JPS5948928B2 - 耐応力腐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents
耐応力腐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法Info
- Publication number
- JPS5948928B2 JPS5948928B2 JP1920777A JP1920777A JPS5948928B2 JP S5948928 B2 JPS5948928 B2 JP S5948928B2 JP 1920777 A JP1920777 A JP 1920777A JP 1920777 A JP1920777 A JP 1920777A JP S5948928 B2 JPS5948928 B2 JP S5948928B2
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- JP
- Japan
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- stainless steel
- austenitic stainless
- stress corrosion
- temperature
- stress
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D7/00—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation
- C21D7/02—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working
- C21D7/04—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface
- C21D7/06—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface by shot-peening or the like
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、耐応力腐食性のオーステナイト系ステンレ
ス鋼の製造方法に％り、さらに詳しくは応力腐食割れが
防止された該オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法
に関するものである。
ス鋼の製造方法に％り、さらに詳しくは応力腐食割れが
防止された該オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法
に関するものである。
オーステナイト系ステンレス鋼、例えばＳＵＳ３０１
（ＡＩＳＩ３０１）、ＳＵＳ３０４（ＡＩＳＩ３０４）
などがその優れた耐食性のゆえに、極めて広範囲の用途
における構造材として用いられている。
（ＡＩＳＩ３０１）、ＳＵＳ３０４（ＡＩＳＩ３０４）
などがその優れた耐食性のゆえに、極めて広範囲の用途
における構造材として用いられている。
しかし、近年、上記ステンレス鋼、特に準安定のものは
多様な環境下において応力腐食割五を生ずることが知ら
れ、その防止法が強く要望されている。この応力腐食割
れの機構は、現在完全には解明されていないがオーステ
ナイト系ステンレス鋼の局部腐食性要因および引張り応
力の作用が応力腐食割れの必要条件であることは明らか
である。 上記応力腐食割れを防止するには、少なくと
も上記必要条件のいずれかを除去しなければならない。
多様な環境下において応力腐食割五を生ずることが知ら
れ、その防止法が強く要望されている。この応力腐食割
れの機構は、現在完全には解明されていないがオーステ
ナイト系ステンレス鋼の局部腐食性要因および引張り応
力の作用が応力腐食割れの必要条件であることは明らか
である。 上記応力腐食割れを防止するには、少なくと
も上記必要条件のいずれかを除去しなければならない。
しかしながらオーステナイト系ステンレス鋼の局部腐食
性は金属組織や腐食媒体の性質など多くの要因によって
支配されるため、その制御は一般に困難である。一方、
引張り応力の作用につい゛ては、オーステナイト系ステ
ンレス鋼材料に予め充分な圧縮応力を与えておくことに
よって応力腐食割れを緩和することができる。この圧縮
応力を与えるための具体的な方法としては、ワイヤピー
ニング、ショットピーニングまたはサンドブラスト処理
などの表面塑゛性加工が有効であることが知られている
。しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼には塑
性加工により歪誘起マルテンサイトを生成するものがあ
り、この場合該ステンレス鋼表面に生じたマルテンサイ
トが容易に腐食し、圧縮残留応力を蓄えた表層が失なわ
れると同時に、厚くて脆い腐食生成物の層を形成するた
め、材料に局部腐食の条件を与え、応力腐食割れを避け
ることができない。本発明の目的は、オーステナイト系
ステンレス鋼の耐応力腐食性を損ねる歪誘起マルテンサ
イトの生成を伴なわずに、少なくともその表面に有効な
圧縮応力を残留せしめることができる耐応力腐食性オー
ステナイト系ステンレス鋼の製造方法を提供することに
ある。
性は金属組織や腐食媒体の性質など多くの要因によって
支配されるため、その制御は一般に困難である。一方、
引張り応力の作用につい゛ては、オーステナイト系ステ
ンレス鋼材料に予め充分な圧縮応力を与えておくことに
よって応力腐食割れを緩和することができる。この圧縮
応力を与えるための具体的な方法としては、ワイヤピー
ニング、ショットピーニングまたはサンドブラスト処理
などの表面塑゛性加工が有効であることが知られている
。しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼には塑
性加工により歪誘起マルテンサイトを生成するものがあ
り、この場合該ステンレス鋼表面に生じたマルテンサイ
トが容易に腐食し、圧縮残留応力を蓄えた表層が失なわ
れると同時に、厚くて脆い腐食生成物の層を形成するた
め、材料に局部腐食の条件を与え、応力腐食割れを避け
ることができない。本発明の目的は、オーステナイト系
ステンレス鋼の耐応力腐食性を損ねる歪誘起マルテンサ
イトの生成を伴なわずに、少なくともその表面に有効な
圧縮応力を残留せしめることができる耐応力腐食性オー
ステナイト系ステンレス鋼の製造方法を提供することに
ある。
上記目的を達成するために、本発明者らはオーステナイ
ト鋼の歪誘起マルテンサイトについて検討した結果、該
歪誘起マルテンサイトは過冷によるマルテンサイト変態
温度：ＭＳ点以上で、かつ歪誘起マルテンサイト変態の
上限温度：Ｍｄ点以下の温度範囲における塑成加工にお
いて生成するが、Ｍｄ点より高い温度では生成しないこ
とを見出し、鋭意研究した結果本発明に到達したもので
ある。
ト鋼の歪誘起マルテンサイトについて検討した結果、該
歪誘起マルテンサイトは過冷によるマルテンサイト変態
温度：ＭＳ点以上で、かつ歪誘起マルテンサイト変態の
上限温度：Ｍｄ点以下の温度範囲における塑成加工にお
いて生成するが、Ｍｄ点より高い温度では生成しないこ
とを見出し、鋭意研究した結果本発明に到達したもので
ある。
すなわち本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼の表
面を塑性加工して少なくともその表面に圧縮残留応力を
生成させるオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法に
おいて、該オーステナイト系ステンレス鋼の歪誘起マル
テンサイト変態の起こる上限温度（Ｍｄ点）よりも高い
温度で前記塑性加工を行なうことを特徴とするものであ
る。
面を塑性加工して少なくともその表面に圧縮残留応力を
生成させるオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法に
おいて、該オーステナイト系ステンレス鋼の歪誘起マル
テンサイト変態の起こる上限温度（Ｍｄ点）よりも高い
温度で前記塑性加工を行なうことを特徴とするものであ
る。
本発明において、上記Ｍｓ点は、オーステナイト系ステ
ンレス鋼の種類により異なるが、通常はＭｓ点より１０
０〜２５０℃高い温度であり、例えば前述のＳＵＳ３Ｏ
ｌでは約７５℃、ＳＵＳ３Ｏ４では約１００℃である。
上記加工の上限温度は臨界的ではないが、著しい表面酸
化を避け、かつ作業性を悪化させないためには３５０℃
以下、特に２００℃以下であることが好ましい。本発明
における塑性加工としては、ワイヤピーニング処理、シ
ョットピーニング処理およびサンドブラスト処理などの
表面塑性加工が好ましいが、例えば材料の両端に急激な
応力を加えたのち元に回復させるような、表面のみなら
ず内部の塑性加工を含むものであってもよい。
ンレス鋼の種類により異なるが、通常はＭｓ点より１０
０〜２５０℃高い温度であり、例えば前述のＳＵＳ３Ｏ
ｌでは約７５℃、ＳＵＳ３Ｏ４では約１００℃である。
上記加工の上限温度は臨界的ではないが、著しい表面酸
化を避け、かつ作業性を悪化させないためには３５０℃
以下、特に２００℃以下であることが好ましい。本発明
における塑性加工としては、ワイヤピーニング処理、シ
ョットピーニング処理およびサンドブラスト処理などの
表面塑性加工が好ましいが、例えば材料の両端に急激な
応力を加えたのち元に回復させるような、表面のみなら
ず内部の塑性加工を含むものであってもよい。
塑性加工の他の条件は、通常の条件でよい。本発明によ
れば、オーステナイ１・系ステンレス鋼における歪誘起
マルテンサイトの生成を防止し、該ステンレス鋼に充分
な圧縮応力を残留せしめ、その耐応力腐食性を著しく向
上させることができる。
れば、オーステナイ１・系ステンレス鋼における歪誘起
マルテンサイトの生成を防止し、該ステンレス鋼に充分
な圧縮応力を残留せしめ、その耐応力腐食性を著しく向
上させることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例
ＳＵＳ３Ｏｌ、ＳＵＳ３Ｏ４およびＳＵＳ３Ｏ４Ｌの３
種のオーステナイ１〜系ステンレス鋼を用い、各ステン
レス鋼にショット径１６８０〜８４０μの鋼球を空気圧
６．５ｋｇ／Ｃｍ２で１２０秒のショットピーニング処
理を施した。
種のオーステナイ１〜系ステンレス鋼を用い、各ステン
レス鋼にショット径１６８０〜８４０μの鋼球を空気圧
６．５ｋｇ／Ｃｍ２で１２０秒のショットピーニング処
理を施した。
該ショットピーニングの処理温度を変化させた場合の該
ステンレス鋼のマルテンサイト生成量をＸ線回折法によ
り求め、これと残留応力との関係を調べた。これらの結
果を第１表に示す。第１表から明らかなように、いずれ
のオーステナイト系ステンレス鋼においても、ピーニン
グ処理温度がＭｄ点以下の場合はマルテンサイトが多量
に生成しているのに対して、前記Ｍｄ点より高い温度で
ピーニング処理した場合はマルテンサイトがほとんど生
成しない。一方、残留応力値はマルテンサイトが生成し
た場合の方が高いが、ピーニング処理温度がＭｄ点より
高い場合でも十分大きい圧縮応力値が維持されている。
次に上記第１表の場合と同一条件で処理した上記各オー
ステナイト系ステンレス鋼の試験片（板状で、平行部の
長さ１５ｍｍ、幅３．５ｍｍ、厚さ２ｍｍ）を単軸引張
り型応力試験機に取付け、それぞれ１％の重クロム酸ナ
トリウムを含有する２０％塩化ナトリウム沸騰溶液中お
よび２９０℃の３０ｐ一素含有高圧水中でその両端に３
０ｋｇ／一の応力を付加した場合の応力腐食による破断
時間を第２表に示す。
ステンレス鋼のマルテンサイト生成量をＸ線回折法によ
り求め、これと残留応力との関係を調べた。これらの結
果を第１表に示す。第１表から明らかなように、いずれ
のオーステナイト系ステンレス鋼においても、ピーニン
グ処理温度がＭｄ点以下の場合はマルテンサイトが多量
に生成しているのに対して、前記Ｍｄ点より高い温度で
ピーニング処理した場合はマルテンサイトがほとんど生
成しない。一方、残留応力値はマルテンサイトが生成し
た場合の方が高いが、ピーニング処理温度がＭｄ点より
高い場合でも十分大きい圧縮応力値が維持されている。
次に上記第１表の場合と同一条件で処理した上記各オー
ステナイト系ステンレス鋼の試験片（板状で、平行部の
長さ１５ｍｍ、幅３．５ｍｍ、厚さ２ｍｍ）を単軸引張
り型応力試験機に取付け、それぞれ１％の重クロム酸ナ
トリウムを含有する２０％塩化ナトリウム沸騰溶液中お
よび２９０℃の３０ｐ一素含有高圧水中でその両端に３
０ｋｇ／一の応力を付加した場合の応力腐食による破断
時間を第２表に示す。
なお、比較のために無処理の試験片の結果を併記した。
さらに上記試験片は、応力腐食割れの感受性を高めるた
めに、いずれもピーニング処理に先立って６５０℃で１
７時間の熱処理を施したものを用いた。 第
２ 表第２表の結果から明らかなように、ピーニング
処理時間がＭｄ点以下の試験片は、いずれの試験におい
ても無処理のものと大差のない破断時間を示したのに対
し、Ｍｄ点より高い温度でピーニング処理した本発明品
は、前記塩化ナトリウム溶液中の試験において破断時間
が約１０倍以上となり、また前記高温純水中の試験では
約１０００時間までは破断を生じなかった。
さらに上記試験片は、応力腐食割れの感受性を高めるた
めに、いずれもピーニング処理に先立って６５０℃で１
７時間の熱処理を施したものを用いた。 第
２ 表第２表の結果から明らかなように、ピーニング
処理時間がＭｄ点以下の試験片は、いずれの試験におい
ても無処理のものと大差のない破断時間を示したのに対
し、Ｍｄ点より高い温度でピーニング処理した本発明品
は、前記塩化ナトリウム溶液中の試験において破断時間
が約１０倍以上となり、また前記高温純水中の試験では
約１０００時間までは破断を生じなかった。
以上より、本発明による試験片は、無処理のものおよび
Ｍｄ点以下でピーニング処理したものに較べて応力腐食
割れが著しく改善されていることが明らかである。本発
明は、特に準安定性のオーステナイト系ステンレス鋼の
応力腐食防止に好ましく適用される。
Ｍｄ点以下でピーニング処理したものに較べて応力腐食
割れが著しく改善されていることが明らかである。本発
明は、特に準安定性のオーステナイト系ステンレス鋼の
応力腐食防止に好ましく適用される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ オーステナイト系ステンレス鋼の表面を塑性加工し
て少なくともその表面に圧縮残留応力を生成させるオー
ステナイト系ステンレス鋼の製造方法において、該オー
ステナイト系ステンレス鋼の歪誘起マルテンサイト変態
の起こる上限温度よりも高い温度で前記塑性加工を行な
うことを特徴とする耐応力腐食性オーステナイト系ステ
ンレス鋼の製造方法。 ２ 特許請求の範囲第１項において、前記温度がオース
テナイト系ステンレス鋼の歪誘起マルテンサイト変態の
起こる上限温度より高く、３５０℃以下であることを特
徴とする方法。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項において、前記
塑性加工がショットピーニング、ワイヤピーニングおよ
びサンドブラストの内の少なくともひとつから選ばれた
ものであることを特徴とする方法。 ４ 特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれかにお
いて、前記オーステナイト系ステンレス鋼が準安定の組
織を有することを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1920777A JPS5948928B2 (ja) | 1977-02-25 | 1977-02-25 | 耐応力腐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1920777A JPS5948928B2 (ja) | 1977-02-25 | 1977-02-25 | 耐応力腐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS53104520A JPS53104520A (en) | 1978-09-11 |
| JPS5948928B2 true JPS5948928B2 (ja) | 1984-11-29 |
Family
ID=11992912
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1920777A Expired JPS5948928B2 (ja) | 1977-02-25 | 1977-02-25 | 耐応力腐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5948928B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0629458B2 (ja) * | 1984-10-25 | 1994-04-20 | 愛知製鋼株式会社 | 時効割れ防止可能な鋼材の製造方法 |
| JP2736525B2 (ja) * | 1987-09-14 | 1998-04-02 | バブコツク日立株式会社 | 溶射方法 |
| JP3212433B2 (ja) * | 1993-12-28 | 2001-09-25 | 株式会社不二機販 | 金属成品の摺動部の摩耗防止方法 |
| JP2023112312A (ja) | 2022-02-01 | 2023-08-14 | 新東工業株式会社 | 耐食性オーステナイト系ステンレス鋼の加工方法 |
-
1977
- 1977-02-25 JP JP1920777A patent/JPS5948928B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS53104520A (en) | 1978-09-11 |
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