JPH0630617B2 - ジゴキシンに対し高い親和性を有するモノクロ−ナル抗体 - Google Patents

ジゴキシンに対し高い親和性を有するモノクロ−ナル抗体

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JPH0630617B2
JPH0630617B2 JP59173096A JP17309684A JPH0630617B2 JP H0630617 B2 JPH0630617 B2 JP H0630617B2 JP 59173096 A JP59173096 A JP 59173096A JP 17309684 A JP17309684 A JP 17309684A JP H0630617 B2 JPH0630617 B2 JP H0630617B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジギタリス配糖体であるジゴキシンに対し高い
親和性を有し、関連する配糖体やスピロノラクトンに対
して低い選択性を有するモノクローナル抗体、このモノ
クローナル抗体を産生するセルライン、この抗体の使
用、そしてこのモノクローナル抗体を含む試験系に関す
る。
現在西ドイツにおいて毎日300万人の心臓病患者がジ
ギタリス配糖体による治療を受けている〔J.R.Ochs,G.B
odem.Med.Welt30,602(1978)〕。従つてこ
の群の配糖体は最も頻繁に処方されている。この群の中
でジゴキシンが最も重要であり、90%以上はジゴキシ
ンが使用されている。
しかしジギタリス配糖体が広く頻繁に使用されているか
らといつて、これらの物質が治療範囲の狭いという危険
性を有している物質であることを忘れてはならない。従
つて効果的かつ安全な治療を行なうためにはジギタリス
濃度を連続的に追跡することが必須であり、この目的の
ために種々の異なつた試験方法が開発されている。これ
らの方法においては、配糖体に対して生体により産生さ
れた抗体が試薬として使用されている。これらの抗体
は、ジギタリスで免疫した動物の血清から得られる。こ
うしてポリクローナル抗体、すなわち異なつた抗体を含
有する抗血清が得られる。
しかしながら多くのジゴキシンの試験系における大きな
問題はジギトキシン(第12位に水酸基が存在しない点
のみがジゴキシンと異なる物質)との強い交叉反応であ
る。
(1)ジゴキシン、(2)ジギトキシン、(3)スピロノラクト
ンの構造式 しかしジギトキシの交叉反応よりもさらに重要な問題
は、スピロノラクトン(たとえば Aldactone )によ
る交叉反応性妨害の可能性があることである。スピロノ
ラクトンはアルドステロン拮抗剤であり、ジゴキシンと
共に頻繁に投与され、多くの測定系、さらに市販製剤に
おいて存在する。スピロノラクトンは実質的に高い投与
量で使用されるため、試薬系がスピロノラクトンとジゴ
キシンを充分区別できない場合は、スピロノラクトンが
高ジゴキシン濃度として現われる危険性がある。
ウサギやヒツジにおいて常法により産生される抗血清の
交叉反応性を改良するために、アフイニテイクロマトグ
ラフイーによる面倒な精製が試みられている。しかしこ
こでの問題は(精製収率が低いために起きる)大量の抗
血清の不足であり、交叉反応性の改良にはしばしば検出
感度の有意な低下がつきまとうことである。収率が悪い
のは、高感度の原因となる高親和性の抗体はアフイニテ
イカラムからの溶出が非常に困難であるか又は不可能で
あるためである。
抗体産生の従来法に変わるものとして1970年代末期
より、KohlerとMilsteinの先駆的な仕事1975/76
〔Nature,256,495(1975)〕に基くハイブ
リドーマセルラインの細胞培養による抗体の産生がしだ
いに重要になつてきた。これらのセルラインはあらかじ
め免疫したマウスの脾細胞をマウスの腫瘍セルラインと
体細胞融合させ、次にクリーニング操作を繰返すことに
より得られる。
ハイブリドーマ細胞は全て単一の親細胞に由来している
ため、均一な特異性を有する単一の型の抗体、モノクロ
ーナル抗体(mAK)のみを産生するという点で区別され
る。ハイブリドーマ細胞は腫瘍セルラインであるため理
論的には無限に増殖でき、理論的に無限大の量の抗体を
産生することができる。
ジゴキシンによる治療を受けている患者の連続的な追
跡、や中毒の治療の試験のためには、前述の代表的な性
質から、試験系にmAKを用いることが当然好ましい。
本発明の目的は体細胞融合により、ジギタリス配糖体で
あるジゴキシンに対し高い親和性を有するモノクローナ
ル抗体を開発することであつた。すでに述べた様にジゴ
キシン検査においては他物質による交叉反応の問題が特
に重要である。したがつて本発明のもうひとつの目的
は、関連の配糖体(特にジギトシン)に対する親和性が
低く、アルドステロン拮抗剤であるスピロノラクトンに
対し感度が低いことを特徴とする、ジギタリス配糖体で
あるジゴキシンに対し高い親和性を有するモノクローナ
ル抗体を開発することであつた。
抗体は全ての抗体に共通の定常部分と、ポリペプチドの
可変部分から成り、抗体の特異性は可変部にのみ依存す
る。生物を抗原で刺激して抗体を作らせると、この抗原
に対する免疫グロブリンが産生される。しかし抗原には
いくつかの抗原決定基があり抗体の結合部位がいくつか
存在するため、同じ抗原に対する抗体ではあるが親和定
数が異なり特異性の異なる抗体の混合物が作られる。
問題は、もし可能ならばジゴキシンに対し高い親和性と
特異性という2つの性質を兼ね備えた抗体をこの混合物
の中から見つけることである。
これまで使用されてきた試験で得られた好ましい感度を
有するモノクローナル抗体は、ポリクローナル抗体と同
じ短所を有している。すなわちそれらはジゴキシンに対
し親和性はあるが、ジギトキシン及び/又はスピロノラ
クトンに対する交叉反応性も無視できないということで
ある。
ジゴキシンで免疫した後得られたマウスの脾細胞をマウ
スの腫瘍セルラインと公知の方法により融合し、この体
細胞融合させた細胞を適当な培地中で培養し、特別なス
クリーニング試験により同定、選択することにより、所
期の抗体(すなわちジゴキシンに対する高い親和性と感
度を有するモノクローナル抗体)を産生するハイブリツ
ド細胞を得ることができ、本発明の目的は驚く程うまく
達成された。
このため同一の細胞培養液の上澄液の同一の試料につい
て、一方ではジゴキシンに対する結合活性を、もう一方
ではジギトキシンに対する結合活性をラジオイムノアツ
セイ法で調べた。この活性を相互に比較することによ
り、ジゴキシン存在下ではきわめて活性が強く、ジギト
キシン存在下では活性の弱いmAKを産生するセルライン
を選択することができた。この高度に特殊な細胞を単離
し、確立した。
マウスの免疫、脾細胞の単離、細胞の融合、ハイブリツ
ドの培養と選択、所期の抗体を産生するハイブリツドの
サブクローニング、ハイブリツドや抗体の単離は全て、
当業者に公知の方法に従い実施した。文献としてはKohl
er and MilsteinのNature256,495(197
5)、HochkeppelらのEur.J.Biochem.118,437(1
981)及びSecherらのNature285,446(1980)を参
照。
免疫には、当業者は通常使用されるBalb/cマウスを用い
ることができる。ハイブリッドの安定化及び複製には培
養はin vitro又はin vivoでできる。in vivo培養の場合
は、あらかじめ腫瘍刺激物質で処理したマウスの腹腔に
ハイブリツドを注入する。次に腹水より所期の特異性を
有する複製されたモノクローナル抗体を単離し、必要な
場合は精製する。
本発明によるこのモノクローナル抗体はジゴキシンに対
し高い親和性を有することが判明し、試験系に使用する
ための基本的条件は満たしている。
ポリクローナル性の大多数の通常の抗ジゴキシン血清や
文献〔Yelton.D.E.,Scharff,M.D.;Ann.Rev.Biochem.
,657−680,(1981);margolies,N.M.,H
unter,M.M.;Smith,T.W.;Novotny,J.;Haber E.;in:
Monoclonal Antibodies and Fcellhybridomas;Hammerl
ing,G.J.;Hammerling,U.;Kearney,J.F.;eds.;pp3
67−374Elsevier/North Holland(1981);Ba
ng,B.E.:;Hurme,M.;Iuntunen,K.;Makela,O.;Scan
d.J.Clin.Lal.lnvest.41,75−78(1981);
Hunder.M.M.;margolies,M.M.Ju,A.;Haber.E.;J.Immu
nol.,129,1165−1172(1982)〕に記
載のいくつかの他のモノクローナル抗ジゴキシン抗体と
比較すると、本発明のmAKはジゴキシンに対する特異性
が著しく高い。ジゴキシンに類似のジギトキシンのよう
な物質も明瞭に区別される(交叉反応性は約1.3%)。
他の構造が類似の化合物(たとえばステロイド)につい
ても交叉反応性が見られないことは確認された。ジゴキ
シンと共に投与されることの多いアルドステロンの拮抗
剤であるスピロノラクトンに対する親和性が極めて小さ
いことから、治療の追跡にこのmAKの使用は特に好まし
い。この場合交叉反応性はわずかに0.007%と無視でき
る程小さい。
この抗−ジゴキシンモノクローナル抗体を用いてMicrot
iter プレート中で試験系を確立した。この試験系によ
り時間がかなり節約できたばかりでなく、必要な試薬の
量も大幅に減少した。特に「ミクロ−RIA」(RIA=ラジ
オイムノアツセイ)ではその感度(検出限界:0.8ng/
m)のよさのため、治療量のジゴキシンの投与後の、
前処理をしていない血漿試料の測定が可能になる。
要するに本発明のmAKを用いる試験系は、現在市販され
ているキツトに比較して感度、特異性共に優れている。
このミクロ試験系は、ルーチンの検査として有効に実施
可能である。モノクローナル抗体を用いるRIAの特別の
利点は、増殖し続けるセルライン(細胞培養の浮遊液
中、又はマウスの腹水中)として、一定の性質を持つた
モノクローナル抗体を理論的に無限量産生できる抗体の
供給源に、理論的に無限の期間戻ることができるだろう
ということである。
別紙2の図の説明 図1:2匹の動物における抗体産生の増加。
図2:10日増殖後の細胞クローンの顕微鏡像。
図3:腹水のアフイニテイクロマトグラフイーによる精
製の溶出パターン(DEAE Affi Gel Blue を使用)。
図4:mAKD50(“ミクロ-RIA”系)を使用した場合
のジゴキシン−RIAの感度。
4回の測定値の平均値(±標準偏差)(mAK希釈1:40,0
00,T=6,000cpm, bo=40%,NSB=1.7%)。
図5:ジゴキシンミクロ−RIAにおける、構造類似物質
の妨害。
図6:「ミクロ−RIA」の操作の流れ。個々の操作は1.
9.2(方法)に詳述されている。要約:100μの試
料又はジゴキシン標準物質、100μの125I−ジゴキ
シン、そして100μの抗ジゴキシンmAKをピペツト
で採りMicrotiter プレートの穴に入れる。室温でイン
キユベーシヨン後、結合した放射能と遊離の放射能をテ
キストラン活性炭を用いて分離する。各混合液の一定量
をとり結合した放射能を測定する。
以下本発明をさらに詳しく説明する。
1.方法 1.1免疫物質の調製 ハプテンとしてのジゴキシンと担体分子としての牛血清
アルブミン(BSA、マイルズ)より成る免疫物質複合体
はButler & Chen.Proc.Nat.Sci.(USA)57,71−78
(1967)の方法により調製した。
1.2供血体であるマウスの免疫 免疫にはBalb/c株のマウスのみ用い、20匹のマウスの
群を免疫する。ジゴキシン−BSAと完全フロイントアジ
ュバント(CFA,デイフコラボラトリーズ)1:3の比の
乳濁液を各マウスの腹腔内に投与する(マウス一匹につ
き免疫原20−50μg)。
4週間後に0.9%NaCl中のジゴキシン−BSAを20−50
μg追加免疫する。必要であれば4週間おきにこの追加
免疫を数回繰返す。
マウスの免疫反応を定期的に血液試料を採取して追跡す
る(Pl.retroorbitals)全血中の抗体価を測定するため
に市販のRIAキツト(DIAGNOSTIC PRODUCTS社)の試薬を
用いる。
1.3マウスの癌セルラインの培養 セルライン×63.AG8−653〔Kearneyら、J.Imm
unol.123,1548(1979)〕を融合に用い
る。この細胞は凍結用培地中で液体窒素で−196℃に
して保存する。融合の一週間前に一部をとつて溶かし、
RPMI1640培地のはいつたシヤーレ(直径10cm,Greine
r)に入れる。対数増殖期の細胞を融合に用いる。
1.4体細胞融合 最後の追加免疫をしてから3−4日後に無菌条件下で、
免疫したマウスの脾臓をとり出す。ステンレス製の網
(孔の大きさ100μm)の上で注意深くすりつぶした
後、脾細胞から結合組織を分離し、PBS(リン酸緩衝生
理食塩水、につける。DPBS(ダルベツコーPBSで2回洗
い(1,000rpmで5分間遠心分離)、次にDPBSにつける。
この混合液中で脾細胞とAg8細胞を2:1で混合する。
ポリエチレングリコール−DPBS(ダルベツコーPBS中PEG
4000 71%,DMSO6%;ROTH/SIGMA/SEROMEDより
販売)を加えて、細胞融合を開始する。1分後にダルベ
ツコーPBS(DPBS)を加えてPEGを希釈する。PEGが完全に
なくなるまで細胞浮遊液を洗い、次に10細胞/m
の濃度になるようにヒポキサンチン/アミノプテリン/
チミジン選択培地(LittlefieldのHAT培地)に入れる。
この選択培地中では融合した細胞のみ生存でき、浮遊液
中の融合してない細胞やAg8細胞は生存できない。
1.5ハイブリドーマ細胞の培養 融合後の細胞浮遊液(HAT培地中)をピペツトで200
μずつとり、Microtiter プレート(COSTAR type3
596)の96個の穴の中に入れる。37℃、相対湿度
95%で、93%の空気と7%のCO2の雰囲気中で培地
を変えないでインキユベーター中で通気をしながら7−
10日間インキユベートする。この間に定期的に細胞の
増殖を追跡する。
2−3週間後に、この目的のために開発した特別のスク
リーニング法(1.9を参照)を用いて、陽性の培養液
(すなわち所期の特異性を有する免疫グロブリンを産生
している培養液)を同定する。同時に培養液をHAT培地
からHT培地にそしてRPMI1640培地に順番にかえて
いく。
1.6ハイブリドーマ培養細胞のクローニング 陽性の増殖培養液を大容量の培養容器(COSTAR細胞培養
プレートtype3524又は3506)中で増殖させる。
以下のクローニングは「限界希釈クローニング」法によ
り実施する。この方法では陽性の培養液を希釈して新し
く培養を始めたとき移植された細胞数が統計的にそれぞ
れ10又は1個になるようにする。8−12日後に単一
の細胞から出発した大きなコロニーがすでに見えるよう
になる。本当にモノクローナルの細胞(単一の共通の親
細胞から得られた培養細胞)が増殖していることを確認
するため、クローニング操作は少なくとも2回行なう。
1.7ハイブリドーマ培養細胞の増加 1.7.1培養細胞の増加(in vitro) 約103個の細胞を10mのRPMI1640のはいつた
シヤーレ(直径10cm,GREINER)の中にまく。シヤーレ
のかわりに細胞培養ビンを使つてもよい。数日後に細胞
を含まない上澄液中に細胞の分泌したmAKが含まれてい
る。これは直接RIAに使用し得る。
1.7.2マウスの腹水の増加(in vivo) 腹膜を調製するために鉱物油Pristan (ROTH)0.5mを
Balb/cマウスに腹腔内投与する。
7−60日以内にこうして前処理したマウスの腹腔内に
一匹あたり10−10個のハイブリドーマ細胞の浮
遊液(PBS中)を投与する。8−10日後に腹腔にカニ
ユーレをさしこんで細胞を含有する腹水を集める。
遠心分離(1,000rpm,10分)により腹水から細胞成分
を分離する。モノクローナル抗体を含有する上澄画分も
(必要な場合は稀釈してから)分注して−70℃で保存
するか、又はアフイニテイクロマトグラフイーで精製す
る。
1.8腹水の精製 Bruckらの方法〔J.Immunol.Meth.53,313−319
(1982)〕により精製する。
1.8.1腹水の前処理 腹水を1,000×gで5分間遠心分離して細胞成分を沈澱
させる。超遠心分離(100,000×g,30分)により細
胞断片とフイブリン塊を分離除去する。次に上澄画分を
100倍量のトリス−Hcl緩衝液(0.02m/、pH7.2)
で一晩透析する。そして10,000×gで15分間遠心分離
する。
1.8.2クロマトグラフイー 前処理した腹水1mをDEAE Affi-Gel Blue (BIO-RA
D)(ベツド容積7m)を充填したカラムに添加する。
カラムをカラムの緩衝液(トリス−Hcl、0.02m/、pH
7.2)で洗う。異なる蛋白をNaClの濃度勾配(0−10
0mmol/)で流速30−40m/hで溶出する。1
−2mの画分を集める。溶出中各画分の蛋白含量を追
跡する。抗体を含む画分を集め0.02%NaN3添加後4℃で
保存する。
1.9全血、細胞培養上澄画分と腹水における抗体検出の
ためのスクリーニング試験 ジゴキシンのmAKの開発の過程に細胞培養上澄画分にお
ける抗体を見出す方法として2つの方法(固相酵素免疫
定量法とラジオイムノアツセイ)を用いた。スクリーニ
ング段階ですでに、ジゴキシンに対し交叉反応性の低い
mAKの選択にはラジオイムノアツセイが特に優れている
ことがわかつた。
1.9.1固相免疫定量法 ELISAプレートの調製 固相酵素免疫定量法(SP−ELISA)として抗体産生の
一般的スクリーニング試験を行なつた(ELISA=enzyme
labelled immunosorbent assay)。免疫において免疫物
質として用いたジゴキシンBSA結合物で、Microtiter
プレートの96個の穴をまず被覆し(56μg/穴)、
37℃で90分インキユベートする。残つている遊離の
非特異的結合部位を牛血清アルブミン(BSA)(PBS中0.5%
BSA、0.05%ツイーン20、0.02%NaN3)でブロツクす
る。生理食塩水(2回蒸留水中0.15MNaCl、0.05%ツイー
ン20、0.02%NaN3)で2回洗浄後、こうして前処理し
たプレートを湿潤箱中4℃で4週間まで保存する。
ELISA法 各細胞培養上澄画分を、あらかじめ被覆したプレートの
各穴にピペツトで入れる。37℃で90分間インキユベ
ーシヨン後、穴の中の内容物を捨て、プレートを生理食
塩水で3回洗う。
抗原(ジゴキシン−BSA)に結合し得る抗体、したがつ
て細胞上澄画分の固相に結合し得る抗体を検出するため
に、検出試薬としてアルカリ性ホスフアターゼで標識し
た第2抗体(MEDAC Ltd.製のヤギ抗マウス免疫グロブリ
ン、抗−IgM)を用いる。さらにインキユベーシヨン
(90分、37℃)後、ホスフアターゼ基質(p−ニト
ロフエニルホスフエートの2ナトリウム塩、SIGMA,0.1
%ジエタノールアミン緩衝液、pH9.0、100μ/穴)を
添加して酵素反応を開始させる。室温で約1時間反応
後、陽性の培養液の細胞上澄画分を含有するプレート中
の穴に、有意な黄色の発色がみられる。Miciotiter
に一致する8−チヤンネル光度計(Titertek Multiska
n.Flour Laboratories製)を用いて、プレート中の発色
反応を直接定量する。
1.9.2抗体産生のスクリーニングのためのラジオイムノ
アツセイ スクリーニング用RIAはマイクロタイタープレート中で
「ミクロ−RIA」(下記)として行なう。混合液は下記
の試薬より成る。
細胞培養上澄液100μ125 I−ジゴキシントレーサー100μ (DIAGNOSTIC PRODUCTS) 又は125I−ジゴキシントレーサー100μ (DIAGNOSTIC PRODUCTS) 正常ヒト血清100μ(MAINTZ血液銀行) 周囲温度でインキユベーシヨン(30−45分)後、遊
離の放射活性と抗体に結合した放射活性をデキストラン
被覆活性炭(MERCK)のリン酸緩衝液浮遊液を加えて1
500×gで10分間遠心分離して分離する。Microtit
er プレートの各穴から一部採り、結合した放射活性
(上澄液中)をガンマシンチレーシヨンカウンター(KON
TRON MR480C)で測定する。
1.10ジゴキシンのラジオイムノアツセイ 1.9.2で記載したスクリーニング試験と同様にして、ジ
ゴキシンRIAをMicrotiter プレート中の「シクロ−RI
A」として行なう。この場合の混合液は下記の試薬より
成る。
抗ジゴキシンmAK100μ125 I−ジゴキシントレーサー100μ 血漿資料100μ 又は血漿中のジゴキシン標準液100μ ピペツテイング操作は(各試料又は標準液を採取する場
合を除き)8チヤンネル又は12チヤンネルピペツト
(TITERTEK FLOW Laboratories製)を用いて行なう。
インキユベーシヨン時間や他の操作は全てスクリーニン
グRIAと同じである。
1.11mAKの免疫グロブリンのサブクラスの決定 mAKは固相ELISA系において一層特徴が出る。
Microtiter プレートの穴を抗原(ジゴキシン−BSA)
で被覆する。こうして細胞培養液のmAKで調製したプレ
ートをインキユベーシヨン(37℃で2時間)後、種々
のクラスそしてサブクラスの抗マウス免疫グロブリンや
種々のクラスの免疫グロブリンのL鎖やH鎖を使用し
て、2回目のインキユベーシヨン(37℃で1時間)を
行なう。次に酵素標識ヤギ抗ウサギ免疫ブロブリンを加
え1時間インキユベートし、p−ニトロフエニルホスフ
エートを添加して酵素反応を開始させる。
2.結果 2.1マウスの免疫応答 免疫後何週間かすると20匹の群のマウスのうち13匹
の全血中に、ラジオイムノアツセイで抗ジゴキシン抗体
を産生しているのが検出される。特に免疫反応性の高い
ことがわかつたマウスだけを、次の融合試験における脾
臓の提供マウスとして用いる。
図1に2匹のマウスの抗体産生の上昇の例を示してあ
る。
2.2ハイブリドーマセルラインの確立 融合のもうひとつのセルラインとしてはP3×63.Ag
8−635−Thのみを用いる。こうして50−80%の
融合頻度(HAT選択培地で生存している細胞の比率)が
規則的に得られる(表1)。
表1例としてあげた3回の融合実験における融合収率の
要約。
融合17:もともと384個の培養からスタートした;
融合20と28:もともと576個の培養。
安定した増殖と抗体産生を示すコロニーを「限界稀釈ク
ローニング」法(培養した細胞を融合後稀釈し、2個の
Microtiter プレート(192個の培養)に入れ、各新
しい培養液中の細胞数が統計的に1であるようにする)
によりクローニングする。
10日後にプレートの各穴に最初のクローン細胞が肉眼
で検出できる。この段階では顕微鏡で規則的で均一な細
胞の増殖が容易にみられる(図2)。
正確に1週間おきにまず固相ELISA法でそして次にRIA法
で、各クローンの抗ジゴキシン抗体の産生を追跡する。
数週間にわたつて継続的に抗体を産生するクローンを2
つの異なる方法で増やす。第1の方法では培養細胞の浮
遊液を大きなシヤーレの中か又は細胞培養ビンの中へ入
れる(in vitro系)。
第2の方法では、Pristan で前処理したマウスの腹膜
における腹水としてハイブリドーマクローンを増殖させ
る(in vivo系)。細胞浮遊液の一部を凍結保存する。
2.3培養細胞と腹水におけるmAKの産生 2つの系におけるセルラインの遺伝的安定性従つて目的
のモノクローナル抗体を産生する能力を、RIA法により
抗体価を絶えず調べることによりかなり長期間にわたつ
て追跡する。こうすると安定なクローンは比較的少数で
あることがわかる。大多数のクローンでは数週間すると
抗体価が絶えず低下するため、RIAにおける放射性トレ
ーサーの同一の結合力を得るためには、腹水又は培養細
胞の上澄液をさらに濃縮しなければならないという事実
より、それらのクローンは遺伝的に不安定であることが
わかる。
ハイブリドーマ株が腹水として増殖しているマウスまた
は種々の物質、特に蛋白、従つて免疫グロブリンそして
破壊的酵素(例えばプロテアーゼ)を腹水中に放出す
る。
これらの成分は又後で腹水を試験系で使用するとき問題
となるので、腹水を精製することが好ましい。
2.4腹水の精製 DEAE Affi Gel Blue を用いるアフイニテイクロマトグ
ラフイーで腹水を精製する。
NaCl濃度勾配(0−100m mol/)で溶出中にIgG画
分を破壊的プロテアーゼ(これはNaCl濃度が120m mo
l/より高いときのみ溶出される)やアルブミンから
分離する(図3)。
モノクローナル抗ジゴキシン抗体は、NaCl35−50m
mol/のIgGピークで溶出される。ピーク画分(65−
70)の蛋白濃度80μg/mである。プロテアーゼ
検査キツト(BIQ RAD)を用いると、IgGピークの画分に
はプロテアーゼが汚染していないことが証明できる。
IgGピークの蛋白濃度が最も高い画分が、放射活性ジゴ
キシントレーサーに対し最も親和性の高い画分と必ずし
も一緒に溶出していないことが結合定量法(RIA)により
わかる。
2.5ジゴキシンに対するmAKの性質 2.5.1免疫グロブリンサブクラス 抗ジゴキシン抗体mAKD28−A91−16−B64
(D50と省略)はサブクラスIgGlの免疫グロブリンで
ありL鎖はカツパ型である。
2.5.2親和性 mAKD−28−A91−16−B64についてジゴキシ
ンに対する結合の親和定数はラジオイムノアツセイのデ
ータを用いて求める。この測定結果と2つの市販のRIA
キツトのポリクローナル抗体と比較した結果を表2に示
す。
表2mAKD50のKa値と市販のキツトの抗血清のKa値の
比較。
ジゴキシンに対するmAKの親和定数はRIAのデータより求
めた。
表のKa値より抗ジゴキシンmAKは親和性の高い抗体であ
ることがわかる。その親和定数はポリクローナル抗体と
同じオーダーである。
2.5.3感度 mAKD50を用いるRIA系の感度を求めるために、標準液
濃度が0.03ng/mから100ng/mの範囲で各濃度に
4点を用いて測定する(図4)。検出限界(「ミクロ−
RIA」では)は1ng/mより有意に低値であり、この
点からもmAKのジゴキシンに対する親和性の高さがわか
る。
2.5.4特異性 図4から明らかな様に、各点の何回かの測定値の変動は
非常に少ない。測定の再現性の正確さを示す例として、
表3に絶対標準偏差及び相対標準偏差と共に図4の標準
曲線を得たデータを示す。
表3ジゴキシン「ミクロ−RIA」の精度(試験のパラメ
ータについて図4を参照) 試験系(たとえば追跡治療)において抗ジゴキシン抗体
を用いている場合は特に、ジゴキシンと他の類似の物質
(たとえばある場合にはステロイドのような内因性の物
質、又はアルドステロンの拮抗剤であるスピロノラクト
ンのようにジゴキシン療法において一緒に投与される物
質)をどれだけ区別できるかということがきわめて重要
である。
又ジゴキシンと、ステロイド環の12位のOH基がない
という点でのみジゴキシと異なるジギトキシンを明瞭に
区別できることが好ましい。
mAKD28−S91−16−B64は「ミクロ−RIA」に
おいてジゴキシンに対し非常に優れた特異性を示す(図
5)。ジギトキシンとの交叉反応性は1.3%であり、ス
ピロノラクトンに対する交叉反応性は0.007%である。
同様に試験した種々のステロイドによる妨害はほんのわ
ずかである(図5)。
2.4.5ジゴキシン測定用「ミクロ−RIA」 スクリーニング試験においてはマイクロタイター系が特
に優れていた。培養細胞の上澄液画分を同じ格子構造を
有する試験プレートに移す可能性があるため特別のピペ
ツテイング装置(12チヤンネルピペツト)を使用する
ことができ、人手と時間が大幅に減少できる。
スクリーニングアツセイでの充分な経験を考慮してマイ
クロタイター格子系の利点をジゴキシンの検査自身にも
使用した。従来のRIA試験管(プラツチツク試験管、7
5×12mm、SARSTEDT)でもともと実施されていたRIA
を、マイクロタイター系に適応させた。
この目的のために測定容積を300μに減らした。結
合した放射能と遊離の放射能の分離は、50μを越え
ない量の適当な濃度の活性炭浮遊液により行なう。
こうして有用なRIA系が得られる。この系の操作を図6
に模式的に示す。本明細書のRIAのデータは全て(標準
曲線、特異性の証拠など)、この測定系を用いて求め
た。測定容量が少ないということは、操作時間が大幅に
節約できる(「ミクロ−RIA」系では1時間あたり約3
00本の試料が処理できる)のみでなく、必要な試薬の
量も減らすことができる。
セルラインMAKD50(D28−A91−16−B6
4)は1983年12月21日に番号I−272でCNCM
(Collection nationale de cultures de microorganism
es)。パスツール研究所、パリーに寄託した。
使用した緩衝液と培地の組成 1.緩衝液 1.1ダルベツコーPBS(DPBS,量はmg/) 文献:Earle,W.R.et.al.,J.Nat.cancer Inst. 4,165(1943) Hanks,JH.and R.E.Wallace,Proc.Soc.Exp.Biol.Med.7
1,196(1949) Dulbecco,R.and M.Vogt,J.Exp.Med.99,167(19
54) 1.2リン酸緩衝液(PBS,量はg/) 9.6mM,pH= 7.4 NaCl 8.0 KCl 0.2 Na2HPO4・2H2O 1.44 KH2PO4 0.2 1.3炭酸水素ナトリウム緩衝液 0.1mol/NaHCO3(2回蒸留水中) 0.1mol/Na2CO3(2回蒸留水中) pH9.0に調整 1.4酢酸ナトリウム緩衝液(0.1mol/) 8.203gCH3COONa 29.22gNaCl 800mH2O中 酢酸でpH4.0に調整し、2回蒸留水で1に調整する。
1.5グリシンHCl緩衝液(0.1mol/) 溶液a:0.1mol/グリシン(7.505g/) +0.1M NaCl(5.85g/) 溶液b:0.1mol/HCl 緩衝液の組成:溶液a88% 溶液b12% pH3.2 1.6生理食塩水洗浄液(ELISA用) 0.15mol/NaCl 0.05%ツイーン20 0.02%NaN3 2回蒸留水中 1.7ブロツキング緩衝液(ELISA用) 0.5%HSA 0.05%ツイーン20PBS中 0.02%NaN3 1.8ジエタノールアミン緩衝液(ELISA用) ジエタノールアミン48m MgCl2(52.26mgMgCl2・6H2O)・6H2O) 2回蒸留水400m 1mol/のHClでpH9.0に調整し、2回蒸留水で500
mにする 2.ポリエチレングリコール溶液(融合用) PEG4000 20g 20分間オートクレーブ(121℃) 80℃に冷やす 28mのDPBS(15%DMSO含む)を加える 3.細胞培養培地 3.1 PPMI1640培地(量はmg/) 文献:Moore,G.E.et al., J.Am.Med.Assoc.199,519(1967 NaCl 6000 KCl 400 Na2HPO4・7H2O 1512 MgSO4・7H2O 100 Ca(NO3)2・4H2O 100 D−グルコース 2000 フエノールレツド 5 NaHCO3 2000 L−アルビニン 200 L−アスパラギン 50 L−アスパラギン酸 20 L−シスチン 50 L−グルタミン 300 L−グルタミン酸 20 グリシン 10 L−ヒスチジン 10 L−ヒドロキシプロリン 20 L−イソロイシン 50 L−リジン−HCl 40 L−メチオニン 15 L−フエニルアラニン 15 L−プロリン 20 L−セリン 30 L−スレオニン 20 L−トリプトフアン 5 L−チロシン 20 L−バリン 20 グルタチオン 1 ビオチン 0.2 ビタミンB12 0.005 D−CA−パントテン酸塩 0.25 塩化コリン 3 葉酸 1 L−イノシトール 35 ニコチンアミド 1 p−アミノ安息香酸 1 ピリドキシン・HCl 1 リボフラビン 0.2 チアミン・HCl 1 液体培地は10mg/のフエノールレツドを含有するさ
らに: 0.002mol/ L−グルタミン 105U/ ペニシリン−ストレプトマイシン 2×10−5mol/メルカプトエタノール 10−15% FCS 3.2HAT培地/HT培地 A:アミノプテリン3.82mg/200m2回蒸留水 HT:ヒポキサンチン272.20mg(200m2回蒸留水
中)(チミジン76.50mg HAT培地:基礎溶液A10m+基礎溶液HT10mR
PMI1640(添加物を全て加えてある)1000m HT培地:基礎溶液HT10m RPMI(添加物を全て加えてある)1000m 3.3凍結用培地 70%DPBS 10%DMSO(ジメチルスルホキサイド) 20%FCS(牛胎児血清)
【図面の簡単な説明】
図1:2匹の動物における抗体産生の増加。 図2:10日増殖後の細胞クローンの顕微鏡像。 図3:腹水のアフイニテイクロマトグラフイーによる精
製の溶出パターン(DEAE Affi Gel Blue を使用)。 図4:mAKD50(“ミクロ−RIA”系)を使用した場合
のジゴキシン−RIAの感度。 4回の測定値の平均値(±標準偏差)(mAK稀釈1:40,0
00,T=6,000cpm,bo=40%,NSB=1.7%)。 図5:ジゴキシンミクロ−RIAにおける、構造類似物質
の妨害。 図6:「ミクロ−RIA」の操作の流れ。個々の操作は1.
9.2(方法)に詳述されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91) (56)参考文献 特開 昭57−53411(JP,A) 特開 昭59−72059(JP,A) J.Immunol.,129(3), 1165−1172(1982)Scand.J.Cl in.Lab.Invest.,41 (1),75−78(1981)Fed.Pro c.,39(3),928(1980)Bioch emistry,22(5),1153−1158 (1983)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジゴキシンに対し高い親和性と特異性を有
    し、ジギトキシン及びスピロノラクトンのいずれに対し
    ても実質的に反応性を有しないモノクローナル抗体であ
    って、マウスをジゴキシンで免疫し、ジゴキシン、ジギ
    トキシン及びスピロノラクトンを用いて細胞融合の操作
    段階において、該モノクローナル抗体を産生するハイブ
    リッド細胞の選択を行い、続いて産生される該モノクロ
    ーナル抗体を単離することにより調製することのできる
    上記モノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】ジゴキシンに対し高い親和性と特異性を有
    し、ジギトキシン及びスピロノラクトンのいずれに対し
    ても実質的に反応性を有しないモノクローナル抗体であ
    って、マウスをジゴキシンで免疫し、ジゴキシン、ジギ
    トキシン及びスピロノラクトンを用いて細胞融合の操作
    段階において、該モノクローナル抗体を産生するハイブ
    リッド細胞の選択を行い、続いて産生される該モノクロ
    ーナル抗体を単離することにより調製することのできる
    上記モノクローナル抗体の製造方法であって、 a)マウスを免疫原であるジゴキシンで処理し、 b)これらのマウスの脾細胞をマウスのミエローマ細胞で
    融合し、 c)融合していない細胞のハイブリッドを分離除去し、 d)ジゴキシン、ジギトキシン及びスピロノラクトンを用
    いて免疫原に対するモノクローナル抗体を産生するハイ
    ブリッドを選択し、そして e)in vivo又はin vitroにおいて細胞を増殖させた後、
    モノクローナル抗体を単離することを特徴とする、上記
    方法。
  3. 【請求項3】ジゴキシンに対し高い親和性と特異性を有
    し、ジギトキシン及びスピロノラクトンのいずれに対し
    ても実質的に反応性を有しないモノクローナル抗体であ
    って、マウスをジゴキシンで免疫し、ジゴキシン、ジギ
    トキシン及びスピロノラクトンを用いて細胞融合の操作
    段階において、該モノクローナル抗体を産生するハイブ
    リッド細胞の選択を行い、続いて産生される該モノクロ
    ーナル抗体を単離することにより調製することのできる
    上記モノクローナル抗体を含むことを特徴とする、ジゴ
    キシンの検出、診断又は定量用の試験キット。
  4. 【請求項4】標識したジゴキシントレーサーを更に含有
    する特許請求の範囲第3項記載の試験キット。
  5. 【請求項5】トレーサーとして125I-ジゴキシンを使用
    する、特許請求の範囲第4項記載の試験キット。
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