JPH06294166A - 建築用パネルとその製造方法 - Google Patents

建築用パネルとその製造方法

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JPH06294166A
JPH06294166A JP10501393A JP10501393A JPH06294166A JP H06294166 A JPH06294166 A JP H06294166A JP 10501393 A JP10501393 A JP 10501393A JP 10501393 A JP10501393 A JP 10501393A JP H06294166 A JPH06294166 A JP H06294166A
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reinforcing bars
insulating material
reinforcing bar
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 部品点数が少なく、成形が容易であり、製造
工程が短縮化され、成形時に部材が破損しない加工性、
経済性、作業性にすぐれた建築用パネルとその製造方法
を提供する。 【構成】 縦横に配筋した上部組鉄筋1と、同じく縦横
に配筋した下部組鉄筋2と、上部組鉄筋と下部組鉄筋と
の間に任意の隙間Lをあけて各組鉄筋を結合させる複数
の連結鉄筋3と、上記隙間内で発泡させて上記連結鉄筋
を被覆させる断熱材4とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物の床、壁、柱、梁
等の躯体内に埋め込まれて断熱や消音を行なう建築用パ
ネルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の床、壁、梁、柱等のコンクリー
トによる躯体内に断熱や消音用のパネルを埋め込む技術
として、例えば実公昭53−54407号公報に開示さ
れたものが知られている。
【0003】このパネルは上下両面に多数の蟻溝を交互
に形成した芯板と、この各芯板に挿填した断熱材と、芯
板の上下両面に蟻溝と直交する方向に配設した鉄筋とで
構成したものである。
【0004】このパネルはコンクリートで囲繞され、断
熱材によって断熱及び消音を行なうものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のパ
ネルでは次のような不具合がある。
【0006】1)あらかじめ交互に連続する蟻溝が形成
されているから芯材の成形が困難である。
【0007】2)芯材と断熱材と配筋用の鉄筋とを別々
に成形する必要があり、更に後から配筋するため製造工
程が多く、作業性、経済性に劣る。
【0008】3)芯材の蟻溝に断熱材を挿填時に断熱材
を破損させるおそれがある。
【0009】そこで、本発明は部品点数が少なく、成形
が容易であり、製造工程が短縮化され、成形時に部材が
破損しない加工性、経済性、作業性にすぐれた建築用パ
ネルとその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の建築用パネルの構成は縦横に配筋した上部
組鉄筋と、同じく縦横に配筋した下部組鉄筋と、上部組
鉄筋と下部組鉄筋との間に任意の隙間をあけて各組鉄筋
を結合される複数の連結鉄筋と、上記隙間内で発泡させ
て上記連結鉄筋を被覆させる断熱材とからなることを特
徴とするものである。
【0011】同じく建築用パネルの製造方法の構成は縦
横に配筋して上部組鉄筋を形成させる第1の工程と、同
じく縦横に配筋して下部組鉄筋を形成させる第2の工程
と、上下の組鉄筋を連結鉄筋を介して結合させる第3の
工程と、上記上下の組鉄筋と連結鉄筋とをケーシング内
に配置する第4の工程と、ケーシング内に発泡材を注入
してケーシング内で当該発泡材を前記連結鉄筋を被覆さ
せるように発泡させて断熱材を形成する第5の工程と、
ケーシングを撤去する第6の工程と、上下の組鉄筋を構
成する縦横の鉄筋に付着した断熱材の一部を切削する第
7の工程とからなることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】建築用パネルでは上下部の組鉄筋と連結鉄筋と
断熱材とが一体に組み付けられているからそのまま床、
壁、柱等のコンクリート躯体内に埋め込まれ、この状態
では組鉄筋と連結鉄筋とがコンクリートを補強用し、断
熱材が外部からの冷気や音を遮断し、内部から外部へ熱
が逃げるのを防止する。
【0013】建築用パネルの製造方法では、上下部の組
鉄筋と連結鉄筋とであらかじめ配筋しておき、この状態
でケーシング内に発泡材を注入して発泡させると上下部
組鉄筋間の隙間に発泡材が断熱材として充填されると共
に発泡と同時に連結鉄筋を被覆し、断熱材の成形と配置
とのスピートアップを図れる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図にもとづいて説明
する。
【0015】図1乃至図5は本発明の一実施例を示し、
特に図1は本発明の方法により成形された建築用パネル
を示す。
【0016】建築用パネルAは上部組鉄筋1と、下部組
鉄筋2と、上部組鉄筋1と下部組鉄筋2とを連結させる
連結鉄筋3と、連結鉄筋3の中間部を被覆しながら上部
組鉄筋1と下部組鉄筋2との間に発泡して介在する断熱
材4とで構成されている。
【0017】断熱材4は発泡ウレタン、発泡スチロール
等の発泡材で構成され、断熱、消音に使用されるもので
ある。
【0018】上記の建築用パネルAはユニット化され、
図2に示すように、建築物の床、壁、柱等のコンクリー
ト躯体B内に埋め込まれるものである。
【0019】即ち、躯体の成形時にあらかじめユニット
化された建築用パネルAを型枠内に組み付けておき、そ
の後この型枠内にコンクリートCを打設すると建築用パ
ネルAをコンクリートCが被覆した状態で躯体Bが成形
される。
【0020】躯体Bは普通の鉄筋コンクリート構造物と
同じようにコンクリートCが上下部組鉄筋1,2と連結
鉄筋3とで補強され、断熱材4は外部から内部への冷気
を遮断し、同じく外部から内部への騒音を遮断して断熱
効果と消音効果を達成させる。
【0021】又、建築物の内部から外部へ熱が逃げるの
を防止する断熱効果も得られる。
【0022】次に建築用パネルAの製造方法について述
べる。
【0023】図3に示すように、上部組鉄筋1と下部組
鉄筋2と連結鉄筋3とを組み付けてユニット化される。
【0024】上部組鉄筋1は縦方向の複数の鉄筋5aと
この鉄筋5aと直交する複数の横方向鉄筋6aとからな
り、鉄筋5a,6aを縦横に配筋して交叉位置を溶接7
で結合させている。結合方法は番線その他の方法で行な
ってもよい。
【0025】同じく、下部組鉄筋2は縦方向の複数の鉄
筋5bと、この鉄筋5bとクロスする方向に配筋した複
数の横方向鉄筋6bで構成され、両者はその交叉位置で
結合されている。
【0026】連結鉄筋3は波形に形成され、任意の間隔
を置いて上下部組鉄筋1,2間に架設されてこの上下部
組鉄筋1,2を結合させている。
【0027】即ち、連結鉄筋の交互に繰り返される屈曲
部のうち、上部屈曲部8が上部組鉄筋1の縦方向5aに
引掛けられ溶接等で結合され、同じく下部屈曲部9が下
部組鉄筋2の縦方向鉄筋5bに引掛けられて結合され
る。
【0028】上記のように上部組鉄筋1を形成される第
1の工程と、下部組鉄筋2を形成させる第2の工程と上
下の組鉄筋1,2を連結鉄筋3を介して結合させる第3
の工程が終了すると、これらの鉄筋でユニット化された
骨鉄筋を図4に示すようにケーシング10内に配置する
第4の工程に移行する。
【0029】ケーシング10は断面矩形状に形成された
中空な箱体であり、これは上壁11と下壁12と左右側
壁13,13で形成され、内部に発泡材を注入して発泡
させる目的で使用される。
【0030】上壁11の下面には縦方向鉄筋5aと横方
向鉄筋6aを挿入させる縦横の溝14,15と連結鉄筋
3の上部屈曲部8を挿入させる切欠き18とが形成され
ている。
【0031】同じく下壁にも鉄筋5b,6bと屈曲部9
を挿入させる縦横の溝16と17と切欠き18とが形成
されている。左右側壁13,13にも鉄筋5a,6a,
5b,6bを挿入させる溝を設けていてもよい。
【0032】上記のケーシング10の各溝14,15,
16,17と切欠き18とに鉄筋5a,6a,5b,6
bと連結鉄筋3の屈曲部8,9をそれぞれ挿入したと
き、ケーシング10内には連結鉄筋3の高さ分の隙間L
が上下部組鉄筋1,2間に形成される。
【0033】従ってこの状態で、第5の工程によってケ
ーシング10内に発泡ウレタン、発泡スチロール等の発
泡材を注入し、公知の方法で発泡させるとケーシング1
0の内壁で区画された空間全域に亘って発泡材が膨らみ
隙間Lの範囲では連結鉄筋3の基部外周を被覆し、又一
部は前記溝14,15,16,17と切欠き18内にも
侵入して各鉄筋5a,6a,5b,6bと屈曲部8,9
にも付着する。
【0034】この状態で第6の工程によってケーシング
10を撤去すると図5に示す建築用パネルの素材A1が
形成される。
【0035】この素材A1の状態では発泡材で成形され
た断熱材4の一部4a,4bが鉄筋5a,6a,5b,
6bと屈曲部8,9に付着している為に、この付着した
部分を第7の工程により手動又は機械工具で切削する。
【0036】従って、この断熱材4の一部を切削すると
図1に示す成形品である建築用パネルAが成形され、こ
の状態では断熱材4が連結鉄筋3の基部を被覆したまま
固定され、且つ断熱材4と上下部組鉄筋1,2との間に
はコンクリートを注入できる断熱材の一部を切削した分
の空間P(図2)が形成される。
【0037】次に上記の工程で成形された建築用パネル
Aを利用して図2に示す躯体Bを成形する場合、先ず型
枠(図示せず)の中央に建築用パネルAを配置し、次い
で型枠内にコンクリートを打設すると、コンクリートC
は上下部の組鉄筋1,2を囲繞して固化する。
【0038】この際、あらかじめ空間P,Pが前記した
ように断熱材4の上下に形成されているから、コンクリ
ートCは断熱材4の全周を囲繞すると共に縦方向の鉄筋
5a,5bの下半部と連結鉄筋3の屈曲部8,9の下部
にも侵入して付着し、コンクリートCがより強固に補強
される。
【0039】このようにした躯体Bが床、壁として成形
された時は、単に鉄筋とコンクリートのみで躯体を成形
したときに比べて、断熱材4により断熱効果と消音効果
を向上できる。
【0040】図6は本発明の、建築用パネルの他の実施
例を示す。
【0041】これは、上方に上部の組鉄筋1,1を二段
に配設し、同じく下方に下部組鉄筋2,2を二段に配設
し、連結鉄筋3aとして中央の傾斜部19と上下の垂直
部20,21とで構成する一本の鉄筋を交互に向きを変
えて台形状に列設したものである。
【0042】この場合、中央の傾斜部19は断熱材4で
被覆され、上下の垂直部20,21はそれぞれ縦方向の
鉄筋5a,5a,5b,5bに溶接等で結合されてい
る。
【0043】その他の構成、製造方法及び作用、効果は
図1の実施例と同じである。
【0044】図1、図6の建築用パネルは床、壁の躯体
を成形する時に使用されるのが好ましい。
【0045】そして梁や柱の躯体を成形する時にも同様
の構造のものが成形されて使用され、建築物の全ての躯
体に適用できる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果がある。
【0047】1)本発明の建築用パネルは上下部の組鉄
筋と連結鉄筋と断熱材との3組の部材のみで成形されて
いるから部品点数が少なく、軽量であり、成形が容易で
あって加工性、経済性にすぐれている。
【0048】2)本発明の建築用パネルの製造方法によ
れば、上下部の組鉄筋を連結鉄筋で結合し、上下部の組
鉄筋の間の隙間に発泡材を注入して発泡させればよいか
ら、断熱材の成形が容易で、スピードアップを図れる。
特に断熱材を成形する際に発泡材が発泡すると同時に連
結鉄筋を被覆するから、断熱材を連結鉄筋に結合させる
作業が省略でき、連結鉄筋や断熱材が結合的に破損する
ような不具合が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る建築用パネルの一部切
欠き斜視図である。
【図2】図1の建築用パネルを使用した躯体の一部拡大
断面図である。
【図3】上下部組鉄筋と連結鉄筋の配筋状態を示す一部
切欠き斜視図である。
【図4】図3の鉄筋をケーシング内に配設した状態の一
部切欠き斜視図である。
【図5】図1の建築用パネルの素材状態の一部切欠き斜
視図である。
【図6】他の実施例に係る建築用パネルを使用した躯体
の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 上部組鉄筋 2 下部組鉄筋 3 連結鉄筋 4 断熱材 5a,5b 縦方向の鉄筋 6a,6b 横方向の鉄筋 8,9 屈曲部 10 ケーシング 20,21 垂直部 19 傾斜部 L 隙間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦横に配筋した上部組鉄筋と、同じく縦
    横に配筋した下部組鉄筋と、上部組鉄筋と下部組鉄筋と
    の間に任意の隙間をあけて各組鉄筋を結合させる複数の
    連結鉄筋と、上記隙間内で発泡させて上記連結鉄筋を被
    覆させる断熱材とからなることを特徴とする建築用パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 上部組鉄筋と下部組鉄筋とが複数の縦方
    向の鉄筋と、この縦方向の鉄筋と直交する複数の横方向
    の鉄筋とで構成され、縦方向の鉄筋と横方向の鉄筋とが
    交叉する位置で溶着されている請求書第1項記載の建築
    用パネル。
  3. 【請求項3】 上部組鉄筋と下部組鉄筋がそれぞれ上下
    二段に配設されている請求項第1項記載の建築用パネ
    ル。
  4. 【請求項4】 連結鉄筋が波形に形成され、当該連結鉄
    筋の屈曲部が上部組鉄筋と下部組鉄筋を構成する縦方向
    の鉄筋に引掛けられて溶着されている請求項第2項記載
    の建築用パネル。
  5. 【請求項5】 連結鉄筋が中央の傾斜部と上下の垂直部
    とで構成され、上下の垂直部を上部組鉄と下部組鉄を構
    成する上下二段の縦方向の鉄筋に溶着されている請求項
    第3項記載の建築用パネル。
  6. 【請求項6】 縦横に配筋して上部組鉄筋を形成させる
    第1の工程と、同じく縦横に配筋して下部組鉄筋を形成
    させる第2の工程と、上下の組鉄筋を連結鉄筋を介して
    結合させる第3の工程と、上記上下の組鉄筋と連結鉄筋
    とをケーシング内に配置する第4の工程と、ケーシング
    内に発泡材を注入してケーシング内で当該発泡材を前記
    連結鉄筋を被覆させるように発泡させて断熱材を成形す
    る第5の工程と、ケーシングを撤去する第6の工程と、
    上下の組鉄筋を構成する縦横の鉄筋に付着した断熱材の
    一部を切削する第7の工程とからなる建築用パネルの製
    造方法。
JP5105013A 1993-04-07 1993-04-07 建築用パネル Expired - Lifetime JP2557785B2 (ja)

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