JPH06294460A - 植毛タイプのインナーケーブル - Google Patents

植毛タイプのインナーケーブル

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JPH06294460A
JPH06294460A JP5105107A JP10510793A JPH06294460A JP H06294460 A JPH06294460 A JP H06294460A JP 5105107 A JP5105107 A JP 5105107A JP 10510793 A JP10510793 A JP 10510793A JP H06294460 A JPH06294460 A JP H06294460A
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JP
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core
pile
wire
molding
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JP5105107A
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Yasuo Seki
康夫 関
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Nippon Cable System Inc
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Nippon Cable System Inc
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C1/00Flexible shafts; Mechanical means for transmitting movement in a flexible sheathing
    • F16C1/10Means for transmitting linear movement in a flexible sheathing, e.g. "Bowden-mechanisms"
    • F16C1/20Construction of flexible members moved to and fro in the sheathing
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/14Ropes or cables with incorporated auxiliary elements, e.g. for marking, extending throughout the length of the rope or cable
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16C2350/00Machines or articles related to building

Abstract

(57)【要約】 【目的】 植毛タイプのインナーケーブルにおける騒音
防止効果を向上させると共に、パイルの抜け落ちを減少
させる。 【構成】 あらかじめ芯糸7のまわりに放射状にパイル
8を植毛してモール3を構成しておき、このモール3を
ギヤードケーブルAの螺旋歯2とコアケーブル1で構成
する溝9や、シャフトケーブルの外層の撚り目内に巻き
つけながら接着した植毛タイプのインナーケーブルの構
成。 【効果】 一旦、芯糸7まわりに放射状に植毛したパイ
ル8を寄せ集めるように溝9や撚り目に詰めるので、植
毛のパイル密度が高くなる。またパイル8は柔軟な芯糸
7まわりに強固に接着され、芯糸7はギヤードケーブル
Aやシャフトケーブルに巻きつけられるので、パイル8
が脱落しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植毛タイプのインナーケ
ーブルに関する。さらに詳しくは、自動車のサンルーフ
システムやウインドレギュレータなどに用いるギヤード
ケーブル、あるいはタコメータなどに用いるシャフトケ
ーブルにおいて、駆動ギヤとの噛み合い音や摺動などに
よる騒音を低下させるために表面に植毛を施した植毛タ
イプのインナーケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】ギヤードケーブルは一般に撚り鋼線(ス
トランドワイヤ)などからなるコアケーブルの外周に1
本のワイヤを等ピッチの間隔をあけて螺旋状に巻き締め
することにより螺旋歯を設けたものである。このものは
ある程度の可撓性を有し、一部彎曲した剛性のパイプ内
に摺動自在に収容し、その螺旋歯を駆動ギヤの歯と噛み
合わせて用いられる。すなわち駆動ギヤの回転をギヤー
ドケーブルの往復スライド運動に変換し、同時にギヤー
ドケーブルの端部に連結した被駆動部材を遠隔操作する
ために用いる。他方、シャフトケーブルは、芯線のまわ
りに2〜4本のワイヤを螺旋状に密に巻き、さらにその
外周に2〜4本程度のワイヤを比較的密に逆向きに螺旋
巻きしたものであり、剛性のパイプ内に回転自在に収容
し、一端に与えた回転操作を他端側に伝える働きをす
る。前記、ギヤードケーブルやシャフトケーブルなどの
インナーケーブルは螺旋歯と駆動ギヤとの噛み合い部、
あるいはパイプの内周と螺旋歯ないし螺旋状に巻きつけ
たワイヤの表面とが摺接する部位(とくに彎曲部)で騒
音を生ずる。そのため従来より、表面に耐摩耗性が高
く、すべり性のよいパイル(合成樹脂短繊維)を密に植
毛し、騒音を減少させるようにした植毛タイプのインナ
ーケーブルが種々提案されている(実公平2−1036
4号公報、実開平2−34682号公報など)。
【0003】前記従来のギヤードケーブルは、コアケー
ブルの表面に接着剤を塗布し、さらに静電植毛などによ
りパイルを直接植毛し、その上に螺旋歯を巻きつけて構
成する。また先にコアケーブル上に螺旋歯を固定し、そ
の上にパイルを植毛するようにしたものも提案されてい
る(実公平2−10364号公報)。他方、シャフトケ
ーブルにおいては、螺旋状にワイヤを巻きつけて固定す
るときに、2本の糸の間に繊維を撚り込んだモールを同
時に巻きつけて固定するものが知られている(実公昭4
9−9283号公報)。なお、あらかじめ帯状線材の一
面に植毛しておき、このものを植毛部が内面側となるよ
うに螺旋巻きし、その外側に合成樹脂製の外層を形成し
た導管も知られている(特公昭47−46284号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のギヤードケ
ーブルは、コアケーブルまたはその表面に螺旋歯を設け
た結合体の表面に接着剤により直接パイルを植毛してい
るので、植毛の密度は静電植毛の条件により定まり、そ
れ以上密度を上げることは困難である。またパイルの基
端が金属表面に塗布した接着剤の薄い層中に突き立つ状
態で固定されるので、接着強度が低く、とくにギヤード
ケーブルの使用初期にパイルの脱落が多い。したがって
前記直接表面に植毛するタイプのギヤードケーブルは、
使用初期においても騒音防止効果が充分でない。さらに
静電気で植毛するとき、その効果を上げるためにパイル
に水を吸収させることがあるが、それによってコアケー
ブルや螺旋歯に錆が生じやすくなるという問題がある。
【0005】前記従来のシャフトケーブルは、2本の撚
り糸の間にパイルを挟み込むので、パイルがいわば平面
状ないしリボン状に配列されることになる。そのため螺
旋ワイヤを巻くときにそれらの狭い隙間に同時に巻き込
むには都合がよい反面、パイルの密度がきわめて低い。
また強く挟み込んだり巻き込まれたりしたパイルは抜け
落ちにくいが、挟み込みが充分でないパイルが使用初期
および長期使用後に脱落する問題がある。本発明は前記
ギヤードケーブルやシャフトケーブルなどのインナーケ
ーブルにおいて、植毛の密度を高くし、騒音防止効果な
らびに潤滑剤(グリースなど)保持作用を向上させ、し
かも使用の直後も、長期間使用しても植毛が抜け落ちに
くいようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の植毛タイプのイ
ンナーケーブルは、線状のコアケーブルと、該コアケー
ブルの周囲に螺旋状に巻きつけて固定したワイヤと、前
記ワイヤ間に巻きつけて接着固定したモールとからな
り、該モールが、芯糸のまわりに接着剤を塗布し、かつ
その表面にパイルを放射状に植毛させたものであること
を構成上の特徴としている。このようなインナーケーブ
ルをギヤードケーブルとして用いる場合は、駆動ギヤの
歯と噛み合うように前記ワイヤを等ピッチで間隔をあけ
てコアケーブル上に固定する。またシャフトケーブルと
して用いる場合は、可撓性を維持しながら回転力を伝達
できるようにするため、前記ワイヤをコアケーブル上に
比較的密に巻きつけるようにする。
【0007】
【作用】芯糸のまわりに放射状に植毛したパイルは、モ
ールをワイヤの間に接着するために強く巻きつけたと
き、隣接する2本のワイヤおよびコアケーブルからなる
溝の内面あるいは撚り目に強く押しつけられる。そのた
めワイヤの内面などで向きを変えられ、多くのパイルが
外側を向くようになる。そのためパイルの密度は単に静
電植毛する場合に比してはるかに緻密になり、弾力性も
強くなる。それにより駆動ギヤとワイヤ(螺旋歯)とが
噛み合ったとき、あるいはワイヤの表面がパイプの内面
と摺接するときに生ずる騒音が一層低減する。またグリ
ースなどの潤滑剤の保持力も高くなる。またそれぞれの
パイルは芯糸にしっかりと接着されているので、芯糸か
ら抜け落ちることがない。さらに芯糸はワイヤの間に巻
かれているので外れることがない。それによりパイルは
コアケーブルとワイヤとの結合体から離れ落ちることが
ない。さらに植毛時に水を用いるばあいは、ワイヤとコ
アケーブルとの結合体に巻きつける前に乾燥させること
ができるので、ワイヤやコアケーブルを錆びさせるおそ
れがない。
【0008】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明のインナー
ケーブルを説明する。図1は本発明のインナーケーブル
をギヤードケーブルに適用した場合の一実施例を示す一
部切欠側面図、図2は図1のII−II線断面図、図3
は本発明にかかわるモールの一実施例を示す拡大断面
図、図4は図1のギヤードケーブルの使用状態を示す側
面図、図5は本発明をシャフトケーブルに適用した場合
の一実施例を示す一部切欠側面図、図6は騒音テストに
用いたサンルーフ駆動機構の概略側面図である。図1は
ギヤードケーブルAの実施例を示しており、符号1は複
数本の鋼線を撚り合わせたコアケーブルである。コアケ
ーブル1の上には、コアケーブルの直径の30〜50%
程度の直径を有するワイヤが螺旋歯2として等ピッチで
螺旋状に巻かれて固定されている。さらに各隣接する螺
旋歯2同士の間の隙間には、モール3が螺旋歯2のほぼ
中間にくるように巻きつけて固定している。
【0009】前記コアケーブル1および螺旋歯2は従来
のギヤードケーブルと同じものを採用することができ
る。たとえばコアケーブル1は図1および図2に示すよ
うに直径0.5〜0.8mmの直線状の硬鋼線を芯線4と
し、その上に直径0.3〜0.6mmの硬鋼線を2〜5本
(図1では2本)左ネジ方向に巻きつけて下層5を構成
し、さらにその上に直径0.5〜0.6mmの硬鋼線また
は亜鉛めっき硬鋼線を2〜6本(図1では2本)、右ネ
ジ方向に巻きつけて上層6を形成したもである。しかし
7本または19本のワイヤを撚り合わせたストランドも
コアケーブルとして採用しうる。螺旋歯2としては、直
径0.5〜1.5mmのオイルテンパー線を、心間距離
1.0〜4.0mmのピッチで前記外層6の上に左ネジ方
向に巻きつけたものが採用される。
【0010】また前記モール3は、図3に示すように芯
糸7のまわりにパイル8を放射状に密に植毛することに
よりえられる。芯糸7としては、ナイロン6、ナイロン
66、ポリエステルなどの、太さ4〜20デニールの長
繊維を200〜600デニールに集束したものが好まし
いが、必ずしもこの範囲に限定されるものではなく、使
用条件と必要特性に応じて適宜選定しうる。パイル8と
しては、太さ2〜20デニールのナイロン6、ナイロン
66、ナイロン6.10、ナイロン6.12などの長さ
1.0〜2.0mmの短繊維が用いられる。パイル8は芯
糸7にアクリル酸エステルなどの接着剤をディッピング
により塗布したうえで、静電植毛などにより植毛する。
植毛密度は芯糸1mm当たりパイル400〜700本程度
が好ましく、さらに500〜600本程度が一層好まし
い。なお複数本の芯糸を用いる場合、ある芯糸7aに対
してあるグループのパイル8aが植毛され、他の芯糸7
bに対しては他のグループのパイル8bが植毛される。
【0011】植毛のときは静電気による相互の分離効果
および芯糸7に対する直立効果をあげるため、パイル8
に吸水させる場合があるが、モール3が完成した後、モ
ール全体を乾燥させて水分を除去するのが好ましい。こ
のように構成されるモール3をコアケーブル1と螺旋歯
2との結合体の表面に現れる溝9に接着する場合、まず
結合体の表面に瞬間接着剤、溶剤型接着剤、ホットメル
ト接着剤などの接着剤を点滴、ディッピング、ローラー
などにより塗布する。そして、それらの結合体を回転さ
せながら、モール3に張力を加えつつ巻きつけていく。
それにより芯糸7のほぼ全体を螺旋歯2の間、とくにコ
アケーブル1の表面に接着し、さらに電気炉で乾燥させ
る。なお芯糸7のほか、パイル8の一部をコアケーブル
1の表面に接着するようにしてもよい。上記のごとく構
成された植毛タイプのギヤードケーブルは、長尺の線状
体として構成されるので、所望の長さに切断し、従来と
同じパイプ(図1の想像線10)内に摺動自在に挿入し
て用いられる。そして図4に示すように螺旋歯2と噛み
合う駆動ギヤ11によって軸方向に往復駆動することが
できる。
【0012】その場合、駆動ギヤ11の歯12は密に植
毛したパイル8を介して螺旋歯2と噛み合うので、騒音
の発生が少ない。さらに駆動ギヤの歯12とコアケーブ
ル1との間には、パイル8のほかに芯糸7も介在するの
で、ギヤ圧力による摩耗もある程度防止することができ
る。また図3に示すように、すべてのパイル8はまずそ
の基端でいずれかの芯糸7に接着されており、さらにい
くつかのパイルはコアケーブル1ないし螺旋歯2に直接
接着されている。そのため無理にパイルを抜きとろうと
すると、芯糸7がコアケーブル1から引き剥されるほど
であり、パイル8が1本ずつ抜け落ちることはほとんど
ない。またパイル8は剛体であるコアケーブル1や螺旋
歯2に直接植毛されておらず、柔軟な芯糸7に植毛して
いるので、パイル8を倒そうとする力が働いても、その
基端に大きい力が加わらない。
【0013】図5のシャフトケーブルBは、芯線15の
まわりに1〜4本(図5では2本)のオイルテンパー線
を左ネジ方向に密に巻きつけて内層16を形成し、さら
にその上に1〜4本(図5では2本)のオイルテンパー
線(ワイヤ)を右ネジ方向に巻きつけて外層17を形成
し、その上に前記ギヤードケーブルAの場合と同じモー
ル3を撚り目18に合わせて巻きつけ、接着固定したも
のである。このシャフトケーブルBにおいては芯線15
と内層16とがコアケーブルを構成し、外層17が螺旋
巻きされるワイヤを構成する。このように構成されるシ
ャフトケーブルBにおいても、モール3を構成するパイ
ル8の抜け落ちがなく、騒音防止効果が高い。なお図5
のシャフトケーブルBでは、外層17は2本のワイヤを
2条ネジのように巻きつけたものであるので、モール3
は1本おきの撚り目18に設けられている。しかしこの
場合、2本のモール3を用いて、撚り目18ごとに巻き
つけるようにしてもよい。
【0014】つぎに具体的な実施例および比較例を参照
して本発明のインナーケーブルを説明する。 実施例1 直径0.6mmの直線状の硬鋼線製の芯線まわりに直径
0.5mmの硬鋼線を5本左ネジ方向に巻きつけ、さらに
その上に直径0.6mmの硬鋼線を6本右ネジ方向に巻き
つけてコアケーブル1を形成した。さらにそのコアケー
ブルの外周に、直径1.2 mm の硬鋼線をピッチ約2.
50mmで左ネジ方向に巻きつけて図1に示す構成のギヤ
ードケーブル(植毛なし)を製造した。これとは別個に
ナイロン6製の68本のフィラメントを集束した太さ4
20デニールの芯糸にアクリル酸エステルの接着剤を塗
布し、6デニール×(長さ)1.2mmのパイルを芯糸1
mm当たり530〜580本の密度で静電植毛してモール
を構成した。前記ギヤードケーブルの螺旋歯の間に接着
剤を塗布し、前記えられたモールを0.8kgの張力を
かけながら巻きつけ、さらに乾燥させて実施例1の植毛
タイプのギヤードケーブルをえた。 実施例2〜4 太さが6デニールで、長さがそれぞれ1.0mm、1.4
mmおよび1.6mmのパイルを用いてモールを形成したほ
かは実施例1と同じにして実施例2〜4のギヤードケー
ブルを構成した。
【0015】比較例1 前記植毛なしのギヤードケーブルの螺旋歯の間に現れる
コアケーブルの表面にウレタン系の接着剤を塗布し、こ
れに材質ナイロン6、太さ60デニール、長さ1.8mm
のパイルを1mm当たり300〜350本の密度で静電植
毛したものを比較例1の植毛タイプのギヤードケーブル
とした。 実験方法 実施例1〜4および比較例1の植毛タイプのギヤードケ
ーブルにシリコーン系グリースを塗布し、図6に示す自
動車のサンルーフCの断面C型のパイプ(内径5.5m
m、厚さ1.0mmの鉄製パイプ)に収容し、操作トルク
および騒音の大きさを測定した。さらに実施例2〜4お
よび比較例1については、駆動ギヤとの噛み合い強度お
よび駆動ギヤを回転させるモータMの電流をも測定し
た。その結果を表1および表2に示す。なお下表におけ
る「スライド時」とは、図6においてギヤードケーブル
を直線方向(矢印a)に動かす場合を意味し、「チルト
時」とは、ギヤードケーブルを矢印b方向に駆動して、
サンルーフCが傾くようにその先端側を押し起こす場合
を意味する。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1によれば実施例1〜4のギヤードケー
ブルはパイルの長さが長くなるほど操作トルクが大きく
なるが、騒音を防止する効果が高くなることがわかる。
これはパイルの長さが長ければギヤードケーブルに巻つ
けたときのパイルの密度が高くなるためである。さらに
負荷が大きいチルト操作時では、実施例1〜4のギヤー
ドケーブルでは70〜76dB(耐久検査後は77d
B)であるのに対し、植毛の密度が低い比較例1では8
2dB(耐久検査後は85dB)ときわめて騒音が高く
なっていることがわかる。また耐久検査中の観察におい
て実施例1〜4のギヤードケーブルはパイルが1本ずつ
抜け落ちてくるが、比較例1のギヤードケーブルは接着
層の剥離によつてパイルの束が脱落する現象が認められ
た。このことは実施例1〜4では植毛の密度が比較例の
2倍程度であるにもかかわらず、鋼線上に直接植毛した
比較例1に比して抜け落ちにくいことを意味する。
【0019】
【発明の効果】本発明のインナーケーブルは、パイルを
一旦芯糸に植毛・接着してモールを構成したうえで、ワ
イヤの隙間または撚り目内に巻きつけて接着しているの
で、パイルの抜け落ちがきわめて少ない。さらにパイル
を放射状に植毛したモールをワイヤ隙間や撚り目に押し
込むようにして固着するので、パイル密度が高く、騒音
防止の効果が高い。またギヤードケーブルに用いるとき
は、芯糸がコアケーブルと駆動ギヤの歯の間に介在する
ので、摩耗防止作用があり、また一層騒音防止効果が高
くなる。さらにモールは水分を乾燥させたうえでコアケ
ーブルなどに取りつけるので、コアケーブルなどに錆が
生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わるギヤードケーブルの一実施例を
示す一部切欠側面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明にかかわるモールの一実施例を示す拡大
断面図である。
【図4】図1のギヤードケーブルの使用状態を示す側面
図である。
【図5】本発明に関わるシャフトケーブルの一実施例を
示す一部切欠側面図である。
【図6】騒音テストに用いたサンルーフ駆動機構の概略
側面図である。
【符号の説明】
1 コアケーブル 2 螺旋歯 3 モール 7 芯糸 8 パイル 9 溝 17 外層 18 撚り目 A ギヤードケーブル B シャフトケーブル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状のコアケーブルと、該コアケーブル
    の周囲に螺旋状に巻きつけて固定したワイヤと、前記ワ
    イヤ間に巻きつけて接着固定したモールとからなり、該
    モールが、芯糸のまわりに接着剤を塗布し、かつその表
    面にパイルを放射状に植毛させたものである植毛タイプ
    のインナーケーブル。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤが、駆動ギアの歯と噛み合う
    ように、等ピッチで間隔をあけてコアケーブル上に固定
    された螺旋歯であり、前記モールが螺旋歯とコアケーブ
    ルとで形成される溝内に固定されている請求項1記載の
    インナーケーブル。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤが、可撓性を維持しながら回
    転力を伝達するために比較的密にコアケーブル上に巻か
    れた外層を構成しており、かつ前記モールが外層の撚り
    目に沿って固定されている請求項1記載のインナーケー
    ブル。
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