JPH06293510A - ハイシリカケイフッ化水素酸の製造法 - Google Patents

ハイシリカケイフッ化水素酸の製造法

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JPH06293510A
JPH06293510A JP8192593A JP8192593A JPH06293510A JP H06293510 A JPH06293510 A JP H06293510A JP 8192593 A JP8192593 A JP 8192593A JP 8192593 A JP8192593 A JP 8192593A JP H06293510 A JPH06293510 A JP H06293510A
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hydrofluoric acid
silica
silicon
acid
gas
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JP8192593A
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Inventor
Yasuto Sakai
康人 阪井
Kazuo Takemura
和夫 竹村
Toshio Tateno
稔夫 立野
Yoshio Kawasawa
吉雄 川澤
Shoji Okada
章嗣 岡田
Tomokatsu Okada
友克 岡田
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Morita Kagaku Kogyo Co Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Morita Kagaku Kogyo Co Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/10Compounds containing silicon, fluorine, and other elements
    • C01B33/103Fluosilicic acid; Salts thereof

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間で高純度のハイシリカケイフッ化水素
酸を低コストで操作性よく簡便に製造しうる方法を提供
すること。 【構成】 四フッ化ケイ素ガスを水またはフッ化水素酸
に吸収させることを特徴とするハイシリカケイフッ化水
素酸の製造法および四フッ化ケイ素ガスと水蒸気とを混
合したのち、冷却して凝縮させることを特徴とするハイ
シリカケイフッ化水素酸の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイシリカケイフッ化
水素酸(ケイフッ化水素酸の二酸化ケイ素水溶液)の製
造法に関する。さらに詳しくは、たとえば光ディスク、
液晶基板ガラスなどの二酸化ケイ素被膜に好適に使用し
うるハイシリカケイフッ化水素酸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、二酸化ケイ素被膜の形成法とし
て、ハイシリカケイフッ化水素酸に基材を浸漬して該基
材の表面に二酸化ケイ素被膜を形成する方法が知られて
いる(特開昭57−196744号公報、特開昭61−
12034号公報、特開昭61−281047号公報、
特開昭62−20876号公報、特開平1−36770
号公報)。
【0003】また、二酸化ケイ素粒子の製造方法とし
て、ハイシリカケイフッ酸から二酸化ケイ素粒子を析出
させる方法が知られている(特開平1−148705号
公報)。
【0004】前記方法は、いずれも光ディスクや液晶基
板ガラスの二酸化ケイ素被膜の形成の際に採用されてお
り、最近では、(イ)低温で基板上に二酸化ケイ素を堆
積させることができる、(ロ)基板の種類に応じて選択
的に二酸化ケイ素被膜を成長させることができる、
(ハ)基板の大口径化が容易である、(ニ)危険なガス
を使用しない、(ホ)装置が簡単である、などといった
数多くの利点を有することから、半導体素子の絶縁体を
形成する際に使用されるようになり、その用途がますま
す広がりつつある。
【0005】このような状況のもとで、ハイシリカケイ
フッ化水素酸の需要が伸びつつあり、とくに前記したよ
うに、電子工業分野での需要が伸び、高純度のハイシリ
カケイフッ化水素酸の供給が望まれている。
【0006】一般に、ハイシリカケイフッ化水素酸は、
式: aH2 SiF6 +bSiO2 →xH2 SiF6 ・ySi
4 +zH2 O (式中、a、b、x、yおよびzは、それぞれa+b=
x+y、y=(0.6〜1.6)x、b=0.5zを満
足する正の数を示す)で表わされるように、ケイフッ化
水素酸にシリカゲルのような溶解しやすい二酸化ケイ素
を投入することによって合成されている。
【0007】しかしながら、かかる方法には、ケイフッ
化水素酸の二酸化ケイ濃度を過飽和状態にする必要があ
るので、溶解しやすい微粒子状シリカゲルを使用し、攪
拌などを充分に行なったとしても反応時間に長時間(通
常24時間以上)を要するという問題がある。また、過
剰の二酸化ケイ素を濾過して除去する際に、多量の二酸
化ケイ素が存在するため、フィルターに目詰まりが生
じ、該フィルターの交換を頻繁に行なわなければならな
いという操作上の困難性がある。
【0008】さらに、電子工業分野では、不純物量がき
わめて少ない高純度のハイシリカケイフッ化水素酸が要
求されるが、前記方法では、高純度のハイシリカケイフ
ッ化水素酸を合成する際に、非常に高価な高純度フッ化
水素酸と二酸化ケイ素を必要とするため、製品の原価を
いちじるしく高めるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、短時間で高純度のハイ
シリカケイフッ化水素酸を低コストで操作性よく簡便に
製造しうる方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、四フッ化ケ
イ素ガスを水またはフッ化水素酸に吸収させることを特
徴とするハイシリカケイフッ化水素酸の製造法、および
四フッ化ケイ素ガスと水蒸気とを混合したのち、冷却
して凝縮させることを特徴とするハイシリカケイフッ化
水素酸の製造法に関する。
【0011】
【作用および実施例】本発明によれば、前記したよう
に、四フッ化ケイ素ガスを水またはフッ化水素酸に吸収
させる方法(以下、方法Iという)、または四フッ化ケ
イ素ガスと水蒸気とを混合したのち、冷却して凝縮させ
る方法(以下、方法IIという)が採られているので、
短時間で高純度のハイシリカケイフッ化水素酸を低コス
トで操作性よく簡便に製造することができる。
【0012】本発明の大きな特徴は、原料の四フッ化ケ
イ素が常温でガス状態であるため、金属などの不純物の
混合をきわめて減少させることができ、四フッ化ケイ素
ガスを水またはフッ化水素酸に吸収させたばあい、純水
または高純度フッ化水素酸に吸収させれば、不純物の含
有量がきわめて少ないハイシリカケイフッ化水素酸をう
ることができる。
【0013】したがって、本発明の製造法によれば、電
子工業関係で必要とされる高純度ハイシリカケイフッ化
水素酸を簡単に製造することができる。
【0014】本発明においては、四フッ化ケイ素は、
(イ)フッ化水素酸またはケイフッ化水素酸に酸化ケイ
素を接触させるか、(ロ)ケイ素化合物にフッ化水素を
接触させるか、または(ハ)水またはケイフッ化水素酸
と、ケイ素化合物との混合溶液にフッ化水素を接触させ
ることによってうることができる。
【0015】前記(イ)の方法によるばあい、フッ化水
素酸またはケイフッ化水素酸に含まれるフッ素1モルに
対する酸化ケイ素量は0.17モル以上、好ましくは
0.25モル以上とすることがフッ化水素を多く含むガ
スを発生させずに、ハイシリカケイフッ化水素酸をうる
うえで好ましい。なお、酸化ケイ素量が0.3モルをこ
えるばあいには、反応にあずからない酸化ケイ素が合成
後にガス発生液中に多量に残留するため、酸化ケイ素の
原単位を低下させるようになる。かかる方法によって発
生するガスは、四フッ化ケイ素と水とで成り立ってお
り、フッ化水素は含まれない。
【0016】前記酸化ケイ素としては、たとえば安価な
ケイ石、シリカゲルなどがあげられるが、本発明はかか
る例示のみに限定されるものではない。
【0017】前記フッ化水素酸またはケイフッ化水素酸
の液温は、とくに限定がなく、通常5〜40℃程度であ
ればよい。
【0018】前記(ロ)または(ハ)の方法によるばあ
い、発生するガスは、フッ化水素1モルに対して反応に
あずかるケイ素が反応系内に0.25モル以上存在し、
ケイ素化合物が酸素を含むものであるばあい、四フッ化
ケイ素と水で成り立っており、フッ化水素は含まれな
い。
【0019】前記ケイ素化合物としては、たとえばケイ
石、ガラス、シリカゲル、無水ケイ酸などがあげられる
が、本発明はかかる例示のみ限定されるものではない。
【0020】前記ケイ素化合物がヒュームやダストと呼
ばれるような微粒子を発生させないようなものであれ
ば、そのもの自体をフッ化水素に接触させてもよいが、
前記微粒子を発生させるようなものを原料として用いる
ばあいには、フッ化水素を導入してガスを発生させた際
に、ガスに原料が同伴し、吸収液に混入し、生成したハ
イシリカケイフッ化水素酸を汚染するおそれがあるの
で、原料のケイ素化合物を水またはケイフッ化水素酸に
混合して用いることが好ましい。
【0021】なお、フッ化水素酸、ケイフッ化水素酸に
含まれるフッ素1モルに対する酸化ケイ素量は、前記
(イ)の方法と同様であればよい。
【0022】ケイ素化合物にフッ化水素を接触させる方
法としては、たとえばケイ素化合物が充填された反応器
内にフッ化水素を導入し、生成したガスを凝縮させる方
法などがあげられる。ケイ素化合物にフッ化水素を接触
させる際の液温、または水もしくはケイフッ化水素酸
と、ケイ素化合物との混合溶液にフッ化水素を接触させ
る際の液温は、とくに限定がなく、通常5〜40℃であ
ればよい。
【0023】かくして生成した四フッ化ケイ素ガスを水
またはフッ化水素酸に吸収させるか(以下、方法Iとい
う)、または四フッ化ケイ素ガスと水蒸気とを混合した
のち、冷却して凝縮させる(以下、方法IIという)こ
とにより、ハイシリカケイフッ化水素酸がえられる。
【0024】前記方法Iにおけるように、四フッ化ケイ
素ガスを水に吸収させると、四フッ化ケイ素がすみやか
に加水分解し、式: 3SiF4 +(2+n)H2 O→2H2 SiF6 +Si
2 ・nH2 O (式中、nは係数を示す)で表わされるように、ケイフ
ッ化水素酸と二酸化ケイ素が生成し、該二酸化ケイ素
は、式: aH2 SiF6 +bSiO2 →xH2 SiF6 ・ySi
4 +zH2 O (式中、a、b、x、yおよびzは、a+b=x+y、
y=(0.6〜1.6)x、b=0.5zを満足する正
の数を示す)で表わされるように、ケイフッ化水素酸に
溶解し、ケイフッ化水素酸の二酸化ケイ素水溶液、すな
わちハイシリカケイフッ化水素酸が生成する。
【0025】四フッ化ケイ素ガスを水に吸収させる方法
としては、たとえば該四フッ化ケイ素ガスを水中に吹き
込む方法などがあげられるが、本発明は、かかる例示に
よって限定されるものではない。なお、副生した二酸化
ケイ素は、たとえばフィルターなどを用いて除去するこ
とが好ましい。前記四フッ化ケイ素ガスを水に吸収させ
るときの水温にはとくに限定がなく、該水温は、低けれ
ば低いほど効率よく該四フッ化ケイ素ガスを吸収させる
ことができるので好ましい。通常、該水温は、5〜40
℃程度であればよい。
【0026】また、前記したように、四フッ化ケイ素ガ
スをフッ化水素酸に吸収させることによっても、ハイシ
リカケイフッ化水素酸がえられる。
【0027】四フッ化ケイ素ガスをフッ化水素酸に吸収
させる方法としては、たとえば該フッ化ケイ素ガスをフ
ッ化水素酸に吹き込む方法などがあげられるが、本発明
は、かかる例示によって限定されるものではない。前記
四フッ化ケイ素ガスをフッ化水素酸に吸収させるときの
該フッ化水素酸の温度にはとくに限定がなく、該フッ化
水素酸の温度は、低ければ低いほど効率よく四フッ化ケ
イ素ガスを吸収することができるので好ましい。通常、
該フッ化水素酸の温度は、5〜40℃程度であることが
好ましい。
【0028】前記四フッ化ケイ素ガスを水またはフッ化
水素酸に吸収させる際の四フッ化ケイ素ガス量は、通常
フッ化水素1モルに対して0.8〜1.3モル、水1モ
ルに対して0.07〜0.12モルであることが好まし
い。なお、四フッ化ケイ素ガスとフッ化水素の合計濃度
は、あまりにも高いばあいには、四フッ化ケイ素ガスが
溶液に溶解しなくなる傾向があるので、65重量%以下
とすることが好ましい。
【0029】前記したように、従来法でハイシリカケイ
フッ化水素酸を合成したばあい、反応に長時間を要し、
過剰のシリカゲルを濾過除去する際に、フィルターに目
詰まりが頻繁に発生するという問題があったが、本発明
の前記方法Iによれば、四フッ化ケイ素と水との加水分
解反応と、その結果生成した二酸化ケイ素のケイフッ化
水素酸への溶解がきわめて速やかに進行するため、ハイ
シリカフッ化水素酸の生成に要する時間は、従来法と比
べて非常に短くてすむという利点がある。
【0030】また、本発明の方法Iによれば、ハイシリ
カケイフッ化水素の合成の終点を簡単な分析操作によっ
て確認することができ、また過剰のシリカゲルがほとん
ど存在しない状態でハイシリカケイフッ化水素酸がえら
れるため、濾過操作への負荷をかなり軽減させることが
できるという操作上の利点がある。
【0031】また、本発明によれば、前記方法IIに記
載されているように、四フッ化ケイ素ガスと水蒸気とを
混合したのち、冷却して凝縮させることにより、ハイシ
リカケイフッ化水素酸がえられる。
【0032】前記方法IIにおいても、前記方法Iと同
様に、四フッ化ケイ素ガスと水蒸気とを混合したのち、
冷却して凝縮させたときには、四フッ化ケイ素が凝縮し
た水による加水分解反応により、一部がケイフッ化水素
酸、一部が二酸化ケイ素となり、該二酸化ケイ素は、生
成したケイフッ化水素酸に溶解し、ケイフッ化水素酸の
二酸化ケイ素溶液、すなわちハイシリカケイフッ化水素
酸が生成する。
【0033】かくしてフッ化水素1モルに対して四フッ
化ケイ素0.8〜1.3モルの割合で含有したハイシリ
カケイフッ化水素酸がえられる。前記四フッ化ケイ素の
割合が0.8モル未満であるばあいには、該ハイシリカ
ケイフッ化水素酸から二酸化ケイ素を析出させるのに長
時間を要し、また1.3モルをこえるばあいには、液中
からたとえば二酸化ケイ素の微粒子などの好ましくない
粒子が混入してくるおそれがある。
【0034】本発明の方法IIによれば、四フッ化ケイ
素ガスと水との加水分解反応がすみやかに進行し、生成
した二酸化ケイ素のケイフッ化水素酸への溶解がきわめ
てすみやかに進行するため、ハイシリカケイフッ化水素
酸の合成に要する時間が従来法と比べて非常に短くてす
み、原料として酸化ケイ素や、たとえばケイ石などのケ
イ素化合物を用いたばあいには、該ケイ石などは安価で
あるので、製品のコストを大幅に低減させることができ
る。
【0035】また、ハイシリカケイフッ化水素酸の合成
の終点を簡単な分析操作によって確認することができる
ので、過剰の酸化ケイ素、ケイ素化合物などがほとんど
存在しない状態でハイシリカケイフッ化水素酸がえられ
るため、濾過操作への負荷をかなり低減させることがで
きるという操作上の利点がある。
【0036】また、本発明の方法IIにおいては、原料
をいったんガス化させる過程を有しているため、凝縮さ
せたばあいには該凝縮液自体が、またガスを水またはフ
ッ化水素酸に吸収させるばあいでも純水や高純度フッ化
水素酸に吸収させれば、不純物の含有量がきわめて少な
いハイシリカケイフッ化水素酸をうることができる。
【0037】したがって、本発明の方法IIによれば、
電子工業関係で必要とされる高純度ハイシリカケイフッ
化水素酸を容易に製造しうるので、本発明の方法II
は、本発明の方法Iと同様に工業的価値が大きい方法で
ある。
【0038】つぎに、本発明のハイシリカケイフッ化水
素酸の製造法を実施例にもとづいてさらに詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0039】実施例1 四フッ化ケイ素ガスをボンベからマスフローメーターで
流量を1kg/時間の流速で制御しながら2時間、純水
(10℃)3kgに吹き込み吸収させた。そして、微量
に副生した二酸化ケイ素を0.5μmのフィルターで濾
過し、ハイシリカケイフッ化水素酸4.9kgをえた。
えられたハイシリカケイフッ化水素酸の組成を水酸化ナ
トリウム水溶液による滴定分析で測定した結果と代表的
な不純物の含有率をICP−MS法、イオンクロマトグ
ラフ法で分析した結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】実施例2 四フッ化ケイ素ガスをボンベからマスフローメーターで
流量を1kg/時間の流速で制御しながら4.5時間、
フッ素樹脂製の吸収用容器に入れた15重量%の高純度
フッ化水素酸8kgに10℃に冷却しながら吹き込み吸
収させた。そして、ハイシリカケイフッ化水素酸12.
4kgをえた。えられたハイシリカケイフッ化水素酸の
組成を水酸化ナトリウム水溶液による滴定分析で測定し
た結果と代表的な不純物の含有率をICP−MS法、イ
オンクロマトグラフ法で分析した結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】実施例1〜2の結果から、本発明の製造法
によれば、合成時間、コストなどの大きな低減と合成の
操作性の向上を図ることができ、しかも高純度のハイシ
リカケイフッ化水素酸をうることができることがわか
る。
【0044】実施例3 40重量%のケイフッ化水素酸(フッ素に対するケイ素
のモル比:1/6)200kg(10℃)にケイ石17
kgを投入し、液中のケイ素の含有量がフッ素1モルに
対して0.25モル以上の液を調製した。この液をフッ
素樹脂製のガス発生器に入れ、加熱してガスを発生さ
せ、フッ素樹脂製の凝縮器でガスを凝縮させ、2時間
後、ハイシリカケイフッ化水素酸160kgをえた。え
られたハイシリカケイフッ化水素酸の組成と代表的な不
純物の含有率をICP−MS法、イオンクロマトグラフ
法で分析した結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】実施例4 40重量%のケイフッ化水素酸(フッ素に対するケイ素
のモル比:1/6)300kg(10℃)にケイ石26
kgを投入し、液中のケイ素の含有量がフッ素1モルに
対して0.25モル以上の液を調製した。この液をフッ
素樹脂製のガス発生器に入れ、加熱してガスを発生さ
せ、フッ素樹脂製のガス吸収装置で5重量%の高純度フ
ッ化水素酸100kgにガスを吸収させ、3時間後、水
酸化ナトリウム水溶液で滴定分析して吸収液中のケイ素
およびフッ素の含有率がそれぞれ9.8重量%および3
2.0重量%であることを確認して合成を終了した。こ
のとき、吸収液中にはごく微量の二酸化ケイ素が浮遊し
ていることが観察された。
【0047】つぎに、この吸収液を0.5μmのフィル
ターで濾過し、ハイシリカケイフッ化水素酸330kg
をえた。えられたハイシリカケイフッ化水素酸の組成と
代表的な不純物の含有率をICP−MS法、イオンクロ
マトグラフ法で分析した結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】実施例5 30重量%のフッ化水素酸150kg(10℃)に41
kgのケイ石を投入し、液中のケイ素の含有量がフッ素
1モルに対して0.3モル以上の液を調製した。この液
をフッ素樹脂製のガス発生器に入れ、加熱してガスを発
生させ、フッ素樹脂製の凝縮器でガスを凝縮させ、2時
間後、ハイシリカケイフッ化水素酸135kgをえた。
えられたハイシリカケイフッ化水素酸の組成と代表的な
不純物の含有率をICP−MS法、イオンクロマトグラ
フ法で分析した結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】実施例6 20重量%のフッ化水素酸300kg(10℃)に54
kgのケイ石を投入し、液中のケイ素の含有量がフッ素
1モルに対して0.3モル以上の液を調製した。この液
をフッ素樹脂製のガス発生器に入れ、加熱してガスを発
生させ、フッ素樹脂製のガス吸収装置で純水100kg
にガスを吸収させ、3.5時間後、水酸化ナトリウム水
溶液で滴定分析して吸収液中のケイ素およびフッ素の含
有率がそれぞれ5.5重量%および27.2重量%であ
ることを確認して合成を終了した。このとき、吸収液中
には二酸化ケイ素の浮遊は観察されなかった。
【0052】つぎに、この吸収液を0.5μmのフィル
ターで濾過し、ハイシリカケイフッ化水素酸290kg
をえた。えられたハイシリカケイフッ化水素酸の組成と
代表的な不純物の含有率をICP−MS法、イオンクロ
マトグラフ法で分析した結果を表6に示す。
【0053】
【表6】
【0054】実施例3〜6の結果から、本発明の製造法
によれば、合成時間、コストなどの大きな低減と合成の
操作性の向上を図ることができ、しかも安価な原料を用
いることができ、さらに高純度のハイシリカケイフッ化
水素酸をうることができることがわかる。
【0055】実施例7 粒状ケイ石10kgをフッ素樹脂製で筒状の反応器に充
填し、マスフローメーターで流量を制御しながらフッ化
水素ガスを2kg/時間の流量で導入し、フッ素樹脂製
の凝縮器でガスを凝縮させ、5時間後、ハイシリカケイ
フッ化水素酸10kgをえた。えられたハイシリカケイ
フッ化水素酸の組成と代表的な不純物の含有率をICP
−MS法、ICP−AES法で分析した結果を表7に示
す。
【0056】
【表7】
【0057】実施例8 微粒子状ケイ石50kgと40重量%のケイフッ化水素
酸120kgをフッ素樹脂製のガス発生器中で混合した
液(10℃)に、液体のフッ化水素を流量計で制御しな
がら20kg/時間で導入し、ガスを発生させ、フッ素
樹脂製のガス吸収装置で15重量%の高純度フッ化水素
酸100kgにガスを吸収させ、5時間後、水酸化ナト
リウム水溶液で滴定分析して吸収液中のケイ素およびフ
ッ素の含有率がそれぞれ10.3重量%および34.7
重量%であることを確認して合成を終了した。このと
き、吸収液中には二酸化ケイ素の浮遊は観察されなかっ
た。そして、ハイシリカケイフッ化水素酸205kgを
えた。えられたハイシリカケイフッ化水素酸の組成と代
表的な不純物の含有率をにICP−MS法、ICP−A
ES法で分析した結果を表8に示す。
【0058】
【表8】
【0059】実施例9 ガラスくず(カレット)70kgと水50kgをフッ素
樹脂製のガス発生器中で混合した液(10℃)に、液体
のフッ化水素を流量計で制御しながら20kg/時間で
導入し、ガスを発生させ、フッ素樹脂製のガス吸収装置
で純水100kgにガスを吸収させ、6時間後、水酸化
ナトリウム水溶液で滴定分析して吸収液中のケイ素およ
びフッ素の含有率がそれぞれ8.1重量%および27.
4重量%であることを確認して合成を終了した。このと
き、吸収液中には微量の二酸化ケイ素が浮遊しているこ
とが観察された。
【0060】つぎに、この吸収液を0.5μmのフィル
ターで濾過し、ハイシリカケイフッ化水素酸197kg
をえた。えられたハイシリカケイフッ化水素酸の組成と
代表的な不純物の含有率をICP−MS法、ICP−A
ES法で分析した結果を表9に示す。
【0061】
【表9】
【0062】実施例7〜9の結果から、本発明の製造法
によれば、合成時間、コストなどの大きな低減と合成操
作性の向上を図ることができ、しかも安価な原料を用い
ることができ、さらに高純度のハイシリカケイフッ化水
素酸をうることができることがわかる。
【0063】
【発明の効果】本発明のハイシリカケイフッ化水素酸の
製造法によれば、短時間で高純度のハイシリカケイフッ
化水素酸を低コストで操作性よく簡便に製造することが
できるという効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立野 稔夫 大阪市中央区高麗橋二丁目6番10号 森田 化学工業株式会社内 (72)発明者 川澤 吉雄 大阪市中央区高麗橋二丁目6番10号 森田 化学工業株式会社内 (72)発明者 岡田 章嗣 大阪市中央区高麗橋二丁目6番10号 森田 化学工業株式会社内 (72)発明者 岡田 友克 大阪市中央区高麗橋二丁目6番10号 森田 化学工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四フッ化ケイ素ガスを水またはフッ化水
    素酸に吸収させることを特徴とするハイシリカケイフッ
    化水素酸の製造法。
  2. 【請求項2】 四フッ化ケイ素ガスと水蒸気とを混合し
    たのち、冷却して凝縮させることを特徴とするハイシリ
    カケイフッ化水素酸の製造法。
  3. 【請求項3】 フッ化水素酸またはケイフッ化水素酸に
    酸化ケイ素を接触させて四フッ化ケイ素ガスを発生させ
    る請求項1または2記載のハイシリカケイフッ化水素酸
    の製造法。
  4. 【請求項4】 ケイ素化合物にフッ化水素を接触させて
    四フッ化ケイ素ガスを発生させる請求項1または2記載
    のハイシリカケイフッ化水素酸の製造法。
  5. 【請求項5】 水またはケイフッ化水素酸と、ケイ素化
    合物との混合溶液にフッ化水素を接触させて四フッ化ケ
    イ素ガスを発生させる請求項1または2記載のハイシリ
    カケイフッ化水素酸の製造法。
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