JP2539182B2 - 半導体ウエハ上の異物検査方法 - Google Patents

半導体ウエハ上の異物検査方法

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JP2539182B2 JP25033494A JP25033494A JP2539182B2 JP 2539182 B2 JP2539182 B2 JP 2539182B2 JP 25033494 A JP25033494 A JP 25033494A JP 25033494 A JP25033494 A JP 25033494A JP 2539182 B2 JP2539182 B2 JP 2539182B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、半導体LSIウエハ、
特にLSI製造中間工程での回路パターン付ウエハ上の
微小異物を高感度で検出するのに好敵な半導体ウエハ上
の異物検査方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のウエハ上の異物検査装置では、 (1)レーザ光の一次元高速走査と試料の並進低速移動
の組合せや (2)試料の高速回転と並進低速移動との組合せによる
螺旋状走査を用いて、試料全面の走査・検出を行ってい
た。 【0003】また、特開昭57−80546号公報(公
知例1)では、自己走査型一次元光電変換素子アレイの
電気的走査と試料低速移動とを組み合わせて上記(1)
と同等の走査を実現している。更に、Automatic Microc
ircuit and Wafer Inspection, Electronics Test, Vo
l.4, No.5, May 1981, pp.60-70(公知例2)では、試
料ウエハの半径位置に自己走査型一次元光電変換素子ア
レイを配置し、これと試料の回転移動とを組み合わせて
上記(2)と同等な走査を実現している。 【0004】しかし、公知例1、2の方法では、個々の
光電変換素子絵素の隣接部に存在する不感帯が異物を走
査した場合において、異物の“見逃し”を避けることが
できない。厳密にこれを避けるためには、不感帯をカバ
ーする様に、複数の光電素子アレイを重複して設置する
必要がある。これは必要以上に信号処理回路量を多くし
て、且つ信頼性を低下させる原因となる。しかし、光電
素子アレイを重複しなくても、上記不感帯の幅に比べて
検出すべき異物の大きさが十分大きい場合や、光電変換
素子の幅の合計に比べて不感帯の幅の合計が無視できる
程度に小さい場合には、上記“見逃し”は大きな問題と
ならない。公知例1、2の方法では、このような観点か
ら不感帯による“見逃し”は、無視している。 【0005】[回路パターン付ウエハ上の異物検出]L
SI製造の中間工程での回路パターン付ウエハ上の異物
検査は、製品歩留まり向上、信頼性向上のために不可欠
である。この異物検査の自動化は、特開昭55−149
829号公報、特開昭54−101390号公報、特開
昭55−94145号公報、特開昭56−30630号
公報等の一連の公開公報に示されているように、偏光を
利用した検査方法により実現されている。 【0006】この原理を図19〜図26を使用して説明
する。 【0007】図19に示す如く、照明光4をウエハ1の
表面に対して傾斜角度φで照射したのみでは、回路パタ
ーン2のエッジと異物3とから同時に散乱光5、6が発
生するので、回路パターン2のエッジから異物3のみを
弁別して検出することはできない。そこで、照明光4と
して、偏光レーザ光を使用し、異物3を検出する工夫を
行った。 【0008】図20(a)に示す如く、ウエハ1上に存
在する回路パターン2にS偏光レーザ光(ここで、レー
ザ光の電気ベクトル10がウエハの表面と平行な場合を
S偏光レーザ照明と呼ぶ。)4を照射する。一般に回路
パターン2の表面凹凸は微視的に見ると、照明光の波長
に比べて十分小さく、光学的に滑らかであるため、素の
散乱光5もS偏光成分11が保たれる。従って、S偏光
遮光の検光子13を検出光路中に設置すれば、回路パタ
ーン2のエッジから生じる散乱光5は大部分遮光され、
光電変換素子7には到達しない。一方、図20(b)に
示す如く、異物3からの散乱光6には、S偏光成分11
に加えてP偏光成分12も含まれる。これは、異物3の
表面は粗く、偏光が解消される結果、P偏光成分12が
発生するからである。従って、検光子13を通過するP
偏光成分14を光電変換素子7により検出すれば、異物
3の検出ができる。 【0009】ここで、図19に示すように、S偏光レー
ザ光4の照射方向に対して回路パターン2の長手方向
(エッジが向いている方向)となす角度が直角の場合に
は、この回路パターン2のエッジからの散乱光は、検光
子13により完全に遮光される。しかし、ウエハ1上に
存在する回路パターン2の長手方向の向きは様々あり、
この場合回路パターン2の長手方向の向きは、S偏光レ
ーザ光4の照射方向に対して直角と異なることになり、
この回路パターン2のエッジから生じる散乱光はS偏光
成分が保たれることにはならず、検光子13により完全
には遮光されないこととなる。この考察は、計測自動制
御学会論文集のVol.17,No.2,P.232〜
P.242,1981.に述べている。これによれば、
S偏光レーザ光4の照射方向に対する角度が、直角より
±30°以内の範囲の回路パターン2のエッジから生じ
る散乱光のみが、ウエハの上方に設置した対物レンズ9
に入射するので、この範囲の回路パターン2のエッジか
らの散乱光5は、検光子13により完全には遮光されな
いが、その強度は2〜3μmの大きさの異物から生じて
検光子13を通過する散乱光成分の強度と比べると弁別
できる程度に小さいので、実用上問題とならない。 【0010】ここで、S偏光レーザ光4の傾斜角度φ
は、1°〜3°程度に設定している。これは以下に示す
理由による。図21に示す実験では、φの傾斜角度でS
偏光レーザ光4を照射した際、2μmφの異物から散乱
光して検光子13を通過してくる成分14の強度Vs と
回路パターン2のエッジから散乱反射して検光子13を
通過してくる成分14の強度Vp とを、対物レンズ9
(倍率40X,N.A.=0.55)を用いて測定し
た。実験結果を図22に示す。これは、S偏光レーザ光
4の傾斜角度φを横軸にとり、異物/回路パターンの弁
別比Vs/Vpをプロットした。同図から傾斜角度φが5
°以下の場合には、VsはVpと容易に弁別できるので、
2μmφ以上の大きさの異物について、安定して検出す
ることが可能となる。また、設計的な事柄を考慮する
と、傾斜角度φ=1°〜3°が最適である。(特開昭5
6−30630号公報参照) ここで、レーザ光源15は左右から2ケ用いているの
は、異方性を有する散乱光を発生する異物に対して安定
な検出を可能とする目的からである。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】次にこの検出原理を用
いた異物検査方法について、図23〜図26に基づいて
説明する。 【0012】図23(a)に示すように、検出範囲を制
限する為に、スリット8を試料結像面に設ける。これに
よりスリット8の開口部の試料上への投影面積8aの範
囲内の散乱光のみが一度に検出されるので、この面積内
でのパターン散乱光P偏光成分の積算強度14pに比べ
て異物からの散乱光のP偏光成分14dが十分大きけれ
ば、異物3が安定に検出できる。それ故に、この面積8
aは、検出すべき異物の大きさ(2〜3μm)と同程度
の大きさにすれば、検出感度が最適となるが、図23
(b)に示すような走査回数が多くなり、長時間の検査
時間を有する。逆に開口面積8aを大きくすると、短時
間に検査ができるが、検出感度が劣化する結果となる。
これを考慮して、現在では面積8aを10μm×200
μmとして、2〜3μmの異物を約2分で(150cm
φウエハの場合)検査している。この様子を図24、図
25を用いて説明する。 【0013】まず、図24では、ウエハ表面の平面図
(a)と断面図(b)を示す。回路パターン2のエッジ
には、(3)回路パターンの僅かな凹みや、(4)レーザ光
4の照射方向に対して直角以外の角度を有する個所があ
り、この個所(回路パターン2のエッジの凹みや角部)
の各々からは僅かにP偏光成分(S偏光成分以外)を含
む散乱光(主としてS偏光成分)が発生するため、この
P偏光成分がS偏光遮光の検光子13を透過することに
なり、図25(a)に示すようなP偏光成分(S偏光成
分以外)の散乱光が検出され、開口8aで受光すること
により図25(b)に示す信号14pが得られる。一
方、2μm以上の大きさの大異物3bからは、図25
(b)に示すように、上記(3)、(4)の個所の各々に比
べて大きな強度のP偏光成分を有する信号14dが検出
される。しかし、0.5〜2μm程度の大きさの微小異
物3aからは、図25(b)にしめすように、上記
(3)、(4)の個所の各々に比べて同程度のP偏光成分を
有する信号14dが検出される。そのため0.5〜2μ
m程度の大きさの微小異物3aを、回路パターン2のエ
ッジの凹みや角部と弁別できないという課題を有してい
た。 【0014】図25には、開口8aが試料上を走査した
場合の光電変換素子7の出力信号を示す。同図(a)で
は、P偏光成分14p(回路パターン)及び14d(異
物)の試料上の分布を示す。この分布上を開口8aが走
査すると同図(b)に示す出力を得る。この例では、微
小異物3aと回路パターン2のエッジからの出力が同程
度であるので、破線で示す閾値はこの出力より高い位置
に設定せざるを得ないので、この結果、大異物のみの検
出に限定されることになる。 【0015】しかし、256KbitメモリーLSIに
代表される高集積LSIの製造においては、1μmの大
きさの異物の存在が製品歩留まりに大きく影響するの
で、1μm異物の検出感度が必要となる。これは、図5
に示す装置において開口8aを5μm×5μm以下に制
限すれば、前記(3)、(4)の個所におけるP偏光成分の
積算効果が、開口8aが、半導体ウエハの表面上に換算
して10μm×200μmの場合に比べて低減されるの
で、その結果1μm異物の検出が可能となる。しかし、
この場合検査時間が約40倍となり、製造スループット
との同期が取れず、実用化に課題を有していた。 【0016】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
回路パターンを有する半導体ウエハ上に存在する2μm
以下の微小異物を高信頼度で、しかも比較的高速で検査
でき、高集積LSIを高歩留まりで製造することができ
るようにした半導体ウエハ上の異物検査方法を提供する
ことにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、半導体固体撮像素子アレイにおいて配列
された方形形状の各受光部の大きさと拡大集光光学系の
拡大結像倍率との関係を、検光子を通して得られる直線
偏光以外の散乱光の内各受光部において受光する回路パ
ターンのエッジから生じる散乱光量に比べて半導体ウエ
ハの表面上の2μm以下の大きさの微小異物から生じる
散乱光量が大きくなるように前記各受光部が、前記回路
パターンが形成された半導体ウエハの表面上において約
10μm×10μm以下の方形形状の部分を受光すべく
検出光学系を設定し、前記半導体ウエハの表面からの反
射光像を前記拡大集光光学系を通して光電変換手段で受
光して該光電変換手段から得られる信号に基づいて前記
半導体ウエハを上下方向に微動して半導体ウエハの表面
を照明光学系および前記検出光学系に対して合焦点状態
に制御し、該合焦点状態に制御された半導体ウエハの表
面上に、前記照明光学系により前記半導体ウエハ面に対
して5°以下の傾斜角度でもって直線偏光レーザ光を照
明して該照明された直線偏光レーザ光によって前記半導
体ウエハの表面上から反射して該半導体ウエハの表面に
対してほぼ垂直方向に生じる散乱光を前記拡大集光光学
系により集光して拡大結像すると共に該拡大結像して集
光された散乱光の内、回路パターンのエッジから発生す
る前記直線偏光散乱光を前記検光子により遮光して得ら
れる直線偏光以外の散乱光を、前記半導体固体撮像素子
アレイの各受光部で受光して、該半導体固体撮像素子ア
レイの各受光部から出力される信号に基づいて回路パタ
ーンを有する半導体ウエハの表面上の2μm以下の大き
さを有する微小異物を検査することを特徴とする半導体
ウエハ上の異物検査方法である。 【0018】 【作用】通常半導体ウエハの表面上に形成されている回
路パターンには、僅かな凹みや角部や様々な方向性をも
ったエッジ部が存在し、その結果、該エッジ部が、照射
される直線偏光レーザ光に対して、直角以外の方向性を
有することになる。 【0019】一方、半導体LSIも高集積化され、回路
パターンが形成された半導体ウエハの表面上に存在する
2μm以下の微小異物も、高集積LSIの製造におい
て、歩留まりに大きく影響することになる。 【0020】本発明は、前記構成により、半導体ウエハ
の表面上に存在する2μm以下の微小異物を、前記前記
回路パターンのエッジから発生する散乱反射光から弁別
して高信頼度で検査することができ、高集積化された半
導体LSIを高歩留まりで製造することが可能となる。 【0021】 【実施例】図1〜図18を用いて本発明の実施例を詳述
する。 【0022】図1では、従来例図26のスリット8の代
わり、固体撮像素子アレイ20を用いる様子を示す。1
は、高集積LSIを製造するための回路パターン2を形
成した半導体ウエハである。15は、レーザ光源(照射
光学系)で、S偏光レーザ光を半導体ウエハ1の表面に
対して傾斜角度φが5°以下(最適は1°〜3°)で照
射するように構成している。検出光学系は、対物レンズ
9とリレーレンズ(図示せず)とで構成され、光軸を半
導体ウエハ1の表面に対してほぼ垂直に配置し、半導体
ウエハ1の表面から発生した散乱反射光を集光して拡大
結像する拡大集光光学系と、該対物レンズ9の上方に設
置されたS偏光成分を遮光する検光子13と、該検光子
13を透過したS偏光成分以外(P偏光成分)の散乱光
を受光する固体撮像素子アレイ20とで構成している。 【0023】図2は、固体撮像素子アレイ20について
拡大して示した斜視図である。固体撮像素子アレイ20
の各受光部20aは、シリコンフォトダイオードやGa
AsPフォトダイオードであり、このうちで特にPIN
接合型のものが、高速応答性、高感度の特性を有し、本
発明の用途に最適である。各々の受光部(画素)20a
は、固体撮像素子アレイの配列方向に対して傾斜させ
(当然不感帯20bも傾斜し)、その受光部(画素)2
0aの大きさの縦横の幅は、500μmであり、隣接す
る画素(受光部20a)の間には幅50μmの不感帯2
0bがある。固体撮像素子アレイ20が画素数(受光部
数)として40ケを有している場合、例えば検出光学系
に設置された拡大集光光学系の総合拡大倍率が100倍
(拡大集光光学系は、拡大倍率40Xの対物レンズ9と
拡大倍率2.5Xのリレーレンズ(図示せず)とで構成
される。)と設定すれば、各受光部(1画素)の大きさ
は、半導体ウエハ1の表面上に換算して5μm×5μm
(但し傾斜している。)となり、結局固体撮像素子アレ
イ20は、半導体ウエハ1の表面上に換算して5μm×
220μmの範囲を検出しながら走査していることにな
り、従来と同程度の検査速度となる。 【0024】前記照明光学系および固体撮像素子アレイ
20を備えた検出光学系による作用、効果について図3
に基づいて説明する。比較のため、同図(a),(b),
(c)に固体撮像素子20の場合を示し、同図(d),
(e),(f)に図23における従来例の場合を示す。同図
(a)は、固体撮像素子アレイ20が半導体ウエハ1の上
を走査して検出している状態を示し、同図(b)は固体撮
像素子アレイ20の各々の画素(i,j,k,l,m)
から得られる映像信号i1,j1,k1,l1,m1を示
し、同図(c)は各映像信号i1,j1,k1,l1,m1
各々閾値VTHで2値化して得られる2値化信号i2
2,k2,l2,m2を示す図である。更に同図(d)はス
リット8が半導体ウエハ1の上を走査されて光電変換素
子7で検出する状態を示し、同図(e)は光電変換素子7
から得られる映像信号Vを示し、同図(f)はこの映像信
号を閾値VTH’で2値化して得られる2値化信号を示す
図である。なお、同図(a),(b),(c)には、説明を簡
単にするために、画素数を5ケ(i,j,k,l,m)
としている。即ち、前記したように検出光学系における
拡大集光光学系の総合拡大結像倍率により各受光部(画
素)20aの大きさを半導体ウエハ1の表面上において
5μm×5μmにし、該各受光部(画素)20aがS偏
光を遮光する検光子13を通過したS偏光成分以外(P
偏光成分)の散乱光を受光するようにしたため、回路パ
ターン2のエッジ(僅かな凹みや角部や様々な方向性を
もったエッジ)から生じるS偏光成分以外(P偏光成
分)の散乱光量に比べて0.5〜2μm程度の大きさの
微小異物3aから生じるS偏光成分以外(P偏光成分)
の散乱光量が大きくなり、図3に示す如く画素kの出力
信号k1 を閾値VTHで2値化すれば、2値化信号k2
微小異物3aでも“1”となり、従来に比べて感度向上
が得られる。 【0025】図4には、固体撮像素子アレイ20の各々
の画素の信号処理方法を示す。画素i〜nの各々の出力
は2値化回路21で並列に同時に2値化されて、2値化
信号(“1”)はOR回路22に導かれ、少なくても一
つの画素で異物が検出された場合にOR回路22の出力
は“1”となり、異物メモリ23に出力する。この方法
により、40ケの画素出力は同時に並列処理され、自己
走査型撮像素子を用いた場合に比べて大幅な検査速度及
び検出感度の向上が計られる。 【0026】次に本発明について、図5〜図8に基づい
て補足説明をする。固体撮像素子アレイ20の不感帯2
0bは以下に説明する不具合を生じることもある。この
不具合を解消させる方法について説明する。図5及び図
7に示すように固体撮像素子アレイ20の配列方向と走
査方向とが直角の場合、画素iと画素jとの間の不感帯
20bと微小異物3cとの関係が同図のような場合に
は、微小異物3cを見逃してしまう。 【0027】そこで、図6及び図8に示すごとく、固体
撮像素子アレイ20の画素20aを配列方向にオーバラ
ップするように不感帯20bに大幅な傾斜を付けて配列
すれば、上記見逃しを避けることができる。なお、この
傾斜量は検出しようとする微小異物の大きさ以上にして
おくことが必要となる。 【0028】図6及び図8では、微小異物3cは、画素
j,kにより重複して検出される可能性があるので、結
果としてダブルカウントされる可能性がある。しかし、
このダブルカウントを避ける方法として、特開昭56−
132549号公報や特開昭56−118187号公報
や特開昭57−66345号公報や特開昭56−126
747号公報や特開昭56−118647号公報で述べ
ている方法を用いれば良い。 【0029】図9は螺旋状走査の場合での適用例を示
す。図10は本発明に係る異物検査装置の一実施例を示
す全体構成図である。半導体ウエハ1は真空チューブ4
1でウエハチャック40に吸着されながら、Xステージ
46及びYステージ49によりXY方向に移動する。固
体撮像素子アレイ20で検出された異物情報は2値化回
路21、OR回路22を経て異物メモリ23を包含する
制御回路32に至り、表示装置33で表示される。 【0030】本発明では、画素の大きさを、半導体ウエ
ハの表面上に換算して5μm×5μm(但し、傾斜して
いる。)程度以下にしているので、半導体ウエハ1の表
面のうねりに起因する焦点ずれが検査中に発生すると、
異物検出感度が著しく低下する。そこで、自動焦点検出
器30により、検査中に焦点ずれ量を検出して、焦点機
構用モータ43のドライバー31にフィードバックする
構成を用いることが不可欠である。この自動焦点機能の
原理は第22回SICE学術講演会前刷集のP223〜
P224に発表し、及び特開昭58−70540号公報
に記載されている通りであるが、図11〜図13を用い
てこの原理を説明する。この方法は試料(半導体ウエ
ハ)上の回路パターンに影響されずに安定に自動焦点を
行うことに特徴があるので、本発明には最適である。 【0031】図11には、自動焦点検出部30の主要部
を示す。縞パターンガラス板上の縞パターン60a,6
0bは各々対物レンズ9により試料(半導体ウエハ)上
に投影されるが、各々の合焦点位置は撮像素子アレイ2
0の合焦点に対して若干上がりすぎ及び下がりすぎに設
定されている。各々の縞パターン60a,60bの試料
(半導体ウエハ)上の像は、対物レンズ9で拡大され、
半透過ミラー34、62で反射され、撮像素子61の上
に結像される。 【0032】図12(a)は、半導体ウエハが下がりす
ぎ(Z<0)の場合、撮像素子61上に結像される投影
縞パターンを示し、図12(d)は図12(a)に示す
場合における撮像素子61で検出される映像信号波形を
示す。図12(b)は合焦点位置(Z=0)の場合、撮
像素子61上に結像される投影パターンを示し、図12
(e)は図12(b)に示す場合における撮像素子61
で検出される映像信号波形を示す。図12(e)は半導
体ウエハが上がりすぎ(Z>0)の場合、撮像素子61
上に結像される投影縞パターンを示し、図12(f)は
図12(e)に示す場合における撮像素子61で検出さ
れる映像信号波形を示す。 【0033】従って、撮像素子61の検出信号は、撮像
素子アレイ20が合焦点の場合には縞パターン60aと
60bに対応する個所で等しくなるので両者の差信号は
零となる。 【0034】一方、上がりすぎ(又は下がりすぎ)の場
合には、撮像素子20の合焦点からのずれと差信号との
出力の大きさが対応するので、図13に示すサーボ信号
が得られる。同図では試料面(半導体ウエハ面)がアル
ミ面の場合と複雑な回路パターン(メモリーセル面)の
場合で差信号の実測例を示す。これにより±0.5μm
以内の焦点合わせが可能となるので、対物レンズ9の倍
率40Xの場合には、安定した異物検出が可能となる。
自動焦点機構として、例えば図10に示すような、モー
タ43、斜面45、球44、板バネ42を用いる構成が
簡単である。 【0035】次に、本発明に係る固体撮像素子アレイに
ついて、図14〜図18に基づいて補足説明する。即
ち、図14に示すように受光部200aを台形に形成し
て不感帯200bを傾斜させて配置しても、また図15
に示すように受光部201aを配列方向にオーバラッブ
するように千鳥状に配置しても前記実施例と同様な作用
効果を達成することができる。このように固体撮像素子
アレイは、図16、図17及び図18に示すように外部
ピンへ接続するために、ボンディングパッド部20e,
200e,201e、配線20d,200d,201d
が不可欠であり、受光部(画素)20a,200a,2
01aは受光範囲以上に広くする必要がある。 【0036】そこで検出分解能を高めるため、光学的遮
光部20c,200c,201cを印刷等により貼り付
け、ボンディングパッド部20e,200e,201e
や受光範囲外の個所を遮光することが肝要である。 【0037】また、本発明は半導体ウエハに限定され
ず、ホトマスクやレチクル等の他の製品の検査にも適用
可能である。 【0038】また固体撮像素子アレイ20の各受光部
(画素)の大きさ(横幅x×縦幅y)と検出光学系にお
ける拡大集光光学系(対物レンズ9とリレーレンズ(図
示せず)とからなる。)の総合拡大結像倍率mとの関係
を、半導体ウエハ1の面上における(x×y)/mの値
が10μm×10μm程度でも、1.5μm〜2μmの
微小異物を検出する場合には、実用上差支えないことが
実験により確認できている。即ち、半導体ウエハ1の面
上において約10μm×10μm以下になるように(x
×y)/mの値を設定すれば、各受光部(画素)が受光
する2μm以下の微小異物から生じるS偏光成分以外の
散乱光量を回路パターン2のエッジから生じるS偏光成
分以外の散乱光量に比べて大きくして2μm以下の微小
異物を高感度で検出することができる。 【0039】 【発明の効果】本発明によれば、回路パターンが形成さ
れた半導体ウエハの表面に存在する2μm以下の微小異
物から生じるS偏光成分以外の散乱光を、回路パターン
のエッジから生じるS偏光成分以外の散乱光と弁別して
しかも固体撮像素子アレイで一度に受光するようにし
て、高集積LSIを製造するために歩留まりに大きく影
響する2μm以下の微小異物の検査を、高信頼度で、且
つ比較的高速で行うことができ、その結果、高集積LS
Iの歩留まりを大幅に向上させることができる効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る異物検査装置の一実施例を示す構
成図である。 【図2】図1に示す半導体固体撮像素子アレイの詳細を
示す斜視図である。 【図3】本発明と従来例との比較を説明するための図で
ある。 【図4】図1に示す半導体固体撮像素子アレイの出力信
号処理回路を示す図である。 【図5】半導体固体撮像素子アレイにおいて正方形の受
光部(画素)の間に形成された不感帯と異物との位置関
係を示す図である。 【図6】半導体固体撮像素子アレイにおいて傾斜せた受
光部(画素)を有する場合における受光部と異物との位
置関係を示す図である。 【図7】図5における半導体固体撮像素子アレイの半導
体ウエハとの相対的走査方向を示す図である。 【図8】図6における半導体固体撮像素子アレイの半導
体ウエハとの相対的走査方向を示す図である。 【図9】半導体固体撮像素子アレイの半導体ウエハとの
相対的螺旋状走査を示す図である。 【図10】図1に示す本発明の一実施例を更に具体的に
示した構成図である。 【図11】図10に示す自動焦点検出部を示す斜視図で
ある。 【図12】自動焦点検出を説明するための図である。 【図13】図11に示す自動焦点検出部から得られる差
出力と焦点ずれとの関係を示した図である。 【図14】図2と異なる他の半導体固体撮像素子アレイ
を示す図である。 【図15】図2、図14と異なる他の半導体固体撮像素
子アレイを示す図である。 【図16】図2に示すものを具体的に示した図である。 【図17】図14に示すものを具体的に示した図であ
る。 【図18】図15に示すものを具体的に示した図であ
る。 【図19】半導体ウエハを示す断面斜視図である。 【図20】照射されたS偏光レーザ光に対する半導体ウ
エハ上の回路パターンと異物とからの散乱反射光の状態
を示す図である。 【図21】従来の異物検査方法の第1例を示す概略斜視
図である。 【図22】図21に示す第1例において、傾斜角度φを
変化させた場合の出力比Vs/Vpの測定データを示すグ
ラフである。 【図23】従来の異物検査方法の第2例を示す概略斜視
図である。 【図24】半導体ウエハ上の回路パターンと異物からの
反射状態を示す図である。 【図25】図23に示す如くスリットを相対的に半導体
ウエハ上を走査して得られる映像信号の関係等を示す図
である。 【図26】図23に示す第2例を同様に従来の異物検出
方法を示す概略斜視図である。 【符号の説明】 1…半導体ウエハ、 2…回路パターン、 3…異物、
3a…微小異物 3b…大異物、 9…対物レンズ、 13…検光子、
15…偏光レーザ光源 20…固体撮像素子アレイ、 20a,200b,20
1a…受光部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.半導体固体撮像素子アレイにおいて配列された方形
    形状の各受光部の大きさと拡大集光光学系の拡大結像倍
    率との関係を、検光子を通して得られる直線偏光以外の
    散乱光の内各受光部において受光する回路パターンのエ
    ッジから生じる散乱光量に比べて半導体ウエハの表面上
    の2μm以下の大きさの微小異物から生じる散乱光量が
    大きくなるように前記各受光部が、前記回路パターンが
    形成された半導体ウエハの表面上において約10μm×
    10μm以下の方形形状の部分を受光すべく検出光学系
    を設定し、前記半導体ウエハの表面からの反射光像を前
    記拡大集光光学系を通して光電変換手段で受光して該光
    電変換手段から得られる信号に基づいて前記半導体ウエ
    ハを上下方向に微動して半導体ウエハの表面を照明光学
    系および前記検出光学系に対して合焦点状態に制御し、
    該合焦点状態に制御された半導体ウエハの表面上に、前
    記照明光学系により前記半導体ウエハ面に対して5°以
    下の傾斜角度でもって直線偏光レーザ光を照明して該照
    明された直線偏光レーザ光によって前記半導体ウエハの
    表面上から反射して該半導体ウエハの表面に対してほぼ
    垂直方向に生じる散乱光を前記拡大集光光学系により集
    光して拡大結像すると共に該拡大結像して集光された散
    乱光の内、回路パターンのエッジから発生する前記直線
    偏光散乱光を前記検光子により遮光して得られる直線偏
    光以外の散乱光を、前記半導体固体撮像素子アレイの各
    受光部で受光して、該半導体固体撮像素子アレイの各受
    光部から出力される信号に基づいて回路パターンを有す
    る半導体ウエハの表面上の2μm以下の大きさを有する
    微小異物を検査することを特徴とする半導体ウエハ上の
    異物検査方法。
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