JPH06300701A - 異物検査装置 - Google Patents

異物検査装置

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JPH06300701A
JPH06300701A JP5089767A JP8976793A JPH06300701A JP H06300701 A JPH06300701 A JP H06300701A JP 5089767 A JP5089767 A JP 5089767A JP 8976793 A JP8976793 A JP 8976793A JP H06300701 A JPH06300701 A JP H06300701A
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reticle
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imaging lens
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Application number
JP5089767A
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English (en)
Inventor
Tsuneyuki Hagiwara
恒幸 萩原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 迷光の受光を防止するとともに、S/N比の
高い異物検出を行う。 【構成】 光源1からの光は走査ミラー3により一方向
(X方向)に光走査され、レチクル5上に走査領域L−
C−Rを形成する。また走査領域L−C−Rに対して垂
直な方向(Y方向)にレチクル5を移動する駆動手段7
を設ける。集光レンズ11の光軸20とレチクル5との
成す角α及びレチクル5の法線を含みY方向に平行な平
面への光軸20の正射影と法線との成す角θを最適化す
ることにより、レチクル5の回路パターンからの迷光を
防止するとともに、異物からの散乱光の強度(S)に対
して迷光の強度(N)の大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は異物検査装置に関し、特
に半導体素子や液晶基板等の製造に使用されるマスク、
レチクル(以下「レチクル」と称する。)やレチクル表
面に異物が付着するのを防止するためにレチクル上に枠
を介して張設される薄膜(以下「ペリクル」と称す
る。)の表面上の異物を検査する異物検査装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般にICの製造工程においては、レチ
クル等の基板上に形成された露光用の回路パターンを、
半導体焼き付け装置(ステッパー又はアライナー)によ
り感光剤が塗布されたウェハ面上に転写することが行わ
れている。この際に基板上にゴミ等の異物が存在する
と、回路パターンとともに異物もウェハ上に転写され、
IC製造の歩留りを低下させる原因となっている。その
為IC製造過程において基板上の異物の存在を露光に先
立って検出することが不可欠となっている。基板上の異
物を検出する方法としては、例えば特公昭63−647
38号公報に開示されているので、ここでは簡単に説明
する。
【0003】図13は従来の異物検査装置の一例を示す
図である。レーザ光源1から射出されたレーザ光束Iは
ビームエキスパンダ2でビーム径を所定の大きさに調整
された後、走査用ミラー(ガルバノ、ポリゴン等)3、
走査レンズ(f−θレンズ)4を介して基板5(レチク
ル)の表面に所定の角度で斜めに投射される。レチクル
5は平板状のガラス基板であり、その片側表面には所定
の回路パターンが形成されている。そして、走査ミラー
3を回転もしくは振動させてレーザ光束Iでレチクル5
をX方向に一次元的に走査し、被検査領域(走査領域)
L−C−Rを形成する。ここで走査レンズ4の光軸とレ
ーザ光束Iの走査方向(X方向)とはほぼ垂直となって
いる。レーザ光束のX方向の位置は走査ミラー3の偏向
角を検出するロータリーエンコーダ等の偏向角検出手段
(不図示)により検出される。レーザ光束IのX方向の
走査と同時にレチクル5を載置するステージ6を駆動手
段7によりY方向に移動させる。レチクル5のY方向の
位置はリニアエンコーダ等の位置検出手段23により検
出される。これらによりレチクル5表面のほぼ全域に渡
って基板表面上に付着した異物の検出が可能となる。そ
してレチクル5からの正反射光及び正透過光の光路から
離れた位置に、複数の光電変換素子8、9、10を設け
る。これらの光電変換素子8、9、10とレチクル5と
の間には結像レンズ11、12、13が設けられてお
り、被検査領域からの光を複数の光電変換素子に集光し
ている。結像レンズ11、12、13は夫々被検査領域
L−C−Rを異なる方向から見込むように配置されてお
り、夫々の光軸20、21、22は被検査領域L−C−
Rの中心Cで一致するように配置されている。また光電
変換素子8、9、10とレチクル5との間には結像レン
ズに関して走査領域L−C−Rとほぼ共役な位置にスリ
ット形状の開口部17、18、19が設けられた遮光部
14、15、16が配置されており、被検査領域以外か
らの光(迷光)を遮光して光電変換素子8、9、10に
迷光が入射するのを防止している。なお、結像レンズ1
1、12、13と遮光部14、15、16と光電変換素
子8、9、10とで構成される受光系はいわゆるアオリ
の系を採用しており、迷光防止の効果を高めている。回
路パターンからの散乱光束の空間的分布は指向性が強い
ため、被検査領域L−C−Rを異なる方向から見込む複
数の光電変換素子夫々からの出力値は大きく異なる。こ
れに対して異物からの散乱光束の空間的分布は指向性を
持たないため複数の光電変換素子夫々からの出力信号は
ほぼ等しくなる。従って各光電変換素子からの出力の例
えば論理積をとることにより異物と回路パターンとを弁
別する。
【0004】図12は、従来のこの種のレチクルのガラ
ス面検査の光学系の構成図である。同図は入射側の空間
に受光可能な光線が含まれる例である。同図において、
レーザ光束(入射ビーム)Iは、レチクル5のガラス面
(レチクル5のパターン面から所定距離離れた面)上の
検査点C1 を照明している。検査点C1 に異物等の欠陥
が存在する場合、入射ビームIによる照明により散乱光
が発生する。この散乱光を受光するため結像レンズ1
1、遮光部14を介して、光電変換素子8が設置されて
いる。結像レンズ11の結像作用により検査点C1 の共
役像C2 を形成し、ガラス面とほぼ共役な位置に設けら
れた遮光部14により不要な迷光を除去している。同図
において、入射ビームIはレチクルを透過しパターン面
(以下「P面」とする)の点Pを照明する。点Pに回路
パターンPGが存在する場合、同点からパターンに応じ
た強度分布を有する散乱光が点P及びその付近のパター
ンから発生する。
【0005】同図の例では、検査点C1 から発生する散
乱光のうち結像レンズ11に入射する光束を光束24、
光束25(破線)で示しており、光束24から光束25
までの光束が光電変換素子8に導かれる。すなわち、光
束24(光束25)と光軸20とがなす角で結像レンズ
11の開口数が表される。点Pで反射され、レチクル5
内部で反射を繰り返しながら進行する光線A1 は、検査
点C1 を通過し光線A 2 となり、結像レンズ11に至
る。光線A2 は検査点C1 を通り結像レンズ11の開口
数内に存在する光線であるので、遮光部14を通過し、
光電変換素子8に至る。すなわち、迷光として光電変換
素子8に入射する。
【0006】一般に、この種の検査装置は入射ビームを
走査するため検査点は光走査によって走査線となり走査
線の共役像もまた線像となる。これに合わせて迷光除去
のための遮光部はスリット状のものが用いられる。この
ようなスリット状の遮光部を設けたとしても図12のよ
うな迷光の受光は避けられない。図11(a)、図11
(b)、図11(c)を使って迷光を受光してしまう様
子を説明する。図11は図12を3次元方向から見た図
である。図11(c)はZX平面への正写影図を示す。
同図のαは結像レンズ11の光軸20とレチクルのガラ
ス面とのなす角を示している。
【0007】図11(a)はx方向、図11(b)はz
方向、図11(c)はy方向からそれぞれ見た図であ
る。図11(a)において結像レンズ11の光軸20は
yz平面内には無く、図11(c)に示すようにレチク
ル5に対して角度αだけ傾いている。図11(a)にお
いて走査レンズ4を透過した入射光Iはレチクル5上の
検査点C1 においてx方向に光走査される。従って、図
11(b)においてx方向に被検査領域(走査線)L−
C−Rが形成される。また、図11(a)において検査
点C1 を通過した入射光束Iは点Pに達する。これは図
11(b)においてはパターン面側の走査線Csとな
る。図11(a)において点Pに回路パターンがあると
散乱光が発生し、レチクル5内部の点G1 に至り、ここ
で反射して点P1 に至る。そして、さらに反射して点C
1 を通過して光線26、27上に一致する。光線26、
27と結像レンズ11の重複部分を線分28とする。
【0008】図11(b)を用いて3次元的に考える。
先ず結像レンズ11上の線分28と走査線Csを含む平
面を考える。この平面は図11(a)において光線2
6、27に一致する。またこの平面内の光束は、図11
(a)の点P1 を含む領域30(図11(b)と図11
(a)の点G1 を含む領域29(図11(b))とで反
射され、ガラス面側の被検査領域(走査線)L−C−R
に達する。
【0009】従って、走査線Csの領域31より発する
光線のうち、点G1 、点P1 を含む領域で反射され、結
像レンズ11に達する光線は遮光部14にさえぎられる
ことなく光電変換素子8に達する。走査線Csのうち、
領域31以外の部分からの光は被検査領域(走査線)L
−C−Rを通過して、結像レンズ11には達しないので
光電変換素子8には達しない。
【0010】パターン面の走査線Csの領域31から発
し、被検査領域(走査線)L−C−Rを通過して結像レ
ンズ11に至る光線により、被検査領域(走査線)L−
C−R上に領域32が生じる。図11(c)において、
結像レンズ1側から見たとき光線26、光線27が領域
32の両端を通過し、各々レチクル内で2回反射し、領
域31の両端に達することがわかる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図11の構成にて、迷
光の受光を防止するには、角度αを小さくして領域31
を0にすることが考えられる。しかしながら、異物検査
装置ではレチクルへの異物の付着の防止のため、ペリク
ルと呼ばれる薄膜を所定の高さを有するペリクル枠を介
して装着する場合がある。ペリクル枠が装着されている
場合、角度αを小さくするとペリクル枠に邪魔されて枠
で囲われたレチクル面全部の検査ができないという問題
点がある。
【0012】また、迷光の受光を防止するために、結像
レンズ11の開口数を小さくして線分28の長さを0に
する方法も考えられるが、レチクルパターン面(P面)
の走査線Cs上の回路パターン以外のその周辺の回路パ
ターンも、走査線Cs上の回路パターンからの散乱光に
より2次元的な散乱光を発生するため、実際に十分な迷
光除去を行うことは困難である。従って、この種の従来
技術では、レチクルパターン面からの散乱光が迷光とし
て受光されたり、ペリクルフレームの接着材からの散乱
光が迷光として受光されたりして、正確な欠陥検査がで
きないという問題点があった。
【0013】また、検査点での照明光の輝度をビームス
ポットの縮少により過大に上げ迷光による影響を相対的
に低下させる(迷光の強度に対して異物からの散乱光の
強度を相対的に上げる)必要があったが、この方法では
検査時間が長くなるという問題点がある。本発明は、迷
光が受光器に入射するのを防止し、かつ異物からの散乱
光の強度を迷光の強度に対して大きくなるようにして、
迷光の影響を低下させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明においては 光ビ
ームを射出する光源(1)と光源からの光ビームを所定
の回路パターンが1つの表面に設けられた被検査物
(5)の回路パターンが形成された表面から所定距離離
れた被検査面(G面、35)上に集光する照射手段と光
ビームを被検査物上で一次元的に光走査する光偏向手段
(3)と被検査面からの光を集光する受光光学系(11
a、11b)と集光手段で集光された光のうち被検査面
以外からの光を遮光する遮光手段(14a)と被検査面
からの光を受光し光電信号を出力する光電変換手段(8
a)とを有し、光電変換手段からの信号に基づいて被検
査物上の異物を検査する異物検査装置において、光走査
の方向(L−C−R)にほぼ垂直な方向と被検査面の法
線方向を含む平面への集光手段の光軸の正写影と法線と
の成す角度がほぼ20度〜45度であり、かつ集光手段
の光軸と被検査面とのなす角度がほぼ20度〜40度と
なるように集光手段を配置した。
【0015】
【作用】本発明では集光手段の光軸を入射ビームの被検
査面での正反射方向に所定の角度で傾けて配置したので
迷光を防止できるとともに、異物からの散乱光の強度を
迷光に対して大きくすることができる。
【0016】
【実施例】本発明の第1の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1実施例による異物検査装置の
概略構成図であり、異物検査装置の光学系を部分的に示
す図である。図1において図13と同様の部材には同様
の符号を付してある。本実施例はレチクルのガラス面検
査に最適な光学系の構成を示すものであり、図13の装
置と比較して一部の検出系の配置が異なっている。具体
的には図12の結像レンズ11、光電変換素子8に対応
する結像レンズ11a、光電変換素子8aの配置がレチ
クルのガラス面検査に最適な光学系の構成となってい
る。
【0017】同図はYZ平面への写影図として示してあ
り、同図において、レチクル5のP面に対する法線nを
含みX方向(紙面に垂直な方向)に平行な平面で2分割
したとき入射光束側を第1象限、反対側を第2象限とし
た。そして光電変換素子8a、遮光部14a、結像レン
ズ11aからなる受光系を第2象限に配置した。つま
り、結像レンズ11aの光軸20aを法線nから角度θ
だけ傾けて受光系を配置した。
【0018】図12の場合と同様に、検査点点C1 から
発生する散乱光のうち結像レンズ11aに入射する光束
を光束33、光束34(破線)で示しており、光束33
の中心線と光束34の中心線の間の光束が光電変換素子
8aに導かれる。結像レンズ11aの開口数は光軸20
aと光束33(光束34)とのなす角で定められる。回
路パターン上の点Pから、レチクル5内部で反射を繰り
返しながら進行する光線A1 は、検査点C1 を通過し光
線A2 となる。しかしながら、図12の場合とは異な
り、受光系(光電変換素子8a、遮光部14a、結像レ
ンズ11a)は第2象限(法線nとX軸を含む平面に関
して入射光束Iの存在する空間とは別の空間)に配置さ
れており、図1に示すように光線A2 は点C1 を通りレ
ンズ11aの開口数内に存在しない光線となる。従っ
て、迷光として光電変換素子8aに入射しない。
【0019】次に図1の場合にも、注意しなくてはなら
ない迷光の発生について説明する。図1の点Pからの散
乱光はレチクル5内を光線A1 のような光路をとおって
反射を繰り返し、回路パターン上の点Qに至ることも場
合によってはある。このとき、回路パターン上の点Qか
らさらに散乱光が発生し、この散乱光が受光レンズ11
aの開口内に進行する。これを間接散乱光とよぶ。この
ような迷光の発生は条件が複雑なので、発生頻度は図1
2で説明した迷光よりも少ないが、あらゆる回路パター
ンで迷光を発生しないために十分な配慮が必要である。
【0020】図2は入射光束Iと、受光光束Jのより詳
細な説明図である。入射光束Iはレチクル5中で反射を
繰り返し、パターン面(P面)上の領域I1 、I2 、I
3 等を照明する。受光光束Jはレチクル5中で反射を繰
り返し、P面上に領域J1 、J2 等が生じる。本発明で
はこれら入射光束によりP面の領域と、受光光束による
P面上の領域が重複しないようにした。
【0021】受光光軸(結像レンズ11aの光軸20
a)は入射光軸(走査レンズ4の光軸)の入射面内にあ
る必要はない。従って、図2の受光光束Jは入射面への
正射影図としてとらえた方が一般的である。入射光軸が
第1象限にあるとき、受光光束の入射面への正射影図
が、第2象限にあれば後述する条件が満足される。この
間接散乱光を防止するにはレチクル5と結像レンズ11
aの光軸20aのなす角α(図4参照)を小さくするこ
とにより、レチクル5内からレンズ11aの方向へ透過
する際の、透過率を低下させればよい。
【0022】図3(a)は、結像レンズ11aをx軸方
向から見た図であり、レチクル5のガラス面(以下「G
面」とする)上を走査レンズ4により、入射ビームIを
X方向に光走査している。G面上のビームスポットサイ
ズは数100μm以下であれば数10μmの異物検出に
十分な散乱強度を迷光の影響なしに得られる。ここで入
射ビームの入射角βは45°以下に設定する。
【0023】さて、結像レンズ11aの光軸20aのY
Z平面への写影は、X方向から見て、入射ビームIとは
反対方向にZX平面に対しθだけ傾いている(θ≧20
°)。また図4を使って後述するが、光軸20aとXY
平面(G面)のなす角は40°以下にする。図3(b)
は、結像レンズ11aをz方向から見た図であり、入射
ビームIはX方向に光走査され、被検査領域(走査線)
L−C−Rを形成している。図3(c)はY方向から見
た図である。尚、図3においても遮光部14aで被検査
領域(走査線)L−C−R以外からの迷光を除去してい
る。
【0024】次に、以上説明した迷光回避のための条件
を図4を用いて3次元的に説明する。図で入射ビームI
の入射角をβ、結像レンズ11aの開口角をγ、結像レ
ンズ11aの光軸20aとレチクル5の成す角をαとす
る。そして以上述べてきた要件をまとめると、異物検査
装置を構成する条件として、入射角β,入射ビームIの
ビームスポットサイズ,結像レンズ11a(正確には結
像レンズ11a,遮光部14a及び光電変換素子8a)
の配置等がある。これらを最適化して回路パターンの誤
検出をすることなく必要なサイズの異物検出を可能とし
なければならない。
【0025】これらの条件のうち、入射ビームIの入射
角βは回路パターンから発生する散乱光の影響を少なく
するため、なるべく大きい方がよい。しかしながら、こ
の種の異物検査装置ではレチクル5に異物が付着しない
ように異物付着防止用の薄膜(ペリクル)を所定の高さ
を有する枠を介して装着する場合がある。ペリクルが装
着されたレチクルを検査する場合、入射角βを大きくす
ると枠の影響により入射ビームIが遮光されてしまう。
また、ペリクルが装着されていないガラス面とペリクル
付レチクルのレチクルガラス面とペリクル面との3つの
検査面を1つの装置で検査するには入射角βをあまり大
きくできない。一般的なペリクル枠の高さ等を考えると
実用的な入射角βは45°〜70°程度となる。
【0026】同様の理由により、結像レンズ11a,遮
光部14a及び光電変換素子8aからなる受光光学系の
配置についてもペリクル付レチクルのレチクルガラス面
の検査を行うことを考えると、角度αは20°〜40
°,角度θは20°〜45°の範囲内が受光光束にけら
れが生じない範囲である。以上の制約を考慮し、角度θ
の最適化実験を行った。図4における実験系のセットア
ップは角度α=30°,入射角β=45°とする。
【0027】レチクル5上に入射ビームIを照射し、被
検査領域L−C−Rを形成する。入射ビームIはレチク
ル5の中心線lとレチクル法線nによる入射面内で入射
角βをなす。レチクル5には大きさ125×125mm
2 ,厚さt=2.3mmのものを使用した。入射ビーム
Iは被検査領域L−C−Rに対し、常にほぼ垂直(90
°±3°)になるように入射され、そのビームスポット
サイズは直径数十μm(10μm以上)とした。被検査
領域L−C−Rの長さLRは100mmとした。入射光
はHe−Neレーザ光のランダム偏光(波長λ=633
nm)を用いた。結像レンズ11aの入射瞳Epの中心
Dを通る光軸20aとレチクルのガラス面(G面)とは
角度αを成す。入射瞳Epの中心Dとレチクル上の点C
との距離CDが300mmとなるように結像レンズ11
aを設ける。受光光束の開口角γ(結像レンズ11aの
開口角)はレチクル上の点Cを中心として3°となるよ
うにした。
【0028】実験には種々の回路パターンを用い、最も
パターンノイズの大きなものとして、図5に示す回路パ
ターンを選択した。図5において、a=4μm,b=2
μm,c=4μm,d=1μmとし、斜線部分はCrパ
ターンを示す。図5に示すパターンが図4のレチクル5
のパターン面(P面)全面に分布するようにレチクル5
を配置する。また、パターンの向きは図5のXY方向が
図4のXY方向に一致するようにした。次にθ=0°、
20°、40°、60°の夫々について、レチクル5の
ガラス面(G面)上に、直径2μmの真球ビーズを散布
し、異物検査を実行する。そして真球ビーズから発生す
る散乱光のうち、入射瞳Ep内に入射する全光量を光電
変換し、基準レベルSを得る。尚、図4では図示省略し
ているが、光電変換素子8は遮光部(不図示)17,結
像レンズ11a(不図示)と共に、光軸20aに沿っ
て、図1のように配置する。この条件と同じ条件により
受光される回路パターンからの散乱光の光量Nと真球ビ
ーズからの散乱光との比を夫々の角度(θ=0°、20
°、40°、60°)において測定した。
【0029】図6に以上の条件による実験結果を示す。
直径2μmの真球ビーズからの散乱光量は微小な寸法公
差などにより厳密な一定値とはならないため、検出閾値
は基準レベルSの50%程度にする必要があり、すなわ
ち基準レベルSと光量Nとの比がS/N>2でないと実
用性はない。図6から以上の条件ではθ>20°でS/
N>8となり、θ≧20°のとき迷光の影響の少ない異
物検査を実行できることが分かる。
【0030】図7は本発明の第2実施例の光学系の構成
図である。本実施例はペリクル上の異物を検査する場合
に最適な光学系の配置に関するものである。装置の全体
構成は図12の装置と同様であり、同様の部材には同様
の符号を付してある。また、本実施例は被検査面がペリ
クルであるため、受光系の配置条件が異なるもので、基
本的な受光系の配置は図3の場合と同様であり、同様の
条件、部材には同様の符号を付してある。図7(a)は
結像レンズ11bをX方向から見た図であり、図7
(b)は結像レンズ11bをZ方向から見た図であり、
図7(c)は結像レンズ11bをY方向から見た図であ
る。走査レンズ4より射出した入射ビームIはレチクル
5上のG面上に数十μm(10μm以上)のビームスポ
ットを形成しており、図7(b)に示すようにG面上に
走査線gを形成している。走査線gから発生する散乱光
は、専用の受光光学系(不図示)により受光される。図
7(a)おいて、ペリクル35は、枠36により、接着
層37を介してレチクル5上に装着されている。入射ビ
ームIはペリクル35上を照明する。この際のビームス
ポットサイズは、点Cにおいて、数100μm〜数mmと
する。
【0031】図7(b)に示すように、入射ビームIの
x方向の光走査によりペリクル上に被検査領域(走査
線)L−C−Rが形成される。被検査領域(走査線)L
−C−Rから発生する散乱光は、結像レンズ11bを通
して受光される。結像レンズ11bの光軸20bはX方
向から見て、入射ビームIのペリクル35による正反射
方向にzx平面(法線n)に対し角度θだけ傾いている
(この角度θの定義は図4で説明したものと同様であ
る。)。本実施例ではペリクル上のビームスポットサイ
ズが大きいため、欠陥からの散乱強度が迷光に対し相対
的に低下するので余分な迷光を十分減衰する必要があ
る。このためθ≧45°にすることが望ましい。ペリク
ル35の全面を検査するために、被検査領域(走査線)
L−C−Rとペリクル35をY方向に相対移動すること
を考える。
【0032】図7(b)に示す位置からペリクル35の
枠36の辺38に隣接する部分まで、被検査領域(走査
線)L−C−RをY方向に相対移動してゆくと、レチク
ル上の走査線gが図7(b)に示す接着層の辺38部分
に命中する現象が生じる。一般に接着層37は、透明性
の樹脂であるので光が接着層内部に進入し、内部で乱反
射しながら伝達し、接着層37全体が発光する。接着層
の辺38部分からの散乱光が最も強いが、辺38とは別
の辺39付近からも散乱光が発生する。
【0033】ペリクル35の辺39付近を検査するため
に、辺39付近の接着層を受光系の視野外にすることは
困難である。そのため、ペリクル35と受光光軸20b
のなす角をなるべく小さくし、接着層部分から結像レン
ズ20bの方向に進行する光線のペリクル35での透過
率をなるべく小さくすることが望ましい。実際にはペリ
クル35と受光光軸20bのなす角は30°以下にする
ことが望ましい。尚本実施例でも受光光学系は図12に
示すような結像レンズと像面のスリット、光電変換素子
により構成し、視野内の被検査領域(走査線)L−C−
R以外からの迷光を除去する。本実施例においても角度
θの最適化実験を行った。レチクル5には高さt=6.
3mmのペリクル枠36を介してペリクル膜35が設け
られている。レチクルパターン面(P面)には図5に示
す回路パターンが全面に分布している。分布方向は図4
の実験系と同じ方向である。ペリクル膜35上には入射
ビームIが照射され被検査領域(走査線)L−C−Rを
形成している。実験系の条件を以下に述べる。ペリクル
膜35は大きさ110×110mm2 のものを使用し
た。被検査領域(走査線)L−C−Rは長さ100mm
とし、入射ビームIは被検査領域(走査線)L−C−R
に対し常にほぼ垂直(90°±3°)になるよう入射さ
せる。ビームスポットサイズはペリクル膜35上で直径
200μmとした。入射光はHeNeレーザのランダム
偏光(波長λ=633nm)を用いた。結像レンズ11
bの入射瞳Epの中心Dを通る光軸20bとペリクル面
とは角度αを成し、入射瞳Epの中心Dとレチクル上の
点Cとの距離CDが300mmとなるように結像レンズ
11bを設けた。そして角度α=30°,入射角β=4
5°とし、被検査領域(走査線)L−C−Rの長さLR
は100mmとした。また受光光束の開口角(結像レン
ズ11bの開口角)γはレチクル上の点Cを中心として
3°となるようにした。
【0034】ペリクル膜35の上に直径15μmの真球
ビーズを散布し、異物検査を実行する。そして真球ビー
ズから発生する散乱光のうち、結像レンズ11bの入射
瞳Ep内に入射する全光量を光電変換し、基準レベルS
を得る。尚、本実施例でも第1の実施例と同様に遮光部
が設けられている。この条件により受光される回路パタ
ーンからの散乱光の光量Nと基準レベルSとの比S/N
を角度θ=20°,40°,45°,60°において測
定した実験結果を図8に示す。本実施例によるセットア
ップ条件ではθ≧40°でS/N≧8となることがわか
る。
【0035】図9は本発明の第3の実施例の光学系の構
成図である。本実施例はペリクル付きレチクルのレチク
ル面の検査に好適な例である。本実施例では、ほぼ第1
実施例と同等な構成をとっており、前述の第1、第2の
実施例と同様の部材には同様の符号を付してある。図9
(a)は結像レンズ11aをX方向から見た図であり、
図9(b)は結像レンズ11aをZ方向から見た図であ
り、図9(c)は結像レンズ11aをY方向から見た図
である。本実施例ではペリクル35の枠36越しに散乱
光を受光しなくてはならないため、結像レンズ11aの
配置を枠36で受光光が妨げられないようにする必要と
なる。まず結像レンズ11aに入射する光束について考
える。図9においてレチクル5上の被検査領域g1 (L
−C−R)が、相対移動によりペリクル35の枠39の
辺38に近ずくと、受光光束は図9(c)の光線41で
示す部分からけられることがある。従って、角度θは2
0°〜45°程度がよい。また、光軸20aとxy平面
とのなす角は、小さいことが望ましいが、図9(c)に
示すように、受光光束は、辺40により、光線42の部
分からけられてしまうので、少なくとも走査線の点Cか
ら点Rまでの点からの光束はけられなく結像レンズ11
aに入射することがのぞましい。受光系1つでは走査線
gの全体からの光束をけられなく受光するには無理があ
るため、本実施例では点Cを含みYZ平面に対して対称
な位置に、もう1つの受光系を設けてある。これを結像
レンズ11cで示す。従って、被検査領域(走査線)の
R−Cの間で発生する光束は結像レンズ11aで受光
し、被検査領域(走査線)のL−Cの間で発生する光束
は結像レンズ11cで受光して被検査領域全体から発生
する光を受光可能とする。
【0036】以上の第1〜3実施例では遮光部として遮
光スリットを用いた。すなわち、図10(a)に示すよ
うに被検査領域(光走査線l1 )L−C−Rが結像レン
ズLaにより、光走査線像l1 ’(L’−C’−R’)
として結像され周囲の余分な迷光をスリットSにより除
去し、光走査線像l1 ’を形成する光束のみを光電変換
素子の受光面Dsに導いていた。しかしながら、遮光部
はこのような遮光スリットに限定されるものではない。
【0037】図10(b)はスリットの代わりに、反射
ミラーMを配した例である。反射ミラーMの反射面の大
きさは光走査線像l1 ’とほぼ同等にする。これによ
り、光走査線線像l1 ’を形成する光束のみを光電変換
素子の受光面Dに反射可能となる。また図10(c)は
スリットの代わりに光伝達素子Bを配した例である。光
伝達素子Bは、光走査線像lを含む平面hと、受光面D
内の平面fを有する異形6面体である。平面nと平面d
は光透過性であり、他の平面は光反射性である。このよ
うな構成にすることで、光走査線像lを形成する光束の
みを受光面Dに伝達している。
【0038】以上説明したように、受光光学系(結像レ
ンズ11a、遮光部14a、光電変換素子8等)の配置
を工夫して迷光を防止するとともに、異物からの散乱光
強度が迷光に対して大きくしたので、入射ビームIの輝
度はあまり必要なくなる。従って、被検査領域の幅を大
きくする(光走査線の線幅を太くする)ことが可能とな
り投光光学系(光源1、走査レンズ4)の非焦点位置で
も十分な感度により欠陥検査が可能となる。また、光走
査線の線幅を太くすることで検査時間を短縮できる。
【0039】本発明は以上の実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を
取り得る。例えば、本発明は透過型の異物検出装置にも
同様に適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、迷光の受光
を防止するとともに、異物からの散乱光の強度が迷光に
対して相対的に大きくなるように、受光光学系を配置し
たので迷光の影響を受けずに高感度で欠陥検査が行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に好適な受光光学系を説
明する図である。
【図2】入射光束と受光光束との関係を示す図である。
【図3】(a)、(b)、(c)図1の光学系を3次元方向から
見た図である。
【図4】受光光学系の最適配置を説明する図である。
【図5】実験に使用したパターンを説明する図である。
【図6】図3の受光光学系における散乱光量と迷光(回
路パターンからの光)の光量との比を説明する図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例に好適な受光光学系を説明
する図である。
【図8】図7の受光光学系における散乱光量と迷光(回
路パターンからの光)の光量との比を説明する図であ
る。
【図9】本発明の第3実施例に好適な受光光学系を説明
する図である。
【図10】(a)、(b)、(c)光選択素子(遮光ス
リット)の変形例を示す図である。
【図11】従来の異物検査装置の受光光学系を3次元方
向から見た図である。
【図12】従来の異物検査装置の受光光学系を示す図で
ある。
【図13】従来の異物検査装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…光源 3…走査用ミラー 4…走査レンズ 5…レチクル 7…駆動手段 8、9、10…光電変換素子 11、12、13…結像レンズ 14、15、16…遮光部 17、18、19…開口部 L−C−R…走査領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを射出する光源と前記光源からの
    光ビームを所定の回路パターンが1つの表面に設けられ
    た被検査物の該回路パターンが形成された表面から所定
    距離離れた被検査面上に集光する照射手段と前記光ビー
    ムを前記被検査物上で一次元的に光走査する光偏向手段
    と前記被検査面からの光を集光する集光手段と前記集光
    手段で集光された光のうち前記被検査面以外からの光を
    遮光する遮光手段と前記被検査面からの光を受光し、光
    電信号を出力する光電変換手段とを有し、前記光電変換
    手段からの信号に基づいて前記被検査物上の異物を検査
    する異物検査装置において、 前記光走査の方向にほぼ垂直な方向と前記被検査面の法
    線方向を含む平面への前記集光手段の光軸の正写影と該
    法線との成す角度がほぼ20度〜45度であり、かつ前
    記集光手段の光軸と前記被検査面とのなす角度がほぼ2
    0度〜40度となるように前記集光手段を配置したこと
    を特徴とする異物検査装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005052687A1 (ja) * 2003-11-25 2005-06-09 Nikon Corporation 異物検査装置及び方法並びに露光装置

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