JPH06291377A - 圧電素子およびその製造方法 - Google Patents

圧電素子およびその製造方法

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JPH06291377A
JPH06291377A JP9395293A JP9395293A JPH06291377A JP H06291377 A JPH06291377 A JP H06291377A JP 9395293 A JP9395293 A JP 9395293A JP 9395293 A JP9395293 A JP 9395293A JP H06291377 A JPH06291377 A JP H06291377A
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JP
Japan
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piezoelectric film
piezoelectric
film
electrode
uniform
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JP9395293A
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Inventor
Akihiko Abe
昭彦 阿部
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電膜の膜厚が不均一であっても、不都合が
生じないようにする。 【構成】 膜厚の不均一な圧電膜11の上面には複数の
分割電極12が設けられ、下面には1つの共通電極13
が設けられている。そして、製造時に電場配向する場合
には、各分割電極12と共通電極13との間にその各間
における圧電膜11の平均膜厚に比例した各直流高電圧
を印加する。すると、圧電膜11の膜厚が不均一であっ
ても、圧電膜11の各部に絶縁破壊を生じさせることな
く充分な自発分極を起こさせることができる。駆動時に
は、各分割電極12と共通電極13との間に異なった電
圧を印加することにより、圧電膜11の各部に印加され
る電界をほぼ均一とすることができ、したがって圧電膜
11の膜厚が不均一であっても、圧電膜11の全体にわ
たってほぼ均一の圧電定数を呈することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧電素子およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば電気音響変換素子として用いられ
る圧電素子には、図3に示すように、フッ化ビニリデ
ン、シアン化ビニリデン等をモノマーとした高分子重合
体あるいは繰り返し単位主成分としてそれらを含む共重
合体等の圧電性を有する高分子物質からなる圧電膜1の
上下両面に上部電極2および下部電極3を設けた構造の
ものがある。
【0003】ところで、このような圧電素子を製造する
場合には、まず、上述のような圧電性を有する高分子物
質からなるフィルムに延伸処理を施す。この延伸処理を
行う理由は、ビニリデン系高分子重合体の場合には、生
成段階で主としてα型結晶構造を有しているが、延伸処
理によりβ型結晶構造に転移させると、圧電定数が向上
するからである。次に、延伸処理後のフィルムからなる
圧電膜1の上下両面に上部電極2および下部電極3を形
成する。次に、上部電極2および下部電極3に接続した
リード線4、5から両電極2、3間に直流高電圧を印加
して電場配向を施すことにより、高分子の双極子モーメ
ントを一定方向に配向させる。例えば、上部リード線4
を+側とし、下部リード線5を−側とすると、自発分極
による双極子モーメントが膜厚方向であって下向きとな
る。かくして、圧電素子が製造される。
【0004】しかるに、このような圧電素子の製造方法
では、延伸処理を施しているので、圧電膜1の膜厚が均
一にならないことがある。なお、最近では、上述のよう
な圧電性を有する高分子物質をロッドの外部に付着させ
ることにより、ロッドの外部に有底のチューブを形成
し、ロッドをチューブ内に進入させてチューブをその長
さ方向に延伸し、延伸後のチューブをブロー成形により
ふくらませることにより、ほぼびん形状等の一部が開口
する任意の立体中空構造体とし、この立体中空構造体の
内面および外面に電極を形成し、これらの電極間に直流
高電圧を印加して電場配向を施し、かくして一部が開口
する任意の立体中空構造の圧電素子を製造することが考
えられている。このような場合には、延伸処理のほかに
ブロー成形も行うことになるので、立体中空構造の圧電
膜の膜厚が不均一になりやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の圧
電素子では、圧電膜の膜厚が均一にならないことがあ
る。この結果、電場配向のために直流高電圧を印加する
場合には、圧電膜の膜厚の薄い部分に合わせて行うと、
圧電膜の膜厚の厚い部分が充分な自発分極を起こさない
ので、圧電膜の膜厚の最も厚い部分に合わせて行うこと
になる。しかしながら、この場合、圧電膜の膜厚の薄い
部分に大きな電界が印加され、絶縁破壊が生じて孔が開
いてしまうことがあるという問題があった。また、圧電
膜の膜厚が不均一であると、駆動時に圧電膜の各部に印
加される電界が不均一となり、圧電膜の部分ごとに異な
った圧電定数を呈するようになり、スピーカとして使用
すると、圧電膜の部分ごとに音量が異なってしまうとい
う問題もあった。この発明の目的は、圧電膜の膜厚が不
均一であっても、圧電膜の各部に絶縁破壊を生じさせる
ことなく充分な自発分極を起こさせることができ、また
圧電膜の全体にわたってほぼ均一の圧電定数を呈するこ
とのできる圧電素子およびその製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の圧電素子
は、圧電性を有する高分子物質からなる膜厚の異なる圧
電膜と、前記圧電膜の一の面に設けられた複数の第1の
電極と、前記圧電膜の他の面の前記複数の第1の電極と
対応する部位に設けられた第2の電極とを具備したもの
である。請求項4記載の圧電素子の製造方法は、請求項
1記載の圧電素子の製造に際し、前記各第1の電極と前
記第2の電極との間にその各間における前記圧電膜の平
均膜厚に比例した各直流高電圧を印加することにより、
電場配向を行うようにしたものである。
【0007】
【作用】この発明によれば、各第1の電極と第2の電極
との間に異なった電圧を印加することができるので、電
場配向を施すとき、圧電膜の各部ごとにその平均膜厚に
比例した各直流高電圧を印加することができ、したがっ
て圧電膜の膜厚が不均一であっても、圧電膜の各部に絶
縁破壊を生じさせることなく充分な自発分極を起こさせ
ることができる。また、駆動時にも、各第1の電極と第
2の電極との間に異なった電圧を印加することにより、
圧電膜の各部に印加される電界をほぼ均一とすることが
でき、したがって圧電膜の膜厚が不均一であっても、圧
電膜の全体にわたってほぼ均一の圧電定数を呈すること
ができる。
【0008】
【実施例】図1はこの発明の一実施例における圧電素子
を示したものである。この圧電素子では、フッ化ビニリ
デン、シアン化ビニリデン等をモノマーとした高分子重
合体あるいは繰り返し単位主成分としてそれらを含む共
重合体等の圧電性を有する高分子物質からなる膜厚の異
なる圧電膜11の上面に複数の分割電極(第1の電極)
12が設けられ、圧電膜11の下面の複数の分割電極1
2と対応する部位に連続した1つの共通電極(第2の電
極)13が設けられた構造となっている。
【0009】この圧電素子を製造する場合には、まず、
上述のような圧電性を有する高分子物質からなるフィル
ムに延伸処理を施す。次に、延伸処理後のフィルムから
なる圧電膜11の上面に複数の分割電極12を形成す
る。この場合、各分割電極12は、圧電膜11の膜厚が
できるだけ差のない部分ごとに形成する。分割電極12
の形成方法としては、次のような方法がある。例えば、
圧電膜11の上面全体にコーティング、メッキ、スパッ
タ、CVD、蒸着等の方法により電極層を形成し、次い
でエッチングにより不要な部分の電極層を除去する方法
がある。また、分割電極12を形成しない部分をマスク
やレジストで被い、次いで全面にコーティング等の上述
のような方法により電極層を形成し、次いでエッチング
により不要な部分の電極層をマスクやレジストと共に除
去する方法がある。この後、圧電膜11の下面の複数の
分割電極12と対応する部位にコーティング等の上述の
ような方法により連続した1つの共通電極13を形成す
る。
【0010】次に、各分割電極12にリード線14を接
続し、また共通電極13にリード線15を接続する。次
に、これらのリード線14、15から各分割電極12と
共通電極13との間に直流高電圧を印加する。この場
合、各分割電極12と共通電極13との間にその各間に
おける圧電膜11の平均膜厚に比例した各直流高電圧を
印加する。つまり、膜厚の厚い部分には高電圧を印加
し、膜厚の薄い部分には低電圧を印加する。このよう
に、電場配向を施すとき、圧電膜11の各部ごとにその
平均膜厚に比例した各直流高電圧を印加すると、圧電膜
11の膜厚が不均一であっても、圧電膜11の各部に絶
縁破壊を生じさせることなく充分な自発分極を起こさせ
ることができる。そして、例えば、各分割電極12を+
側とし、共通電極13を−側とすると、自発分極による
双極子モーメントが膜厚方向であって下向きとなる。
【0011】次に、この圧電素子の駆動時について説明
する。この場合には、各分割電極12と共通電極13と
の間に異なった電圧を印加する。すると、圧電膜11の
各部に印加される電界をほぼ均一とすることができ、し
たがって圧電膜11の膜厚が不均一であっても、圧電膜
11の全体にわたってほぼ均一の圧電定数を有すること
ができる。この結果、スピーカとして使用すると、圧電
膜11の膜厚に関係なく、すべての部分から均等な音量
を出すことができる。なお、上述の圧電素子では共通電
極13を連続して形成しているが、各分割電極12に対
応して複数に分割して形成してもよい。
【0012】次に、図2はこの発明の他の実施例におけ
る圧電素子を示したものである。この圧電素子では、1
枚の共通電極21の上面に膜厚の異なる複数の圧電膜2
2を図示しない接着剤等によって接着し、各圧電膜22
の上面にコーティング等の上述した方法により分割電極
23を設け、共通電極21および各分割電極23にリー
ド線24、25を接続した構造となっている。この実施
例の場合も、上述した実施例の場合と同様に、各圧電膜
22の膜厚が不均一であっても、各圧電膜22に絶縁破
壊を生じさせることなく充分な自発分極を起こさせるこ
とができ、またすべての圧電膜22にほぼ均一の圧電定
数を持たせることができる。
【0013】なお、図示していないが、この発明は上述
したような立体中空構造の圧電素子にも適用し得ること
はもちろんである。この場合、例えばほぼびん形状の圧
電膜を導電塗料槽内に全体的に浸積して圧電膜の内外面
全体に連続する導電層を形成し、圧電膜の開口部の部分
における導電層をエッチングして除去するとともに、圧
電膜の外面に形成された導電層の不要な部分をエッチン
グして除去することにより、圧電膜の内面に共通電極を
形成するとともに外面に分割電極を形成するようにする
と、特に分割電極の形成が容易となる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、各分割電極と共通電極との間に異なった電圧を印加
することができるので、電場配向を施すとき、圧電膜の
各部ごとにその平均膜厚に比例した直流高電圧を印加す
ることができ、したがって圧電膜の膜厚が不均一であっ
ても、圧電膜の各部に絶縁破壊を生じさせることなく充
分な自発分極を起こさせることができる。また、駆動時
にも、各分割電極と共通電極との間に異なった電圧を印
加することにより、圧電膜の各部に印加される電界をほ
ぼ均一とすることができ、したがって圧電膜の膜厚が不
均一であっても、圧電膜の全体にわたってほぼ均一の圧
電定数を呈することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における圧電素子の断面
図。
【図2】この発明の他の実施例における圧電素子の断面
図。
【図3】従来の圧電素子の一例の断面図。
【符号の説明】
11 圧電膜 12 分割電極(第1の電極) 13 共通電極(第2の電極)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性を有する高分子物質からなる膜厚
    の異なる圧電膜と、前記圧電膜の一の面に設けられた複
    数の第1の電極と、前記圧電膜の他の面の前記複数の第
    1の電極と対応する部位に設けられた第2の電極とを具
    備することを特徴とする圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記圧電膜は前記各第1の電極に対応し
    て複数に分割されていることを特徴とする請求項1記載
    の圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記圧電膜は一部が開口する立体中空構
    造であることを特徴とする請求項1記載の圧電素子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の圧電素子の製造に際し、
    前記各第1の電極と前記第2の電極との間にその各間に
    おける前記圧電膜の平均膜厚に比例した各直流高電圧を
    印加することにより、電場配向を行うことを特徴とする
    圧電素子の製造方法。
JP9395293A 1993-03-30 1993-03-30 圧電素子およびその製造方法 Pending JPH06291377A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007073553A (ja) * 2005-09-02 2007-03-22 Kyoto Univ 圧電アクチュエータ及びその製造方法
JP2008245509A (ja) * 2007-02-27 2008-10-09 Konica Minolta Holdings Inc 高分子アクチュエータおよび光学ユニット
KR101141141B1 (ko) * 2008-12-17 2012-05-02 한국전자통신연구원 압전형 스피커 시스템
JP2013025296A (ja) * 2011-07-26 2013-02-04 Ulvac Japan Ltd 電極構造体、電極構造体の製造方法ならびに電気光学素子

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