JPH0629600B2 - 機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

機関の燃料噴射制御装置

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JPH0629600B2
JPH0629600B2 JP59260639A JP26063984A JPH0629600B2 JP H0629600 B2 JPH0629600 B2 JP H0629600B2 JP 59260639 A JP59260639 A JP 59260639A JP 26063984 A JP26063984 A JP 26063984A JP H0629600 B2 JPH0629600 B2 JP H0629600B2
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capacitor
fuel
voltage
fuel injection
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猪頭  敏彦
誠幸 阿部
明宏 井沢
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電歪アクチュエータを用いた機関の燃料噴射制
御装置に関する。
従来技術および発明が解決しようとする問題点 一般に、圧電素子薄板を多数枚積層して成る電歪アクチ
ュエータを駆動するには外部から高電圧を印加すること
により行なわれている。この場合、直流の高電圧が必要
となるため、特に車載条件下では電源回路が複雑となり
高価なものとなる。電歪アクチュエータ自身が油圧に押
され高電圧を発生する形式のものは、高電圧電源は無く
ても動作するが、その伸縮量は比較的少ないため、用
途、性能が制限されるという問題点がある。
本発明の目的は電歪アクチュエータに発生した電荷を共
振回路を利用してコンデンサに蓄え、伸長時に再利用す
るという着想にもとづき、高電圧電源無しで大きな伸縮
量が得られる電歪アクチュエータを用いた機関の燃料噴
射制御装置を実現することにある。
問題点を解決するための手段 本発明においては基本的形態として、シリンダボアと該
シリンダボア内に摺動自在に嵌合されたプランジャとに
よって形成されるポンプ室内に燃料を導入するとともに
該ポンプ室の容積を変化させて燃料を加圧送出して噴射
弁から噴出される機関の燃料噴射制御装置において、前
記ポンプ室内の燃料圧力に応じ繰り返し荷重を受ける電
歪アクチュエータと、前記ポンプ室内と連通し前記電歪
アクチュエータの伸縮にともない変化する可変容積室
と、前記電歪アクチュエータの発生する電荷を蓄電する
ことができるコンデンサと、燃料加圧送出過程の第1の
時期に導通し前記コンデンサへ前記電歪アクチュエータ
の発生する電荷を充電させることができる第1のスイッ
チ素子、および、前記燃料加圧送出過程の第1の時期と
は異なる第2の時期に導通し前記コンデンサに蓄電され
た電荷を前記電歪アクチュエータへ戻すことができる第
2のスイッチ素子を具備し、前記可変容積室の変化によ
り燃料噴射率を制御し得るようにしたことを特徴とする
機関の燃料噴射制御装置が提供される。
本発明においては他の形態として、シリンダボアと該シ
リンダボア内に摺動自在に嵌合されたプランジャとによ
って形成されるポンプ室内に燃料を導入するとともに該
ポンプ室の容積を変化させて燃料を加圧送出して噴射弁
から噴出される機関の燃料噴射制御装置において、前記
ポンプ室内の燃料圧力に応じ繰り返し荷重を受ける電歪
アクチュエータと、前記ポンプ室内と連通し前記電歪ア
クチュエータの伸縮にともない変化する可変容積室と、
前記電歪アクチュエータの発生する電荷を蓄電すること
ができるコンデンサと、燃料加圧送出過程の第1の時期
に導通し前記コンデンサへ前記電歪アクチュエータの発
生する電荷を充電させることができる第1のスイッチ素
子と、前記燃料加圧送出過程の第1の時期とは異なる第
2の時期に導通し前記コンデンサに蓄電された電荷を前
記電歪アクチュエータへ戻すことができる第2のスイッ
チ素子、および前記第1および第2の時期とは異なる燃
料加圧送出過程の第3の時期に導通し前記電歪アクチュ
エータの発生する電荷を放電することができる第3のス
イッチ素子を具備し、前記可変容積室の変化により燃料
噴射率を制御し得るようにしたことを特徴とする機関の
燃料噴射制御装置が提供される。
実施例 本発明の基本形態の一実施例としての電歪アクチュエー
タ装置が第1図に示される。
第1図に示される電歪アクチュエータ装置を分配型燃料
噴射ポンプに装着した構成が第2図に示される。この構
成上の特徴は、分配型燃料噴射ポンプPのポンプ室60
2と直結して噴射率制御装置7が設けられていることで
ある。
まず燃料噴射ポンプPについて説明する。ケーシング6
04のシリンダボア605内に摺動自在に支持されたプ
ランジャ606は、エンジン回転数の2分の1に同期し
て回転往復運動を行う。即ち、エンジンの回転はギヤ又
はタイミングベルトを介して駆動軸(図示せず)に伝達
され、プランジャ606はこの駆動軸により同軸的に回
転駆動されるとともに、フェイスカム607がローラ6
08に係合することにより往復運動する。フェイスカム
607はバネ(図示せず)により常時図の左方に付勢さ
れてローラ608に係合しており、プランジャ606の
往復運動は、軸心周りに回転してフェイスカム607の
カム面の形状に従うことにより行われる。プランジャ6
06はその外周に、1個の分配ポート609とエンジン
気筒数と同数の吸入ポート610a,610bとが形成
され、このプランジャ606の先端面とシリンダボア6
05との間にはポンプ室602が形成される。
ケーシング604には、低圧室611とこの低圧室61
1をシリンダボア605に連通する吸入通路612と、
外部の各噴射弁813をシリンダボア605に導通可能
な分配通路614が形成される。分配通路614はエン
ジン気筒数と同数設けられるとともに、その途中にはそ
れぞれデリバリ弁615が設けられる。デリバリ弁61
5はばね616に抗して開放可能であり、逆止弁として
の機能及び吸戻し弁としての機能を有する。
然してプランジャ606が左行してポンプ室602が膨
張する時、いずれかの吸入ポート610が吸入通路61
2に導通して低圧室611内の燃料がポンプ室602に
吸入され、これとは逆に、プランジャ606が右行して
ポンプ室602が加圧される時、分配ポート609がい
ずれかの分配通路614に導通してポンプ室602内の
燃料が外部に送出される。燃料の送出はプランジャ60
6が右行を始めた時に始まり、さらにプランジャ606
が右行してスピルポート617がスピルリング618の
右端面より低圧室611内へと開放された時に終わる。
ここでスピルポート617とはプランジャ606に設け
られて、ポンプ室602と低圧室611とを導通する為
の開口であり、スピルリング618は、短いシリンダ状
であって、その内孔をプランジャ606が摺動するもの
である。スピルリング618はレバー619によってそ
の固定位置をかえることができ、スピルリング618の
位置によってポンプ室602の吐出量をかえることがで
きる。レバー619は間接的にアクセルレバーと連動し
ている。以上は公知部分の説明である。
次に噴射率制御装置について説明する。
噴射制御装置7はケーシング720の中に、第2図の右
から電歪式アクチュエータ200、ピストン722、皿
ばね723、ディスタンスピース624を収納して構成
されている。ケーシング720は底のある円筒の形、即
ち袋状であって、その開放端部の雄ねじ729によって
噴射ポンプPに取り付け固定してある。
電歪式アクチュエータ200は薄い円盤状(φ15×t
0.5)の電歪素子を約50枚積層して円柱状となしたも
のである。この電歪素子はPZTと呼ばれるセラミック
材であり、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分としており、
その厚み方向に500V程度の電圧を印加すると0.5μ
m程度伸びる。これを50枚積層して各々の素子の厚み
方向に500V印加すると全体として25μmの伸長が
得られる。この電圧を解除するか又は若干の負電圧を印
加すれば25μmの縮小を起こして元の長さに戻る。
また、この電歪式アクチュエータ200に軸方向圧縮の
荷重をかけた時1枚1枚の電歪素子には第3図のような
電圧が発生する。すなわち500kgの負荷で500Vの
電圧が発生する。これらの電歪素子および電歪式アクチ
ュエータの性質は公知である。
次にこの電圧を短絡即ちショートさせた時、電歪式アク
チュエータ200全体として第4図のような軸方向の縮
小が生じたのである。即ち、ピストン722に500kg
の荷重が加わっている状態で電歪式アクチュエータ20
0をショートさせると25μmの縮小を生じたのであ
る。
電歪式アクチュエータ200へ所定の時期における電圧
の印加、ショート、オープン等の操作はリード線725
を介して外部の制御回路であるコントローラCONTに
よって制御される。
電歪式アクチュエータ200の伸縮作用はピストン72
2に伝えられ、ピストン722とディスタンスピース6
24とケーシング720を室壁として形成される可変容
積室726の容積を拡大・縮小する。皿ばね723は可
変容積室726の中にあって、電歪式アクチュエータ2
00を縮小する方向に付勢している。
ディスタンスピース624は円盤状であって、その中央
には貫通孔627を有している。ディスタンスピース6
24の直径はピストン722の直径よりも一回り大き
く、ケーシング720の雄ねじ29を締め込んで行く
と、ケーシング720とケーシング604とにはさみ込
まれるようになってシールを行う。可変容積室726は
貫通孔627を介してポンプ室602と導通している。
可変容積室726の圧力がピストン722を介して電歪
式アクチュエータ200側に漏洩しないようにOリング
728がピストン722の外周に配設されている。
以上の構成に於いて作用を説明すると、電歪式アクチュ
エータ200に外部からの電圧を印加せず、又ショート
もさせなかった時、即ち電気的にオープンした時、ポン
プ室602の圧力は第5図の上方の曲線(a)となる。第
5図中に示す凸の部分が吐出行程であって、即ち、プラ
ンジャ606が右行しつつかつ、スピルポート617が
スピルリング618によっておおわれている時である。
このうち、噴射弁813の開弁圧より高い部分が噴射に
寄与する部分である。即ち、この期間、噴射弁813は
開弁しており、その開弁リフトはその圧力と比例してい
る。よって噴射量もその圧力と概ね比例している。
又、電歪式アクチュエータ200にはポンプ室602の
圧力に比例した電荷が生じ、第3図の電圧が発生する。
なお、ポンプ室602の圧力を第3図の圧縮荷重に換算
するには、圧力にピストン722の受圧面積をかけてや
ればよく、第2図の場合、ピストン722の受圧面積は
4cm2程度であり、噴射弁813の開弁圧は100kg/c
m2に設定してあるので、噴射開始時に電歪式アクチュエ
ータ200によって発生する電圧は400Vである。
またコントローラCONTは電歪式アクチュエータ20
0に発生した電圧がさらに上昇して500Vに達した
時、即ち、噴射弁813が噴射を開始した直後の所定の
時期に、電歪式アクチュエータ200をショートして発
生した電圧を0Vに落とすように制御する。
この時電歪式アクチュエータ200は第4図に示すよう
に25μmの縮小を起こすので、可変容積室726は4
cm2×25μm=10mm3の膨張を生じる。よってポンプ
室602の圧力は低下して噴射弁813からの噴射圧は
低下する。もしくはポンプ室602の圧力は第5図の上
方の曲線(b)となる。後述の場合、噴射弁813からの
噴射は一時中断され、パイロット噴射の形態を実現する
ことができる。
ここで、電歪式アクチュエータ200の収縮量が大きい
程ポンプ室圧力の低下が顕著となるためパイロット噴射
が明確になり、また、パイロット噴射とメイン噴射の間
隔を広げることが可能となるため騒音、振動の低減に対
する効果が顕著となる。第1図装置においては電歪アク
チュエータ200から電荷をコンデンサに蓄電し、その
電荷を再使用することで電歪アクチュエータの収縮量を
大きくし、パイロット噴射の効果を高めることがねらい
とされる。
次に第1図装置における電歪アクチュエータの駆動につ
いて従来例と比較して説明される。第6図は従来の電歪
アクチュエータを単にショートするだけの駆動回路で、
電歪式アクチュエータ200に並列に、電流制限用抵抗
152を直列に介してサイリスタ151が接続されてい
る。
153はダイオードで、カソード側を高圧側に、アノー
ド側を接地側にすなわち逆方向に接続されており、電歪
式アクチュエータ200に逆電圧がかからないように保
護している。サイリスタ151のゲート端子154にト
リガ信号が入るとサイリスタ151は導通し電歪式アク
チュエータ200をショートし収縮させる。
この状態を第7図の波形図で説明する。第7図(2)はポ
ンプ室602の圧力を示しており、電歪式アクチュエー
タ200がオープン状態の時には電歪アクチュエータに
ポンプ室602の圧力に比例した電圧が発生する(第7
図(4))。この発生電圧がノズルの開弁圧より大きい所
定の電圧(500V)に達した時にこれを検出してトリ
ガ信号が発生しサイリスタ151を導通させる。そうす
ると電歪アクチュエータ200はその時の発生電圧(5
00V)に相当した収縮を生じる。
このためポンプ室の圧力が低下し噴射が中断されるため
第7図(5)の如くパイロット噴射を行なうことができる
ことは前述した通りである。電歪式アクチュエータ20
0の収縮量を大きくすれば効果がより顕著になることは
先に説明したが、そのために電歪式アクチュエータ20
0の電荷をコンデンサに充電し再利用しようというのが
第1図装置における駆動回路である。第8図は本発明の
実施例における駆動回路の一例における主要部分の回路
図である。電歪式アクチュエータ200の高圧側にコイ
ル163、第1サイリスタ161が直列に接続され、コ
ンデンサ300に接続されている。これと並列にコイル
164、第2サイリスタ162を直列に接続したものが
接続されている。
電歪式アクチュエータ200の発生電圧が開弁圧以上の
所定の電圧になった時、第1サイリスタ161のゲート
端子167に第1トリガ信号が送られる(第9図
(2))。これにより第1サイリスタ161は導通する。
この状態で電歪式アクチュエータ200、コイル16
3、コンデンサ300から成る直列共振回路が形成さ
れ、電歪式アクチュエータ200に発生した電荷はコン
デンサ300に移るため、電歪式アクチュエータ200
はショート状態と同様になり収縮を行なう。
このとき、この収縮によりポンプ室の圧力が低下しパイ
ロット噴射の状態を呈することは前述した通りである
(第9図(5))。次に、ポンプの圧送行程が終了し、か
つ次の圧送行程が開始されるまでの期間内に、第2サイ
リスタ162をトリガする(第9図(3))。そうする
と、第2サイリスタ162は導通し、コンデンサ30
0、コイル164、電歪式アクチュエータ200から成
る直列共振回路が形成され、コンデンサ300に蓄えら
れていた電荷が、電歪式アクチュエータ200へ移動す
るため、電歪式アクチュエータ200に約300Vの電
圧が印加される。これにより、電歪アクチュエータの電
圧は300Vとなり、荷重は電歪アクチュエータが30
0V分伸長して皿バネ723を押すため約60kgかかっ
ている。この状態から圧送が開始されると、燃料圧力の
上昇にともなって電歪アクチュエータは500kgの荷重
が上乗せされる。この時、電圧も500V上乗せされる
ので、先程の第1サイリスタ161をトリガすべきタイ
ミング時点では300V+500V=800Vの電圧に
達することになる。この時点で第1サイリスタ161を
導通させるため、その時の発生電圧800Vに対応した
収縮量が得られる。この収縮量が、従来例の単にショー
トするだけの回路に比べ、電圧が500Vから800V
と増しているため、収縮量を1.6倍にすることがで
き、前述の如くパイロット噴射の効果を高めることがで
き、騒音、振動の低減効果を大きくすることができると
いう優れた点がある。ところで、電歪式アクチュエータ
200の発生した電荷を吸収し、蓄えるコンデンサ30
0の容量に関して、最適な値がある。第10図はコンデ
ンサ300の静電容量を変えた時の、電歪式アクチュエ
ータ200の収縮量を調べたグラフである。電歪式アク
チュエータ200の静電容量をCとすると、3C以上で
ほぼ飽和しており、3C以上あればよいことがわかっ
た。
第1図装置におけるコントローラCONTについて以下
に記述される。101は第1コンパレータで、電歪式ア
クチュエータ200の端子電圧が抵抗102,103に
より分圧されて非反転入力に接続されている。反転入力
には基準電圧(VR1)104が接続されており電歪式
アクチュエータ200の端子電圧が800V以上になる
と第1コンパレータ101の出力は「1」レベルとな
る。第1コンパレータ101の出力は、リトリガラブル
の第1ワンショットマルチ105の立上りトリガ入力に
接続されている。
第1ワンショットマルチ105の出力パルス幅はコンデ
ンサ106、抵抗107により決定される。第1図装置
においては、このパルス幅を、アイドル回転時のポンプ
圧送行程期間より少し長め(約15msec)に設定してあ
る。
この理由は、第11図に示されるように高負荷時には圧
送期間が長くなりかつ圧送圧力も高くなるため、パイロ
ット噴射のための1回目のショート以後においても電歪
式アクチュエータの発生電圧が前述の基準電圧(VR
1)を超えてしまい、複数回のショート動作を行なって
しまう(第11図(4))のを防止するためである。
すなわち第1ワンショットマルチ105の信号発生期間
中は、不必要な信号はマスクされるようになっている。
第1ワンショットマルチ105の出力は第2ワンショッ
トマルチ108の立上りトリガ入力に接続されている。
第2ワンショットマルチ108の出力パルス幅はコンデ
ンサ109、抵抗110により決定される。このパルス
幅は第1サイリスタ161のトリガ信号のパルス幅であ
るため、短かくてよく約30μsに設定してある。
第2ワンショットマルチ108の出力は抵抗111,1
12を介してトランジスタ113のベースに接続されお
り、第2ワンショットマルチ108の出力が「1」レベ
ルのとき、トランジスタ113はオンになる。トランジ
スタ113のコレクタにはパルストランス114が接続
されており、トランジスタ113がオンになるとパルス
トランス114の1次コイルに電流が流れ、2次コイル
にトリガ信号が誘起される。
このトリガ信号は第1サイリスタ161のゲート端子に
接続され、第1サイリスタ161をトリガする。ダイオ
ード115はバックパルス吸収用である。第1ワンショ
ットマルチ105の出力は第3ワンショットマルチ12
0の立上りトリガ入力にも接続されている。第3ワンシ
ョットマルチ120の出力パルス幅はコンデンサ12
1、抵抗122で決定される。このパルス幅は第2サイ
リスタ162をトリガするタイミングを決めるためのも
ので、このタイミングをポンプ圧送行程終了から次の圧
送行程開始までの間とするために約20msとしてある。
第3ワンショットマルチ120の出力は第4ワンショッ
トマルチ123の立下りトリガ入力に接続されている。
第4ワンショットマルチ123の出力パルス幅はコンデ
ンサ124、抵抗125により決定され、約30μsに
設定してある。第4ワンショットマルチ123の出力は
抵抗126,127を介してトランジスタ128のベー
スに接続されており、第4ワンショットマルチ123の
出力が「1」レベルのときトランジスタ128はオンに
なる。トランジスタ128のコレクタにはパルストラン
ス129が接続されており、第2サイリスタ162のゲ
ート端子に接続されている。ダイオード130はバック
パルス吸収用である。
抵抗102,103で分圧された電歪式アクチュエータ
200の発生電圧は、第2コンパレータ140の非反転
入力にも接続されている。反転入力には基準電圧(VR
2)141が接続されており、電歪式アクチュエータ2
00の端子電圧が600V以上になると第2コンパレー
タ140の出力は「1」レベルとなる。
第2コンパレータ140の出力はリトリガラブルの第5
ワンショットマルチ142の立上りトリガ入力に接続さ
れている。第5ワンショットマルチ142の出力パルス
幅はコンデンサ143、抵抗144で決定される。この
パルス幅はエンジン回転数が1200rpmである場合の
ポンプ圧送周期、すなわち4気筒エンジンでは25msec
に設定されている。
第5ワンショットマルチ142の出力はDフリップフロ
ップ145のD入力に接続されており、Dフリップフロ
ップ145のクロック入力には第2コンパレータ140
の出力が接続されている。Dフリップフロップ145の
出力は2入力オア回路152の一方の入力に接続されて
いる。
500は図示しないアクセルペダルと連動して動くポテ
ンショメータで負荷に応じた電圧信号を出力する。この
信号は第3コンパレータ150の非反転入力に接続され
ている。反転入力には基準電圧(VR3)151が接続
されており、例えばアクセル開度10%以上で第3コン
パレータ150の出力は「1」レベルとなる。
第3コンパレータ150の出力は2入力オア回路152
のもう一方の入力に接続されている。2入力オア回路1
52の出力は、第2ワンショットマルチ108および、
第4ワンショットマルチ123のリセット入力に接続さ
れており、2入力オア回路152の出力が「1」レベル
のときには第2および第4ワンショットマルチはリセッ
トされるため、トリガ信号は発生されないようになって
いる。
上記構成におけるコントローラCONTの作動が以下に
記述される。いま、低回転、低負荷時を考えると、ポン
プ駆動軸の回転に伴いカムがリフトし、ポンプ室602
の圧力が上昇する。それにつれて電歪式アクチュエータ
200は加圧され電圧が発生する。この電圧の初期値は
前回コンデンサ300から電荷が供給されているため3
00Vから上昇することになる。電歪式アクチュエータ
の発生電圧は抵抗102,103により分圧されて第1
コンパレータ101により基準電圧(VR1)と比較さ
れる。電歪式アクチュエータの端子電圧が800Vを越
えると(第9図(4))、第1コンパレータ101の出力
は「1」レベルとなり、第1ワンショットマルチ105
をトリガする。第1ワンショットマルチ105の出力の
立上りにて第2ワンショットマルチ108がトリガさ
れ、抵抗111,112を介してトランジスタ113が
導通する。これれによりパルストランス114を介して
第1サイリスタ161がトリガされて(第9図(2))導
通し、電歪式アクチュエータ200の電荷をコンデンサ
300へ吸収する。このため電歪式アクチュエータ20
0の端子電圧は0Vに低下し(第9図(4))、電歪式ア
クチュエータ200は約40μm収縮するため、前述の
如くポンプ室602の圧力が低下し(第9図(1))噴射
が中断される(第9図(5))。第1サイリスタ161は
コイル163の共振により自動的に転流し非導通とな
る。この時カムリフトは、リフトの途中にあるため、さ
らに燃料の圧送が行なわれ、ポンプ室602の圧力は再
び上昇し噴射を再開する。カムリフトが上死点に達する
前に前述のスピルポートが開き、ポンプ室圧がスピルさ
れて噴射を終了する。この時電歪式アクチュエータ20
0の端子電圧は第9図(4)の破線のように負電圧まで下
がろうとするが、負電圧の値が大きいと電歪式アクチュ
エータ200の分極がこわれるおそれがあるためダイオ
ード166により逆電圧をショートし保護するようにな
っている。前記第1ワンショットマルチ105の立上り
により第3ワンショットマルチ120もトリガされる。
この出力の立下りで第4ワンショットマルチ123がト
リガされる。すなわち第1サイリスタ161がトリガさ
れてから約20ms後に第4ワンショットマルチ123に
信号が発生し第2サイリスタ162をトリガする(第9
図(3))。この時点では既にポンプは圧送行程を終了し
ており次の圧送行程のための準備段階にありポンプ室圧
は低圧となっている。第2サイリスタ162の導通によ
り、コンデンサ300に蓄えられていた電荷が、電歪式
アクチュエータ200に戻され電歪式アクチュエータの
端子電圧は約300Vに上昇する。
次にエンジン条件に応じて前記電歪式アクチュエータ2
00の制御を行なわない方法について説明する。高負荷
あるいは高回転時にはパイロット噴射を行なっても騒
音、振動に対して効果が少なく、またパイロット噴射を
行なうと噴射率が低下するためかえってエンジン出力が
低下するため、電歪式アクチュエータ200の制御は行
なわない。例えば負荷が高い時を考えるとポテンショメ
ータ500の出力電圧は高くなり、設定負荷以上におい
ては第3コンパレータ150の出力は「1」レベルとな
る。この信号は2入力オア回路152を通り、第1ワン
ショットマルチ108及び第4ワンショットマルチ12
3をリセットする。すなわち、負荷が高い時には第1サ
イリスタ161、第2サイリスタ162へのトリガ信号
が発生しないため電歪式アクチュエータの制御は行なわ
れれずオープンのままである。エンジン回転数について
も同様で、ポンプの圧送行程毎に第2コンパレータ14
0の出力が「1」レベルとなるがこの周期が第5ワンシ
ョットマルチ142の出力パルス幅25msよりも短かく
なると、Dフリップフロップ145の出力が「1」レベ
ルとなり、2入力オア回路を通して第2ワンショットマ
ルチ108および第4ワンショットマルチ123をリセ
ットする。このため第1サイリスタ161、第2サイリ
スタ162へのトリガ信号は発生せず電歪式アクチュエ
ータ200の制御は行なわれなくなる。
第1図装置においては、外部に高電圧電源を必要とせず
に電歪式アクチュエータ200の制御を行なうことがで
き、しかも、単にショートする方法に比べ、収縮量を倍
増できるため、パイロット噴射の効果を大きくでき、騒
音、振動が低減される。
本発明の他の実施例が第12図に示される。第12図装
置においては、駆動回路のコンデンサ300に蓄えられ
た電荷をトランジスタにより制御することにより、電歪
式アクチュエータ収縮量を電気的に制御する。第12図
装置においては、コンデンサ300に蓄えられた電荷を
制御する回路が追加されている。170は電荷制御用の
トランジスタで、前記コンデンサ300の高圧側に電流
制限用抵抗171を介してコレクタが、接地側にエミッ
タが接続されている。トランジスタ170のベースには
オペアンプ172の出力が抵抗173を介して接続され
ている。オペアンプ172の非反転入力にはコンデンサ
300の高圧側より抵抗174,175で分圧された電
圧が入力されている。オペアンプ172の反転入力端子
176には制御電圧VR4が入力されている。
第12図装置の作動について説明する。電荷制御部分は
一種のシャントレギュレータとして働き、コンデンサ3
00の電圧を制御電圧に比例した値となるように作動す
る。今、コンデンサ300の電圧が600V、抵抗17
4,175の分圧比を1/100とするとオペアンプの
非反転入力には6Vの電圧が入力される。制御電圧が
3.5Vであるとするとオペアンプ172の出力電圧は
高くなり、抵抗173を介してトランジスタ170を導
通させる。このためコンデンサ300の電荷は抵抗17
1を介して放電し、その電圧は降下していく。
コンデンサ300の電圧が350Vまで降下すると非反
転入力の電圧は3.5Vとなり制御電圧と等しくなるた
めオペアンプ172の出力は低くなりトランジスタ17
0は遮断され、コンデンサ300の放電は停止し、すな
わち350Vに維持される。このように制御電圧を変え
ることにより、放電後のコンデンサ300の電圧を制御
することができる。
ところでこのコンデンサ300の電圧は、前述の如く第
2サイリスタ165が導通した時に、電歪式アクチュエ
ータ200へ戻され、その端子電圧にゲタをはかせ、ポ
ンプ室の加圧による発生電圧を高めるため、収縮量を大
きくできることは説明した通りである。したがって、コ
ンデンサ300の電圧が高い程、ゲタ上げ分が高くなり
収縮量も大きい。逆にいえばコンデンサ300の電圧を
低くすることにより収縮量は少なくなる。コンデンサ3
00の電圧が0Vの場合は、電歪式アクチュエータを初
期電圧0Vから加圧し単にショートしたのと同等にな
る。
したがって、前記制御電圧VR4を制御することで、電
歪式アクチュエータ200の収縮量を単にショートした
場合から、第1図装置における倍増した場合までの範囲
内で自由に制御できることになる。
この駆動回路を使用した実施例が第13図に示される。
第1図装置と異なる部分は、駆動回路が第12図のもの
になっているのと基準電圧VR1とVR4が接続されて
いる点である。コンデンサ300の電圧を変えると、電
歪式アクチュエータ200のゲタ上げ分が変わるため、
所定のタイミングにおけるアクチュエータ200の端子
電圧も影響される。したがってVR1もVR4の変化に
対して同様に変えてやらないとパイロット噴射のタイミ
ングがずれてしまう。第13図に示される実施例では、
前記制御電圧VR4を水温に応じて変えるようになって
いる。400はエンジン(図示せず)のウォータジャケ
ットに装着された水温センサで、例えばサーミスタを使
用したものである。178は抵抗で前記水温センサ40
0と直列に接続され、電流を供給することにより、水温
センサの抵抗値変化を電圧に変換して、オペアンプ17
2の反転入力に入力する。
今水温が低い場合を考えると、水温センサ400の抵抗
値は高くなっており、反転入力への電圧は6Vであるた
め、コンデンサ300の電圧は低下することなしに電歪
式アクチュエータ200へ戻される。したがって電歪式
アクチュエータ200の収縮量は大きくなり圧力室2の
圧力低下も大きい(第14図(1))。故に、再び圧力室
の圧力が上昇して開弁圧以上になるまでの時間が長くか
かり、パイロット噴射と主噴射の間隔は長くなる。この
時間は実際の結果2ms程度とすることができた(第14
図(4))。
水温が高い場合には、水温センサ400の抵抗は小さく
なるため、オペアンプ172の反転入力電圧値は小さく
なり、コンデンサ300の電圧は低くなる。したがっ
て、電歪式アクチュエータ200の収縮量は減少し、圧
力室2の圧力低下も少なくなり、すぐに開弁圧を超える
ため(第15図(1))パイロット噴射と主噴射との間隔
も短かくなる。コンデンサ300の電圧を0Vまで下げ
たときのパイロット噴射と主噴射との間隔は0.8msで
あった(第15図(4))。以上のように、水温に応じて
パイロット噴射と主噴射との間隔を制御することが可能
である。
ディーゼルエンジンでは冷間時程、着火遅れが大きい
が、この着火遅れに合わせて適切にパイロット噴射と主
噴射との間隔を制御でるため、常に主噴射が行なわれる
時点でパイロット噴射による火種が生成されており、極
めて良好な燃焼が得られ、騒音振動の低減のみならず、
全炭化水素排出量(THC)、白煙等の低減も実現す
る。
さらに他の実施例が第16図に示される。第13図装置
の場合と異なるのは電歪アクチュエータに並列に第3サ
イリスタ180と抵抗181が接続されている点であ
る。第3サイリスタ180はカソードを接地され、アノ
ードは電流制限抵抗181を介して電歪式アクチュエー
タ200の高圧側に接続されている。
第16図装置による駆動の目的はパイロット噴射を電歪
アクチュエータに電荷を供給し伸長させることにより行
なうことでさらに確実なパイロット噴射を行わしめるこ
とと、コンデンサ300の電圧を変えることによりパイ
ロット噴射と主噴射との間隔のみならずパイロット噴射
量をも制御することにある。
第16図装置の作動を説明する。簡単の為に第13図装
置におけるコンデンサ300の制御部を除いた状態で説
明する。コンデンサ300は前回電歪式アクチュエータ
200からの充電で高電圧(600V)に充電されてい
るものとし、電歪アクチュエータ200の電圧は0Vと
する。ポンプが圧送を開始するとポンプ室602の圧力
は上昇していき(第17図(1))、それに応じて電歪式
アクチュエータ200の発生電圧も上昇する(第17図
(2))。
ポンプ室602の圧力が噴射弁813の開弁圧直前の所
定の値になったとき、これを検出して第2サイリスタ1
62をトリガするための第2トリガ信号が発生する(第
17図(3))。これにより第2サイリスタ162は導通
し、コンデンサ300に蓄電していた電荷が電歪式アク
チュエータ200に戻される。このため電歪式アクチュ
エータ200の端子電圧は第17図(2)のように急上昇
するため電歪式アクチュエータは15μm伸長する。
このためピストン722を左行させポンプ室の容積が減
少するため圧力室602の圧力も上昇し、開弁圧を越え
るため、噴射を開始することになる(第17図(1))。
すなわち、第2サイリスタ162をトリガするタイミン
グによるパイロット噴射の開始時期を制御できる。第2
サイリスタ162がトリガされてから所定時間後、第3
サイリスタ180をトリガする(第17図(4))。第3
サイリスタ180は導通し、抵抗181を介して電歪ア
クチュエータ200の電荷はショートされその端子電圧
は0Vまで下がり(第17図(2))、この時電歪式アク
チュエータ200は約15μm収縮する。この量は先の
伸長量とほぼ同じである。
これによりポンプ室602の圧力は減少し閉弁圧以下に
下がるため噴射弁813の噴射は中断する(第17図
(6))。プランジャ606は圧送を継続しているため、
圧力室602の圧力は再び上昇していき再度開弁圧以上
になった時、噴射を再開する。すなわちパイロット噴射
を呈する。電歪式アクチュエータ21には再び電圧が発
生し上昇をつづける(第17図(2))。
この電圧がピークに達したとき(約800V)に今度は
第1サイリスタ161をトリガする信号が発生する(第
17図(5))。第1サイリスタ161は導通し、電歪式
アクチュエータ200の電荷はコンデンサ300へ移動
しコンデンサ163は600Vに充電される(第17図
(7))。
このとき圧力室2の圧力は第17図(1)のように少し減
少するが、圧力が開弁圧よりかなり高い部分であるため
噴射が中断することはない。しばらくしてスピルポート
が開き1サイクルを終了する。
次にコンデンサ300の制御部分を加えた場合を説明す
ると、トランジスタ170によりコンデンサ300の電
圧が制御できることは前述の通りである。コンデンサ3
00の電圧が高い場合、先の説明で第2サイリスタ16
2を導通したときの電歪式アクチュエータの伸長量が大
きく、ピストン722が押しのける量も多い為、パイロ
ット噴射量が多い。
逆に、コンデンサ300の電圧が低いときには、電歪式
アクチュエータ200の伸長量も少なく、パイロット量
が少ない。すなわち基準電圧(VR4)176の値によ
りパイロット噴射の量を制御できることになる。この基
準電圧は第13図装置の場合のように水温センサを用い
て行なってもよいし、大気圧センサ等他のものを用いて
もよい。
以上のように第16図装置においては、第2サイリスタ
162をコンデンサ300に蓄電された電荷を利用して
伸長させているため、より極だったパイロット噴射を行
なうことができ、実験によると、第1図装置では困難で
あったノズルのリフト対流量特性(μ特性)の大きさ
ピントルノズル,ホールノズルにおいても明確なパイロ
ット噴射を実現することが可能となりその騒音、振動の
低減を行うことができた。
制御回路CONTはポンプ室602の圧力をその圧力に
基づいて電圧を発生する電歪式アクチュエータ200の
出力電圧によって検知して、電歪式アクチュエータ20
0を制御するものであるため、別の圧力検出手段を設け
ることなく、ポンプ室602の圧力に基づいて所定の時
期にその噴射率制御装置を精度よく制御することが可能
である。
またポンプ室602の圧力検出手段としては、他にスト
レインゲージ等による圧力センサを利用することも可能
であることは言うまでもない。また電歪式アクチュエー
タ200をポンプ室602の圧力以外に例えばMREを
用いて回転センサ等から発生される信号に基づいて制御
回路で所定の時期を計算して制御することも、当業者に
おいては容易に実施可能であろう。
さらに電歪式アクチュエータ200は上述の実施例で説
明したものに限定されるものでなく、印加電圧によって
伸縮する種々の電歪特性を有する素子を用いることがで
きる。
また電歪式アクチュエータ200によって容積を変える
可変容積室726は、実施例ではプランジャ606によ
って加圧されるポンプ室602と直接連通する構成であ
ったが、ポンプ室602に連通する分配通路614に可
変容積室726を接続してもよい。
また電歪式アクチュエータを縮小させるに際して、前述
の実施例では制御回路によって電歪式アクチュエータを
短絡するように制御したが、これは電歪素子の耐久性、
伸縮特性の悪化を考慮してなされるものである。すなわ
ち、一般には電歪素子の分極方向と逆方向の電圧を印加
すると分極が破壊される、もしくは分極が劣化するとい
う耐久性上の問題があるため、上述の如く電歪式アクチ
ュエータを短絡制御して縮小させている。しかしその代
りに、電歪素子の分極方向と逆方向の電圧を印加するこ
とによっても電歪式アクチュエータを縮小させることも
可能であることは当業者において容易に理解されよう。
ただし、この場合には電歪素子の分極方向と逆方向の電
圧を印加しても上述の問題が発生しない電歪素子の開発
が待たれる。
発明の効果 本発明によれば、期間の燃料噴射制御装置に用いる電歪
アクチュエータに発生した電荷がコンデンサに蓄えら
れ、この電荷を伸長時に再利用することができるので、
高電圧電源無しで電歪アクチュエータの大きな伸縮量が
得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の基本形態の一実施例としての電歪アク
チュエータ装置を示す図、 第2図は第1図に示されるアクチュエータ装置を分配型
燃料噴射ポンプに装着した構成を示す図、 第3図,第4図は電歪アクチュエータにおける圧縮荷重
に対する発生電圧およびショート時縮小量の関係を示す
特性図、 第5図は電歪式アクチュエータの動作を説明する波形
図、 第6図は従来例の電歪式アクチュエータの駆動回路を示
す図、 第7図は第6図回路の動作を説明する波形図、 第8図は本発明の実施例における駆動回路の一例を示す
回路図、 第9図は第8図回路の動作を説明する波形図、 第10図はコンデンサ静電容量とアクチュエータ収縮量
の関係を示す特性図、 第11図は第1図装置における動作を説明する波形図、 第12図,第13図は本発明の他の実施例を示す回路
図、 第14図,第15図は第12図,第13図装置の動作を
説明する波形図、 第16図は本発明のさらに他の実施例を説明する回路
図、 第17図は第16図装置の動作を説明する波形図であ
る。 101:コンパレータ、105:ワンショットマルチ、
108:ワンショットマルチ、120:ワンショットマ
ルチ、123:ワンショットマルチ、140:コンパレ
ータ、142:ワンショットマルチ、145:Dフリッ
プフロップ、150:コンパレータ、200:電歪式ア
クチュエータ、161,162:サイリスタ、163,
164:コイル、166:ダイオード、300:コンデ
ンサ、500:ポテンショメータ、602:ポンプ室、
604:ケーシング、605:シリンダボア、606:
プランジャ、607:フェイスカム、608:ローラ、
609:分配ポート、610a,610b:吸入ポー
ト、611:低圧室、612:吸入通路、614:分配
通路、615:デリバリ弁、616:ばね、617:ス
ピルポート、618:スピルリング、619:レバー、
624:ディスタンスピース、7:噴射制御装置、72
0:ケーシング、722:ピストン、723:皿ばね、
725:リード線、726:可変容積室、728:Oリ
ング、729:雄ねじ、813:噴射弁、814:分配
通路、P:燃料噴射ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井沢 明宏 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−70028(JP,A) 特開 昭59−18249(JP,A) 特開 昭58−152161(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダボアと該シリンダボア内に摺動自
    在に嵌合されたプランジャとによって形成されるポンプ
    室内に燃料を導入するとともに該ポンプ室の容積を変化
    させて燃料を加圧送出して噴射弁から噴出される機関の
    燃料噴射制御装置において、前記ポンプ室内の燃料圧力
    に応じ繰り返し荷重を受ける電歪アクチュエータと、前
    記ポンプ室内と連通し前記電歪アクチュエータの伸縮に
    ともない変化する可変容積室と、前記電歪アクチュエー
    タの発生する電荷を蓄電することができるコンデンサ
    と、燃料加圧送出過程の第1の時期に導通し前記コンデ
    ンサへ前記電歪アクチュエータの発生する電荷を充電さ
    せることができる第1のスイッチ素子、および、前記燃
    料加圧送出過程の第1の時期とは異なる第2の時期に導
    通し前記コンデンサに蓄電された電荷を前記電歪アクチ
    ュエータへ戻すことができる第2のスイッチ素子を具備
    し、前記可変容積室の変化により燃料噴射率を制御し得
    るようにしたことを特徴とする機関の燃料噴射制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記燃料加圧送出過程の第1の時期は、前
    記ポンプ室内の燃料圧力が一定の圧力を超えた時期であ
    り、前記第2の時期は前記ポンプの圧送行程終了時期で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の機関
    の燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】前記燃料噴射率の制御が、エンジン回転数
    または負荷に応じて前記燃料噴射率制御を中止し、前記
    エンジン回転数の検出を前記電歪アクチュエータの発生
    電圧に基づき行う燃料噴射率制御であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の機関の燃料噴射制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記コンデンサが、前記電歪アクチュエー
    タの静電容量の3倍以上の静電容量を有することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の機関の燃料噴射制御
    装置。
  5. 【請求項5】前記コンデンサに並列にトランジスタが接
    続され、前記コンデンサの電圧が所定の電圧になるよう
    に前記トランジスタにより前記コンデンサの電荷を放電
    させられ、前記電歪アクチュエータの発生電圧が変化し
    前記電歪アクチュエータの収縮量が制御され得ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の機関の燃料噴射
    制御装置。
  6. 【請求項6】シリンダボアと該シリンダボア内に摺動自
    在に嵌合されたプランジャとによって形成されるポンプ
    室内に燃料を導入するとともに該ポンプ室の容積を変化
    させて燃料を加圧送出して噴射弁から噴出される機関の
    燃料噴射制御装置において、前記ポンプ室内の燃料圧力
    に応じ繰り返し荷重を受ける電歪アクチュエータと、前
    記ポンプ室内と連通し前記電歪アクチュエータの伸縮に
    ともない変化する可変容積室と、前記電歪アクチュエー
    タの発生する電荷を蓄電することができるコンデンサ
    と、燃料加圧送出過程の第1の時期に導通し前記コンデ
    ンサへ前記電歪アクチュエータの発生する電荷を充電さ
    せることができる第1のスイッチ素子と、前記燃料加圧
    送出過程の第1の時期とは異なる第2の時期に導通し前
    記コンデンサに蓄電された電荷を前記電歪アクチュエー
    タへ戻すことができる第2のスイッチ素子、および前記
    第1および第2の時期とは異なる燃料加圧送出過程の第
    3の時期に導通し前記電歪アクチュエータの発生する電
    荷を放電することができる第3のスイッチ素子を具備
    し、前記可変容積室の変化により燃料噴射率を制御し得
    るようにしたことを特徴とする機関の燃料噴射制御装
    置。
  7. 【請求項7】前記燃料噴射率の制御が、前記ポンプ室の
    圧力が前記噴射弁の開弁圧直前に前記第2のスイッチ素
    子を導通させ、前記電歪アクチュエータを伸長させ、し
    かる後、所定の時間経過後に前記第3のスイッチ素子を
    導通せしめパイロット噴射を実現し、前記ポンプ室の圧
    力が最大または所定の値まで上昇した時に前記第1のス
    イッチ素子を導通させ前記コンデンサに充電を行う燃料
    噴射率制御であることを特徴とする特許請求の範囲第6
    項記載の機関の燃料噴射制御装置。
  8. 【請求項8】前記コンデンサに並列にトランジスタ回路
    が接続され、前記コンデンサの電圧が所定の値となるよ
    うに制御され、前記第2のスイッチ素子が導通したとき
    の前記電歪アクチュエータの伸長量が制御され得ること
    を特徴とする特許請求の範囲第6項記載の機関の燃料噴
    射制御装置。
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