JPH06297891A - 光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法 - Google Patents

光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法

Info

Publication number
JPH06297891A
JPH06297891A JP5116445A JP11644593A JPH06297891A JP H06297891 A JPH06297891 A JP H06297891A JP 5116445 A JP5116445 A JP 5116445A JP 11644593 A JP11644593 A JP 11644593A JP H06297891 A JPH06297891 A JP H06297891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
optical path
information
control body
path control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5116445A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuri Oki
由利 大木
Norio Tsuchiya
紀郎 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP5116445A priority Critical patent/JPH06297891A/ja
Publication of JPH06297891A publication Critical patent/JPH06297891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Printing Methods (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セキュリティ性の高い印刷物を提供する。 【構成】 印刷物40の基材41の上層には、情報が表
示された情報表示層42が設けられ、さらにその上層に
は、光路制御体1が接着層43により接着されている。
光路制御体1は、透明または半透明の基層2と、基層2
の表面上に所定の方向を有して多数形成された微細な溝
内に装填された反射性材料4と、基層2の上層に形成さ
れた保護層3とから構成されている。これにより、図中
A方向から印刷物40を見ると、情報表示層42の画像
を見ることができるが、図中B方向から印刷物40を見
ると、情報表示層42は反射性材料4により隠ぺいさ
れ、情報表示層42の画像を見ることができない。ま
た、反射性材料4の作用により、情報表示層42の画像
を複写することができない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光路を所望の方向に
設定する光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光
路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印
刷物とその製造方法、および偽造判別方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、複写装置のカラー複写化等により
複写性能がめざましく向上してきている。複写物は、高
品質となり、被複写物の原本と比較してほとんど目視で
は判別することができない程度になっている。これに伴
い、紙幣,金券等が複写され、不正に使用されることが
増加している。このような偽造を防止するために、従来
より種々の偽造防止印刷物が提案されている。
【0003】例えば第1の例として、特開昭56−10
493号公報により開示されたものがある。これは、基
材に記録された表示層の上層にガラスビーズ層を形成し
たものであり、ガラスビーズ層の各ガラスビーズの中心
部を通過する光のみを直進させ、その他の周辺部を通過
する光を屈折させるようにすることにより、表示層を肉
眼では読むことができるが、複写機では複写することが
できないようにしている。
【0004】第2の例として、実開昭58−13867
0号公報により開示されたもののように、書類の情報層
上にハーフ蒸着のシールを貼着したものがある。第3の
例として、特開昭60−13598号公報により開示さ
れたもののように、情報層上に虹彩層を設けたものがあ
る。また、第4の例として、特開昭59−88780号
公報により開示されたもののように、クレジットカード
やキャッシュカードにおいて広く適用されている基材上
にホログラムによる画像を形成したものがある。
【0005】さらにまた、第5の例として、特開昭53
−142237号公報や特公昭55−45400号公報
により開示されたものがある。これらは、外部から識別
することができないように潜像を印刷し、複写物には、
この潜像(「VOID」や「ニセモノ」のような警告
文)が表示されるようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の例にお
いては、各ガラスビーズの中心部を通過する光のみを直
進させているので、その下層に位置する表示層の文字等
は読むことができても、ガラスビーズの周辺部の下層に
位置する表示層の文字等が読みにくくなるという問題が
あった。
【0007】第2の例においては、ハーフ蒸着を施した
ために表面が金属色を呈し、情報層の文字等が読みにく
くなるという問題があった。また、第3の例において
は、虹彩層により情報層の反射光を弱めて複写物の文字
等をぼやかす程度であるので、明白に複写物であると判
断することができないという問題があった。
【0008】第4の例においては、今日における偽造者
の技術レベルが向上し、精巧なホログラムの偽造品も製
造されるようになっており、目視によってはホログラム
の真偽を判別することが困難となっている。
【0009】第5の例においては、偽造によるものであ
るか否かを判別することはできるが、たとえ複写物に潜
像を表示しても、その複写物の文字等を判読することが
できるので、複写されること自体不都合な媒体では効果
がなかった。
【0010】本発明は、上述のような課題を解消するた
めになされたものであり、第1に、偽造によるものであ
ることを確実に判別することができ、情報の画像を複写
することができない情報記録媒体と印刷物、および偽造
判別方法を提供することを目的とする。第2に、上記情
報記録媒体および印刷物を提供するために、光路を所望
の方向に設定可能な光路制御体とその製造方法を提供
し、さらには光路制御体の他の使用方法を提供すること
を目的とする。第3に、光路制御体を用いた印刷物を効
率的に製造するための転写シートおよび上記印刷物の製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明による光路制御体(1)の第1の解決手段
は、所定の方向に入り込んだ多数の溝(2a)を表面部
に有する透明または半透明に形成された基層(2)と、
前記溝内に装填された反射性材料(4)とを備えること
を特徴とする。
【0012】光路制御体(80,90)の第2の解決手
段は、前記多数の溝の入り込み方向は、部分的または段
階的に異なる方向を有することを特徴とする。
【0013】光路制御体の製造方法の解決手段は、請求
項1または2に記載の光路制御体の製造方法であって、
基層の表面部に入り込んだ溝を形成する第1の工程と、
前記基層の両側にそれぞれ反対方向の力を作用させ、前
記溝の入り込み方向を所定の方向に設定する第2の工程
と、前記基層の前記溝内に反射性材料を装填する第3の
工程とを含み、第1,第2,第3の工程の順、または第
1,第3,第2の工程の順に行うことを特徴とする。
【0014】光路制御体の使用方法の解決手段は、請求
項1または2に記載の光路制御体の使用方法であって、
前記光路制御体を照明光の光路上に配置し、前記光路制
御体に入射した前記照明光を透過または前記反射性材料
に反射させて前記照明光を出射させることにより、前記
光路制御体を通過した前記照明光の光路方向を所望の方
向に設定することを特徴とする。
【0015】光路制御体を用いた情報記録媒体の解決手
段は、基材と、前記基材上に形成された請求項1または
2に記載の光路制御体と、前記光路制御体上に透明また
は半透明に形成され、情報が記録される情報記録層とを
備えることを特徴とする。
【0016】光路制御体を用いた転写シートの解決手段
は、離型性シートと、前記離型性シート上に形成された
請求項1または2に記載の光路制御体と、前記光路制御
体上に形成され、所定の色彩を有する着色層とを備える
ことを特徴とする。
【0017】光路制御体を用いた印刷物の第1の解決手
段は、基材と、前記基材上に形成され情報を表示する情
報層を有する情報表示層と、前記情報表示層上の所定領
域に形成された請求項1または2に記載の光路制御体と
を備えることを特徴とする。
【0018】光路制御体を用いた印刷物の第2の解決手
段は、基材と、前記基材上に形成されており、所定の色
彩を有する着色部、および前記所定の色彩とは異なる色
彩を有する前記反射性材料を備える請求項1または2に
記載の光路制御体を前記着色部上に形成した情報を表示
する情報層とを備えることを特徴とする。
【0019】光路制御体を用いた印刷物の製造方法の解
決手段は、請求項8に記載の光路制御体を用いた印刷物
の製造方法であって、請求項6に記載の転写シートを前
記基材に加熱圧接することにより、前記光路制御体を有
する情報層を前記基材上に転写する工程を含むことを特
徴とする。
【0020】偽造判別方法の第1の解決手段は、情報が
記録された媒体の偽造を判別する偽造判別方法であっ
て、所定の色彩を有する基材上に、所定の角度で入り込
んだ多数の溝を表面部に有する透明または半透明に形成
された基層の前記溝内に前記所定の色彩とは異なる色彩
を有する反射性材料を装填した偽造判別層を設けること
により、前記偽造判別層上に記録された情報の背景色が
前記基材の色彩で目視可能な第1の可視角度と、前記反
射性材料により前記基材が隠ぺいされ前記情報の背景色
が前記反射性材料の色彩で目視可能な第2の可視角度と
を設定し、前記第1の可視角度および前記第2の可視角
度の有無により媒体の真偽を判別することを特徴とす
る。
【0021】偽造判別方法の第2の解決手段は、情報を
表示する情報層を有する情報表示層を形成した印刷物の
偽造を判別する偽造判別方法であって、前記情報表示層
上の所定領域に、所定の角度で入り込んだ多数の溝を表
面部に有する透明または半透明に形成された基層の前記
溝内に反射性材料を装填した偽造判別層を設けることに
より、前記情報表示層の前記所定領域の画像が目視可能
な情報可視角度と、前記反射性材料により前記情報表示
層の前記所定領域が隠ぺいされる情報不可視角度とを設
定し、前記情報可視角度および前記情報不可視角度の有
無により印刷物の真偽を判別することを特徴とする。
【0022】偽造判別方法の第3の解決手段は、情報を
表示する情報層を形成した印刷物の偽造を判別する偽造
判別方法であって、前記情報層を所定の色彩を有するよ
うに形成し、かつ前記情報層上に、所定の角度で入り込
んだ多数の溝を表面部に有する透明または半透明に形成
された基層の前記溝内に前記所定の色彩とは異なる色彩
を有する反射性材料を装填した偽造判別層を設けること
により、前記情報層の画像が前記所定の色彩で目視可能
な第1の可視角度と、前記反射性材料により前記情報層
が隠ぺいされ前記情報層の画像が前記反射性材料の色彩
で目視可能な第2の可視角度とを設定し、前記第1の可
視角度および前記第2の可視角度の有無により印刷物の
真偽を判別することを特徴とする。
【0023】
【作用】光路制御体の第1または第2の解決手段におい
ては、反射性材料は、透明または半透明の基層の表面に
形成された多数の溝内に装填される。この溝の入り込み
方向と略同一方向から光路制御体に入射した光は基層を
透過し、溝の入り込み方向以外の方向から入射した光は
反射性材料によって反射される。従って、所望の方向の
入射光のみを通過させることができる。
【0024】光路制御体の製造方法の解決手段において
は、第1の工程で基層に溝が形成され、第2の工程で前
記溝の入り込み方向が所定の方向に設定され、第3の工
程で前記基層に反射性材料が装填される。従って、これ
らの工程により、所定方向に入り込んだ溝内に反射性材
料を装填した光路制御体を製造することができる。
【0025】光路制御体の使用方法の解決手段において
は、光路制御体は、照明光の光路上に配置されることに
より、入射した照明光のうちの反射性材料が入り込んだ
方向と略同一方向のみの光を透過する。従って、反射性
材料の入り込み方向の設定により、光の照明方向を所望
の方向に設定することができる。
【0026】光路制御体を用いた情報記録媒体の解決手
段においては、媒体が複写装置により複写されるときに
は、反射性材料の装填方向と略同一方向から入射した照
明光は、基層に入射して、基層により反射される。この
反射光は、反射性材料により光路が遮蔽されるので複写
装置の受光部にはほとんど受光されない。また、上記以
外の方向から入射した照明光は、反射性材料により反射
性材料の装填方向と対応する方向に反射されるので、こ
の反射光もまた複写装置の受光部にはほとんど受光され
ない。従って、画像を黒化して複写させることができ
る。
【0027】光路制御体を用いた転写シートにおいて
は、離型性シート上には、光路制御体、および着色層が
積層される。従って、光路制御体を情報層として転写す
ることができる転写シートを提供することができる。
【0028】光路制御体を用いた印刷物の第1の解決手
段においては、印刷物が複写装置により複写されるとき
には、反射性材料の装填方向と略同一方向から入射した
照明光は、情報表示層に入射して、情報表示層により反
射される。この反射光は、反射性材料により光路が遮蔽
されるので複写装置の受光部にはほとんど受光されな
い。また、上記以外の方向から入射した照明光は、反射
性材料により反射性材料の装填方向と対応する方向に反
射されるので、この反射光もまた複写装置の受光部には
ほとんど受光されない。従って、情報表示層の画像が複
写されることを防止することができる。
【0029】光路制御体を用いた印刷物の第2の解決手
段においては、印刷物が複写装置により複写されるとき
には、反射性材料の装填方向と略同一方向から入射した
照明光は、着色層に入射して、着色層により反射され
る。この反射光は、反射性材料により光路が遮蔽される
ので複写装置の受光部にはほとんど受光されない。ま
た、上記以外の方向から入射した照明光は、反射性材料
により反射性材料の装填方向と対応する方向に反射され
るので、この反射光もまた複写装置の受光部にはほとん
ど受光されない。従って、着色層または反射性材料の色
彩で画像が複写されることを防止することができる。
【0030】光路制御体を用いた印刷物の製造方法の解
決手段においては、光路制御体を有する転写シートによ
り情報層が基材上に転写される。従って、請求項8に記
載の光路制御体を用いた印刷物の製造の効率化を図るこ
とができる。
【0031】偽造判別方法の第1の解決手段において
は、媒体には、情報の背景の色彩の異なる第1の可視角
度と第2の可視角度とが設定され、これらの第1および
第2の可視角度から媒体を見て情報の背景の色彩が所定
の色彩に変化するか否かにより媒体の真偽が判別され
る。偽造判別方法の第2の解決手段においては、印刷物
には、光路制御体による偽造判別層が形成され、情報表
示層の可視角度と不可視角度との有無により印刷物の真
偽が判別される。偽造判別方法の第3の解決手段におい
ては、印刷物には、光路制御体による偽造判別層が形成
され、情報層の色彩の異なる第1の可視角度と第2の可
視角度との有無により印刷物の真偽が判別される。従っ
て、目視により確実に媒体または印刷物の真偽を判別す
ることができる。
【0032】
【実施例】以下、図面等を参照して、本発明による光路
制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用
いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製
造方法、および偽造判別方法の一実施例について説明す
る。図1は、本発明による光路制御体の一実施例の構成
を示す図である。図中(a)は断面図を示し、図中
(b)は要部の詳細を示す斜視図である。図1(a)に
示すように、光路制御体1は、基層2と、基層2上に形
成された保護層3と、基層2内に装填された反射性材料
4とから構成されている。
【0033】基層2および保護層3は、光が透過可能に
透明または半透明のプラスチック部材等から形成されて
いる。ここで、保護層3は、基層2を外力による損傷か
ら保護するために設けられており、基層2自体が十分な
強度を有する場合には、設ける必要はない。また、反射
性材料4は、反射性を有する材料であればいかなるもの
を用いても良い。
【0034】また、図1(b)に示すように、基層2の
表面には、一定方向、例えば45゜の角度を有して入り
込んだ多数の溝2aが形成されており、図1(a)のよ
うにこの溝2a内に反射性材料4が装填されている。溝
2aの形状は、深さ方向の断面形状が略長方形状に形成
されている。この溝2aの略長方形断面の短辺C,長辺
Dは、約数〜数100μm程度のものであることが好ま
しい。さらに溝の深さEは、上記C,Dの数〜数10倍
程度が好ましい。なお、溝2aは、その断面形状が略長
方形状のものに限らず、略円形状や略楕円形状等のもの
でも良い。
【0035】図2は、図1の光路制御体1の外観の一実
施例を示す斜視図である。図2に示すように、光路制御
体1の基層2は、シート状に形成されている。光路制御
体1の表面は、反射性材料4により微粒子が散在された
ような体裁になり、反射性材料4の色彩、例えば銀やグ
レー系の色彩に見える。
【0036】次に、光路制御体1の製造方法について説
明する。図3は、光路制御体1の製造方法の一実施例の
工程を説明する図である。先ず、図中(a)に示す第1
の工程では、基層2、および基層2の表面の多数の溝2
aが形成される。溝2aは、成型加工により基層2の形
成と同時に形成しても良く、基層2の形成後に、切削加
工等により形成しても良い。このときの溝2aは、図1
に示したような角度をまだ有していない状態である。な
お、溝2aは、基層2の表面上に均一に散在して形成さ
れていることが好ましい。
【0037】次の図中(b)に示す第2の工程では、基
層2の両面側に反対方向の力(図中AおよびB方向)を
作用させ、基層2を塑性変形させる。これにより、基層
2の溝2aは、上記力の作用の大きさや方向に応じて傾
斜され、溝2aの入り込み方向が所望の方向に設定され
る。
【0038】次の図中(c)に示す第3の工程では、基
層2の表面部に反射性材料4が塗布される。反射性材料
4は、基層2の表面上に付着するとともに、溝2a内に
入り込み、溝2a内に反射性材料4が装填される。
【0039】次の図中(d)に示す第4の工程では、基
層2の表面部に塗布された反射性材料4が除去される。
反射性材料4の除去は、例えば基層2の表面部をカッタ
等で切削することにより行われる。これにより、溝2a
内にのみ反射性材料4が装填された状態となる。なお、
この後、必要に応じて保護層3(図1)が設けられ、図
1の光路制御体1が形成される。
【0040】光路制御体1の製造方法においては、必ず
しも実施例のように第1,第2,第3,第4の工程の順
に行う必要はない。基層2の溝2a内のみに反射性材料
4を装填することができる装置を使用すれば、第4の工
程は行う必要はない。また、第3の工程の溝2a内への
反射性材料4の装填後に、第2の工程の溝2aの方向設
定を行うようにしても良い。さらにまた、第1の工程で
多数の溝2aを形成し、第2,第3の工程でそれぞれこ
れらの溝2aの方向設定および反射性材料4の装填を行
ったが、1つの溝2aの形成ごとに溝2aの方向設定お
よび反射性材料4の装填を行うようにしても良い。
【0041】図4は、光路制御体1の使用方法の一実施
例の構成を示す側面図である。図4は、光路制御体1が
車のヘッドライト30の前面に取り付けられたときの様
子を示している。図4に示すように、ヘッドライト30
のヘッドランプ31から図中A方向に出射された照明光
は、光路制御体1に入射する。照明光が光路制御体1に
入射すると、この入射光のうち、反射性材料4の装填方
向と略同一方向の照明光のみが光路制御体1を透過し、
その他の照明光は反射性材料4により反射され光路制御
体1を透過しない。従って、光路制御体1を透過した光
の光路は、図中B方向に設定されることとなる。これに
より、反射性材料4の装填方向、すなわち基層2の溝2
aの入り込み方向を種々設定することにより、ヘッドラ
イト30の照明角度または照明距離を制御することがで
きる。
【0042】なお、光路制御体1は、このようなヘッド
ライト31等の照明体またはその近傍に取り付けること
に限らず、光透過体等に取り付けて入射光を制御するこ
とができる。例えば窓に光路制御体1を取り付けること
により、光路制御体1はブラインドと同様の役割を果た
す。
【0043】図5は、光路制御体を用いた印刷物の一実
施例の構成を示す断面図である。図5に示すように、印
刷物40は、基材41と、情報表示層42と、光路制御
体1と、接着層43とから構成されている。基材41
は、紙材またはプラスチック部材等から形成されてい
る。情報表示層42は、基材41上に手書きまたはプリ
ンタによる印字等によって文字等の情報層42aが形成
された層である。なお、本発明においての情報表示層4
2とは、情報層42aのみを指すのではなく、その周辺
層を含むものである。
【0044】この情報表示層42の上層には、上述した
光路制御体1が設けられている。実施例においては、光
路制御体1の下層には、透明または半透明に形成された
接着層43が設けられており、光路制御体1は、この接
着層43により情報表示層42上に貼着されている。
【0045】次に、印刷物40に記録されている情報の
外観について説明する。図6は、印刷物40の外観の一
実施例を示す斜視図である。ここで、印刷物40は、情
報層42aにより情報が「ABC」と表示されているも
のとする。図6(a)は、印刷物40を図5中A方向か
ら見た図であり、図6(b)は、印刷物40を図5中B
方向から見た図である。
【0046】図5中A方向、すなわち反射性材料4の装
填方向と略同一方向から印刷物40を見た場合には、反
射性材料4の最も薄く装填されている部分(図1(b)
中、点線部領域で示すCD面)が見えることとなる。し
かし、反射性材料4のC部(図1(b))は、極めて薄
く形成されているので、実質的には、図中A方向からは
反射性材料4はほとんど見えず、光路制御体1の下層の
情報表示層42が反射性材料4に遮られることなく見え
る。よって、図中A方向から印刷物40を見た場合に
は、情報表示層42の情報層42aを判読することがで
きる(図6(a))。
【0047】また、図5中B方向、すなわち反射性材料
4の装填方向と略垂直方向から印刷物40を見た場合に
は、図1(b)中、反射性材料4の斜線部領域で示すD
E面が見えることとなる。従って、この反射性材料4に
より下層の情報表示層42が隠ぺいされ、情報表示層4
2を見ることができず、反射性材料4のみが見え、情報
表示層42の情報層42aを判読することができない
(図6(b))。
【0048】図7は、光路制御体1を転写シートに適用
した一実施例の構成を示す断面図である。図7に示すよ
うに、転写シート50は、離型性シート51と、光路制
御体1と、着色層52と、接着層53とから構成されて
いる。
【0049】離型性シート51は、離型性を有し、さら
に安定性,耐熱性,強靱性を有するポリエチレンレテフ
タレート等から形成されている。また、離型性シート5
1の厚みは、数μm〜数10μm程度に形成されてい
る。この離型性シート51は、それ自体が離型性を有す
るものを用いても良いが、必要に応じて離型層を設けて
も良い。保護層3は、上述した光路制御体1を外力によ
る損傷から保護するためと、離型性シート51から光路
制御体1を剥離させるためのものである。光路制御体1
の下層に形成された着色層52は、所定の色彩を有する
染料または顔料から形成されている。着色層52の下層
の接着層53は、基材に光路制御体1を接着するための
ものであり、図5の接着層43とは異なり必ずしも透明
または半透明に形成する必要はない。
【0050】次に、図7の転写シート50を用いて情報
を転写する(情報層を形成する)方法について説明す
る。情報層の形成は、転写シート50を用いてホットス
タンプ装置や感熱転写プリンタ等により行われる。図8
は、図7の転写シート50を用いて基材61上に情報層
が形成されるときの様子を示す側面図である。図8に示
すように、転写シート50は、基材61と、基材61に
情報層を転写するための印字ヘッド70の間に配置され
る。先ず基材61が搬送部(図示せず)により転写シー
ト50の図中下側の所定位置に設定される。この設定が
完了すると、印字ヘッド70は、図中A方向に移動し、
転写シート50をはさんで基材61と圧接する。このと
きには、印字ヘッド70の先端部には、印字すべき所望
の文字等の型が形成されている。さらに熱が与えられる
と、転写シート50の離型性シート51と保護層3との
密着面が剥離され、印字ヘッド70の先端部の文字等を
型どった光路制御体1,着色層52,接着層53が分離
され、接着層53により基材61に接着される。これに
より、基材61上に情報層が形成される。
【0051】図9は、このようにして形成された印刷物
の一実施例の構成を示す断面図である。図9に示すよう
に、印刷物60の情報層62は、光路制御体1,着色層
52,接着層53とから構成されている。この情報層6
2は、文字等の所定の形状に型どられており、この情報
層62の上層面により文字等の情報の画像が表示されて
いる。
【0052】次に、印刷物60を図9中、A方向および
B方向から見たときの外観を図9および図10に基づき
説明する。ここで、印刷物60には、情報層62により
情報が「ABC」と表示されているものとする。図10
は、印刷物60の外観の一実施例を示す斜視図である。
図10において、(a)は図9中A方向から印刷物60
を見た図であり、(b)は図9中B方向から印刷物60
を見た図である。
【0053】図9中A方向、すなわち反射性材料4の装
填方向と略同一方向から情報層62を見ると、情報層6
2は、図5の印刷物40と同様に反射性材料4は実質的
に見えずに光路制御体1の下層の着色層52の色彩で見
える(図10(a))。また、図9中B方向、すなわち
反射性材料4の装填方向と略垂直方向から情報層62を
見ると、情報層62は、着色層52が反射性材料4によ
り隠ぺいされ、反射性材料4の色彩で見える(図10
(b))。
【0054】図11は、本発明による情報記録媒体の一
実施例の構成を示す断面図である。図11に示すよう
に、情報記録媒体70(以下、単に「媒体70」とい
う。)は、基材71と、基材71に順次積層された光路
制御体1および情報記録層72とから構成されている。
【0055】基材71は、紙材またはプラスチック部材
から形成されている。ここで、基材71の表面を白色ま
たはこれに近い色に形成することが好ましい。これは、
後述する情報記録層72に記録された情報の背景色を白
色またはこれに近い色にすることで、情報記録層72に
記録された文字等の読み易さを確保するためである。
【0056】情報記録層72は、文字等の情報を記録す
るためのものであり、光が透過可能に透明または半透明
に形成されている。情報記録層72の表面は、筆記適
性,トナー定着適性,リボン転写適性等を有しており、
インクリボンやトナー等の染料や顔料の定着性を向上さ
せる処理、例えばマット処理による表面の凹凸化や、多
孔質材料を含む樹脂により構成されている。また、媒体
70の情報記録層72は、保護層としての役割を兼ねる
ので、光路制御体1には、保護層3は設けられていな
い。なお、光路制御体1の基層2の表面自体が情報記録
層72を兼ねるように形成しても良い。
【0057】図12は、図11の媒体70の情報記録層
72に情報が記録された媒体75を示す断面図である。
図12に示すように、情報記録層72上には、ペンによ
る手書き、あるいはプリンタによる印字等によって情報
が記録され、情報層73が形成される。
【0058】次に、媒体75の外観について説明する。
図13は、媒体75の外観の一実施例を示す斜視図であ
る。ここで、媒体75には、情報層73により情報が
「ABC」と表示されているものとする。図13におい
て、(a)は、媒体75を図12中A方向から見た図で
あり、(b)は、媒体75を図12中B方向から見た図
である。
【0059】媒体75をいかなる方向からみても情報層
73が見え、情報層73の背景には、光路制御体1が見
える。図12中A方向、すなわち反射性材料4の装填方
向と略同一方向から媒体75を見た場合には、図5の印
刷物40と同様に光路制御体1の反射性材料4が実質的
に見えなくなるので、情報層73の背景は、反射性材料
4に遮られることなく基材2の色彩で見える(図13
(a))。例えば基材71が白色である場合には、情報
層73の背景は、一般の紙材のように見える。また、図
12中B方向、すなわち反射性材料4の装填方向に略垂
直方向から媒体75を見ると、反射性材料4により基材
71が隠ぺいされるので、情報層73の背景は、反射性
材料4の色彩で見える(図13(b))。従って、媒体
75は、情報層73の背景の色彩が見る方向により変化
する。
【0060】次に、図5の印刷物40、図9の印刷物6
0、および図12の媒体75が複写されるときの様子を
説明する。複写装置の発光部から出射された照明光が図
5の印刷物40に照射される場合には、(1)反射性材
料4の装填方向と略同一方向(図5中、A方向)から照
明光が照射されるときと、(2)上記以外の方向から照
明光が照射されるときとがある。(1)のときには、照
明光は、光路制御体1を透過してその下層の情報表示層
42に入射し、情報表示層42により反射される。この
反射光のうち、入射光と逆方向の光路を有する反射光の
みが光路制御体1を透過して外部に出射する。しかし、
この外部に出射した反射光は、発光部方向の光路を有し
ており、複写装置の受光部方向ではない。従って、受光
部にはほとんど受光されない。また、これ以外の光路を
有する反射光は反射性材料4により遮蔽され光路制御体
1をそのまま透過することができず、受光部にはほとん
ど受光されない。
【0061】また、(2)のときには、照明光は、反射
性材料4により反射され、情報表示層42には入射され
ない。従って、情報表示層42の画像が複写されないこ
とは勿論であるが、反射性材料4は所定の角度を有して
装填されているので、反射性材料4により反射された反
射光の方向は、情報表示層42により反射されたときの
反射光の方向とは異なる方向である。よって、反射性材
料4により反射された反射光もまた受光部にはほとんど
受光されない。これにより、複写装置では、印刷物40
の情報表示層42の画像をそのまま複写することができ
ない。印刷物40を複写装置により複写した複写物は、
全体が黒化した不鮮明な画像となり、情報を判読するこ
とができない。また、複写物であることを一目で判別す
ることができる。
【0062】仮に、複写装置による複写以外の方法によ
り印刷物40が偽造されても、その偽造物は、図5中、
B方向から見ても、情報表示層42の画像が隠ぺいされ
ない。従って、図5中、A方向およびB方向から見て、
情報表示層42を判読することができる角度と、情報表
示層42の画像が隠ぺいされ、その画像を判読すること
ができない角度とを有するか否かを目視により判別する
ことにより、印刷物40の真偽を確実に判別することが
できる。
【0063】図9の印刷物60に複写装置により照明光
が照射されると、上記印刷物40の光路制御体1と同様
の作用により、情報層62に入射した照明光の反射光
は、複写装置の受光部にはほとんど受光されない。従っ
て、情報層62の画像は、黒化されて複写されることと
なり、着色層52または反射性材料4の色彩では複写さ
れない。また、情報層62の周辺部に入射した照明光
は、基材61により反射され、この反射光が複写装置の
受光部に受光される。従って、基材61の画像はそのま
ま複写される。これにより、印刷物60を複写した複写
物は、情報層62の画像を判読することができる。しか
し、情報層62の画像の色彩を判別することにより、複
写物であるか否かを一目で判別することができる。また
仮に、複写後に複写物の情報層62の画像に着色層52
または反射性材料4と同等の色彩を付加したとしても、
そのものは、図9中A方向およびB方向から見ても情報
層62の画像の色彩が変化しない。従って、図9中印刷
物60をA方向およびB方向から見て、情報層62の画
像の色彩が所定の色彩に変化するか否かを目視により判
別することにより、印刷物60の真偽を確実に判別する
ことができる。
【0064】図12の媒体75に複写装置により照明光
が照射されると、情報層73に入射した照明光は、情報
層73によって反射され、この反射光が複写装置の受光
部に受光される。従って、情報層73の画像はそのまま
複写されることとなる。しかし、情報層73の周辺部に
入射した照明光は、情報記録層72を透過して光路制御
体1に入射し、上記印刷物40の光路制御体1と同様の
作用により、光路制御体1に入射した照明光は、複写装
置の受光部にはほとんど受光されないので、情報層73
の周辺部の画像は黒化されて複写されることとなる。従
って、たとえ情報層73の画像がそのまま複写されたと
しても、その画像の周辺部が黒化されているために、情
報層73の画像が不鮮明となり、情報を判読することが
できない。また、複写物であることを一目で判別するこ
とができる。
【0065】図14は、光路制御体の他の実施例の構成
を示す断面図である。図1の光路制御体1は、基層2の
溝2aの入り込み方向を一定方向に形成して反射性材料
4を装填したが、図14(a)に示す光路制御体80の
ように、基層2の溝2aの入り込み方向を部分的に変え
てその方向を複数方向に設定したり、図14(b)に示
す光路制御体90のように、基層2の溝2aの入り込み
方向を所定の規則に従い段階的に変化させることもでき
る。これらの光路制御体80,90は、光路制御体1と
同様に、それ自体を使用することができるとともに、印
刷物40,60,または媒体70に適用することができ
る。
【0066】例えば光路制御体80または90を図5の
印刷物40の光路制御体1の代わりに適用することによ
り、見る方向によってその下層の情報表示層42の画像
が目視可能な領域と目視不能な領域とを設定することが
できる。また、光路制御体1と同様に、情報表示層42
の画像の複写装置による複写を防止することができるの
は勿論である。
【0067】以上、本発明による光路制御体とその製造
方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒
体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および
偽造判別方法の一実施例について説明したが、本発明
は、上述した実施例に限定されることなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。実施
例では、基層2の溝2aの深さ方向の断面形状が略長方
形状における短辺C,長辺Dは、約数〜数100μm程
度であり、その深さEが、上記C,Dの数〜数10倍程
度であることを示したが、溝2aの大きさおよび形状
は、光路制御体1の用途等に応じて異なり、本発明にお
いては溝2aの大きさおよび形状を限定するものではな
い。さらに、基層2の表面上に形成する多数の溝2aの
形状や大きさは、全て同一でなくても良い。
【0068】印刷物40および60では、基材41およ
び61の片面にそれぞれ情報表示層42,(接着層4
3,)光路制御体1、および情報層62を形成したが、
基材41および61の両面にこれらを形成しても良い。
同様に、情報記録媒体70では、基材71の両面に光路
制御体1および情報記録層72を形成しても良い。この
ように形成すれば、印刷物40,60、または媒体70
がカールすることを防止し、表裏の両面に情報を表示、
または記録することができるようになる。
【0069】転写シート50には接着層53を設けた
が、転写シート50を加熱圧接することにより、基材に
光路制御体1および着色層52を転写する転写適性を有
しておれば、接着層53は必ずしも設ける必要はない。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または2
に記載の光路制御体によれば、反射性材料により所定方
向の入射光のみを透過させるようにしたので、基層の溝
の入り込み方向の設定により所望の方向の光のみを透過
させることができる。
【0071】請求項3に記載の光路制御体の製造方法に
よれば、第1〜第3の工程により溝の形成,溝の入り込
み方向の設定,反射性材料の装填を行うようにしたの
で、反射性材料の装填方向を所定の方向に設定した請求
項1または2に記載の光路制御体を効率よく製造するこ
とができる。
【0072】請求項4に記載の光路制御体の使用方法に
よれば、光路制御体を照明光の光路上に配置して、反射
性材料の装填方向と略同一方向のみの光を透過させるよ
うにしたので、発光体や照明体からの光の照明方向を所
望の方向に設定することができる。
【0073】請求項5に記載の光路制御体を用いた情報
記録媒体によれば、媒体の見る角度により記録された情
報の背景の色彩が変化するように形成し、請求項7に記
載の光路制御体を用いた印刷物によれば、情報表示層上
の所定領域に光路制御体を形成して特定方向のみから印
刷物の情報の画像を見ることができるようにし、請求項
8に記載の光路制御体を用いた印刷物によれば、着色部
および反射性材料により、見る角度により情報層の色彩
が変化する印刷物を形成したので、偽造が困難なセキュ
リティ性の高い情報記録媒体または印刷物を提供するこ
とができる。さらに、複写装置により複写されても、そ
のままの画像が複写されることを防止することができ
る。
【0074】請求項6に記載の転写シートによれば、光
路制御体および着色層から転写シートを形成したので、
光路制御体を有する偽造が困難なセキュリティ性の高い
情報層を転写することができる。
【0075】請求項9に記載の光路制御体を用いた印刷
物の製造方法によれば、請求項6に記載の転写シートを
用いて請求項8に記載の印刷物を製造するようにしたの
で、光路制御体を有する情報の形成を効率的に行うこと
ができ、請求項8に記載の印刷物の製造を効率化して、
印刷物の生産性の向上を図ることができる。
【0076】請求項10に記載の偽造判別方法によれ
ば、情報の背景の色彩の異なる第1の可視角度と第2の
可視角度とを設定して媒体の真偽を判別するようにし、
請求項11に記載の偽造判別方法によれば、情報表示層
の可視角度と不可視角度とを設定して印刷物の真偽を判
別するようにし、請求項12に記載の偽造判別方法によ
れば、情報層の色彩の異なる第1の可視角度と第2の可
視角度とを設定して印刷物の真偽を判別するようにした
ので、目視により確実に媒体または印刷物の真偽を判別
することができるようになる。また、複写装置によって
はこれらの媒体または印刷物のような複数の異なる角度
により異なる画像の見える媒体または印刷物を製造する
ことができないので、信頼性の高い偽造判別方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光路制御体の一実施例の構成を示
す図である。
【図2】図1の光路制御体1の外観の一実施例を示す斜
視図である。
【図3】光路制御体1の製造方法の一実施例の工程を説
明する図である。
【図4】光路制御体1の使用方法の一実施例の構成を示
す側面図である。
【図5】光路制御体を用いた印刷物の一実施例の構成を
示す断面図である。
【図6】図5の印刷物40の外観の一実施例を示す斜視
図である。
【図7】光路制御体1を転写シートに適用した一実施例
の構成を示す断面図である。
【図8】図7の転写シート50を用いて基材61上に情
報層が形成されるときの様子を示す側面図である。
【図9】光路制御体を用いた印刷物の一実施例の構成を
示す断面図である。
【図10】図9の印刷物60の外観の一実施例を示す斜
視図である。
【図11】本発明による情報記録媒体の一実施例の構成
を示す断面図である。
【図12】図11の媒体70に情報が記録された媒体7
5を示す断面図である。
【図13】媒体75の外観の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図14】光路制御体の他の実施例の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 光路制御体 2 基層 2a 溝 3 保護層 4 反射性材料 40 印刷物 41 基材 42 情報表示層 42a 情報層 43 接着層 50 転写シート 51 離型性シート 52 着色層 53 接着層 60 印刷物 61 基材 62 情報層 70 情報記録媒体 71 基材 72 情報記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向に入り込んだ多数の溝を表面
    部に有する透明または半透明に形成された基層と、 前記溝内に装填された反射性材料とを備えることを特徴
    とする光路制御体。
  2. 【請求項2】 前記多数の溝の入り込み方向は、部分的
    または段階的に異なる方向を有することを特徴とする請
    求項1に記載の光路制御体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光路制御体の
    製造方法であって、 基層の表面部に入り込んだ溝を形成する第1の工程と、 前記基層の両側にそれぞれ反対方向の力を作用させ、前
    記溝の入り込み方向を所定の方向に設定する第2の工程
    と、 前記基層の前記溝内に反射性材料を装填する第3の工程
    とを含み、 第1,第2,第3の工程の順、または第1,第3,第2
    の工程の順に行うことを特徴とする光路制御体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の光路制御体の
    使用方法であって、 前記光路制御体を照明光の光路上に配置し、前記光路制
    御体に入射した前記照明光を透過または前記反射性材料
    に反射させて前記照明光を出射させることにより、前記
    光路制御体を通過した前記照明光の光路方向を所望の方
    向に設定することを特徴とする光路制御体の使用方法。
  5. 【請求項5】 基材と、 前記基材上に形成された請求項1または2に記載の光路
    制御体と、 前記光路制御体上に透明または半透明に形成され、情報
    が記録される情報記録層とを備えることを特徴とする光
    路制御体を用いた情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 離型性シートと、 前記離型性シート上に形成された請求項1または2に記
    載の光路制御体と、 前記光路制御体上に形成され、所定の色彩を有する着色
    層とを備えることを特徴とする光路制御体を用いた転写
    シート。
  7. 【請求項7】 基材と、前記基材上に形成され、情報を
    表示する情報層を有する情報表示層と、 前記情報表示層上の所定領域に形成された請求項1また
    は2に記載の光路制御体とを備えることを特徴とする光
    路制御体を用いた印刷物。
  8. 【請求項8】 基材と、 前記基材上に形成されており、所定の色彩を有する着色
    部、および前記所定の色彩とは異なる色彩を有する前記
    反射性材料を備える請求項1または2に記載の光路制御
    体を前記着色部上に形成した情報を表示する情報層とを
    備えることを特徴とする光路制御体を用いた印刷物。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の光路制御体を用いた印
    刷物の製造方法であって、 請求項6に記載の転写シートを前記基材に加熱圧接する
    ことにより、前記光路制御体を有する情報層を前記基材
    上に転写する工程を含むことを特徴とする光路制御体を
    用いた印刷物の製造方法。
  10. 【請求項10】 情報が記録された媒体の偽造を判別す
    る偽造判別方法であって、 所定の色彩を有する基材上に、所定の角度で入り込んだ
    多数の溝を表面部に有する透明または半透明に形成され
    た基層の前記溝内に前記所定の色彩とは異なる色彩を有
    する反射性材料を装填した偽造判別層を設けることによ
    り、前記偽造判別層上に記録された情報の背景色が前記
    基材の色彩で目視可能な第1の可視角度と、前記反射性
    材料により前記基材が隠ぺいされ前記情報の背景色が前
    記反射性材料の色彩で目視可能な第2の可視角度とを設
    定し、前記第1の可視角度および前記第2の可視角度の
    有無により媒体の真偽を判別することを特徴とする偽造
    判別方法。
  11. 【請求項11】 情報を表示する情報層を有する情報表
    示層を形成した印刷物の偽造を判別する偽造判別方法で
    あって、 前記情報表示層上の所定領域に、所定の角度で入り込ん
    だ多数の溝を表面部に有する透明または半透明に形成さ
    れた基層の前記溝内に反射性材料を装填した偽造判別層
    を設けることにより、前記情報表示層の前記所定領域の
    画像が目視可能な情報可視角度と、前記反射性材料によ
    り前記情報表示層の前記所定領域が隠ぺいされる情報不
    可視角度とを設定し、前記情報可視角度および前記情報
    不可視角度の有無により印刷物の真偽を判別することを
    特徴とする偽造判別方法。
  12. 【請求項12】 情報を表示する情報層を形成した印刷
    物の偽造を判別する偽造判別方法であって、 前記情報層を所定の色彩を有するように形成し、かつ前
    記情報層上に、所定の角度で入り込んだ多数の溝を表面
    部に有する透明または半透明に形成された基層の前記溝
    内に前記所定の色彩とは異なる色彩を有する反射性材料
    を装填した偽造判別層を設けることにより、前記情報層
    の画像が前記所定の色彩で目視可能な第1の可視角度
    と、前記反射性材料により前記情報層が隠ぺいされ前記
    情報層の画像が前記反射性材料の色彩で目視可能な第2
    の可視角度とを設定し、前記第1の可視角度および前記
    第2の可視角度の有無により印刷物の真偽を判別するこ
    とを特徴とする偽造判別方法。
JP5116445A 1993-04-20 1993-04-20 光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法 Pending JPH06297891A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116445A JPH06297891A (ja) 1993-04-20 1993-04-20 光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116445A JPH06297891A (ja) 1993-04-20 1993-04-20 光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06297891A true JPH06297891A (ja) 1994-10-25

Family

ID=14687294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5116445A Pending JPH06297891A (ja) 1993-04-20 1993-04-20 光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06297891A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003019884A (ja) * 2001-07-09 2003-01-21 Toppan Forms Co Ltd 記録媒体及びその製造方法
JP2003019885A (ja) * 2001-07-09 2003-01-21 Toppan Forms Co Ltd 記録媒体及びその製造方法
JP2008529823A (ja) * 2004-12-09 2008-08-07 シクパ・ホールディング・ソシエテ・アノニム 視野角依存性の外観をもつセキュリティエレメント

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003019884A (ja) * 2001-07-09 2003-01-21 Toppan Forms Co Ltd 記録媒体及びその製造方法
JP2003019885A (ja) * 2001-07-09 2003-01-21 Toppan Forms Co Ltd 記録媒体及びその製造方法
JP2008529823A (ja) * 2004-12-09 2008-08-07 シクパ・ホールディング・ソシエテ・アノニム 視野角依存性の外観をもつセキュリティエレメント

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5857709A (en) Anticounterfeit documentation with see-through and write-able hologram
US7063924B2 (en) Security device with patterned metallic reflection
US7090913B2 (en) Security device with specular reflective layer
CA2777383C (en) Image display, labeled article, and methods of manufacturing thereof
EP1700707B1 (en) Identification medium and method for identifying identification medium
CA2222177C (en) Counterfeit resistant documents and methods
CA2871414C (en) Hologram transfer foil, fabrication method of image display element, image display element, and personal authentication medium
JP5685876B2 (ja) 画像形成体、個人認証媒体及びその製造方法
WO1997034170A2 (en) Document with transparent, writable hologram and method
JP4435312B2 (ja) 不正防止シール
JP2013092746A (ja) 画像表示体及び情報媒体
JP3984470B2 (ja) 真正性識別体、真正性識別用具、およびそれらの組み合わせ、並びに真正性識別方法
JP6213227B2 (ja) 画像表示デバイス、および、画像表示デバイスの製造方法
US8448853B2 (en) Data medium, identity document and corresponding security-protection method
JP2012076362A (ja) 個人認証媒体
JPH06297891A (ja) 光路制御体とその製造方法並びに使用方法、光路制御体を用いた情報記録媒体,転写シート,並びに印刷物とその製造方法、および偽造判別方法
JPH06278396A (ja) 偽造防止印刷物、転写シート、転写シートを用いた偽造防止印刷物の製造方法および偽造防止方法
JPH06297890A (ja) 光路制御体とその製造方法および使用方法、光路制御体を用いた印刷物、転写シート、光路制御体を用いた印刷物の製造方法、および印刷物の偽造判別方法
JP2013091203A (ja) 画像形成体、個人認証媒体およびその製造方法
JPH07285286A (ja) 偽造防止媒体、その製造方法および偽造防止方法
JP2001293982A (ja) 情報記録体および情報記録カード
JP7484489B2 (ja) 真贋判別用情報表示媒体
JP2004258583A (ja) 情報記録媒体およびこれを用いた真偽判定方法
JPH06286381A (ja) 偽造防止媒体および偽造判別方法
JPH09311616A (ja) ホログラム転写シート