風温度150℃で乾燥を行い、
ゲル粉末を得た。このゲル粉末を大気雰囲気下でプロパ
ンを熱源とするガス炉により900℃、保持2時間の条
件で仮焼し、ジルコニア質粉末を得た。該ジルコニア質
粉末に分散剤としてアニオン界面活性剤(サンノプコ社
製 ノプコサントRFA)を粉末に対して0.5wt%
添加し、振動ボールミルを用いて8時間湿式粉砕し、ス
ラリー濃度65wt%のジルコニア質スラリーとした。
このスラリーをシート成形機(津川精機社製 DP−1
50)を用いて、厚さ2mm、幅150mm、長さ80
0mmのシートを作製し、シート乾燥機(津川精機社製
KP−200)を用いて、熱風温度100℃で乾燥を
行いジルコニア質成形体を得た。この成形体をロールク
ラッシャー(牧野鉄工所社MRCA−1)を用いて粗砕
し、10メッシュおよび14メッシュ(目開き1.7m
mおよび1.18mm)の標準篩で分級し、この範囲内
のものを大気雰囲気下で電気炉により1450℃、保持
4時間の条件で焼成し、ジルコニア質焼結体を得た。更
に、該ジルコニア質焼結体を12メッシュおよび16メ
ッシュ(目開き1.4mmおよび1mm)の標準篩で分
級してこの範囲の大きさのジルコニア質グリットを得、
ショットブラストテストに供すると共に、ブラスト後プ
ラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行った。
コニアビーズ(径1.5mm)を用いてサンドミル(ハ
ルエンジニアリング社製 内容積1.2リットル)によ
り3時間湿式粉砕し、スラリー濃度60wt%のジルコ
ニア質スラリーを得、回転ディスク方式の噴霧乾燥装置
を用いて熱風温度200℃で乾燥を行い、ジルコニア質
粉末を得た。この粉末をブリケッティングマシン(仲田
製作所社製 1460S)で3mm程度のグリット状に
成形し、大気雰囲気下で電気炉により1500℃、保持
4時間の条件で焼成し、ジルコニア質焼結体を得た。更
に、該ジルコニア質焼結体を5.5mmおよび7.5メ
ッシュ(目開き3.35mmおよび2.36mm)の標
準篩で分級してこの範囲の大きさのジルコニア質グリッ
トを得、ショットブラストテストに供すと共に、ブラス
ト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行った。
結助剤としてアルミナ(住友化学工業社製 AKP−3
0)を該仮焼ジルコニア質粉末に対して10wt%添加
した後、振動ボ−ルミルにより12時間湿式粉砕混合
し、スラリー濃度60wt%のジルコニア質スラリーを
得た。このスラリーを真空鋳込装置(高木製作所社製
CVP−OO2H)を用いて成形し、熱風温度100℃
で乾燥を行いジルコニア質成形体を得、この成形体を実
施例2と同一のロールクラッシャーを用いて粗砕し、1
4mmおよび21.9メッシュ(目開き1.18mmお
よび0.71mm)の標準篩で分級し、この範囲内のも
のを大気雰囲気下で電気炉により1300℃、保持4時
間の条件で焼成し、ジルコニア質焼結体を得た。更に、
該ジルコニア質焼結体を16メッシュおよび25.6メ
ッシュ(目開き1mmおよび0.6mm)の標準篩で分
級してこの範囲の大きさのジルコニア質グリットを得、
ショットブラストテストに供すと共に、ブラスト後プラ
ズマ溶射した皮膜の付着力テストを行った。
S、Y2O3 3モル%)を用いて作製した成形体の加工
研削クズを回転ボールミルにより粗砕し、坏土を作り、
ディスクダイ式ロール押出造粒機(不二パウダル社製
ディスクペレッター)により、3mm程度のグリット状
に成形し、大気雰囲気下で電気炉により1500℃、保
持4時間の条件で焼成し、ジルコニア質焼結体を得た。
該ジルコニア質焼結体を5.5メッシュおよび7.5メ
ッシュ(目開き3.35mmおよび2.36mm)の標
準篩で分級してこの範囲の大きさのジルコニア質グリッ
トを得、ショットブラストテストに供すると共に、ブラ
スト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行った。
Y2O3 3モル%)を打錠成形機(畑鉄工所社製 HT
−12SS)により、直径25mm、厚さ4mm程度の
円柱に成形し、ジルコニア成形体を得、更にこの成形体
を冷間静水圧装置により1tonの圧力をかけ、得られ
た成形体を実施例2と同一のロールクラッシャーを用い
て粗砕し、7.5メッシュおよび8.6メッシュ(目開
き2.36mmおよび2mm)の標準篩で分級し、この
範囲内のものを大気雰囲気下で電気炉により1450
℃、保持4時間の条件で焼成し、ジルコニア質焼結体を
得た。更に、該ジルコニア質焼結体を7.5メッシュお
よび10メッシュ(目開き2.36mmおよび1.7m
m)の標準篩で分級してこの範囲の大きさのジルコニア
質グリットを得、ショットブラストテストに供すると共
に、ブラスト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを
行った。
m、長さ125mmのゴム成形型に入れ、冷間静水圧装
置により加圧する際、水漏れにより使用できなくなった
成形体を乾燥し、ハンマーミル(吉田製作所社 101
8−A)により粗砕し、21.9メッシュおよび30.
2メッシュ(目開き0.71mmおよび0.5mm)の
標準篩で分級し、この範囲内のものを大気雰囲気下で電
気炉により1500℃、保持4時間の条件で焼成し、ジ
ルコニア質焼結体を得た。更に、該ジルコニア質焼結体
を30.2メッシュおよび50メッシュ(目開き0.5
mmおよび0.3mm)の標準篩で分級してこの範囲の
大きさのジルコニア質グリットを得、ショットブラスト
テストに供すると共に、ブラスト後プラズマ溶射した皮
膜の付着力テストを行った。
150MPa、温度1500℃で1時間HIP処理をし
ジルコニア質焼結体を得、該焼結体を16メッシュおよ
び25.6メッシュ(目開き1mmおよぴ0.6mm)
の標準篩で分級してこの範囲の大きさのジルコニア質グ
リットを得、ショットブラストテストに供すると共に、
ブラスト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行っ
た。
晶70モル%のジルコニア質焼結体の廃材を電気炉中で
500℃に1時間保持し、室温の水中に投入した。表面
にクラックが発生するととも細片が得られた。その細片
を7.5メッシュ(目開き2.36mm)および10メ
ッシュ(目開き1.7mm)の標準篩で分級し、7.5
メッシュ篩上のものは上記の加熱−急冷−分級の操作を
繰り返して篩の目開きで1.7〜2.36mmのグリッ
トを得た。それをショットブラストテストに供し、ブラ
スト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストをした。
m)を用いてショットブラストテストを供すると共に、
ブラスト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行っ
た。
ットがあった。
用いてショットブラストテストを供すると共に、ブラス
ト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行った。
が発生し、酸洗浄が必要だった。
2と同一の方法でジルコニア質グリットを得、ショット
ブラストテストに供すると共に、ブラスト後プラズマ溶
射した皮膜の付着力テストを行った。
ットがあった。
とする他は、実施例2と同一の方法でジルコニア質グリ
ットを得、ショットブラストテストに供すると共に、ブ
ラスト後プラズマ溶射した皮膜の付着力テストを行っ
た。
ットがあった。
ョットブラストの結果およびショットブラスト後の溶射
皮膜の強度を表1に示す。
上に試料を接着させ、表面を研磨した後、X線回折し、
次式によって算出した。
1)}/{Im(11−1)+Im(111)+It(1
11)+Ic(111)}]×100 ここで、Im(11−1)は単斜晶の11−1面のX線
強度、Im(111)は単斜晶の111面のX線強度、
It(111)は正方晶の111面のX線強度、Ic(1
11)は立方晶の111面のX線強度である。
R 6125の人造研削材の比重の測定方法により行っ
た。
グリット下面6cmから始め、割れなければ1cmづつ
おもりの位置を上げて割れるまでおこない、10個の平
均値とした。
kgf/cm2の圧縮空気を利用した直圧式ノズルタイ
プを用いて行い、厚さ5mmの炭素鋼(SS41 50
×50×5mm)を被処理材として、15分間ブラスト
処理を行い、グリットの破損の有無(◎:破損なし、
○:若干の摩耗あり、△:破損はないが錆が発生、×:
破損あり)を確認した。
41 径40mm,長さ40mm)をショットブラスト
と同一の条件でブラストし、皮膜厚さ約350μmで部
分安定化ジルコニア(東ソー社製、TZ−3Y:Y2O3
3モル%)をプラズマ溶射したものを用い、JIS
H 8666のセラミック溶射試験方法に基き行い、次
式で求めた。
m2))
Claims (4)
- 【請求項1】目開き4mmの篩下が実質上100%であ
り、対理論密度が90%以上であり、衝撃強度が400
kgf/cm2以上であり、とがった形状を持ち、か
つ、正方晶系の結晶構造のものが50モル%以上である
ジルコニア質焼結体からなることを特徴とする、ジルコ
ニア質グリット。 - 【請求項2】Y2O3/ZrO2換算モル比で1.5/9
8.5〜5.0/95.0のイットリウム化合物を含有
する、ジルコニア質スラリーまたはジルコニアゾルを、
乾燥し、 a 1300〜1600℃で焼成し、破砕し、分級して
目開き4mmの篩下を採取するかまたは b 粗砕し、分級して次の焼成によって目開き4mmの
篩下が実質上100%となる大きさのものを採取し、1
300〜1600℃で焼成することを特徴とする、ジル
コニア質グリットの製造方法。 - 【請求項3】Y2O3/ZrO2換算モル比で1.5/9
8.5〜5.0/95.0のイットリウム化合物を含有
する、ジルコニア質成形体を切断するかまたは粗砕した
後、 a 分級して次の焼成によって目開き4mmの篩下が実
質上100%となる大きさのものを採取し、1300〜
1600℃で焼成するかまたは b 1300〜1600℃で焼成し、分級して目開き4
mmの篩下を採取することを特徴とする、ジルコニア質
グリットの製造方法。 - 【請求項4】対理論密度が90%以上であり、かつ、正
方晶系の結晶構造のものが50モル%以上であるジルコ
ニア質焼結体を250℃以上に加熱した後、水中に投入
して急冷し、 a 得られた細片を分級して目開き4mmの篩下を採取
するかまたは b 上記の急冷により表面にクラックの発生した焼結体
を破砕し、分級して目開き4mmの篩下を採取すること
を特徴とする、ジルコニア質グリットの製造方法。
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---|---|---|---|
JP10109193A JP3550588B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | ジルコニア質グリットおよびその製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6074763A (en) * | 1996-08-27 | 2000-06-13 | Daimlerchrysler Ag | Light metal part activation for casting with another light metal part |
JP2006321711A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-30 | Trial Corp | 粉末焼結積層造形法に使用される微小球体、その製造方法、粉末焼結積層造形物及びその製造方法 |
WO2012153645A1 (ja) * | 2011-05-12 | 2012-11-15 | 学校法人同志社 | 高強度強靱性ZrO2‐Al2O3系固溶体セラミックスの作製法 |
WO2024070689A1 (ja) * | 2022-09-30 | 2024-04-04 | 東レ株式会社 | セラミックス球形体およびセラミックス球形体の製造方法 |
-
1993
- 1993-04-27 JP JP10109193A patent/JP3550588B2/ja not_active Expired - Fee Related
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