JPH06298808A - オレフィンの不均一重合法 - Google Patents

オレフィンの不均一重合法

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JPH06298808A
JPH06298808A JP8481393A JP8481393A JPH06298808A JP H06298808 A JPH06298808 A JP H06298808A JP 8481393 A JP8481393 A JP 8481393A JP 8481393 A JP8481393 A JP 8481393A JP H06298808 A JPH06298808 A JP H06298808A
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JP
Japan
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polymerization
olefin
pyrrolidone
polymer
catalyst
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Pending
Application number
JP8481393A
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English (en)
Inventor
Yumito Uehara
弓人 上原
Yasuhiro Nishihara
康博 西原
Yasuhiro Kashiwagi
泰弘 柏木
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 オレフィンを触媒の存在下に溶媒中で不均一
重合し、オレフィン重合体を製造する方法において、重
合系内にピロリドン類を存在させることを特徴とするオ
レフィンの不均一重合法。 【効果】 本発明方法によれば、比較例と実施例を比べ
ることにより明らかなよに、オレフィンを触媒の存在下
に溶媒中で不均一重合し、オレフィン重合体を製造する
方法において、副生した低分子量重合体等の器壁付着を
防止し、ポリオレフィンを安定に製造することが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィンを触媒の存
在下に溶媒中で不均一重合する所謂スラリー重合法にお
いて、副生した低分子量重合体等の器壁付着を防止し、
ポリオレフィンを安定に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題点】オレ
フィンを重合もしくは共重合し、ポリオレフィンを製造
する方法としては、溶媒中に固体触媒を懸濁して重合を
行なう所謂スラリー重合が一般に採用されている。しか
し、このスラリー重合の場合、重合反応で副生する低分
子量ポリマーは溶媒に溶解しやすく、重合器壁への付着
が生じ、その為、伝熱係数が低下し、長期連続安定運転
が困難となるのが普通である。
【0003】とりわけ、他のオレフィンとの共重合によ
り密度の低い共重合体を製造する場合には、上記の如き
器壁付着、伝熱係数の低下が起り易く、長期安定運転が
不可能となったり、著しく生産性を低下させる。この様
な重合体の器壁付着を防止する方法としては、スラリー
濃度を低く保つ方法があるが、生産性が低下する為好ま
しくない。また、触媒を予め少量のオレフィンで予備処
理する方法等も数多く提案されているが、必ずしも満足
できるものではない。
【0004】
【課題点を解決するための手段】本発明者らは、上記の
如き問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、オレフ
ィンをスラリー重合法により重合するに際し、その重合
系内にピロリドン類を存在させることにより重合体の器
壁付着が防止されることを見い出し、本発明に到達し
た。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、オレフィンを
触媒の存在下に溶媒中で不均一重合し、オレフィン重合
体を製造する方法において、重合系内にピロリドン類を
存在させることを特徴とするオレフィンの重合方法に存
する。更に、本発明を詳細に説明するに、本発明は低分
子量成分の生成し易い共重合体に特に有効であり、従来
製造が困難であった低密度重合体、軟質重合体の製造は
本発明により容易に実施できる。
【0006】例えば、密度0.90〜0.94g/cm
3 のポリエチレン、エチレン含量4〜8%のポリプロピ
レン等が生産性を低下させることなく製造可能である。
本発明に使用されるオレフィンとしては、エチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルブ
テン−1等が挙げられる。上記オレフィンは単独重合も
しくはこれらを混合して共重合させることもできる。
【0007】また、重合溶媒としては、スラリー重合に
通常使用される炭化水素溶媒が用いられる。具体的に
は、脂肪族炭化水素溶媒、例えば、プロパン、イソブタ
ン、ノルマルブタン、ノルマルぺンタン、ノルマルヘキ
サン、ノルマルオクタン等、脂環式炭化水素溶媒、例え
ばシクロペンタン、シクロヘキサン等、あるいは芳香族
炭化水素例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が単
独又は2種以上混合して使用される。また、プロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1等のオレフィンを溶媒と
して使用することもできる。
【0008】重合触媒としては、公知のオレフィン重合
用触媒が適用される。例えば、チタン、バナジン、ジル
コン等の周期律表第4〜6族の遷移金属化合物と、周期
律表第1〜3族の有機金属化合物とからなる所謂チーグ
ラー系の触媒、三塩化チタンあるいは三塩化チタン・金
属ハロゲン化物共晶体と有機アルミニウム化合物を主成
分とする所謂チーグラー・ナッタ系の触媒、その他所謂
フィリップス触媒(シリカ、アルミナ等に酸化クロムを
担持)、スタンダード型触媒(γ−アルミナに酸化モリ
ブデンを担持)等がその代表例である。
【0009】重合反応は、通常、常温ないし100℃の
範囲、重合圧力は常圧ないし100気圧の範囲で実施さ
れる。本発明においては、重合反応の際、ピロリドン類
を存在させる。かかるピロリドン類としては、2−ピロ
リドン、3−ピロリドン、N−アルキル−2−ピロリド
ン(例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル
−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン)、
5−アルキル−2−ピロリドン(例えば、5−メチル−
2−ピロリドン、5−エチル−2−ピロリドン、5−プ
ロピル−2−ピロリドン)、N−ビニル−2−ピロリド
ン、N−アルキル−3−ピロリドン(例えば、N−メチ
ル−3−ピロリドン、N−エチル−3−ピロリドン、N
−プロピル−3−ピロリドン)等が例示されるが、特
に、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが有
効である。
【0010】本発明のピロリドン類は、純度が98%以
上、好ましくは、99%以上のものを使用するのが望ま
しい。また、溶存する水は、脱湿剤等を用いて予め脱湿
しておくのが望ましい。上記のピロリドンの添加量は、
重合反応器中の溶媒に対して0.00001〜0.00
2重量%、好ましくは0.00005〜0.0005重
量%である。添加量が少ない場合は重合物の器壁付着防
止効果が不十分であり、逆に添加量が多過ぎる場合は、
重合活性が低下するので好ましくない。また、添加方法
は、特に制限はないが、予め溶媒中に添加しておくか、
あるいは炭化水素等の溶媒に希釈して重合中に添加して
もよい。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例によって詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。尚、以下の実施例において、
触媒の重合活性Kは、K=(gポリマー)/(g固体触
媒)・(hr)・(kg/cm3 オレフィン圧)で表わ
した。
【0012】メルトインデックス(MI)はJIS K
−6760に基づき190℃で2.16kg荷重で測定
した値で、単位はg/10分である。また、密度(g/
cc)はJIS K6760に基づいて測定した。ノル
マルヘキサン可溶成分の測定は、重合体粉末をソックス
レー抽出器を用い、沸騰ノルマルヘキサンで2時間抽出
することにより行なった。
【0013】(実施例1) (A) 触媒成分の調製 マグネシウムジエトキシド114g、トリ−n−ブトキ
シモノクロルチタン151g及びn−ブタノール37g
とを130℃で6時間混合して均一化した。次いで60
℃まで温度を下げて、ノルマルヘキサン3.75リット
ルを加えた。次いで、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド454gを滴下し、60℃で1時間攪拌を続けた。生
成した沈澱をn−ヘキサンで洗浄することにより、褐色
の触媒成分222gが得られた。得られた固体の一部を
乾燥し、粉末とし、分析した結果、Mgが10.1重量
%、Tiが9.8重量%含まれていた。
【0014】(B) エチレンの重合 上記(A)で得られた固体触媒成分を用い、内容量50
0リットルのジャケット付重合槽で、液位300リット
ルでノルマルヘキサン溶媒によりエチレン−ブテン−1
共重合の連続重合を行なった。重合槽へは、上記固体触
媒成分を1.2g/hr、ジエチルアルミニウムクロリ
ド2.3g/hr、精製ノルマルヘキサン75kg/h
r、N−メチル−2−ピロリドンの脱湿品をノルマルヘ
キサンの希釈液として調製し、N−メチル−ピロリドン
として0.075g/hr、エチレン25kg/hr、
ブテン−15kg/hr、水素5g/hrの割合で連続
的に供給して重合温度60℃、全圧5kg/cm3
G、平均滞留時間2時間で20日間の連続重合を行なっ
た。
【0015】この間の平均重合活性Kは2550(g−
ポリマー/g−触媒・hr・エチレン圧)であり、得ら
れた重合体のMIは1.4(g/10分)、密度は0.
939(g/cm3 )沸騰ノルマルヘキサン抽出分は
5.0重量%であった。ジャケット通水による除熱は極
めて安定しており、重合開始直後の伝熱面の総括伝熱係
数(U0 )375(kcal/m2 ・hr・deg)に
対し、重合終了直前の総括伝熱係数(Uf )は342
(kcal/m2 ・hr・deg)であり、その間の低
下率(1−Uf /U0 )は0.44%/日であった。運
転終了後反応器を開放点検したところ、器壁に付着はほ
とんど認められなかった。
【0016】比較例1 N−メチル−2−ピロリドンを供給しなかった以外は、
実施例1と全く同様にしてエチレン−ブテン−1の共重
合を行なった。運転中の重合活性Kは、2700(gポ
リマー/g触媒・hr・エチレン圧)であり、製品のM
Iは1.3(g/10min)、密度は0.940(g
/cm 3 )ノルマルヘキサン抽出分は5.3重量%であ
った。
【0017】また重合槽の総括伝熱係数の低下は、重合
開始直後の伝熱面の総括伝熱係数(U0 )が396(k
cal/m2 ・hr・deg)であったが、運転中徐々
に低下し、10日目には297(kcal/m2 ・hr
・deg)迄低下し遂に重合停止に至った。この間の平
均低下率(1−Uf /U0 )は2.5%/日であった。
反応終了後反応器を開放点検したところ器壁全面にワッ
クス状の付着が認められた。これらの結果から、長期運
転は困難と判断された。
【0018】(実施例2)実施例1で用いたN−メチル
−ピロリドンの代りに、2−ピロリドンの脱湿精製品を
希釈調製して用いた他は、実施例1と同様にして、エチ
レン−ブテン−1の共重合を行なった。運転中の重合活
性Kは、2630であり、製品のM1は1.20(g/
10min)、密度は0.940(g/cm3 )、ノル
マルヘキサン抽出分は5.1重量%であった。
【0019】重合槽の総括伝熱係数は、重合開始直後
(U0 )が385(kcal/m2 ・hr・deg)
で、10日間運転後の総括伝熱係数(Uf )は、363
(kcal/m2 ・hr・deg)であり、その間の低
下率(1−Uf /U0 )は、0.57%/日であった。
運転終了後の反応器開放点検で器壁の付着はほとんど認
められなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明方法によれば、比較例と実施例を
比べることにより明らかなように、オレフィンを触媒の
存在下に溶媒中で不均一重合し、オレフィン重合体を製
造する方法において、副生した低分子量重合体等の器壁
付着を防止し、ポリオレフィンを安定に製造することが
可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンを触媒の存在下に溶媒中で不
    均一重合し、オレフィン重合体を製造する方法におい
    て、重合系内にピロリドン類を存在させることを特徴と
    するオレフィンの不均一重合法。
  2. 【請求項2】 オレフィンがエチレンであることを特徴
    とする請求項1記載のオレフィンの不均一重合法。
JP8481393A 1993-04-12 1993-04-12 オレフィンの不均一重合法 Pending JPH06298808A (ja)

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JP8481393A JPH06298808A (ja) 1993-04-12 1993-04-12 オレフィンの不均一重合法

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JP8481393A JPH06298808A (ja) 1993-04-12 1993-04-12 オレフィンの不均一重合法

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JPH06298808A true JPH06298808A (ja) 1994-10-25

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ID=13841178

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JP8481393A Pending JPH06298808A (ja) 1993-04-12 1993-04-12 オレフィンの不均一重合法

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JP (1) JPH06298808A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103509136A (zh) * 2012-06-19 2014-01-15 中国石油化工股份有限公司 一种烯烃聚合催化剂组分及相应催化剂的制备方法
CN103509137A (zh) * 2012-06-19 2014-01-15 中国石油化工股份有限公司 一种烯烃聚合催化剂组分及相应催化剂的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103509136A (zh) * 2012-06-19 2014-01-15 中国石油化工股份有限公司 一种烯烃聚合催化剂组分及相应催化剂的制备方法
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