JPH06297040A - 折り曲げ方法及び装置 - Google Patents

折り曲げ方法及び装置

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JPH06297040A
JPH06297040A JP10873693A JP10873693A JPH06297040A JP H06297040 A JPH06297040 A JP H06297040A JP 10873693 A JP10873693 A JP 10873693A JP 10873693 A JP10873693 A JP 10873693A JP H06297040 A JPH06297040 A JP H06297040A
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JP
Japan
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punch
bending
take
metal
workpiece
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Application number
JP10873693A
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English (en)
Inventor
Akira Mizuta
章 水田
Toshiichi Yamamuro
敏一 山室
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス時にポンチにかかる応力を局所的に分
散することでポンチ寿命を改善し、加工物の食い付き現
象を軽減して取り出し時の不良発生率を下げるととも
に、ポンチ加工時間を短縮し、ポンチ加工コストを低減
し得る、金属薄板の折り曲げ加工方法及び装置を提供す
る。 【構成】 ポンチ1の一方の端から加工物60の折込ツ
メ60aの相当位置まで設けた取出し溝1b、1cを有
する折り曲げ用のポンチ1に、金属薄板をダイス2にて
押圧して折り曲げ加工するものにおいて、角部を曲面R
で面取り又は90°以上の鈍角としたポンチ1を用い、
金属薄板を該ポンチに沿って折り曲げた後にポンチ方向
に押しつけて角部の角決めを行い、ポンチ1に設けられ
た取出し溝1b、1cの規模を小さくする方向に加工物
60を取出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄板の折り曲げ方
法及び装置に関し、特にフロッピーディスクの金属製シ
ャッタ等のU字折曲げを行うための方法及び装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定の形状に切り抜かれた金
属薄板を一定の形状に折り曲げる加工は各種分野におい
て広く採用されている。この折り曲げ加工を用いたもの
として、例えばフロッピーディスクや光磁気ディスク等
のカートリッジの開口部を開閉する金属シャッタがあ
る。この金属シャッタの成形には、平板状の金属薄板を
高精度でU字状に折り曲げるのであるが、このような加
工方法としては従来、図5〜図7に示すような構成の金
型と装置が使用されている。図5〜図7は従来のポンチ
を含む折り曲げ装置の要部概略図である。
【0003】すなわち、図6に示すように、金属薄板6
0を折り曲げポンチ101とばね104で付勢された突
き出しパッド103で挟持した状態で、この金属薄板6
0を型溝状の一対の折り曲げダイス122の中に押し込
んでU字形状に曲げるものである。
【0004】この動作は、ベース131をシャンク15
0で駆動して下降させることにより、金属薄板60を折
り曲げダイス122内に押し込んで曲げるいわゆる底突
曲げ金型を使用している。この方式では、折り曲げダイ
ス122はベース131に固定された固定式であって、
図7に示すように折り曲げダイス122の溝幅寸法Wの
設定は、折り曲げポンチ101の厚み幅wに金属薄板6
0の板厚t×2を加えた値とするのが一般的となってい
る。
【0005】このとき、スプリングバックやスプリング
ゴーを極力抑制して精度良く折り曲げを行うために、例
えば前記の金属薄板シャッタの加工においては、突き出
しパッド103の適性な圧力のもとで折り曲げダイス1
22に2〜4t/cm2 程度の強い面圧で押圧する必要
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この面圧による押圧の
結果、折り曲げ加工を施された金属薄板60が鋭角の角
部を有する折り曲げポンチ101に密着して、加工物の
取り出しを非常に困難するいわゆる食い付き状態が発生
し易くなり、取り出し時に加工物を変形させて不良品を
発生させるという問題が生じていた。この状態を図5に
基づいて詳しく説明する。
【0007】図5(a)は従来の加工装置の折り曲げポ
ンチと、加工物である金属シャッタの折り曲げ加工直後
の状態を示す斜視図である。さらに(b)は折り曲げポ
ンチ上部のA〜A断面図である。図5(a)にて、金属
シャッタ60はその一方の端近くに切り欠き部61を、
また他方の端近くに爪折り曲げ部60aおよび60bを
有する。さらに切り欠き部61には爪折り曲げ部61a
を備える。
【0008】加工後の金属シャッタ60を折り曲げポン
チ101からスライドさせながら取り出すのであるが、
形成されたこれら爪折り曲げ部を通過させるため、折り
曲げポンチ101にその端まで伸びて開口する取出し溝
を形成しなければならない。
【0009】折り曲げポンチ101の強度を維持する点
からは、これら取出し溝が短いことが望ましい。このた
め当初は取出し溝を+X方向(図の右方向)に伸ばして
開口させ、金属シャッタ60をその左端から押して+X
方向(図の右方向)に取出す構成がとられた。しかしな
がら、前記のように金属シャッタ60の折り曲げダイ1
01への食い付きが強いため取出しには強い力をかけて
押す必要があり、一方金属シャッタ60はその左側に大
口径の切り欠き部61を持つゆえ強度に乏しく、この結
果取出し時に金属シャッタ60が変形して不良品となる
場合が多かった。
【0010】そこで強度の弱い切り欠き部61側からの
押出しを避けるため、図示のように各取出し溝1b,1
cを折り曲げポンチ101左端側に開口するよう形成
し、金属シャッタ60をその右端から−X方向に取出し
プッシャー70にて押出す構成が採用されるに至った。
【0011】この構成によって、金属シャッタ60の取
り出し時の変形による不良発生率はたしかに若干改善さ
れたものの、折り曲げポンチ101の取出し溝である上
面溝1bと側面溝1cを、図示のように長い距離に亘っ
て形成するゆえに折り曲げポンチ101の強度が低下
し、破損によるポンチ寿命の短縮という欠点が新たに発
生することになった。前記に加えてさらに、ポンチの加
工工程の複雑化により、ポンチ製造コストも増加してい
た。
【0012】この発明は、このような従来の問題点を解
決すべくなされたものであって、プレス時にポンチにか
かる応力を局所的に分散することでポンチ寿命を改善
し、加工物の食い付き現象を軽減して取り出し時の不良
発生率を下げるとともに、ポンチ加工時間を短縮し、ポ
ンチ加工コストを低減し得る、金属薄板の折り曲げ方法
及び装置の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ポ
ンチの一方の端から加工物の折込ツメの相当位置まで設
けた取出し溝を有する折り曲げ用のポンチと押さえ手段
の間に金属薄板を挟持した状態で、該押さえ手段の両側
に位置するダイスにより該金属薄板をポンチ側に折り曲
げて断面コ字状に成形する金属薄板の折り曲げ方法にお
いて、角部をR面取り又は90°以上の鈍角とした(C
面取り、テーパー化)ポンチを用い、金属薄板を該ポン
チに沿って折り曲げた後にポンチ方向に押しつけて角部
の角決めを行い、ポンチに設けられた取出し溝の規模を
小さくする方向に加工物を取出すことを特徴とする折り
曲げ方法によって達成される。
【0014】さらに本発明の上記目的は、ポンチの一方
の端から加工物の折込ツメの相当位置まで設けた取出し
溝を有する折り曲げ用のポンチと、該ポンチに対向する
押さえ手段の間に金属薄板を挟持すると共に、該押さえ
手段の両側に位置するダイスにより該金属薄板をポンチ
側に折り曲げて断面略コ字状に成形する金属薄板の折り
曲げ装置において、前記ポンチの角部をR面取り又は9
0°以上の鈍角として(C面取り、テーパー化)構成
し、前記ダイスを前記金属薄板を折り曲げる方向と前記
ポンチに押しつける方向とに移動可能に構成し、前記ポ
ンチに設ける前記取出し溝の規模が小さくなる方向に加
工物を取出すよう構成したことを特徴とする折り曲げ装
置によって達成される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1〜図4は本発明に係る実施例を示すものであ
り、図1及び図2は磁気ディスクカートリッジの金属シ
ャッタの折り曲げ装置、図3は本実施例の装置の折り曲
げポンチと加工された金属シャッタの外観斜視図、図4
は折り曲げポンチの部分断面図である。
【0016】先ず図1及び図2に基づき、金属薄板折り
曲げ装置の実施例の構成を説明する。本実施例における
折り曲げ装置(プレス機)は、大別すると上側に位置す
る上側ベース30、下側に位置する下側ベース40とか
らなるいわゆるダイセットである。
【0017】下側ベース40の中央に折り曲げポンチ1
がポンチホルダ20によって保持され、折り曲げポンチ
1の両側には金属シャッタ60(図3参照)の素材板で
ある平板状の金属薄板を位置決めする位置決めガイド2
0aが配置されている。位置決めガイド20aの外側に
は、上側ベース30が下降した際に第1のベース31に
設けた上側ストッパ10と当接して上側ベース30の作
動圧を受ける下側ストッパ11が設けられている。折り
曲げポンチ1の幅wは、図3に示す金属シャッタ60の
幅と略同じに構成され、また、その横方向の長さは金属
シャッタ60の長さ以上の長さを有している。なお、本
明細書中における金属薄板とはその板厚が0.1mm乃
至0.5mm程度の金属薄板であり、例えばSUS30
4等の素材からなるものである。
【0018】下側ベース40の上方、折り曲げポンチ1
の中央よりもやや高い位置に、図1で示すX方向(図1
では左右方向、図2では紙面と垂直方向)に進退自在な
取出しプッシャー70が配設されている。取出しプッシ
ャー70はその先端から長手方向に長い切込みを有する
フォーク状で、折り曲げ加工終了時に図示しない駆動手
段によって、折り曲げポンチ1をその切込みに挟むよう
にして取出し方向+Xに進み、その先端を金属シャッタ
60の端面62に当接させると、そのまま方向+Xに金
属シャッタ60を押出す。このようにして折り曲げポン
チ1から外れた金属シャッタ60は、取出しガイド55
に取出される。
【0019】上側ベース30は、第1のベース31と第
2のベース32とを有し、その上部にてプレス駆動力に
連結されたシャンク50と第2のベース32とが接続さ
れている。第1のベース31と第2のベース32との間
には圧縮ばね33が適宜箇所に複数介装されているとと
もに、適所に配置された吊りボルト34により、該圧縮
ばね33の弾力で両ベース間には非作動時には一定の間
隔が保たれるようになっている。上側ベース30の内部
には軸21によって軸支された一対の折り曲げダイス2
が回動可能に向き合うように設けられている。この一対
の折り曲げダイス2は側面形状が略L字形状であり、そ
の一端は押圧ばね9により下方に付勢された押圧ピン8
により押されていると共に、この付勢力に対向するべく
押圧ピン8とは反対側を係止するストッパアーム7が夫
々設けられている。
【0020】一対の折り曲げダイス2の間には複数本の
角棒または丸棒で構成される突き出しパッド3が設けら
れ、折り曲げポンチ1と協働して金属薄板の曲げ加工時
に位置ずれを生じない程度の強さで押圧ばね4によって
常に付勢することができる。
【0021】次に動作を説明する。本発明による折り曲
げ加工装置の工程は、折り曲げ加工サイクルと取り出し
サイクルの2サイクルから構成される。まず折り曲げ加
工サイクルでは、図示しない供給装置により金属薄板が
所定位置に送り込まれた後に、シャンク50を介した駆
動力によって上側ベース30が下降を開始する。上側ベ
ース30が所定の位置まで下降すると、金属薄板は折り
曲げポンチ1と突き出しパッド3により押圧された状態
となり、さらに上側ベース30が下降すると、金属薄板
は一対の折り曲げダイス2,2間内に折り曲げられなが
ら押し込まれる(図1および2の状態)。
【0022】上側ストッパ10と下側ストッパ11とが
当接後に、さらに上側ベース30が下降すると、やがて
一対の折り曲げダイス2,2はストッパアーム7による
係止を解除されて軸21を支点に回動可能な状態とな
る。このとき、押圧ばね9に付勢された押圧ピン8の押
圧力により、折り曲げダイス2にはてこの力が生じ、金
属薄板の折り曲げ側面角部を強圧する。すなわち、一対
の折り曲げダイス2,2の間隔が狭くなるように駆動さ
れる結果、金属薄板に必要な所定の面圧がかかり、金属
薄板は折り曲げられて金属シャッタ60となり、これに
よって折り曲げ加工サイクルが完了する。
【0023】折り曲げ加工についで、加工物すなわち金
属シャッタ60の取り出しサイクルに移る。折り曲げ加
工サイクル中は後退していた取出しプッシャー70は、
上側ベース30が上側に移動して折り曲げ加工済みの金
属シャッタ60が折り曲げポンチ1に張り付いた状態で
現われると、図示しない駆動手段によって取出し方向+
Xに前進を開始し、その先端から長手方向に設けた長い
切込みに折り曲げポンチ1を挟むようにして+X方向に
進み、その先端を金属シャッタ60の端面62に当接さ
せると、そのまま+X方向に金属シャッタ60を押出
す。このようにして折り曲げポンチ1から外れた金属シ
ャッタ60は、取出しガイド55に受取られる。
【0024】以上で示した方法で本発明の折り曲げ装置
は作動する。従来装置と同様、本発明の装置においても
加工時には金属薄板を折り曲げポンチに相当強い面圧に
て押圧するのであるが、後に説明するように、本発明の
方法と装置によれば、折り曲げ加工を施された金属シャ
ッタ60が折り曲げポンチ1に密着して加工物の取り出
しを非常に困難にする、いわゆる食い付き状態の発生を
抑止できる。この結果、加工物の取り出しが容易とな
り、取り出し時に加工物を変形させて不良品を発生させ
るという問題を解決することができる。これに加えてさ
らに、折り曲げポンチのコストを低減させることが可能
となる。これを図3に基づいて以下に詳しく説明する。
【0025】図3は本発明に係る加工装置の折り曲げポ
ンチと、被加工物である金属シャッタの折り曲げ加工直
後の状態を示す斜視図である。さらに図4は折り曲げポ
ンチ上部のA−A断面図である。図3において、金属シ
ャッタ60はその一方の端近くに切り欠き部61を、ま
た他方の端近くに爪折り曲げ部60aおよび60bを有
する。さらに切り欠き部61には爪折り曲げ部61aを
備える。
【0026】加工後の金属シャッタ60を折り曲げポン
チ1からスライドさせながら取り出すべく、これら爪折
り曲げ部60a,60bを通過させるための取出し溝を
ポンチ1に設けねばならない。しかもこの取出し溝はポ
ンチ端部において開口している必要がある。
【0027】折り曲げポンチの強度を維持する点から
は、これら取出し溝が短いことが望ましいのであるが、
前述したように従来においては加工物のポンチへの食い
付きが強いため取出しに強い力が必要であり、切り欠き
部をもつ加工物が変形して不良品となる場合が多く、こ
の構成は採用できなかった。
【0028】このため強度の弱い方向からの押出しを避
け、前述したように長い取出し溝を設けて、逆方向から
加工物を押出す構成を採用していた。この結果、折り曲
げポンチの強度低下による破損でポンチ寿命が短縮し、
さらにポンチの加工工程の複雑化でポンチ製造コストも
増加していた。
【0029】本発明はまず、長い取出し溝を設けた従来
のポンチの強度改善を実現すべく、ポンチの各取出し溝
近傍の角部に曲率を持たせ、従来の鋭角状の角部に代え
て曲面の角部にて構成する。これまでのポンチ破損例で
は、例えば図5(b)に示す破断位置P、Q、Zのう
ち、とりわけ破断の生じ易いQ、Zに着目すると、鋭角
状の角部103に加わった外力の誘起する応力がこれら
位置Q、Zに集中することがわかる。従って本発明で
は、(イ)外力が角部における限定位置、すなわち稜に
集中して加わるのを改善し、出来るだけ広い範囲に分散
されるようにする、(ロ)この場合の破断力はモーメン
トであるから、破断位置から外力が加わるまでの距離を
従来よりも小さくする、の両方を満たす構成を実現した
ものである。
【0030】即ち図4(a)に示すように、従来の鋭角
状の角部の代わりになだらかな曲率を有する曲面Rにて
構成することにより、先ず外力が曲率面の各位置に分散
してかかるようになり、しかも曲面ゆえに各位置での外
力が誘起する応力のベクトル成分も広い立体角に亘って
分散されるから、特定の位置、例えば図4(a)のZに
応力が集中するのを避け得る。
【0031】また、曲率面ゆえ、鋭角状の角部に比して
破断位置から外力が加わるまでの距離を小さくできるの
で、この点からも破断の発生機会を減少させ得ることが
可能となる。
【0032】前記に基づいて、本実施例では折り曲げポ
ンチ1の上面1aの両方の稜に、図4に示す2曲面Rを
設けたが、いずれか一方に設けても有効である。また、
曲面Rに代えて、図4(c)に示すように角部を平坦面
で面取り(C面取り)したり、又は図4(b)に示すよ
うにテーパー面として角部の角度を90°以上(90°
〜93°)とするだけでもよい。曲面Rの曲率(C面取
りの場合は、C面取りで除去された部分で面取り幅を斜
辺とする直角三角形の他の2辺のいずれかの長さ)は、
金属薄板が厚さt=0.18〜0.21mmのSUS3
04である場合には、0.05〜0.10mmであるこ
とが好ましく、曲率をこの範囲とすることにより、金属
薄板60のポンチ1への食い付きを防止でき、角部の折
り曲げ精度も良く、対向した先端部の間隙寸法で目標値
±0.3mm以内とすることができる。このように、ポ
ンチの破損を防ぎ、ポンチの寿命を改善する目的で折り
曲げポンチ1の上面1aの稜に曲面を設けたのであった
が、様々の実施例の結果、これが前述した食い付き現象
である、加工物のポンチへの張り付きの低減にも著しい
効果を生むことが明らかになった。すなわち取り出し時
の不良発生率の低減効果をも有することが判明した。
【0033】この結果、本発明によれば金属シャッタ6
0の取り出しを前記どちらの方向から行っても効果的に
実施できる。即ち、図3に示すように、金属シャッタ6
0を切り欠き部61のある側から、金属シャッタ60に
変形を与えることなく、取出しプッシャー70にて+X
方向に押出すよう構成できる。
【0034】この結果、図3に示すように、取出し溝と
りわけ上面溝1bの規模、すなわち長さを従来に比して
極端に短くすることができ、これによってポンチの寿命
をさらに改善することが可能になった。しかも、ポンチ
の製造工程がこれによって短縮されるから、ポンチの製
造時間を短縮できるばかりか、ポンチのコスト削減も併
せて可能にし、このように多くの利点を同時に実現でき
るようになった。従って、本発明の方法及び装置では、
上面溝1bや側面溝1cなど取出し溝の規模(とりわけ
溝の長さ)が小さくてすむ方向に、加工物を排出取り出
すよう取出しプッシャー70や取出しガイド55を含め
て全体を設計し、段取りする。
【0035】前記から明らかなように、本発明に係る金
属薄板の折り曲げ方法と、その装置によって、(イ)ポ
ンチ破損の低減によるポンチ寿命の改善、(ロ)食い付
きの低減による取り出し時の不良発生率の低減、(ハ)
ポンチの製造加工時間の短縮、(ニ)ポンチのコスト削
減を全て実現でき、よってその産業上の効果極めて大な
るものがある。
【0036】なお、本実施例においては、ステンレス薄
鋼板を用いた3.5インチ磁気ディスクカートリッジ用
のシャッタを製造した場合について説明したものである
が、本発明に係る方法と装置は光ディスクやMD(マイ
クロフロッピーディスク)のカートリッジ用のシャッタ
をはじめ、ポンチを用いた多くの金属薄板折り曲げ製品
の製造に適用可能であることは言うまでもない。また、
前記実施例では下側ベースに折曲げポンチを、上側ベー
スに折曲げダイスを設けたが、本発明においてはこれを
逆としてもよく、全く同様な機能を達成できる。さらに
加工物を取出すプッシャーや、またポンチの形状等にお
いても図示のものに限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る金属
薄板の折り曲げ方法及び装置は、ポンチの角部を面取り
して構成し、前記ダイスを前記金属薄板を折り曲げる方
向と前記ポンチに押しつける方向とに移動可能に構成
し、ポンチに設ける取出し溝の規模が小さくなる方向に
加工物を取出すよう構成したから、ポンチに発生する応
力を分散し、さらに外力の効果を減じることで、ポンチ
寿命を改善して耐久性の大幅な向上が実現でき、加工物
の食い付き現象を軽減して取り出し時の不良率を下げる
とともに、ポンチ加工コストの低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の金属薄板折曲げ装置の要
部斜視図である。
【図2】本発明に係る実施例の金属薄板折曲げ装置の正
面図である。
【図3】本発明の実施例であるポンチと金属薄板折曲げ
加工物の詳細斜視図である。
【図4】図3におけるA−A断面図であり、(a)はR
面取り、(b)はテーパー化、(c)はC面取りを表
す。
【図5】(a)は従来のポンチと金属薄板折曲げ加工物
の詳細斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A断
面図である。
【図6】従来の折り曲げ装置の概略図である。
【図7】図6におけるダイス部分の作用説明図である。
【符号の説明】
1 折曲げポンチ 1c 側面溝(取出し溝) 2 折曲げダイス 3 突き出しパッド 7 ストッパアーム 20 ポンチホルダ 30 上側ベース 40 下側ベース 50 シャンク 55 取出しガイド 60 金属シャッタ(加工物) 61 切り欠き部 62 端面 70 取出しプッシャー +X 取出し方向 R 曲面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】下側ベース40の中央に折り曲げポンチ1
がポンチホルダ20によって保持され、折り曲げポンチ
1の両側には金属シャッタ60(図3参照)の素材板で
ある平板状の金属薄板を位置決めする位置決めガイド2
0aが配置されている。位置決めガイド20aの外側に
は、上側ベース30が下降した際に第1のベース31に
設けた上側ストッパ10と当接して上側ベース30の作
動圧を受ける下側ストッパ11が複数個設けられてい
る。折り曲げポンチ1の幅wは、図3に示す金属シャッ
タ60の幅と略同じに構成され、また、その横方向の長
さは金属シャッタ60の長さ以上の長さを有している。
なお、本明細書中における金属薄板とはその板厚が0.
1mm乃至0.5mm程度の金属薄板であり、例えばS
US304等の素材からなるものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】一対の折り曲げダイス2の間には直方体
構成される突き出しパッド3が設けられ、折り曲げポン
チ1と協働して金属薄板の曲げ加工時に最適な強さで押
圧ばね4によって常に付勢することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンチの一方の端から加工物の折込ツメ
    の相当位置まで設けた取出し溝を有する折り曲げ用のポ
    ンチと押さえ手段の間に金属薄板を挟持した状態で、該
    押さえ手段の両側に位置するダイスにより該金属薄板を
    ポンチ側に折り曲げて断面コ字状に成形する金属薄板の
    折り曲げ方法において、角部をR面取り又は90°以上
    の鈍角としたポンチを用い、金属薄板を該ポンチに沿っ
    て折り曲げた後にポンチ方向に押しつけて角部の角決め
    を行い、ポンチに設けられた取出し溝の規模を小さくす
    る方向に加工物を取出すことを特徴とする折り曲げ方
    法。
  2. 【請求項2】 ポンチの一方の端から加工物の折込ツメ
    の相当位置まで設けた取出し溝を有する折り曲げ用のポ
    ンチと、該ポンチに対向する押さえ手段の間に金属薄板
    を挟持すると共に、該押さえ手段の両側に位置するダイ
    スにより該金属薄板をポンチ側に折り曲げて断面略コ字
    状に成形する金属薄板の折り曲げ装置において、前記ポ
    ンチの角部をR面取り又は90°以上の鈍角として構成
    し、前記ダイスを前記金属薄板を折り曲げる方向と前記
    ポンチに押しつける方向とに移動可能に構成し、前記ポ
    ンチに設ける前記取出し溝の規模が小さくなる方向に加
    工物を取出すよう構成したことを特徴とする折り曲げ装
    置。
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US08/174,026 US5501094A (en) 1992-12-28 1993-12-28 Method for bending a metal thin plate

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007142112A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Shinko Electric Ind Co Ltd 光半導体素子用ステムの製造方法
CN113770214A (zh) * 2021-09-16 2021-12-10 山东威瑞外科医用制品有限公司 一种吻合器抵钉座垫片折弯装置

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