JPH06300615A - 取引処理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】取引データに基づいて算出された商品の合計重
量と実際の商品の重量とを比較することにより、商品の
渡し忘れを防止し、取引処理が正確に行われるようにす
る。 【構成】取引処理が実行されたＰＯＳ端末装置２から合
算処理を行うＰＯＳ端末装置２ａに対して送信される取
引データに商品の重量データを含め、ＰＯＳ端末装置２
ａにおける合算処理時に取引処理に係る商品の重量を合
計し、これを店員に表示する。店員は顧客に渡すべき商
品の重量を重量スケール４において測定し、表示されて
いる合計重量と比較することにより顧客が購入した全て
の商品が存在するか否かを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、商品を複数の売場で
所謂対面販売する店舗において適用される取引処理シス
テムに関し、特に商品の重量を測定する測定手段を有す
る端末装置を複数接続して構成した取引処理システムに
関する。

【０００２】

【従来の技術】食肉販売店のように、量り売りされる多
数種の商品を対面販売する店舗では、商品を陳列するシ
ョーケース上面の複数の位置のそれぞれを売場として、
ＰＯＳ端末装置を構成するＥＣＲ（電子式キャッシュレ
ジスタ）が設置される場合がある。各ＥＣＲには商品の
重量を測定する重量スケールが備えられており、購入に
係る商品を特定して設定入力し、重量スケールに顧客が
所望する量の商品を載置すると、ＥＣＲは商品データを
記憶するＰＬＵファイルから設定入力に係る商品の単位
重量当たりの価格データを含む商品データを読み出し、
重量スケールの測定重量と価格データとから売上金額を
算出する。

【０００３】このようにして購入された商品は、その商
品の重量を測定したＥＣＲにおいて精算処理が行われる
場合があるとともに、システムを構成する別のＥＣＲで
精算処理が行われる場合がある。これは、一人の顧客が
複数のＥＣＲにおいてそれぞれ異なる商品を購入する場
合があり、このような場合における精算処理の簡略化を
図るべく、一度の精算処理で全ての商品について現金の
授受を行うようにするためである。このため、システム
を構成する特定のまたは複数のＥＣＲには、他のＥＣＲ
において発生した取引処理に係る売上金額データが、顧
客を特定する識別コードとともに入力され、所定のファ
イルに顧客毎の売上金額データを格納するようにしてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
複数の端末装置を接続した取引処理システムでは、一人
の顧客に対して複数の端末装置で取引処理を実行した場
合に、その顧客についての複数の取引処理に係る複数の
商品を確認するための情報をオペレータに与えるように
したものがなかった。このため、複数の端末装置におい
て顧客が購入した商品のうちの一部の商品を顧客に渡し
忘れる場合を生じ、取引処理を正確に行うことができ
ず、店舗の商業上の信用の失墜を招く問題があった。

【０００５】この発明の目的は、一人の顧客に対する複
数の取引処理に係る取引金額の精算を一度に行う際に、
各端末装置において測定された商品重量の合計を店員に
表示できるようにし、この商品重量により顧客に渡すべ
き商品を確認することができ、購入に係る商品の一部に
顧客に渡し忘れることがなく、取引処理を正常に行うこ
とができるとともに、商業上の信用の失墜を招くことの
ない取引処理システムを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の取引処理シス
テムは、商品重量を測定する測定手段を有する端末装置
を複数接続し、少なくとも１つの端末装置に、複数の端
末装置のそれぞれにおける取引処理に係る取引金額を合
算処理する合算処理機能を備えた取引処理システムにお
いて、前記合算処理機能を備えた端末装置に、合算処理
時に各測定手段の商品重量の測定値を合計する重量合計
手段と、この重量合計手段の合計結果を表示する重量表
示手段と、を設けたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】この発明においては、複数の端末装置が有する
測定手段によって測定された商品重量が重量合計手段に
より合計され、この商品重量の合計結果が重量表示手段
により表示される。従って、精算処理時に店員は、顧客
に渡すべきものとして集められた全ての商品の重量を測
定し、その測定に係る商品重量が重量表示手段により表
示された重量に一致するか否かで顧客の購入に係る商品
の全てが集められたか否かを判別できる。

【０００８】

【実施例】図１は、この発明の実施例である取引処理シ
ステムの概略の構成を示す図である。取引処理システム
１は、複数のＰＯＳ端末装置２をデータ伝送ライン３に
より互いに接続して構成されている。ＰＯＳ端末装置２
のそれぞれは、商品の重量を測定する重量スケール４を
備えている。

【０００９】図２は、上記ＰＯＳ端末装置の制御部の構
成を示す図である。ＰＯＳ端末装置２の制御部は、ＲＯ
Ｍ１２およびＲＡＭ１３を備えたＣＰＵ１１によって構
成されている。このＣＰＵ１１にはインタフェース回路
１５〜１８を介してキーボード１９、ディスプレイ２
０、重量スケール４およびプリンタ２１が接続されてい
る。またＣＰＵ１１にはハードディスクドライブ１４が
接続されている。

【００１０】ＲＯＭ１２にはＣＰＵ１１の動作を規定す
るプログラムが予め書き込まれており、ＣＰＵ１１はこ
のプログラムに従って各入出力機器を制御する。この間
に入出力されるデータはＲＡＭ１３の所定のメモリエリ
アに一時格納される。キーボード１９の操作データはイ
ンタフェース回路１５を介してＣＰＵ１１に入力され
る。このキーボード１９の操作データは、例えば購入商
品を特定するデータである。この商品データは図外のバ
ーコードスキャナから入力されるバーコードデータであ
ってもよい。

【００１１】ＣＰＵ１１はキーボード１９から入力され
た商品データに基づいてハードディスクドライブ１４が
有するハードディスクに格納されているＰＬＵファイル
を検索する。このＰＬＵファイルには、商品ごとに商品
コード、商品名および価格などのデータが記憶されてい
る。ＣＰＵ１１はこの検索結果に基づいて表示データお
よび印字データを作成し、ディスプレイ２０およびプリ
ンタ２１に供給する。

【００１２】ディスプレイ２０はこの表示データに従っ
て取引処理に係る商品の商品名および価格等を表示す
る。また、プリンタ２１は印字データに従って取引内容
を印字したレシートを発行する。さらにＣＰＵ１１はイ
ンタフェース回路２２を介して他のＰＯＳ端末装置２と
接続されている。

【００１３】図３は、上記ＰＯＳ端末装置の制御部の処
理手順を示すフローチャートである。ＣＰＵ１１は、キ
ーボード１９からの顧客コードの入力を待機している
（ｎ１）。この顧客コードは、取引処理に係る顧客を特
定する。顧客コードがキーボード１９から入力されると
ＣＰＵ１１はこの顧客コードをＲＡＭ１３の所定のメモ
リエリアにおいて記憶する（ｎ２）。次いで、商品コー
ドが入力されるとこの商品コードによりハードディスク
内のＰＬＵファイルを検索し、商品名および価格などの
商品データを読み出す（ｎ３，ｎ４）。

【００１４】次いで、重量スケール４から商品の重量デ
ータが入力されると（ｎ５）、商品データに含まれる単
価と重量スケール４から入力された重量データとから取
引金額を算出する（ｎ６）。この後、顧客コード、商品
名および取引金額からなる取引データを作成し（ｎ
７）、支払キーまたは送信キーの操作を待機する（ｎ
８，ｎ９）。支払キーが操作されると、取引金額に基づ
く精算処理を行い（ｎ１０）、送信キーが操作されると
取引データを所定のＰＯＳ端末装置に対して送信する
（ｎ１１）。

【００１５】図４は、上記取引処理システムを構成する
ＰＯＳ端末装置において合算処理機能を備えたＰＯＳ端
末装置の処理手順を示すフローチャートである。合算処
理機能を備えたＰＯＳ端末装置は、合算処理機能を備え
ていないＰＯＳ端末装置と同様の構成にされている。Ｃ
ＰＵ１１は合算キーの操作、取引データの受信および顧
客コードの入力のいずれかを待機している（ｎ２１〜ｎ
２３）。顧客コードが入力されると、前述のｎ１〜ｎ１
１の処理を実行する。

【００１６】取引データを受信すると、その取引データ
に含まれる顧客コードを読み出し（ｎ２４）、この顧客
コードでハードディスク内の顧客ファイルを検索する
（ｎ２５）。この顧客ファイルは、顧客を特定する顧客
コードごとに、商品名、取引金額および商品重量を含む
取引データを記憶する。この顧客ファイル内に同一の顧
客コードがある場合には、今回送信された取引データを
既存のレコードに追加して記憶する（ｎ２７）。顧客フ
ァイル内に同一の顧客コードがない場合には、新規のレ
コードを作成して今回受信した取引データを記憶する
（ｎ２８）。

【００１７】合算キーが操作された場合には、顧客コー
ドの入力を待機し（ｎ２９）、入力された顧客コードに
従って顧客ファイルからその顧客の取引データを読み出
す（ｎ３０）。次いで、読み出した取引データに含まれ
る取引金額および商品重量の合計をそれぞれ演算し（ｎ
３１）、これらをディスプレイ２０に表示する（ｎ３
２）。この後、顧客が支払った入金額のキー入力および
支払キーの操作を待機し（ｎ３３，ｎ３４）、支払キー
が操作されると、入金額と合計金額とに基づいて精算処
理を行う（ｎ３５）。

【００１８】以上のようにしてこの実施例によれば、複
数接続されたＰＯＳ端末装置２のそれぞれにおいて実行
された取引処理に係る取引データを合算処理機能を備え
たＰＯＳ端末装置において記憶し、顧客コードによって
特定される顧客についての取引金額を合算処理して一度
に精算処理する。このとき、ディスプレイ２０には取引
処理に係る複数の商品の合計重量も表示されており、店
員は、各ＰＯＳ端末装置２において取引処理を行った商
品を包装して顧客に手渡す際に、各売場から集めた商品
の合計重量がディスプレイ２０に表示されている合計重
量に一致するか否かを判断することにより、顧客が購入
したすべての商品を余すところなく集められたかどうか
を判断することができる。従って、顧客が購入した複数
の商品のうちの一部を顧客に渡し忘れるということがな
く、取引処理を正確に遂行できる利点がある。

【００１９】なお、本実施例では複数接続されたＰＯＳ
端末装置のうちの１つのＰＯＳ端末装置において合算処
理を行うこととしたが、全てのＰＯＳ端末装置に合算処
理機能を備え、いずれのＰＯＳ端末装置においても合算
処理を実行できるようにしてもよい。この場合に、取引
処理を発生したＰＯＳ端末装置においてその取引処理に
係る取引データを記憶するとともに、他の全てのＰＯＳ
端末装置に対して取引データを送信し、各ＰＯＳ端末装
置において取引データを記憶する顧客ファイルを備える
とよい。

【００２０】また、合算処理時において、重量スケール
４に載置された商品の重量と取引データに含まれる商品
重量の合計値とが一致するか否かを判断し、一致しなか
った場合に警告を表示するようにしてもよい。

【００２１】

【発明の効果】この発明によれば、取引処理された複数
の商品の総重量を算出し、これを精算処理時に表示する
ことができるため、店員は、顧客に渡すべき商品の総重
量を測定し、表示されている商品の合計重量と比較する
ことによって商品の渡し忘れを未然に防止することがで
き、取引処理を正確に行うことができるとともに、店舗
の商業上の信用の失墜を未然に防止できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例である取引処理システムの構
成を示す概略図である。

【図２】同取引処理システムを構成するＰＯＳ端末装置
の制御部の構成を示すブロック図である。

【図３】同ＰＯＳ端末装置の制御部の処理手順を示すフ
ローチャートである。

【図４】同フローチャートである。

【符号の説明】

１−取引処理システム ２−ＰＯＳ端末装置 ４−重量スケール ２０−ディスプレイ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商品重量を測定する測定手段を有する端末
   装置を複数接続し、少なくとも１つの端末装置に、複数
   の端末装置のそれぞれにおける取引処理に係る取引金額
   を合算処理する合算処理機能を備えた取引処理システム
   において、 前記合算処理機能を備えた端末装置に、合算処理時に各
   測定手段の商品重量の測定値を合計する重量合計手段
   と、この重量合計手段の合計結果を表示する重量表示手
   段と、を設けたことを特徴とする取引処理システム。