JPH0629199U - 電磁波シールド用フィルタ - Google Patents

電磁波シールド用フィルタ

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JPH0629199U
JPH0629199U JP8505092U JP8505092U JPH0629199U JP H0629199 U JPH0629199 U JP H0629199U JP 8505092 U JP8505092 U JP 8505092U JP 8505092 U JP8505092 U JP 8505092U JP H0629199 U JPH0629199 U JP H0629199U
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晃生 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量で電磁波の遮蔽効果が高く、かつ通気性
が良好な電磁波シールド用フィルタを提供する。 【構成】 電磁波反射効果を有する板状のフィルタ3
に、電磁波遮蔽側S1に向かって、基端部9より細い先
端部7が解放された円錐台状突出部5を設けた電磁波シ
ールド用フィルタ1。円錐台状突出部5は、電磁波Dを
多重反射するため、電磁波Dの減衰効果及び遮蔽効果が
極めて高い。従って、通気性が良好であるに充分な大き
さの孔を設けても充分な電磁波遮蔽効果を維持すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、板状の電磁波シールド用フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電磁波シールド用フィルタには、電磁波を遮蔽するとともに通気性を良 好にするために、金属板等の導電性板材に小さな孔を設けたものが用いられてい た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、通気性が良好であるような大きさの孔ではやはり電磁波を遮蔽 することが不完全であり、また、孔を小さくしすぎると通気性が良好でなく、い ずれにしても満足なものが得られていなかった。フィルタを厚くすると孔内にて 電磁波が反射されるため電磁波遮蔽効果が幾分向上されるが、厚いフィルタは重 量が増すため軽量化に問題があり、また、コスト高であった。
【0004】 従って、本考案は、上記課題を解決し、軽量で電磁波の遮蔽効果が高く、かつ 通気性が良好な板状の電磁波シールド用フィルタを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の電磁波シールド用フィルタは、 複数の貫通孔を有する板状の電磁波シールド用フィルタにおいて、 上記貫通孔に、電磁波遮蔽側に向かって先端部が解放された錐台状突出部が形 成されたことを特徴とする。
【0006】
【作用】
本考案の板状の電磁波シールド用フィルタは、電磁波遮蔽側に向かって先端部 が解放された錐台状突出部を有する。 ここで、錐台状突出部とは、基端部の径の大きさが先端部の径の大きさよりも 大きい突出部を意味する。従って、円錐台状や角錐台状のように、基端部から先 端部に向かって均一にその大きさが減少するものはもちろんのこと、基端部から 先端部までの間のある一部においてのみ径が変化し、他の部分においては径が変 化せずに筒状であるものも含まれる。また、放射線状等のように、不均一に径が 変化するものでもよい。さらに、電磁波遮蔽側とは、電磁波を遮蔽させるべき側 を意味し、電磁波の発生する側に対して電磁波シールド用フィルタを介している 。
【0007】 このため、例えば、図3に示すように、ほとんどどの角度から電磁波Dがきて も多重反射し、電磁波Dを漏出させることが著しく減少される。また、多重反射 によって反射された不要電磁波は減衰される。従って、通気性が良好であるに充 分な大きさの孔であっても、またフィルタを厚くせずにも(即ち、軽量で)電磁 波の遮蔽効果が極めて高い。
【0008】
【実施例】
以上説明した本考案の構成・作用を一層明らかにするために、以下に本考案の 好適な実施例を説明する。 [実施例1] 図1に実施例1としての電磁波シールド用フィルタ1の斜視図を示す。本実施 例1の電磁波シールド用フィルタ1には、電磁波反射効果を有する板状のフィル タ3に任意の間隔にて複数の円錐台状突出部5が設けられている。円錐台状突出 部5は、基端部9より細い先端部7が解放されている。
【0009】 図2にそのA−A拡大断面図を示す。円錐台状突出部5の間隔dは、好ましく は1〜4mm、より好ましくは2〜3mmである。円錐台状突出部5の間隔dが 1mmよりも狭いと電磁波Dの遮蔽効果が低く、また4mmよりも長いと通気性 が良好でない。円錐台状突出部5の大きさは、電磁波Dの遮蔽性及び通気性の観 点から、細い先端部7の直径aが好ましくは0.5〜3.0mm、より好ましく は1.0〜1.5mmであり、太い基端部9の直径bが1.0〜4.0mm、よ り好ましくは2〜3mmであり、そして、高さhが好ましくは2〜6mm、より 好ましくは3〜5mmである。
【0010】 円錐台状突出部5の斜面11の長さlが長いほど、電磁波Dが多重反射し、電 磁波Dの経路距離が長くなる[ここで、電磁波Dの強度Tは、α/(距離)2で 減衰するので、距離が長いほど著しく減衰する]ため、遮蔽効果あるいは減衰効 果が高く、好ましい。先端部7の直径aは、0.5mmよりも小さいと通気性が 良好でなく、また3.0mmよりも大きいと電磁波Dの遮蔽効果が低下する。
【0011】 円錐台状突出部5は、図3に示すように、電磁波遮蔽側S1に向けて配置させ ると、電磁波発生側D1のほとんどどの角度から電磁波Dがきても多重反射し、 電磁波Dを漏出させることを著しく減少する。また、多重反射によって不要電磁 波は減衰される。従って、電磁波Dの遮蔽効果が著しく高い。このため通気性が 良好であるに充分な大きさの孔を設けても、電磁波Dをほぼ遮蔽することができ る。しかも本実施例1の電磁波シールド用フィルタは薄いため、軽量で、コスト が低く、製造もプレスにより容易に製造することができる。
【0012】 さらに、電磁波発生側D1となる外部には、突出部がないために、バリ等で怪 我をすることがなく、作業者に対して安全である。 また、電磁波発生側D1となる外部に対しては、基端部9の直径が大きいため に、空気が入りやすく、従って、通気性が優れている。
【0013】 [実施例2] 図4に実施例2のとして電磁波シールド用フィルタ20の斜視図を示す。本実 施例2の電磁波シールド用フィルタ20は、上記実施例1と同様な電磁波シール ド用フィルタ20a,20bを2枚重ねた状態に構成されている。隣接する2枚 の電磁波シールド用フィルタ20a,20bの円錐台状突出部22同士は、円錐 台状突出部22側を共に電磁波遮蔽側に向けて、かつ重ならないように交互に配 置されている。
【0014】 本実施例2によれば、実施例1と同様な効果が得られるうえに、さらに、電磁 波遮蔽効果が向上される。即ち、図5にそのB−B拡大断面図を示すように、た とえ1枚目のフィルタ20bの円錐台状突出部22の先端部26から、多重反射 によって減衰された電磁波Dが電磁波遮蔽側S2に侵入してきたとしても、2枚 目のフィルタ28がこれを遮蔽し、極めて確実に電磁波Dを遮蔽することができ る。しかも、図5に点線で示すように、2枚の電磁波シールド用フィルタ20a ,20bの円錐台状突出部22の孔から孔へ気流Rは流れるため、通気性は同様 に確保される。さらに、隣接する2枚の電磁波シールド用フィルタ20a,20 bの円錐台状突出部22同士が重なり合わないために、内部が見えず、美観及び 秘密保持の点から好ましい。
【0015】 尚、本各実施例では、錐台状突出部を円錐台状としたが、これに限定されず、 先端部の径よりも基端部の径の方が大きければ同等な効果が得られる。即ち、図 6(イ)にその平面図を示すような四角錐台状、図6(ロ)にその平面図を示す ような示すような三角錐状、あるいは図6(ハ)にその断面図を示すようなラッ パ形状でもよい。また、図7にその断面図を示すように、基端部50が円錐台状 であって、その先端部52に連続して円筒状のものが接続された略ホッパ形状の ものでもよい。いずれにおいても斜面の長さLが長いほど、電磁波Dが多重反射 し、電磁波Dの経路距離が長くなるため、遮蔽効果あるいは減衰効果が高く、好 ましい。
【0016】 さらに、錐台状突出部の斜面又は電磁波シールド用フィルタ1の表面全体に電 磁波吸収効果を有するフェライト層を例えばディッピングまたは吹き付け等にて 形成させるとより効果が高められるため好ましい。あるいは、必要に応じて、種 々の特性を有するメッキ等を施すこともできる。
【0017】 また、巨大な面積を必要とする部材に対しては、上記のような電磁波シールド 用フィルタを複数のパネルとし、パネル方式により組み立てて使用することもで きる。 上記実施例によれば、板状の電磁波シールド用フィルタに、先端部を電磁波遮 蔽側に向けて開口した錐台状突出部を設けることによって、電磁波の遮蔽効果を 著しく向上させることができた。このため、通気性が良好であるに充分な大きさ の孔を設けても充分な電磁波遮蔽効果を維持することができた。
【0018】 以上本考案の実施例について説明したが、本考案はこうした実施例に何等限定 されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で 実施し得ることは勿論である。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の電磁波シールド用フィルタによれば、軽量で電 磁波の遮蔽効果が高く、かつ通気性が良好であるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記実施例1の電磁波シールド用フィルタを表
す斜視図である。
【図2】そのA−A拡大断面図である。
【図3】上記実施例1の円錐台状突出部にて電磁波が反
射する様子を示す説明図である。
【図4】上記実施例2の電磁波シールド用フィルタを表
す斜視図である。
【図5】そのB−B拡大断面図である。
【図6】上記各実施例とは他の錐台状突出部を示す説明
図である。
【図7】上記各実施例とはさらに他の錐台状突出部を示
す説明図である。
【符号の説明】
1,20……電磁波シールド用フィルタ、5,22……
円錐台状突出部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の貫通孔を有する板状の電磁波シー
    ルド用フィルタにおいて、 上記貫通孔に、電磁波遮蔽側に向かって先端部が解放さ
    れた錐台状突出部が形成されたことを特徴とする電磁波
    シールド用フィルタ。
JP8505092U 1992-07-15 1992-12-10 電磁波シ―ルド用フィルタ Expired - Lifetime JP2501391Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8505092U JP2501391Y2 (ja) 1992-07-15 1992-12-10 電磁波シ―ルド用フィルタ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4969892 1992-07-15
JP4-49698 1992-07-15
JP8505092U JP2501391Y2 (ja) 1992-07-15 1992-12-10 電磁波シ―ルド用フィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0629199U true JPH0629199U (ja) 1994-04-15
JP2501391Y2 JP2501391Y2 (ja) 1996-06-19

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187972A (ja) * 1997-09-01 1999-03-30 Tokin Corp 電磁干渉抑制体
JP2008004943A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Internatl Business Mach Corp <Ibm> サーバ電磁遮へいを改善するための装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187972A (ja) * 1997-09-01 1999-03-30 Tokin Corp 電磁干渉抑制体
JP2008004943A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Internatl Business Mach Corp <Ibm> サーバ電磁遮へいを改善するための装置

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JP2501391Y2 (ja) 1996-06-19

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