JPH06299422A - 糸条巻取機の自動玉揚げ装置 - Google Patents

糸条巻取機の自動玉揚げ装置

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JPH06299422A
JPH06299422A JP8828793A JP8828793A JPH06299422A JP H06299422 A JPH06299422 A JP H06299422A JP 8828793 A JP8828793 A JP 8828793A JP 8828793 A JP8828793 A JP 8828793A JP H06299422 A JPH06299422 A JP H06299422A
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JP
Japan
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cradle
bobbin
yarn
shaft
arm
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JP8828793A
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English (en)
Inventor
Shigeo Tachibana
重郎 橘
Hiroshi Yamada
博 山田
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Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、クレードルアーム駆動モータの回
転を利用して、単一アクチュエータで糸処理やボビン着
脱動作を行なうことにより、小型で構成の簡素な信頼性
の高い糸条巻取機の自動玉揚げ装置を提供することを目
的とする。 【構成】 クレードル軸10と、ボビン1を保持し巻取り
位置側と払出し位置側とに旋回するクレードルアーム30
A、30Bと、糸処理用カム61、62が固定された糸処理カ
ム軸41と、カム軸41を駆動する駆動手段50と、カム軸41
と軸10の間に介装され両軸間の相対回転角度が所定値を
上回ったとき両軸41、10を連動させる第1相対回転許容
手段40と、カム61、62により駆動されボビン1に対し糸
掛けを含む所定の糸処理を実行する糸処理手段100と、
を備え、駆動手段50によりカム軸41を回転させるととも
に第1相対回転許容手段40によりクレードル軸10を停止
させた状態で、糸処理手段100を作動させるよう構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糸条巻取機の自動玉揚
げ装置、詳しくはクレードルアームの旋回によりボビン
を所定の巻取り位置と払出し位置とに移動させる糸条巻
取機の自動玉揚げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、糸条巻取機においては、ボビンを
回転自在に保持し、クレードル軸の回転によりボビンへ
の糸条巻取り位置側とそこから離隔した払出し位置(ボ
ビン交換位置)側とに旋回するクレードルアームを備え
たものがある。この種の糸条巻取機では、糸条巻取位置
でフリクションローラにより回転させたボビンの糸掛け
用スリットに走行糸条を導入して糸掛けし、ボビンの回
転によりそのスリット内に糸条をくい込ませて巻取りを
開始させる。そして、この糸掛け後のボビンの回転と糸
条のトラバース操作とによって所定長の巻取りが行なわ
れると、一体にまとまったボビンおよび糸条(以下、巻
取りパッケージという)が糸条巻取機に設けられた自動
玉揚げ装置によって払い出される。この自動玉揚げ装置
は、クレードルアームを払出し位置側に回動させ、両ア
ームの先端部に設けたボビンホルダをボビンから離脱さ
せることで巻取りパッケージの保持状態を解き、巻取り
パッケージを所定方向に払い出すという一連の動作(所
謂玉揚げ)を行なうものである。なお、払出し後のクレ
ードル装置に対して次のボビンを自動供給するボビン供
給装置を併設した糸条巻取機も開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の糸条巻取機の自動玉揚げ装置にあっては、前
記巻取り位置側および払出し位置側へのクレードルアー
ムの旋回やクレードルアーム先端のボビンホルダに糸条
巻取用ボビンを着脱する動作をはじめとして、ボビンへ
の糸掛け、所謂ピッグテール形成、バンチ巻き形成、糸
端カット等の各種の処理を、それぞれ専用のアクチュエ
ータを用いて行なっていたため、複数のアクチュエータ
並びにその配線や配管、制御系等を設ける必要から糸条
巻取機が全体として大型で構成のきわめて複雑なものと
なり、しかもこれら複数のアクチュエータを含む駆動系
の故障が発生し易いために糸条巻取機の信頼性が低下し
てしまうという問題があった。
【0004】そこで本発明は、クレードルアームを回転
させる駆動手段の回転を利用して単一アクチュエータで
糸処理やボビン着脱に関連する複数の動作を行なうこと
により、アクチュエータ数を削減して、小型で構成の簡
素な信頼性の高い糸条巻取機の自動玉揚げ装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、図1の概略図に示すように、請求項1記載の発明に
係る糸条巻取機の自動玉揚げ装置は、回転可能なクレー
ドル軸10と、糸条巻取り用のボビン1を回転自在に保持
しクレードル軸10の回転によってボビン1への糸条巻取
り位置側と巻取りパッケージ2の払出し位置側とに旋回
するクレードルアーム30A、30Bと、少なくとも1つの
糸処理用カム61、62が固定された回転可能な糸処理カム
軸41と、該糸処理用カム軸41を回転駆動する駆動手段50
と、糸処理カム軸41とクレードル軸10の間に介装され両
軸41、10の相対回転を許容するとともに該相対回転角度
が所定値を上回ったとき両軸41、10を連動させる第1相
対回転許容手段40と、前記糸処理用カム61、62により駆
動され前記クレードルアーム30A、30Bに保持されたボ
ビン1に対し糸掛けを含む所定の糸処理を実行する糸処
理手段100と、を備え、前記駆動手段50により糸処理カ
ム軸41を回転させるととともに前記第1相対回転許容手
段40により前記クレードル軸10を停止させた状態で前記
糸処理手段100を作動させることを特徴とするものであ
る。
【0006】また、請求項2記載の発明に係る糸条巻取
機の自動玉揚げ装置は、少なくとも1つのボビン着脱用
カム13が固定された回転可能なクレードル軸10と、該ク
レードル軸10を回転駆動する駆動手段50と、糸条巻取り
用のボビン1を回転自在に保持しクレードル軸10の回転
によってボビン1への糸条巻取り位置側と巻取りパッケ
ージ2の払出し位置側とに旋回するクレードルアーム30
A、30Bと、クレードル軸10とクレードルアーム30A、
30Bの間に介装され前記払出し位置に停止したクレード
ルアーム30A、30Bを払出し側に付勢するようクレード
ル軸10に所定値以上のトルクが加わったとき両者の相対
回転を許容する第2相対回転許容手段80と、前記ボビン
着脱用カム13、14により駆動され前記クレードルアーム
30A、30Bのボビン軸方向への開閉動作を含む所定のボ
ビン着脱動作によりボビン1をクレードルアーム30A、
30Bに着脱するボビン着脱手段90と、を備え、前記駆動
手段50によりクレードル軸10を回転させるとともに前記
第2相対回転許容手段80によりクレードルアーム30A、
30Bを前記払出し位置に停止させた状態で前記ボビン着
脱手段90を作動させることを特徴とするものであり、請
求項3記載の発明は、前記クレードル軸10に固定された
ボビン供給用カム15を設け、前記駆動手段50によりクレ
ードル軸10を回転させるとともに前記第2相対回転許容
手段80によりクレードルアーム30A、30Bを前記払出し
位置に停止させた状態で該ボビン供給用カム15により所
定のボビン供給装置200を駆動し、前記クレードルアー
ム30A、30Bに次のボビン1を供給することを特徴とす
るものである。
【0007】なお、前記ボビン1の巻太りに伴なってク
レードルアーム30A、30Bが糸処理カム軸41と相対回転
するようにし、その相対回転範囲を利用して駆動手段50
を正転および逆転させて糸処理手段100の一部を作動さ
せる(例えば糸掛けを行なう)ことにより、所定角度以
下の相対回転許容範囲内で多くの糸処理を実行すること
ができる。また、その場合、クレードルアーム30A、30
Bを巻取り位置側の所定旋回角範囲内で巻取り位置側に
付勢する付勢手段を設けることにより、クレードルアー
ム30A、30Bを巻取り位置に復帰させたときにクレード
ル軸10を停止させた状態で駆動手段50および糸処理カム
軸41を第1相対回転許容手段40の許容範囲内で正転およ
び逆転させることができるよう、駆動手段50の初期回転
角度位置を適宜変更することができるとともに、該付勢
手段によってボビン1に糸条を巻取る巻取り手段(フリ
クションローラ)に対する有効な接圧を与えることがで
きる。
【0008】
【作用】図2は図1に概略図を示した糸条巻取機の自動
玉揚げ装置における複数の動力伝達パターンを示す図で
ある。この図2から明らかなように、請求項1記載の発
明では、駆動手段50により糸処理カム軸41を回転させる
とき、第1相対回転許容手段40は所定の相対角度範囲内
でクレードル軸10を停止させておくことができ、その状
態で糸処理用カム61、62から糸処理手段100に動力が伝
達される(動力伝達パターン)。また、第1相対回転
許容手段40を介してクレードルアーム30A、30Bに動力
が伝達されると、クレードルアーム30A、30Bがボビン
1を巻取り側又は払出し側に移動させる(動力伝達パタ
ーン)。したがって、単一の駆動手段50を利用してボ
ビン1を移動させるクレードルアーム30A、30Bの旋回
と、糸処理に関連する複数の動作とが行なわれることに
なる。
【0009】また、請求項2記載の発明では、クレード
ルアーム30A、30Bに駆動手段50からの動力が伝達され
ると、クレードルアーム30A、30Bがボビン1を巻取り
側又は払出し側に移動させる(動力伝達パターン)。
また、クレードルアーム30A、30Bが払出し位置に停止
した状態で、クレードルアーム30A、30Bを払出し側に
付勢する所定値以上のトルクが駆動手段50からクレード
ル軸10に加わると、第2相対回転許容手段80がクレード
ルアーム30A、30Bの停止状態でクレードル軸10を回転
させ、このときボビン着脱手段90が作動して少なくとも
クレードルアーム、30A、30Bの開閉動作が行なわれる
(動力伝達パターン)。したがって、単一の駆動手段
50を利用してボビン1を移動させるクレードルアーム30
A、30Bの旋回と、ボビン1を着脱する動作とが行なわ
れることになる。
【0010】さらに、請求項3記載の発明では、クレー
ドル軸10に固定したボビン供給用カム15により所定のボ
ビン供給装置200を駆動することで、払出し位置に停止
したクレードルアーム30A、30Bに対して次のボビン1
を自動供給することが可能になる。なお、図2におい
て、動力伝達パターンは、クレードル軸10とクレード
ルアーム30A、30Bが相対回転しない場合(例えば上記
のようにクレードルアーム30A、30Bがボビン払出し位
置側に回転する場合、あるいは、クレードルアーム30
A、30Bが巻取り側へ回転する場合)のトルク伝達を示
している。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図3〜図20は請求項1〜3記載の発明に
係る糸条巻取機の自動玉揚げ装置の一実施例を示す図で
ある。まず、その構成を説明する。
【0012】本実施例の糸条巻取機の全体構成について
図3により簡単に説明すると、この糸条巻取機は、糸条
巻取用のボビン1を巻取り開始位置(糸条巻取り位置
側)で図外のモータ(例えば可変速モータ)により駆動
されるフリクションローラ5に所定接圧で当接させ、こ
のフリクションローラ5によりボビン1を糸条巻取り方
向に回転させてボビン1に所定の糸条Y(図3には図示
していない)を巻き取るものである。この巻取り位置側
においてボビン1への糸条巻取りがほぼ完了したとき
(図3にP1で示す状態まで巻き太ったとき)には、ボ
ビン1およびこれに巻き取られた糸条を所定の払出し位
置(図3にP2で示す位置)まで移動させ、この払出し
位置P2で最終的に巻取り完了したボビン1および糸条
(以下、巻取りパッケージ2という)を後方(図3中の
右側)に払い出すようになっている。また、この払出し
後、前記払出し位置P2には後述するボビン供給装置200
から次のボビン1が供給されるようになっている(詳細
は後述する)。
【0013】図3、図4において、10は軸受12および図
示しない図4中右側の軸受を介してフレーム11に回転可
能に支持されたクレードル軸であり、クレードル軸10の
両端部にはクレードル軸10と略直交するカム面13a、14
aを有する一対の開閉用カム13、14(ボビン着脱用カ
ム)と、外周カム面15aを有し一方の開閉用カム14と一
体に形成されたボビン供給用カム15とが固定されてい
る。また、クレードル軸10の中間部には筒状部16aおよ
び切欠き部16bを有する歯車部材16がキー固定されてい
る。このクレードル軸10は、歯車部材16と後述する伝動
機構40とを介してクレードルモータ50(駆動手段)から
の動力を伝達され、正逆回転するようになっている。
【0014】前記伝動機構40は、糸処理カム軸41および
回転板部42からなる回転体43と、回転体43の回転板部42
に装着されたピン44と、一対の軸受29a、29bを介して
糸処理カム軸41に支持された駆動側歯車45とを有してい
る。回転体43と駆動側歯車45はピン44が駆動側歯車45の
円弧溝45a内を移動する所定相対回転角度範囲内でのみ
相対回転可能になっており、糸処理カム軸41に連結され
たクレードルモータ50が正転方向又は逆転方向に前記所
定相対回転角度以上(前記相対回転が不可能な状態ま
で)回転するとき駆動側歯車45が駆動され、これに噛合
する歯車部材16が回転するようになっている。すなわ
ち、伝動機構40は、糸処理カム軸41とクレードル軸10の
間に介装され、両軸41、10の相対回転を許容するととも
に、その相対回転角度が所定値を上回ったとき両軸41、
10を連動させる第1相対回転許容手段となっている。な
お、駆動側歯車45には所定角度範囲の円弧溝45aおよび
V字形断面のボール受け凹部45bが形成されており、そ
のボール受け凹部45bには回転板部42に回転自在に保持
されたボール46が係合している。図6に示すように、ボ
ール46はリテーナ48を介して圧縮ばね47によりボール受
け凹部45bに押し付けられることで、クレードルアーム
30A、30Bが糸条巻取用ボビン1を受け取って巻取り側
へ回動する際の駆動手段50の駆動力を回転体43から駆動
側歯車45へ伝達する伝達手段であり、クレードルアーム
30A、30Bがパッケージ払出し側へ回動するときボール
受け凹部45bの位置を保った状態で巻取り側へ回動す
る。
【0015】20は、軸受21、22を介してクレードル軸10
に支持されたアーム保持体である。このアーム保持体20
は、クレードル軸10に対する回転方向の一方側から歯車
部材16の突出部16fに当接する突出部20fを有するとと
もに、歯車部材16の筒状部16aの周りを囲むようクレー
ドル軸10とアーム保持体20の間に介装された捩りばね18
によってその突出部16fに付勢されている。なお、歯車
部材16の突出部16fは筒状部16aの約1/4の周長を有
する円弧状のもので、アーム保持体20の突出部20fは筒
状部16aの約1/2の周長を有する突出部16fと同径の
ものである。したがって、歯車部材16を固定したクレー
ドル軸10とアーム保持体20は捩りばね18の捩れ角を変化
させながら約90度だけ相対回転可能である。また、アー
ム保持体20は、クレードル軸10の軸方向両側で一対のク
レードルアーム30A、30Bをそれぞれの中間部30aでク
レードル軸10と直交する支軸部20a、20bの周りに揺動
可能に保持している。本実施例において、両アーム30
A、30Bは図4に示すように左右対称に配置されている
だけで、詳細構成が同一のものである。
【0016】アーム保持体20の長手方向中間部とフレー
ム11の間には、図示しない引張ばねおよびリンク部材が
介装されており、アーム保持体20が図5における実線位
置にあるとき、アーム保持体20は同図の時計方向に付勢
される。また、図5において、クレードル軸10が反時計
方向(払出し側)に回転するときには、アーム保持体20
はフレーム11に設けられたストッパ部材19に当接するま
でクレードル軸10と一体回転し、ストッパ部材19に当接
したとき図5に仮想線で示す回転位置(所定の払出し位
置)で停止する。また、クレードル軸10が図5の時計方
向(巻取り位置側)に回転するときには、アーム保持体
20は歯車部材16の突出部16fに当接してクレードル軸10
と一体回転し、その後、前記引張ばねの付勢力を受けて
ボビン1がフリクションローラ5に所定圧で接触するま
で突出部16fと当接している。また、アーム保持体20が
ストッパ部材19に当接した状態で、アーム保持体20と歯
車部材16の突出部16fとを離隔させる方向に向かって
(図5の反時計方向に向かって)クレードル軸10に所定
値以上のトルクが作用したときには、捩りばね18が撓ん
でアーム保持体20とクレードル軸10が相対回転する。す
なわち、アーム保持体20は捩りばね18の撓み許容範囲で
のみクレードル軸10に対し相対回転可能となっており、
歯車部材16、捩りばね18およびストッパ19は、クレード
ル軸10とクレードルアーム30A、30Bの間に介装され、
前記払出し位置に停止したクレードルアーム30A、30B
を払出し側に付勢するようクレードル軸10に所定値以上
のトルクが加わったとき、これらクレードル軸10および
クレードルアーム30A、30Bの相対回転を許容する第2
相対回転許容手段80を構成している。そして、この第2
相対回転許容手段80はアーム保持体20とクレードル軸10
とが通常は一体的に回転するようアーム保持体20を常時
歯車部材16(突出部16f)との当接位置(前記所定角度
範囲内の所定位置)に付勢している。
【0017】一方、クレードルアーム30A、30Bのそれ
ぞれは、その長手方向一端側にボビン1の一端又は他端
と係合および離脱可能なボビンホルダ33を有するととも
に、その長手方向他端部に開閉用カム13又は14に係合す
るカムフォロア35(カムフォロア部)を有している。ま
た、クレードルアーム30A、30Bとアーム保持体20の間
には各クレードルアーム30A、30Bのカムフォロア35を
開閉用カム13、14のカム面13a、14aに付勢する各一対
の圧縮ばね37、38が縮設されている。したがって、クレ
ードル軸10とアーム保持体20が上述のように捩りばね18
を撓ませながら相対回転するとき、クレードルアーム30
A、30Bのそれぞれのカムフォロア35が開閉用カム13、
14のカム面13a、14a上を図7に示す変位曲線の0゜の
位置から角度増加方向に転動し、前記相対回転の角度が
所定値に達すると、カムフォロア35が開閉用カム13、14
によりリフトされる。
【0018】すなわち、ストッパ部材19によりアーム保
持体20をボビン交換位置に停止させた状態で、捩りばね
18を変形させながらクレードル軸10を一方向に回転させ
るとき、開閉用カム13、14によってクレードルアーム30
A、30Bを開方向(ボビンホルダ33がボビン1から離隔
する方向)に揺動させるようになっており、ボビン係合
部33がボビン1から離隔し、かつ、捩りばね18によりア
ーム保持体20が払出しに付勢された状態で、クレードル
軸10を他方向に回転させるとき、開閉用カム13、14によ
ってクレードルアーム30A、30Bを閉方向(ボビンホル
ダ33がボビン1に係合する方向)に揺動させるようにな
っている。
【0019】図4および図8に示すように、ボビンホル
ダ33は、ボビン1と直接係合するドラム331と、その内
方でクレードルアーム30A又は30Bに揺動可能に支持さ
れドラム331の内周面331aに接離するブレーキアーム33
2、333と、フレーム11に設けられた左右の固定カム341
又は342に係合するローラ部334aを有しアーム保持体20
およびクレードルアーム30A、30Bがクレードル軸10の
周りを回転するとき両ブレーキアーム332、333を駆動す
る駆動シャフト334と、このシャフト334を図8の下方に
向かって常時付勢する押下げ用ばね336と、を具備して
おり、アーム保持体20およびクレードルアーム30A、30
Bが払出し位置側の所定位置に旋回したとき、押し下げ
用ばね336によりブレーキアーム332、333がドラム331の
内周面331aに圧接され、ボビン1の回転を停止させる
ようになっている。
【0020】前記ボビンホルダ33、カムフォロア35およ
び一対の圧縮ばね37、38は、クレードルアーム30A、30
Bの長手方向他端部と共に開閉用カム13、14により駆動
され、クレードルアーム30A、30Bのボビン軸方向への
開閉動作を含む所定のボビン着脱動作によりボビン1を
クレードルアーム30A、30Bに着脱するボビン着脱手段
90を構成しており、このボビン着脱手段90は、クレード
ルモータ50によりクレードル軸10を回転させるとともに
第2相対回転許容手段80によってクレードルアーム30
A、30Bを払出し位置に停止させた状態で、作動するよ
うになっている。
【0021】また、前記糸処理カム軸41には一対の糸処
理用カム61、62が固定されており、これらのカム61、62
は、クレードルモータ50により糸処理カム軸41を回転さ
せるととともに伝動機構40(第1相対回転許容手段)に
よりクレードル軸10を停止させた状態で、糸処理手段10
0を作動させる(駆動する)ようになっている。この糸
処理手段100は、クレードルアーム30A、30Bに保持さ
れたボビン1に対し、糸掛けと、所謂ピッグテール形成
およびバンチ巻き形成、並びに糸端カット(所定の糸処
理)を実行する手段で、図9〜図14に示すように構成さ
れている。
【0022】なお、図9および図10において、ボビン1
は、糸掛け用スリット1aを外周に形成した一端側外周
の糸掛け領域A1と、糸条Yがトラバースされながら巻
き取られる糸条巻取領域A2と、糸掛け領域A1および糸
条巻取領域A2の間に設けられたピッグテール形成領域
A3とを有している。104はボビン1およびフリクション
ローラ5に対し平行に設けられた糸ガイド棒であり、図
外の紡績機械等から送られてくる走行糸条Yはボビン1
から離れた位置にあるこの糸ガイド棒104を介しボビン
1側へ供給されるようになっている。110は糸掛けアー
ム、111は糸掛けアーム110の回動支点となる支軸であ
り、糸掛けアーム110はボビン1から離れた係合位置P1
1でそのガイド部110aを糸条Yに係合させる。この糸条
Yは図外の給糸位置から糸ガイド棒104を介して給糸さ
れ、巻取り開始時(糸掛け前)にはその給糸方向先端側
からアスピレータ105に吸い込まれており、糸掛けに先
立って図13に示す糸寄せガイド171により糸ガイド棒104
に沿って同図中右側に寄せられる。また、糸掛けアーム
110は係合位置P11から図9の反時計方向に回動(移
動)するとき糸寄せガイド171によって上方に案内され
た走行糸条Yに係合し、そこから糸掛け位置P12に回動
することにより、糸条Y(図9、図10において破線で示
す)のうちガイド部110aにより給糸方向後方側(上流
側)の糸条Yを回転中のボビン1のスリット1aに導入
するようになっている。
【0023】また、糸掛けアーム110の基端側には図中
下方に突出した突出部110bが設けられており、糸掛け
アーム110は糸掛け位置P12に移動するとき突出部110b
をピッグテール形成用ガイド部材120に当接させてこの
ガイド部材120を図9中の実線位置まで回動させるよう
になっている。ピッグテール形成用ガイド部材120はピ
ッグテール形成領域A3に対向する折曲ガイド部120aお
よび固定軸121に回動自在に支持された中心部120bを有
しており、図9中実線位置にあるとき、ピッグテール形
成用ガイド部材120はボビン1に糸掛けされた糸条Yの
後続部分をその折曲ガイド部120aでピッグテール形成
領域A3内の第1給糸軌道W1(糸掛け用スリット1aと
糸条巻取領域A2との間に位置しトラバースガイド106か
ら離隔した給糸軌道)に偏倚させることができる。ま
た、糸掛けアーム110が係合位置P11に移動し、ピッグ
テール形成用糸ガイド部材120が図9中の仮想線位置に
復帰したとき、糸条Yの後続部分は、ボビン1への巻取
り張力によって下方に移動しつつ図10の左側ほど低くな
っている傾斜ガイド107に沿って同図左方向に案内さ
れ、トラバースガイド106に係合する。そして、このト
ラバースガイド106に係合する第2給糸軌道W2上におい
て、糸条Yの後続部分はトラバースガイド106により図1
0の左右方向に往復移動され、ボビン1の糸条巻取領域
A2に巻き取られる。
【0024】このように係合位置P11 糸掛け位置P12
との間で往復する糸掛けアーム110の駆動は、図11に示
す駆動系により行なわれる。同図に示す駆動系は、前記
糸処理用カム61と、この糸処理用カム61に係合する回動
可能なカムフォロアレバー132と、ワイヤー又はリンク1
33を介してカムフォロアレバー132に連結されたラック1
34と、ラック134に噛合するとともに糸掛けアーム110の
支軸11と同軸に連結されたピニオン135と、ピニオン135
を矢印R1方向に付勢するよう設けられたばね部材136
(図11ではラック13と固定部の間に引張ばねとして設け
られているが、支軸11に外装した捩りばねであってもよ
い)と、を具備している。また、糸処理用カム61は、ボ
ビン1の巻太りに伴ないクレードルアーム30A、30Bが
上方に旋回する角度範囲(そのアーム旋回のために巻取
り開始時に駆動側歯車45の円弧溝45a内でピン44を移動
可能にする範囲)を利用してクレードルモータ50を正転
および逆転させることにより、糸掛けアーム110を揺動
させる形状設定となっており、伝動機構40の相対回転許
容範囲内で多くの糸処理を実行可能にしている。また、
前記付勢手段70により、クレードルアーム30A、30Bを
巻取り位置に復帰させたときクレードル軸10を停止させ
た状態で糸処理カム軸41を前記許容範囲内で正転および
逆転させることができるよう、クレードルモータ50の初
期回転角度位置を適宜設定できるとともに、ボビン1に
フリクションローラ5に対する有効な接圧を与えること
ができる。さらに、付勢手段70の構成要素として、アー
ム保持体20に回転抵抗を付与するダンパユニット71、72
(摩擦要素;図4参照)を付加することができる。な
お、図11に示したカム形状は摸式的なものであって、実
際には、糸掛けアーム110の糸掛け動作に際して糸処理
用カム61が上述の相対回転可能な範囲内で数十度回動し
た後に同角度だけ戻ることになる。
【0025】図12および図13において、糸条Yをボビン
軸方向にトラバースさせるトラバースガイド106はその
往復移動により巻取り中の糸条Yの軌跡に相当するトラ
バース面Tを形成するようになっており、トラバース面
Tより上の面側(ボビン1の中心軸側)にはボビン1に
沿って延在するよう第1ガイド板140が設けられてい
る。この第1ガイド板140には、所定のトップバンチ巻
き形成位置に対応して、トラバース面Tに向かって開口
するスリット溝141(凹部)が形成されている。また、
第1ガイド板140の下端部はトラバース面Tと所定間隔
を保つ糸ガイド可能な部分(表面の滑らかな部分)とな
っている。また、トラバース面Tに対し第1ガイド板14
0と反対側には第2ガイド板150が設けられており、第2
ガイド板150はその上面でトラバース面Tに対向してい
る。図12に示すように、第2ガイド板150は支軸151に支
持され、第1ガイド板140に近接する一端をトラバース
面Tと略直交する方向に移動させるように回動可能にな
っている。さらに、第1ガイド板140の下方でかつトラ
バース面Tより第1ガイド板140側には2つの切刃を略
V字形に交差させてなるカッター130が配置されてお
り、カッター130はスリット溝141の所定深さまでスリッ
ト溝141に入り込んだ糸条Yをその略V字形の切刃の谷
部で切断する固定カッターとなっている。
【0026】そして、クレードルモータ50が正転し、糸
処理カム軸41とカム62が図14(b)に矢印で示す方向に回
転するとともに、ピン44が円弧溝45内を図14(a)に示す
巻取り中の位置P31からバンチ巻き形成位置P32に移動
するとき、カムフォロア152がカム62の斜面62aを通過
して第2ガイド板150が図12の実線位置から仮想線位置
まで上方(第1ガイド板140側)に回動し、トラバース
中の糸条Yが第1ガイド板140の下端部に沿って移動し
た後、スリット溝141内に導入される。このスリット溝1
41はトラバースガイド106から離脱した糸条Yを所定位
置に案内してバンチ巻きを形成させるものである。ま
た、カム62が更に同方向に回転してカムフォロア152が
カム62の斜面62bを通過し、ピン44が円弧溝45内をバン
チ巻き形成位置P32から糸カット位置P33に移動すると
き、第2ガイド板150が図12の仮想線位置から破線位置
まで回動し、第2ガイド板150とボビン1の間を走行し
ている糸条Yをカッター130に接触させて切断するよう
になっている。
【0027】すなわち、本実施例では、前記糸掛けアー
ム110およびピッグテール形成用ガイド部材120と第2ガ
イド板150とが、糸処理用カム61、62により駆動され、
クレードルアーム30A、30Bに保持されたボビン1に対
して所定の糸処理を実行する糸処理手段100を構成して
いる。なお、リンクバー153は図示しないスプリングに
より図14(b)の反時計方向に付勢されており、カムフォ
ロア152がクレードルモータ50により駆動される糸処理
用カム62の斜面62aに乗り上げることにより、前記スプ
リングの付勢力に抗して第2ガイド板150を上方に回動
させることができる。さらに、糸条Yは糸条巻取領域の
幅方向中央部付近に対応する上方位置から糸ガイド棒10
4に送られ、巻取り終了時にはカッター130により切断さ
れたとき、そのほぼ直下に位置するアスピレータ105に
吸い込まれる。
【0028】図3および図15において、ボビン供給用カ
ム15は所定のボビン供給装置200を駆動するカムとして
設けられている。すなわち、このボビン供給用カム15は
ボビン供給装置200のフレーム211に回転可能に支持され
たカムフォロアレバー201と係合しており、カムフォロ
アレバー201に連結するリンク部材202とフレーム211に
回転可能に支持された回転体203とを介して、回転体203
の軸部203aに支持されたボビン受渡しアーム221を上下
回動させるようになっている。さらに、受渡しアーム22
1は、ボビンガイド212A、213Aおよび212B、213Bに
よりボビン交換位置近傍まで案内・供給されたボビン1
を湾曲したその先端部221aで支承し、その支承状態で
所定の受渡し位置まで下方へ回動することによってボビ
ン交換位置のクレードルアーム30A、30Bにボビン1を
受け渡すことができる。なお、ボビンガイド212A、213
Aおよび212B、213Bによりボビン交換位置の近傍に供
給され、受渡しアーム221によって支承されたボビン1
は、フレーム211に支持されたセンサ240(ボビン検知手
段)に接触して検知されるようになっており、このセン
サ240は図外の制御回路に接続している。
【0029】また、図16に示すように、ボビン供給装置
200のフレーム211には受渡しアーム221に連動する可動
ストッパ231が回動可能に装着されている。この可動ス
トッパ231は、受渡しアーム221が前記受渡し位置に移動
したとき、その上端部をボビンガイド212A、213Aとボ
ビンガイド212B、213Bとの間(ボビン通過範囲内)に
進入させて次のボビン1に係合し、後続ボビン1の移動
を規制するようになっており、受渡しアーム221が支承
位置に回動復帰したとき、前記上端部をボビンガイド21
2A、213Aとボビンガイド212B、213Bとの間から退避
させてボビン1の移動を許容するようになっている。
【0030】なお、前記制御回路はセンサ240からのボ
ビン検知信号を含む各種センサ情報(後述するセンサL
S1〜LS7等)に基づいてクレードルモータ50を駆動制
御するようになっており、上述のようにストッパ部材19
によりアーム保持体20をボビン交換位置に停止させた状
態で、捩りばね18を撓ませながらクレードル軸10を正転
方向に回転させ(クレードル軸10とクレードルアーム30
A、30Bを相対回転させ)て巻取りパッケージ2を払出
した後、センサ240からの検知情報に基づいて次の空ボ
ビン1の有無を確認し、次のボビン1が支承位置にある
ときにはクレードル軸10を更に正転方向に所定角度だけ
回転させて受渡しアーム221を支承位置から受渡し位置
に回動させる。また、クレードルモータ50の回転はこの
ボビン1の受渡し完了までの回転によって正転方向の最
大設定角度に達し、これが糸処理カム軸41に固定された
カム63又は64とそのカムに係合する図示しないセンサと
により検知されると、前記制御回路がクレードルモータ
50を逆転方向に反転させる。そして、この反転直後に、
まず、開閉用カム13、14によりクレードルアーム30A、
30Bをそのボビンホルダ33がボビン1に接近し係合する
方向に揺動させて次のボビン1をクレードルアーム30
A、30Bに保持させ、その保持(受渡し)完了後にアー
ム保持体20およびクレードルアーム30A、30Bを巻取り
側に回転させて次の巻取り作業を再開可能にし、その途
中、ボビン1とボビン受渡しアーム221が当接しない位
置までクレードルアーム30A、30Bが巻取り側へ回動し
た後、ボビン供給用カム15により受渡しアーム221を支
承位置へ回動復帰させる。
【0031】また、本実施例では、糸寄せガイド171を
駆動するタイミングがボビン供給のタイミングとほぼ同
じタイミングになるため、クレードル軸10に固定された
ボビン供給用カム15とカムフォロアレバー201とを利用
し、カムフォロアレバー201にワイヤ又はリンクバー172
を介して糸寄せガイド171を連結し、駆動するようにし
ている。これはカムを共用してカムの装着数を減らすた
めであり、糸寄せガイド171を駆動するカムは糸処理カ
ム軸41に設けることもできる。次に、作用を説明する。
【0032】本実施例では、まず、ボビン1がクレード
ルアーム30A、30Bに保持された状態で巻取り側に移動
することによりフリクションローラ5に当接する(それ
に先立ってフリクションローラ5が回転駆動される)。
このとき、クレードル軸10、歯車部材16、アーム保持体
20および駆動側歯車45は図5に示す状態にあり、回転板
部42は図5中に仮想線で示す位置にある。また、アーム
保持体20は前記引張ばねおよびリンク部材によって巻取
り側に付勢されている。
【0033】次いで、糸処理カム軸41が図5の反時計方
向に回転するようクレードルモータ50が逆転方向に回転
すると、この回転によりフリクションローラ5との当接
時点で図5の仮想線位置にあった回転板部42が円弧溝45
a内でピン44を同図の反時計方向に移動させながら同図
の実線位置まで回転する。このとき、ピン44が円弧溝45
a内を図14(a)に示す糸カット位置(糸外し板上昇位
置)P33から巻取り中の基準位置(ピン停止位置)P31
まで移動し、糸処理カム軸41と一体回転するカム62に駆
動されて図12の破線位置にあった第2ガイド板150が仮
想線位置を経由して同図の実線位置まで下降する。次い
で、クレードルモータ50が図5の反時計方向に更に回転
すると、ピン44が図14(a)の停止位置P31から糸掛け位
置P34に移動し、この回転時に糸処理カム軸41と一体回
転するカム61が糸処理手段100の糸掛けアーム110を駆動
する。したがって、糸条Yが糸掛けアーム110によりボ
ビン1の糸掛け用スリット1a内に導入されてそのスリ
ット1aにかみ込み、ボビン1に係止される。糸掛け用
スリット1aに入り込んだ糸条Yの後続部分は、ボビン
1の回転に伴って引っ張られながらピッグテール形成用
ガイド120に当接し、そのガイド120によりピッグテール
形成位置に案内されながらボビン1に所定時間だけ巻き
取られ、ピッグテールが形成される。
【0034】次いで、回転板部42(クレードルモータ5
0)を正転方向(図5の時計方向)に回転させることに
より、糸掛けアーム110を復帰させるとともにピッグテ
ール形成用ガイド120を下降させると、糸条はボビン1
への巻取り張力によって下降しながら傾斜ガイド107に
より巻取領域側に案内され、トラバースガイド106に係
合する。
【0035】その後、糸条Yはトラバースガイド106の
移動により図10の左右方向にトラバースされ、ボビン1
の所定の巻取領域A2に巻き取られる。この巻取り中に
おいては、クレードルモータ50は停止しており、ボビン
1が巻き太るにつれてクレードルアーム30A、30Bが上
昇するとともに、駆動側歯車45の回転により円弧溝45a
が図14(a)に仮想線で示す巻取開始時の位置から実線で
示す巻太り時の位置に移動する。このときピン44は円弧
溝45aの図14(a)中の位置P31にある。
【0036】糸条の巻取り長さが所定長さに達すると
(所定の巻取時間が経過すると)、クレードルモータ50
および糸処理カム軸41が図5および図14(a)の時計方向
に回転し始める。このとき、ピン44が円弧溝45a内を位
置P31から位置P32へと移動するよう回転板部42が回転
し、これと同時に糸処理用カム62が回転することによ
り、第2ガイド板150が上方に回動して所定のバンチ巻
き形成位置にトップバンチ巻きが形成され、更にピン44
が円弧溝45a内を位置P32から位置P33へと移動する
と、第2ガイド板150が糸条Yを固定カッター130に接触
させて切断し、一連の巻取りが終了する。これによって
1つの巻取パッケージ2ができあがる。なお、カッター
130による糸端カット後、その後続の糸条Yは前記アス
ピレータ105に吸い込まれる。
【0037】次いで、クレードルモータ50を図5の時計
方向に回転し続けることによりピン44が円弧溝45aの溝
端に達すると(回転板部42が図5中の実線位置まで回転
すると)、アーム保持体20とクレードルアーム30A、30
Bが払出し側に回転し始める。この回転中においては、
クレードル10の回転角度が所定値に達すると、ボビンホ
ルダ33のドラム331にブレーキアーム332、333が当接し
てドラム331およびボビン1の回転が停止される。
【0038】次いで、アーム保持体20がストッパ19に当
接すると、アーム保持体20およびクレードルアーム30
A、30Bの払出し側への回転が停止されるが、クレード
ルモータ50は更に回転し続け、クレードル10が捩りばね
18を撓ませながら更に回転する。すなわち、ストッパ部
材19によりアーム保持体20をボビン交換位置に停止させ
た状態で、捩りばね18を変形させながらクレードル軸10
を一方向に回転させる。
【0039】このとき、開閉用カム13、14によりカムフ
ォロア35がリフトされ、クレードルアーム30A、30Bが
そのボビンホルダ33をボビン1から離隔させる方向に揺
動する。したがって、ボビン1の保持状態が解かれる。
保持解除されたボビン1は排出ガイド251、252等によっ
て案内され、後方(図3の右側)に排出される。次い
で、ボビン供給用カム15の回転に応じ、受渡しアーム22
1が下方に揺動して、ボビン供給装置200から次の1個の
空ボビン1がボビン交換位置に供給される。
【0040】次いで、クレードルモータ50および糸処理
カム軸41を図5の反時計方向(逆転方向)に反転させる
が、このとき、アーム保持体20は捩りばね18によりボビ
ン交換位置に付勢されたままであり、この状態でクレー
ドル軸10が巻取り位置側に回転することになる。したが
って、開閉用カム13、14によってクレードルアーム30
A、30Bがそのボビンホルダ33をボビン1に接近させる
方向に揺動し、両ボビンホルダ33によりボビン供給装置
200からの次のボビン1が保持される。
【0041】次いで、捩りばね18が初期状態に戻り、ア
ーム保持体20の突出部20fと歯車部材16の突出部16fと
が当接するが、クレードルモータ50が回転を続けること
により回転板部42が図5の反時計方向に回転しつつボー
ル受け凹部45bに入り込んだボール46を介して駆動側歯
車45を同方向に回転させ、アーム保持体20およびクレー
ドルアーム30A、30Bを巻取り側へ一体的に旋回させ
る。
【0042】次いで、アーム保持体20およびクレードル
アーム30A、30Bが所定位置まで巻取り側に回転する
と、前記引張ばねおよびリンク部材からなる付勢手段に
よってアーム保持体20が巻取位置側に付勢される。ま
た、ほぼこれと前後してアーム保持体20、クレードルア
ーム30A、30Bおよびボビン1の自重による付勢モーメ
ントも巻取り側に作用する。したがって、ボビン1がフ
リクションローラ5に当接した時点において、初期の状
態に戻る。
【0043】次に、上述のような作業を行なうために前
記制御回路により実行される処理について、図17〜図19
のフローチャートと図20のタイミングチャートとを用い
て説明する。この処理は、糸条巻取機の玉揚げ指令が入
ると開始される。処理を開始すると、まず、カム64又は
63に接触してクレードルモータ50(図中メインモータ)
の原点位置を検出するセンサLS1(例えばリミットス
イッチ)がONであるか否かチェックし(ステップS1
)、結果がYesであれば、この糸条巻取機の玉揚げ
運転を手動でスタートするためのプッシュボタンPBが
ONか、自動玉揚げ時の巻取時間を規定するドッフタイ
マのタイムアップか、更に図示しない断糸検出センサが
ONかチェックされ(ステップS2 〜S4 )、その何れ
かの結果がYesであれば、アスピレータ105に接続し
た図外のサクションガンを作動させる(ステップS5
)。
【0044】次いで、正転停止タイマにより所定時間
(例えば1.5秒)の経過が確認されるまでクレードル
モータ50を正転させた後(ステップS6 、S7 )、今度
は停止時間タイマがタイムアップするまでクレードルモ
ータ50を所定時間(例えば1.1秒)だけ停止させ、そ
の間にバンチ巻きを形成する(ステップS8 、S9 )。
次いで、クレードルモータ50を正転させることにより第
2ガイド板150を更に上昇させて糸端をカットした後、
クレードルアーム30A、30Bを払出し側に旋回させる
(ステップS10)。次いで、クレードルアーム30A、30
Bが所定旋回位置(この位置ではボビンホルダ33のブレ
ーキが作動している)に到達したことを検出するセンサ
LS2がONであるかチェックされ(ステップS11)、
Yesであれば、ブレーキ制動時間タイマがタイムアッ
プするまで、クレードルモータ50を停止させる(ステッ
プS12、S13)。
【0045】次いで、巻取りパッケージ2(チーズ)の
払出しスペースの有無を確認するセンサLS6がOFF
であるかチェックされ(ステップS14)、Yesであれ
ば、クレードルモータ50を更に正転させて(ステップS
15)、クレードルアーム30A、30Bの開端を検出するセ
ンサLS3がONとなるまでクレードルアーム30A、30
Bをボビン軸方向に開くとともに、巻取りパッケージ2
を払い出す(ステップS16)。
【0046】そのセンサLS3がONになると、クレー
ドルモータ50を停止させ(ステップS17)、次いでボビ
ン受渡しアーム221によるボビン支承位置に空ボビン1
が供給されているか否かをセンサLS7(センサ240)の
ON/OFFからチェックし(ステップS18)、更にセ
ンサLS6がON(払出し完了)であるかチェックして
(ステップS19)、Yesであればクレードルモータ50
を正転させてボビン供給装置200を作動させるととも
に、糸寄せガイド171による糸寄せを行ない、ボビン受
渡しアーム221のボビン受渡し位置までの下降動作を空
ボビン供給完了センサLS4により確認する(ステップ
S20、S21)。
【0047】空ボビン供給完了センサLS4がONにな
ると、クレードルモータ50を停止させた後(ステップS
22)、カム64に係合し糸掛け完了端のモータ回転位置を
検出するセンサLS5がONとなるまでクレードルモー
タ50を逆転させる(ステップS23、S24)。この間、ま
ず、クレードルアーム30A、30Bがボビン軸方向に閉じ
た後、巻取り側に旋回し始め、次いで、ボビン受渡しア
ーム221および糸寄せガイド171が初期位置に戻り、次い
でボビン1がフリクションローラ110に当接すると、ク
レードルアーム30A、30Bの旋回が停止した後、第2ガ
イド板150が下降し、クレードルモータ50が原点位置に
戻る。次いで、クレードルモータ50が原点位置より逆転
側の領域に回転して糸掛けアーム110を糸掛け位置に回
動させ、次にピッグテール形成用ガイド部材120を作動
させる。
【0048】次いで、糸掛け完了端のセンサLS5がO
Nとなると、クレードルモータ50を所定時間だけ停止さ
せた後(ステップS25、S26)、クレードルモータ50を
正転させて(ステップS27)、ピッグテール形成用ガイ
ド部材120および糸掛けアーム110を初期位置に戻す。次
いで、原点位置センサLS1がONになると、クレード
ルモータ50を停止させ(ステップS28、S29 )、サク
ションガンによるアスピレータ105の作動を停止させて
(ステップS30)、今回の処理を終了する。
【0049】次いで、を確認するセンサLS6がOFF
であるかチェックされ(ステップS14)、Yesであれ
ば、クレードルモータ50を更に正転させ(ステップS1
5)、クレードルアーム30A、30Bをボビン軸方向に開
くとともに、巻取りパッケージ2を払い出す(ステップ
S16)。次いで、クレードルアーム30A、30Bの開端を
検出するセンサLS3がONであるかチェックされ、O
Nとなればクレードルモータ50を停止した後(ステップ
S17)、ボビン受渡しアーム221によるボビン支承位置
に空ボビン1が供給されているか否かをセンサLS7
(センサ240)のON/OFFからチェックし(ステッ
プS18)、更にセンサLS6がONであるかチェックし
て(ステップS19)、Yesであればクレードルモータ
50を正転させてボビン供給装置200を作動させるととも
に、糸寄せガイド171による糸寄せを行ない、ボビン受
渡しアーム221の下降動作を空ボビン供給完了センサL
S4により確認する(ステップS20、S21)。
【0050】空ボビン供給完了センサLS4がONにな
ると、クレードルモータ50を停止させた後(ステップS
22)、カム64に係合する糸掛け完了端のセンサLS5が
ONとなるまでクレードルモータ50を逆転させる(ステ
ップS23、S24)。この間、まず、クレードルアーム30
A、30Bがボビン軸方向に閉じた後、巻取り側に旋回
し、次いで、ボビン受渡しアーム221および糸寄せガイ
ド171が初期位置に戻り、次いで、第2ガイド板150が下
降する。そして、クレードルモータ50が原点位置より逆
転側の領域に回転して糸掛けアーム110を糸掛け位置に
回動させ、次にピッグテール形成用ガイド部材120を作
動させる。
【0051】次いで、糸掛け完了端のセンサLS5がO
Nとなると、クレードルモータ50を所定時間だけ停止さ
せた後(ステップS25、S26)、クレードルモータ50を
正転させて(ステップS27)、ピッグテール形成用ガイ
ド部材120および糸掛けアーム110を初期位置に戻す。次
いで、クレードル原点位置リミチットスイッチLS1が
ONになると、クレードルモータ50を停止させ(ステッ
プS28、S29 )、サクションガンによるアスピレータ1
05の作動を停止させて(ステップS30)、今回の処理を
終了する。
【0052】このように本実施例では、クレードルモー
タ50により糸処理カム軸41を回転させるとき、伝動機構
40によって所定の相対角度範囲内でクレードル軸10を停
止させておき、その状態で糸処理用カム61、62から糸処
理手段100に動力を伝達することで、糸掛け、ピッグテ
ール形成、バンチ巻きおよび糸端カット等の所定の糸処
理を実行し、一方、伝動機構40を介してクレードルアー
ム30A、30Bに動力伝達することで、クレードルアーム
30A、30Bの巻取り側又は払出し側への旋回を可能にし
ている。したがって、単一のクレードルモータ50を利用
してボビン1を巻取り位置および払出し位置に移動させ
るクレードルアーム30A、30Bの旋回と、前記糸処理に
関連する複数の動作とが行なわれることになり、アクチ
ュエータ並びにその配管や配線、制御系からなる駆動系
の構成が従来のものに比べて大幅に簡素化され、その信
頼性も格段に向上する。その結果、小型で構成の簡素な
信頼性の高い糸条巻取機の自動玉揚げ装置となる。
【0053】また、クレードルアーム30A、30Bにクレ
ードルモータ50からの動力を伝達してクレードルアーム
30A、30Bを巻取り側および払出し側に移動させるとと
もに、そのクレードルアーム30A、30Bを払出し位置に
停止させた状態で、クレードルアーム30A、30Bを払出
し側に付勢する所定値以上のトルクをクレードルモータ
50からクレードル軸10に加えることで、第2相対回転許
容手段80によりクレードルアーム30A、30Bの停止状態
でクレードル軸10を回転させ、このときボビン着脱手段
90を作動させるようにして、クレードルアーム、30A、
30Bのボビン軸方向への開閉動作を行なっている。した
がって、単一のクレードルモータ50を利用してボビン1
を移動させるクレードルアーム30A、30Bの旋回と、ボ
ビン1の着脱動作とが行なわれることになり、ボビン着
脱のための駆動系を含めた駆動系の構成が更に簡素化さ
れ、信頼性も更に向上する。
【0054】さらに、クレードル軸10に固定したボビン
供給用カム15によりボビン供給装置200を駆動すること
で、払出し位置に停止したクレードルアーム30A、30B
に対して次のボビン1を自動供給することができ、クレ
ードルモータ50をボビン供給装置200の駆動源としても
使用することができるから、上記構成の簡素化に加え、
更にコストを低減できる。
【0055】また、ボビン1の巻太りに伴なってクレー
ドルアーム30A、30Bを糸処理カム軸41と相対回転さ
せ、その相対回転範囲を利用し、駆動手段50を正転およ
び逆転させることによって糸掛けアーム110を作動させ
るから、所定角度以下の相対回転許容範囲内で多くの糸
処理を正確なタイミングで実行することができる。しか
も、クレードルアーム30A、30Bを巻取り位置側の所定
旋回角範囲内で巻取り位置側に付勢する付勢手段(前記
引張ばねおよびリンク部材)を設けているから、クレー
ドルアーム30A、30Bを巻取り位置に復帰させるときこ
の付勢手段によってボビン1のフリクションローラ5に
対する有効な接圧を与えることができる。
【0056】なお、本実施例では、糸処理手段100が糸
掛け、ピッグテール形成、バンチ巻きおよび糸端カット
の糸処理を実行するものとしたが、少なくとも糸掛けを
含む複数の糸処理を実行するようにすれば、上記作用効
果を十分期待できる。また、ボビン着脱手段90の着脱動
作は必ずしもクレードルアーム30A、30B自体を開閉方
向に揺動させるものでなく、ボビンホルダ33を略ボビン
軸方向に移動させるものであれば、従来の各種態様のも
のを適用できる。さらに、上述例では一対のクレードル
アーム30A、30Bを共に開閉方向に揺動させる構成とな
っているが、片側のみを揺動させることもできるのはい
うまでもない。また、本実施例は単一のフリクションロ
ーラ5を備えた例として説明したが、フレーム11に上下
方向所定間隔に複数のフリクションローラ5を装着し、
これらに対応する各一対のクレードルアーム30A、30B
その他の構成を設けるようにし、多錘の自動玉揚げを可
能にできる。その場合、糸ガイド棒104の外側に下方の
装置へ供給される糸条を糸ガイド棒104と離間させるた
めのガイドを設けるのがよい。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、糸処理カ
ム軸を回転させるとき第1相対回転許容手段により所定
相対角度範囲内でクレードル軸を停止させ、その状態で
糸処理用カムから糸処理手段に動力を伝達して所定の糸
処理を実行するとともに、第1相対回転許容手段を介し
てクレードルアームに動力を伝達してクレードルアーム
を巻取り側と払出し側とに移動させるようにしているの
で、単一の駆動手段によりボビンを移動させるクレード
ルアームの旋回と糸処理に関連する複数の動作とを行な
ってアクチュエータを削減することができ、アクチュエ
ータ並びにその配管や配線、制御系からなる駆動系の構
成を大幅に簡素化して、その信頼性を格段に向上させる
ことができる。この結果、小型で構成の簡素な信頼性の
高い糸条巻取機の自動玉揚げ装置を提供することができ
る。
【0058】また、請求項2記載の発明によれば、クレ
ードルアームに駆動手段からの動力を伝達して該アーム
を巻取り側と払出し側に旋回させるとともに、第2相対
回転許容手段により払出し位置に停止したクレードルア
ームとクレードル軸との相対回転を許容し、ボビン着脱
手段を作動させるようにしているので、単一の駆動手段
によりクレードルアームの旋回とボビン着脱動作とを行
なってアクチュエータを削減することができ、アクチュ
エータ並びにその配管や配線、制御系からなる駆動系の
構成を大幅に簡素化し、その信頼性を格段に向上させる
ことができる。この結果、小型で構成の簡素な信頼性の
高い糸条巻取機の自動玉揚げ装置を提供することができ
る。
【0059】さらに、請求項3記載の発明によれば、ク
レードル軸に固定したボビン供給用カムにより所定のボ
ビン供給装置を駆動するようにしているので、払出し位
置に停止したクレードルアームに対して次のボビンをボ
ビン供給装置により自動供給することができるととも
に、その駆動源を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る糸条巻取機の自動玉揚げ装置の概
念的構成を示す概略図である。
【図2】図1に示した装置の動力伝達パターンを示す作
用説明図である。
【図3】本発明に係る糸条巻取機の自動玉揚げ装置の一
実施例を示すその全体の右側面図である。
【図4】その一実施例の平面断面図である。
【図5】図4のL−L断面図である。
【図6】ボールを用いた伝動機構の一部を示す図で、
(a)はそのボール受け凹部の平面図、(b)はその断
面図である。
【図7】そのクレードル開閉用カムの変位曲線図であ
る。
【図8】そのクレードルアーム近傍を示す一実施例の左
側面図である。
【図9】糸処理手段であるその糸掛けアーム付近の構成
を示す側面図である。
【図10】その糸掛けアームの動作を説明するボビン端部
付近の平面図である。
【図11】その糸掛けアームの駆動系の概略構成図であ
る。
【図12】糸処理手段であるそのピッグテール形成用の第
1、第2ガイド板並びに糸端カット用のカッターの配置
を示す側面図である。
【図13】図12のK−K矢視図である。
【図14】その第2ガイド板の駆動系の構成図で、(a)は
そのバンチ巻き時と糸端カット時の糸処理カム軸の回転
位置を駆動側歯車の円弧溝との位置関係で示し、(b)は
糸処理用カム付近の概略構成を示している。
【図15】そのボビン供給装置の正面断面図である。
【図16】その1個送り用のボヒンストッパ付近の拡大図
である。
【図17】一実施例の制御プログラムのフローチャートを
示す図である。
【図18】図17に続くフローチャートを示す図である。
【図19】図18に続くフローチャートを示す図である。
【図20】一実施例のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 糸条巻取用のボビン 2 巻取りパッケージ 5 フリクションローラ 10 クレードル軸 13、14 開閉用カム(ボビン着脱用カム) 15 ボビン供給用カム 18A、18B 捩りばね 19 ストッパ部材 20 アーム保持体 30A、30B クレードルアーム 33 ボビンホルダ 35 カムフォロア 37、38 圧縮ばね 40 伝動機構(第1相対回転許容機構) 41 糸処理カム軸 42 回転板部 44 ピン 45 駆動側歯車 45a 円弧溝 50 クレードルモータ(駆動手段) 61、62 糸処理用カム 70 付勢手段 80 第2相対回転許容手段 90 ボビン着脱手段 100 糸処理手段 110 糸掛けアーム 120 ピッグテール形成用ガイド部材 130 カッター 140 第1ガイド板 150 第2ガイド板 200 ボビン供給装置 P2 ボビン交換位置(払出し位置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能なクレードル軸(10)と、 糸条巻取り用のボビン(1)を回転自在に保持し、クレー
    ドル軸(10)の回転によってボビン(1)への糸条巻取り位
    置側と巻取りパッケージ(2)の払出し位置側とに旋回す
    るクレードルアーム(30A、30B)と、 少なくとも1つの糸処理用カム(61、62)が固定された回
    転可能な糸処理カム軸(41)と、 該糸処理用カム軸(41)を回転駆動する駆動手段(50)と、 糸処理カム軸(41)とクレードル軸(10)の間に介装され、
    両軸(41、10)の相対回転を許容するとともに、該相対回
    転角度が所定値を上回ったとき両軸(41、10)を連動させ
    る第1相対回転許容手段(40)と、 前記糸処理用カム(61、62)により駆動され、前記クレー
    ドルアーム(30A、30B)に保持されたボビン(1)に対し
    糸掛けを含む所定の糸処理を実行する糸処理手段(100)
    と、 を備え、 前記駆動手段(50)により糸処理カム軸(41)を回転させる
    ととともに前記第1相対回転許容手段(40)により前記ク
    レードル軸(10)を停止させた状態で、前記糸処理手段(1
    00)を作動させることを特徴とする糸条巻取機の自動玉
    揚げ装置。
  2. 【請求項2】少なくとも1つのボビン着脱用カム(13、1
    4)が固定された回転可能なクレードル軸(10)と、 該クレードル軸(10)を回転駆動する駆動手段(50)と、 糸条巻取り用のボビン(1)を回転自在に保持し、クレー
    ドル軸(10)の回転によってボビン(1)への糸条巻取り位
    置側と巻取りパッケージ(2)の払出し位置側とに旋回す
    るクレードルアーム(30A、30B)と、 クレードル軸(10)とクレードルアーム(30A、30B)の間
    に介装され、前記払出し位置に停止したクレードルアー
    ム(30A、30B)を払出し側に付勢するようクレードル軸
    (10)に所定値以上のトルクが加わったとき、両者(10お
    よび30A、30B)の相対回転を許容する第2相対回転許
    容手段(80)と、 前記ボビン着脱用カム(13、14)により駆動され、前記ク
    レードルアーム(30A、30B)のボビン軸方向への開閉動
    作を含む所定のボビン着脱動作によりボビン(1)をクレ
    ードルアーム(30A、30B)に着脱するボビン着脱手段(9
    0)と、 を備え、 前記駆動手段(50)によりクレードル軸(10)を回転させる
    とともに前記第2相対回転許容手段(80)によりクレード
    ルアーム(30A、30B)を前記払出し位置に停止させた状
    態で、前記ボビン着脱手段(90)を作動させることを特徴
    とする糸条巻取機の自動玉揚げ装置。
  3. 【請求項3】前記クレードル軸(10)に固定されたボビン
    供給用カム(15)を設け、前記駆動手段(50)によりクレー
    ドル軸(10)を回転させるとともに前記第2相対回転許容
    手段(80)によりクレードルアーム(30A、30B)を前記払
    出し位置に停止させた状態で、該ボビン供給用カム(15)
    により所定のボビン供給装置(200)を駆動し、前記クレ
    ードルアーム(30A、30B)に次のボビン(1)を供給する
    ことを特徴とする請求項2記載の糸条巻取機の自動玉揚
    げ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008516869A (ja) * 2004-10-20 2008-05-22 ザウラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 糸継ぎ装置
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