JPH06304936A - 複合型光学素子の成形方法 - Google Patents

複合型光学素子の成形方法

Info

Publication number
JPH06304936A
JPH06304936A JP12054293A JP12054293A JPH06304936A JP H06304936 A JPH06304936 A JP H06304936A JP 12054293 A JP12054293 A JP 12054293A JP 12054293 A JP12054293 A JP 12054293A JP H06304936 A JPH06304936 A JP H06304936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
mold
resin
curing
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP12054293A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Shirakawa
正樹 白川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP12054293A priority Critical patent/JPH06304936A/ja
Publication of JPH06304936A publication Critical patent/JPH06304936A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/02Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of definite length, i.e. discrete articles
    • B29C43/021Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of definite length, i.e. discrete articles characterised by the shape of the surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/32Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C43/36Moulds for making articles of definite length, i.e. discrete articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/32Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C43/36Moulds for making articles of definite length, i.e. discrete articles
    • B29C43/361Moulds for making articles of definite length, i.e. discrete articles with pressing members independently movable of the parts for opening or closing the mould, e.g. movable pistons
    • B29C2043/3615Forming elements, e.g. mandrels or rams or stampers or pistons or plungers or punching devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2011/00Optical elements, e.g. lenses, prisms
    • B29L2011/0016Lenses

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂層の偏肉が大きい場合、硬化時に発生す
る樹脂内部応力・歪を取り除き、金型反転精度の高い複
合型光学素子の成形方法を提供することを目的とする。 【構成】 球面ガラス光学素材2の表面にエネルギー硬
化型樹脂を吐出し、所望の形状を有する金型1により前
記エネルギー硬化型樹脂を押し広げて所望の樹脂層を形
成した後、硬化エネルギー5を照射して前記樹脂層を硬
化する。このとき、球面ガラス光学基材2と金型1との
間に介在する樹脂層3の偏肉に応じて樹脂層3の厚さに
対応した強度分布を持たせた硬化エネルギー5を照射
し、硬化中に変化する樹脂層3の重合率変化に対応した
圧力Fを金型1により樹脂層3に加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基材と、この基
材の表面に形成したエネルギー硬化型樹脂層からなる複
合型光学素子の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス基材上に供給したエネルギ
ー硬化型樹脂を、所望の光学的形状を有する金型で押し
広げて硬化し、ガラス基材と硬化樹脂層からなる光学部
品を成形する、いわゆる複合型光学素子の成形方法が知
られている。しかるに、かかる複合型光学素子の成形に
あたり、樹脂の硬化収縮量が大きいため樹脂層内部に応
力、歪が発生し、金型の光学的形状を転写した所望の形
状精度が得られないという不具合があった。
【0003】そのため、本出願人は、前記内部応力、歪
を発生させることなく高精度の転写性が得られる複合型
光学素子の成形方法を開発し、かかる成形方法が、特開
平4−22609号公報及び特開平4−144719号
公報に開示されている。特開平4−22609号公報の
成形方法は、樹脂の硬化収縮分だけその硬化収縮に併せ
て一定の圧力を加えつつ成形する方法である。また、特
開平4−144719号公報の成形方法は、樹脂収縮量
を樹脂収縮力に置き換え、その収縮力を検知して金型の
下降速度を制御して収縮力を解消しつつ成形する方法で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、樹脂層に用い
られるエネルギー硬化型樹脂は、樹脂層の厚さの不均一
さ(偏肉)がある場合、樹脂層の薄い部分が先に硬化す
るため(重合が進むため)、樹脂層の厚さに応じた場所
によって硬化速度(硬化開始から硬化終了までの時間)
が経時的に異なる、という特性を持っている。さらに、
樹脂の収縮量は樹脂の硬化収縮率が一定の場合、樹脂層
全面で均一ではなく、樹脂の厚い部分が大きく、薄い部
分は小さくなる。
【0005】複合型光学素子は非球面レンズとして用い
られるため、球面ガラス基材と所望面形状を有する金型
の間に介在する樹脂層の厚さは均一ではなく、上記した
硬化速度、収縮量が不均一となる。
【0006】しかしながら、上記従来技術では硬化速度
の径方向の不均一さに対する具体的回避策が開示されて
いない。このことは、収縮量あるいは収縮量から得られ
る収縮力が、樹脂層の早く硬化する位置で決まり、硬化
の遅いところの収縮量・収縮力は基材を変形させる力と
なって働き、内部応力・歪が取りきれない問題が生じ
る。
【0007】さらに、上記従来技術では樹脂層の一部分
の収縮量、あるいは収縮量から得られる収縮率を代表し
た収縮量・収縮力以外の場所(収縮量・収縮力を代表し
た場所とは異なる樹脂厚を持つ場所)については、その
収縮差・収縮力差により内部応力・歪が発生し、金型形
状の反転性を悪くするという問題が生じる。そして、上
記各問題点は、樹脂層の偏肉が大きくなればなるほど顕
著になる。
【0008】本発明は、上記従来技術における問題点に
鑑み開発されたもので、樹脂層の偏肉が大きい場所で
も、硬化時に発生する樹脂内部応力・歪を生じさせるこ
となく、金型反転精度の高い複合型光学素子の成形方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は、球面ガラス光学基材の表面に
エネルギー硬化型樹脂を吐出し、所望の形状を有する金
型により前記エネルギー硬化型樹脂を押し広げて所望の
樹脂層を形成した後、前記樹脂層を硬化させ、次いで前
記樹脂層から金型を離型する複合型光学素子の成形方法
において、前記球面ガラス光学基材と前記金型との間に
介在する前記樹脂層の偏肉に応じて樹脂層の厚さに対応
した強度分布を持たせた硬化エネルギーにより前記樹脂
層を硬化しつつ、硬化中に変化する樹脂層の重合率変化
に対応した圧力を前記金型により前記樹脂層に加える構
成とした。
【0010】図1は、本発明の一工程を示す概念図で、
金型1の所望形状に形成した樹脂押圧面1aにより、ガ
ラス球面基材2上にエネルギー硬化型樹脂を押し広げて
樹脂層3を形成し、金型1・樹脂層3・基材2からなる
密着体4に、硬化エネルギー5を基材2側から照射して
樹脂層3を硬化させる。硬化エネルギー5の矢印の長さ
は、そのエネルギーの強さを表している。
【0011】図2は、上記硬化エネルギー5のエネルギ
ー分布を示すグラフである。図示するように、樹脂層3
の樹脂厚変化に対応したエネルギー分布を持たせること
により、樹脂層の重合率を樹脂の偏肉に関係なく、均一
に進めることができる。これは、一般的にエネルギー硬
化型樹脂は、樹脂の重合率が硬化エネルギーが等しい
場合、樹脂厚が厚いほど進むのが遅く、その進み方は樹
脂厚にほぼ反比例する樹脂厚が等しい場合、硬化エネ
ルギーが大きいほど早く進み、その進み方はエネルギー
量にほぼ比例する、という特性を利用している。
【0012】さらに、硬化による樹脂層3の重合率変化
に合わせ、金型1により圧力Fを樹脂層3に加える。こ
の圧力Fの加え方を図3に示す。この圧力Fにより、樹
脂の収縮量が樹脂厚の偏肉に対応し樹脂層全面での均一
ではなくても、強制的に圧縮され収縮による内部応力・
歪の発生を防ぐことができる。また、樹脂の重合率は、
その重合率での樹脂硬度に比例しているため、圧力Fを
変化させることにより、重合が進んでいない状態(樹脂
が柔らかい状態)で、過大な圧力をかけることができる
ので、樹脂層がつぶれて樹脂押圧面1aの形状を転写で
き所望の樹脂厚が得られる。
【0013】
【実施例1】図4は、本発明の実施例1の実施に使用す
る成形装置を一部切り欠いて示す正面図である。金型1
は支持柱8、金型保持部材10を介し、支柱12に取り
付けられているクロスローラ11により上下摺動可能に
設けられている。この上下動は、金型保持部材10を貫
通して螺合したボールネジ13を、プーリー14、ベル
ト15によって、支柱12の上端に設けたモータ保持部
材17に固定されているパルスモータ16の回転を伝え
ることで回転させ行う。支持柱8は、金型保持部材10
にボールブッシュ27を介し貫通して設け、ガタ無く上
下に摺動するようになっている。金型1と金型保持部材
10の間には、支持柱8を巻回するようにバネ9が設け
られ、金型1と金型保持部材10の間隔が狭められる
と、その間隔に比例しバネ圧が作用し、金型1を下方に
押圧するようになっている。
【0014】一方、光学ガラス素材(以下、基材とい
う)2は、金型保持部材10の下方で支柱12固定され
た基材保持部材18により、金型1の成形面光軸aと基
材2の光軸が正確に一致するように保持される。また、
形成された紫外線硬化型樹脂層(以下、樹脂層という)
3を硬化させるため、基材2の下方に紫外線照射装置6
が設けられ、紫外線5aが照射される。さらに、紫外線
照射装置6と、基材2との間にはフィルター7が設けら
れている。フィルター7は、石英製の平行平面板7bに
クロム系の金属膜の薄膜層7aを同心円状で半径方向へ
厚さの分布を持たせて形成され、樹脂層5の樹脂厚に対
応した紫外線照度分布を得る紫外線吸収減衰フィルター
の役割をし、基材2を通して樹脂層3を硬化するための
上記照度分布を有する紫外線5bを透過する。
【0015】次に、本実施例の成形方法を作用とともに
説明する。まず、紫外線硬化型樹脂を必要量吐出した光
学ガラス素子2を基材保持部材18に乗せる。この時、
金型1は、基材2を基材保持部材18に乗せるのに妨げ
にならない距離だげ、充分に上昇させておく。次に、パ
ルスモータ16を駆動させ、ベルト15を介してボール
ネジ13を回転させて金型1を下降し、基材2上に吐出
した紫外線硬化型樹脂を金型1により押し広げ、樹脂層
3が基材2上に形成する。この時の樹脂層3の厚さは、
光学的に必要な値(設計値)に次工程で行う加圧によ
り、樹脂層3が押し広げられるために生じる樹脂厚減少
分が加算されている。なお、樹脂を押し広げる際、金型
1は、支持柱8の上端に設けた位置決め部28が金型保
持部材10に当て付くことで、金型1の光軸aと平行方
向の位置が決められる。
【0016】次に、紫外線照射装置6から紫外線5aを
照射する。照射された紫外線5aは、フィルター7によ
って樹脂層3の樹脂の厚さ分布に対応した紫外線分布を
持つ紫外線5bとなり、この紫外線5bが基材2を透過
して樹脂層3を硬化する。図5に、本実施例の樹脂層3
の厚さ分布と、樹脂層3に照射する紫外線5bの紫外線
分布を示す。
【0017】紫外線5bの照射により、樹脂層3は樹脂
の偏肉に関係なく均一に重合(硬化)を開始する。この
時、パルスモータ16を駆動し、ボールネジ13を回転
して金型保持部材10を下降する。金型保持部材10の
下降量、下降速度は、樹脂層3の重合率に対応している
(すなわち、樹脂層3の硬度に対応している)ため、金
型保持部材10の下降量は金型1により樹脂層3をつぶ
すには至らず、バネ9が圧縮することになる。樹脂層3
には、その圧縮量に比例したバネ圧が、樹脂層3の重合
率に対応した変化を持つ加圧Fとしてかかる。この時、
樹脂の重合率の変化の割合は、フィルター7の作用によ
り、成形するレンズの径方向の異なる位置で全て一定に
なる。
【0018】図6は、樹脂層3の紫外線照射による重合
率変化と、金型による加圧力Fの変化を示すグラフであ
る。ここで、重合率変化とは、硬化開始時における樹脂
の重合率を0%とし、硬化終了時、すなわち樹脂が完全
に硬化したときの樹脂の重合率を100%としたとき
の、重合率の時間的な変化の割合(硬化時間に対する重
合率の変化を割合)をいう。また、圧力Fの変化率と
は、硬化開始時において樹脂に与える圧力(圧力を与え
てない状態)を0%、硬化終了時に最終的に樹脂に与え
る圧力を100%としたときの、圧力の時間的な変化の
割合をいう。
【0019】本実施例では、図6に示す通り、硬化終了
時に最終的に樹脂に与える圧力を4kgf/cm2
し、上記圧力の変化の割合が、重合率の変化の場合に一
致するよう、樹脂に対する金型の圧力を制御した。つま
り、重合率が上昇するのに伴って、圧力を上昇させるこ
とにより、金型の成形面形状を樹脂に転写している。樹
脂層3の硬化後、金型1を樹脂層3から離型する。これ
により、基材2と樹脂層3からなる複合型光学素子を成
形する。
【0020】本実施例によれば、樹脂層3の樹脂厚の偏
肉に対応した紫外線強度により、樹脂層3の重合をその
偏肉に関係なく均一に進めることと、樹脂層3の重合率
に対応した加圧力を、金型により樹脂層3に加え、樹脂
層3の不均一さに関係なく強制的に圧縮することで、樹
脂内部応力・歪のない複合型光学素子を成形することが
できた。
【0021】本実施例では、樹脂厚の偏肉を中心が最小
樹脂厚0.1mm、周辺が最大樹脂厚0.45mmの偏
肉を持った樹脂層3で行ったが、これに限定するもので
なく、偏肉量(=(最大樹脂厚)/(最小樹脂厚))が
1以上であれば同様の効果が得られる。さらに、金型1
による加圧力をコイルバネ9により与えているが、これ
に限定するものでなく、板バネ、ゴム等の弾性体でも良
い。また、樹脂厚の偏肉に対応した照度分布を得るため
に用いているフィルター7の薄膜層7aはクロム系に限
定するものではなく、他の金属薄膜でも良い。
【0022】また、本実施例では、上記圧力の変化の割
合が、重合率の変化の割合に一致するよう、樹脂に対す
る金型の圧力を制御したが、圧力の変化の割合と重合率
の変化の割合とを、ある程度許容範囲以内において、近
似させてもよい。このような圧力の制御の変形例を、図
6を用いて説明すると、破線で示すように、圧力の変化
の割合を、重合率の変化の割合と近似している直線的な
ものとした。よって、曲線的な変化をする重合率の割合
に圧力の変化の割合を一致させることに比較して、圧力
の制御が行いやすくなる。
【0023】さらに、本実施例では、樹脂の重合率に対
応して加圧力を連続的に変化させているが、図7に示す
ように、樹脂層がある重合率に達した後、紫外線の照射
を止め、所望の加圧力を加え、さらに紫外線を照射し重
合を進めることを繰り返し行っても良い。
【0024】
【実施例2】図8は、本発明の実施例2の実施に使用す
る成形装置を一部切り欠いて示す正面図である。ガラス
球面基材2は、基材保持部材18を介して、成形台26
上に設けた支柱12を取り付けられているクロスローラ
ー11により上下摺動可能に保持されている。この上下
動は、基材保持部材18を貫通して螺合されたボールネ
ジ13を、プーリー14、ベルト15によって、支柱1
2の上端に設けたモータ保持部材17に固定しているパ
ルスモータ16の回転を伝えることで回転させ行う。基
材2は、押えリング19によって上方から押さえられて
基材保持部材18に固定されている。
【0025】一方、金型1は、金型固定部材20の上面
に固定され、金型1の樹脂押圧面1aの光軸と基材2の
光軸が正確に一致するように配置されている。金型固定
部材20は、成形台26上に設けた支柱22にクロスロ
ーラ21を介して上下摺動可能に取り付けられている。
さらに、金型固定部材20は、その下方成形台26に固
定したシリンダー23のロッド24により下方から支持
されており、電空比例弁25の圧力変化に応じた力で金
型1を上昇させることができるようになっている。ま
た、成形台26上には、金型固定部材20を位置決め保
持する金型板決め部材29が固定されている。
【0026】また、形成された紫外線硬化型樹脂層3を
硬化させるため、基材2の下方に紫外線照射装置6が設
けられ、紫外線5aが照射される。さらに、紫外線照射
装置6と基材2との間にはフィルター7が設けられてい
る。フィルター7は、石英製の平行平面板7bにクロム
系の金属膜の薄膜層7aを同心円状で半径方向へ厚さの
分布を持たせて形成され、樹脂層3の樹脂厚に対応した
紫外線照度分布を得る紫外線吸収減衰フィルターの役割
をし、基材2を通して樹脂層3を硬化するための上記照
度分布を有する紫外線5bを透過する。
【0027】次に、本実施例の成形方法を作用とともに
説明する。まず、紫外線硬化型樹脂を金型1の樹脂押圧
面1a上に必要量吐出する。この時、基材保持部材18
は樹脂を吐出するのに妨げにならない距離だけ、充分に
上昇させている。シリンダー23のロッド24には、電
空比例弁25により、金型1と金型保持部材20の自重
分の圧力が加えられ、かつ、成形台26に固定されてい
る金型板決め部材29に金型保持部材20の下面を当て
付けることで、金型1を金型1の光軸に平行な方向に一
定位置で保持している。次に、基材2を基材保持部材1
8に乗せ、押さえリング19により固定する。その後、
パルスモータ16を駆動させ、ベルト15を介してボー
ルネジ13を回転させて基材2を下降させ、金型1の樹
脂押圧面1a上に吐出した紫外線硬化型樹脂を基材2に
より押し広げ、樹脂層3を基材2上に形成する。この時
の樹脂層3の厚さは、光学的に必要な値(設計値)に次
工程で行う加圧により、樹脂層が押し広げられるために
生じる樹脂厚減少が加算されている。
【0028】次に、紫外線照射装置6から紫外線5aを
照射する。照射された紫外線5aは、フィルター7によ
って樹脂層3の樹脂の厚さ分布に対応した紫外線分布を
持つ紫外線5bとなり、この紫外線5bが基材2を透過
して樹脂層3を硬化する。図9に本実施例の樹脂層3の
厚さ分布と、樹脂層3に照射する紫外線5bの紫外線分
布を示す。
【0029】紫外線5bの照射により、樹脂層3は樹脂
の偏肉に関係なく均一に重合(硬化)を開始する。この
時に、シリンダー23に加える圧力を電圧をによって自
由に変化させることが出来る電空比例弁25により、シ
リンダー23への圧力を増加して行き、金型固定部材2
0を上昇させる。金型固定部材20の上昇量、上昇速度
は、樹脂層3の重合率に対応している(すなわち、樹脂
層3の硬度に対応している)ため、金型固定部材20の
上昇は金型1により樹脂層3をつぶすには至らず、金型
1により樹脂層3に、そのシリンダー圧力が、樹脂層3
の重合率に対応した変化を持つ加圧力Fとしてかかる。
図10に本実施例の紫外線照射による重合率変化を赤外
光分析による樹脂官能基量の測定により求めた結果と、
その時に、金型1によりかかる加圧力Fの変化を示す。
なお、重合率の変化及び圧力の変化率は、実施例1と同
様である。本実施例は、図10に示す通り、硬化時間に
対する重合率の変化の割合(重合率の変化の割合)を曲
線的に制御し、硬化時間に対する圧力の変化の割合(圧
力の変化の割合)を破線で示すように、上記重合率の変
化(実線)の割合に近似した直線的なものとなるように
制御した。硬化終了時に樹脂に与える圧力、すなわち、
圧力の変化の割合が100%のときの圧力を3kgf/
cm2 とした。
【0030】本実施例によれば、金型1による加圧を、
電空比例弁25によるシリンダー23の圧力変化で行っ
ているため、実施例1よりも重合開始時の非常に弱い圧
力制御ができるので、樹脂の偏肉による収縮量の差がさ
らに大きい場合(樹脂の偏肉が大きい場合)でも、容易
に内部応力、歪のない複合型光学素子の成形ができ、光
学素子設計の自由ドレッシングを高めることができる。
【0031】本実施例では、樹脂厚の偏肉に対応した照
度分布を得るために用いているフィルター7の薄膜層7
aはクロム系に限定するものではなく、他の金属薄膜で
も良い。さらに、樹脂の重合率に対応して加圧力をリニ
アに変化させているが、樹脂層3がある重合率に達した
後、紫外線5aの照射を止めて所望の加圧力を加え、さ
らに紫外線5a,5bを照射し、重合を進めることを繰
り返し行ったても良い。また、図10に示すように樹脂
層3の重合開始と同時に加圧を開始しているが、重合の
スピードは照射される紫外線のエルネギーの絶対量に比
例するため、図11に示すように照射エネルギー量を小
さくすることで、重合速度を遅くし、加圧開始を重合開
始よりも遅らせて同様の効果が得られる。
【0032】
【実施例3】図12は、本発明の実施例3の実施に使用
する成形装置を一部切り欠いて示す正面図、図13は、
金型の中央縦断面図、図14は、図13のA−A線から
みた金型の端面図である。本実施例では使用する成形装
置は、図4の成形装置において金型1と金型保持部材1
0との間に設けたバネ9に換えて、シリンダー50が設
けられている。すなわち、シリンダー50は、金型固定
部材10の下面に固定されるとともに、そのロッド51
の先端に金型1が固定され、シリンダー50の加圧力を
金型1を介して樹脂層3に作用し得るようになってい
る。さらに、一端を金型1に固定した支持柱8が、金型
固定部材10を貫通してその他端を突出させ、その支持
柱8の他端には支持板53が固定されている。支持板5
3と金型保持部材10間には、板バネ52が設けられ、
この板バネ52のバネ圧により、金型保持部材10の下
面に固定した金型位置決め部材29を金型1に当て付け
て、金型1の光軸に平行な方向に金型1の位置決めを行
えるようになっている。
【0032】金型1は、図13、図14に示すように樹
脂押圧面1aを有する型1cと保持台1bをロウ付して
構成されている。保持台1bには温調流路となる入孔3
5,37と出孔36,38が形成され、入孔35と出孔
36を結ぶ環状溝30及び入孔37と出孔38を結ぶ環
状溝31が、保持台1bと型1cとのロウ付け面1dに
形成されている。そして、型1cと保持台1bにニッケ
ルロウ付けを行い、入孔35,環状溝30,出孔36と
入孔37,環状溝31,出孔38とからなる2本の温調
流路を形成した金型1を得る。その他の成形装置の構成
は、図4と同様である。
【0033】次に本実施例の成形方法を作用とともに説
明する。基材に2に吐出された熱硬化型樹脂を金型1に
より広げる工程は、実施例1と同様であるが、樹脂の重
合開始までは、支持柱8に取り付けた支持板53に板バ
ネ52を固定して、金型保持部材10に反力に加え、金
型保持部材10に固定した金型位置決め部材29に、金
型1を当て付けることで、金型1を金型1の光軸に平行
な方向の位置決めを行う。
【0034】次に、金型1に内設した2本の温調流路に
それぞれ異なった温度の温調水を流す。具体的には、入
孔35に湯温60℃の温調水を流し、環状溝30、出孔
36を経て流れる温調水により型1の樹脂押圧面1aに
おける光軸中心付近の成形面表面温度を60℃とし、入
孔37に湯温80℃の温調水を流し、環状溝31、出孔
38を経て流れる温調水により型1の樹脂押圧面1aに
おける外周付近の成形面表面温度を80℃とすること
で、樹脂層3の樹脂厚分圧に対応した温度分布を成形面
に与え、樹脂層3を硬化する。
【0035】この熱の照射により、樹脂層3は樹脂の偏
肉に関係なく均一に重合(硬化)を開始する。この時
に、電空比例弁25によりシリンダー50の圧力状態
を、徐々に金型1を下げる方向に圧力を加えることによ
り金型1を下降する。金型1の下降量、下降速度は、樹
脂層3の重合率に対応している(すなわち、樹脂層3の
硬度に対応している)ため、金型1の下降量は金型1に
より樹脂層3をつぶすには至らず、そのシリンダー圧力
が金型1により樹脂層3に、その重合率に対応した変化
を持つ加圧力Fとしてかかる。熱による重合率変化を熱
重量分析による残存モノマー量の測定により求めた。樹
脂層3の硬化後、金型1を樹脂層3から離型し、基材2
と樹脂層3からなる複合型光学素子を得た。
【0036】本実施例によれば、実施例1,実施例2の
効果の他、熱硬化型樹脂を用い、樹脂層の樹脂厚の偏肉
に対応した熱エネルギー分布を持たせることにより、紫
外線を透過しない基材でも、樹脂内部応力、歪のない複
合型光学素子が成形できるため、光学設計の自由度を増
させることができる。なお、本実施例では、温調の媒体
として水を用いているが、熱硬化型樹脂が高温で硬化す
る場合、油を温調媒体としても同様の効果が得られる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る複合型光学
素子の成形方法によれば、金型と球面ガラス基材の間に
介在した樹脂層の偏肉に応じその樹脂層の厚さに対応し
た分布を持つ効果エネルギーにより硬化しつつ、その重
合率変化に対応した変化を圧力を金型により樹脂層へ加
えながら成形できるので、樹脂層の偏肉が大きい場合で
も、硬化時に発生する樹脂内部応力・歪のない、金型反
転精度の高い複合型光学素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一工程を示す概念図である。
【図2】樹脂厚と照射エネルギー分布との関係を示すグ
ラフである。
【図3】樹脂層の重合率と圧力との関係を示すグラフで
ある。
【図4】本発明の実施例1の実施に使用する成形装置を
一部切り欠いて示す正面図である。
【図5】本発明の実施例1における樹脂厚と照射エネル
ギー分布との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例1における樹脂層の重合率と圧
力との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例1の変形例における樹脂層の重
合率と圧力との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例2の実施に使用する成形装置を
一部切り欠いて示す正面図である。
【図9】本発明の実施例2における樹脂厚と照射エネル
ギー分布との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例2における樹脂層の重合率と
圧力との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の実施例2の変形例における樹脂層の
重合率と圧力との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の実施例3の実施に使用する成形装置
を一部切り欠いて示す正面図である。
【図13】本発明の実施例3に使用する成形装置におけ
る金型を示す中央縦断面図である。
【図14】図13のA−A線から見た端面図である。
【符号の説明】
1 金型 1a 樹脂押圧面 2 ガラス球面基材 3 樹脂層 5 硬化エネルギー F 圧力

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球面ガラス光学基材の表面にエネルギー
    硬化型樹脂を吐出し、所望の形状を有する金型により前
    記エネルギー硬化型樹脂を押し広げて所望の樹脂層を形
    成した後、前記樹脂層を硬化させ、次いで前記樹脂層か
    ら金型を離型する複合型光学素子の成形方法において、
    前記球面ガラス光学基材と前記金型との間に介在する前
    記樹脂層の偏肉に応じて樹脂層の厚さに対応した強度分
    布を持たせた硬化エネルギーにより前記樹脂層を硬化し
    つつ、硬化中に変化する樹脂層の重合率変化に対応した
    圧力を前記金型により前記樹脂層に加えることを特徴と
    する複合型光学素子の成形方法。
JP12054293A 1993-04-23 1993-04-23 複合型光学素子の成形方法 Withdrawn JPH06304936A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12054293A JPH06304936A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 複合型光学素子の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12054293A JPH06304936A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 複合型光学素子の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06304936A true JPH06304936A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14788879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12054293A Withdrawn JPH06304936A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 複合型光学素子の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06304936A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273000A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Abiosu Kk 丸太材およびその他の多孔質材料の体積改質法
WO2010035540A1 (ja) * 2008-09-25 2010-04-01 コニカミノルタオプト株式会社 ウエハレンズの製造装置及び製造方法
WO2010119726A1 (ja) * 2009-04-13 2010-10-21 コニカミノルタオプト株式会社 ウエハレンズの製造方法
JP2010264652A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Fujifilm Corp 造形物の製造方法及び製造装置
JP2013501648A (ja) * 2009-12-21 2013-01-17 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ 構造体、成形型を生産するための方法および装置
US9551814B2 (en) 2009-12-21 2017-01-24 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Method for manufacturing a structure, optical component, optical layer stack

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273000A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Abiosu Kk 丸太材およびその他の多孔質材料の体積改質法
WO2010035540A1 (ja) * 2008-09-25 2010-04-01 コニカミノルタオプト株式会社 ウエハレンズの製造装置及び製造方法
JP5136648B2 (ja) * 2008-09-25 2013-02-06 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 ウエハレンズの製造装置及び製造方法
WO2010119726A1 (ja) * 2009-04-13 2010-10-21 コニカミノルタオプト株式会社 ウエハレンズの製造方法
JP2010264652A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Fujifilm Corp 造形物の製造方法及び製造装置
JP2013501648A (ja) * 2009-12-21 2013-01-17 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ 構造体、成形型を生産するための方法および装置
US9551814B2 (en) 2009-12-21 2017-01-24 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Method for manufacturing a structure, optical component, optical layer stack

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5135686A (en) Method and apparatus for continuous hardening of light-curing resins
EP1743217B1 (en) Method for imprint lithography at constant temperature
JPH06304936A (ja) 複合型光学素子の成形方法
US7744358B2 (en) Pattern transfer device and pattern transfer method
EP0623440A1 (en) Method of providing a patterned relief of cured photoresist on a flat substrate surface and device for carrying out such a method
JP2849299B2 (ja) 複合型精密成形品の製造方法
JPS62288030A (ja) 複合レンズ製造装置
JP2558121B2 (ja) フレネルレンズの製造方法
JP2023107840A (ja) スタンプの製造方法
JP2800898B2 (ja) 非球面光学素子の製造方法
JP2859695B2 (ja) 非球面光学素子の成形方法および装置
JPH0866972A (ja) 複合型光学素子の製造方法
JP2638224B2 (ja) 光学的記録担体の複製方法および複製装置
JPH04361009A (ja) 複合型光学素子の製造方法
JPH03225646A (ja) スタンパの製造方法
JPH04261501A (ja) 微小光学素子の製造方法
GB2088273A (en) Method of making biaspherical optical elements
JPH068252A (ja) 樹脂の成形方法、樹脂成型装置および樹脂成形体
JP4171936B2 (ja) 樹脂接合型光学素子の樹脂成形用金型及び製造方法
JPH07308971A (ja) 複合型光学素子の成形方法及び装置
JPS63312122A (ja) 樹脂円板の製造方法
JPH0421941A (ja) 光ディスク基板の製造方法
JP2006113339A (ja) 回折光学素子の成形方法およびそれを用いて成形した回折光学素子
NL1016512A1 (nl) Productiewerkwijze van en productie-inrichting voor optische opneemschijf.
JP2004098457A (ja) 複合型光学素子及びその製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000704