JPH06306327A - 防曇性に優れたコーティング剤 - Google Patents

防曇性に優れたコーティング剤

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JPH06306327A
JPH06306327A JP5119021A JP11902193A JPH06306327A JP H06306327 A JPH06306327 A JP H06306327A JP 5119021 A JP5119021 A JP 5119021A JP 11902193 A JP11902193 A JP 11902193A JP H06306327 A JPH06306327 A JP H06306327A
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JP
Japan
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water
coating agent
antifogging
coating
polyvinylpyrrolidone
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Pending
Application number
JP5119021A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Suzuki
正治 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seikoh Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Seikoh Chemicals Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Seikoh Chemicals Co Ltd filed Critical Seikoh Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂成形品に塗布して密着性が良好で、
かつ長期間に亘って防曇性能を持続することのできる塗
膜を提供し得るコーティング剤を得る。 【構成】 水分散型ポリウレタン樹脂を主体とし、この
樹脂とポリジメチルシロキサン/ポリエーテル共重合体
おとびポリビニルピロリドンを塗膜形成成分として含有
するコーティング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は防曇効果、耐久性、表
面硬度などに優れたコーティング剤に係り、プラスチッ
ク基材に広く使用でき、なかでもポリカーボネート製の
サングラス、スキー用ゴーグル、眼鏡レンズ、水中眼
鏡、安全眼鏡、オートバイ用ヘルメットの風防シール
ド、車両用ガラス、農業用ハウスのガラスなどに塗布し
て優れた防曇性能を発揮するコーティング剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂成形物は、環境の温度変化に伴
ってその表面に水滴が凝結して透明度が低下し、曇りを
生ずることが多い。ヘルメットのシールドや水中ゴーグ
ルなどで着用中に曇りなどが生じると、視認性が極めて
低下し、着用者は危険な状態におかれる。また、車両用
ガラスや浴室の鏡などに曇りが発生すると、水滴を度々
払拭しなければならず、非常に煩わしい。
【0003】合成樹脂成形物よりなる上記したような製
品において、曇りを防止する方法としては、従来、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート系重合物を用いるもの
(特公昭52−47754号、特公昭53−18347
号)、ポリエチレンオキシド系水溶性樹脂とイソシアネ
ート化合物の反応物を用いるもの(特公昭53−183
48号)、あるいはポリビニルピロリドンを主成分とす
る重合物を用いるもの(特開昭49−16713号、特
開昭52−63186号)など多数の防曇剤や防曇方法
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような防曇剤や防曇方法によるものは、何れも大なり小
なり防曇効果は認められるものの、何れも得られた塗膜
がベトついたり、水で簡単に洗い流されてしまったりし
て、持続性のある防曇効果を得るまでには至っていな
い。また、その塗膜強度も充分ではない。特に、耐衝撃
性、耐熱性に優れているポリカーボネート樹脂成形品に
対しては密着性が不充分で、実用上の問題があった。
【0005】本発明者は、上記に鑑みて、合成樹脂成形
品、特にポリカーボネート樹脂成形品の表面に塗工して
ベトツキがなく、耐水性が良好で長期間に亘って曇りの
発生を防止できる塗膜を形成し得る水性のコーティング
剤を得るべく、塗膜形成能を有する数多くの材料につい
て、合成樹脂成形品に対する密着性、防曇性能を検討し
た結果、(1)水分散型ポリウレタン樹脂が合成樹脂成
形品、特にポリカーボネート樹脂成形品に対して密着性
が良好であること、(2)ポリジメチルシロキサン/ポ
リエーテル共重合体およびポリビニルピロリドンが夫々
水分散型ポリウレタン樹脂との相溶性が良好であること
から、これらを混合した組成物が特にポリカーネート樹
脂成形品への密着性がよく、塗膜表面のベタツキや硬度
低下を示すことなく、優れた防曇特性を発揮することに
着目し、この発明に至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明は水分散
型ポリウレタン樹脂を主体とし、この樹脂とポリジメチ
ルシロキサン/ポリエーテル共重合体およびポリビニル
ピロリドンを塗膜形成成分として含有してなるコーティ
ング剤を提供するものである。
【0007】
【作用】この発明のコーティング剤は上記したような構
成としたことにより、合成樹脂成形品、特にポリカーボ
ネート樹脂成形品への密着性が良く、防曇性をも満足さ
せることができる。
【0008】次に、この発明のコーティング剤を構成す
る塗膜形成成分の各々について詳細に説明する。 (A)水分散型ポリウレタン樹脂 この発明で用いる水分散型ポリウレタン樹脂とは、架橋
構造体のウレタンエラストマーを樹脂中に乳化性の成分
を組み込んで自己乳化法によって水中に分散させたもの
で、薄膜に塗布して水分が蒸発するだけで強靱な皮膜を
形成するものである。なかでもポリカーボネートジオー
ルを用いた無黄変タイプのポリウレタン樹脂が特に好ま
しく、塗布後100〜120℃に加熱すれば、短時間で
耐水性の硬質皮膜が得られる。
【0009】(B)ポリジメチルシロキサン/ポリエー
テル共重合体 一般式
【化1】 で表されるもので、式中ポリエチレンオキサイド(C2
4 O)/ポリプロピレンオキサイド(C3 6 O)は
モル比で100/0〜50/50、分子量2000〜5
000、シロキサン含量30〜40%のものが好まし
い。そして、この共重合体はポリウレタン樹脂固形分1
00重量部にたいして1〜15重量部、好ましくは5〜
10重量部の添加が適当である。この量が1重量部より
少ないと、防曇効果が不充分であり、15重量部より多
いと皮膜の物性低下をもたらす。
【0010】(C)ポリビニルピロリドン ポリビニルピロリドンは、その平均分子量が約500,
000〜1,500,000(好ましくは700,00
0〜1,200,000)の範囲のものが用いられる。
このポリビニルピロリドンは10重量%の水溶液の形で
用いられる。ポリビニルピロリドンの使用量は、(A)
の水分散型ポリウレタン樹脂固形分100重量部に対し
て1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。こ
れは1重量部以下では防曇性能が充分に発揮されず、ま
た10重量部以上では耐水性などの低下をもたらすため
である。
【0011】なお、上記3成分よりなるコーティング剤
には、さらに通常の消泡剤、レベリング剤、滑り付与剤
等を添加したり、無機フィラーや着色剤を添加すること
は任意である。
【0012】上記した3成分よりなるこの発明のコーテ
ィング剤を合成樹脂成形品、特にポリカーボネート樹脂
成形品に塗工し、乾燥して形成した皮膜は、長期間持続
して優れた防曇性を示し、皮膜の硬さも良好である。こ
れはコーティング剤中の水分散型ポリウレタン樹脂が基
材との密着性に寄与し、ポリジメチルシロキサン/ポリ
エーテル共重合体およびポリビニルピロリドンは水分散
型ポリウレタン樹脂との相溶性が良好なため、密着性を
阻害することなく、3成分の共存によって硬さ、曲げ強
さなどの機械的性質や防曇効果を発揮するものである。
なお、このコーティング剤を合成樹脂成形品に塗工する
に当たっては、コーティング剤の粘度を調整することに
よって浸漬、ロールコート、エアスプレーなどの塗装法
を任意に選択することができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、実施例中の部数はすべて重量部である。
【0014】実施例1 固形分40%の水分散型ポリウレタン樹脂(第一工業製
薬社製、商品名スーパーフレックス410)1000
部、ポリジメチルシロキサン/ポリエーテル共重合体
(東芝シリコーン社製、商品名TSF4440)30
部、平均分子量1,100,000のポリビニルピロリ
ドン樹脂(BASF社製、商品名ルビスコールK−9
0)12.7部、レベリング剤(日信化学工業社製、商
品名サーフィノール440)5部、シリコーン系消泡剤
0.4部および水424部を配合し、均一な溶液になる
まで攪拌して乳白色のコーティング剤を得た。
【0015】かくして得たコーティング剤をポリカーボ
ネート樹脂押し出し板(100×50×2mm)に浸漬
法にて塗布し、送風乾燥機内にて120℃×15分乾燥
させることにより、10μm厚さの透明平滑な塗膜を得
た。
【0016】上記で得た塗膜について、下記の性能テス
トを行った。
【0017】(1)密着性:塗膜面にセロハン粘着テー
プを強く貼りつけ、90度の方向に急速に剥離したが、
塗膜の剥がれは全く生じなかった。
【0018】(2)防曇性:試料を10℃に冷却した
後、呼気を吹きつけた。また、60℃の温水面上3cm
の高さに試料を暴露し、1分以上放置したところ、何れ
も曇りは全く生じなかった。また、試料塗膜面を綿布で
強く10回摩擦した後、上記のテストを行ったが、曇り
の発生は認められなかった。
【0019】(3)耐湿熱性:70℃、95%RHの恒
温恒室槽内に試料を7日間放置した後、試料塗膜の外
観、密着性、防曇性などを調べたが、全く異状は認めら
れなかった。
【0020】比較として、上記実施例の配合からポリジ
メチルシロキサン/ポリエーテル共重合体を用いないも
の(比較例1)、およびポリビニルピロリドン樹脂を用
いないもの(比較例2)について夫々実施例と同じよう
にしてコーティング剤を得、また同様にしてポリカーボ
ネート樹脂押し出し板上に10μm厚の透明平滑な塗膜
を得た。そして、これらの塗膜についても上記のテスト
を行ったが、呼気吹きつけによって全面に曇りが発生
し、好ましくなかった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のコーテ
ィング剤は毒性がなく、しかも水を溶媒とした不燃性の
組成物であって、合成樹脂成形品、特にポリカーボネー
ト樹脂成形品の表面に塗布することにより、塗膜表面へ
の曇り発生を永続的に防止することができる。
【0022】その結果、フィルム、シート、プレートあ
るいは成形品等からなるスポーツ・レジャー用品、保安
・保温具、車両、船舶の窓ガラス、建築用資材などの防
曇性を必要とする製品に広く用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/18 8318−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分散型ポリウレタン樹脂を主体とし、
    この樹脂とポリジメチルシロキサン/ポリエーテル共重
    合体およびポリビニルピロリドンを塗膜形成成分として
    含有することを特徴とする防曇性に優れたコーティング
    剤。
JP5119021A 1993-04-21 1993-04-21 防曇性に優れたコーティング剤 Pending JPH06306327A (ja)

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Effective date: 20020226