JP3251322B2 - 吸音構造 - Google Patents

吸音構造

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JP3251322B2
JP3251322B2 JP09082292A JP9082292A JP3251322B2 JP 3251322 B2 JP3251322 B2 JP 3251322B2 JP 09082292 A JP09082292 A JP 09082292A JP 9082292 A JP9082292 A JP 9082292A JP 3251322 B2 JP3251322 B2 JP 3251322B2
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康正 木村
俊光 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,騒音を効果的に吸収す
ることの出来る吸音構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,この種の吸音構造としては,例え
ば特開昭57−196298号公報や特開昭49−10
8808号公報に開示のものが知られている。特開昭5
7−196298号公報に開示の技術では,孔径の異な
る複数の小孔をそれぞれ均一に穿設した複数枚の吸音ボ
ードを,小孔の孔径が小さく開口率が大きいものから孔
径が大きく開口率が小さいものへの順に音源側から間隔
を隔てて並設することにより構成されている。他方,特
開昭49−108808号公報に開示の技術では,粒径
が異なる複数の粒状体をこの粒径別にそれぞれ層状に積
み重ねることにより構成されている。即ち,上記各公報
に開示の技術では,特性イピーダンスの異なる吸音材を
複合的に使用し,広範な周波数領域での吸音率を向上さ
せようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,上記のよう
な従来の吸音構造では,上述の如く,ボードや粒状体な
どの容積の比較的大きな部材を用いているため,寸法の
長大化,重量増加,構造の複雑化,更には取扱性の低下
を来たすことは否めない。そこで,本発明は,上記事
情に鑑みて創案されたものであり,きわめて簡単,軽量
で且つ取扱い易い構成にて広範な周波数領域での吸音率
を効果的に向上させ得る吸音構造の提供を目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は,吸音対象とする複数の音の周波数をそ
れぞれ減衰させ得る厚み寸法の空気層を背後に形成し得
るようにして複数の布を音源に対して並設し,更に上記
複数の布を流れ抵抗値の小さいものから大きいものへの
順に音源側から並設することを特徴とする吸音構造とし
て構成されている。上記目的を達成するための第2の発
明は,吸音対象とする複数の音の周波数をそれぞれ減衰
させ得る厚み寸法の空気層を背後に形成し得るようにし
て複数の布を,音源に対して略垂直且つ上記空気層の厚
み寸法をそれぞれ異なるように多層に並設することを特
徴とする吸音構造として構成されている。
【0005】
【作用】一般に背後空気層を設けて使用される多孔質吸
音材では,周波数を横軸に吸音率を縦軸にとって吸音性
能を表現すると,ある特定の周波数で吸音率が極大,極
小となる傾向がある(図2(A)参照)。この極大値を
示す周波数は,吸音材の背後空気層厚みによって決定さ
れる。即ち,空気層厚みが1/4波長に相当する周波数
の定在波については,粒子速度が最大になる位置と吸音
材の位置が一致するため,著しい吸音効果が得られるこ
とになる。このことを利用して1層構成では吸音率に落
ち込みが生じる周波数(同図中の)の1/4波長に相
当する空気層をおいて,その位置に新らたに例えばカー
テン等の布を多層に設置することにより,吸音率の落ち
込みを改善することが可能である(図1(A),図2
(B)参照)。他の吸音率の落ち込み部分に対しても同
様に対応可能である。尚この場合,単に布を多層に並設
しただけでは,音源側からみた第1層の布の表面で音波
の反射が起こるため,背後にある布の特性を十分に生か
しきれない。特に厚手の流れ抵抗値の大きい布を第1層
に用いた場合,低い周波数の音については十分吸音する
ものの,高い周波数の音は反射する傾向にある。そこ
で,流れ抵抗値の小さい薄手の布から順に配置すれば,
極力反射を防止し,更に空気層の厚み寸法をそれぞれ異
なるように布を多層に並設することで,より効果的に広
範な周波数域において高い吸音率を得ることが出来る。
【0006】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例にかかる吸音構造の概略構
成図,図2は上記吸音構造における吸音率と周波数との
関係を示すグラフ,図3は上記吸音構造を構成する布の
一例を示す要部斜視図,図4は図3に示した布構造を用
いた場合に於ける吸音率と周波数との関係を示すグラフ
である。この実施例に係る吸音構造は,吸音対象とする
複数の音の周波数をそれぞれ減衰させ得るようにそれぞ
れ異なる厚み寸法の空気層を背後に形成し得るようにし
て,複数の例えばカーテン(布)を音源に対して並設す
ることにより構成されている。尚この場合,上記複数の
布を,流れ抵抗値の小さいものから大きいものへの順に
上記音源側から多層に並設することにより,より高い吸
音率を得ることができる。以下,図1及び図2に基づい
て,上記吸音構造の具体例について説明する。まず,図
1(A)に示すように,音源1と対向する壁面2に対し
て例えば300mmの背後空気層を形成し得るようにカー
テン3を設置した場合,図2(A)に示すように,吸音
率の落ち込みが,,の部分に現れ,背後空気層3
00mmが1/4波長となる周波数(c=fλよりf≒2
80Hz)近辺に最初のピークが存在する事が判明する。
尚ここで,上記カーテン3としては,毛布地に近くて毛
足が長く,更に,通気性の良い比較的流れ抵抗の小さい
材質が適用されている。そこで,図1(A)に示すよう
に,上記壁面2に対して100mmの背後空気層を形成し
得るようにして,比較的厚手で流れ抵抗値の大きなカー
テン4を設置する。これは,図2(A)おいて吸音率の
最初の落ち込み部分に対応する周波数が600Hz近傍で
あることから,この600Hzの定在波の1/4波長に相
当する140mm前後の空気層を確保することを目安とし
て,最適な空気層を100mmに設定したものである。こ
れにより,図2(A)中の落ち込み部分,が改善さ
れていることが,図2(B)のグラフよりわかる。
【0007】さらに,図2(A)中の落ち込み部分に
相当する周波数1800Hz近傍での吸音率改善を図るた
め,同様に,上記カーテン3において50mmの背後空気
層を形成し得るようにして2層目としてカーテン5を設
置した。(図1(B)参照)。この場合,上記カーテン
5は,前記カーテン3と略同一材質である。このよう
に,音源に対して略垂直且つ空気層の厚みをそれぞれ異
なるように複数のカーテンを並設することで,図2
(C)に示すように,広範な周波数領域での吸音率が効
果的に改善された。尚この場合,図1(C)に示すよう
に,2層目として設置された上記カーテン5の前方に例
えばレース地で薄手のカーテン6を略重ねた状態で設置
して,流れ抵抗値をわずかに高くすることより,150
0〜2000Hzの高周波数領域での吸音率が更に改善さ
れる(図2(D)参照)。尚,上記のような吸音構造に
おいては,カーテンを図3に示すようなプレル構造とす
る事により,低周波数域での吸音率は低下するものの,
高周波域での吸音率の落ち込みが改善される(図4参
照)。このように吸音率の落ち込みが改善されるという
ことは反射が少ないことを示しており,前記したような
多層構造とした場合,高周波域での吸音が特に要求され
る第1層目の上記カーテン3を図3に示すようなプレル
構造とすると,更に有効な吸音構造を提供しうる事とな
る。更に,上記吸音構造において,上記各カーテンを音
源1と壁面2との間でその位置を適宜移動し得るように
例えばカーテンレールなどにて懸架することにより,各
背後空気層の寸法を適宜設定変更することのできる更に
取扱性に優れた吸音構造を提供することが可能となる。
【0008】
【発明の効果】第1の発明は,吸音対象とする複数の音
の周波数をそれぞれ減衰させ得る厚み寸法の空気層を背
後に形成し得るようにして複数の布を音源に対して並設
し,更に上記複数の布を流れ抵抗値の小さいものから大
きいものへの順に音源側から並設することを特徴とする
吸音構造として構成されているので,極めて簡単,軽量
で且つ取扱い易い構成にて,音の反射を抑えて広範な周
波数領域での吸音率を向上することが出来る。第2の発
明は,吸音対象とする複数の音の周波数をそれぞれ減衰
させ得る厚み寸法の空気層を背後に形成し得るようにし
て複数の布を,音源に対して略垂直且つ上記空気層の厚
み寸法をそれぞれ異なるように多層に並設することを特
徴とする吸音構造として構成されているので,吸音対象
とする複数の音の周波数を減衰させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例にかかる吸音構造の概略構
成図。
【図2】 上記吸音構造における吸音率と周波数との関
係を示すグラフ。
【図3】 上記吸音構造を構成する布の一例を示す要部
斜視図。
【図4】 図3に示した布構造を用いた場合に於ける吸
音率と周波数との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…音源 2…壁面 3,4,5,6…カーテン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−287945(JP,A) 特開 昭64−17098(JP,A) 特開 昭55−94221(JP,A) 特開 平2−269243(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 - 11/175 E04B 1/86 E04H 3/30 G10K 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸音対象とする複数の音の周波数をそれ
    ぞれ減衰させ得る厚み寸法の空気層を背後に形成し得る
    ようにして複数の布を音源に対して並設し,更に上記複
    数の布を流れ抵抗値の小さいものから大きいものへの順
    に音源側から並設することを特徴とする吸音構造。
  2. 【請求項2】 吸音対象とする複数の音の周波数をそれ
    ぞれ減衰させ得る厚み寸法の空気層を背後に形成し得る
    ようにして複数の布を,音源に対して略垂直且つ上記空
    気層の厚み寸法をそれぞれ異なるように多層に並設する
    ことを特徴とする吸音構造。
JP09082292A 1992-04-10 1992-04-10 吸音構造 Expired - Lifetime JP3251322B2 (ja)

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JP3580810B1 (ja) * 2004-05-27 2004-10-27 川崎重工業株式会社 超低周波音用吸音装置
JP7449711B2 (ja) * 2020-02-18 2024-03-14 公益財団法人鉄道総合技術研究所 吸音材構造

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