JPH06302144A - テープカセットおよびそれを用いた記録再生装置 - Google Patents

テープカセットおよびそれを用いた記録再生装置

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JPH06302144A
JPH06302144A JP5089687A JP8968793A JPH06302144A JP H06302144 A JPH06302144 A JP H06302144A JP 5089687 A JP5089687 A JP 5089687A JP 8968793 A JP8968793 A JP 8968793A JP H06302144 A JPH06302144 A JP H06302144A
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Tatsumi Nishijima
立身 西嶋
Hidekazu Takeda
秀和 武田
Noriaki Masuda
憲明 益田
Hikari Mizutani
光 水谷
Katsuo Maehara
克生 前原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】前蓋と上蓋を備えたカセットにおいて上蓋の案
内溝の防塵を行い、装置において安定なカセット装着を
得る。 【構成】カセットにおいて、側面に形成された上蓋の案
内溝30を前蓋側壁28bで覆う構成とし、装着機構に
おいては、カセット押圧バネ105を、後方スライドす
る上蓋29と干渉しない上蓋下部に設置する。 【効果】カセットおよび装置の信頼性が向上する。ま
た、簡単な構成により低コスト化も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテープカセットおよびそ
れを用いた記録再生装置に係り、特に、2重蓋または3
重蓋構造を備えた小型のテープカセットにおいて、その
2重蓋または3重蓋を開閉するための案内溝の中に塵埃
が進入しないよう防塵するための防塵構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のテープカセットとしては、例え
ば、図8の8ミリビデオカセットように、開口部7の前
面を開閉する前蓋28と、開口部側壁の案内溝101に
沿ってテープ4の非磁性面側を開閉する内蓋102とを
備えた2重蓋構造が知られている。
【0003】なお、このようなテープカセットを使用す
るメカニズムの小型化方策としては、図9に示すよう
に、開蓋時、カセットの開口部7内にシリンダ100を
オーバラップさせて行う、シリンダ/カセットオーバラ
ップ方式もよく知られている。なお、これに関連するも
のには、例えば、特開昭60−163264号、特開昭60−1716
84号公報が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、8ミリビデオ
カセットの開口部内の奥深くまでシリンダをオーバラッ
プさせると、図9で示したように、シリンダ100と内
蓋102の一部とが干渉してしまう問題があった。
【0005】近年、ビデオカメラのような磁気記録再生
装置(VTR)においては、より一層の小形、軽量化が
望まれており、各方面でこれに関する技術開発が成され
ている。一般にVTRメカニズムの大きさは、シリンダ
およびカセットの形状によって決定されてしまうため、
メカニズム小形化のためにはシリンダおよびカセット自
体を小さくしなければならない。そこで、シリンダにお
いて、回転速度の高速化、テープ巻付角度の増大などに
より直径の縮小化を図り、また、カセットにおいてもD
ATカセットに比べて外形寸法の小さいコンパクトカセ
ットに関する取組みが成されている。なお、このコンパ
クト新カセットでは、上掲したシリンダと内蓋との接触
の問題を解決しておくことが望ましい。
【0006】図10を用いてこの解決策の一例を説明す
る。図10において、29は上蓋、30は本体ケースの
側壁に形成された上蓋のガイド溝、である。すなわち、
ガイド溝30に沿って開口部7の上面を開閉する上蓋2
9を取付けることで、開蓋時シリンダ100を開口部7
の奥深くまで進入させることができるので、よりメカニ
ズム小型化が可能となる。
【0007】しかし、図10の構成において、開口部7
の下面の防塵を考えると、DATカセットで採用されて
いるような開口部7の下面を開閉するスライダ(図示せ
ず)を取り付けるか、或は、図9で示したような内蓋1
02を取り付けなければならない。ここで、内蓋を取り
付けた場合は、これを移動可能とするための案内溝10
1を内壁側面に形成しておく必要があるため、上蓋29
のガイド溝30はカセットの側壁に形成しなければなら
なくなる。したがって、ガイド溝30が露出した状態と
なるため、溝30の中に塵が入り易くなったり、衝撃な
どによって溝30が破損してしまい上蓋29が動作しな
くなるという問題が発生する。
【0008】本発明の目的は、シリンダを開口部の奥深
くまで進入させるための上蓋を備えたテープカセットに
おいて、特に、上蓋を動作するためのガイド溝を設置し
たものにおいて、ガイド溝の中に塵埃が入らないような
防塵構造を備えたテープカセットを提供することであ
り、本発明の他の目的は、上記テープカセットを使用す
る記録再生装置において、安定なカセット装着を可能と
するためのカセット押圧手段を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、上下ケースを蓋合わせ結合した本体ケ
ースと、本体ケースの内部に収納されたテープと、該本
体ケースの前方に形成されたローディング用の開口部
と、該開口部の前面を開閉する前蓋と、開口部の上面を
開閉する上蓋と、本体ケースの両側壁に形成されて上蓋
を案内するためのガイド溝と、を備えたテープカセット
において、テープカセットの非使用時、前蓋の側面部が
ガイド溝を覆う構成とする。
【0010】また、上記のような上蓋を有するテープカ
セットと、該テープカセットが挿入されるカセットホル
ダと、カセット上面を押圧保持するカセット押圧手段
と、該テープカセットを装置内の所定位置に装着するた
めのカセット移送手段と、を備えた記録再生装置におい
て、テープカセットの上蓋が開放されてテープカセット
上面の位置にあるとき、該上蓋とテープカセット上面と
で挟まれた空間内に、カセット押圧手段を設置した構成
とする。
【0011】
【作用】上記のようにテープカセットを構成すれば、非
使用時、ガイド溝を前蓋で覆っているので溝の中に塵埃
が進入するのを防止することができる。
【0012】また、上記のようにカセット押圧手段を構
成すれば、カセット移送手段がテープカセットを装置内
の所定位置に装着し、テープカセットの上蓋が後方へス
ライド開放した状態において、前蓋を付勢する弾性体の
反力でカセット前方が浮き上がろうとした場合でも、カ
セット前方の上蓋下部に設置されたカセット押圧手段が
カセット前方を押さえ込んでカセットを安定に装着させ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0014】先ず、図1乃至図5により、テープカセッ
トの構成を説明する。
【0015】図1において、テープカセットは、磁気テ
ープ4を収納した本体ケース1と、その本体ケース1に
対して回動可能な前蓋28と、前蓋に対し回動可能な上
蓋29と、から構成される。
【0016】本体ケースにおいて、5は巻取リール、6
は供給リールであって、それぞれセンターハブ(図示せ
ず)と上下フランジ24,25から構成され、板バネ2
6により下方へ付勢されている。本体ケースの前方部に
おいて、7は開口部であって、磁気テープ4と、内壁8
と、その内壁左右の開口部側壁9,9と、から構成され
る。本体ケースの側壁1b,1bの前方において、30
はガイド溝、31は穴であって、ガイド溝30は上蓋2
9の腕片29b,29bから突設した軸29d,29d
と係合して上蓋28を前後方向に移動可能とし、穴31
は前蓋28の側面壁28b,28bから突設させた回動
軸28d,28dと嵌合して前蓋28を回動可能とす
る。また、32は前蓋を常時閉塞する方向へ付勢するネ
ジリバネ、33および34はバネフックである。
【0017】図1において、上蓋29は、前方部が凹欠
きされた形態であり、開口部7の上面を塞ぐ上面板29
aと、その上面板の左右端部に連結された筒状の連結部
29c,29cと、からなる。この連結部29c,29
cにおいて、29e,29eは切欠き穴であって、前蓋
28の連結軸28e,28eと嵌合可能である。上面板
29aの左右端からは腕片29b,29bが垂設され
る。ここで、それぞれの腕片29b,29bの先端に
は、上記したガイド溝30と係合可能な軸29d,29
dが内向きに突設される。また、この腕片29b,29
bの外側面は、図5で示すように前蓋の側面壁28bの
肉厚分だけ削り込まれた収納部29fが形成される。し
たがって、上蓋29と前蓋28が連結されたとき、前蓋
の側面壁28bと上蓋の腕片29cは重なり合う関係に
ある。
【0018】図1において、前蓋28は、開口部7の前
面を塞ぐ前面壁28aと、その前面壁の左右端から後方
へ向かって一体に連設された側面壁28b,28bと、
からなる。ここで、前面壁28aは中央一部を上向きに
突設させた突出部28cを有する形態であり、この凸部
の両側面から外向きに連結軸28e,28eを突設させ
る。したがって、この連結軸28e,28eに上蓋の連
結部の切欠き穴29e,29eを嵌め込むことで、上蓋
29は前蓋28に対して回動可能に軸支連結される。
【0019】次に、図2,図3を用いてテープカセット
の動作を説明する。図2で示す非使用時において、前蓋
28がカセット前面を覆い、上蓋28がカセット前方上
部を覆うことで、内部に収納された磁気テープ4は防塵
されている。図3で示す使用時では、前蓋28が本体ケ
ース1に対して前開き回動して磁気テープ4を露出さ
せ、この動作と連動して、上蓋29が本体ケースのガイ
ド溝30に沿って後方へスライドすることで開口部7の
上方を開放する。その結果、開放された開口部7の奥深
くまでシリンダ(図示せず)を進入させることができる
ので、メカニズムの小型化が可能となる。
【0020】ところで、上記のように上蓋29がスライ
ド動作する状態において、ガイド溝30の中に塵埃が進
入し、これが長期使用によって塵埃の塊となってしまっ
た場合、或は、使用時の衝撃などによってガイド溝が破
損してしまった場合は、上蓋29のスライド動作が不円
滑となる問題点があった。そこで本発明では、図4で示
すように、カセットの非使用時、ガイド溝30を前蓋の
側面壁28bで覆う構成としてガイド溝30に塵埃が進
入したり、ガイド溝30が傷付くのを防止したものであ
る。
【0021】次に、図6,図7を用いて、このようなテ
ープカセットを記録再生装置に装着するためのカセット
移送手段について説明する。
【0022】図6,図7において、104はカセットを
挿入するためのカセットホルダ。105はカセット押さ
えバネ(カセット押圧手段)。106および107はリ
ンクレバー。108は側板であって、リンクレバー10
6,107を回動またはスライド自在に保持し、蓋開け
ピン9を一体に固定する。110はカセット位置決めピ
ン。111はカセット載置ピン。112はメカシャーシ
である。
【0023】次に動作を説明する。
【0024】なお、図6,図7で示したテープカセット
は、それぞれ図2,図3の開蓋状態および閉蓋状態と対
応している。図6において、太実線で示すテープカセッ
トを図中一点鎖線で示す位置まで押し込むと、テープカ
セットは、その上面をカセット押さえバネ105で押圧
されると共に、カセットホルダ104に形成された位置
決め片(図示せず)に当接して挿入規制される。この状
態から、カセットホルダ104を下向きに押し込み装着
することで、テープカセットは、図7で示すように、カ
セット位置決めピン110とカセット載置ピン111で
位置決めされる位置に載置され、カセット押さえバネ1
05で押圧保持される。また、カセット前方にあって
は、蓋開けピン109と前蓋が接触して前蓋28が回動
開放する共に、上蓋29が後方へスライド開放する。
【0025】ところで、この開蓋動作において、カセッ
ト押さえバネ105によるカセット押圧点は、上蓋の上
面板29aの下面と本体ケース1の上面とで挟まれた空
間113(図7における斜線)内部に設置されている構
成である。
【0026】この理由は、カセット押さえバネ105を
カセット後方に設置した場合、前蓋28を付勢するため
のネジリバネ32の反力でカセット前方が浮き上がって
しまう問題があるからである。すなわち、上蓋29を備
えたカセットでは、開蓋時、上蓋29がカセット上面の
大部分を覆う構成となるため、例えば、図7においてカ
セット全奥行き寸法をDとするとカセット押さえバネ1
05が上蓋29と干渉しない領域EはほぼD/2とな
り、カセット上面の大部分を占有する構成となるため、
カセット押圧バネは上蓋と干渉しない領域Eに設置しな
ければならない。しかし、カセット後方のEの範囲に押
圧バネ(図示せず)を設置した場合は、前蓋を閉塞付勢
するためのネジリバネ32の反力でカセット前方が浮き
上がってしまう問題がある。なお、この問題は押さえバ
ネの押圧力を強めに設定することで解決できるが、ここ
で、使用するカセットがDATカセットよりも小型であ
る場合、押さえバネの押圧力が大きいとカセットホルダ
104に挿入しにくくなるという問題点がある。このた
め、カセット押さえバネ105の押圧力は弱めに設定し
て挿入を容易とすると共に、押さえバネ105の押圧点
もカセット前方の上蓋の上面板29aの直下に設置する
ようにしてカセット前方の浮き上がりを防止した。この
結果、押圧バネ(図示せず)をカセット後方のEの範囲
に設置していた場合に比べ、押圧範囲が空間113の範
囲だけ前方に拡大されることにもなり安定なカセット装
着が可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のテープカ
セットおよびそれを用いた記録再生装置によれば、テー
プカセットにおいて、カセット非使用時、上蓋を後方へ
スライドさせるためのガイド溝の中に塵埃が進入しない
よう溝を前蓋で覆った構成としたので、ガイド溝の傷つ
きを防止し、上蓋の摺動を安定に行うことができる。ま
た、記録再生装置において、カセットを装置内の所定位
置へ押圧保持するためのカセット押さえバネの押圧点の
位置をカセット前方における上蓋とカセット上面とで挟
まれた空間内に設置したので、前方浮き上がりのない安
定なカセット装着を行うことができ、信頼性の高いテー
プカセットおよび記録再生装置を提供することができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープカセットの分解斜視図である。
【図2】テープカセットの非使用時の状態を示す外観斜
視図である。
【図3】テープカセットの使用時の状態を示す外観斜視
図である。
【図4】図3の構成におけるB視図である。
【図5】図4の構成におけるB−B断面図である。
【図6】カセット移送手段の非使用時の状態を示す側面
説明図である。
【図7】カセット移送手段の使用時の状態を示す側面説
明図である。
【図8】従来の8ミリビデオカセットの閉蓋状態を示す
側面説明図である。
【図9】従来の8ミリビデオカセットの開蓋状態を示す
側面説明図である。
【図10】8ミリビデオカセットにおいて開口部にシリ
ンダを挿入し易いよう改造した一例を示す側面説明図で
ある。
【符号の説明】
1…本体ケース、 28…前蓋、 28a…前面壁、 28b…側面壁、 29…上蓋、 29a…上面板、 29b…腕片、 29f…収納部、 30…ガイド溝、 104…カセットホルダ、 105…カセット押さえバネ(カセット押圧手段) 113…空間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益田 憲明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 水谷 光 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号日立マク セル株式会社内 (72)発明者 前原 克生 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号日立マク セル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下ケースを蓋合わせ結合した本体ケース
    と、 該本体ケースの内部に収納されるテープと、 本体ケースの前方に形成されたローディング用の開口部
    と、 該開口部の前面を開閉する前蓋と、 開口部の上面を開閉する上蓋と、 本体ケースの側壁に形成されて上蓋を案内するためのガ
    イド溝と、を備えたテープカセットにおいて、 前蓋の側面壁が、テープカセットの非使用時または使用
    時にガイド溝のほぼ全域を覆う構成としたことを特徴と
    するテープカセット。
  2. 【請求項2】上記前蓋が、開口部前面を覆う前面壁と、
    該前面壁の左右端から本体ケースに向かって連設された
    側面壁と、からなる構成であり、 上記上蓋が、開口部上面を覆う上面板と、該上面板の下
    面の左右端部から垂設された腕片と、からなる構成であ
    り、 かつ、該腕片が、上記前蓋の側面壁を嵌め込み収納可能
    とする収納部を有した構成であり、 該腕片の収納部が、テープカセットの非使用時におい
    て、前蓋の側面壁を嵌め込み収納すると共に、該収納部
    に嵌め込み収納された前蓋の側面壁が、上記ガイド溝の
    ほぼ全域を覆い防塵することを特徴とする請求項1に記
    載のテープカセット。
  3. 【請求項3】上下ケースを蓋合わせ結合した本体ケース
    と、 該本体ケースの前方に形成された開口部の前面を開閉す
    る前蓋と、 該開口部の上面を開閉する上蓋と、を備えたテープカセ
    ットにおいて、 上蓋が開放されて本体ケース上面の位置にあるとき、該
    上蓋と本体ケース上面とが離間していることを特徴とす
    るテープカセット。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のテープカセットを用いる
    記録再生装置であって、 該テープカセットが挿入されるカセットホルダと、 テープカセットの上面を押圧保持するカセット押圧手段
    と、 該テープカセットを装置内の所定位置へ装着するための
    カセット移送手段と、 を備えており、 本体ケース上面で開放された位置にある上蓋と該本体ケ
    ース上面とで挟まれた空間の内部に、上記カセット押圧
    手段の一部または全部が設置されることを特徴とする記
    録再生装置。
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