JPH0629458B2 - 時効割れ防止可能な鋼材の製造方法 - Google Patents
時効割れ防止可能な鋼材の製造方法Info
- Publication number
- JPH0629458B2 JPH0629458B2 JP59224489A JP22448984A JPH0629458B2 JP H0629458 B2 JPH0629458 B2 JP H0629458B2 JP 59224489 A JP59224489 A JP 59224489A JP 22448984 A JP22448984 A JP 22448984A JP H0629458 B2 JPH0629458 B2 JP H0629458B2
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- JP
- Japan
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- steel
- grinding
- age cracking
- slab
- material capable
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D7/00—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation
- C21D7/02—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working
- C21D7/04—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface
- C21D7/06—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface by shot-peening or the like
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼、耐耐熱鋼な
どの高合金鋼等において、研削加工後に発生する時効割
れを防止する方法に関するものである。前記高合金鋼等
は研削加工によりその表面層に残留応力、加工硬化が生
じ、加工後１週間ないし１ケ月間程度放置すると前記加
工面に微細な割れ（時効割れ）が生ずる。
どの高合金鋼等において、研削加工後に発生する時効割
れを防止する方法に関するものである。前記高合金鋼等
は研削加工によりその表面層に残留応力、加工硬化が生
じ、加工後１週間ないし１ケ月間程度放置すると前記加
工面に微細な割れ（時効割れ）が生ずる。
特に分塊圧延された鋼片などを研削により疵取し、その
後発生する時効割れは、残留応力、加工硬化とともに腐
食が関与して発生し、一種の応力腐食割れと考えられ
る。すなわち、疵取り時の強いグラインディングにより
鋼片表面に発生する引張り残留応力と、研削により表面
が活性化された状態となり、腐食され易くなり、空気中
湿度、海塩粒子等による腐食とが関与して、研削面に微
細な割れが発生するものである。
後発生する時効割れは、残留応力、加工硬化とともに腐
食が関与して発生し、一種の応力腐食割れと考えられ
る。すなわち、疵取り時の強いグラインディングにより
鋼片表面に発生する引張り残留応力と、研削により表面
が活性化された状態となり、腐食され易くなり、空気中
湿度、海塩粒子等による腐食とが関与して、研削面に微
細な割れが発生するものである。
従来、前記時効割れを防止する方法として、割れの要因
となる応力や腐食のどちらか一方の要因を取り除くた
め、例えば防錆油等を塗布し研削によって活性化された
表面の腐食を防止する処置がが取られているが、この方
法では一時的な効果しかなく抜本的な対策とはなり得な
いものであり、鋼片表面に残存する応力を取り除くこと
が最善な処置とされていた。
となる応力や腐食のどちらか一方の要因を取り除くた
め、例えば防錆油等を塗布し研削によって活性化された
表面の腐食を防止する処置がが取られているが、この方
法では一時的な効果しかなく抜本的な対策とはなり得な
いものであり、鋼片表面に残存する応力を取り除くこと
が最善な処置とされていた。
従来、冷間加工等によりその表面に残留応力、加工硬化
を生じた場合、これらの応力等を除去するに、一般には
焼なまし処理が施されているが、分塊圧延された鋼片の
ように大断面を有する長尺材に対して研削後に焼なまし
処理を施すことは経済性、生産性の両面から困難であ
り、簡便な手段で研削後の残留応力を除去する方法の開
発が要望されていた。
を生じた場合、これらの応力等を除去するに、一般には
焼なまし処理が施されているが、分塊圧延された鋼片の
ように大断面を有する長尺材に対して研削後に焼なまし
処理を施すことは経済性、生産性の両面から困難であ
り、簡便な手段で研削後の残留応力を除去する方法の開
発が要望されていた。
本発明は従来技術の前記欠点に鑑みてなしたものであ
り、本発明者等は、高合金等において研削加工を施した
鋼片などの表面に残留する応力が引張り応力であり、か
つこの残留応力が極めて表面層のみに存在することか
ら、本発明者等は焼なましなどの熱処理を施して除去す
ることなく、残留応力が存在する表面のみに対して前記
引張り応力に見合う圧縮応力を付与することにより鋼材
表面層に残留する応力を除去することが可能であること
を見い出し、本発明においては簡単な構成で、かつ鋼材
の形状に制約されなく、さらに安価に鋼材表面に残留す
る応力を除去する方法としてショット・ブラスト処理を
選択したものである。すなわち、本発明は残留応力その
ものを除去するものであり、従来の研削表面に防錆油を
塗布するなど一次的に割れを防止するものではなく、研
削後、長時間放置しても割れが発生することがないもの
である。
り、本発明者等は、高合金等において研削加工を施した
鋼片などの表面に残留する応力が引張り応力であり、か
つこの残留応力が極めて表面層のみに存在することか
ら、本発明者等は焼なましなどの熱処理を施して除去す
ることなく、残留応力が存在する表面のみに対して前記
引張り応力に見合う圧縮応力を付与することにより鋼材
表面層に残留する応力を除去することが可能であること
を見い出し、本発明においては簡単な構成で、かつ鋼材
の形状に制約されなく、さらに安価に鋼材表面に残留す
る応力を除去する方法としてショット・ブラスト処理を
選択したものである。すなわち、本発明は残留応力その
ものを除去するものであり、従来の研削表面に防錆油を
塗布するなど一次的に割れを防止するものではなく、研
削後、長時間放置しても割れが発生することがないもの
である。
すなわち、本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼及
び耐熱鋼の鋼塊、鋼片の表面疵を除去するために研削加
工を施し、その後、より小断面形状に圧延加工を施す際
において、前記圧延加工を行う前にショット・ブラスト
を施すことを特徴とする。
び耐熱鋼の鋼塊、鋼片の表面疵を除去するために研削加
工を施し、その後、より小断面形状に圧延加工を施す際
において、前記圧延加工を行う前にショット・ブラスト
を施すことを特徴とする。
なお、研削加工を施した後の鋼塊、鋼片の置かれた環境
にもよるが、できるだけ短時間の間に、好ましくは１週
間以内のうちにショット・ブラストを施すのが良い。本
発明は鋼塊、鋼片など大型鋼材の時効割れ防止に有効な
方法であり、簡単な構成で、かつ被処理材の形状に制約
されることがなく、さらに安価な処理方法である。
にもよるが、できるだけ短時間の間に、好ましくは１週
間以内のうちにショット・ブラストを施すのが良い。本
発明は鋼塊、鋼片など大型鋼材の時効割れ防止に有効な
方法であり、簡単な構成で、かつ被処理材の形状に制約
されることがなく、さらに安価な処理方法である。
以下に本発明を一実施例に基づいて説明する。研削加工
によりその表面層に残留応力、加工硬化を生じ易い鋼材
として、オーステナイト系の耐熱鋼を供試材とし、該供
試材の 1.6t鋼塊を分塊圧延し95角の鋼片を製造した。
によりその表面層に残留応力、加工硬化を生じ易い鋼材
として、オーステナイト系の耐熱鋼を供試材とし、該供
試材の 1.6t鋼塊を分塊圧延し95角の鋼片を製造した。
前記分塊圧延された鋼片表面層には若干の疵が存在する
ため、グラインダにより疵取りを行った。そして前記グ
ラインダにより研削加工を施した鋼片表面に存在する残
留応力を測定して結果、 140kg／ｍｍ2程度の引張り応
力が存在していた。
ため、グラインダにより疵取りを行った。そして前記グ
ラインダにより研削加工を施した鋼片表面に存在する残
留応力を測定して結果、 140kg／ｍｍ2程度の引張り応
力が存在していた。
上記残留応力が存在する鋼片に対して、該残留応力を除
去する方法として本発明法は研削後３時間後に粒径１mm
の鋼球を用いて、初速 60ｍ／秒で前記研削部にショッ
ト・ブラストを施した。そして研削部にショット・ブラ
ストを施した後の残留応力を測定した結果、該部に存在
した残留応力は30kg／ｍｍ2の圧縮応力であることが確
認された。
去する方法として本発明法は研削後３時間後に粒径１mm
の鋼球を用いて、初速 60ｍ／秒で前記研削部にショッ
ト・ブラストを施した。そして研削部にショット・ブラ
ストを施した後の残留応力を測定した結果、該部に存在
した残留応力は30kg／ｍｍ2の圧縮応力であることが確
認された。
また、比較材として、同一鋼種で、同一条件で分塊圧延
を施し、かつ同一条件で研削を施したままの鋼片Ｂと、
研削後、直ちに防錆油を塗布した鋼片Ｃを用意した。
を施し、かつ同一条件で研削を施したままの鋼片Ｂと、
研削後、直ちに防錆油を塗布した鋼片Ｃを用意した。
そして、本発明法のショット・ブラストを施した鋼片Ａ
と、比較法として研削のままの鋼片Ｂと、研削後防錆油
を塗布した鋼片Ｃとをそれぞれ戸外に15日間、１ケ月
間、２ケ月間放置した場合の時効割れ発生状況を第１表
に示した。なお、第１表において○印は時効割れが発生
しないものであり、×印は時効割れが発生したものであ
る。
と、比較法として研削のままの鋼片Ｂと、研削後防錆油
を塗布した鋼片Ｃとをそれぞれ戸外に15日間、１ケ月
間、２ケ月間放置した場合の時効割れ発生状況を第１表
に示した。なお、第１表において○印は時効割れが発生
しないものであり、×印は時効割れが発生したものであ
る。
第１表より明らかのように、比較法で研削のままで何の
処理も施さない鋼片Ｂは研削後、１ケ月後で微細な割れ
（時効割れ）が発生し、また、比較法で防錆油を塗布し
た鋼片Ｃも研削後１ケ月後に時効割れが発生したのに対
して、本発明法による鋼片Ａは研削後２ケ月経過後にお
いても時効割れの発生は認められなかった。
処理も施さない鋼片Ｂは研削後、１ケ月後で微細な割れ
（時効割れ）が発生し、また、比較法で防錆油を塗布し
た鋼片Ｃも研削後１ケ月後に時効割れが発生したのに対
して、本発明法による鋼片Ａは研削後２ケ月経過後にお
いても時効割れの発生は認められなかった。
なお、前記実施例においては供試材とてオーステナイト
系の耐熱鋼について述べたが、SUS304などの高合金鋼に
ついても研削後、ショットブラストを施すことによって
前記実施例同様に時効割れを防止できた。
系の耐熱鋼について述べたが、SUS304などの高合金鋼に
ついても研削後、ショットブラストを施すことによって
前記実施例同様に時効割れを防止できた。
本発明は上述のように研削加工において残留応力、ある
いは加工硬化を生じ易い鋼材に対して、表面疵を除去す
るために鋼塊あるいは鋼片の表面の研削加工を行った場
合に適用されるものであり、研削加工の後、圧延加工を
行う前にショット・ブラストを行うことを特徴とする。
そして、本発明は、簡単な構成で、かつ被処理材の形状
に制約されることがない半永久的な時効割れ防止法であ
り、産業上寄与するところ極めて大である。
いは加工硬化を生じ易い鋼材に対して、表面疵を除去す
るために鋼塊あるいは鋼片の表面の研削加工を行った場
合に適用されるものであり、研削加工の後、圧延加工を
行う前にショット・ブラストを行うことを特徴とする。
そして、本発明は、簡単な構成で、かつ被処理材の形状
に制約されることがない半永久的な時効割れ防止法であ
り、産業上寄与するところ極めて大である。
Claims (1)
- 【請求項１】オーステナイト系ステンレス鋼及び耐熱鋼
の鋼塊、鋼片の表面疵を除去するために研削加工を施
し、その後、より小断面形状に圧延加工を施す際におい
て、前記圧延加工を行う前にショット・ブラストを施す
ことを特徴とする時効割れ防止可能な鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59224489A JPH0629458B2 (ja) | 1984-10-25 | 1984-10-25 | 時効割れ防止可能な鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59224489A JPH0629458B2 (ja) | 1984-10-25 | 1984-10-25 | 時効割れ防止可能な鋼材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61104021A JPS61104021A (ja) | 1986-05-22 |
| JPH0629458B2 true JPH0629458B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=16814595
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59224489A Expired - Lifetime JPH0629458B2 (ja) | 1984-10-25 | 1984-10-25 | 時効割れ防止可能な鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0629458B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4552342B2 (ja) * | 2000-06-30 | 2010-09-29 | 株式会社デンソー | ガスセンサの製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5948928B2 (ja) * | 1977-02-25 | 1984-11-29 | 株式会社日立製作所 | 耐応力腐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法 |
| JPS53104531A (en) * | 1977-02-25 | 1978-09-11 | Hitachi Ltd | Surface processing method decreasing stress corrosion cracking |
| JPS53123338A (en) * | 1977-04-04 | 1978-10-27 | Denriyoku Chuo Kenkyusho | Preventing of strain corrosion crack of steel material by blast processing |
-
1984
- 1984-10-25 JP JP59224489A patent/JPH0629458B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61104021A (ja) | 1986-05-22 |
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