JPH0629936U - 車両用灯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ウインドガラスの塗装により、車室外から灯具
を見えなくでき、かつ灯具として必要な光量は確保でき
る車両用灯具を提供することを目的とする。 【構成】ランプ９および反射板からの光が透過するバー
チカルウインドガラス４の透過エリア４ｃは、ハウジン
グケースの開口面積より小さく設定されている。ハウジ
ングケースの開口部の端部に周設されたラバー８は、バ
ーチカルウインドガラス４の周辺部４ａの黒色塗装によ
り遮蔽されている。透過エリア４ｃは、車室外からラン
プ９が正面視できるランプ９付近が周囲より濃くなるよ
う網点塗装が施されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両後部に略垂直に立設されたウインドガラス近接の車室内側に配 設される車両用灯具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、車両後部に設けられる灯具は、車両後部の両側端部にそれぞれ開口部を 設け、この開口部に灯具を備え付けるものが知られている（実開平０４−３５９ ３７号公報参照）。

【０００３】 ところで、一般的なハイデッキ車両において、車両後方からのリアウインドガ ラスの投影面積が小さいため、乗員にとってリアウインドガラスからの後方視界 が狭くなる。そこで特にハッチバック形式のハイデッキ車両には、車両後端部に 略垂直に透過性のバーチカルウインドガラスを立設することにより、後方視界を 確保するものがあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような車両において、バーチカルウインドガラス近接の車室内側に灯具を 配設する場合、バーチカルウインドガラスと灯具のハウジングケースとが灯具を 密封するため、灯具密封用のレンズは必要なくなる。 しかしながら、このようなレンズのない車両用灯具では、車室外からウインド ガラスを介して、灯具が見えてしまい、美観を損なうという問題点がある。

【０００５】 本考案は、上記した点に鑑み、ウインドガラスの塗装により、車室外から灯具 を見えなくでき、かつ灯具として必要な光量は確保できる車両用灯具を提供する ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案の車両用灯具は、車両後部に略垂直に立設された透過性のウインドガラ スと、該ウインドガラス近接の車室内側に配設された光源と、該光源の光が上記 ウインドガラスから車室外に照射されるよう光源付近に配置される反射板とを備 え、上記光源および上記反射板からの光が透過するウインドガラスの透過エリア には塗装が施されており、該塗装は上記透過エリアの光源部付近がその周囲より 濃く処理されていることを特徴とするものである。

【０００７】

【考案の効果】

したがって、本考案によれば、ウインドガラスの塗装により、車室外から灯具 を見えなくでき、かつ灯具として必要な光量は確保できる。また、レンズを必要 としないため、部品点数、コストおよび重量を削減できる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。

【０００９】 図１に示すように、車両の後部にはリアウインドガラス１が配設されている。 リアウインドガラス１の後端部には、リアスポイラー２が備えられている。車幅 方向に配置されたバンパ３の上部には、略垂直にバーチカルウインドガラス４が 配設されている。バーチカルウインドガラス４近接の車両後部の両側端部には、 テールランプ、ストップランプおよびハザードランプが一体成型されたコンビラ ンプ５が配設されている。

【００１０】 図２に示すように、バーチカルウインドガラス４の周辺部４ａは、バーチカル ウインドガラス４と車体との取り付け部分を遮蔽するため、黒色塗装が施されて いる。バーチカルウインドガラス４の中央部４ｂは、車室内から車室外が目視で きるよう網点塗装が施されている。バーチカルウインドガラス４の黒色塗装内の 両側端下部付近に、バックランプの透過エリア４ｃが設けられている。

【００１１】 図３に示すように、バーチカルウインドガラス４の車室内側にバックランプ５ のハウジングケース６が配置されている。ハウジングケース６には、バーチカル ウインドガラス４側に開口部７が設けられている。開口部７の端部にはラバー８ が周設されており、ラバー８はバーチカルウインドガラス４と当接している。ハ ウジングケース６には、ランプ９を挿入するソケットバルブ１０が装着され、ラ ンプ９に接続されているソケットバルブ１０からのリード線１１は、シフト操作 位置がバックギアの時にＯＮされるスイッチ（図示せず）を介してバッテリ（図 示せず）に接続されている。反射板１２は開口部７付近からソケットバルブ１０ 付近まで湾曲しており、ランプ９が反射板１２に設けられた穴部１３から反射板 １２の凹部側に突出している。反射板１２には多数の凸部１４が形成されており 光が多方向に照射されるように設定されている。

【００１２】 図４に示すように、ランプ９および反射板１２からの光が透過するバーチカル ウインドガラス４の透過エリア４ｃは、ハウジングケース６の開口面積より小さ く設定されている。ハウジングケース６の開口部７の端部に周設されたラバー８ は、バーチカルウインドガラス４の周辺部４ａの黒色塗装により遮蔽されている 。透過エリア４ｃは、車室外からランプ９が正面視できるランプ９付近が周囲よ り濃くなるよう網点塗装が施されている。透過エリア４ｃ全体としては、図５に 示すような網点塗装が施されている。

【００１３】 以上のように本実施例では、車両後端部に略垂直に透過性のバーチカルウイン ドガラスを立設することにより、後方視界を十分確保することができ、バーチカ ルウインドガラスに施した塗装により、車室外から灯具を見えなくでき、かつ灯 具として必要な光量は確保できる。また、レンズを必要としないため、部品点数 、コストおよび重量を削減できる。

【００１４】 なお、本実施例においては、バーチカルウインドガラス近接の車室内側に配設 された灯具をバックランプとして説明したが、テールランプあるいはストップラ ンプあるいはハザードランプなど、あるいはそれらの組み合わせであるコンビラ ンプでもよい。この場合、テールランプあるいはストップランプでは、赤色塗装 を、ハザードランプでは、黄色塗装を反射板に施せばよい。 また、塗装は、セラミックス処理など、本考案の効果が得られるものであれば 、どのような素材でもよいことは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本実施例の車両後方からの斜視図であ
る。

【図２】図２は、車両後方からバーチカルウインドガラ
スを正面視した時のバーチカルウインドガラスの塗装状
態図である。

【図３】図３は、図２のＸ−Ｘ矢視図である。

【図４】図４は、バックランプの正面視した概略図であ
る。

【図５】図５は、透過エリアの網点塗装状態図である。

【符号の説明】

１…リアウインドガラス ４…バーチカルウインドガラス ４ａ…バーチカルウインドガラスの周辺部 ４ｂ…バーチカルウインドガラスの中央部 ４ｃ…透過エリア

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両後部に略垂直に立設された透過性のウ
   インドガラスと、該ウインドガラス近接の車室内側に配
   設された光源と、該光源の光が上記ウインドガラスから
   車室外に照射されるよう光源付近に配置される反射板と
   を備え、上記光源および上記反射板からの光が透過する
   ウインドガラスの透過エリアには塗装が施されており、
   該塗装は上記透過エリアの光源部付近がその周囲より濃
   く処理されていることを特徴とする車両用灯具。