JP2000130427A - コントロールケーブルの内索 - Google Patents

コントロールケーブルの内索

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JP2000130427A JP10301933A JP30193398A JP2000130427A JP 2000130427 A JP2000130427 A JP 2000130427A JP 10301933 A JP10301933 A JP 10301933A JP 30193398 A JP30193398 A JP 30193398A JP 2000130427 A JP2000130427 A JP 2000130427A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑剤の保持能力が高く、疲労折損のおそれ
が少なく、外径が小さく、しかも引っ張り強度が高いコ
ントロールケーブルの内索を提供する。 【解決手段】 表面に螺旋状の凹凸を設けた金属撚り線
からなる芯材1と、その芯材上に、前記凹凸が表面に現
れる状態で設けた合成樹脂のコート2とからなる内索
A。芯材1は、太線4aと細線4bとを交互に並べた撚
り線からなる最外層4を有する。樹脂コート2はほぼ同
じ厚さであるので、表面に最外層4の螺旋状の凹凸が現
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコントロールケーブ
ルの内索に関する。さらに詳しくは、自動車のマニュア
ル式トランスミッションの遠隔操作などに用いるコント
ロールケーブルの内索の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のトランスミッションとシ
フトレバーとをプッシュプルコントロールケーブルで連
結して、トランスミッションを遠隔操作するものが知ら
れている。このようなコントロールケーブルは、押し引
き両方向の力を伝達する内索と、その内索を座屈しない
ように摺動自在に案内する導管(外索)とから構成され
ており、両者の間にはグリースなどの潤滑剤が介在され
ている。
【0003】そのようなプッシュプルケーブルの内索と
しては、図7aに示す金属製の太い芯線101と、その
周囲に螺旋状に巻き付けた多数の金属製の細い素線10
2とからなる、いわゆる太芯線タイプの内索103があ
る。また、図7bに示すような、金属製の細い素線を層
状に撚り合わせて芯材104を構成し、その周囲に合成
樹脂のコート(以下、樹脂コートという)105を設け
た内索106が使用されている。芯材104は、たとえ
ば1本の中心素線104aの周囲に7本の中間素線10
4bをS撚りに螺旋巻きし、その上に13本の外層素線
104cをさらにS撚りにして螺旋巻きしたものなどが
ある。上記の内索103、106は、たとえば合成樹脂
製のチューブ状のライナの周囲に多数の金属線を螺旋巻
きして鎧層(シールド)を形成し、その上に合成樹脂被
覆を設けた導管内にグリースなどの潤滑剤と共に収容す
ることにより、プッシュプルコントロールケーブルとし
て使用される。
【0004】前記太芯線タイプの内索103は、表面に
螺旋状の凹凸があるため、導管の内面との間にグリース
などの潤滑剤を保持する空間が確保される。そのためグ
リース切れが生じにくい。しかし曲げ半径が小さいレイ
アウトのように使用条件が厳しい場合は、曲げ応力が高
くなり、繰り返し操作により太い芯線101が疲労折損
することがある。
【0005】他方、樹脂コート105を設けた内索10
6の場合は、繰り返し操作により樹脂コート105の表
面と導管(外索)内面との間のグリースが潤滑切れを起
こし、操作不能となることがある。
【0006】このような問題に対処するため、たとえば
図8a〜cに示すように、多数の金属素線107を撚り
合わせた芯材108上に、押出成形によって外表面に凹
凸を有する熱可塑性樹脂の被覆110を施した内索11
1が提案されている(特開昭62−228708号公報
参照)。なお図8aの内索111では、軸心と平行に延
びた凹溝109aを採用しており、図8bの内索111
では、被覆110に環状溝109bを所定の間隔で多数
設けている。また図8cの内索111では、被覆110
として、芯材108上に合成樹脂のフィラメント109
cを網目状に設けたものを採用している。
【0007】他方、特開平4−105622号公報で
は、図9に示すように、金属撚り線からなる芯材112
上に樹脂被覆113を設け、その樹脂被覆113に螺旋
状の溝114を形成したプッシュプルケーブルの内索1
15が提案されている。116は導管である
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図8a、bおよび図9
の表面に凹凸を有する合成樹脂被覆を備えた内索111
は、潤滑剤の保持能力が高く、しかも疲労折損の可能性
が低いという利点がある。しかし基本的に表面に凹凸が
ある芯材108と、その凹凸と無関係に形成した凹凸を
有する合成樹脂被覆110、113とから構成されてい
るので、合成樹脂被覆の肉厚が部分的に薄くなり、強度
が低くなってクラックが生ずることがある。また図8c
の合成樹脂フィラメント109cを設けた内索111
は、寸法精度が低く、しかもフィラメント109cが剥
がれ易いため、実用には耐え得ない。それらの内索で、
合成樹脂被覆やフィラメントに充分な強度を確保するた
め、樹脂被覆の全体を厚くする場合は、内索全体がその
引っ張り強度あるいは圧縮強度に対して太くなる。その
ため導管の寸法も太くなる。
【0009】本発明は、潤滑剤の保持能力が高く、疲労
折損のおそれが少なく、外径が小さく、しかも引っ張り
強度が高いコントロールケーブルの内索を提供すること
を技術課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のコントロールケ
ーブルの内索は、表面に螺旋状の凹凸を設けた金属撚り
線からなる芯材と、その芯材上に、前記凹凸が表面に現
れる状態で設けた合成樹脂のコートとからなることを特
徴としている。そのようなコントロールケーブルの内索
は、芯材が、太線と細線とを交互に並べた撚り線からな
る最外層を有するものが好ましい。さらに最外層の内側
の内部撚り線の表面が、最外層を構成する撚り線の本数
と対応する本数で、同じ撚り方向の撚り線により構成さ
れており、それらの撚り線の間に最外層の撚り線の太線
が配置されているものが好ましい。さらにコートがチュ
ービング方式(押し出し成形)により成形されているも
のが好ましい。
【0011】
【作用および発明の効果】本発明のコントロールケーブ
ルの内索は、芯材が撚り線から構成されており、その表
面に合成樹脂コートを備えているので、芯材と導管の内
面が直接接触せず、摺動の抵抗が少ない。また、曲げ応
力が少なく、繰り返し曲げに対する耐久性が高い。な
お、合成樹脂コートにより撚り線を束ねているので、撚
り線がほどけるおそれがない。
【0012】さらに合成樹脂のコートの表面に螺旋状の
凹凸が設けられているので、その凹部に潤滑剤が保持さ
れる。そして凹凸が螺旋状であるので、凹部内の潤滑剤
は導管の内面全体に供給される。そのため、凸部と導管
内面の摺動に潤滑剤切れが生じにくい。さらにこの内索
は、芯材自体の表面に凹凸が設けられ、その表面に樹脂
コートを設けているので、樹脂コートの厚さをほぼ均一
にすることができ、しかも充分な寸法の凹凸を確保しう
る。そのため内索全体の太さを太くしなくても、樹脂コ
ートの強度を充分に高くすることができる。
【0013】芯材が、太線と細線とを交互に並べた撚り
線からなる最外層を有する内索の場合は、螺旋状の凹凸
を容易に構成することができる。また、内部撚り線の表
面が、最外層を構成する撚り線の本数と対応する本数
で、同じ撚り方向の撚り線により構成されており、それ
らの撚り線の間に最外層の撚り線の太線が配置されてい
るものは、内部と最外層の一体性が強くなり、一層強度
が高くなる。またコートがチュービング方式で成形され
ているものは、コートの厚さの均一性が高く、より一層
凹凸を確保できる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明
の内索の実施の形態を説明する。図1は本発明のコント
ロールケーブルの内索の一実施形態を示す要部斜視図、
図2はその内索の断面図、図3は本発明の内索の他の実
施形態を示す断面図、図4は本発明の内索を導管に収容
した状態を示す断面図、図5は本発明の内索のさらに他
の実施形態を示す断面図、図6a〜cは本発明の内索お
よび比較例の内索を用いたコントロールケーブルの耐久
試験の説明図である。
【0015】図1に示す内索Aは、金属撚り線からなる
芯材1と、その芯材の表面に被覆された樹脂コート2と
を備えている。芯材1は7本の金属素線からなる内部撚
り線3と、その表面に設けられる最外層4とから構成さ
れる。内部撚り線3は1本の中心素線3aと、その中心
素線を囲む6本の中間素線3bとを有する。なお本実施
形態では、中間素線3bの撚り方向はZ撚りである。中
心素線3aの径と中間素線3bの径とはほぼ同じであ
り、互いに密に接している。
【0016】図2に詳細に示すように、最外層4は中間
素線3bよりも太い太線4aと、中間素線3bよりも細
い細線4bとを交互に配列した構成を有する。この実施
形態では、太線4aおよび細線4bの本数はそれぞれ中
間素線3bの本数と同じ6本である。太線4aは各中間
素線3bの間に位置するように配置されている。細線4
bはそれらの太線4aの間、すなわち各中間素線3bの
上に乗るように配列されている。太線4aおよび細線4
bの螺旋方向は中間素線3bの撚り方向と同じZ撚りで
あり、同じ撚りピッチで撚り合わせている。太線4aお
よび細線4bの輪郭をつなげた外形線は、丸みを帯びた
多角形状であり、本実施形態では外形線は丸みを帯びた
六角形となる。その六角形は各辺でいくらかくぼんでい
る。そして図1に示すように、その断面六角形の状態
で、緩く反時計方向に回転しながら長手方向に進む螺旋
状を呈している。なお螺旋の方向は時計方向であっても
反時計方向であってもよい。また太線4aの本数は上記
の6本の場合に限るものではないが、4〜8本程度、と
くに5〜6本程度が好ましい。本数が少なくなると導管
の内面との接触が不均一になると共に、多すぎると製造
が困難になるからである。
【0017】請求項1における「凹凸」には、上記の丸
みをおびた六角形、その他の多角形の輪郭形状などが含
まれる。すなわち、導管の内面の断面形状である円に対
して凹んでおり、それにより潤滑剤を保持する空間がで
きる場合を意味している。たとえば図2の場合は、各素
線の径は、中心素線3aが0.65mm、中間素線3bが
0.6mm、太線4aが0.7mm、細線4bが0.5mmで
ある。そのため各辺がいくらかくぼんでいるが、本発明
における凹凸は、このようにいくらか凹んでいる場合の
ほか、図3aの内索A2 のように大きく凹んでいる場
合、図3bの内索A3 のようにほぼ平坦な場合、図3c
の内索A4 のように、いくらか突出している多角形の場
合も含まれる。なお、それらの凹凸の程度は、太線4a
と細線4bの径の比率によって変えることができる。
【0018】中心素線3aおよび中間素線3bは従来の
内索用の金属撚り線の素線と同じ硬鋼線、ステンレス線
などを採用しうる。また金属素線のほか、ガラス繊維や
炭素繊維などで強化した繊維強化樹脂の素線なども使用
しうる。線径は0.5〜0.7mm、とくに0.6〜0.
7mm程度が用いられる。最外層の太線4aとしては硬鋼
線、ステンレス線などの金属素線で、0.6〜0.7m
m、とくに0.7mmの線径のものを使用しうる。細線4
bとしては、硬鋼線、ステンレス線などの金属素線で、
0.4〜0.6mm、とくに0.4〜0.5mmの線径のも
のを採用しうる。上記実施形態では隣り合う太線4a同
士の間に1本の細線4bを配置しているが、2本ずつ配
列してもよい。
【0019】樹脂コート2の材質はポリエチレン、ポリ
アセタール、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステルま
たはそれらのエラストマーなどの熱可塑性樹脂、あるい
はそれらの混合物などの合成樹脂を採用しうる。樹脂コ
ート2の厚さは0.6〜1.2mm、とくに0.6〜0.
7mm程度が好ましい。その厚さは芯材1の全周でほぼ同
じ厚さにしており、そのため、太線4aの部位では突出
し、細線4bの部位ではいくらか凹んだ内部撚り線3の
断面形状が外部に現れる。そして樹脂コート2の表面
は、図1のように、その凹凸の螺旋形状が連続するよう
に現れる。
【0020】上記の樹脂コート2は、芯材1の表面に熱
可塑性樹脂をパイプ状にチュービング(押し出し)成形
することにより形成しうる。その場合、内部を負圧にし
て芯材1に樹脂コート2を充分に密着させることにより
成形しうる。またあらかじめ合成樹脂チューブを延伸成
形しておき、その内部に芯材1を挿通した上で合成樹脂
チューブを熱収縮させることによっても、樹脂コート2
を形成しうる。さらに芯材1の周囲に、合成樹脂製のテ
ープを螺旋巻きにして熱溶着するなどによっても形成し
うる。
【0021】本発明の内索は、グリースなどの潤滑剤を
塗布した上で、たとえば図4に示す導管Bに挿通し、コ
ントロールケーブルCとして使用する。導管Bは従来の
ものと同じものでよく、たとえば合成樹脂製のライナー
11の表面に複数本の金属素線12aを螺旋巻きした鎧
層(シールド)12を設け、さらにその上に合成樹脂コ
ート13を設けたものを使用しうる。ライナー11は、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン
(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(PO
M)、フッ素樹脂またはそれらのエラストマーなどを使
用しうる。鎧層12の金属素線12aは亜鉛メッキした
鋼線などを用いることができる。その金属素線12aの
外径は7.4〜8.5mm程度で、本数は23〜26本程
度である。撚り方向はたとえばZ撚りとする。なお1本
の断面角形の金属素線を螺旋巻きした鎧層を用いること
もできる。ライナー11の内径は、内索Aの凸部がほぼ
密接する程度、あるいはそれよりいくらか大きい径とす
る。
【0022】図4のコントロールケーブルCは、導管B
の内面と内索Aの外周面との間に螺旋状の隙間14があ
る。そのためその隙間14に充分に潤滑剤を充填するこ
とができる。このコントロールケーブルCでは、内索A
を導管Bに沿って摺動させると、その隙間14も軸方向
に移動する。そのため隙間14内の潤滑剤も一緒に移動
する。そのため内索Aの摺動ストロークが撚り線のピッ
チよりも長い場合は、ライナー11の内面全体に、常時
潤滑剤が供給される。そのため潤滑切れが生じにくい。
さらに芯材1は多数の素線を撚り合わせたものであるの
で、曲げ半径が小さい場合でも、各素線に生ずる曲げ応
力が小さい。そのため繰り返し曲げに対する耐久性が高
い。さらに樹脂コート2の厚さがほぼ均一であるので、
内索Aの全体の径を大きくしなくても、樹脂コート2の
強度を充分に高くすることができる。
【0023】図5は本発明の内索のさらに他の実施形態
を示している。この内索A5 は、樹脂コート2の表面
に、押し出し成形によって形成した小さい凹凸16を設
けている。これらの小さい凹凸16は、螺旋とは無関係
に、中心線とほぼ平行に延びている。この内索A5 の場
合は図1の内索Aと実質的に同じ作用効果を奏し、さら
に前述のような小さい凹凸16に基づいてライナーとの
打ち当て音が小さいという追加の作用効果を奏する。
【0024】前記実施形態では樹脂コートを1層として
いるが、2層以上設けてもよい。また、前記実施形態で
は内部撚り線の構成を中心素線の周囲に1重の中間素線
の層を設けているが、2層以上設けるようにしてもよ
い。さらに内部撚り線の素線の数、最外層の素線の数
は、代表的なものを示しているが、異なる本数とするこ
ともできる。ただし束として纏まり易い本数とするのが
好ましい。また内部撚り線の表面の撚り方向と最外層の
撚り方向を同じにしているが、逆の撚り方向としてもよ
い。
【0025】
【実施例】つぎに実施例および比較例をあげて本発明の
内索の効果を説明する。 [実施例1] 実施例1の内索として、図2の断面形状
を有する内索Aを用いた。内部撚り線3の中心素線3a
および中間素線3bは0.6mmの径の鋼素線で、最外層
4の太線4aは0.7mmの径、細線4bは0.5mmの径
の鋼素線をそれぞれ用いた。その芯材1の上に、ポリア
ミドの樹脂コート2を、突出部の差し渡しdが4.3mm
となるように押し出し成形により形成し、実施例1の内
索とした。
【0026】[比較例1] 図7bの内索106を比較
例1とした。中心素線104aは径0.5mmの鋼素線、
中間素線104bは径0.5mmの鋼素線で、6本を単撚
りにし、外層素線104cは径0.5mmの鋼素線で、1
2本を単撚りにした。樹脂コート105はポリアミド製
で、外径4.3mmとなるように押し出し成形し、比較例
1の内索とした。樹脂コート105の厚さは約0.65
mmであった。
【0027】[比較例2] 比較例1の樹脂コート10
5の厚さを0.65mmとし、図8aの形状の凹溝を軸心
と平行に形成したものを比較例2とした。凹溝の本数は
6本で、各凹溝は深さ0.15mm、幅1.0mmとした。
【0028】上記のように構成した内索を図4の導管B
に挿入し、図6a、図6bの、直線部分の長さLが80
mmで、湾曲部分の半径Rが70mmのU字状の溝(幅およ
び深さmが9mm)を有するゲージに取り付けた上で、内
索の一端を図6cに示すストローク特性で押し引き操作
して、外観検査、荷重効率、無負荷摺動抵抗、スティッ
クスリップ、バックラッシュ、ストロークロスの耐久試
験を行った。操作サイクルは30cpm 、耐久回数は10
0万回とした。測定サンプルは実施例2については3
本、比較例1、2については各2本とした。測定結果を
表1、表2、表3、表4および表5に示す。表2〜5に
ついてはサンプルの平均値を示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】表1から分かるように、実施例1の内索
は、表面形状が複雑で、広い面積でライナーと摺動する
にも関わらず、比較例1、2と同様に耐久試験中に素線
の折損や樹脂コートの割れが生じなかった。また表3か
ら、実施例1の内索の無負荷摺動抵抗は比較例1、2と
ほぼ同程度であり、充分に実用に耐えうることが分か
る。
【0035】また表2の結果から、耐久試験の初期では
実施例1の内索の方が比較例1、2の内索よりいくらか
荷重効率が低いが、実施例1の内索では耐久後の荷重効
率の低下が少なく、比較例1、2では効率の低下が大き
いことが分かる。とくに比較例1の内索は著しく低下し
た。そのため、25万回で試験を中止した。
【0036】表4の結果から、比較例1の内索では20
万回でスティックスリップを生じたが、実施例1および
比較例2の内索ではスティックスリップを生じなかった
ことが分かる。
【0037】また表5の結果から、100万回の耐久試
験後では、実施例1ではバックラッシュが0.75mmで
あり、比較例2の1.25mmより大幅に少ないことが分
かる。なお比較例1は前述のように25万回で試験を中
止している。
【0038】上記のように実施例1の内索は比較例1に
比して、荷重効率、無負荷摺動抵抗、スティックスリッ
プの項目で大幅に優れており、比較例2に対しても、無
負荷摺動抵抗およびバックラッシュの項目で優れている
ことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコントロールケーブルの内索の一実
施形態を示す要部斜視図である。
【図2】 その内索の断面図である。
【図3】 図3a、図3b、図3cはそれぞれ本発明の
内索の他の実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明の内索を導管に収容した状態を示す断
面図である。
【図5】 本発明の内索のさらに他の実施形態を示す断
面図である。
【図6】 図6a〜cは本発明の内索および比較例の内
索を用いたコントロールケーブルの耐久性試験の説明図
である。
【図7】 図7aおよび図7bはそれぞれ従来の内索の
例を示す断面図である。
【図8】 図8a、図8bおよび図8cはそれぞれ従来
の内索の他の例を示す断面図、一部断面側面図および斜
視図である。
【図9】 従来の内索を備えたコントロールケーブルの
例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 内索 1 芯材 2 樹脂コート 3 内部撚り線 4 最外層 3a 中心素線 3b 中間素線 4a 太線 4b 細線 A2 内索 A3 内索 A4 内索 B 導管 C コントロールケーブル 11 ライナー 12 鎧層 14 合成樹脂コート 16 小さい凹凸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に螺旋状の凹凸を設けた金属撚り線
    からなる芯材と、その芯材上に、前記凹凸が表面に現れ
    る状態で設けた合成樹脂のコートとからなる、コントロ
    ールケーブルの内索。
  2. 【請求項2】 前記芯材が、太線と細線とを交互に並べ
    た撚り線からなる最外層を有する請求項1記載の内索。
  3. 【請求項3】 前記最外層の内側の内部撚り線の表面
    が、最外層を構成する撚り線の本数と対応する本数で、
    同じ撚り方向の撚り線により構成されており、それらの
    撚り線の間に最外層の撚り線の太線が配置されている請
    求項2記載の内索。
  4. 【請求項4】 前記コートがチュービング方式で成形さ
    れている請求項1、2または3記載の内索。
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