JPH06305483A - 原油タンカー - Google Patents

原油タンカー

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JPH06305483A
JPH06305483A JP12034393A JP12034393A JPH06305483A JP H06305483 A JPH06305483 A JP H06305483A JP 12034393 A JP12034393 A JP 12034393A JP 12034393 A JP12034393 A JP 12034393A JP H06305483 A JPH06305483 A JP H06305483A
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JP
Japan
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crude oil
tank
synthetic resin
oil tank
ballast
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JP12034393A
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Kiyoshi Endo
清 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 衝突や座礁などの事故に際し、原油タンクの
側膜や底膜を破損することのない二重船体型の原油タン
カーを得る一方、空船航海の際、バラスト水と原油とを
完全に分離した状態にすることができて分離バラストタ
ンクと同じ効果が得られ、しかもバラスト水積載のため
の危険な原油タンク内部洗浄を不要とする。 【構成】 原油タンク区画31では、船底外板22に対
し所定寸法の空間24を介して二重底板36が取り付け
られ、前部油箱体32aおよび後部油箱体32bは、箱
状に形成され、前記外板22と隔壁26とにそれぞれ所
定寸法を介して対面する合成樹脂製側膜35と、合成樹
脂製底膜37とから袋状に形成され、その上縁を上甲板
27下面に固着された油糟33a、33bを内蔵してお
り、内部を縦隔膜38と横隔膜39とにより区分されて
合成樹脂製原油タンク34の6個の集合体を形成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝突や座礁などの事故
に際してその衝撃から守り原油タンクに破損を生ずるこ
とのないように二重船体型構造とした合成樹脂製の原油
タンクを備える原油タンカーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原油タンカー10は、輸送する
貨物が原油という引火性の液体危険物で、しかも比重が
海水より軽いため、構造的には種々の特徴を有している
が、本発明に関係のある構造や作用についてのみ、その
概要を次に述べる。原油タンカーの一例としてVLCC
(Very Large Crude Oil Car
rier)の図1A、B、Cに示す24万重量トン型に
おいては、元来、単底構造であり、安全性と経済性の見
地から船橋12および居住区(不図示)は船尾に設けら
れ、船橋12から前は原油タンク区画11、バラストタ
ンク17、ポンプルーム15などが配置されている。こ
れは、海上人命安全条約で安全性確保のため、機関室1
3は貨物(原油)およびスロップタンク18の後方に配
置すること、機関室13をコファダム(Coffurd
am=何にも使用しない空間)にし、ポンプルーム15
/燃料タンク28により原油タンク14から隔離するこ
とを定めているからである。原油タンク14は、原油タ
ンク区画11において、2枚の縦通隔壁25により縦に
3列に分かれて形成されており、さらに横通隔壁26に
より前後に区分されてそれぞれ前から順番に1、2、3
・・・と番号が付されている。すなわち、各タンク番号
は1P(PはPort=左舷)、1C(CはCente
r=中央)、1S(SはStarboard=右舷)・
・・で表す。なお、FPT(Fore Peak Ta
nk)FT、APT(AfterPeak Tank)
AT、左舷3番タンク3P、右舷3番タンク3Sは空に
なっているが、これらはバラストの漲水に用いる専用の
バラストタンク17である。
【0003】ところで、1992年3月、世界137か
国が加盟する国際海事機関は海洋環境を守るために、新
たに建造される5,000重量トン以上のタンカーは、
図1のDに横断面図を示すような二重船体型にすること
を義務付けた。従って、1996年7月以降に引き渡さ
れる原油タンカーは構造が変わることとなる。この原油
タンカー10は船側外板21と船底外板22とにそれぞ
れ対面する内側の鋼板23との間に、船体20の大きさ
により値は一定しないが、幅2.5〜3mの空間24を
有し、鋼板23の内側を原油タンク14としている。
【0004】原油タンカーの積み荷は陸上のポンプによ
り船のメインラインを通じて原油タンクへ流し込まれ、
揚荷には船のポンプが用いられる。また、バラストタン
クには独立したバラストラインが配置されており、バラ
スト水と原油とが混ざらないようになっている。
【0005】修理や検査のため造船所へ入る前には原油
タンク内の油分を除去して石油ガスの存在しない状態に
洗浄する必要があるが、入渠前に要する日数はVLCC
の場合7〜8日である。また、空船航海には船体の安定
性を確保するためバラストタンクを漲水するが、専用バ
ラストタンクだけではバラスト量が不十分なため原油を
積載したタンクを事前に洗浄しバラスト水を漲水する。
このバラスト水には油分が含まれないので港内でも排出
ができ、クリーンバラストと呼ばれる。これに対し荷役
終了後、洗浄せずすぐに油で汚れた原油タンクに漲水す
るバラスト水は油分を多く含んでいるのでダーティーバ
ラストと呼ばれる。
【0006】ダーティーバラストの上部の油や油濁水、
あるいはタンク洗浄に使用した油濁水は、そのまま海洋
に投棄できないので、スロップタンクに移す。ここで時
間をかけて重力により油と海水とに分離させ、海水は海
洋に廃棄し油と油濁水とは縦に細長いスロップタンクに
残し、その上にはロードオントップ(Load onT
op)方式といわれるが、次の貨物である原油が積み込
まれる。なお、スロップタンクに残した油濁水などは処
理場で処理される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような二重船体
型をした従来の原油タンカーにおいては、衝突相手の船
体による被害が船側外板に止まる程度であれば原油流出
による海洋汚染の防止は可能であるが、近年、原油タン
カーは著しく大型化するだけでなく高速となり、交通量
も増大して衝突や座礁などの事故が多発しており、しか
も衝突時の衝撃が大きく船体への進入も深いので、内側
の側板をも破損する虞れがあるため、この破損を回避し
原油の流出防止を完全に可能とする手段の出現が期待さ
れている。なお、空船航海に際してクリーンバラストを
得るため、原油タンクに漲水するには事前の洗浄が必要
であり、また造船所入りする場合に原油タンクの内部を
洗浄しなければならず、そのため多大の手間と時間を消
費するという不具合がある。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点を
背景になされたもので、衝突や座礁などの事故に際し、
衝突相手の船体や岩礁が深く進入して来て原油タンクの
側膜や底膜を衝撃してもその衝撃力を吸収し破損するこ
とのない二重船体型の原油タンカーを得ることを目的と
する。また、空船航海の際、バラスト水と原油とを完全
に分離した状態にすることができて分離バラストタンク
と同じ効果が得られ、しかもバラスト水積載のための危
険な原油タンク内部洗浄を不要とする原油タンカーを得
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、船側外板/横
通隔壁に所定寸法の空間を介して対面する合成樹脂製側
膜と、船底外板に所定寸法の空間を介して取り付けられ
る二重底板に載置される合成樹脂製底膜とを有して形成
される油糟を二重船体型に設置し、その油糟内部を横隔
膜と縦隔膜とにより区分してなる複数の原油タンクを備
えたことを特徴とする原油タンカーを提供するものであ
る。
【0010】
【作用】本発明の原油タンクは、合成樹脂製側膜と船体
の二重底板に載置される合成樹脂製底膜とにより袋状に
形成した油糟を複数に区分してなるもので、衝突や座礁
などの事故に際し衝突相手の船体が、船側外板/船底外
板を突き破って内部へ進入し前記側膜/底膜に衝撃を与
えることがあってもその衝撃を吸収緩和し、衝突部分の
形状に沿って変形するだけで鋼材製の隔壁のように破損
することがないため原油の流出を完全に防止し海洋を汚
染させることはない。また、空船航海に際しては、バラ
スト水として海水を船体内へ圧入すると、空の原油タン
クは収縮しその収縮部分に代わってバラスト水は充満積
載され、原油タンク内には海水が入らず原油と混じるこ
とがないので、クリーンバラストが得られ海洋へ容易に
廃棄することが可能となり、また、造船所入りする場
合、原油タンク内面に対する事前の危険な洗浄を不要と
するため、洗浄の手間や時間の無駄な消費が節約される
ばかりか、ロードオントップのときスロップタンクには
原油を多量に積載できることとも合い俟って輸送効率が
向上する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基いて説明
する。本実施例の原油タンカー30は、図1に示すよう
に、従来例とほぼ同様のVLCCを例にとり、かつ、同
様の部材等は同じ符号を使用する。この原油タンク区画
31では、船底外板22に対し所定寸法として幅2.5
mの空間24を介して二重底板36が取り付けられてい
る。そして原油タンク区画31の前部を構成する油箱体
32aは、両側の船底外板22と前後の横通隔壁26お
よび二重底板36とにより箱状に形成されたものであ
り、前記外板22と隔壁26とにそれぞれ所定寸法を介
して対面する合成樹脂製側膜35と、二重底板36に載
置される合成樹脂製底膜37とから袋状に形成され、そ
の上縁を上甲板27下面に固着された油糟33aを内蔵
している。そしてその内部が縦隔膜38と横隔膜39と
により区分されて1P、1C、1S、2P、2C、2S
の6個の合成樹脂製原油タンク34の集合体となってい
る。また、後部の油箱体32bにおいてもほぼ同様の構
成とした合成樹脂製原油タンク34の集合体である油糟
33bが形成されている。なお、側膜や底膜用の合成樹
脂材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂など
の熱可塑性合成樹脂や、ポリイソプレン、クロロプレン
ゴム、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合ゴム、エチレン−プロピレン−(非共役ジエン)系
ゴムなどの熱可塑性合成樹脂エラストマーが好ましい。
【0012】上記構成となっているので、衝突や座礁な
どの事故に際して船体20の船側外板21あるいは船底
外板22が破られても、合成樹脂製側膜35や底膜37
により衝突側船体や岩礁の合成樹脂製原油タンク34内
への進入を阻止されるため、原油が流出することはな
い。また、空船航海に際しては、船体20の安定性を保
つためバラスト水として海水をバラストタンク17に積
載するが、これだけでは不十分なので空になった合成樹
脂製原油タンク34も活用する。このとき海水を船体2
0の空間24に適当な圧力をもって注入すると空の合成
樹脂製原油タンク34は収縮し、その収縮部分に海水は
充満積載される。従って、原油タンク34内には海水が
入らず原油と混じることはないため、クリーンバラスト
が得られ海洋へ容易に廃棄できるようになる。また、造
船所入りする場合、合成樹脂製原油タンク34内面に対
する事前の危険な洗浄を不要とするので、洗浄の手間や
時間の無駄な消費が節約されるばかりか、ロードオント
ップのときスロップタンク18には原油を多量に積載で
きることとも合い俟って輸送効率が向上する。
【0013】なお、他の例として図3に示すように、縦
通隔壁25と横通隔壁26とで区切られた各原油タンク
14そのもののみの二重船体型の袋状をした合成樹脂製
原油タンク34を設置する手段も考えられる。この手段
でも前記実施例とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0014】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は、この実施例に必ずしも限定されることはなく、要
旨を逸脱しない範囲での設計変更などがあっても本発明
に含まれる。
【0015】
【発明の効果】本発明の原油タンカーは、船体の上甲板
に固着され二重底板に載置される複数の合成樹脂製原油
タンクを備えることとしたため、衝突や座礁などの事故
においても、完全に原油の流出を防止して海洋を汚染す
ることはない。また、空船航海に際してバラスト水と原
油とを完全に分離した状態にすることができるので、ク
リーンバラストが得られ海洋への投棄が可能となるだけ
でなく、ロードオントップの場合にはスロップタンクが
原油専用に使え、また、空船航海や造船所入り前の危険
な原油タンク内部洗浄を不要にする。すなわち、これら
の作用により洗浄の手間や時間の無駄な消費が節約さ
れ、さらに輸送効率も著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の原油タンカーを示す模
式図で、同図Aは側面図、同図Bは平面図、同図Cは断
面図である。
【図2】従来例の原油タンカーを示す模式図で、同図A
は側面図、同図Bは平面図、同図Cは断面図、同図Dは
二重船体型に改良した断面図である。
【図3】本発明に係る他の例の原油タンクを示す拡大模
式断面図である。
【符号の説明】
21 船側外板 22 船底外板 24 空間 26 横通隔壁 30 原油タンカー 33a 油糟 33b 油糟 34 合成樹脂製原油タンク 35 合成樹脂製側膜 36 二重底板 37 合成樹脂製側膜 38 横隔膜 39 縦隔膜
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 原油タンカー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船側外板/横通隔壁に所定寸法の空間を
    介して対面する合成樹脂製側膜と、船底外板に所定寸法
    の空間を介して取り付けられる二重底板に載置される合
    成樹脂製底膜とを有して形成される油糟を二重船体型に
    設置し、その油糟内部を横隔膜と縦隔膜とにより区分し
    てなる複数の原油タンクを備えたことを特徴とする原油
    タンカー。
JP12034393A 1993-04-26 1993-04-26 原油タンカー Withdrawn JPH06305483A (ja)

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JP12034393A JPH06305483A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 原油タンカー

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JP12034393A JPH06305483A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 原油タンカー

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JPH06305483A true JPH06305483A (ja) 1994-11-01

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ID=14783900

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205685A (ja) * 2001-01-12 2002-07-23 Shibata Ind Co Ltd 流動体貨物の船舶輸送方法
JP2006123814A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Ihi Marine United Inc 船舶
CN104368172A (zh) * 2013-07-26 2015-02-25 胜利油田胜利勘察设计研究院有限公司 原油脱气整流沉降分离罐

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